心のあり方を変えたい時に読む本
やればできるの研究から
自分の考えがどうも凝り固まっている、いつも自分で決めつけてしまって柔軟な考えが出てこなくて苦しい。
そんな人にお勧めな本が、「マインドセット」です。
スタンフォード大学心理学教授のキャロル・S・ドゥエック氏の著者だ。
本の副題から「やればできるの研究」からとしているようにさまざまな事例を上げて人間の信念の力を証明するように書かれている。
人の信念がどれほど生き方や人生に大きな影響を与えるか。
自分の性格だと思いこんでいるものが、実は心のあり方の産物であるとしている。
心のあり方が英語でマインドセットそのもののことだ。
このマインドセットの考え方を2つに大別して研究を進めている。
一つは、「硬直マインドセット」、もう一つは「しなやかなマインドセット」。
それぞれ簡単にご紹介をする。
硬直マインドセット
一言でいうと、人や自分自身を評価することが習慣になっているような心の捉え方で、評価をして「◯◯はこんな人だ」「自分は◯◯だから、☓☓なんだ」的な心の持ち方をしています。
しなやかマインドセット
これも一言でいうと、どのようにして成長しようか、と考える心の持ち方と私は感じた。
小さい子供でも若年性硬直マインドセットに侵されてしまっている事例も多く記載されている。小さい子供が硬直マインドセットになる場合は、親がどのようなマインドセットであるか、学校の教師がどのようなマインドセットかで影響を受けるだろう。
有名スポーツ選手の名前を事例として上げて説明もしているのでわかりやすい。
未来を生き生きと素直に生きていきたいと願う人には読んでみて勉強をしてみることをお勧めする。
「変わりたい」と考えている人は、自分がどちらのマインドセットから理解し、もし硬直マインドセットだと思ったら、その考え方をする自己を返上しよう。
この作業は簡単ではない。
自分の自尊心として築き上げたものを廃棄するという作業は、想像以上に大変だ。
しかし、変わる、変われることを恐れないことだ。
しなやかなマインドセットは、わかりやすく表現すると何かをする時のプロセスで何を学び成長できるかを目標にすることだ。
数や結果よりも、数や結果に行き着くためプランをきちんと立て実行するべく努力をすることなのだ。
何もしなやかなマインドセットは結果を気にしないこと、数の達成を不問に問うものではない。よい結果を得る、摑むためにあらゆる手を尽くすことを学び考え実行することなのだ。
まとめ
変わろうと考えているあなた。
どう変わる、本当に変わるのか?と悩んでいるだろう。
それを判断するのは何物でもなくあなた自身。
本書のマインドセットを心に留めておくことは大変に参考に本だ。
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還暦からの底力を読んで
APU大学の学長である出口治明さんの新刊「還暦からの底力」を読ませていただきました。
72歳の出口さん、静かな語り口ではありますが、ドシッとした口調のお話には重みがあります。そんな出口さんのお話が一冊にまとまったものです。
粗筋として3つにまとめてご紹介をいたします。
1つ目は「考え方」
還暦だから、もう歳だから、なんて考え方をまずは捨てましょう。人生を無駄にする考え方としてブロガーのちきりんさんのお話を上げています。
- ぐちを言うこと
- 他人を妬むこと
- 誰かに評価してほしいと願うこと
こんなことをしていると無駄な時間を使っていることになります。人にとって幸福を感じるために大切なこととは
- 食べてること
- 寝ること
- 遊ぶこと
- 子供を育てること
- 好きなところへ行けること
- 言いたいことを言えること
とあげています。このようなことをするために何をするかを考えることが重要だ。
2つ目は「自己投資」
自分に投資すること。
