夫婦とふたごとネコ一匹

家族で起きた事件(?)を基に四コマ漫画を描いています。

頑張れって言わせてくれ

受験 応援 

 

 本格的な受験シーズンとなり、娘の咲ちゃんもどっぷりはまっている。彼女のピリピリとした感じが家族に突き刺さる。痛い。痛すぎる。腫れものを触る様な日常を過ごしている。咲ちゃんはもともとストイックな性格で自分を追い込むタイプ。スイッチが入ると周りの言葉や騒音が耳に入ってこない。騒音が入ってこないならいいが、こちらの声を聞く余裕も無くなってしまう。現在は受験生。家族の言葉なんて全然聞く耳持たない。家族は静かに応援をするしかない。

 

 そんな時に限って事態は自分の意思とは正反対の報告へ向かってしまう。家族がやることなすこと無意識に咲ちゃんを応援する方向へ。妻の料理は品数が増え、妹の藍ちゃんは部屋の片付け(?)、猫のノブナガは咲ちゃんへ今以上に愛嬌を振りまく。私といえば毎日の朝と夜の送迎を1日も欠かすことなく行っている。以前とあまり変わらぬ生活を行うことこそ一番の応援だということだ。そうするとかえってあからさまに応援するということが気恥ずかしくなる。口で「頑張れ」なんて赤面ものだ。受験グッズを買ったり家族で時間を作って神社へお参りぐらいが関の山。早く受験という災難が頭を超えて過ぎ去ってほしいと切に思っている。

 

 そういう状況にある時に限って無意識の行動が私を恥ずかしい状況に陥れる。毎日の送迎の時に流れる音楽はスマホからBluetoothにて自動接続される。また選曲はランダムになされるため何が流れるかは自分でもわからない。スマホに入っている音楽はクラシックからジャズからJPOPまで多岐にわたる。しかし娘が乗る時に限って高確率で応援ソングが流れてしまう。何か特別な設定にしているわけではないが安室奈美恵のアレとか ZARD のアレとか スピッツのナニとか。QUEENのアレとかだったら英語だからなんとかなるがJPOPは歌詞があからさまだ。だったらその曲が流れた時点で別な曲にすれば良いだろうと思われるかもしれないが応援歌が流れているからわざと別な曲に変えるのも意識をしている様でかえって気恥ずかしい。応援歌とわかるのは結構曲が進んだ後の話である。意識していないと感じさせるためにはじっと曲が終わるのを待つしかないのだ。その時の私は針の筵(むしろ)だ。

 

 そもそも音楽を流さなきゃ良いって?音が何にもないとかえって気まづいものだ。それに音楽ぐらいでしか応援できないのであればそれはそれで良いのかもしれない。早く受験シーズン終わってほしい。

 

 

 

 

夫婦でジャニーズのコンサートへ行ってみた

山下智久 ジャニーズ コンサート



 妻と妹の藍ちゃんが行くというのでジャニーズの山◯さんのコンサートのチケットをゲットしていたがコンサートの間近に藍ちゃんが行けなくなった。行けなくなったのは突然ではなく、その日は実は前から用事があったのだがコンサートの当日だとは気づかなかったそうな。

 

 高校生の予定管理はどうなっているのかはさておき、姉の咲ちゃんは受験真っ盛りのために行けるはずがない。また妻の友達には山◯さんのファンで当日一緒に行ける人はなかなか見つからなかった。そこで駆り出された私。曲の予習もままならず一緒に会場へ向かうこととなった。 

 

 ジャニーズ系の中ではグループではなく、ファンの年齢層は若干高いとはいえ観客の95%以上は女性である。その中に中年のオヤジが参加するのだからコンサート会場に並びながらも緊張する。並んでいる横には人気のコンサートにはありがちの「チケット譲ってください」のプラカード。残念、チケット制ではなく今時のスマホ認証のため転売はできない。

 

 安心して良いのかはわからないが男性の観客は私だけではなかった。結構いるもんだなと思えるほどたくさんいたわけではなかったが女性のトイレの混雑ぶりに比べて男性のトイレは誰もいないのではないかと思えるほど静かだった。その静かなトイレでジャニーズジュニアなのかと思えるほどバックダンサーの様な姿をした男子二人が気合いを入れていた。着ているTシャツやタオルはグッズとして売っているものだ。バックダンサーとして参加しているジュニアなのかとも思ったが、残念ながら山◯さんのコンサートにジュニアのバックダンサーは参加していない。

