天一ダイアリー

withrumギターの徒然なる記録です。

27/09/2017

日記をコンスタントに書き続けるには自分の好きなものを書くことが1番いいということを今更気づいたので、数本にいくつかは自分が心を掴まれた作品のディスクレビューをしていこうと思う。(今回は一曲のことしか書きません)

 

Bon Iver 「22, A million」

f:id:howmanymore11:20170928151258j:image

(自分のインスタから抜粋したので1/3とかいう文字が迷い込んでいる)

2016年にリリースされたBon Iverの3枚めのフルアルバム。 グラミー賞にもノミネートされた言わずもがなな名盤である。

「休符も演奏のひとつである」と語るミュージシャンは沢山いる。他にも、「弾かない、という演奏をしている」という表現もよく耳にする。しかし、なかなかそれを自分の実感として理解することは出来なかった。そんな時に聴いたBon Iverの715 - CRΣΣKSで、そんな休符によって作られる音楽を初めて実感した。

https://m.youtube.com/watch?v=P_Fx1yq3A8M

この曲は、Bon Iverの中心人物であるJustin Vernonの声を、The Messinaと言われるボイスエフェクターで加工したボーカルを、何重にも重ねて声だけでコードを奏でる、全般アカペラの楽曲である。22, A millionの3曲めに位置するこの曲は、1,2曲めの圧倒的な音数で演奏されるプログレッシブな楽曲との対比で際立つ。手法的には2005年にリリースされたImogen HeapのSpeak For Yourselfに収録されている「Hide and Seek」とよく似ている。

https://m.youtube.com/watch?v=McDgDlnDX0Y

 Turn around, You are my A teamと繰り返されるこの曲の歌詞は、形容しがたい物悲しさに包まれている。幾重にも重ねられた声は、1人であることへの執着を強くさせる。ボコーダーで加工された声が、むしろ生々しさを実感させる。

シンプルに形作られたショートチューンに数え切れない感情を駆り立てられる。

 

 

ディスクレビュー、難しい、、、これから慣れていきます。

 f:id:howmanymore11:20170928153219j:image

It might be over soon.

16/09/2017

沢山のものから目を背けて生きている。

月末の支払い、日毎悪くなる視力、捻り出した新しい曲のアイデア、その日暮らしに近い財布の中身、失くした家の鍵、明日の自分の身の振り方、大学四年とそれからの人生。ぼんやりとこれだけの物を挙げられる自分に少し引く。明日の事は明日の自分に任せろ、なんて言われて飲み干したグラス一杯のビールや睡眠時間を削って観る、感想を述べる気にもならない有象無象の映画の責任は誰も取ってはくれない。明日の自分は昨日の自分を恨まない。昨日の事は鈍い頭痛が知ってるから。それもこれも全部に目を背けて新しい1日を始める。

f:id:howmanymore11:20170916191013j:image

滝は落ち着く。マイナスイオンなんてものは信じていないが肉眼では見ることの出来ない水滴が身体中を包み込んでくれるのがわかる。

28/05/2017

5月。皐月。雨と晴れ、春と夏の間を繰り返しながら日照時間を長め、太陽をジリジリと日本列島に近づけてゆく季節である。前回の日記からひと月半も空いてしまった。しまった、とは言っても、この日記を待っているであろう人など実在するのか否かさえわからないので皆さんにはなんの差し支えも無いだろうが、日々の備忘録、ひいては虚しく忘れ去られゆくカメラロールに保存された毒にも薬にもならぬ写真の数々の墓場としてこの駄文を連ね続ける筆者にとってはひと月半も供養を怠慢しているのは由々しき事態である。しかも、前回の文を格好つけてくるりの「太陽のブルース」で締めくくってしまっているのでこれではくるりの皆様に示しがつかない、と勝手に焦りを感じて筆を執った。

 

