クトゥルフ2015 ガシャン!リプレイ パート6
ホテル ファーネス 22号室 17時30分
黒尾「絹江、まずは落ち着いて聞いてくれ…確かにおそらく、昌平はもう――しかしまずは落ち着くんだ。…と言ってベッドに寝かせます」
井上「まずはこちらに何があったのか説明しますね。…フロントへは難なく入れて、鍵を持ってきました!フロントの奥のスタッフルームには古いノートがあって、昌平の名前があったから、深く考えずにみんなに送っちゃったんだけど、よく考えてみるとこのノートの内容はかなりまずいものだと思う…心して見てください…と言って全員に公開します」
ダン、竹本もここで初めて内容を確認します。
竹本「お、あーこれは…ショーヘイヘーイ!」
黒尾「女性は温度が低かったり時間が短かったりしているね」
井上「ヤカレテマスネー」
須田「そういうことをポロッと言うから!!」
井上「あっ聞えちゃうか」
黒尾「…先ほどは言うのをためらっていたんだが、ロビーのこけしの中から出てきた粉末は骨を焼いたあとのものと酷似していたんだ。それに、須田くんも気づいたかもしれないが支配人が持ってきた新しいこけしの顔…私には昌平に似ているように思えてならない。あの支配人は相当に怪しいし、危ない人物だと思う。鍵を手に入れたからには、今最も手がかりがある42号室へ向かうべきかと思うが、みんなはどう思う」
井上「えーユミもう帰りたいー!だってもう昌平しんでんでsh…あー言っちゃダメだった<一同笑>」
黒尾「おいっ!」
井上「おかねのために死にたくないよぉ」
ダン「タシカに42号室はアヤシいけれど、人間を燃やせるホドの設備があるとは思えナイ。地下なんじゃないカ?」
黒尾「…支配人脅して地下に直行するのありなんじゃないの?この場には僕らと支配人しかいないんだし…」
竹本「支配人燃やしちゃえばいいんじゃない?」
ダン「でも奴が何のために、誰のために人間を焼いてるかわからないし、だいいち本当にここに奴しかいないのかどうか…」
須田「いなくなった3人の謎についてもわからないままだね」
竹本「(支配人のノートを見ながら)あっ、例の3人は焼かれたわけじゃないんだ、ほら、日付が」
ダン「前回から1年以上期間が空いているのか…半年から1年に一人くらいしか焼いていないんだ」
黒尾「支配人が30年こけしを作ってるって言ってたから、30年間でこけしが40体くらい並んでてもおかしくないわけか」
井上「うわ…かえりたい…」
黒尾「42号室の件と支配人のノートはまだ繋がっていないんだよな。だから42号室をまず見てみるのが筋かと思う」
ダン「絹江さんを置いておくわけにはいかないわけだけど…」
竹本「非戦闘要員を付き添わせておけばいいのかな」
井上「私怖いからのころっかなぁ…チェーンかけて…」
ダン「ドアノブにスタンガン当てたら?」
井上「お!守れそうな気がしてきた、絹江。ケータイぽちぽちして待ってます、ブログ更新しないといけないから…」
黒尾「『心霊スポットなう!』…この人残して大丈夫なのかな…?じゃあ残りで42号室へ行きたいと思います。もしかしたらカレーパーティしてるだけかも<一同笑>」
――
ホテル ファーネス 4階 42号室前 18時前
K「ユミちゃん以外の皆さんは、42号室の前までやってきました」
黒尾「まずは<聞き耳>ですかね(コロコロ…)あ、04!クリった」
K「そのときだけ耳の良かった黒尾には、ビュービューという、風を切るような音が、ドアの向こうからかすかに聞えてきました」
須田「窓あいてるのかな?」
ダン「目星もするところがなさそうだしなあ…じゃあドアを開けます…開けました!」
K「問題なく開きました。ツインなので22号室と同じ造りですね。部屋はかなり荒れてしまっています。ドアを開けてすぐに目に付くのは、床のカーペットが一面ひどく焦げてしまっており、その跡がこのような(ハンドアウトを渡す)何かの模様を形作っていることです。焦げ跡は室内の家具の下にまで及んでおり、模様のあるところは家具も焼け焦げています」
須田「<オカルト>で何かわかりそう」
K「では<オカルト>ある方は振ってみてください」
ダン「(コロコロ…)25で成功!」
K「<オカルト>に成功したダンは、この模様が『ヨグ=ソトースの球霊の印』であることに思い至りました」
須田「ヨーグルトソース」
竹本「カレーにコクを出すために」
K「オカルトマニアの間では伝説となっている魔導書『ネクロノミコン』には、ヨグ=ソトースという神を13の球霊のかたちで召喚する方法が載っているとされ、この印は、その儀式に必要なものであると、どこかで小耳に挟んだような覚えがあります。それではみなさん<アイデア>を振ってください」
竹本以外が<アイデア>ロールに成功しました。
K「成功したみなさんは、このカーペットを見て、『ひょっとして、これは本物の超常現象なのではないか…?』という考えにとり憑かれます。<正気度>ロール0/1d3です」
正気度の判定がありました。
竹本「部屋に<目星>したいです(コロコロ…)お、05!クリティカル」
K「竹本は、みんながカーペットに目と正気度を奪われている間に、ぴったりと閉じられた窓の外で季節はずれの雪が、それも吹雪が降っていることに気づきます」
竹本「黒尾の<聞き耳>がすごかったのか…それにしてもまだ11月なんだけどなあ」
ダン「部屋のほかのところに<目星>したい(コロコロ…)47、成功しちゃった」
K「ベッドの下を探したダンは、奇妙なかたちの木の板を見つけました。手のひらサイズのハート型で、先端近くに穴が空いています。<オカルト>振ってみましょうか」
ダン「55しかないんだけど…(コロコロ…)あ、ジャスト成功!」
K「成功したダンは、この道具について思い出します。これはプランシェットといって、ウィジャボードと呼ばれる、西洋のこっくりさんに使われる道具の一部です。霊を呼び出し、この穴の中に現れたボード上の文字を読み取ることで霊からのメッセージを受け取るのです」
黒尾「降霊術だ」
ダン「ヨグを呼び出そうとしたのかな…?」
K「<オカルト>のあるダンは更に<アイデア>を振ってください」
ダン「(コロコロ…)成功」
K「ダンは、カーペットの焦げ跡、残されたプランシェットから、ここで降霊会が行われていたのは事実であることを確信します。そして、ウィジャボードの文字盤を製作することでここで行われたことの再現ができるのではないかとひらめきました」