 

 全く予習もなく参加したわけだが聞いたことがある曲が結構あった。さもありなん。妻と一緒にドラマや山◯さんの出ている音楽番組を死ぬほど聞かされてきたわけだから。なんとなくふわっと楽しむことができた。日頃我慢して歌を聴いていた賜物だろう。

 

 それはさて妻は山◯さんに会えたこと以上に今回のコンサートに私と一緒に行けたことがとても嬉しかったという。ちょっと照れる。2時間我慢した甲斐があるというもの。

 

 

 

 

他人の恋バナに悩んでいる場合じゃない

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 青春だから悩みは尽きない。青春ならではの悩みは自分でも経験がある。自分の昔話はさておき咲ちゃんにも受験以外の悩みぐらい一つや二つある。いやもっとあるかもしれない。それを全て傍に追いやり受験という大きな山に向かって進んでいる。しかし外部からもたらされる悩みについては無防備な様だ。

 中学からの友達から恋の悩みを相談されたらしい。それも別れ話。それも今まで恋バナがあっても4番打者並みに打ち返してきた猛者の咲ちゃんにである。これが男だったら「ふーん だったら別れれば?」とか「もう自分では結論は出ているんでしょ」などという反応をするところだが女性は違う。相手は悩みを人に話したいだけで相談された咲ちゃんの意見は求めていない。そこが咲ちゃんをイラつかせる原因になっている。

 もう一度言う。女性は結論を望んでいるわけではない。咲ちゃんを含めたうちの女性陣もそうである。咲ちゃんからその友達の中学からの恋の遍歴を一通り聞いた後に始まるのは、咲ちゃん、藍ちゃん、奥さんの3人での結論が出ない議論(というか井戸端会議)である。横で聞いていた私からすれば「ふーん だったら別れれば?」という結論でものの5秒で済んでしまう話だ。それを夕食を挟んで長時間にわたり話は尽きない。結論は解っているだろ?でも彼女たちの求めている議論の行き着く先はそこではない。

 男性から言わせればそういった話は受験がおわってからでもいいんじゃないかともおもうんだけどなあ。

 

 

 

ムスメのカノジョ

LGBT 彼女

LGBT 彼女


大学受験の正念場 

 妹の藍ちゃんはすでに推薦で大学進学が決まっている。何事もそつなくこなす性格だからか、人生の重要なステージでも軽々と越していく。うらやましい限りだ。学費も奨学生だからそれほどかからない。親からすると孝行娘だ。かたや咲ちゃんはそもそも推薦などというものがない大学を目指しているのでセンター試験、それから二次試験に臨む。受験といえばそういうものだと思っていた。今からが勝負だからか親だけでなく藍ちゃんも咲ちゃんの動向にビクビクしている。朝と夜の送迎だけでなく食べ物や体調管理までに神経は及ぶ。早く終わって欲しい。

 

卒業旅行計画

 そんな時に降って湧いた藍ちゃんの卒業旅行計画。私の学生時代はさておき今の高校生はそういうものなのだろう。高校生でも思い出作りのために友達とどこかに旅行にいくという事が至極当然な様な感じなのだろうか。まあ別にカレシとの旅行というわけではないのだからピリピリする必要はない。相手は中学校から一緒で高校も同じ友達。3月の春休み中に都内で行われる何とかさんのコンサートへ泊りがけで行きたいらしい。旅行といえば温泉という固定観念に囚われた大人からすれば旅行?というほどでもないかもしれないが高校の最後のイベントとして一生の思い出になるのであれば親として送り出さないわけにはいかない。それにここで揉めて、未だに続く咲ちゃんの受験に影響は及ぼしたくはない。それにコンサートチケットはすでにゲット済みだ。キャンセルは効かない。

 

