下り坂の下のほう

24女ニートの日記です

新宿のモーニングと映画とランチと

今日は新宿まで映画を観に行くため早起きした。6時半起床。
大学時代から、平日の朝一で映画に行くのにハマっている。人も少なくてど真ん中の席を抑えても隣に人が来なくてゆったりできるし、前後ろに人がいない時なんか足も組み放題だから。家で映画を観るのと変わらないようにリラックスできる。公開後3週間くらい経ってるとなおよい。

幸いなことに、私は新宿までバス1本で出られるので朝一映画も比較的楽だ。
新宿3丁目のバルト9で9時からの回だったのだけど、時間もあるのでだいたいモーニングを食べてから行くことにしている。

最近のお気に入りは、駅東口の通路にあるベルク。
雰囲気も駅中にあるとは思えないほど独特で、しかし親しみやすい店員さんが多い。
ここのモーニングセットはトーストやポテトサラダ、卵(ゆでか半熟か選べる)などのワンプレートにコーヒーがついて400〜500円弱でとても安い。そして安いのにおいしい。
私は470円くらいのベーコンとチーズがつくモーニングミールセットが好き。あといつもプラス50円でカフェオレにする。このカフェオレがまたうまい。

トーストは表面がカリッとしているのに中は乾燥しすぎずモチモチとしていて、食べでがある。ベーコンも程よい塩気が朝食向きな感じで、あと特筆すべきはポテトサラダ。私は居酒屋などに行くと絶対頼むくらいポテトサラダが好きなのだけれど、ここのはかなり上位ランクのうまさに入る。
裏ごししているのかふわふわとしていてクリーミーで、軽い口当たりのマヨネーズがじゃがいもの味を殺さず活かしている。トーストにこれとベーコンを載せて食べると、朝から幸せ〜な気分で過ごせる。

ここは禁煙席のテーブル、喫煙席のテーブル、そしてカウンターの3つのスペースがある。モーニングを食べている人もいれば、新聞やスマホ、煙草片手にカウンターで一杯のコーヒーを楽しんで行くサラリーマンもいる。
モーニングセットもおいしいけれど、私は多分、この店の雰囲気が一番好きなんだと思う。
元気で愛想のいい店員さんたちがてきぱきと働く中、今から出勤したり出かけたりする人たちが次々に食事やコーヒーを済ませていく様を、ぼーっと食後のカフェオレを飲みながら見るのが好きだ。
時間の限られた朝、その中の十数分を人々が思い思いの時間を過ごしている、そういう場所がベルクだ。
新宿に朝行く用事があったら、ぜひ行ってほしいと思う。私もいつか夜に飲みに行きたいのだけれど、いつになるやら。

ベルクで朝食を食べて、バルト9へ。お腹がカフェオレでほくほくしていて外を歩いていてもあまり寒くない。
今回はゲキシネ(演劇を映画に撮影したもの)の『シレンとラギ』を観てきた。
人によって好き嫌いが激しい題材。ちょっと二幕の流れがどうしてそうなるの?というところが多くてもやもやするところもある。初めは明らかになっていないけれどほとんど全員ゆるやかに狂っていて、それが徐々に現れていく様が恐ろしい。
しかし脇を固める高橋克実古田新太がよかった。
高橋克実は普段バラエティ番組などでよく見るだけに、こうしたシリアスな役を演じさせるとギャップがすごいけど、大柄だし声もよく通るしで今回の役が似合いすぎている。一幕のラストは彼のためにあるようなものだった。
古田新太は殺陣は言うまでもなく、また冷静さの中に滲む狂気が、激情と共に溢れ出す場面がとてつもなく素晴らしい。冷静に見えて、誰よりも狂っている。その最期まで。
賛否両論激しい作品だと思うけれど、照明や舞台装置、演出は紛れもない一級品。欲を言えばチケット価格はもっと安くしてほしいのだけど、これだけのことをされたら難しいのだろうなとも思う。
来年春は五右衛門ロック3があるので、そちらは舞台を観に行ったけどゲキシネも楽しみにしている。

