テリトリーを無策で拡げる
各種音楽ソフトを再生・ダビングできる環境が整い、自分専用のテーププレイヤーもあるので自転車での移動の際には音楽を聴きながらという事が増えた。
自分の通っていた小学校の学区は随分とひろく、端から端まで移動すると自転車でも1時間半程度かかるので、テープを掛けながらの移動はたくさんの曲を聴ける良い時間だった。
ただし、何を聴くべきなのか、何が聴きたいのかという点は、マイケルジャクソン以外を聴いてみたいと思いつつも暗中模索な状態。
地元のレコードショップでCDを購入したりもしたが、田舎のCDショップから得られる情報は少なく、インターネットも無く、音楽誌を入手する術もない小学生には自分の耳に好む音楽ジャンルを探すのは一苦労だった。
とりあえず、黒人のアーティストならマイケルジャクソンと同じような曲だろうと思い、EW&FのLast Days and Timeを買った。
ここから少し軸がずれていった。
Off the wall
あの頃、自分の周りでは音楽にまつわる情報がほんとに少なくて、テレビコマーシャルのタイアップ曲や少し上の上級生からボウイやバクチクなどのバンドのコピーテープが蔓延してた。
自分の地元ではボウイやバクチクだったりは、ヤンキーカルチャーと密接に繋がっていて、友人宅に行ったりするとポスターやら、窓にカッティングシートでバンド名が貼られていた。
幸いなことに自分はその辺のカルチャーに魅力を感じず、バンドの音の耳触りもあまり馴染む事がなかったので、親父のレコードを聴くようになった。
親父が持っていたレコードは、ジャズが多くてレコードを漁っているうちにジャズ特有のノリだったりに親しみも出てきた。
そんな中で、たまたま叔母にマイケルジャクソンのOff the wallを聞かせてもらう機会がありディスコ、ダンスミュージックのハデさとアメリカのポップカルチャーの洗礼を受けたそんな小学3年の夏。
それ以降は、友人達とは音楽の話をする機会もめっきり減った。