ガイからサイキへの返信
答えよう、ドクター・サイキ。
悲しみは他者の悲しみを知るためにある。
憎しみは何もそこから生まれないことを知るためこそにある。
愛を奪い合うものは、はじめから自分の中にそれがあったことを発見するためのプロセスだ。
幸福は与えてもらうものじゃない。
それもまた、自分自身のの中に発見していくものだ。
良き王様が支配する世界が素晴らしいのじゃない。
ひとりひとりが自分自身の世界を統治する良き王様なのだと気付いた世界が素晴らしいんだ。
宇宙は停滞しない。
命は広がり続ける。
だから障害にぶつかる。
難問が立ちはだかる。
けれどそのたびに僕らはそれを乗り越える。その強さがあると信じる。
大切なのは恐れないこと。悲しみを恐れない。対立を恐れない。対話を恐れない。自分を恐れない。愛することを恐れない。死を恐れず、生を恐れない。ひとりひとりバラバラであることを恐れない。
相手を倒さなければ自分が倒されてしまうという恐れに負けないこと。もっと強い力を持たなければ勝てない、という恐れが力のインフレを起こす。
勝利とは相手を屈服させることじゃない。自分に負けないことだ。
平和とは戦いの結果ではない。戦う必要はないと知ることだ。
何よりも闇を恐れる必要はないと理解することだ。
現状をあきらめ、簡単な答えに飛びついちゃだめなんだよ、ドクターサイキ。
俺は僅かな可能性だとしても、探し続けるものでありたい。
それが世界を愛するということなんだ。
人と人との間に生まれる可能性を信じることが愛だ。求めるものでも育むものでも奪うものでもなく、それは最初から宇宙にあまねく存在してる。
見上げた夜空に輝く光。その光の背景にある漆黒の闇。その闇こそが愛なのかもしれない。そうイメージしてみる。光は愛という名の漆黒のおかげで輝いて見えるのだ、と。そんなイメージが戦いも涙も悲鳴も、それに気づくためのプロセスだと気づかせてくれる。
宇宙を包み込む漆黒の闇こそが愛ならば、闇を憎み、闇を敵視し、闇を消し去ろうとすることの愚かさが見えてくる。
敵対し、反発しあっているのではなく、闇は常に光を抱きしめているんだ。だから光も闇を抱きしめ返す。
その時はじめて誰ひとり犠牲の出ない世界は実現できる。
あんただって本当はわかってるはずだ。すべてをチャラにして可能性を失った世界にはどんな光も灯らないことを。
ウルトラの光は恐れない心のシンボルだ。
あんたのように何もかもに怯えて、ならばすべてをひとつにしてしまえばいいなんて思ったら、それこそ知恵などいらないじゃないか。
絶望するな、ドクターサイキ。
絶望とは可能性を捨て去ることだし、知恵とは可能性を探し続けることのはずだから。
追伸
ジャグラーへ。
難しいこと、俺なりに考えてみたよ。
サイキからの手紙
面倒な奴にはとりあえず殴りかかる。自分とは違う考え方だから問答無用で排除する。
それが君たちの正義なの?
闇や影をなくしていけば明るい世界になると思ってるんなら、それは私と同じじゃないか?
なのに何故、私と戦う。
何故、この不完全な宇宙を守ろうとする?
知恵を得たことで君たちが成し遂げたのは単により多くのものを破壊できるようになった、ということだけじゃないの? より多くの命を奪えるようになった。より遠くまで資源を奪いに行けるようになった。
だから素晴らしい。君たちはそう言ってる。
もちろん、いくつもの輝かしい成果はあるだろう。病を治す薬が生まれた、とかね。
けれどその薬は誰にでも与えてもらえるものではないよね? 対価を払え、と君たちは言う。払えなければ薬はあげない、と言う。
病を治せる力がありながら、せっかく助けた命を戦場に送り出す。
自由意志が愛を生むのだと君たちは言う。
愛は素晴らしい奇跡だと。
しかし君たちの世界はその愛すらも取り引きに使う。愛する者のために戦え、と言い出す。
そして愛は奪い合うものになる。愛を失えば悲しみと憎しみが生まれる。愛ゆえに殺し合いがはじまる。
君たちの守ろうとしている宇宙はそういう宇宙だ。
根本から変えたくはないか?