しかし、(本人たちにとっては殆迷惑である、勝手な)焦燥感に突き動かされて40余日振りにはてなブログのアプリを開いたは良いが、全く日記にすることが見当たらない。どれだけ平々凡々な日常を送っていたのだろう。

完。

で終わるのもなんだか物悲しいので、もう少しこの駄文にお付き合い頂きたい。

 

 

「ソルファ」

ソルファ。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONセカンドアルバムであり、2016年に再録盤もリリースされたアジカンの名盤である。今回は数日前に衝動買いした、そんな名盤「ソルファ」のアナログレコードの写真を交えながら、自分自身のソルファに対する思い入れを綴りたい。

f:id:howmanymore11:20170528023340j:image

「ソルファ」ジャケット。最近はもっぱらストリーミングサービスの利便性に溺れていたが、本当に好きなものはフィジカル媒体で手に入れるというポリシーのもと、通販で3500円前後で手に入れた。

f:id:howmanymore11:20170528023613j:image

重厚感のある12インチジャケットを開くと現れる、ゴッチの代名詞とも言えるワインレッドのレスポールスペシャルを模した洋服に身を包んだ少女と「Solfa」模様に絡まったヘッドフォンのシールド。

 

アルバムタイトルであるソルファ(Sol-fa)は、英語でドレミファの音階を意味する。ボーカルであるゴッチが偶然辞書で発見したそう。やっぱりアジカンのボーカルなだけあって辞書開く動作1つとっても持ってる。自分は英語の辞書なんて授業中にくだらん下ネタ英単語調べて暇つぶしにしたことしか無い。

「ソルファ」の収録曲には、Oasisへのリスペクトが随所に込められた「振動覚」、アジカンの最大のヒット曲である「リライト」、もはや説明不要の「海岸通り」などの名曲が立ち並ぶ。

「ソルファ」との思い出は、遥か高校1年生の頃に遡る。その頃のアジカンへの印象は、「ハガレンの人」「イケてないボーカルの人」「ハガレンの人」で、敢えてアジカンを能動的に聴くことを避けていた。別段嫌いだったわけではないが、その頃の自分の脳内には、「BUMP派」「RAD派」「アジカン派」が三国志の如く鎬を削っており、そのいずれも相容れぬものであるという妄想が広がっていた。当時「BUMP派(蜀)」だった自分は、時折「RAD派(呉)」に浮気しつつも、「アジカン派(魏)」を敬遠していたのである。くだらん。

そんな三国時代にピリオドを打ったのは、当時のアジカンのニューアルバム「ランドマーク」だった。日本語のトリックを巧みに使った

「All Right Part2」、 「漕ぎ出せ」のコーラスと共に夜の街を自転車で彷徨い走った思い出のある「バイシクルレース」など、当時16歳の少年の心の中の、中二病の残りカスに触れるものばかりだった。タワレコの視聴機で「それでは、また明日」を聴いた時からゴッチの粘り気のある声が耳から離れなくなってしまった。16歳、の少年はTSUTAYAへ自転車を飛ばした。アジカンのアルバムを全てカゴへ放り込み、7泊8日1000円の旅へ出かけた。

しかし、16歳の阿呆少年はそこから数ヶ月、「ランドマーク」以外のアルバムを聴かなかった。他のアルバムに手を出すには「ランドマーク」の衝撃はあまりにも強すぎたのだった。しかしそんなランドマーク一強時代に一石を投じたのが、当時幼い恋心に悶える少年が帰りのまばらな準急列車で偶然聴いた「君の街まで」だった。

「切なさだけで 悲しみだけで 君の街まで 飛べりゃ良いのにな」と気だるげに歌うゴッチの言葉は、酸っぱいけど嘘くさくない、ガキ臭いけど野暮ったくない、青春そのもののように聴こえた。

それから少年は「ソルファ」の虜になった。ある時は口惜しさを「振動覚」と共に原動力に変え、「海岸通り」と共に変わりゆく季節に一喜一憂し、「Re:Re:」と共に返信待ちのもどかしい時間を過ごした。

