被害者マイダー(マイダーリン)は、1月終わり頃から利き手側手首の痛みを訴えて通院中。
負傷した覚えは特にないものの、痛みの他に腫れやむくみなどの症状も見られました。
え?リウマチ?神経痛?それとも夜に酔っ払ってふらついて壁とかにぶつけたんじゃないの?
よく分からないけど、リウマチも見てくれる整形外科で診てもらいなよー。
なんて勧めてみたけど、当の本人は「めんどくせー」と気が乗らない様子。
しかしやはり利き手の痛みが続くと生活しづらいようで、渋々受診することにしましたとさ。
そしてある日の夜
(ダ)「明日病院行くからATMでお金おろしといた」
と夕飯の席でみんなに受診宣言をしていました。
( ˙³˙)( ˙³˙)( ˙³˙)フーン
「なんか、一枚足りないんだよね」
病院では問診後にレントゲン撮影をしたとのこと。
Dr.は一目見て「これはリウマチではないよ」と即答 (*´∀`)=3 ホッ
レントゲンの結果、骨の異常も無し。
とりあえず湿布を処方され「2週間後にまだ痛かったら、また来てね」と言われて終了しました。
問題は会計時。
財布の中に入っているお金が、思っていたより少なかったそうです。
詳しくは、前日にATMから引き出したお札の枚数が一枚足りないと。
それでも支払いには足りていたので事なきを得たのですが、帰宅してから
(ダ)「なんか変なんだよなー。出金金額を間違えたのかなー」
と、しばらくブツクサ言っていました。
通帳記帳していなかったから直ぐには確認できないけど、多分間違えてたんじゃない?
たまにはそういうこともあるよねー。
スマホで残高見られるようにアプリをダウンロードしとけばー?
なんて会話をしながら、その時の会話はおしまいでした。
それから2週間後の夕飯時。
(ダ)「明日は午後から仕事だから午前中に病院行く。そんでついでに税金払ってくる」
と、再度翌日の予定を宣言したマイダー。
帰宅前にATMからそのためのお金を引き出してきたと。
(私)「現金派なんだねー。いちいちATMに行くのがめんどくさい私はクレジット派だよ〜。HAHAHA」
なんて会話をしていたような。
そして翌日。
仕事中の私のLINEに不穏なメッセージが来ました。
(ダ)「昨日おろした金、一万足りない」
病院での会計時に気づいたそうです。
はい?!
一万?!?!
また金額間違えたんじゃない?
(ダ)「通帳記帳していたから間違いない」
ATMの後にお店に寄って買い物した時に使ったんじゃない?
(ダ)「昨日はどこにも寄ってない。帰ってから今日の病院会計まで財布に触っていないし。これじゃ税金払いに行けないよ」
聞けば前回と今回使用したATMは同じ機械とのこと。
一枚少なく出すATMなんじゃない?
怖いねー!
もうソコ使うのやめたら!?
と真剣に返信していました。
・・・が、冷静に考えてみたら、ンなわけない。
そういうことじゃないゾ、チャント考えろ!!と頭の片隅で警告音が鳴り響いていました。
ダレカ、トッタ?
盗人は誰?!
マイダーは帰宅後、財布が入ったリュックをリビングの椅子に引っ掛けます。
そして寝るまでリビングで過ごします。
主にテレビ前のコタツか、テレビ横のソファにいます。
要はテレビ人間。
テレビばっか観てて、リビングから出る時はお風呂とトイレくらい。
その時のリビングには大体私がいます。
子供たちは22時頃には自室に行ってしまい、私も直ぐに眠くなるため最後までリビングにいるのはマイダーです。
そして夜明けと共に目覚め、誰よりも早く元気ハツラツとリビングに登場するのもマイダー。
そんな状況で財布からお金を抜き取るなんて、誰ができる?
私?
いやいや、やってないし!
自分ちの税金用のお金なんて取ってなんになる?
支払いできずに督促状が来て詰むだけじゃん。
えー、じゃあ1番っ子?