それは人・本・旅をすることで、知識を増やし自分というコンテンツを豊かにすることだと。人に出会い話を聞き、多くの本を読み学び、いろんな場所へ行く。そうして頭に入れたものを「タテヨコ算数」で把握し自分で理解し考えるチカラを持つことだと。
最後に「行動」
出口さんは「迷ったらやる、迷ったら買う、迷ったら行く」をモットーにしているという。これは行動することを基本にすることだ。
最後に出口さんの言葉で締めくくる。
「行動しなければ一ミリたちとも変わりません、いくつになっても楽しい人生を送りたければ、今の自分が一番若い、いますぐ行動するべきだ」。
嫌われる勇気を読んで
ベストセラーにもなっているアドラー心理学の「嫌われる勇気」を読んだ。
哲学者と青年の質疑応答のようなやり取りが続きながら、アドラー心理学を読み解いていくストーリー展開だ。
よくよく読んでいかないと疑問も湧いたりもする内容ではあるが、簡単に3つにまとめてご紹介する。
1.「人間の悩みはすべて人間関係である」
2.生きる意味はない、今、ここに生きること
3.世界を変えるのは「私」しか変わりえない
の3つにまとめられると私は読んだ。
1つ目の、人はさまざまな悩みを持つがすべては人間関係の悩みが由来であると、アドラー心理学はいっている。
自分自身が何に悩んでいるのか、一度紙に書き出してほしい。何のためか、客観的に何に悩んでいるかを可視化するためだ。
交友関係、仕事関係、家族関係か。
そこに由来するものはすべて人間関係であり、自分の悩みと思っているが、他者に期待されたいがゆえに悩み、他者に良いように思われたいために悩み、など悩みの根本は他者を軸においてはいないか。
他者と自分は共同体だという感覚を持つ必要がある。他者だけでなく過去も未来も宇宙全体も含め自分含め一緒であるという感覚を持つこと。
縦の関係ではなく「横の関係」であるということだ。
対等だという意識、上司も部下もない年配者も後輩もない。こう考えることにおいて他者のことは他者のこと、自分のことと他者の課題を誤らないにすることが大切だ。
2つ目は、生きる意味はない。人生とは線のように延びたものではなく点であるという。「今」に生きること、「今」とは点である。その点の連続が線のように見れるだけである。
「今」をどのように意味づけするかは、自分自身しかない。ひとえに人生とは「これだ」というものはありえないのだ。
3つ目は、どんなに人生を嘆こうが、悔やもうが何一つ変わるものではない。自分の人生を変えるものは何か。
それは「私」しかいないということだ。
「勇気」
アドラーは勇気を持ってこの1~3を行えばよいといっている。
他者の課題を自分のことのように振る舞うのをやめることだ、それによって他者より嫌われたり疎んじられたりすることも厭わない勇気をもつことだ。
他者に作られた人生の意味を生きる必要はない。自分の人生は自分で作ればいい。また、自分の人生を生きるという勇気を持つことだ。
多くのアドラーの言葉があるが、私なりにまとめてみた。
興味を持ったならば、一度読んで見ることをおすすめする。
星の王子さまを読んで
童話である本を読みたくなり「星の王子さま」を手にした
どんな示唆にとんだ言葉があるのか期待した
サン=テグジュペリが刊行してから60年以上経過した童話だ
サハラ砂漠に不時着した僕、突然現れた王子
旅をして行くたびに出会う大人に不思議がる王子
出会う人達
自分の権威を守られることを望む王
お酒を飲むことを恥じるお酒のみ
管理するために数える星を管理する実業家
などなど
キツネの登場
「懐く」とは絆を結ぶこと
どうすれば懐くのか
我慢強くなること
物事は心で見なくては見えない
一段大切なもの
その為に費やした時間
絆を結んだものは永遠に責任を持つ
童話だけど示唆する言葉や含蓄が
深い言葉が多い、ただ、少し難解な部分もある童話だ
最高の体調を読んで
疲労感が抜けない、寝ても疲れが取れていない、などと聞くことがよくある。そんな体調の不調をどうすれば治せるのだろうか。そんな思いの方に読んでいただきたい本がこの「最高の体調」だ。