(井上「しないよなーそんなことなー」)
ダン「ワタシ、カーペットのシルシについて気づいたコトがある。このシルシはYog-Sothothという昔のカミサマを呼ぶオマジナイのときに使うモノ。シカシ、本当に呼び出されていたら、世界はもっとメチャクチャになっている。…それからコノ板。これはニホンでいうコックリサンをするためのものデス。しかしマダよくわからない。コックリサンは霊を呼ぶモノで、Yog-Sothothはカミサマ。霊と神は違いマス。…ココで行われたことをワタシたちもマネしてみれば、ナニカわかるかもしれない」
黒尾「私はそんなオカルトじみた話をすぐ信じる気にはなれないわけだが…」
竹本「製作は僕に任せてください!」
できました。
クトゥルフ2015 ガシャン!リプレイ パート5
――
ホテル ファーネス 1階フロント 16時30分
井上「まずフロントに入ってすることは、42号室の鍵部分を外して、もってる41号室の鍵と付け替えることです!」
K「じゃあ器用さなので、DEXかける5で」
井上「9かける5は45!(コロコロ…)あっ50…あっ…これ、戻ってきたらバレるねこれ…?」
K「チェーンがぐにゃってなっちゃってる」
井上「…でもとにかく鍵は手に入れたので、えーと、カウンターにあるはずの宿帳を見ます、先月の3人というのも気になるし、昌平がいるかだけでも調べたい」
K「<図書館>で振ってください」
井上「66もあるんだなー!(コロコロ…)95…?あれ…?私ほんと出目…」
K「(明確な目的を持って書物を調べることについては判定はいらないのではないかという指摘があったので)では、昌平の名前があるかどうかについては判定不要です。調べた結果、カウンターにおいてあった二、三ヶ月ぶんの帳簿には昌平の名前はありませんでした。また、<図書館>に失敗したので、例の3人の名前について目星をつけることはできませんでした」
井上「うーん…ユミちゃんけっこうピンチだぞ…ここから何したらいいかなっていう<アイデア>を振りたいです…振ります(コロコロ…)23!成功」
K「<アイデア>に成功したユミちゃんは、フロントの奥のスタッフルームの鍵が開いていることに気づきます」
<一同>「あっ!」
井上「あいてるじゃ~ん!いっちゃお~!…ってなる笑 鍵も帳簿もダメだったから何か持って帰りたい…。何かあったらと思って、スマホで録画しながら入ります」
(黒尾「一番入ったら面白い人だなあ」)
K「スタッフルームの扉を開けました。支配人はどうもこの部屋に住んでいるようで、小さな台所やベッド、その他家具一式はそろっています。アパートくらいのを想像してください。普通の部屋と違うのは、かなり大きめな本棚が壁側に陣取っており、そこに『20xx年x月x日~x月x日』というように背表紙に書いてあるファイルがずらっと並んでいます。さっき見たファイルと一緒だなーと」
井上「じゃあスマホを構えて一通り映像に収めて、『住んでるっぽーい』とか言いながら、棚から一番最新のを開きます。何かないかなー」
K「<目星>振りますか」
井上「すげーたけーんだからな<目星>は…(コロコロ…)…失敗…帰るか!」
(黒尾「帰んないで帰んないで、金貸してるから」)
井上「そうだなあ…棚をもっと調べたい私!棚の中身じゃなくて!ファイルを色々出してみるとか…裏に秘密の扉がとか!」
K「<目星>もっかい振ってみます?」
井上「これで失敗したらもう話が進まない…(コロコロ…)40!成功」
K「色々探してみたところ、ファイルとファイルとの隙間に、一冊の古びたノートがあることに気づきます。表紙には何も書かれていません」
井上「ああ~きちゃった~削られるよ~~」
K「ノートには主に、このような文面が書いてありました。(ハンドアウトを井上だけが見ます)」
井上「ははぁ~~(驚きの顔)…そうですね、私はこれをみて『ヤバッ』と思って、喜ぶ!キターってなる!」
K「喜ぶ!?」
井上「これを一刻も早くみんなに見せたいので、、写真に撮ってラインに送ります。…で、このページだけ破いてノートは元の場所に」
(ラインに送ったので、初対面のダン、竹本以外が見たことになります。井上が見たのは次のようなものでした。)
K「ではまず、このノートの事実に気づいてしまったので、見た人は全員<正気度>1/1d3を振ってください」
(正気度の処理がありました)
黒尾「これ…絹江さんにも送っちゃったの…?ヤバくない?」
井上「たぶん私そういう、ひとの気持ち考えられない。昌平いるいる!みたいな」
黒尾「たしかにー…」
竹本「ツイッターにも上げてるんじゃないの笑」
K「時系列の処理は後ほど行いましょう」
井上「破いたページを仕舞って部屋を出ます」
――
ホテル ファーネス 2階ロビー 17時30分
K(竈山)「…こんなにこけしに詳しい人たちがたくさんいるとは」
(井上「そうだったー」)
K「『では私はこれで』と言って、支配人竈山は階段を降りていきます。ちょうど階段で井上とすれ違います、『こいつもこけしに詳しいのかな』と思いつつ。井上は無事4人と合流します」
井上「ねーねーラインみたー!?もうね、私みつけちゃったんだー」
須田「え?みてない…」
K「と、まさにそのタイミングで、22号室から絹江さんの悲鳴が聞こえてきます」
黒尾「位置が近い僕が22号室に駆け込みます!」
K「部屋に飛び込むと、部屋の中央にへたりこんでいる絹江は、真っ青な顔をして携帯を見ています」
須田「携帯…?ライン…?と思って、僕も携帯を確認します」
K「ここで、先ほど送られてきた画像をおのおのが見て正気度を減らしたということにしましょう。ダンと竹本はまだ何のことだかわかりませんね」
黒尾「絹江、まずは落ち着いてくれ」
K「絹江さんは、もはや携帯電話にも目の焦点が合っておらず、うわごとのように『昌ちゃんが昌ちゃんが…』と繰り返すばかりです」
竹本「僕らは何なんだ…?って思うばかりですね」
井上「えー?ききたいききたい?すごいよー?」
竹本「さすがに空気読めないってレベルじゃねーぞ!」
井上「さすがに察したかな…?やっちまった?」
黒尾「という感じで全員部屋に入ってきました」
(支配人の部屋から見つかった謎の紙は一体!)