ムスメのカノジョ

 本当ならば受験が終了するまで波風を立てたくはなかったため咲ちゃんには藍ちゃんの卒業旅行のことは秘密にしたおきたかったが、咲ちゃんへは早々とバレてしまった。藍ちゃん本人がうっかり喋ってしまったからだ。咲ちゃんが問題としたのは卒業旅行そのものでもなくコンサートへ行くことでもない。誰と卒業旅行に行くかだ。当然であるが咲ちゃんと藍ちゃんは同じ近所の中学校に通っており今回藍ちゃんが卒業旅行に一緒に行く友達のことも良く知っている。私も見知っていないわけではなく、藍ちゃんの部活の遠征の時に車に乗せたことがあった。運動が好きでボーイッシュな藍ちゃんとは真反対のガーリーな女の子。藍ちゃんとその娘のどこに接点があるのかと思うくらい雰囲気が違うあの子が今回の卒業旅行に絡んでくるとは思わなかった。

 咲ちゃんに言わせれば、その娘は女の子が好きな女の子だ。つまりムスメのカノジョだ。

 

LGBT

 誤解がない様にしたいが、別に女の子が好きな女の子に何か言いたいわけではない、LGBTが話題に上る昨今、肯定も否定もしない。ただしそれはテレビのスクリーンの向こう側に存在する架空の世界であったからだ。現実として身近な存在となれば話は別だ。それでいても肯定も否定もしないスタンスは変わらない。藍ちゃんもすでに18歳を超えている。今の法律的には投票の権利を持つ立派な大人だ。それにどう転ぼうと私たち家族の一員だということには変わりがない。

 

問題の本質は私自身の心

 ではなぜ私がこんなにも動揺しているのかというと、どの様にしてムスメに関する真実を知ればいいのかということとその真実に自分自身が真正面に向き合えるかどうかということだ。妻から漏れ聞こえる藍ちゃんからの告白を待つしかないのか。それともこちらから勇気を持って真実(何の真実?)を本人に聞くべきなのか。いや、そっとしておくことこそが良いことなのかもしれないがどちらにしろ一番の問題は私の内にある不安そのものなのかもしれない。受験の正念場の咲ちゃんに影響がない様にと心配したが当の本人はサバサバしたもの。私が一番動揺している。

 

追伸

 ムスメのカノジョの存在がわかったためなのかわからないがブログが止まってしまった。この記事も公開するかどうか迷ったがこれを乗り越えないとブログが止まったままになってしまうのであえて公開する。まあ、アクセスもそんなに多いわけではないが。

 

 

 

 

 

娘の学園祭に潜入

学園祭

学園祭のこと

 9月はつい先日の様に感じるがこの記事を公開するまでに既に2ヶ月近く経っている。公開を躊躇した時期もあったがせっかく描いたので公開しないわけにはいかない。娘の特に咲ちゃんの方の高校の文化祭には毎年見に行っている。フリーマーケットの充実と妙な活気があるため行って楽しい。

案内係の怪

 咲ちゃんの今年の係は「案内係」?一体誰をどこに案内するのだろうか?と一瞬疑問に思ったがその係が必要とされているから係があるのだろうぐらいの考えで自分を納得させた。それよりも当日のフリーマーケットでゲット出来る物品に心は向いていた。

 当日咲ちゃんは「案内係」というプラカードをもって立っていた。なるほど、入学希望の中学校3年生とその親を案内するという仕事だった。また、この学校の特殊事情があって案内が必要ということになったのだろう。オープンスクール並みではないにしても学校をよく知ってもらうことは必要だ。

 もしも私たちが望んだら学校内を案内してくれるのだろうかという疑問もないわけではなかったが当然咲ちゃんは拒否してくるだろうなあ。 

他校の男子の影

 私たち親が学校をとりあえず一巡して校門近くに戻ってきた時にそれらを見てしまった。咲ちゃんと他校の男子と楽しそうに歩いているところを。それも「案内係」のプラカードを持ったまま。案内係という名目でデート気分を味わっているのか?父親としてはその光景はイマイチ嬉しくない。しかし咲ちゃんにあれこれ言ったところでうざいバカ親呼ばわりされるだけだろう。