映画を観たあとは、ランチの時間を少しずらそうとヒトカラに行き、そのあとメトロ食品街にある墨絵(すみのえ)に行った。メトロ食品街は、西口の地下鉄丸ノ内線改札から上に登った階段の先にある。ここはパン屋が営業しているレストランだ。
ここのランチは一度来てみたかったのだけど、ランチが4時ごろまで営業しているせいか1時過ぎでも混んでいるというので、用心して2時半過ぎくらいに行った。ちょうど1時台に入った人たちがはける時間帯だったらしく、1人客用の長テーブルの隣に座った人はいなかった。
ここはパスタランチ、肉、魚のランチ、それぞれにハーフサイズパスタをつけたランチがあるのだけど、肉ランチが終わっていたので魚とパスタのランチにした。2080円。

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パスタはほうれん草を練りこんだ生パスタに鶏肉チョリソーエリンギのトマトソース。鶏肉がごろごろ入っていた。ソースはやや汁気が強くて、もうちょっとパスタに絡みやすく煮詰めてもよかったのになと思う。
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メインは白身魚に3種のソースを載せて焼いて、付け合わせとグリーンソースを添えたもの。梅トマト和えと、じゃがいものピューレと、カニとチーズの上にパン粉を載せたものだと思う。
それぞれ味のバランスが取れていておいしかった。酸味と、じゃがいもの素朴な甘みと、少しこってりした塩気。魚もふかふかしていてパサつきがない。付け合わせのマヨネーズで和えたようなマカロニやサラダがアクセントになっている。
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デザートはすだちのシャーベット。すだちの酸味が強い。酸っぱいデザートをあまり食べないので好き好きなのだろうとは思うけれど。

おいしかったけれど、コスパを考えるとあまりお得なランチではないかも。
店員さんのサービングは丁寧で、料理の見た目も味もそこそこよいけれど、それなりに騒がしい店内だし前菜デザートのボリューム的も少なめだし、これくらいなら1500円〜1800円くらいかな、という感じ。総合してみるとちょっと高くない?と思うけれど、多分場所代なのだろうな。
あと食後のドリンクに、ジャスミンティーだけでなく普通の温かい紅茶も欲しいところ。よく見るけどジャスミンティー、そんなに市民権得てるのかな。匂いがきつくて苦手なんだけど。

帰る頃には3時半近くなっていて、家に着いたら4時過ぎだった。その頃には空は薄ぼんやりと暗くなりかけていて、最近日没がいよいよ早まってきた感じがした。
週末は一泊旅行に出かけるので、今日は色々なものを片付けなくてはならない。面倒だなあ。

味噌汁を出汁からつくりたい

パソコンの液晶が壊れてから文字打つの億劫で、あんまり書けてない。まぁ毎日たいしたこと起きてないのも原因だけど。

いつだか秋田の横手に行って買ってきた比内地鶏の炊き込み御飯のレトルトパックが余っていたから、今それを炊いてる。蒸気がすごくいい匂いがする。
で、付け合わせがなかったから味噌汁を作ったんだけど。顆粒だしぶっこんで、なめこ缶開けて、味噌といて、ねぎ散らしただけの。
顆粒だしって便利だけど、分かりやすく調味料…顆粒だし…って味がするね。

自炊してると外食した時、「あ、これ化学調味料だ」っていうのに過敏になる気がする。舌がピリピリする感じ。
たくさん使われてなければ大丈夫なんだけど、たまに安いチェーン店とか、ラーメン屋に行くとピリピリがすごい。

私は実家が自営業でいつも忙しくて、買ってきたお弁当とかレトルトおかずとご飯とかもよくあったから、まだこれくらいで済むんだろうけど。
小さい頃からお母さんが何でも手づくりしてくれてた友達がいる。パンは小麦粉から、麺も打つし、こだわりの自然食材でご飯を作ってたし、もちろんおやつも手づくりっていう。
その友達は、チェーン店とかで外食すると、舌がピリピリしすぎて食べられないー、なんていうレベルらしい。
味覚って五感の中でも後天的だなと思う。親に与えられ、育てられるものだね。その友達は、本当にぜいたく(いい意味で)な舌を親にもらえたと思う。