クトゥルフ2015 ガシャン!リプレイ パート4
――
K「黒尾と絹江は、34号室に入りました。(二人は見てないですが)ツインの22号室と全く同じつくりです」
黒尾「荷物を置いたら昌平を探しに行くけど、絹江、なにか心当たりとかないか?」
K(絹江)「正直私は、ここに来ればなにかわかると思っていたから…支配人も何も知らないなんて思っていなくて…」
K「と話していると、絹江の携帯電話が鳴ります。画面には『非通知』と書かれています。」
K(絹江)「どうしようこれ…」
黒尾「とりあえず出てみよう、弟からかもしれないし。…黒尾にも聞えるようにスピーカーモードにして欲しい」
K「そうします。絹江は携帯電話を手に取ります」
K(絹江)「昌ちゃん?昌ちゃんなの!?」
K「スピーカーからはゴーゴーという音が聞えています。そして、かなり聞き取りにくい声で『はやく・・・早く助けにきてくれ…!』と言っているのが聞こえます」
黒尾「おい昌平、昌平なのか?」
K「その昌平らしき声はその後もブツブツとなにごとかをつぶやいていますが、『ガシャン!』という音とともに、電話は切れてしまいます」
K「絹江はかなり、青ざめた顔をしています」
K(絹江)「やっぱり近くまで来ているんだわ…このホテルを探さないといけないと思う」
(井上「絹江けっこうキてるよねー…」)
黒尾「この電話だけではなにがなんだかわからないが…昌平の身に何か起こっているのは間違いないな」
K(絹江)「みなさんと一緒に早く探しに行かないと…」
黒尾「さっきのゴーゴーという音について<アイデア>振ってみます。(コロコロ…)69。成功」
K「<アイデア>に成功した黒尾は、そのゴーゴーという音は火が燃え盛っているような音だと感じます」
黒尾「それ以外はないかな、じゃあ我々もロビーへ集合しよう」
――
ホテル ファーネス 2階ロビー 16時ごろ
K「絹江を含めた6人はロビーに集合しました」
井上「こけし怖いのでダンさんを盾にして見えない位置にいます。こわーいとか言って」
K「まず絹江さんが先ほどあった電話について話しました。『昌ちゃんはここにいるはずなの、だから隅々まで調べて見つけ出さなきゃいけない…!』」
黒尾「実際、宿帳を確認せずに昌平は居ないと言った支配人はかなりきな臭いと思う。手がかりの少ない今は、このホテルを調べるほかないんじゃないかな」
ダン「So、リンくんには話したケド、ここでコーレイカイがあって、精神をヤんだ3人が――」
須田「はー!!降霊会ね!!…ここで気づいた!」
竹本「え、カレー…」
ダン「コ・ウ・レ・イ・カ・イ」
竹本「え、カウ…牛…?」
(竹本くんを納得させました)
竹本「そうと知ってれば僕こんなとこ来てない…<一同笑>」
――
ダン「そのときの3人の名前は、ヤドチョウに書いてアルんじゃないカ?」
黒尾「さっきの感じだと、教えてもらえるかなあ…誰かが支配人をおびき出せば、その間にこっそり宿帳をみれるんじゃないかな」
ダン「俺がこけしについて教えてくれって2階に連れ出して、その間に<隠れる>かなにか持ってる人が――」
井上「<隠れる>!60あるよ!」
ダン「じゃあ俺が支配人を呼ぶから、」
井上「その後ろに隠れた私がカウンターに向かう?」
ダン「あ、大浴場に隠れていればいいんだよ」
ダン「じゃあ俺が呼び出して、通り過ぎたなってタイミングでユミちゃんが大浴場から出てくればいいんだな。他の人たちは22号室に待機でいいだろうか」
井上「こけしについて聞かせてくれるかどうかだよねこれ笑」
須田「あ、じゃあ<説得>とか<言いくるめ>持ってるんで、僕もついていってフォローします」
井上「私はカウンターに向かって、もし見つかりそうになったら<隠れる>使えばいいんだね。あと42号室の鍵ももし取れたら取ってきたほうがいいのかな」
黒尾「<鍵開け>は持ってますけど、あるに越したことはないね」
井上「バレたら怒られそう…」
黒尾「適当な鍵のタグをはずして42号室のタグに付け替えればいいんじゃない?」
井上「天才かよ」
竹本「じゃあ僕の41号室の鍵渡しておきますね」
黒尾「そういう感じで行きましょう」
(ダン・須田が支配人を2階へ誘導し、その間に井上が宿帳漁りおよび42号室の鍵のすり替えを試みます)
――
ホテル ファーネス 1階 16時30分
K「三人は一階まで階段を降りてきました。ちょうど大浴場の前あたりまで歩いてきたところで、ちょうど支配人がカウンターを出て、こちらへ歩いてきます」
井上「わーどうしよう」
K「支配人は、真新しいこけしを持っています」
ダン「お、じゃあ話しかけます。…Hi、カマヤマさん」
K(竈山)「なんでしょう」
井上「私、もうスッと横を抜けます。ちょっと外に出ますよーみたいな感じで。…またあとでー」
K「いいでしょう」
ダン「ワタシまだ日本キテ長くない。デントウブンカについて知りたい。2階にタクサンあるコケシについて、話きかせてもらえませんカ?」
K「すると、竈山は無表情ながらも、なかなか機嫌がよさそうです」
<一同>「おおー」
K(竈山)「ほう、こけし。いいよいいよ、じゃあ一緒に行きましょう」
K「では竈山・ダン・須田の三人で2階ロビーまで来ます。井上パートに移る前に、こちらをもう少し進めておきますか。ここをどれくらい引き伸ばせたかによって、井上の行動できる時間が決まるということで」
――
ホテル ファーネス 2階ロビー 16時35分
ダン「このコケシの、オトコノコオンナノコが分かれてるトカ、大きさには、どんな意味があるんデスカ」
K(竈山)「ふーむ…。これは私の趣味で、業者に頼んで彫ってもらうまではやってもらってるから、正直意味とかそういうのは」
ダン「Oh、アナタが作ってる」
K(竈山)「そう、着色をね、私がやってるんだけれども」
ダン「ジャア大きさとかは、描きたいものによってソノツドみたいな」
K(竈山)「まあそんなような感じだな」
須田「その顔も描いてらっしゃるんですか?」
K(竈山)「そういうことだ」
(以降、井上の使える時間を延ばすため、プレイヤーたちはあらゆるこけし知識を駆使して竈山を引き止めます(実時間で10分喋りました)。本筋にはほとんど関係ないため、読み飛ばしてもらっても全く問題ありません。このパートがあまりにくだらなく面白かったので、本セッションは「こけし卓」と命名されました。)
ダン「コケシってイロアイがアザヤカで、芸術作品としてわかりやすくて、ワタシはとてもスキです。日本人のユウジンにも集めてるひとがイマス」
K(竈山)「ほうほう」
竹本「時間稼ぎが目的なら、僕も部屋から出て混ざっていこうかな…。ガチャ…おっ、こけしの着彩について話してるみたいですね<一同笑>」
須田「そういえば君って芸術系の学校に行ってるんじゃなかったっけ?」
