人事・労務に関するあれこれ

人事・採用・労務に関することや仕事について、趣味のサーフィンのことなどを思いつきで書いてます

学生がアルバイトで稼ぐ平均収入は月3万4千円らしい

先日リクルートさんが主催しているセミナー「店舗運営にあたっていま抑えておきたい労務コンプライアンス」に参加してきました。

いくつかタメになるお話が聞けたので少しずつお伝えしていきます。

 

今回お伝えしたいのは学生がアルバイトで稼ぐ平均収入について。

 

「3万4千円は安いなぁ」が第一印象

僕は月5~6万ぐらいかなぁと思ってました。

セミナーに参加した他の方々も同じぐらいの金額を想定していました。

なので正直「安いなぁ」と思いました。

仮に時給1000円・1日4時間勤務とすると、週2日程度になるわけです。

でも考えてみれば、

洋服はファストファッションユニクロ・GUなんかで充分オシャレできるし、

飲み会も鳥貴族みたいな安い居酒屋がいっぱいあるし、

と考えると、3万ぐらいでも遊ぶ分には問題ないなぁと考えなおしました。 

 

求人募集の基準を見直すべき

平均収入から考えると、

週3日~OK、とか

1日5時間~OK、とか

見直すべきかも知れないですね。

僕の会社も上記設定でアルバイト募集してますが、今後は要検討です。

学生の実情と合わないと応募が来ないですからね。

 

業務の細分化も必要

でも急に週2日・1日4時間に変えるわけにもいかないのです。

なぜなら教える側も、ある程度の時間働いてくれる人を想定してプログラムを組んでいるから。

 

「いきなりそんな少ない時間しか働けない人が入ってきても困る!!」

と現場リーダーなら思います。

だから業務内容の見直しから始めなければ、と思います。

1つの業務も細かく見ていけば、複数の作業から成り立っています。

 

「どの作業であれば、簡単に教えることができるか」

「習得しやすい作業はどれか」

「変更が少ない作業はなにか」

 

1つずつ現場リーダーと一緒になって考えて、求職者にとって働きやすい職場にしたいと思う今日この頃です。

 

応募の仕方によって採用基準が変わる?!転職前に知っておきたい採用のこと

「転職でもしよっかなぁ~~?」

って考えてる人。

応募の仕方によって企業側の採用基準が変わる可能性があるって知ってますか?

「マジで??」

と思うかもしれませんが、

あるんです。

 

会社の規模や求める人物像、人事担当によって全く変わってくることもあるので、当てはまらない場合もありますので、

「へぇ~、こんなこともあるんだなぁ~」

ぐらいの軽い参考にしてもらえればと思います。

 

どうして応募の仕方によって変わるのか?

それは「費用」と「人事の思い込み」の2つが関係してきます。

 

応募経路は大きく分けて6つあります。

  1. 従業員からの紹介
  2. 自社サイトからの応募
  3. 掲載型求人サイトからの応募
  4. 成果報酬型求人サイトからの応募
  5. 人材紹介会社からの応募
  6. ヘッドハンティング会社からの応募

では順番に見ていきましょう。

 

従業員からの紹介

紹介が採用に至る確率が一番高いです。

一番の理由は、

自分が信頼できる人が紹介してくれる人は、信頼できる人が多いんです!

「類は友を呼ぶ」ってやつですね。

加えて言うなら、従業員や知り合いからの紹介の場合、良い部分や悪い部分、どんな人が働いているか、給料はどれぐらいか、欲しい人物像などを、応募前に全部把握することができるし、相手も把握することができます。

紹介してくれる人が仲介役のような形で、双方に情報を公開してくれます。

だからミスマッチングの可能性が低いんです。

 