私は親が忙しかったし、それに母が食事に興味関心が薄かった。それでもそれなりによいものを食べる機会は与えられていたのかなー、と周囲と話していて感じる。
上の友人ほどではないけど、母は地産地消の食材だとかちゃんとしたものを、生協の宅配で選んでいたし。父はたまの休日にお高めの店に連れて行ってくれた。今もたまに出張で東京に来た時、色んなところに連れて行ってくれる。

母の食事に対する関心の反動と、父の外食の記憶から、私は結構食に対する執着心が強い。だから食べ歩きが大好きだし、家でも一手間かけた食事を取りたい。例えば既製品のパンで適当に食事を済ます、というのはあまり好きじゃない。
でも、やはり私は母の娘で、メシ作るのめんどくせーってなる時もあるわけで。でもパンとかはいやだ。でもめんどくさい。
そういう時に登場するのが、味噌汁の顆粒だしとかなんだよね。
一手間かけたいけどめんどくさい、というジレンマをかかえた私みたいな人には便利すぎる。出汁からひくの、昆布にかつおぶし用意してあらかじめ時間かけておかないといけないし。
でも化学調味料的な分かりやすさとか、旨味調味料系のピリピリ感もあるから、こういうのを使うのもまた、ジレンマだったりする。

何でも自分で手づくりとは言わないまでも、出汁をひくくらいは恒常的にできるようになりたいなと思う。
さて、そろそろ蒸らし終わったからご飯を食べよう。

行きまくる、東京1人フレンチ

今月末で東京から実家に引っ越す。
ここでも先月引っ越すぞーと書いていたけど、業者との手続きを忘れて今月末までずれこんでしまった。何でも後手後手に回る生活なので、こういう連絡のタイミングなども遅れやすい。
まぁ東京での1人生活は楽しみに事欠かないのでそれもよかった。私の数少ない趣味のひとつに食べ歩きがあって、引越しまでの現在は色んなところを食べ歩いている。
主に1人で。
フレンチを。

たまに友人を誘って行く時は大体ディナーで、1人で行くのは大概平日ランチ。
なにぶんニートなもので、ぶらっと平日ランチに滑り込めるのが楽だ。少し時間をずらして行けばあまり混み合わず1人でもゆったりと食事できる。

フレンチが好きだと言うと、大学の友人ら(三度の飯より飲みが好き)なんかには敷居が高くないかとか高くつく趣味だねとか返されるけれども、そんなこともない。
ニートの分際でお高いオーベルジュに行くわけでもないし、そんなところに1人で行く気概もない。大体はビストロ、ブラッスリー、フランス家庭料理をうたったカジュアルフレンチばかりだ。
そしてそういう気軽なところは値段も安い。ビジネスランチに比べれば多少高いだろうが、おおよそ学生の飲み代よりは遥かに安くつく。1000円以上2000円以下が目安だろうか。
ウンターを設けた店も多いので、そういうところは1人客も多いせいか適当にかまい適当に放っておいてくれる。私が来客ピークの12時台を外して行くから店側に余裕がある、というのもあるかもしれないけれど。

私は新宿や池袋に出ることが多いのだけど、場所柄そこらは上記のようなカジュアルな店が多い気がする。
最近行ったところでよかったのは、南池袋のマルグリット、新宿三丁目のレストランカナル、新宿西口のギャラリー・クープ・シューあたり。