いやいや、ありえない。
1番っ子は小学校中学年の時、我が家の200円を盗ったことがありました。
テーブルの上に置いてあったそのお金は、2番っ子がせっせとお手伝いをして(50円/回)稼いだものでした。
お金の意味がまだ分かっていない2番っ子は、テーブルの上に置いて眺めているだけ。
それをこっそり持ち出した1番っ子は、友達と一緒にジュースへ交換、なんてことを。
しかしそれは直ぐにバレて、私にこっぴどく叱られました。
そこで反省すればいいのですが、当時の1番っ子は「叱られたら取り敢えず逆ギレor相手をバカにする態度」をかまして強がるタイプでした。
要は「非を認めたら、もうこれ以上はかもしれない」と感じ、抗っていたのです。
そこを
「大丈夫。そんなことないから、安心して改心しましょう·̩͙꒰ঌ( ᐛ )໒꒱·̩͙キラキラ」
というタイプでは無い私とかち合えば、アカン化学反応を起こすというのが当時の常でした(ꐦಠہಠ)٩(`ω´٩ꐦ)
2番っ子が稼いだお金をジュースに変えたことを注意された1番っ子は、その場で私に向かって半笑いであっかんべー┏(ꒉ:)و ̑̑
①「やーだよー。聞いてやんないよー」
と半笑い顔で首を左右に振ったのです。
ピキーンッ。
その姿を目の当たりにした私は無言で1番っ子をビンタ。
1番っ子は驚きながらも
①「何すんだよ \٩(`ω´٩ꐦ)///」
と私に速攻でやり返してきて、互いに胸ぐら掴み合い殴り合った・・・ということがありました。
当時の1番っ子は私よりも小柄だったとはいえ力は強く、なかなか良い勝負だったなぁ。
・・・じゃなくて、みっともなく殴り合い、互いに複数の痣をつくる結果となりました。
勝ち負けではなく、それくらい他者から怒りを買う行いをしたのだと自覚を持ってほしくて、その後3日間は一切口をきくことなく過ごしました。
それは殴り合うよりも強烈なダメージを与えたようで。
当時担任の先生からは、連絡帳に
(先)「1番っ子さんは反省しています。学校でも一日中元気がないので、許してあげてください」
と連絡帳に書かれてしまうくらいでした。
3日後にはいつも通りの親子に戻りましたが、その後も似たような出来事は高学年まで続き・・・。
世間から見たら、ただのヤバい虐待親だったんだろうな(苦笑)。
それでもめげずに(?)ダメな失敗をやらかし、注意に対して反抗的態度を示すがために親からこっぴどく叱られることを繰り返した1番っ子。
その甲斐があったのかどうかは定かではありませんが、1番っ子は
中学生になってからは、他者を軽んじるような行いをすることはなくなりました。
逆に軽んじられる側になることもありましたが、それでも
支援級だからって否定されたりバカにされることは何も無い。真面目に生きていれば、理解してくれる・味方になってくれる人は必ずいる。
そう言い続けて、いじめを乗り越えた中学時代。
いじめっ子を反面教師としたのか、高校生になった現在は「他者を軽んじる行為=恥」「他者を見守ったり尊重する行為=正義」「正義の自分=カッコイイ!!」と認識したようで、不器用ながらもなんとか正直・真面目をモットーに生きようと頑張っています。
そんな姿を見て、日々誇らしく感じている母は、「1番っ子は絶対やってない!!」と言い切れるのでした。
じゃあ2番っ子は?
