なにこれ
他者への物事の「伝え方」についての整理
仕事してきて後天的に獲得したもののように思えるので,再現できるように整理する
鍛え方
テキストでは冒頭で「3行でまとめる」を意識してから伝える
- 僕の主な業務内容に他社製品の検証がある
- 検証結果を技術の同僚や営業部隊に周知する必要がある(場合によっては社外向けの対応製品リスト資料に組み込む事もある)
- 共有の際に長いと読まれなくなるので,結果や要点をこのように整理している
みたいな感じ.ドキュメントの冒頭にいわゆるTLDRを書いている.
ここでは,読む対象を意識してから書くことにしている.
上記の場合では,
- これを読むのは絶対に社外の人間 && 僕の業務内容を詳細に知らない人である
- よく書いている資料の用途についても知らないと,以降が読めないので前提情報の足並みを揃える
というのを意識して書いた.
この3行を書く時だけ,時系列で書いてもいい.
とはいえ,理解するまでの順序で見通しが良くなるように,並べ替えるとよい.
経験上,1行で伝えるのは情報量が少なくて無理だったし,多くても読むのがしんどいので「3行でまとめよ」に落ち着いた.
論文を書く際の abstract のノリでつらつらと書いてみてから,バッサリ削り出して,それを並べ替えるのを意識して練習するといいかも.
細かいルールとしては,3行まとめ内では小見出しを作ってはいけない.そうすると4行よりも多くなって情報の伝わり方が微妙になる.
基本的に人はデータを読み切って,内容を理解してからでないと大小関係や優先度を評価できない.ノイズになるものは省くのだ.
もし,詳細を書いた小見出しが欲しい場合には,以下のように要点として他項目として切り出している.
#### 「共有の際に長いと読まれなくなる」について - 皆々通常の業務で忙しいので,自身の仕事に直接関係する事象以外の優先度は下がる傾向にある - そうは言っても僕の業務は皆に直接関係はないものの,今後の販路開拓や,ユースケースの拡充(によって売り上げ)が期待できる場合が多いので,予め読まれているかどうかでコミュニケーションの難易度がだいぶ変わる
あとはチャットを送ったり資料を提出する前には,以下を確認している*1
- 対象読者像を設定する
- まずサマリで理解できる内容かを見直す
- 語順に問題はないか探す
- もっとわかりやすくなる順序はないか探す
- 感覚としてはアプリケーションの高速化のためのリファクタリングが近い
- 日本語は語順がメチャクチャでもある程度意味が通るようになっている言語ではあるが,修飾語の配置で読む際の難易度が変化するぞ
- 何も知らない人の目線になって,意図が伝わらない(伝わりにくくなっていない)かを読んでみる
- もっとわかりやすくなる順序はないか探す
- 文章全体を読み切った後でその読者が理解できたら成功.だめなら書き直し
- Pull Reqを出す前にコードをセルフでレビューする感じが近いかも
- そもそも誤字脱字が無いか
- これもコードレビューの観点をそのまま持ってくればいい
例 順序の差 サンプル
どっちが読みやすいですか?*2
推考前
人は基本的にデータの大小関係や優先度を内容を読んでから理解しないと評価できないので,ノイズになるものは省くのだ.
推考後
基本的に人はデータを読み切って,内容を理解してからでないと大小関係や優先度を評価できない.ノイズになるものは省くのだ.
サンプルの内容について,端的にまとめると「人は頭から順に読んでいくから,機械的な読み飛ばしは出来ないよ」というのを書いた文章にしたい.
主語を置いたあとは,時系列に合わせて修飾語の配置をちくちく置き換えるとこうなる.
ここでは,任意の声優さんを思い浮かべてください.
- 「人ってさ」
- 「データをまず読み取るじゃん?」
- 「で,その内容を理解するじゃん?」
- 「そうしないと大小関係や優先度はわかんなくない?」
- 「だからノイズは消そうね」
推考前だと,このようにギャルに順序立てて説明してもらえない.
ギャルはいつだってシンプルである.
イマジナリーギャルによって業務は遂行されるのだ!
口頭では最初に結論を持ってくる
「で,結論は何?」「何が言いたいの?」みたいなことを言われないようにする.
よく「ビジネス会話の仕方」みたいな講習で散々聞かされるやつ.
3行まとめができると,より最低限の前提を伝えてから,要点を絞って会話しやすくなる.はず...
まずはテキストを推考する技能を獲得してからのほうがやり易いかも.
正直口頭のパターンでは書くことがあまりない.
というのも.上のテキストでやってる内容をその場で組み立てているだけなので...
環境によるものなんだろうなと
色々書いたけどこれに尽きる.
鍛えるまでには,「忙しい上司の時間を確保したんだし,話すべきことは話させてもらおう...」みたいなモチベがあったかもしれない.
こちらとしても伝わらないと「や,これ位分かってて欲しいんですけど...」という気分になるし,向こうとしても「何言ってのコイツ」みたいな状態は避けたい.
あとは,整理されているかどうかで人からのだいぶウケが違うとも思う.
自分自身がびみょいテンポで説明を聞いた時の感覚を思い出してほしい.*3
「あぁは成らないようにしよう...」という,反面教師を活かすような立ち回りをすれば,自ずと出来るようになるはず.
TBD
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