マルグリットは池袋駅東口からも程近い。ランチが3コースくらいあって、Bコース(1800円だったかな)以上には前菜メインデザートの他、フォアグラ料理が一品つくのがお得。それ以外の料理も値段の割にクオリティが高くて笑ってしまうくらい。いつだか食べた鰆のソテーが異常においしかったし、デザートもしっかり一皿盛られていて数種類から選べるのがうれしい。
男性店員のサービングも丁寧で、場所やカジュアルフレンチという枠を考えても特に落ち着いた雰囲気でゆったり食事できる。

レストランカナルは花園神社の裏手にひっそりあるビルの地下のこじんまりとした店で、隠れ家的な雰囲気。席数も多くはないので、週末とかだと予約しないと行けなさそうだった。
ここは家庭料理的な、少し塩気が強めの味付けが個人的に好みだ。ランチにどすんと食べたい時に向いている。パンもお代わりできるし。
メニューは1000円くらいのパスタランチからあって、おおよそのメニュー構成は上のマルグリットと似ている。
常連客と店主のお母さんが調理しながら談笑している、親しみやすい雰囲気もいい。

ギャラリー・クープ・シューは恐らく姉妹店のル・クープ・シューの方が有名かもしれない。まだそちらは未訪。こちらはカウンターが広くて、10席はあったかな。ランチは前菜スープジェラートがついて、肉料理が魚料理を選ぶだけ。1680円くらい。
料理は個人的に少し薄味というか、素材感を重視しているように感じた。フレンチ=塩気をよこせ! な自分としては、美味しいけれど求めている方向性が少し違うかも…とも思う。でもおいしいにはおいしいので、再訪して違う味を見てみたい。
マダムも男性店員もカウンターをよく見ていて、水やパンのお代わり(そのたび温めてくれる丁寧さよ)をすぐ持って来てくれる。ここのバターが特徴的で面白くて、ほんのり甘い、それ自体がお菓子のような味がするバターだった。人によっては癖になりそう。


他にも色々探検したいけど、あと3週間ほどでどれだけ回れるだろう。美食の東京は、フレンチ以外も行きたいお店がありすぎて困ってしまう。

おなか痛い

楽天、9回にまーくん出てきてびっくりしてしまった。星野監督ってやっぱりそういうところあるよね。
でも投球練習に入る時のファンモンのあとひとつとか、雨の中ラストバッターが代打の神様矢野だったりとか、どこまでもドラマティックな演出でしかも本当に結果残してしまうまーくん。もう、マンガの主人公でいいです。
最後、普通に家でひとり号泣してしまった。自分が応援してるスポーツチームが勝つのはいつだってうれしい。

それにしてもお腹が痛い。久々に生理が遅れていて、1週間遅れで今日来たんだけど、遅れたときって絶対重い気がする。普段ならちょっと下腹部に違和感あるかなーくらいで、痛みもほとんどないのに。
これ、他の人も同じなのかな。我慢できないほどじゃないけど、鈍い痛みって地味に精神にダメージ。

第5戦観戦とまーくん負けちゃった

楽天、まーくん先発なのに負けてしまった。ついにという感じ。

私は東北出身だから、プロ野球を見るなら楽天ファン。でも球場に観戦に行き出したのは今年の5月からで、まだニワカの域だけれど。
今までは高校野球、特に夏ばかり見ていてプロ野球は興味がなかったのだけど、「スポーツ観戦行きたいなー、東京なら野球とか近場でやってるから行こうかなー、じゃあどうせ応援するなら楽天でしょ、交流戦とかビジターとかで来た時にしよう」と横浜と神宮に行ったら、楽天は強いわ酒は飲めるわたまのお祭り気分が新鮮だわで思いのほか楽しくて、ちょっとハマりだしてる。
だからまだKスタ(次の名前どうなるんだろう)は行ったことがなくて、今すごく行きたい。浪人時代仙台の予備校に通ってた頃、試合前になると駅前は楽天ファンだらけだったけど、あの時に球場観戦に興味を持っていればなぁと思う。お金も時間もなかったから頻繁には行けなかったろうけど。