2番っ子は幼少期からとても良い子でした。
母にブチギレられ、怒鳴られ、時には殴られ、さらに時には父にも以下同文な1番っ子の横で「ああいうことしたら、こういうことになるんだ」と学習しながら育ちました。
そのおかげか、幼いうちから同じ轍を踏まないように、要は聞き分けよく、従順で愛想が良い子でした。
学校でも同じで、できる限り主体的に生活し、お友達とも仲良くし、平和に過ごせる日々を心から愛していました。
だからなのかそれはもう、どこに行っても可愛いがられました。
たまに調子に乗ってやらかすことはありましたが、厳しく叱られることはほとんどなく。
あっても一切口答えせず、目に涙を溜めて「はい。ごめんなさい」と呟くのです。
そんな態度をされたら、母も父もそれ以上叱れないではないか ('ω' ;)
多分2番っ子は、1番っ子の10分の1も叱られることなく、そのくせ何十倍もチヤホヤされて大きくなったのだろうと思われます。
これもひとつの才能。
不器用な1番っ子から見たら、2番っ子はそれはもうキラキラと輝やく羨ましい存在だったことでしょう。
しかし最近母はふと思ったのですよ。
こやつ、いまさらながら「大人はチョロイ」って、ちょっと思ってない?
って。
小学六年生というと理想化から脱却し、大人を小馬鹿にするようになる時期です。
反比例して自信過剰な様子が見られますが、その自信の根拠となるようなものは大してないため精神的な揺らぎやすさをあわせ持つという、なんとも面倒くさい時期でもあります。
それに加えてホルモンの影響で、衝動性が高くなる&心のブレーキがかかりにくくなっちゃったりもして。
ダメと分かっていてもやりたいことをやって「なんでそんなアホなことしたんだよっ」とツッコまれてしまう、周囲を呆れさせる行動が目立つ時期でもあります。
しょーもないのですが、これは概ねみんなが通る道。
そして2番っ子は御多分に洩れづ、ここ一年ほどの会話で「(食べ過ぎ病で通院しているのに)あれもこれも食べたい!こっそり買い食いしちゃうぞ」「真面目な顔してすっとぼければ、なんだかんだで大人は誤魔化せる」「ダメだったらおちゃらけて逃げきってみせる!」という思惑が、時々見られるようになってきました。
おうおう、知的障がいを持っていながら大人を誤魔化せる方法をよく身につけたねー。
でもやっぱり詰めが甘いからバレバレよー。
怒られている時はしおらしくして、でも終われば直ぐに寝っ転がってテレビ見てガハハ笑いしてれば分かるっつーの!!
なんて内心思いながらも「決定的なダメ」を押さえられる場面がなかったのでスルーしていました。
www.mosikasitara-iina.work
⇧数ヶ月前のコレもそのひとつだよな。
2番っ子の最近の動向
某テーマパークの年パスを、お年玉で購入した2番っ子。
冬休みが開けてからしばらくは放課後にも出かけ、アトラクションやテーマパークグルメを一人楽しんでいました。
交通費や入園料、アトラクション代はタダです。
でもテーマパーク内で毎回グルメを楽しんでいたら、あっという間にお金なくならない?
テイクアウトの唐揚げだって一皿600円から800円くらいするんでしょ?
お年玉やお小遣いの残りは1月半ばで五千円を切っていました。
なんで知っているかって?
2番っ子はお金の計算が苦手なので、お小遣い全額を交通系ICカードに入れているからです。
自販機で飲み物を購入する時もそれを使うので、表示される数字をそばでチラ見していたので。
以前観光地に行って食べ歩きグルメを楽しむ2番っ子に
(私)「そんなに買ってばかりいたらお金なくなっちゃうよ」
と忠告しました。
すると
②「大丈夫だよ。お札を出したら丸いお金をくれるんだ!丸いお金がいっぱいになったから今もお金持ちだよ♪」
と小銭入れに入っている一円玉や十円玉の山を見せてくれました。
それはお釣り・・・。
2番っ子は端数の硬貨を使用することがてんで苦手。
だからピッタリの金額があっても百円玉以上のお金を出して精算していたのです。
そんなことをしていたから、財布から硬貨を出すのが一苦労になってしまい(汗)
そんな中、キャッシュレス決済という素晴らしいツールを知ってしまった昨年冬。
青天の霹靂とはこのこと。
2番っ子にとってはまさに救世主でした。
残高はその辺にある自販機やコンビニATMで気軽に確認できる。
いくら持っているかをひと目で分かる!!
