考えすぎないということ

人はたまにボーっとすることがある。「今、何考えてたの?」と聞かれても、自分自身ですらよく分からない時があるのだ。だから、そういう時たいていの人は「何も考えてなかった。」と答える。

しかし、ボーっとして何も考えていないような状態から何かを思いつくことがあるだろう。その思いつきは「今日の晩ご飯はカレーにしよう」とか「宿題しなきゃ」とかそんなレベルのことから、みんなが驚くようなアイデアまで様々である。
どんなレベルの思いつきにせよ、何もないところから思いつきが生まれるというのはとても不思議で納得しづらい。

本当に人間はボーっとしているときに思考していないのだろうか。


人は悩みを抱えるとボーっとすることが多くなる。あまりに悩み、ボーっとしすぎて、抜け殻のようになってしまう人もいる。悩むほど考えこんでいるのにボーっとするのだ。

実は何も考えていないようなときこそ、考えすぎているのかもしれない。凄いスピードで反射的に考えているのだ。そのスピードに意識が追いついてないのかもしれない。
自分の心の声と向き合い、意識的に考えようとしたときの方が考えているスピードが遅いように思う。


矛盾しているように見えるが、考えすぎないためにはむしろ、考えようとすることが大事なのかもしれない。