今日の試合は解説を聞いていて、素人の私でも確かに何でこの配球なんだろう?というところがすごく多かったけど、それだけスプリットとストレートで勝負したかったということなのかな。
神の子だって負ける。ノムさんのときから何かしらに愛されていた感はあるけど、今やまーくんは勝つのが当然になっていたんだなーと、世の中の落胆を見ながら思った。

でもこうして30戦ぶり?に、よりによって日本一がかかった日本シリーズ第6戦で負けると、何だか逆に野球マンガの主人公みたいだなとも思う。
前人未到、無傷の24連勝を果たしリーグ優勝をも決めた絶対的エースが、唯一その年自身の膝を地に付けたのは、日本シリーズ優勝をかけたその天王山だった…みたいな。
来年はメジャーに出て行くだろうし、メジャー入団会見で「日本でできなかったことを、メジャーで果たしてきます」とか言って。海外のレベルの高さを味わいながら、苦難の末、何年後かに、今年の上原みたいにワールドシリーズ最終戦を投げて勝つの。そんでヒーローインタビューで言うのさ、「あの時の悔しさをバネに、僕はここまで来た」みたいな。そういう少年マンガ、ありそうだな。ていうかMAJORとかでやってないの。


そういえば一昨日の第5戦は、球場で観戦してきた。
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大学の後輩が、突然連れがキャンセルになったと前日に連絡してきておこぼれを授かった形なのだけど。初めての日本シリーズは楽しすぎた。

第4戦が馬鹿試合気味だったから今日は貧打戦かなーと何となく思っていて、先発辛島の好投と2点リードで途中まではマッタリ見ていられた。
でもそろそろリリーフ来るかなーと思っていたら則本が出てきて、え!?今日中継ぎ!?と驚き、そして巨人村田のバッティングにやられ、あれよあれよと9回裏に同点に。
則本、好きだし応援してるけど、手にビッチョリ汗かかせるような緊迫感はやめてくれー!って感じだった。
でも藤田の死闘とか好調な銀次のおかげで点入ったし、則本もきっちり最後は抑えたからまぁよかった。最後のレフトフライのダイビングキャッチから、審判のアウトを確認した時の心臓のバクバク感と興奮は忘れられない。

手汗ビッチョリにはなったけど、勝った後になってはそういう展開こそが名試合と言える。
まぁ、ヒーローインタビューは辛島くんも出したげてもいいじゃない! と思ったけど。6回無失点だよ!

今日はテレビで見ていたけど、その配球が段々相手に捕まり出した時のハラハラ感がやばかった。
まーくんって、いつもそんな調子よくないけど?みたいな球で合間合間にランナーも出すのに、結局はきちんと抑えて無失点!ってイメージ。でも今日はランナー出してそのままガラガラ崩れかけてたまに持ち直す〜みたいな感じ。

明日の最終戦は、誰が先発するんだろう? それとも総力戦な感じで、則本まーくん美馬とかもリリーフで次々使っていくとか?
まーくんは流石にないか。あるとしても最後の1人勝負とか。星野監督、興行を分かってる人だからそういうのやりそうだけど。
でも、どちらが勝っても面白いと思う。応援するなら絶対楽天だけど、こういうワクワク感を楽しめるなら、結局は試合の勝ち負けなんてどうでもよくなってしまった。
今年の楽天の快進撃とリーグ優勝、それに最後の日本一はもう至るところで待望されてるから、私はあえてそう言わないでおこうと思う。負けても、最後のこれに負けただけで今年の努力の価値が貶められるわけじゃないし。

とりあえず明日も最終戦を楽しみに夜まで過ごそう。明日は肴用意して見よう。

長野旅行・ラスト

PCの液晶が端の方から欠けて映らなくなってきた。なのでケーブルでテレビに外部出力して動画とかを見ている。無用の長物と化した感のあるテレビが役に立ってうれしい。

 
で、長野旅行の続き。書くの遅すぎるけれど。
3日目は朝から前夜夜景を見に行った展望台へ行った。夜景もきれいだったけど、朝靄がかかった山々に囲まれた安曇野や松本の街を眺めるのは楽しかった。
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展望台の丘はスキーのジャンプ台?だかにもなっているらしい。さくさくと枯芝を踏み分けることも、地元を離れてからとんと経験しなくなって懐かしかった。
ちなみにこの写真のジャンプ台にいるのが、性欲の権化こと友人である。ほとんど見えない。
 