嬉しさのあまりお小遣いを貰うと直ぐに入金するようになり、手持ち現金は0の日々が続きました。
念のため緊急時用に少しは現金を持ちなさいと、お小遣いとは別に千円札を渡しても数日後には入金され・・・の繰り返し(´-д-`)ダメダコリャ
これがあればいつでも美味しいものを買える!
テーマパークの売店は交通系ICカードでお会計できるんだよ!
と喜ぶ2番っ子に「使いすぎないでねー」とやんわり忠告しながらも、ここ最近は一抹の不安を感じていたのです。
「今日はソフトクリームとポテトを買った」と話していた日もあり、結構金使ってるなーと思い、心配している風を装って尋ねてみたところ
②「間違えた!本当はソフトクリームしか買ってないよ」
と慌てて訂正したり・・・。
うん、どー見ても怪しい。
なんでそんなにお金があるの?
話は、マイダーから一万円足りないと連絡が来た直後に戻ります。
マイダーはこれから出勤する、いまは自宅にいる、とのこと。
(私)「だったら2番っ子の財布から交通系ICカードを拝借して、コンビニに立ち寄って残高確認してみてよ。財布なら棚の上に置いてあるはずだから」
まだお小遣い日にはなっていないから、残高は五千円を切っているはず。
どうかそうであって・・・。
夕方、マイダーからきたLINEは私の願望を見事に打ち砕いてくれました。
(私)「最近なくなった一万円たちはここに移動したんだね」
という私のコメントにマイダーはただただショックを受けていました。
悪いことした時はどう注意する?
私は遠回しな物言いは嫌い。
相手に探りを入れているようで、下手したら信頼関係を壊してしまうような気がして上手くできません。
なのでやんわり目のストレートで、2番っ子に問いただしました。
(私)「ねぇ、最近お父さんの財布からお金が無くなったんだけど、なんでか知らない?」
②「し、し、知らない。そうなんだ (⊙⊙)」
口調がおかしいし、表情からして怪しすぎる。
(私)「君のPASMOに9000円以上入っているんだけど、どういうこと?」
②「お、おとしだまだー、ですよ(✘﹏✘)」
(私)「年パス買った時には、もうそんなに残ってなかったよね?一緒に買いに行ったんだから、母さんは分かってるよ」
②「・・・・あやややや」
(私)「お父さんのお財布から無くなったお金は盗まれたものかもしれないから、警察に連絡して犯人を捕まえてもらいます」
②「・・・そ、それは、やめてください」
(私)「なんで?自分がとったってこと?」
②「・・・はい」
一瞬「今時は、こういう時ってどう注意すればいいんだろう?」なんて言葉が頭をよぎりました。
- 子どもを否定しない
- 落ち着いて冷静に話す
- いけないことだと教える
- 「そんなことをされたら、悲しい」と感情を伝える
うーん、、、マジか?
そもそも悪いことって知ってた上でやらかした子に、そこまで気を使う必要はあるの?
そりゃあ、やらかした本人からすれば理想的な対応だろうけどさ。
児童関係の仕事をしていると「今の子どもたちって大人の事情をよく分かっているなー」とつくづく感じるのです。
大人の事情、即ち「叱るはいいけど、怒るはダメ。なんなら諭すが一番良い対応」「大層な理由があって子どもを怒った場合でも、怒った大人の方がダメ」「ダメな大人として認定されたら謝罪コース」。
コレって、やらかす子たちにとっては都合のいい理論じゃん?
これまで、わざと負担になるようなことをしたり悪いことをして相手の反応を伺い、相手が「優しく諭してくれない」、「自分の言い分を聞いてくれない」、なんなら「自分が満足しない反応ばかりだった」くらいで親に泣きつき、クレームを言わせようとする子を複数人見てきました。
彼らは、そうすればあとは大人間で話し合って、自分の都合のいいようにことが運ぶって何度も経験し、しっかりと学習・認識していたのでしょう。
「自分のために他人の負担になるようなことを意図的にしながらも、その相手には自分が満足するような対応をすべきと求める」
それは即ち、自己愛的甘え。
私はこれが大っっっっっ嫌いです!!
