【経済】11月雇用統計

1日発表した10月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数は前月から12万8000人増と市場予想は8万9000人増だったので、予想ほどのものではなかった。また8月と9月の雇用者数は合わせて9万5000人分上方修正された。
経済が鈍化している中、個人消費が当面は下支え要因になることを示唆した。

市場の見方は以下の通り。
差し迫った金融緩和の必要はないという米連邦準備理事会(FRB)の見解を支える良好な内容となった。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で適切な決定をしたという安心感をFRBに与え、今後数カ月にかけて状況が悪化しない限り、金利は当面据え置かれるだろう。
製造業部門の雇用者数は3万6000人減少したが、同部門が全体の労働人口に占める比率が10%に満たない現状を踏まえてみれば、経済全体を圧迫するほどの影響を及ぼすかどうかは疑問である。また、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N)のストライキ終結などを考慮すれば、製造業部門でみられる雇用減の大半は一時的で、今後の回復が見込まれる。
こうした状況を加味していけば、今回の雇用統計は実際の数字よりも力強い内容と言える。