展望台から移動したあとは、友人宅の近所にある小川の周りを散歩したりして時間を潰し、市内のパン屋さんで朝食。確か、安曇野の朝というパン屋さん。
そこは休日メインで営業しているらしく、三連休なのもあって朝一番なのにパンを買いに来るお客さんで駐車場はいっぱいだった。たまたまテラス席が空いていたのでそこで食べる。
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私が食べたのはエビとブロッコリーがサクサクのパン粉に覆われたオープンサンド(タルティーヌというのかな)とか、さっくりしっとりした生地にフロマージュ系のチーズとラズベリーを合わせたデザートタルト、トロトロのチーズとベーコンほうれん草を合わせたタルト、あときのこのポタージュを食べた。
もうここのパンは本当に美味しすぎた。どれもこれも程よい塩加減と甘さで、物足りない感じでもなく、ほっとするあたたかみがあった。一つ一つが丁寧にできてるなと感心するくらい。備え付けのトースターで軽くトーストしてから食べると、ほんのり温かくてまた格別。秋の爽やかな空気の中で食べる朝食がまたおいしさの一因だったのかも。
今回の旅行で一番気に入ったのはこのパン屋さんだったと思う。好みすぎて、タルトのパンは自分へのお土産に3つくらい買って帰った。
 
そのあとは大体安曇野の回りたいところはまわったということで、少し遠出することにした。友人が車を購入してからまだ高速に乗ってないということだったので、ちょっとだけ走らせるために、行き先は奈良井宿にした。
まぁドライブ中は相変わらず下ネタ地獄だったが、友人がグラビアアイドルの話をいつまでもし続けるのでどうでもいい知識が増えた。さあやというグラドルの子は、小学生でDカップだかFカップだかあったらしい。世の中上には上がいすぎるだろう。
 
奈良井宿は中山道の難所前の宿場町として繁栄した場所で、景観保護区域は今でも昔ながらの表店の雰囲気を残している。江戸当時は奈良井千軒、と称されるほどの栄えぶりだったそうだ。
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営業しているのかは分からなかったけれど、宿場町らしく民宿が多かった。昔から営業しているところは、やはり江戸時代から旅籠をやっていたのだろうか。いつか泊まる機会があったなら聞いてみたい話題だ。
漆器などの加工製品も昔から名物だったらしく、そこかしこにお店がある。そしてそのどれもこれもが昭和の匂いを感じさせる、古くささを伴っていてよい。奈良井宿は「昭和の観光地」感がすごい。
あとは橋を見たり、昭和ロマンな喫茶店でお茶をした。喫茶店の初老のマスターがバリトンボイスでやたらといい声だったのが印象的。
 
奈良井宿から帰るときは運転交代。人の車を運転するのは、保険に入っていても緊張する。
あとはまた温泉に日帰り入浴に行って(丘の上から夜景を眺められる露天風呂だった)、山賊焼きを食べに行った。
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山賊焼きは松本周辺のB級グルメらしいが、唐揚げと竜田揚げの中間みたいな感じで、サクサクとした歯ごたえがよかった。あと行ったお店は釜飯が有名らしい。釜飯、久々に食べたけどやっぱりおいしい。食べるたびに一人用のお釜を買いたくなる。
あと漬け物が、何を漬けたものか分からずすごく気になる。浅漬けでシャキシャキとした食感でくせがなく、ほんのりリンゴのような甘みと爽やかな香りがしたけれど、リンゴの漬け物というのは見たことがないし、街中で売ってもいなかったし。今でも気になっている。
美味しいご飯を食べて友人宅へ戻り、2日間の豪遊で疲れきった友人はすぐ寝落ちした。結局、寝る直前まで下ネタは尽きなかったのがすごい。
 