最近、多すぎません?
なんなの、アレ。
自己愛的甘え
これは稲垣氏(2007)によると、「『甘え』が満たされず、甘えたくとも甘えられないがゆえに、一方的で要求がましい自己愛的要求を伴う『甘え』」と定義されるものです。
健全な甘えとは、良好な人間関係のもと相互的に、ごく自然に成り立つもの。
しかしこの自己愛的甘えでは、一個人の甘えたい願望を、他者が叶えるべきであると一方的に求める姿が現れます。
稲垣氏が作成した自己愛的甘え尺度は、モンスターと揶揄される方々と複数回向き合ったことがある人ほど「いるいる、こーゆーの!(ΦωΦ+)ホホゥ….」と感じるものではないでしょうか。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/16/1/16_1_13/_pdf
この中にある「屈折的甘え」とは、信頼関係が形成できず、そのせいで他者に上手く甘えられないためにやたらと怒ったり拗ねたり僻んだり不貞腐れたりするなど、理不尽で歪んだ態度を他者に示す傾向を指します。
「配慮の要求」は、他者は自分に対して特別ひと際に配慮するものだと認識しており、それがされなかったりチヤホヤしてくれる取り巻きを準備してもらえなければ心理的に不安定になる傾向を指します。
「許容への過度の期待」は、どんなに迷惑をかけても結局許してもらえるでしょー☆自分の欲しいままにさせてくれるるでしょー♪という安易で世の中舐め過ぎの期待を指します。
「屈折的甘え」や「配慮の要求」の裏には、普段から他者と良好な人間関係を形成できないことによる不安や疎外感があり、自信の乏しさや傷つきやすさが内在されています。
また自分自身の未熟さや自己像の不安定さも相まって、それらの埋め合わせを甘えの対象である他者が察し自主的に取り繕ってくれるものだと期待し、一方的に求めている姿でもありもあります。
現代のモンスター○○や一部ハラスメントによる攻撃行動は、自分の期待や要求を都合よく他者が叶えてくれないことに対する怒りや苦しさの表出であり、幼少期から甘えられなかった・甘えさせてもらえなかったことによる欲求不満の表れなのです。
それらとは異なり「許容への過度な期待」には、「自分ならやっても見逃してもらえる」「自分が謝れば広い心で許し、受け入れるのは当然」という有能感や優越感、または甘え対象への一体的願望が内在していると言われています。
バイトテロのように面白半分で迷惑行為をして周囲の反応を伺っている、迷惑行為が露呈すれば怒られ処罰されるのは当然なのに、いざそうなるとショックを受けて弱り、しまいにはいじめ被害者のように振る舞い他者を責めだすというタイプもコレなのでしょう。
ちなみに自己愛的甘え行動は親子関係のあり方が変わり始める思春期頃から、次第に第三者に向けられやすくなるそうです。
それは学校の先生とか、多分その辺の近しい第三者ですかね。
中学生まではそれを「甘え」と自覚することは少ないそうですが、高校生以降から次第に気づくようになります。
それに伴い、社会の中で堂々且つあからさまにこのような行動をする人は徐々に少なくなっていくとのこと。
ナルホド、中学生やその前後のお子さんに社会生活の中で不安定さが目立つのは、そういう理由もあるのね。
たまに成人以降もやめられずにいるタイプもいるし、小学生のうちから親に見切りをつけて他人に向かっちゃってるタイプもいるけど。
またその態度は「屈折的甘え」を主軸とします。
そこに「配慮の要求」「許容への過度の期待」のどちらか、または両方が付随するという形で表出されるのです。
そもそも基本的な信頼関係を形成して、健全で相互的な甘えを自然にできるように育てられていれば、こんなことはしないんだけどね。
これは自己愛的甘えなのか否か
先述した通り、2番っ子は以前から叱られるとさっさと謝ります。
その謝罪姿勢は本当に見事。
とても反省しているように見えるので、叱る側はそれ以上注意できません(汗)
でも叱られたあとはあっけかんとしており、その姿もまた叱った側を驚かせます。
この行動は「許容への過度の期待」のほとんどに当てはまると思うのです。
但し、屈折的甘えのような態度を見せることはないし、第三者に対しても同様です(・・・多分。今まで保護者面談とかで指摘されたことないし)。
「注意されたことを、その後も繰り返す」とか、注意に対して被害者ヅラすることもありません。
そう考えると、この時期特有の「心のブレーキよりも欲求が強くなってしまった状態」なのではないか、そうであってくれと願わずにはいられない。
じゃあどうする?
