日記①

 朝突然思い立ち、高校時代の担任にアポをとった。まだ母校で働いていて、今日か来週の月曜なら会えるという。今日はちょうど説明会があるからその後会いたいと言うと、追って連絡するときた。年度末、やはり会議が続いているらしい。

 

 電話がきた。説明会が終わったら来ていいよ、と。

 

 説明会に向かう。腕時計を忘れた。今日の目的地は偶然にも母校と最寄り駅が一緒。そんなこともあるかな。

 高校以来仲良くしている友達とアプリでたわいもない話をしていると声を掛けられた。これまた高校のクラスメートだった人だ。そんなこともあるよね。

 説明会はいつも通りにこなして、いざ母校へ。道中のイベントホールでは卒業式をやっていた様子。人がわらわらと出てくる(あとで大学の先輩らだと判明)(そんなこともある)

 

 担任は相変わらずだった。着ていたパーカーもそれ僕が高校生だった頃と同じやつですよね?懐かしくも気恥ずかしい気持ちでいっぱいになった。だから、形式的に就活相談をした。担任の略歴を聞いたり、バイトの悩みも聞いてもらった。もっといろんな話がしたかったけれど、今日の僕は腕時計を忘れている。忙しいのにダラダラしたら悪いな、今どれ位経ったろうと思って、担任が腕時計を見るのが3度目になった時に思い切って言った。「今日はありがとうございました」

 

 何故か今日の僕は行動力に溢れていた。就活もチャキチャキ終わらせたいな。
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腕時計は忘れずに。