竹本「そうなんです、学校でもこういう木工細工はやりましたね。漆塗りって興味ありませんか?」
K(竈山)「いやあ、私はこれをもう30年やってるが、あんまり難しいのはわからんね」
竹本「30年!味がありますもんねえ」
K(竈山)「芸術をやってる学生さんにはちょっと恥ずかしくて見せられないよ」
竹本「いやいや、すばらしいですよ」
黒尾「ガチャ…ほう、こけしの話ですか。<一同笑>」
(井上「だれだよー!」)
黒尾「土湯系や弥治郎系、鳴子系など色々あるようですが(wikipedia情報)、こちらはどういう流派なんでしょうか」
K(竈山)「そこらへんは業者のほうに任せてるからよくわからないなあ」
竹本「自己流でこれはすごいですよ!」
黒尾「じゃあ自己流で30年やられてる!たいしたもんだなあ…なにか、影響を受けた作品なんかはあるんですか」
K(竈山)「そうだなあ…なにせうちの親父の代から続けてるもんだからね、いま置いてるのはすべて私の作品だが…だからあんまり、こけしの歴史とかいったものに興味があるわけじゃあないんだ」
(井上「うれしそう…」)
須田「ではこけしそのものに興味があるという感じなんですね」
(その他、「こけし文化は東北に集中している」、「乾燥させたほうが保存に良いのでこのホテルの環境はふさわしい」、「爪楊枝のお尻の部分はこけしを模している」など、こけしに関する造詣が深まりました。)
――
ダン「引き延ばす作戦だったのがちょっと楽しくなってきちゃってる笑」
K「竈山は『いやあ、こんなにこけしについて詳しい方々ばかりとは思わなかったよ』と言いながら、手に持った真新しいこけしを棚に並べました。黒尾と須田は、<アイデア>を振ってください」
黒尾「(コロコロ…)18。成功」
須田「(コロコロ…)99で失敗!ファンブった!」
K「えーと(困惑)…ファンブル特になくていいです。成功した黒尾は、その棚に並べられた新しいこけしの顔が、どことなく絹江の弟である昌平に似ていることに気づきます」
黒尾「ああ~そうだよなあ~~」
K「合流するのは井上パートが終わってからですよね。では少し時間を戻して、井上ユミちゃんの方へ移りましょう」
(「こけし」「コケシ」が20回出てきました。ユミちゃん活躍パートへ続きます。)
クトゥルフ2015 ガシャン!リプレイ パート3
――
K「それではみなさんで2階へのぼっていきました。1階にロビーがない代わりに、2階にロビー兼休憩所があるようです。革張りですがもうぼろぼろで粗末なソファと、自動販売機。ここには背の低い棚がおいてあります。その棚の上には――(案内図に描き足していく)およそ40体ほど、大小さまざまなこけしが…」
須田「きもちわるー!」
井上「えーほんとに無理ーー!」
(イメージ: こけし - Google 検索)
ダン「たぶんダンだけすげーテンション上がってる。ジャパニーズコケシ!笑」
竹本「<芸術:木工>持ってるんですけど、こけしについて振ってみていいですか?」
K「いいですよ」
竹本「(コロコロ…)おっ成功です」
K「そうですね、木工を持っていない人が素人目にみても、あまりできの良いものとは思えません」
竹本「ふーむ、この造形はプロが作ったようには見えませんね」
ダン「こけしに関する<オカルト>振ってみます(コロコロ…)24、成功」
K「(<オカルト>じゃないけど)それぞれのこけしは、明らかに男に見えるものや女に見えるものなど、様々な顔をしています」
黒尾「なんとなく目に付いたものを一体手に持ってみてもいいですか?…持ちました。なんの技能で調べたらいいんだろうなあ…振ってシャカシャカ音が鳴ったりとかないですか?」
K「(するどい…)では<聞き耳>振ってください」
黒尾「25なんだよなあ(コロコロ…)あー60」
須田「何か気になることがあるの?…って言いながら同じことをします(コロコロ…)40。あっいけた」
K「では、中からわずかに『サラサラ…』という音が聞こえるのがわかりました」
須田「何か中から聞こえるー」
黒尾「こう、頭のとこを回したら取れたりしないですか?中が空洞なんじゃないかと思うんですけど」
K「うーん、では<目星>を」
井上「ハッ(コロコロ…)92(失敗)」
黒尾「(コロコロ…)68、全然だめ」
須田「(コロコロ…)89…無理だわー」
ダン「(コロコロ…)あ、成功した、21」
K「<目星>に成功したダンくんは、首と胴体の間に継ぎ目があることがわかります。いくらか力を加えれば、回るくらいはするかもしれない」
黒尾「やっぱり」
ダン「このコケシ、フツーと違ッテクビがとれるようにナッテル。…なにも考えずに取っちゃいます」
井上「あああーっ!」
ダン「ソ、Sorry、思ったヨリヨワかったカラ…」
K「こけしの首は外れてしまいました。胴体は空洞になっていて、中には灰色の粉が入っています」
黒尾「<薬学>で振ってもいいですか?」
K「んー、いいですよ」
黒尾「(コロコロ…)97!が!(技能値)99だから成功!<どよめき>実力!笑」
K「えっとですね…(苦笑)では明夫は、その粉が何かの骨を高温で燃やしたあとの粉であることに気づきます」
<一同>「ああ~~」
黒尾「絹江さんがいるところで不安をかきたてるようなことは言わないと思います。…これは…あまり良いものではないから触らないほうがいい。…ちなみにこれは一個だけではなく全てに粉が入ってるってことでいいんですか?」
K「それはそれぞれ確かめないといけないですね」
井上「ユミちゃんはこけしの場所からはやくいなくなりたい。こわいこわいこわい」
須田「怖がってる人もいるし早くいこう?」
K「そこで、遠巻きにこけしをみつめていたユミちゃんは」
井上「えーっ」
K「いつの間にか、そこに並んだこけしが自分を見つめるように、あなたのほうに顔を向けていることに気づきます。さらに、『ガシャン!』という音とともに、10体のこけしが倒れ、ユミちゃんの足元に寄り添うようにゴロゴロと転がっていきます」
井上「むりむりむりむり。腰抜かしてるかも」
黒尾「それはたどり着く前に拾えます?落ちちゃったんだーって感じで」
K「そんな猛スピードではないので拾えますよ、10体あるけど。まず、転がってくるこけしが明らかに自分の方へ向かっていることに気づいたユミちゃんは、<正気度>を振ってください」
井上「えー!そりゃそうだーわたしもう無理だもん、いま!現実的に!(コロコロ…)58!成功!」
K「成功は1減ります」
井上「こけしこっちみてるし~~帰ろお~~かえろお~~」
黒尾「拾って棚に戻します。…拾った何個かも振ったら音が鳴るか確認します」
K「音はします」
須田「早く部屋いきましょう」
(ユミちゃんがこけしでリアルSAN値減少を経験したため、誰がどのように部屋へ向かうか議論がありました。