どう注意すればいい?
お父さんのお財布からお金を盗んだら、お父さんもお母さんも悲しい、って言ってみる?
2番っ子がやったんじゃないか?と疑ってから数時間、グルグルと私の頭の中を回っていた「今どきの大人風叱り方」の数々。
仕事でもやってきたじゃん!
簡単だよ。
こんな注意の仕方をしても、悪いことって知ってるけどやっているこの子には意味が無いって分かっていても、自分やチームを危機に晒さないためにやってるアレ。
その場を丸く収めた風に終了時間に持ち込み、これくらいなら保護者への説明も事勿れでできるやつ。
自己愛的甘えをする子たち保護者のモンスター率は異様に高い故、負担感がハンパない。
子だけならまだしも保護者とも対峙して疲れるくらいなら、「安全に今日という一日を終えるを優先にしよーぜ♬」でやっていたアレさ!
分かってるよ。
分かってるけどさ。
我が子にまでそんなこと、できるかっつーんだよ!!!
この期に及んで、気にすべきは保身や世の中の目じゃないでしょ!
私は親なんだから、2番っ子の将来を第一に心配しなきゃいけないのよっ。
他人の財布から金を盗んで注意で終わるなんて、社会ではそんなことないからっ。
学校や職場でそんなことやったら、みんなから軽蔑され距離を置かれ、居場所をなくし、場所を移したとしても噂があとから追いかけてくる。
信頼も人間関係も居場所も、呆気なくなってしまう。
許容してくれる都合の良い人間なんて、どこにもいない。
だから、二度とこんなことをしてはいけないと心の底から感じさせるべきなんだ。
次はないのよ。
今しかないのよ!
ってことで、胸ぐらを掴んで
(私)「ふざけんじゃないわよ、このバカチンがーっっっ」
と悲鳴のような怒鳴り声を、2番っ子の顔めがけて浴びせました。
(私)「他人の財布に入っているお金は、あんた以外の誰かが努力や苦労をして稼いだお金なの。軽い気持ちでもらっていいものではない。ましてや盗むなんて絶対しちゃダメなのよ!人の努力や苦労を馬鹿にする行いなの!そんな奴は絶対に許さないし認めないし、受け入れられない!!!」
そう言いながら右手に力が入りました。
もしこれがかつての1番っ子だったら、このままぶん殴っていたでしょう。
でも2番っ子はそうはいきませんでした。
だって震えながら目に涙をためて黙って唇を噛み締めているんですもん。
甘いかもしれないけど、そんな子を殴るなんてできませんでした。
1番っ子の時だって、互角かこっちの方がやられる側だからしていたわけで。
その後、2番っ子は上の階の自室に一人引っ込みました。
それと入れ替わるようにリビングにやって来た1番っ子。
①「ハテ?(。・_・?)ドシタノ?」
父、怒る(?)