 
翌日は連休明けの火曜日、平日。友人は仕事前に駅まで送ってくれた。一度人を泊めるとさみしくなったらしく、もう一泊したらいいと引き留められたがさっさといけと送り出した。
 
そこからはまた一人旅に戻る。電車で松本まで移動して、まず東京までのバスの予約を抑える。
そのあとは松本城に向かった。外観公園内は回ったが内部を見学するためだ。公園内は3連休中のイベントブースの撤去で人がごった返していた。
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城の中は火縄銃や火薬、歴史の絵巻物など展示が充実していて、じっくり見て回ることができた。国宝なだけあって中韓など海外からの観光客も多かった。
 
城というものにそれほど深い知識はないのだけど、松本城は戦国も戦国という頃に使われた城というだけあって、戦闘を想定して作られそこかしこに残っていて狭間や石落としなどの装置が面白い。
もちろん城は防衛拠点だから当然なのだけど、私は江戸時代の文化史などを大学でやっていたから、本来の目的としての城ーー将軍や君主が住まう政治拠点以外の意味合いーーを久々に意識させられて、それが何となく新鮮だった。
江戸時代3代家光の頃まで続いた武断政治においては元和の一国一城令など、城は戦闘の拠点としての意味付けを重視されていたのに対し、徳川の支配が盤石なものとなりいわゆる天下泰平の時代まで下ると城は政治的拠点と化していった。
長く用いられるものごとが、本来の意味付け、意義から段々変わっていくというのはどんな現象、物質にもあることだけれど、そういう変化を自身の目で見られる時代、国に生きているというのは幸せなことだなと思う。
 
松本城のあとはぶらぶら散歩して、川沿いの商店街にあったカフェで休憩したり、散歩したり、ラーメンを食べたりして午後のバスまで時間を潰した。
バスは定刻通りに発車したけれど、途中中央道で事故があって(台風間近で天候も悪かった)、東京まで4時間半以上かかってしまった。でも行きで長野まで6時間半かかったので、もはや気にするほどでもなかった。
新宿からは家まで一本で帰れるので楽だった。家に帰ると、久々の我が家は地獄のように汚かった。引越し作業したくない。

旅行続き・安曇野と性欲の権化(友人)

色々あって長野旅行の続きを書くのが遅れてしまった。前の日記、ブックマークしてくれた人がいて嬉しい。ありがとう。

 

それで、3日目。もう先週の日曜日か。3連休の中日も快晴だった。ビジネスホテルでたっぷりの朝食を食べ(やっぱり野沢菜が異常にうまい)、松本から安曇野に移動して迎えに来てくれた友人と合流した。友人は新車を買ったばかりでごきげんだった。車が愛おしすぎて欲情するとか、相変わらず童貞をこじらせていた。

まずは大王わさび農場へ。安曇野と言ったらみんなここに来るらしいけど、まだ8時過ぎだったので人はまばらだった。ぶらぶらと農場を散歩してるだけで、わさび農場の美しさがすごく分かる。

わさびはきれいな水でしか育たないと聞いていたけど(主に美味しんぼ由来の知識)、農場全体の清流は本当にきれいだった。水が澄んで、水草と底の小石がゆらゆらと朝の太陽で光る。後から思うとここだけでなく、安曇野はちょっとした小川や道路脇の水路の水もきれいだった。私の地元のようなただの田舎には、この清流はない。小川に足を浸けられる場所があって、試しに裸足になってみたら痛いほど冷たくて後悔した。

売店が開いたらわさびソフトクリームを食べた。甘さの中に一瞬ピリッとした辛みが広がる。おいしい。ソフトクリームを食べてる間、座っていたベンチに猫がすり寄ってきた。半野良らしいけど、冬場はどうするのだろう。

