リクルートを卒業して、SHEという会社を設立しました
こんにちは、えりらざぴ (@eri_razapii) | Twitterこと福田恵里です。
2017年6月末で、新卒入社から2年間お世話になったリクルートを退職して、SHEという会社を設立しました。
そして昨日、SHE社初のサービス【ミレニアルミューズのためのソーシャルクラブ「SHElikes」】リリースを迎えました!
記念して、少し過去のことも振り返りながらブログをしたためようと思います。
リクルートに新卒で入社してから2年、本当にあっという間の時間でした。
退職が決まってからは本当に色んな単位で送別会をしていただきました。
こんなにしてもらっていいんだろうか。。。というくらい、たくさんの人から頂いた応援のメッセージと激励。
温かくて素敵で、心から尊敬できる人たちに囲まれて過ごした掛け替えのない2年間でした。
そんな大好きなリクルートを卒業して、なんでわざわざ独立という選択肢に至ったのかというところを、少し書ければと思います。
自分の人生の中の小さな転機
少しリクルートに入る前に遡って振り返ると、
私は別に起業志向もなければ、ITともスタートアップとも縁遠い人間でした。
転機は、サンフランシスコ留学中、シリコンバレーが近いことも合間って、自分で会社を興し、バリバリサービスを開発している同世代に沢山会ったことで、
雷が落ちたような大きな衝撃を受けると同時に、強い焦燥感を覚えました。
・・・私、何者でもなさすぎる、と。
帰国してからは、Webデザイン/プログラミングのスクールに行ったり、スタートアップでインターンしたり、友達とサイトを作ったり、制作会社で働いたり…と、今までの私からは想像もつかないくらいどっぷりインターネットの世界にハマっていきました。
関西の大学生だったにもかかわらず、東京に住みついて、東京から毎週夜行バスで大学に通うほど、毎日が新しくて刺激的で、終始ワクワクしていたことを覚えています。
周りから必要とされたり、あなたのデザインが好きだよと言ってもらえることも増え、こんな自分でも誰かの役に立てた、喜んでもらえた、そんな小さなことが嬉しくて。
何もできないただの女子大生に、デザインという武器が備わった事で、見える世界が180度変わったような、そんな感覚がありました。
自分にしかできないことで価値を発揮できているとき、人は輝く
そうやって一つ一つインターネットのことを学んで行く中で違和感を感じたのは、IT業界の圧倒的女子不足。
「自分はパソコン得意じゃないから…」「プログラミングなにそれおいしいの」状態の女子が周りに多く、作りたいサービスとかアイデアの構想はみんなキラキラした目で語るんですけど、それを達成するための1ステップが踏み出せない。
私も完全にそっち側の人間だったので、世の中の女の子たちにどうにか私が体験したような、武器を身に付けて変わる世界を見て欲しくて。
どうやったらITリテラシーに苦手意識がある女の子たちをアトラクトできるだろうか、と学生時代にない頭を捻ってできたのが、DesignGirlsという初心者の女子限定のWebデザイン講座でした。
これが結構受けて、毎回開催するたびに即満員御礼になるくらい、沢山の女性の方に興味を持ってもらうことができました。会社員になってからも続けていたので現在累計300名以上の方にご参加頂いています。
熱く、強い想いを込めて作ったこのサービスは本当に愛おしく、私の原点になりました。
自分の原体験から感じた課題を、自分のアイデアで解決する。
そして、それを喜んでくれるお客様がいる。
DesignGirlsでの経験は、自分に自信のなかった私が、本当に本当に小さな範囲ではありますが、自分にしかできないことで、少しだけ世の中に価値が返せていると感じられた瞬間でした。
この体験が、私が今の事業を始めるに至った大きなきっかけとなっています。
リクルートという会社
そんな中、新卒で入ったリクルート。
元からリクルートは起業家輩出企業とよく言われており、私もゆくゆくは独立したいと思いつつ、まずは3年、と思いながら入社しました。
リクルートでは
誰もが知っているような有名なサービスのUXデザインに携わらせて頂き、
自分だけで会社をやっていたら絶対学べないようなことを沢山学ばせて頂きました。
リクルートは何と言っても、人が超絶優秀です。
お化けみたいな人がいっぱいいます。
また、新卒・若手に対してフォローが非常に厚い。
私はユーザーファースト思考に偏ったタイプの人間だったので、
ビジネスのビの字もわからず入社しましたが、そこは根本的に鍛え直されたと思います。
表面的な改善ではなく、本質的な改善をしようとチーム全員が考えていて、