黒尾&絹江は二人で34号室へ。残りの4人はまず井上の部屋(21号室)へ行き、部屋の確認をした全員はロビーに集合するということになりました。)
竹本「僕はさりげなくユミさんの荷物を持ちます」
K「ではまず4人は、21号室の扉を開けました。正直に言って、都心にあるようなビジネスホテルよりは断然狭く、カビ臭い、ホテル特有の乾燥した部屋です。ベッドのシーツには、コーヒーをこぼしたようなシミがあります」
井上「ホテルのシーツにシミ!?どん引きっすよユミちゃん…はやく帰りたい~…じゃあ服の入ったバッグは置いて、すぐ部屋を出ることにします。怖いのでみんなについていきます!」
須田「じゃあ次に隣の22号室に行きましょう。鍵は僕が開けます!」
K「はい、開きました。こちらはダブルなので、さっきよりは多少広いかなと。カビ臭いのは変わりませんね。シーツのシミは見当たりません」
ダン「じゃあ部屋を見終わった3人はロビーで待機だろうか」
竹本「僕の部屋は4階なので、行って戻ってくるまでにちょっと時間がかかるかもしれません、カメラとか寝袋とか、荷物も多いですし」
須田「あ、なら手伝いましょうか(イケメンだし)」
――
K「ではダン、井上はロビーで待機、竹本、須田は41号室へ向かうということですね。2人はなにごともなく、4階まで上ってきました」
竹本「普通のホテルって、4階とか44号室とかって、名前変えたりしますよね…昔からありそうなホテルなのに…」
須田「そういえば、竹本くんの隣の部屋がさっき言ってた、使えない部屋って話だったっけ?」
竹本「あー、言ってましたね!僕の聞いた話では、『カレーパーティではしゃぎすぎた人たちが部屋をめちゃくちゃにした』っていう…<一同笑>」
須田「はあ?カレーパーティ?じゃあ部屋の中はカレーだらけってこと?」
竹本「僕はそういう風にダンさんから聞きましたけど…(ダン「カーレーカーイ!カーレーカーイ!」)隣なんで、カレーのにおいが心配ですね…」
K「では、41号室の前まで来ました」
竹本「においってなんだ、<目星>?笑(ダン「<アイデア>だったと思う」)(コロコロ…)成功。においは?」
K「しません<一同笑>」
竹本「片付けてないって言ってたけど、においはしないみたいですね、よかった~」
K「扉を開けた二人は、部屋のつくりは21号室と全く同じであること、シーツにしょうゆをこぼしたようなシミがあることを確認します」
竹本「ベッドの上でしょうゆ使うの信じらんないんだけど笑。まあライダーハウスとか泊まってるし、こんなもんかなあと思います。じゃあ荷物を置きますね」
須田「一旦ロビーに集合しましょうか。そのまえに、42号室をちょっと確かめてみたいんだけど」
竹本「僕は事件には興味ないけど、カレーパーティには興味が出てきてるので。…部屋を出て、ドアノブに手をかけてみます、ガチャっと」
K「ノブを回してみますが、当然鍵がかかっているため、開くことはできません」
竹本「ロビー向かいますか」
(黒尾&絹江パートへ続く)
クトゥルフ2015 ガシャン!リプレイ パート2
ホテル ファーネス 入り口前 15時すぎ
須田「ここですか?じゃあ駐車場に停めて…」
K「というところで、デカい外車の二人も車から降りてきます」
井上「あーさっきの自転車の人だー!おもしろーい!」
ダン「さっきの奴の次にドレッド頭のデカい外人が出てくる笑」
井上「エェーッ!」
須田「とたんに静かになる笑」
竹本「何か視線を感じるなあ…」
ダン「ヨクあるコトヨ!…そしたら、ここ(須田)が顔見知りだから、…Oh、マサ!」
須田「あれーっダンさんじゃないですか!」
ダン「ドウシタのこんなトコロで」
須田「えっそれ、こっちに言います?」
黒尾「なんだ、知り合いなのか」
須田「同僚っていうか同業者っていうか?同じ会社の人なんです」
井上「運命感じるーすごーい」
ダン「ハイヨロシク、ワタシ、同僚のダン・ノヌーといいマス」
黒尾「あれっなんか見たことあるけどひょっとして…最近ラグビーで活躍してる…?」
(探索者の設定では黒尾はダンの手術をしているのでこのセリフは出てこないと思うのですが、まあ重要なところでもないので気にしません)
ダン「Yeah、コノまえチョト、World Cup出てキテ」
須田「有名人じゃーん」
ダン「ワタシは自転車がパンクした彼を人のいるトコロまで届けに来たんデスが…ミナサンはドウシテこんなトコロに?」
須田「…事情を話してもいいんですか絹江さん?」
K「絹江さんはホテルをちらちら見るばかりで、話を聞いていません」
ダン「コノホテルはオカルトガラミで良くないウワサがあるようデスが、ココにミナサンで泊まるんデスか?」
<三人>「うーん泊まるっていうか…?」
黒尾「絹江さんはどうしてます?」
K「玄関のほうにフラフラッと…」
須田「まあそのー、人探しというか?」
井上「ここにいるんじゃないかみたいなね」
ダン「そういうコトなら、ワタシもそういうトキは人を助けるヨウにムカシから言われてキマシタカラ、デスカラ手伝いマス!」
井上「すごーい、いい人~!」
ダン「パーティに加わりました」
――
黒尾「…輪くんは…誰とつながりあるんだっけ」
井上「(高校が一緒だった)私だから超びっくりしてる」
竹本「僕としては、(大学デビュー後の)ユミちゃんとはわかってないね。ダンさんに助けてもらった、竹本 輪です」
黒尾「さっきめっちゃチャリ押してましたよね」
井上「あのー…出身とか、聞いても、いいです…か…?」
竹本「神奈川です」
井上「高校、高校は…?」
竹本「高校はフニャフニャ高校です」
井上「ああ~~、そっかーーそうなんだぁ~~」
須田「あれ、知ってる感じ?」
竹本「ユミさんって苗字は…?」
井上「井上っていうんですけど…(小声)」
竹本「井上、井上…?」
ダン「シリアイ?ウンメイのサイカイみたいな?」
竹本「いや、でも僕の知ってる井上さんとは…」
井上「こんな人ぜんぜん知らないほんとにー知らなーい」
竹本「井上さんって高校は…?なんかどうも、あの井上さんじゃないかと…」
井上「わたし高校行ってたかな…?これ<言いくるめ>れる?<一同笑>はい(コロコロ…)あっ27(成功)…わたし北海道だったし、全然ちがうと思うほんとにー」
須田「北海道だったんですか!?」
ダン「オーホッカイドー!ワタシ一度行ってミタイ!」
井上「あー!いいとこダヨーダイジョウブダイジョウブ!」
竹本「あーじゃあ、他人の空似でした!…ちょっとこう、垢抜けたユミさんに惹かれてるのかな、交流できたらいいなと思いつつ。…とりあえず僕は、そろそろ夕暮れですし、今日はこのホテルに泊まって、また明日以降どうするか考えようかなと」
ダン「Heyタケモト!セッカクこうして出会ったんだカラ、キミも人サガシを手伝わナイカ?」