粒立ちの粗いギターやゴッチの喉を突き破るような歌声、とにかく耳元0距離で鳴る音全てに惚れ惚れとした。

結局、切なさと悲しみだけでは君の街までは飛べなかったし、当時から5年の月日が経った今もまだ夢のような場所へも飛べていないけれど、毎年、海岸通りには春が舞う。新しく手に入れたレコードの中ではゴッチが60秒間に45回転の存在証明を鳴らしている。

 

今回はこんなところで、夜の向こうへ思いを馳せながら終わりにしようと思う。

f:id:howmanymore11:20170528032903j:image

いつかの、3通りめのソルファ。

転がる岩、君に朝が降る

f:id:howmanymore11:20170528031324j:image

その通りだよな、お母さん。

 

 

11/04/2016

新学期が始まって1週間が経った。

未だ辛うじて授業へのモチベーションを保ったまま、1日1日が誤差の範囲で移り変わり行く4月を、毎朝ジャンパーを羽織って出かけるか否かを悩みながら過ごしている。

 

春。朝は冷えるから上着を羽織って、昼間は暖かくてロンT一枚で過ごす。そんな一手間に春を感じる。そんな春になるとやってくるのが花粉である。朝は目ヤニで瞼が開かない。日中は鼻が詰まって息苦しい。夜は日中の口呼吸の疲れでクタクタ。そんなこんなで、最近は毎日胸のドキドキ(鼻づまりによる酸欠のせい)と戦う日々である。

 

新学期が始まると、毎日がどうにも平坦に感じる。学生生活も三年めになると惰性と未来への焦燥感の板挟みの中、半目を開けながらハンドアウトに目を通す日々が夢見たキャンパスライフを彩る。今日も、惰性とぼんやりとした実体のない日々への不満で味のしなくなった280円の蕎麦を啜り、13時15分の始業の鐘とともに始まる居眠りとの戦いが続く。 。あゝ無常。無常という名の通常営業の日常。それでも、大事なことは忘れたりしないようにどこかで拾った紙切れに書き留める。すなわちはてなブログに。

f:id:howmanymore11:20170411172415j:image

来たる5月21日、憧れのVANS Warped Tour 2017に出演するCarousel Kingsとの共演。日常に疲れたあなたに非日常を届けるべく今日も指板と終わらないにらめっこを続ける。

 

f:id:howmanymore11:20170411172340j:image

別段綺麗でもない桜。雨が降る前に急いでシャッターを切った。

03/04/2017

四月。卯月。日中はもうすっかり暖かくなり、スギ花粉は緩やかに終わりを迎え、週に二十ほどやってくる、退屈な九十分間に生あくびをうつ季節がやってきた。春季休暇の二ヶ月間、一切日記を書かなかったが、書きたくなかったのではなく書けなかったのだとこの記事を読む大半の方は察してくれるだろう。

携帯を買い換え、心機一転、日記もこれからはジャンジャン書いていきたいと思う。

f:id:howmanymore11:20170403034729j:image

買い換える前の携帯。ほんと、お疲れ様。

 

自分はというと、人生最後かも知れない落ち着いた長期休暇を自分なりのペースで楽しんでいた。小学生の頃は短い春休みに幻想を抱いて無情に始まる新学期に心を打ち砕かれていたものだけれども、大学生になった今、二ヶ月間という長い長い休みを満喫した自分は、「そろそろ始まっても良いよ?学校」とすら思っている。「この高飛車な態度はいつまで続くか」という博打があるとするなら、「明日には続いていない」にあるだけのチップをベットする。きっと億万長者になれるだろう。