加えて、採用コストも低くすみます。

求人サイトに掲載するよりも断然安いです。

「紹介してくれた人が採用された場合は○万円支給」のようなルールを作って、紹介を促す会社も多いです。

自社サイトからの応募

紹介の次に採用の可能性が高い応募方法です。

世の中にはたくさんの求人サイトがあります。

にも関わらず自社サイトから応募する人は、

「会社のファン」

である可能性が高い場合が多いです。

ファンですから、会社のこともよく調べています。

加えて、自社サイトは求人サイトに比べてたくさんの情報量を載せることができます。

だから「ウチのサイトを見て応募してくれたってことは、だいたい理解してくれてるのかな?」と考えたりします。

イメージとのギャップが大きければ話は別ですが、スキルが基準に達していれば採用につながる可能性が高いです。

掲載型・成果報酬型求人サイトからの応募

掲載型・成果報酬型求人サイトからの応募方法は、普通です。

掲載型とは、リク○ビNEXTさんやD○DAさん、マイ○ビ転職さんのようなサイトです。

会社は掲載前に求人サイトに費用を支払います。

金額はピンキリですが、だいたい20万~200万の間で4週間掲載します。

金額が上がる毎に、掲載順位も上がるシステムになってるとこがほとんどです。

掲載するだけで費用が発生しますから、1人も採用できなくても費用がかかります。

成果報酬型求人サイトは、掲載するだけなら無料です。

1名採用する毎に○○万円支払う、というシステムです。

「採用祝い金○万円支給♪」とうたっているサイトはだいたい成果報酬型です。

応募数は掲載型の方が多いです。

1名当たりの採用単価で考えると、掲載型よりも割高な場合が多いです。

 

掲載型と成果報酬型のどちらが受かりやすいか?

会社の状況と応募者のスキルによって変わりますが、

成果報酬型より掲載型の方が若干採用に繋がりやすいです。

理由は人事の採用に対するスタンスの違いです。

「急募ですぐにでも人が欲しい」場合は掲載型を選びますし、

「今すぐ必要ではないけど、いい人がいれば欲しい」場合は成果報酬型を選びます。

比較すると掲載型の方が、より人を欲している、状況であると言えます。

ただ心底採用したい場合は、掲載型と成果報酬型両方とも掲載するので参考程度にしてください。

 

人材紹介会社からの応募

いままでと比べて、採用基準が一気に上がる可能性があります。

何故か。

それは、費用が一気に上がるからです。

人材紹介会社経由で紹介した場合、あなたの年収の3割を人材紹介会社に支払います。

年収400万であれば、120万の費用が発生します。

掲載型や成果報酬型求人サイトと比べると、約4倍~10倍の費用です。

当然、見る目も厳しくなる場合があります。

「この人はウチにとって、絶対必要な人物だ!!」

と人事に思わせる実績やスキル等が必要です。

ヘッドハンティング会社からの応募

ヘッドハンティング会社からの応募が最もハードルが高いでしょう。

正直、私は採用の際、ヘッドハンティング会社を利用したことがありません。

もし私が利用するとしたら、部長や役員等、幹部クラスの人材を必要とした場合のみでしょうか。

逆にヘッドハンティング会社から連絡をもらったことはあります。

「人事サーファー(本名)さん、あなたをとても必要としている会社があるので一度話をしていただけませんか?」

みたいな感じでいきなり電話がかかってきます。丁重にお断りしましたが。

費用は人材紹介会社より結構割高になるそうですから、ピンポイント採用ですね。

まとめ

ある程度自分のスキルに自信があれば人材紹介会社、全く違うジャンルに挑戦してみたかったら求人サイトや会社HPから応募してみると良いかもしれません。

会社の状況によって変わることもありますが、転職活動をする時には1つの参考にしてみてくださいね~~。

 

 

「えっ?これがSOSサイン??」上司が見落としがちな部下のSOSサイン8選

部下を持つ上司のみなさんは、「部下のモチベーション」が高いのか低いのか、日々神経をとがらせていると思います。

モチベーションが低くなってるな、と気付けば声を掛けたり、ご飯に誘ったりして悩みを聞いてあげますよね。

でもある日、突然部下から、

「退職することを決めました。今月末で退職させていただきます。」

なんて言われた経験はありませんか?

