✿ひまわり✿

〜次の日〜

「おはよう優衣〜❤」
こんなにも、他人を羨ましいと思った事は、ない。
こんなにも、他人になりたいと思った事は、ない。
「おはよう…真理」
「どうかした?」
「どうかした?じゃないよ!
 私がどんな思いしてるか分かってる?
 あんたのせいで、私の恋は終わったんだから!」
あっ…。
私サイテーだよ。
「ごっゴメンなさい…。」
「簡単に謝るな!」
涙が後から後から出てくる。
どうして、私は素直になれないのだろう。
悲しくて、苦しくて、胸が痛い。
どうして、どうして、私だけこんな目に…。

❀ひまわり❀

〜帰り道〜


沈黙が、続く中、それを破ったのは、私の一言。

「あの〜好きな人とか居るのかな…?」

ドキドキしながら、聞いてみた。

 【こんな事何で、聞いたんだろ?
  こんなにも、恋が切なくて悲しいなんて、
  私は思わなかったよ。
  私の何気ない、この一言で、
  私の幸せな人生は、絶望へ変わってしまった。】

「…いるよ!」
えっ。私かな…?
って何妄想してんの〜!
「えっと、真理ちゃん。
 仲良しでしょ?
 優衣と〜!」
っ嘘…だよね。
嘘に決まってる!
でも、エイプリルフールじゃないし。
弘志は、そんな人じゃないし。
「そっか。」
「応援してくれるよね?」
「え…う、うん。」
「大丈夫?」
大丈夫な訳が、ないよ。

悲しいよ。
切ないよ。
寂しいよ。

でもね。私は弘志が大好きだから。
応援するよ!
だって、好きな人が幸せだったら、私も幸せだから。
「頑張ってね!」
「サンキュー!」
弘志は、そう言って私の頭をヨシヨシとなでた。
その手が、

愛しくて。
恋しくて。
嬉しくて。

手が届くなのなら、許されるのなら、
私は貴方を、さらいたい。
そう思ったよ。

【私の恋、バイバイ…。】

❀ひまわり❀

今から私は、高校に向かう途中。
実は、私の親はいない。
私が生まれる時にお父さんが亡くなって。
3歳には、お母さんが亡くなってしまった。
だから、家族の温かさ幸せさ、何て分かるわけがない。
別に分からなくても生きていけるし。




「おはよ〜」
朝から大きな声を出しているのは、
私の大親友【谷川 真理】
真理は、とにかく可愛くてモテる。
自慢の友達なのだ。
「おはよ〜朝から元気だね。」
真理と違って、ダルそうに私は挨拶をした。
「元気ないな〜」
余計なおせっかいだよ。

〜教室〜

「ねぇ〜優衣は、好きな人出来ないの?」
別にどうだっていい事なのに、何で聞くのかな。
「別にどうでもイイじゃん❤」
私ったら、❤とか付けちゃって。
「いいけど。好きな人出来たら毎日楽しいよ〜❤」
へぇ〜そうなんだ。
「…だから?」
いつもの事。
「お〜い」
「何〜?」
「あの人、カッコよくない?」
えっと誰、

ドキッドキッドキ

何この気持ち。
私一目ぼれかも…❤
「そうかな〜?」
「優衣嘘つくの下手❤ホントは、カッコいいって思ってるくせに❤」
ばれちゃった。
「ばれた?」
「えっ認めた。優衣が認めた…。」
何この状況〜❤
ってか、驚いてる、真理って可愛い〜❤
「どうしたの〜真理ちゃん!」
「優衣もついに初恋デビューかぁ〜❤」
そっち…ですか。
「別に〜❤」


〜放課後の教室〜


みんなが、帰って静かになった教室。
私は、教室の椅子に座って、運動場を眺めている。
だって運動場には、今日一目ぼれしたあの人がいるから❤
「お〜い!」
…私かな?
「あの〜私ですか?」
「君以外いないでしょ❤」
「 アハハハッ そうですよね。」
「こっち来て話さない?」
え〜いいんですか?
甘えてもいいよね?
「はい❤」


〜運動場〜


カッコいい〜❤
遠くから見るよりとても!
「どうした?」
ヤバ〜恥ずかしい。
「大丈夫です!」
今、絶対に顔が真っ赤になってるよね。
「良かった〜❤」


シーン


何か話さないと。
えっと〜あ!
「私の理想の告白シーンってあるんです❤」
って私何言ってるの〜!
「そうなんだぁ〜!どんなの?」
くいついてくれた❤
「えっと、まず私がって名前言ってなかったですね!」
「確かに、俺の名前は、【高谷 弘志】だよ〜!」
カッコいい名前〜!
「私の名前は、【前原 優衣】です!」
「可愛い❤話の続きして!」
あっそっか〜!
「それで、まず私が朝早くに学校の図書室に居るんです。」
「図書室の設定ね!」
「はい、それで優衣の好きな人が運命みたいに、図書室に来て。
 告白してくれるんです!
 ひまわりの花束を持って❀」
「ひまわり好きなんだ〜!」
私、ひまわり好きなんだよね〜❤
「はい❤」
「その運命の人に会えたらイイねぇ〜❤」
彼方です!
何て〜❤
「はい❤」
「家まで送ってくよ!」