誰もが争うことなく暮らせる世界に。
誰かが富を独占したりしない世界に。愛だけに満たされ、誰も愛に飢えることのない世界に。
私はそういう世界を与えてあげられる。
戦神は民のためなら我が身はどうなってもいいと言ってくれていた。美しい自己犠牲だよね?
君たちの大好きなヒロイズムを彼女は体現してくれると言ってる。
なのに。
何故彼女を止める?
彼女を救うことが君たちの正義なのはわかる。けれど、彼女を救うことはそのままこの争いと悲劇の絶えない宇宙を温存させるということだ。
目の前の悲劇を止めようとして、君たちはより多くの悲劇から目をそらそうとしてる。
私にはそれができない。
誰ひとり犠牲の出ない平和を作りたい。誰も泣くことのない、誰も飢えることのない、誰も争わない世界を作らせてくれ。
闇も影もない、ただ光のみの世界だ。
君たちが作ろうとしている世界とそんなに違いはないはずだ。
こう言っても君たちは頷いてはくれないだろうね。
自由意志を奪われたら、それは生きてることにはならないと言いたいのだろうね。
しかし君たちだって知ってるはずだ。自由意志を持たない集団のほうが素晴らしい成果をあげられることを。だから君たちだって規律を作りモラルを作り、命令系統を作り、違反者に罰を与える。
大いなる目的を実現するために自由意志はいらない。君たち自身の世界がそう言っている。
さあ、教えてくれないか。
何故、私の邪魔をする?
何故、私の計画を潰そうとする?
誰かが独裁的に全てを支配する世界はデストピアだと言いたいのだろうね。
もちろん、その独裁者の目的が私欲を満たすだけのものだったなら、そして自由意志を押さえつけて人を無理矢理に従わせるのなら、確かにデストピアが生まれるのだろう。
だが私の目的は平和な世界だ。そして自由意志を押さえつけもしない。そもそも自由意志はないのだから、抑えつける必要もない。
その世界に変化はないかもしれない。成長もないかもしれない。永遠の停滞なのかもしれない。
だが、それのどこが悪い。平和な世界が永遠に続く。
少なくとも次の命の種が放出され、再び善悪を知る知恵を持つ生き物が現れるまでの一億年間、その世界が続く。
君たちは邪悪な者たちと戦うのだろう?
自分と考えの違う者は邪悪なのか?
私は邪悪か?
ああ、もう面倒くせえ!
そう言いたくなったきたろ?
自由意志を奪われたくないっていうのは理屈じゃない。感情的に受け入れられないんだと、そう言いたいのだろうね。
だとしたら知性など必要ないではないか。
君たちは理屈に対して理屈で答えることを面倒だと思ってる。
知性があるのに考えることを億劫がる。
簡単でわかりやすい敵対関係しか受け付けない。
それを私は「野蛮」だと言う。
感情的で感覚的であることが正義なら、知性はいらない。善悪を知る、ということが争いの火種にしかならないのなら、善悪など知らなくていい。
自分が正しいなら相手は悪だ、としか思えないなら知性などいらない。
君はウルトラマンだ。光の戦士だ。宇宙のバランスを保つものだ。
悲しみひとつもない世界を目指すものだ。
ならば私と同じだ。
私はたったひとつのウルトラの光で宇宙をあまねく照らそうとしてる。
なのに、何故だ。
教えてくれ。
何故、争いのない平和な世界の創造を邪魔するんだ、ウルトラマン。
何故、愛に満ちた世界を作らせてくれないのだ。
【サイキという人物の設定として書いたものです】
ハリウッド映画の暗号 解説作品インデックス
ご購入頂いた友人から、解説してる映画のタイトルインデックスがついてない! と、お叱りを受けたので、ここにリストを載せておきます。
ページ番号はそのタイトルの初出時のものです。またタイトルだけしか紹介していないものも含まれます。
P9 イタリアは呼んでいる
P10 フィクサー
P10 スターウォーズ/新たなる希望
P14 スター・ウォーズ/ファントムメナス
P14 スター・ウォーズ/帝国の逆襲