妥協を許さず、細かいところまでこだわってチーム一丸でサービスを作り上げる。
良いところは徹底的に褒めて(表彰めっちゃある)、改善点は徹底的に分析する!(何回もやり直される新人改善研修)
そりゃこれだけ大きくなるわ、という事が肌に染みてわかる、素晴らしい会社でした。
副業もオッケーなので、私は外部の仕事なども伸び伸びとやりながら、
同期や先輩からたくさんのことを吸収し、本当に楽しくリクルート生活を送らせてもらったなと思います。
じゃあなぜ辞めるのか
そんな大好きなリクルートをなぜ辞めるのか。
もともと、独立思考が強かった私ですが、
リクルートは居心地が良すぎるので、このままずっといてもいいなぁとちょっと思っていました。
結婚もしたい、子供も産みたい、そんな女性としての月並みな欲望も達成したい自分にとってはリクルートは最適な環境でした。
そんな時に、代表中山(@jillstuart)と出会います。
”自分にしかできないことで価値を発揮できているとき、人は輝く”
この考えをずっと一貫して持っていた自分ですが、
周りを見渡してみると、自分も含め、そう感じている人ってどれくらいいるんだろう。
「自分にはそんなの無理」
「私なんて」
そういって自分に蓋をしている人がすごく多いんじゃないか。
私は、どんな人も「自分にしかできない事」が必ずあると思っていますし、
現に、私にできない良いところを沢山持っているのに、自分の魅力には気付いていないと感じる人が周りに沢山います。
おこがましいかもしれないけど、そんな一人一人の可能性を広げたい、というビジョンが不思議と中山と全く同じでした。
”自分にしかできない価値を発揮して、熱狂して生きる世の中を作る”
そうしてできた会社がSHEです。
中山となら、私たちにしかできない世界が作れるかもしれない。
短い人生の中で、本気でやるなら今しかない。
そう思って、大好きなリクルートを辞めることを決めました。
これからの私
そうして立ち上げたSHEで、つい先日初めてのリリースを行いました。
ミレニアルミューズのためのソーシャルクラブ 「SHElikes」
先日行われたリリースパーティーには過去DesignGirlsの参加者を中心に、100名ほどの女性が一同に集まりました。
当日はDesignGirlsに過去参加してくださった方々の中からトレンドリーダー6人がLT登壇してくれ、仕事に対しての考え方や、トレンドなどをシェアしてくれました。
教える側だった自分が、今度は教えられる側にいる。
お互いのスキルだったり知識をシェアしあって、高め合える、そんなコミュニティを作りたい。
そんな想いでSHElikesを作ったので、このイベントはその足がかりを確かに感じられる場となりました。
そしてなんと!
#SHEライクス #SHEワークスというハッシュタグも、Twitterトレンドで両方1位を取りました!
DRESSやプレジデントウーマンなどのメディアにも取り上げられました。
体験レッスンへの講座の申し込みも多数寄せられていて、
バズの神様しおたん(@ciotan)さんの講義は、2日間増枠してもすぐに満員御礼になるくらいの盛り上がりを見せています。
まだまだ日本社会では、co-workingやnetworkingの重要性は海外に比べて低いと感じていますが、人間の寿命がどんどん伸びているこれからの時代、人生は100年時代を迎え、より一層、「人との繋がり」と、「学び直し」という概念が重要視されてきます。
コミュニティを中心とした事業設計はブラさずに、これからも沢山のワクワクをみなさんに提供し、その1つ1つの「楽しい」という気持ち、「これが好き」という気持ちを、ビジネスや価値に昇華させていくお手伝いをさせていただければと思っています。
最後に
まだまだ始まったばかりの小さい会社で、
毎日ドタバタコメディのような日々を送っていますが、
今までの人生の中で、今が一番楽しいです。
泣いたり笑ったり落ち込んだり怒ったり、
こんなに毎日ころころ感情が揺れ動く毎日が来るなんて想像していませんでした。
リクルートを退職する前に、この安定的で楽しい毎日を捨てて、果たして自分は後悔しないのかと一瞬考えましたが、
答えは「やらない方が後悔しそう」でした。
失敗しても死なないし、
人生浮き沈みあった方が面白いよね!
初心を大事に、
いつも自分に
「自分にしかない価値を発揮できてるか?」
を問いかけながら、日々突っ走っていきたいと思います。
これからSHEが作る世界を、みなさん楽しみにしていてください。
以上をもって、退職エントリーとさせて頂きます。
そしてこれからも引き続き、SHEと福田恵里を、どうぞ宜しくお願い致します!