須田「さすがダンさん!」
井上「いや、別にそんな、いいと思う…大丈夫大丈夫(小声)」
竹本「初めて会ってこんなに良くしてもらったダンさんがそう言うなら…僕もダンさんみたいに人助けしたいです!是非手伝わせてください!ユミさん、手伝いますよ!」
井上「アハーアリガトウー!」
ダン「スバラシイね!キット大地のセイレイも喜んでルヨ!」
須田「そうだそうだ、大地の精霊も喜んでる!」
(なんだそりゃ……手術をしてたことを思い出した黒尾医師とダン選手の再会エピソードもあったのですが長くなるのでカットです)
――
K「絹江さんは、それを遠巻きに見て、そろそろイライラしてきています」
黒尾「すまない絹江、悪かった悪かった」
K(絹江)「いいんですかそんな、外人の方とかも、一緒に…」
ダン「ヨロシクね!」
竹本「手伝わせてください!…いま人助けに目覚めたところなんで笑。ダンさんカッケーみたいな」
――
黒尾「絹江さんの写真がどこからの構図で撮られてるかってわかるかな?」
K「じゃあ<写真術>で」
竹本「70あります。(コロコロ…)成功」
K「では、およそこの玄関のあたりから斜め上に見上げた形で撮られている写真であることがわかりました」
黒尾「じゃあ今いる位置が撮られた構図そのままっていう?」
K「そうですね」
黒尾「あ、ちなみに写真の撮られた時間って…」
K「夜ですね…えー、では、写真をじっと見てしまった輪くんは、『ガシャン!』という音とともに炎の幻影を見てしまうので、<正気度>ロールです」
竹本「成功です」
K「成功は0です…絹江さんは一刻も中に早く入りたいですね(キーパーの気持ちです)」
黒尾「入りますか」
ホテル ファーネス 16時ごろ
K「では皆さんは扉を開けて、ホテルの中へ入りました」
黒尾「カランコロン」
K「ホテルという名前ではありますが、かなり質素な、正直言ってビジネスホテルレベル。最近の都心のビジネスホテルよりは劣るぐらいですね。受付には男性が一人います。そうですね、50そこそこ、髪が少し薄くなり始めていて、よれたポロシャツを着ています。あまり身奇麗にしているようには見えないのですが、ぴかぴかした腕時計を両腕につけているのがやけに目につきます」
<一同>「えー」
井上「キモーい…腕時計両腕はヤバくない?」
(かわいそう)
K「その男性は、受付の壁掛け時計をちょうど壁にかけているところでした。名札には、竃山(かまやま)と書いてあります。玄関を開けてきたあなたたちに気づくと、フロントに座りました」
黒尾「掛けた時計は何時ですか?」
K「16時ですね」
竹本「じゃあ僕は泊まりに来たんで…すみません、今日、空き部屋なんてありますかね?」
K(竃山)「ご予約は?」
竹本「予約はしてないです、急なトラブルで…」
K(竃山)「ではこちらにご記入を」
(ダン「無愛想だなオイ…」)
竹本「皆さんもチェックインはしなくていいんですか?」
須田「……チェックインしなくても中に入れるのかな?」
井上「それはもう、そのおじさんをどうにかしなきゃだよね」
黒尾「後ろから…笑」
(他のメンバーが泊まるかどうかなどの議論がありました。キーパーは竃山に必死で絹江さんまで手が回らず、ここから絹江さんの口数がどんどん減ります。)
――
黒尾「すみません、私たちも今日予約がないんですけど空いてますか?」
K(竃山)「ではこちらに」
(部屋割りを考えているプレイヤーたち)
K(竃山)「当ホテルはツインとシングルの2種類のみご用意しておりますので…(と言いながら案内図を見せる)」
ホテル ファーネス 見取り図
竹本「じゃー僕はせっかくなので見晴らしの良い4階に」
黒尾「あっ、42号室が使えなくなってる。…ここって使えないみたいですけど何かあったんですか?どなたか泊まってる?」
K(竈山)「ん?ああ、42号室?いやー、ひと月前くらいにね、なんだか変な連中が3人やってきて、夜中にギャーギャー騒いでいたんですよ。それで、私が気づいたときには3人ともいなくてですねえ。宿代も払わずに、冷蔵庫の中のものも…。42号室を見にいったらなんだか色々と汚されてたもんで…で私一人で経営してるもんですから、ひと月ですけどね、まだ手が回らないんですよ」
須田「じゃあ部屋の中はまだそのままってこと?」
K「そう考えていいでしょう」
黒尾「昌平がいなくなったのは1週間前だからまた別か…。それとは別にですね、1週間ほど前ですかね、宮口昌平という…(顔写真を見せる)こういう人を見かけたことはないですか?」
K「では竈山は、宿帳などを見もせずに、『そんな奴は知らんですな、そんな名前も、顔も』と言います」
須田「<心理学>じゃね?もってるー!50です」
(<心理学>をプレイヤーが(オープンで)振る卓もあるようですが、今回はキーパーが振り、成功失敗が明確にはされないことにします)
K「(コロコロ…)えー、須田くんは竈山の無表情な顔からは特になんの印象も抱きませんでした」
黒尾「いや、宿帳とか確認してみてくださいよ、宮口昌平っていう名前があるかどうかだけでもいいんで」
K(竈山)「いやまあ、それは結構ですが…。でもその話は、警察にも聞かれて答えてるんだが…なんだ、あんたたちは警察かなにか?」
黒尾「いや、そういうわけでは…ここにいる宮口絹江さんはその昌平の姉なんですよ」
(ここで、竈山やホテルについて、話している最中に調べることになりました)
井上「私、話してる後ろでフロントの周りについて<目星>振りたい。(コロコロ…)72。あーしっぱーい」
ダン「両腕につけてる時計について<目星>振ります。(コロコロ…)69、失敗」
須田「僕も時計に振りますー(コロコロ…)76…?あームリムリ」
黒尾「目星初期値なんですけど、腕時計二つに注目して、二つの針が同じ時刻なのかっていうのを見ることはできませんか?」
K「えーっとそうだな…まあ<目星>の倍でいいですよ、見えればわかるでしょ」
須田「太っ腹じゃん!」
黒尾「それでも50なんだよな…(コロコロ…)はい失敗!全員失敗!」
K「運悪く腕時計の針は見えなかったと」
ダン「え、じゃあ俺ロールプレイで聞いちゃっていい?…ワタシすごく気にナッテル、なんでアナタは時計ニコつけてる?」
K(竈山)「これ?これはまあ、趣味というか」
ダン「シュミ?チョトみせてもらってもイイですか?…と言ってみせてもらいます」
K「腕時計を見せます」
井上「あー見せてくれたー!」
ダン「腕時計はどんな感じですか?高級な感じの?」
K「そうですねえ、高級そうな」
黒尾「もしかして昌平の腕時計ってことはないんですか?」
K「絹江さんの<目星>振ってみます?(コロコロ…)えーと…絹江さん失敗ですね」
黒尾「<目星>ひどいな今日!」