P14 ハリー・ポッター
P14 トワイライト
P14 ロード・オブ・ザ・リング
P21 ジュラシックパーク
P33 マッドマックス 怒りのデスロード
P34 ミリオンダラー・ベイビー
P36 ディープインパクト
P36 HAIR・ヘアー
P39 アルマゲドン
P40 ノウイング
P41 ターミネーター
P41 グリーンマイル
P41 ジョンカーター
P41 コンスタンチン
P52 フォレストガンプ
P52 イージーライダー
P56 ワイアットアープ
P57 オズの魔法使い
P60 おさるのジョージ
P61 再会の時
P62 ライオンキング
P62 ポカホンタス
P63 アナと雪の女王
P63 ノートルダムの鐘
P63 キャリー
P77 エンジェルス
P87 キャストアウェイ
P88 悪いことしましョ
P88 第七の封印
P89 ミッションインポッシブル
P89 キャプテンアメリカ/ウィンター・ソルジャー
P89 ダークナイト
P89 アベンジャーズ
P90 スーパーマン
P90 マン・オブ・スチール
P111 ベンハー
P113 未知との遭遇
P113 A・I
P113 ブレードランナー
P118 七人の侍
P121 グラディエーター
P132 シベールの日曜日
P136 結婚しない女
P136 ジュリア
P136 アニーホール
P137 男が女を愛する時
P144 ピアノレッスン
P146 サイコ2
P146 スラムドッグ・ミリオネア
P158 シンデレラ(ケネス・ブラナー)
P159 マイ・インターン
P159 チャッピー
P161 アバター
P166 ターミネーター4
P169 ターミネーター新起動 ジェニシス
P170 タイタニック
P172 シンドラーのリスト
P172 シックスセンス
P173 ポネット
P178 2001年宇宙の旅
P183 時計じかけのオレンジ
P185 バリーリンドン
P185 シャイニング
P185 フルメタル・ジャケット
P185 アイズ・ワイド・シャット
P189 マトリックス
P201 マトリックス・リローデッド
P201 マトリックス・レボリューション
P201 ファイトクラブ
P203 スーパー8
P208 ミスト
P211 ツリー・オブ・ライフ
P219 ダンス・ウイズ・ウルブス
P219 エイリアン2
P219 アビス
P221 風の谷のナウシカ
P221 もののけ姫
P221 崖の上のポニョ
P242 わらの犬
P245 ジョーズ
P247 THX-1138-4EB
P247 アメリカン・グラフィティー
P248 ウィロー
P251 スピード
P251 プローンアウェイ 復讐の序曲
P259 バードマン
P259 6歳のボクが、大人になるまで
P259 ルーシー
P261 イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所
P266 チャップリンの独裁者
朝の五時にぼんやりと思う我あり
なにが映画や小説があって、
facebookやTwitterで「面白い」とか「最悪」とか書かれているのを読みながら、ぼんやりと思う。
なにを面白いと思うか。なにを今ひとつと感じるか。
それは人それぞれで、どれが正しい、なんてことはぜんぜんない。
同じように 原発再稼働に賛成する あるいは 反対する。
そこにも どちらが正しい ということはない。
ヘイトスピーチに乗っかる あるいは それを断固否定する。
現政権を支持する あるいは 指示しない。
それも 何が正しくて 何が間違っているのか ということは ない。
24時間テレビで40過ぎのタレントが101キロを24時間で走る それを大感動しなきゃいけない、というふうに作っているテレビを観て ちゃんと感動するもよし
100キロマラソンには40過ぎの素人がたくさん出場するけど、制限時間は12時間だよ?