その後は農場内の小川を回るボートに乗った。手漕ぎで腕が筋肉痛になるかと思った。

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お土産を買い、農場を出る頃には人が大勢来て駐車場は一杯だった。朝一だと奥の山もきれいに見えるし人は少ないし、丁度よかったのかもしれない。

 

移動して友人おすすめのカレー屋で昼食を取り、次は安曇野ちひろ美術館。ここは広い公園のようになっていて、少し小高い丘を登ったところに美術館がある。

いわさきちひろについての資料の他にも世界中の絵本作家の絵本も置いてあって、それを読むこともできる。友人はレオ・レオニが好きで読んでいたけど、私はその近くに置いてあった「ぞうのババール」シリーズを見つけて興奮してしまった。小学校低学年の頃、図書室にあった「ぞうのババール」は飽きるほど読んでいて、それを今になって見つけたことに不思議な感慨深さがあった。

絵本コーナーの横は中庭になっていて、そこでガーデンチェアに寝そべって絵本を読んだ。秋晴れの涼しい風に吹かれながら読んだババールは、昔読んだ時と同じ緑のスーツを着ていた。

その後はいわさきちひろの展示を見て、美術館の周りを散歩。どうでもいいことだけど、こうして昭和以前の偉人と呼べる人たちの略歴を見ていると、名家とは言わぬまでもやはり豊かな家に生まれ育った人が多いのだなあとしみじみしてしまう。いわさきちひろも親が教師であったり高等女学校に進学していたりと、教育と文化が一般人のものでなかった時代を如実に感じさせられる。今、多くの「文化」と呼べるものが現代の一般人の手でつくられることは、やはり恵まれたことなのだろう。それを享受するしかなかった、もしくはすることもできなかった時代に比べれば。

ちひろ美術館の丘は、とんぼが多かった。最近地元でもあまり見かけなくなった気がする。とんぼを捕まえようとしながら友人(埼玉出身)に「小さい頃とんぼの羽もいで遊ばなかった?」と聞いたら、ドン引きされた。

 

その後は森の中のカフェでお茶をして、

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山をドライブして、展望台に夜景を観に行く。

こうして書くと私と友人はカップルみたいだけど、全くそんな仲ではない。友人は車に欲情するようなやつだし、私はデブのニートである。互いに色々こじらせた友人関係に過ぎない。

その証左として、友人が最近知り合った女の子と今度デートに行くという話になってからはひどかった。童貞をこじらせた友人はその女の子を使ってありとあらゆる下ネタを妄想し、私にその妄想を一部始終話してくる。友人がその子でどんなオナニーをしたかなんてどうでもいいのに、その話が始まってから観光の合間合間にちょくちょく話を挟んでくるのでうっとうしいことこの上なかった。

しかしそんな性欲の権化こそが友人である。そのデートする女の子は未だ本性を知らないわけで(知っていたらドン引きしている)、いつかその本性を知る日を思い浮かべてかわいそうになった。

 

その後旅館に日帰り入浴に行ったり買い出しなどしてから友人宅に帰り、飲みながら鍋の支度をして、鍋を食べながらGEOで借りた旧作ドラえもんの鉄人兵団を見た。ドライブの最中話題になって、見たことがないと言ったら友人が泣けるからと強制的に見せてきた。

名作だ名作だと言いながら、リルルという映画版ゲストキャラクターを見て性欲の権化が抜けるだのおっきしただのほざくので全然感動できなかった。この頃になると二次元三次元無機物有機物を問わないその性欲に感嘆すら覚えていた。ちなみに彼は男もいけるらしい。どこまでも突き抜けている。

その後布団を借りて就寝する時まで友人の下ネタは続き、最終的に一日オナニーしないと収まりが悪いなどとほざき出したので、外で大自然オナニーするか私がいる間はオナ禁してろ!と返したら興奮していた。私は勝手に寝た。

 

 

4泊5日なので旅行はまだ続くのだけど、友人の奇天烈行動でだいぶ埋まってしまった。次はまた別の記事で書こう。