ダン「今見せてもらってるので、時計の針についてはどうですか?何かおかしいとか」
K「特になにもないですね、二つとも同じ時間」
竹本「ただ悪趣味なだけか…」
(宿帳のことはキーパーも含め全員すっかり忘れ、部屋割りを決めます。黒尾&絹江が34号室、ダン&須田が22号室、井上が21号室、竹本は41号室に決まりました。)
K(竈山)「それでは、皆様ご宿泊ということでよろしいでしょうか?大浴場は時間によって男湯、女湯が変わりますので、表示をよくご確認ください。…そのほか、何かご質問は?」
井上「他のお客さんはいますかー?」
K(竈山)「いや、今はいないですが」
ダン「よく答えるなそれ…」
竹本「暇なら42号室片付ければいいのに…」
井上「朝ごはんの時間は何時ですかー?」
K(竈山)「当ホテルは、食事などのサービスは一切行っておりませんので――」
井上「ひえー!」
黒尾「あ、地下って何があるんですか?遊技場とか?」
K(竈山)「いえ、そういうお客様用ではありません、うちの設備です」
黒尾「入っちゃダメって言われなかった笑」
K「もう質問はありませんか?では、受付の壁に下げてある鍵をそれぞれに渡します。支配人は『ではごゆっくり』と言って、荷物を持つそぶりも見せず、また腕時計と壁掛け時計を交互に眺めています」
黒尾「なんなんだろう」
須田「時間になにかがあるのかな…?」
(深まる無愛想で悪趣味なホテル支配人の謎。さっさと昌平を見つけて帰りたい一行は2階へ。)
クトゥルフ2015 ガシャン!リプレイ パート1
キーパー(以下K)「時は2015年11月1日。みなさんが主に生活しているのは、東京近郊の海梨県赤牟田(あかむた)市です。まず、須田くん」
須田「はい」
K「須田くんには、古い付き合いの友人がいます。名前は宮口昌平、21歳。親戚ぐるみでの付き合いがありましたが、最近はしばらく音沙汰がありませんでした」
須田「自分は25歳だから、近所のお兄さんみたいな感じかな」
K「1ヶ月ほど前、急に『金に困っている』という連絡があり、50万貸してしまいました」
須田「えっ貸したの??」
井上「ばかー!」
須田「天才だけど一般常識ないから笑」
K「それからしばらく経ち、1週間ほど前から連絡が取れません…」
――
K「一方、井上ユミちゃん」
井上「はい」
K「アイドル関係で知り合った、同じく宮口昌平くんに、こちらは15万貸してしまっています」
井上「あら!ちょっとホの字だねそれは~15万くらいいいよーって」
K「こちらも1週間ほど前から連絡が取れていません」
井上「メンヘラる!」
ダン「ツイッターが荒れるやつだ」
K「ユミちゃんはネットを駆使してどうにか、同じ被害者である須田くんと連絡をとることができました」
竹本「ツイッターで知ったんだな」
(しばしツイッタートーク。「まじミヤショーから金返ってこねえんだけど!」「ミヤショーってもしかしてあの…?」)
K「須田くんは親戚ぐるみで付き合いがあったので、昌平にお姉さんがいたことを思い出します」
須田「お姉さん」
K「お姉さんの名前は、絹江さんといいます。須田くんたちは、彼女と連絡をつけることができました。というところで二人については一旦話を止めましょう」
――
K「一方、黒尾明夫さんには、実は恋人がいます」
<一同>「あらー!」
ダン「恋人を設定される笑」
K「昔大学が一緒だったんですね。東大で」
黒尾「めっちゃ頭いいじゃん」
K「名前を、宮口絹江さんといいます」
黒尾「おーなるほど」
井上「お前が貸せよ絹江ー!」
K「大学からの付き合いで、明夫32歳、絹江29歳ですが、明夫があまりひとところに留まっていないのでなかなか結婚には踏み切れず」
井上「29歳はめっちゃ焦ってるよヤバいって!」
黒尾「でも世界が待ってるしなあ…」
井上「30歳になったらもう…」
須田「子供とかねー」
K「そんな明夫は、恋人である絹江から相談があるということで喫茶店に呼び出されました」
井上「『いつになったら結婚してくれるの?』笑」
竹本「直接は言わずにね笑」
須田「『結婚式がこのまえあって~、ドレスすっごい綺麗だった~』笑」
喫茶店にて 14時ごろ
黒尾「コーヒー、ブラックで」
K(絹江)「ごめんね休日に」
黒尾「それで、どうした?」
K(絹江)「うん、相談っていうのは、私の弟についてなんだけど…弟については、何度か話したことがあったと思うのだけれど」
黒尾「うん」
K(絹江)「私が大学に入るときからこの赤牟田市にやってきて、それから弟とはずっと二人暮らしをしているの」
黒尾「うん」
K(絹江)「あの子最近…どうもあまり良くない人たちと付き合っているみたいで…」
黒尾「そうだなあ、アイツは俺が大学のころから変な奴らとばっかり遊んでたな、麻雀だの居酒屋だの、ロクなやつじゃなかったよ」
K(絹江)「それでね、1週間前に、私の携帯にメールがきて、『助けて』って一言だけ…」
黒尾「なんだ、また金か」
K(絹江)「でも、それから連絡が付かないの…私、どうしていいかわからなくて…もちろん警察にも連絡したんだけれど、どうもあの子はいろんな人からお金を借りたり…?初対面の人からお金を借りたり…?(恐喝のことです)」
黒尾「額はいくらくらいなんだ?」
K(絹江)「わからないんだけれど、いろんな人が関わってるみたいで…なんどか警察のご厄介にもなっているみたいなの。だから、行方がわからないと伝えても、あまり真剣に捜索してくれる様子もなくて…」
黒尾「なるほど…」
K「そこで、お金を貸してる二人組が喫茶店に入ってきます」
井上「カランコロンカラーン」
K「二人も、この喫茶店で絹江さんと約束をしていました」
須田「あっ絹江さーん」
K(絹江)「須田くん、お久しぶり」
須田「お久しぶりですー」
井上「始めまして…お金を貸した者です」
須田「こちらが井上さん。…こちらは?」
黒尾「絹江さんとお付き合いさせていただいてる―」
須田「エェ~ッ!」
井上「えーはおかしいでしょ!」
黒尾「黒尾といいます、よろしく」
K「ちなみに、絹江さんはAPP17です」
黒尾「15だからそれなりにつりあってる。お、そういえばそこの君はいつかの井上さんじゃないか」
井上「あれから人生を楽しく過ごしています!そんなかわいい彼女がいらっしゃったんですね!」
黒尾「どうだねその後、そのー、具合は」
井上「とても良いです!!!」
須田「知り合いだったんですか?」
井上「ええあの…以前に」
(黒尾「闇医者だとは言えないからね」)
K(絹江)「では4人とも関わりがあったということなんですね…」
――
須田「それで、何で呼び出したんですか?」
K「あなた達と同じく1週間前から連絡が取れず…ということで、明夫にしたのと同じ話をします」
黒尾「二人も昌平に金を貸したのか…幾らくらいなんだ?」
井上「私はなけなしの貯金15万を…」