✿ひまわり✿

 【プロローグ】

 どうして私は彼方を好きになってしまったんだろ??
 でも、貴方に出会っていなければ、私は胸を張って、


 『最高の人生だったよ。』

 って言えないと思う。
 こんなに、切なくて。
 こんなに、愛しい。
  
 恋を私はした。


❤スタート❤

第一章_【恋という名の花が咲く✿】

   

    _ガタンゴトンッガタンゴトン_

私は今、電車に乗っている。
窓の外では、蝉が鳴いている。

あっ自己紹介が遅れました。
私の名前は、【前原 優衣】
ごくごく普通の私優衣は、今まで恋をした事がない。
だから、友達に恋の相談をされても、
『へぇ〜』
と聞き流して、最終的に友達からは、
『あんた、一生恋出来ないよ。』
って、別に恋しなくてもいいし。
強気な私だけど、女の子だもん。
好きな人ぐらい、そのうち出来るよね…。

100年後のラブレター 最終回

次の日

太陽の日明が差し込む、清々しい朝がきた。

「おはよう。」
目が痛い。その時、
「これ楓に、拓也くんからの手紙が来たんですって…」
なんて…??
「これよ!!」
えっ………もしかして、お婆ちゃんの言ってた

100年後のラブレター

………なの??
「ありがとう。」
私は、早速部屋で手紙を読んでみた。
そこには、


スキだよ。


そう書いて、あるだけで他に何も書いてない。
「拓也…」
開いていた、窓から風の音と共に、拓也が帰ってきたような、
暖かい感じが全身に来た。
「私も大好きだよ。」
そう言った、私の事など気にもしないように、
太陽の光がギラギラと差し込む。
まぶしくて、目を一瞬つぶった。

100年後のラブレター ⑥

その日の夜、早速私は拓也あての手紙を書いた。

【天国の拓也へ】

拓也は、元気??
楓は元気すぎて死んじゃいそう…。●
でも、拓也の為せっせと生きてます!!
ていうか、拓也の死を伝えられた時ビックリした●
言ってくれればよかったって無理だよね。
それより、天国の居心地はどう??
やっぱり、家の方がいい??
なら、戻ってきてよ!!

それじゃあね。

【拓也の事が大好きな楓より】

早速、明日お墓に持って行こ。

次の日

何か、しんどいな〜!!
「拓也、手紙を持ってきたよ。読んでね。」

その時、見えた空は、
拓也が笑っている顔のような気がした。
風が、私の涙を誘ってくる。
我慢していた涙が、どんどん溢れてきた。

『ありがとう』

拓也に、今そう言いたい。
そしたら、拓也は笑って『いいよ!!』
って言ってくれるんだろうなぁ〜!!
涙は、頬をたどってあごにたまる。
地面に落ちては、ポッチャンと音をたてる。
まるで、時が一瞬止まったかのように。

「拓也、私は何の為に産まれて何の為に、生きてるんだろ…。」

また、涙が溢れてきた。
あごに、たまった涙が一気に落ちる。

「エェーン………」

声が出た。

続く

100年後のラブレター ⑤

「やっぱり、行く………」
私は、勇気をだして、言ってみた。
「その方が、いいな………」

「ポンポンッポン………」
寺では、御経を読んでいる。
「拓也〜どうして、死んじゃったのー何で何でなの!!
 どうして、私じゃないの!!
 私を殺して、拓也を生き返してください。」
私が、ダメな事を言ってるのに、お母さんもみんな止めなかった。
どうしてだろ………??
あっ!!分かった、私たち付き合ってたからだ………。
「楓、もういいの!!
 楓が死んじゃったら、拓也くんが泣くいちゃうわよ!!」
私のお母さんが、言った。
私は、何も言い返せなかった。

「ただいま………」
自分の部屋のベットに私は、倒れ込んだ。
「楓、いる??」
お婆ちゃんが話かけて来た。
「いるけど………入って!!」
私は、言った。
「楓、いい事を教えてあげよう。」
いい事って何だろ??
「何………??」
お婆ちゃんに聞いた。
「100年後のラブレターって知ってる??」
「分かんないよ………!!」
「じゃあ、教えてあげよう。

100年後のラブレター
とは、愛してる人に、天国あてのラブレターを書くと、
何かで、返事が返ってくる。
返事は、何か分からない、
・手紙
・物
・命
何か、分からない。

それが、100年後のラブレターなんだよ!!
「命って何??」
私は、聞いた。
「命とは、替え玉として、産まれて来るって意味だよ!!
 替え玉とは、その人の産まれかわりの魂って事だよ!!」

続く