 

「相談も無しにいきなり言ってくるなんて!!非常識過ぎだろ!?」

と考えがちですが、本当に部下が悪いのでしょうか?

もしかしたら部下が出していたSOSサインに気付かなかったことが原因かも知れません。

ここでは経験上、SOSサインとなる部下の行動8つをつご紹介します。

遅刻・欠勤が増える

勤怠の乱れです。

一番分かりやすいパターンですね。

遅刻・欠勤の理由は「体調不良」などあたり障りのない内容を言ってきます。

遅刻ならその日に、欠勤なら次の出社日に少し時間を作って悩みがないか聞くようにすると良いです。

表情が暗い

これも分かりやすいパターンですね。

日頃の部下はどんな表情をしているかを知っていることが条件となるので、普段から部下の表情をそれとなくチェックしておきましょう。

涙もろくなる

これもまぁ上司は敏感に感じ取る行動です。

いつもの調子で部下に指導したら、急に泣き出してビックリする、なんて経験があるかもしれません。

この場合2つの可能性があります。

・「いつもの調子」が部下にとって、実はとても辛いことだった

・部下のメンタルが落ち込んでいたので、いつもの調子でも重く受け止めてしまった

どちらが原因か、上司はしっかり分析しておく必要があります。

目を見てあいさつしない

普段は目を見てあいさつするのに目をそらすようになったら、サインです。

目をそらすということは、

「自分の気持ちをあなたに知られたくない」

という意思が隠れてる可能性があります。

ケアレスミスをする

簡単なミスをするのも1つのサインです。

ケアレスミスの理由は、「集中力の欠如」です。

ミスを指摘するだけでなく、その後の対応が大事になります。

タイムカードの打刻がもれる

意外かもしれませんが、タイムカードの打ちモレも重要なサインです。

私は全社員のタイムカードを毎月チェックしてますが、打ちモレが続いた社員が突然の退職に繋がるケースは非常に多いです。

「他のことに気をとられ過ぎてる」から打刻を忘れてしまいます。

 打ちモレが続いたら、上司は悩みを聞いてあげるようにしてください。

「○○さんっていつもこんな感じなんですか?」というセリフ

このセリフの意図は、

「私は、こんな人とは一緒に働きたくありません」という意思表示です。

仕事中だけでなく、仕事終わりにご飯を食べている時に出たセリフでも要注意です。

上司も、

「いつもこんな感じだから」

と会話を終わらせず、不満の理由を聞くようにしましょう。

決断できない

いつもなら自分で判断して行動できる人が、判断をあおぎに上司の元へ来たら要注意です。

精神的に疲れてる可能性があります。

人は、決断という行為に心の力を使います。

心の力が弱くなると、決断ができなくなるんです。

まとめ

いかがでしょうか。

「そんなの知ってるよ」ということから「それがSOSサインだったの?!」ということまであったかと思います。

SOSサインなのかどうかは、普段の部下を知っていないと気付きません。

まずは、部下を良く見ること。

以前、私が受けた管理者研修でこのようなことを言われました。

「手は離しても、目は離すな」

業務はどんどん部下に任せていっても問題無いが、部下の気持ちは見失わないよう気をつけなさい、という意味です。

部下に愛情を持って接することが一番大事かもしれませんね♪

社員が妊娠したとき人事担当として気をつけること

来年1月から育児休業法・男女雇用機会均等法が改正になり、マタハラ等を防止する措置が事業主に義務付けされるようになります。

 

マタハラとは

マタニティハラスメントの略。職場において妊娠や出産者に対して行われる嫌がらせを指す言葉。

 

私は5年前に初めて、社員の妊娠~職場復帰までを対応し、現在までに10名弱の社員が産休育休制度を使用しています。

女性社員数が80名程度なので割合としてはそこそこ多いのかな?

