19:10 未だ夕影消えぬ街
なづき野に抽斗ありて夢紡ぐ
大銀河虫の交響楽を聴く
残照のつちふる靄に黄一色
生憎も初めて通る気がしない
ニトロ手に我慢が切れて空割れる
躁と鬱どちらが好きか躁の方
躁気分頭蓋の裂けて金魚鉢
乳白の目薬苦く嘘がない
大それた真似はしなくていい明日
生きていて楽しくなけりゃ人じゃない
慢歩計他人の所為にしない嘘
宝物子供の心に成りきって
生憎も初めて通る気がしない
分けられぬ人生二人支えあう
積木細工のストーリイ
吠え声に感情絡む色を見せ
同窓の記憶に潜む段差あり
知らん顔ネットに響むサクラ坂
▼なぜそこに突然奈落時が裂け
いつまでも時に逆らう私です
言葉って要らない今の私たち
なによりも自分たちには時がある
終わらない明日の明日吾の果ての
ひかり軸時をまたいで揺り起こす
愛人A男
独創のことばが千の槍となる
癖としてよき習慣を取り入れる
断捨離を越えてあらたに拾い合う
妻として夫としてや呼ばれたき
いつまでかい?愛人A男の振りをする
■
条件の一つ一つが恋の仇
里心ついたか耳の虫の夏
習慣を捨てられなくて依存症
酒好きの昂じて不治のやまいだれ
今までは酒に隠れる合併症
手紙を書く
拝啓と敬具の中に収まらず
追伸と書いて本音を伸びやかに
時間差が煮詰めてくれる愛の傷