21時、お仕事から帰宅したマイダー。
ちょっと元気がありません。
(ダ)「なんであんなことしたんだろ?」
(私)「あのくらいの年頃特有の、誘惑に負けちゃったってやつ?」
(ダ)「これからどうするの?」
(私)「とりあえずPASMOから全額回収し、カードはそのまま破棄」
(ダ)「えー、厳しすぎない?PASMOなかったら2番っ子困るじゃん」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜キー!( `ᾥ´ )
マイダーは厳しい父親風の外面ですが、中身はガムシロ人間です。
交通系ICカードなんて、なくても別に困らないでしょっ。
この辺のバスは自治体が発行する障害者用フリーパスでタダだし、電車だって現金で切符を買えばいいだけだし。
もう少しお金について理解させてから、その後ででもいいんじゃない?
そんなことより、いまは「なんであっても盗みはいけない。分かってるくせにやるんじゃねぇっ」って叱ることが先じゃないの?!
あなたの財布から抜き取ったんだよ。
そこをあなたが教えないでどうするの!
このまま事勿れ的に世間に合わせて「イケナイコトだと教えました!親ですからっ」で済ませたら、2番っ子の将来はグダグダになるかもよ?
それでいいのか、いいのかそれで!?!?
(ダ)「はぁ〜。。。そうだよなぁ。仕事で疲れてるのに帰ってからもコレなんて、めんどくせぇなぁ。。。」
ウンザリしたように呟いて、マイダーは階段を登っていきました。
①「 ┐(´-д-`)┌ 」
リビングに私と残った1番っ子は会話から察したようで、何か言いたげな表情で父を見送りました。
(ダ)「2番っ子ー!お前なぁ、●☆!■▷▼」
直ぐに上の階から怒鳴るマイダーの声が聞こえてきました。
先程の私の叫びよりもよく通る声です。
そういえばあの人、20代の頃は劇団員だったんだわ。
そんなことを思い出していたら、すかさず
スパーン
という音が上の階から響いてきました。
あらヤダ、殴ってるよ。
(ダ)「██✕¥〒◎!!」 スパーン
開いていた階段横のドアをそっと閉め、空気を読んでしょんぼりしている愛犬の頭をナデナデする1番っ子 (๑´•ω•)۶”(ᐡ• ﻌ • ᐡ)
2分ほどして、マイダーはリビングに戻ってきました(早っ)。
右手首を握りしめて肩を落としています。
(ダ)「ちきしょー。靭帯損傷した方で平手打ちしたら痛てーよ!」
(私)「え、そんな診断されてたの?お気の毒サマ」
(ダ)「2番っ子殴ったの、初めてかも。なんで今さらこんなことさせんだよー。あいつ、ふざけんなよー」
痛いくらいじゃ泣かないマイダーが、若干涙声でした。
翌日、マイダーと2番っ子は二人で最寄り駅に行って、窓口の駅員さんにお願いして交通系ICカード内のお金を払い戻してもらいました(デジポット500円も含)。
払い戻し手数料は220円。
払い戻しをしたら「このカードは不要」という意思表示になり、そのまま回収される決まりです。
現在半導体不足で生産されていないため、何度も駅員さんから「本当にいいんですか?」と念押の確認をされたそう。
片頬を腫らした2番っ子は緊張した面持ちで何度も頷いていたとな。
しかしマイダーの厳しさはここまで。
その後はいつも通りの「口と態度は堅焼きせんべい・中身はガムシロップ親父」に戻りました。
事情を知っている1番っ子は何ら変わらず。
①「(〜 ̄▽ ̄)〜(オレはもっとすごい怒られ方してたから、アレくらい大丈夫だろー)」
三人揃ってのほほんとゲーム三昧。
コレでいいのか?