疲労の原因を文明病として解説。
文明病から慢性の炎症が体に起こっているとして、その要因を三つの環境としている。
腸内、自然、睡眠の環境をどうすればいいのか、そして脳内の偏桃体が過敏になっていることが人の不安症を煽る。
不安症を解消するためにPPA分析を行い未来を今に近づけることが不安を解消していく方法としている。
最後には、最高の体調を得るために大切なことは人間関係だし、良好な人間関係を得るため何が必要なのかを説明している。
本書は漫画なので大変読み進めやすく心に入りやすい本ですよ。
「アウトプット大全」を読んで
アウトプットは脳にいいと聞いている。
効率よく上手にアウトプットする方法を知りたいと思い、この本を読んでみた。
著者の樺沢さんは精神科医。
心的精神疾患者を多く診察してきた経験を持つ。
多くの患者さんを診て関わり得たことを活かして本を書いたり、動画、ブログで発信をしている方です。
インプットとアウトプットは多くの人が行っている。
その行っている行動を比率で表してみると次のようになる。
インプット : アウトプット = 7:3
樺沢さんは、この比率では成長は期待できないといいます。
成長するためには
インプット : アウトプット = 3:7
が必要だと語られている。
脳は螺旋階段のようにインプット、アウトプットを繰り返し行うことで記憶に刻まれていくという。さらに記憶はアウトプットをする程、強く記憶に残るのが脳の機能と。
強く記憶に残すことだけでなく、インプットをすることがさまざまな脳の活性化を促すと説明する。
アウトプットをどのようにトレーニングすればいいか、七つの方法を説明してくれている。簡単に項目だけご紹介する。
- 日記を書く
- 記録をする
- 感想を書く
- 情報発信をする
- SNSを発信する
- ブログを書く
- 趣味について書く
自分の能力の成長を加速させていきたいと思うあなたにはとてもよい本だ。
中でも、手を使うこと。手書きの重要性を取り上げている。
どんなに脳にインプットをしても数時間後には忘れていくのが脳。
その為に、紙にぺんを持って書いていくことがおススメ。
これは、パソコンでいう「コピー&ペーストする」ことと同じこと。脳にコピー&ペーストにつながるといいます。
269ページの中に有益な技が盛りだくさん、厚手の本ですが、大変読みやすい一冊です。
「ゼロからはじめる力」を読んで
堀江貴文さんの新刊だ
副題は「空想を現実化する僕らの方法」としている。
堀江さんが立ち上げたインターステラテクノロジズという宇宙ベンチャーの話だ。
堀江さんが何故?宇宙なのか。
傍から私は堀江さんがどうして宇宙に関係するのか。
まったく理解する気持ちもなく、堀江さんらしい奇抜な発想から宇宙というビジネスに手を出されているのだろうと思っていた。
しかし、この本を読んでみて、思い付きのような発想ではないことを知り得た。
宇宙に向けたビジネスの今後の必要性、1回打ち上げにかかる費用はいったいいくらなのか、世界のロケット市場はどのような状態なのか。
なぜ北海道でのロケット打ち上げなのか?
宇宙に向けてロケットを打ち上げるということがどのようなことなにかを書かれている。
宇宙がビジネスがもたらすものを以下のようなものと書いている。
- ナビゲーション
- 通信と放送
- 地球観測
- 科学観測
さまざまの技術のロケット打ち上げは自動車産業の次に日本を支える産業となると書いている。その理由をも簡潔にまとめられており難しい知識なしにも読んでいけた。
堀江さんらしい考え方が随所に見られる。
「まずは動くことから始める」
「動いて試して考える」
「考えたら、また、動く」
チャンスはどこにあるかわからない。
チャンスは動く人にやってくる。
何もないゼロの状態からロケットを打ち上げるという目標に向かっている堀江さんの、この言葉に勇気をもらえる一冊だ。