なんて言って白けるのもよし。
「こういう肉体の酷使の仕方は後になってひどい後遺症が残ったりするんだけど、そういうことわかっていて、みんなして歌を合唱して応援してるわけ?」とか呆れるのも、またよし。
何が正しくて 何が間違っているのか そんな区別はない。
何かに失敗するのは良くないことかもしれない。 誰かを傷つけることは良くないことかもしれない。
確かに 個人個人の中では、それらは良くないことだろう。
けれど、ひとり、ではなく、ひとつの集合体として見たならば、誰かの失敗は、別の誰かに成功へのヒントを与えるだろう。
誰かを傷つける人と傷つけられた人を同時に見ていれば、どちらも弱く、どちらも痛みを抱え込むことが見えてくるだろう。
誰かの正義は誰かにとっては悪だ。
俺はいま悪いことをしている、と言って他人を苦しめる人はあまりいない。 それがルールだ、それがみせしめだ、それが俺自身を救うのだ、俺の強さを見せつけなければならないのだ。でなければ今度は自分がひどい目に遭うからだ。
そんな理由をくっつけて、正義を押しつけ、誰かを犠牲にする。 正義も悪も だから、ない。
悪いことだと知っていながら、ほかにどうしようもなくて悪いことをする人は一歩離れた場所から見れば、共感と同情を誘うかもしれない。
正しいことだと自信を持って正しいことをする人は一歩離れて眺めていると、狂信的で怖い、というふうに見えるかもしれない。
当人にとっての善悪は集合体から見ると逆に映ったりする。
転んで怪我をする。その痛みを記憶する。次は同じ場所で転ばないように注意する。人にもここは危ないよ、と教える。そして同じ場所で転ぶ人がいなくなる。すると痛みを知らない人がやってきて、同じ場所で転びはじめる……。
そういう繰り返しの中で集合体としての記憶が徐々に形成されていく。
禍福はあざなえる縄のごとし、という。
なにを面白いと思うか。なにを今ひとつと感じるか。
原発再稼働に賛成する あるいは 反対する。
ヘイトスピーチに乗っかる あるいは それを断固否定する。
現政権を支持する あるいは 指示しない。
何が正しい、なんてことはない。
そしてだから個人個人でそういう事象に「自分なりの意味」を与え、賛成したり反対したり、どちらにも与しないでただ傍観することを選んだりする。
そうやって「自分はこういう人だ」ということを自分で規定していく。 自分で自分を作り上げていく。
私はこれを面白いと思う人間だ。私は原発再稼働を容認する人間だ。私はヘイトスピーチをする人間だ。あるいは、その逆の立場だ。
と、自分で自分はこういう人だ、と決めていく。
誰かの作った作品を見て「好ましい」と思えば、それは「私はこの作品を好ましいと思う人間だ」ということ。「私はこの作品を今ひとつだと感じる人間だ」ということ。
ネットというのはそうやって「私はこういう人です」と表明する場所。
だから「あの映画はつまらない」と言ってる人は、その言葉を読む人から「あなたはあの映画をつまらないと思う人間なんですね」と思われてるし、そう評価される。逆に「へえ、あなたはあれを面白いと思う人間なんだ」とも思われてる。
作品そのものの評価とは別に、作品を評価する人もまた評価されてる。
なんて、いつもより早く目が覚めた今日はそんなことをぼんやりと考えていた。
小林弘利はこれで出来ている
5%はハリウッド・エンタメで。
Best Visual Effects Oscar Winners 1977-2013 - YouTube
5%はこの人で。
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5%はこの人で。
THE FILMS OF JACK LEMMON - YouTube
5%はこれで。
Peanuts | Teaser Trailer [HD] | FOX Family - YouTube
"Charlies Revenge" - The Lost Peanuts Comic ...
5%はこの人で。
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5%はこの人で。
The Best Scene from Stephen King's It! - YouTube
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5%はこれで。
ウルトラQ‐PV - YouTube
5%はこの人で。
The Great Buster Keaton - YouTube
5%はこれで
岸辺のアルバム - YouTube
TV:八千草薫ベッドシーン?※竹脇無我と - YouTube
TV:中田喜子の結婚に杉浦直樹(父)が大反対!? - YouTube
5%はこの人で。
Jim Henson Tribute - YouTube
あとはかずかずの8ミリ映画たち。