幸いにして今のところ、マタハラに関する相談はまだ受けていません。

まだまだ制度として課題はいくつかありますが、私が気をつけている妊娠~職場復帰までのポイントをいくつかまとめてみました。

 

妊娠報告をもらったら心から祝福の気持ちを伝えよう

妊娠した社員は

「妊娠の事実を上司に報告したら何て言われるのだろう」

と不安になる一方、

「祝ってもらえたら嬉しいな♪」

とも考えます。

家族や友人であれば、妊娠報告を聞いたら真っ先に祝福の気持ちを伝えますよね。

家族や友人にはできるのに部下となると、とたんにできない方がいます。

何故なら報告を聞いた瞬間、

「えっ、、ってことは人員体制とか仕事の役割分担とか変えなきゃいけないってこと?」

「っていうか、妊娠した部下って初めてなんだけど、どう対応したらいいの?」

「変な対応して流産にでもなったら、訴えられちゃう??」

といった不安で頭がいっぱいになっているからです。

コレではダメです。

実際に妊娠した社員から

「○○さん(直属上司)は私に興味がないんだと思います。」

と 相談を受けたことがあります。

その後2人で話し合ってもらい解決しましたが。

まず、妊娠の報告をもらったら

「おめでとう!!!!」

いったん仕事の事は忘れて、祝ってあげましょう♪

上司が喜んでくれると、部下も安心しますよ。

対応は病院からの連絡カードをフル活用しよう

妊娠中の対応はどうすれば良いか。

妊娠中の体調は十人十色です。

全く普段と変わらないような人から、体調不良が続いてしまう人もいます。

「前の人がこうだったから」

という前例は通用しません。

そこで登場するのが、

「母性健康管理指導事項連絡カード」です。

簡単に言うと、どんな対応をすれば良いのか病院が教えてくれます。

私は妊娠した社員と話をする時、

「無事に赤ちゃんが生まれてくるよう最大限、会社としても対応していきたいと考えてる」

「でも妊娠中の体調はそれぞれ違うから決まったパターンが存在しない」

「だから何かあったら必ず医者に相談してこの紙を書いてもらうようにして欲しい」

「どんな小さなことでも構わない」

「この紙さえあれば、会社もすぐに動けるから」

「今までみんな、この紙を出してもらってるから」

と伝えて用紙を渡しています。

大事なのは、病院が書いた内容は必ず守ること。

今まで前例が無かったとしても、です。

必要書類・産休開始日・職場復帰予定日は初めに伝えておく

  • どんな流れで進むのか
  • どんな手続きが必要なのか

妊娠した社員と初めてのミーティング時に全て伝えましょう。

できれば書面で渡してあげた方が社員にとっても確認しやすいのでフォーマットを作っておきましょう。

私が書面で確認している項目は、

  • 氏名変更の有無
  • 引越し予定の有無
  • 連絡先
  • 直接支払制度の病院かどうか
  • 子供の健康保険は夫婦どちらの扶養にするか
  • 産休開始日
  • 産休終了予定日
  • 育休開始日
  • 育休終了予定日
  • 最終支給給与日
  • 住民税の取り扱い
  • 社会保険料の取り扱い
  • 年末調整の取り扱い
  • 休業開始時賃金証明書
  • 育児休業給付受給資格確認票
  • 母子手帳コピー
  • 出産手当金申請書
  • 出産手当金額(だいたいの額)
  • 育児休業給付金額(だいたいの額)
  • 休業延長申請必要書類内容

