五冊目『柚木沙弥郎の染色 もようと色彩』
柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)さんのことって、どれくらい知られてるんだろう。
こんな時期だから、あまり積極的には言えないけれど、
京都にできるACE HOTEL Kyotoに興味を持っていて、(当初2020年4月16日オープン予定だったのが、延期になったらしい)
そこでは、隈研吾が建築を手がけ、LAのデザイナーチームCommune Designが内装を担当、そして、柚木さんのテキスタイルが、室内装飾のアクセントとして使われるらしい。
柚木沙弥郎さんの師匠である、芹沢けい介さんの美術館には以前行ったことがあって、
民藝の継承の一方で、オリジナリティに溢れていて、新しいデザインのヒントがいっぱい詰まっているように感じたのを覚えています。
柚木さんの型染めを使ったテキスタイルも、
現代の室内空間と組み合わせたら
古き良きシックな落ち着きもありつつ、現代的なパンチもあって
部屋の見え方がどんな感じになるかすごく楽しみな想像をしてしまいます。
和と洋の組み合わせという点でも、きっと面白いことでしょう。
というか、この本の表紙になっている、「型染むら雲三彩文着物」(↑上の写真)を見ているだけでも
インスピレーションを与えてもらえるというか。料理のお店でも、カフェでも業種は問わないけれど、
この本が表紙見せで置いてあるだけでも、その色と形で、心躍るような刺激を与えられるような、
そんな気がしてしまう。そんな本。
雛人形を置く代わりに、雛人形の型染めを額絵で掛けて、その下に小物の茶器を置くとかなんだか素敵・・(って、女子か!)
ちなみに、芹沢銈介さんとか望月通陽(みちあき)さんとか、型染めの染色作家さんって、なんか好きなんですよね。望月通陽さんは昔に取材させていただいたことがあったけど、アトリエ拝見したときの楽しかった気分は今でも忘れられません。。
四冊目『マイクロシェルター』
四冊目は家の本です。自分で作れる快適な小屋。ツリーハウス。トレーラーハウス。いやあ、小さな家っていいですよね。
正直、家を購入したいって、ぜんぜん思わないんですけど、どこか気に入った土地に、マイクロシェルターを建てたい。Cookpadじゃないけれど、タイニーハウスが、そのレシピ(作り方)と一緒にいっぱい載っているサイトがあったらいいのに。著者が序章「小さな家を好きな理由」で書いているポイントもむちゃくちゃ共感できます。「建築コストが安い」「短時間で建てられる」「初心者でも挑戦できる」「失っても損をしない」「少ない材料や資源で済む」「失敗に寛容」「いくつもの書類を役所に提出する必要もない」などなど。むくむくと、妄想が膨らみます。もはや、本屋の中に小屋建てて、その中に住んじゃおうかな。
そして何気に、p191からの「Decor on a Dime(安く飾る)」の章がめちゃめちゃ使える。たとえば、PLB。飾るときに使える小物の頭文字。P=Pillow(枕)L=Lantern(ランタン。素朴な雰囲気をもたらしてくれる)B=Book(本。棚に並べてもテーブルに積み上げても使えるアートになる)。安くて、なおかつユニークな空間を作る上で力を発揮する。他にも、装飾を考えるときに役立つアイテムが紹介されているが、その理由はなるほどと思わされる。
他にも廃材の集め方。DIYのための大工道具図説。そして図面も何種類かSampleとして付いている。
外に出れないで悶々とする日々なら、こういう本を読んで妄想に浸るのも良いかと。
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三冊目『呼吸の本』谷川俊太郎さん 加藤俊朗さん
困ったとき、緊急のとき、切羽詰まったとき、人生の岐路に立ったら、必ず一呼吸。
吸って吐くから、
吐いて吸う へ。
吸うほうが先で、胸が主導権の呼吸から、
吐く方が先で、腹が主導権の呼吸へ。
そして、足の裏に意識を向ける。
足の裏に意識を集中し、
足の裏で吐く。
足の裏で吸う。
吐くとき、足の裏から地球の中心に向けて吐く(ただそう思うだけです)。
ともすれば直近のことに思いをはせ、不安 がよぎってくるけれど、
そんなときに、静かで深く長い呼吸をすることの大事さ。
この本は、そんな落ち着きと気持ちの集中を与えてくれる本です。
あと、装丁がシンプルだけど、抜群にきれい!
そして、文章も、さすが谷川俊太郎さんとの本だけに、難しくなく、それでいて綺麗で、言葉が入ってくる。
一冊目 『遅いインターネット』宇野常寛さん
等、想いを巡らす機会が増えていっているでしょう。