黒尾「15万も…」
須田「うーん、なんかー、金に困ってるとか言うから50万貸したけど」
黒尾「50万!?」
須田「だって困ってるって言ってるからさあ」
(竹本「ユミちゃん、なんか負けたって思ってるよ、額で笑」)
K(絹江)「あの子は本当にいい子だから、きっと返してくれると思うんです!」
井上「私も信じて貸したんですけど・・・」
須田「まあ、あいつがいい奴だってのは知ってますよ」
K(絹江)「昌平から送られてきたメールには、実は写真も添付されていたんです」
K「と言って、携帯電話の画面を見せます。そこには古びたコンクリートのビルと、『ホテル ファーネス』と書かれた看板が、かなりブレブレで写っています」
須田「<目星>振ります!(コロコロ…)成功です」
K「須田くんは写真をじっと見つめました。すると、写真のホテルの内部で炎が揺らいでいるような幻覚を体験します。とともに、『ガシャン!』という音が聞えたような気がします。
この写真に何か体験したことのないような不気味なものを感じました。…ということで、<正気度>ロールを振ってください!」
須田「(コロコロ…)76!70なので失敗」
K「失敗は1減らしてください」
須田「やべえよやべえよ!何か見えたし聞えた気がする…!」
井上「エ~コーワーイー」
黒尾「ホテルファーネスについて<知識>で振っていいですか?」
K「いいよ」
黒尾「95あるからな(コロコロ…)成功です」
K「では、明夫はこのホテルに聞き覚えがあります。都心から十数キロほど山奥に入って行ったあたりに建っている古びたホテルで、もちろんまだ営業していますが、心霊スポットとして、ある界隈では有名なのです」
黒尾「営業してるのに心霊スポットて、よく経営してるな…」
(竹本「炎上商法的なね」黒尾「燃えてたしね(幻覚で)」)
黒尾「スマホポチポチでも出てきますか?」
K「いいですよ、じゃあ、<図書館>or<コンピューター>で」
(井上&須田が成功)
K「では、正確なホテルの場所、周囲にはめぼしい町も無いこと、チェックイン16時~チェックアウト11時、などの情報が手に入りました。そして、ひと月ほど前にホテルの一室でちょっとした騒ぎがあり、そこが使えなくなっているという小さな記事を見つけました」
K(絹江)「この写真は昌平に繋がる手がかりのはずなんです!だから私は一刻も早くこの場所に行きたいんです!!」
黒尾「うーん…お二人はこのあとの予定は」
須田「明日は仕事ですが今日は何も」
井上「ユミちゃん夜からバイトでーす」
黒尾「すげえイラッとした笑 まあ、アテがあるならすぐ行くのもありだろう」
井上「明るいうちに行ってすぐ連れて帰ってくればいいんですよね~!それでお金返してもらってハッピーみたいな~」
黒尾「たぶん金もってないと思うけどな…」
K(絹江)「昌平はいい子だから絶対に返してくれます!!」
井上「絹江さんこわ~い!」
須田「では私が運転していきますので」
K「4人はホテル ファーネスへ向かいます。ここでゲームプレイについてなんですが、『ガシャン!』という音を聞いたプレイヤーは、その聞いた数をカウントしておいてください」
井上「なになにー聞いたらまずいのー?」
(音についてはおいおい…)
――
K「場面は変わってダンくんと輪くんは、実はもう、ホテル ファーネスの近くまで来てます」
竹本「僕は自転車ですね」
ダン「じゃあ、こいつがパンクで困ってるところを俺が車で通りかかって助けることにしよう」
山道 15時すぎ
竹本「しまったなあ…今代えのチューブもないしなあ…押して歩くか…?こんな山の中を…と困ってる雰囲気を出しながら」
黒尾「ブゥーン笑(止まらず)」
ダン「じゃあ近くまで車で来て、察して車を止めます。左ハンドルで…Hey, What's up?<一同笑>」
竹本「なんかゴツいのでてきたー!!しまったぁー!あーごめんなさいごめんなさい!なんでもないなんでもない!」
ダン「アー、ダイジョブダイジョブ!ワタシ、日本語、ダイジョブだカラ。ドウシタの?」
(黒尾「<知識>ロール振ったら、(ラグビー選手だから)もしかしたら知ってるかもしれないよ」)
竹本「(コロコロ…)ああ、成功。じゃあ、見覚えあるなとは思ったかな。…ここは、この人に頼るしかないか…実は、自転車で旅をしているんですが」
ダン「Oh、タビ」
竹本「タイヤがパンクしてしまって、今は修理道具もなくて…どこか、人のいる場所まで送っていただけないでしょうか」
ダン「Ah、ソシタラこの先にホテルがあるカラ、自転車も乗せて連れてってあげるヨ」
竹本「すいません、助かります!」
ダン「人は助け合いがダイジだカラ!日本のコトワザにもちゃんとある!タビはミチヅレ、ヨはナサケ。<一同笑>荷物のせて、行きマショウ」
竹本「僕は人は見かけによらないことを学びました。自転車旅の醍醐味だなって笑」
(しばらくダンくんのしゃべり方の表記に苦戦しそうです)
K「それでは二人の車は走りだします。運転中、ダンくん(オカルトスキル持ち)は、オカルト関係で次のようなことを思い出しました。この先のホテルで、オカルト好きな人たち3人が『交霊会』なるものを行っていたらしい。そこで何かが起こったらしく、彼らは現在精神を病んで入院中である、というものです」
――
ダン「チョト、思い出したんデスガ、今カラ行くホテルが、アマリ良いヒョーバン聞かなくて、前に、コーレーカイを」
竹本「カーレーカイ?」
ダン「イタズラのようなコトをシテしまったらしく、セーシンをヤんで入院してシマッタといいマス。アナタがモシそういうのがイヤなら、ワタシはアナタを他のバショに連れてイクコトができマス」
竹本「僕は今交霊会のことを『カーレーカイ』だと思っているので、何かのパーティかな?みたいな、いたずらしちゃったんだなとしか思ってないです笑…いやいやいや!なんかそういう、盛り上がっちゃうときってありますよねー!<一同笑>僕は全然、そのカーレーカイがあった場所でも全然大丈夫っすよ!……カレーパーティだと思ってますね笑」
ダン「Oh、キミはツヨいネ」
――
K「同じくらいの時間には、4人もホテルの近くまで来ています」
黒尾「さっき自転車押してる奴いたけどさぁ、絶対パンクしてたよね笑」
須田「いやー乗せてあげればよかったかな~」
井上「もう場所ないから無理~~」
黒尾「ああいうのは失恋して傷心の旅とかしてんだよなー、よくいるよくいる笑」
須田「自分探しとか言ってなー笑」
K「(ちょっとキャラ変わってないか?)そんな話をしているうちに、『ホテル ファーネス』と看板のある建物の前に到着しました」
パート2へつづく
(ロールプレイが盛り上がってしまい、導入だけでかなりの文量になってしまっています。まだまだロールプレイは盛り上がります。)