最初は本人も100%理解していませんが構いません。

いざ必要になった時、

「あの時言われていたのは、このことだったのか!」

と納得してもらえればOKです。

職場復帰日は変更になることもありますが、復帰までの流れを伝える中では必要ですので項目に入れています。

産休・育休中は定期的に連絡を取る

私は出産手当金申請書提出時と、育休申請書類のタイミング(2ヵ月に1回)に合わせて連絡を取っています。

「子育てはどう?」

「体調壊してない?」

「最近会社ではこんなことがあったよ」

「保育園はどう?決まりそう?」

といった内容を簡単に聞いています。

休んでいても忘れてないですよ、という意思表示になっているのかなぁと思います。

復帰近くなったら一度会社に来てもらう

この時、子供は預けてもらって1人で来てもらうようにしています。

本格復帰の前に仕事と育児の切替を体験してもらいたいからです。

集中して話もできますしね。

会社に託児所があればベストですが、まだそこまでできていないので社員に協力してもらってます。

ここでは

  • 復帰可能日予定
  • 保育園送迎時間
  • 勤務時間の相談
  • 復帰後の給与額

などを話しています。

勤務時間は、保育園送迎時間から逆算して決めています。

「時短勤務は○時間」と決めたところで、合わない社員が出てきますからね。

子供の体調不良は起こるものとして考える

特に小さい子供の場合、保育園から連絡が来ることはしょっちゅうあります。

急に出勤できなくなることもあります。

子供が急に体調不良になるのは当然なんです。

だから、相談があった時は二つ返事で回答してあげましょう。

それに対して不満を言う方が可笑しいです。

だって自分達もそうやって育ってきたんですから。

復帰する職場の周囲の人たちに伝えています。

でも、

社員は「休むことが当然の権利」と思ってはいけません。

仕事は待ってくれないので、残った社員で何とかするしかありません。

仕方ないことなのですが、他の社員に負担を掛けたこともまた事実なのです。

「この前休んだ時助けてくれたから、今日は私が頑張るよ!」

と周りの社員を気遣うことを忘れないようにしましょう。

まとめ

大事なのは、1人の人間としてどんな行動を取ればいいのか、を考えることだと思います。

「子供ができてよかったね!」

という感情や

「どうしたら仕事と育児が両立できるかな?」

という思いやりを持って行動していけば、進むべき道が見えてくるのかなと思います。

 

面接担当者がやるべきことは採用か不採用かを決めるだけじゃない!!

「面接官は、採用か不採用かを見極めればいいんでしょ?」

 って思っていませんか?

 

初めて面接官をやる人や、現場の方に面接をお願いする人事の方に知っておいてもらいたいことです。

面接には、もう1つ目的があります。

それは、

「会社の魅力を応募者に伝える」

ということです。

面接官と応募者は対等の立場

面接官=選ぶ側

応募者=選ばれる側

って思ってませんか?

上記の図式だと、力関係が

面接官 > 応募者

になりますよね。

これは間違いです。

正しくは、

面接官=選ばれる側

応募者=選ばれる側

両者は対等の立場に立っている、と考えましょう。

企業も選ばれる時代に

一昔前と違って、企業も選ばれる時代になってきました。

どこも人手不足なので採用に積極的です。

これから人口減社会に突入していくので、企業の採用に関する意欲は当分続くと思います。

ライバル会社も採用に積極的なのです。

ということは、自分たちの会社の魅力をしっかりアピールしていかないと、ライバル会社に人材を取られてしまうことになりかねません。

面接の場で会社の魅力を伝える理由がコレです。

魅力の伝え方

では、どうやって会社の魅力を伝えるか?

ここが重要ですよね。

良く私が面接官にお願いしているのは、

「変に会社をアピールしようと考えなくて大丈夫です。普段通り会社の不満を話してもらってもOKです(笑)その代り自分が何でここで頑張ることができるのか、想いを自分の部下に話すつもりで伝えるようにしてください」

という内容です。

応募者はキレイな言葉でなく、リアルな言葉を聞きたいんです。

マイナス面がない会社なんて存在しないです。

だったら隠さず話しておいた方がお互いの為です。

マイナスな部分があっても頑張ることができる理由、つまり本人のモチベーションの源を話してもらうのです。

 

「でも、それは面接官の魅力であって会社の魅力じゃないじゃん!」

ってツッコミをもらいそうですが、それでOKです。

なぜなら応募者にとって、面接官は会社の代表者なんです。

応募者が面接官の話を聞いて

「こんなモチベーションを持ってる人と一緒に働いたら自分も楽しいんだろうなぁ」

と感じるこができれば、会社の魅力が上手く伝わった証拠です。

実際、新卒採用で複数企業から内定をもらった学生が、

”面接で社員の人から話を聞いて、こんな人と一緒に働きたいと思ったから”

という理由で会社を決めることがよくあります。

 

是非、自分の想いを伝える面接を行ってみてください!!