と悶々としていると、私の気持ちを読んだマイダーと1番っ子が「ちゃんと母さんに謝れ」と2番っ子をせっついたようです。
緊張した面持ちで謝罪の予行練習をしながら私の横1mをずっとついてくる2番っ子と、無言で二時間過ごすという謎の時間を過ごした後、観念を決めたように
②「あの、、、すみませんでした。もうしません」
と頭を下げられました。
(私)「謝ったところで許されることでは無いけど、次やったらこの程度では済まないよ。そして謝るのは私にではなくて、父さんにでしょ?」
そう言われて、すぐそばにいるマイダーの方を振り向き
②「すみませんでした!もうしません」
その姿にマイダーは
(ダ)「はいはい」
と、飄々としているのでした。
叱っておしまいにはしたくない
親の財布から万札を盗むということをしておきながら、4~5年前の1番っ子に比べて甘々な対応で済んだ2番っ子。
かつての1番っ子はチマチマと色々してくれたけど、なんだかんだでそこまでやらかすことはなかったのにね。
まぁ、厳しく叱ればいいってわけではないしなー。
ここはしっかり躾・教育に力を入れるフェーズではなかろうか!
そういえば担任の先生も2番っ子の食べ歩きの金遣いを気にしており、「そんなにお金あるの?」と探りを入れてくれていたそうです。
すると2番っ子は
②「PASMOがあるから大丈夫だよ」
と謎の返答をしていたとな。
行動力があってどんどんやってしまうから分かっているように見えるけど、肝心なところは相当ダメダメっぽい(激汗)
と、いうことでしばらく動画視聴は禁止にしました。
最近アレだけで一日何時間使ってるんじゃ(汗)と突っ込みたくなる休日もあったし、自分へのセーブが緩々になってきているような気がしていたのです。
それならもっと有意義な時間を過ごしましょう!まだ小学生なんだから、と。
トーンモバイルは保護者端末からアプリの利用制限が可能です。
YouTubeは観れないように、サクッとしちゃいました。
ちなみにゲームはOKにしときました。
我が家のゲーム機はプレステのみなので、これまで通りゲーマーの父と1番っ子と譲り合って平和に使ってね。
ルールやマナーを実現できることならご自由にどうぞってことで。
で、ここ数日間の2番っ子は自由時間にゲーム以外で何をしているのかというと、専ら鉄道雑誌を読み漁っていました。
小六にしては漫画も読まない2番っ子ですが、鉄道雑誌だけは目を皿のようにして読んでいます。
大人向けの字が小さいものも(*○-○*)
これは一応「本を読める」ということなので、お金に関する本を買ってみました。
リンク
「そばに置いておけば読むかなー」と思って、試しに2番っ子の枕元に寝かせておいてみましたか1cmも動かした気配なく2日が過ぎ・・・。
3日目に「大事なことだから読みな」と改めて手渡しましたが、快い返事が返ってきたにも関わらず「やっぱ読んでないだろヽ(*`皿´*)ノキィィ」と言いたくなるようなご様子が5日続き・・・。
購入してから1週間が経ち、「埒が明かないっ。音読するぞ!」と夜の学習教材として活用することに決めしました。
この本は見開き1ページで要点と解説が完結しているし、小1の国語の教科書程度の文章で分かりやすく書かれています。
しかし侮ることなかれ。
簡潔な文章はストレートで分かりやすいし、最後の一文には「そう!こういうことを教えたかったんだよ!!」と思わず唸ってしまう内容のCHAPTERもチラホラ。
最初にある保護者向けの導入文からしてズバリ的を得ていて「あぁ〜、もっと早くに読ませておくんだった( ºΔº )」とちょっと後悔するくらいです。
一日1CHAPTER音読しようぜ。
読み終わった時、2番っ子は生きていく上で非常に重要な価値観を得ていることでしょう。
リンク
あと、やっぱり電車好きということで桃鉄は欠かせない!
・・・と言いつつ、実は桃鉄未経験の2番っ子。
プレステ2にソフトがあるらしい。
これは買わなきゃ(中古で)。
その暁にこの本を枕元に置けば・・・(学習してない)。
借金の怖さについても触れてくれているので是非読んでもらいたいです。
お金のことだけではなく、他者と関わり生きていく上で大事な教えが書いている本も一緒に読みたいところです。
リンク
こちらも見開き1ページで要点と解説が書かれている良書。
順番に、確実に身にしていきましょう。
やらなきゃいけない事はいっぱいだぁ!