 奥さん経由でそれとなく聞いたところ、同じ塾に通っている他校の同学年の男子らしい。咲ちゃんに言わせれば、同じ塾の仲間だから案内したとのこと。恋愛関係は全く感じないらしい。LINE交換もしたらしいが既にブロック済み。文化祭が終わった後何回か連絡をしたらしいが相手は彼女持ち。向こうの彼女に悪いということでブロックしたとのこと。もっとも奴のことは爪の先ほども知ることがないが、咲ちゃんに釣り合う男ではないと思う。おととい来やがれという思いだ。なぜかほっとした。

子供は親に似る

 ちなみに県内の文化祭は同日に一斉に行われる。双子の妹の藍ちゃんの学校も文化祭だったのだが藍ちゃんから絶対くるなという厳命を受けているので怖くてこの3年間1回も行けていない。親が行事に参加するのを許す咲ちゃんに対して藍ちゃんは学校行事にはまったくタッチさせてくれない。部活の送り迎えぐらいで生活全般やこれからの進路のことも相談を受けずに勝手にやっているようだ。いささか寂しさもあるが自分が高校生だったことを考えると自分もこんな感じだったのだろうなとふと昔のことを思い出す。子供は親に似るもの。私により似ているのは、咲ちゃん藍ちゃんのどちらなのだろうか。

 

 

 

 

 

骨髄バンクの依頼を2度も断った話

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骨髄バンクを断った1回目

 骨髄バンクからの1回目の提供依頼は骨髄バンクに登録してから15年ほど経ったある日突然来た。3年前の秋、提供同意書などが詰まった大きなオレンジ色の封筒が投函されていた。いよいよかと武者振るいに似た震えを感じたものだった。

 

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 しかし1回目の提供は家族の反対に遭いあえなく撃沈。自分の考えでは家族は喜んで提供に同意してくれるものと思っていたがそうではなかった。理由は前のブログ記事に書いたかもしれない。その時は自分でも納得がいかず提供同意書には提供するしないどちらにも丸をつけて送り返した。その時提供を待っていた人はどうなったのであろう。もしも私が骨髄を必要とした時にはその人がドナーとなってくれるかもしれないのに。

 

骨髄バンク断ってから3年

 それから3年が経った。1回目と同じ様にオレンジ色の封筒が突然家に投函されていた。3年前とは状況は違っている。1回は家族の意見を汲んで提供を断念した。今度は私の番だ。家族には絶対同意させてみせるという意気込みでいた。

 

 この時の私は半年以上前からのダイエットのおかげであれだけ異常値だらけだった血液検査の数値は全て正常値となり胃カメラや数々の検査によりある一点以外全て成長時となった。ある一点を除いて。血圧値だけはどうしようもなく高止まりをしていて薬の服用が必要だった。これが今回の骨髄提供の断念につながってしまった。

 

断念した原因は高血圧症そのものではなく

 いや、高血圧だったとしても問題はなかったのかもしれない。提供を可能とするためには医師から服用を止めても良いかどうかの確認が必要だったのだが「薬をやめたらだめ」という診察のせいで提供をする事が不可能となってしまった。前回は家族の同意が取れなかったが今回は医師の同意が取れなっかった。結局今回も提供ができなかった。残念だ。

 

 提供同意書に断念の丸をしたと共に心の内を同意書の下と裏面にあまりうまくない字で今の気持ちをしたためた。こんなことを書いても何の慰めにもならないと思ったが。相手を思ってのことではない。何とか自分の中にいる別の自分を慰めるための行為だ。

 

骨髄バンクに頼る資格

  こんなこと考えても仕方がないのだがいやな予感がする。もしも自分を含めて家族の中に骨髄が必要となった時に果たして骨髄バンクに頼る資格が私にあるのだろうか。もしも娘が10年後に白血病を発症したとしてもなかなかドナーが見つからないとしても誰にも文句は言えないのではないか。1回目に断った時に私の骨髄を待っていた人は助かったのだろうか。今回はどうなのか。提供の依頼があったということは自分と同じ型の骨髄を持った人が待っているということだ。自分の前回と今回とった行動は将来の自分の鏡写しなのではないのか。これは断ったことに対する自責の念ではなくある種の不安、自分が被る将来の仕打ちを実は自分に対して行なっているのではないかということだ。いやな考えばかりが頭をよぎる。

 

 

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 米骨髄バンクから来た提供断念に対する連絡と高血圧の薬