採用面接の質問で最初に志望動機を聞いてはいけない理由

こんにちは。

人事サーファーのhayatakaです。

 

今日は私が面接現場で気をつけていることの一つをお話しします。

 

採用面接の場で「なぜ当社を志望したのですか?」と聞く面接官は多いと思います。

「ウチに受かりたくて応募してきているのだから理由を聞くのは当然だろ?」

と指摘を受けそうですが私は面接の際、最初に志望動機を聞かないようにしています。

ある程度、コミュニケーションを取った中盤~終盤に志望動機を聞くようにしています。 

応募者は面接練習をしている

実際の模擬面接や自宅での想像などによって、面接シミュレーションを行っています。

一般的によく聞かれる質問に関しての回答内容、答えに対する突っ込んだ質問に対しても答えられるよう準備します。

当然ですよね。

応募者は面接に合格して採用されることを目的に活動するわけですから。

志望動機は耳触りの良い内容になる

では考えられた回答内容は応募者の本音なのか?

答えはほとんどNOです。

中には本音をそのまま話してくれる応募者もいますが、まれです。

何故か。

応募者は採用されることを目的に面接に臨みます。

当然、自分の良い部分を大きくアピールし、悪い部分はできるだけオブラートに包みます。

良く聞かれるであろう質問に対する回答でも同じです。

ですので面接官から質問されると、「待ってました」と言わんばかりにアピールが詰まった回答を発言していきます。

そもそも志望動機はあいまいな場合が多い

特に新卒採用においてこのケースが多いです。

星の数ほど会社がある中で、本当に働きたい!と思える企業を見つけることは非常に難しいです。

よっていくつかの条件から会社を選んでいきます。

例えば

  • 給与
  • 福利厚生
  • 残業時間
  • 勤務地
  • 企業規模
  • 知名度
  • 業界
  • 安定性
  • 職場の雰囲気
  • 企業理念

などが上がります。

優先順位は人によってバラバラですが、複数の条件を使って会社を絞っていきます。

しかし条件にマッチした会社が”本当に働きたい会社か”、と問われた時、自信を持って「ハイ!」と答えることができるでしょうか。

多くの人は、

「どうしてもこの会社で働きたい!」

と思うより、

「この中から選ぶとしたらこの会社かな」

と比較の上、よりベターな企業を選ぶのではないでしょうか。

そうなると本来の志望動機を伝えるわけにはいきませんよね。

だからサマになるような志望動機を会社HPなどからヒントを見つけて作り上げるのです。

会話の中から志望動機を推測しておく

でも応募者が悪いわけではありません。

会社を探す場合、条件マッチングを行うのは普通だからです。

ではどうすればいいのか。

面接官はいきなりストレートに志望動機を聞いてはいけません。

会話の中から志望動機を推測するのです。

ある程度、推測が立ったタイミングで志望動機を聞きます。

自分の推測と本人の発言内容を比較して検討するようにしています。

まとめ

志望動機に関わらず、前職退職理由や、5年後10年後の姿、長所短所なども当てはまると思います。

応募者が用意した答えをそのまま話してもらうのではなく、何気ない会話の中から質問の答えを推測しておくと、合否に迷うことも少なくなりますので是非お試しください。

最低賃金の捉え方をそろそろ変えてもいいんじゃないかというお話

こんにちは。

人事サーファーのhayatakaです。

 

今回は最低賃金に関わるお話です。

少し前の話になりますが、今年も最低賃金が改正されました。

最低賃金は人件費上昇に直接つながる為、企業によっては悩みのタネとなっています。

この話題になると、

「そもそも最低賃金で働かせて人をコキ使う企業は潰れて当然!」

という意見が出てきます。

正直、私自身もそのような考えを数年前まで持っていました。

 仕事柄、求人情報は常時チェックしているのですが、最低賃金での募集が書いてあると、「ギリギリの賃金で雇用しているけど、本当に大丈夫なのかな?」と思ったりもしてました。

ただ最近この考えは少しずつ変わってきているので考えてみました。

 

過去10年でどれぐらい時給が上がったのか

試しに東京の過去10年間の最低賃金を調べてみました。

平成18年:719円

平成19年:739円

平成20年:766円

平成21年:791円

平成22年:821円

平成23年:837円

平成24年:850円

平成25年:869円

平成26年:888円

平成27年:907円

平成28年:932円

10年間で時給は213円上がっていますね。

こうして見るとかなり上がっているのが分かります。

上昇率で見ると129.6%です。

 

では物価はどうなったのでしょう。

感覚的には10年前と今ではそんなに差は無いように感じましたが一応調べてみました。

下記サイトを参考にすると、10年前と比べるとで101.6%の上昇でした。

過去70年近くにわたる消費者物価の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新) - ガベージニュース

ということは、少なくとも物価よりも賃金の方が上昇率が高いということが分かりました。

賃金の上昇率の方が高いということは生活する上でラクになってきたということですね。

 

時給932円は上限ギリギリ?

では今の時給932円は最低賃金として高いのかどうか。

個人的には働く側から見ると、今の制度体制であれば932円あたりが上限かなと思います。その理由は新卒社員の初任給を見ていくと分かります。

新卒社員の平均初任給額から見る

新卒社員の平均初任給額をみてみましょう。

厚生労働省が出している東京都の学歴別初任給データから社会保険(健康保険・厚生年金)料を引いて、より手取りに近い金額で見てみます。

 

大学卒:180,344円(額面211,300円)

高卒:149,280円(額面173,200円)

です。

ここから1日8時間・月20日勤務と仮定した場合の時給は、

大学卒:1,127円

高卒:933円

となります。

つまり手取りベースで考えた場合、高卒初任給の手取り額と最低賃金額がほぼ同じになるのです。

今の状態のまま最低賃金を上げると、高卒の手取り初任給より高校生アルバイトの方が時給が高くなる現象が起きてしまいます。

ですので、本来であれば今の時給932円あたりで留めておくのがベターかなと思います。

今後も最低賃金が上がるなら同一労働同一賃金に近づく

とはいえ、安倍首相は最低賃金1000円を掲げており過去10年も推移を見ても上がり続けそうです。

企業側からしたらアルバイトと正社員に給与の差をつけるのが段々と難しくなってくるのではないでしょうか。

もしこの流れが続くとしたら、同一労働同一賃金の実現に近づくと思います。

つまり正社員だからアルバイトより給与が良いわけでなく、同じ業務をするのであれば同じ給与になるということ。

個人的には同一労働同一賃金に賛成です。

給与は自分の仕事の成果に対する報酬だと考えます。

同じ成果を出したのに雇用形態によって差が生じるのはおかしい、というのが主な理由です。

ただ正社員の解雇規制緩和の問題や成果の評価方法等も考えなければいけませんが、ここはまた次の機会に。

まとめ

正社員とアルバイトで仕事の差別化が難しい職業では、最低賃金が上がり同一労働同一賃金になると、アルバイトからすると可能性が広がり、正社員からするとアルバイトもライバルになる時代が近づいているということです。

一昔前までは冒頭のように最低賃金で働かせることが批判の対象になっていましたが、上昇が続けば今後は、最低賃金スタートの企業も増えると思います。

ですので最低賃金の捉え方を変える必要があるかもしれません。

最低賃金スタートの企業=悪い企業ではなく、

最低賃金スタートの企業=普通の企業、という感覚です。

その代り、

企業側からすれば納得感のある評価制度作りが、

働く側からすれば自分のスキルを上げて上を目指す努力が

より一層求められる時代になるのかなと感じます。

人事職は経営側と現場側のつなぎ役ですから、責任は大きいですよね。

身が引き締まります!