久方ぶりに文章を書くと、人に見せる文章を書くことの難しさを痛感する。これから、少しずつ、慣れていこう。。。今日から新学期。二十歳の春が始まる。

f:id:howmanymore11:20170403035443j:imagef:id:howmanymore11:20170403035447j:image

f:id:howmanymore11:20170403035558j:image

春休みの思い出をプレイバック。バンド、しっかり動き始めてます。

28/01/2017

早いものでもう1月も終わりを迎え、人々が出会いと別れを気取ってソワソワし始める2月が訪れようとしている。

自分はというと、ただ目まぐるしく早送りで進む1日1日の、自分を取り巻く様々な人々の様々なあれこれに一喜一憂している。

それにしても、人に見せるための文章を書くということは難しく、いつもこの日記の記事をアップロードし、客観的に見直し、小っ恥ずかしさやら表現力のなさに胸をぎゅっと絞られている。

 

さて、雑感はほどほどに今日は1つ報告をしたくて眠気で鈍くなった親指を駆り立てた。

自分は去る2016年の12月に新しいバンドを始めた。名前を「withrum」という。 

以前自分は「SUNNY SIDE RIVER」という3ピースのメロディックパンクバンドで曲を作って、ギターを弾いて、歌っていた。バンド名が変わったり、メンバーが少し変わったりと紆余曲折はあったものの、3年間ほどこのバンドでしのぎを削った。そのバンドを脱退し、全く新しいバンドを1から作った。withrumはポップパンクとという音楽をベースに置いているが、全楽曲を3コードで軽快な8ビートに乗せて気になる女の子のことや薬について歌うつもりはなく、「その時の自分たちの流行り」を、「自分たちの感覚なりに咀嚼して」、「ポップパンクという音楽を主軸に置いて」鳴らすバンドを志している。今までトライしたことのない試みに、3年間のバンド経験で培った知識で立ち向かう。

1からバンドを作ることは容易では無かったが、同じ志を持った仲間の協力でなんとか初めてのライブまでこぎつけた。

2月19日日曜日、心斎橋BRONZE。詳しい事はここにはあまり書かないが、ここで全てを音に乗せて自分たちなりのポップパンクを届けたい。もしあなたが今落ち込んでいたら、どんなものでも良いからと救いを求めていたら、是非この日はライブハウスに足を運んで欲しい。あなたを救って見せるとは言えないけど、音楽と少しのお酒の力を借りて、「everything's gonna be alright」とあなたに言いたい。

今はこの日に向けて、日夜作曲作業に没頭している。1から作ったバンドの、0から作るライブに相応しい音が少しずつ形になって行く様がとてつもなく楽しい。2月19日は俺たちが楽しく音楽を演奏するから、それを見てあなたも楽しくなってね。させてみせるね。

f:id:howmanymore11:20170128234908j:image

5年目の付き合いになる自分のギター。ほんと、いつも、ありがとう。

25/01/2017

年明け気分も束の間、ここ最近は24時には猛烈な眠気にガッチリ脳みそをホールドされ、午前7時には瞼を朝日にこじ開けられる、そんな健康的な生活を送っている。文字に起こして見ても早寝早起き、且つ7時間睡眠。素晴らしい習慣だなぁとは思うのだけども、ずっと(昼間に寝すぎて)眠れない夜と仲良くやってきた自分を思い出してみるとなんだか勿体無い気がしなくもない。午前3時の気だるさが店中を支配してるコンビニとか、映画観たりゲームしながら朝日を浴びて感じる”何やってんだ俺”感とか、そういう学生限定のちょっとプレミアムなやつが懐かしくもある。

話は変わって、今日は柄にもなくアクティブな1日を過ごした。

今日という1日を語る上で、どうしても語らずにいられない事がある。部屋の時計が突然故障した。

朝目を開けて、時計を見ると7時15分。さてコーヒーでも飲みながら出掛ける支度をするか、と何気なく携帯を開くと8時49分の文字。馬鹿野郎。おかげで大阪府滋賀県の移動時間2時間半を1人で過ごすことに。馬鹿野郎。

f:id:howmanymore11:20170125233511j:image

寂しさに暮れながら電車に揺られた。和邇(わに)駅。

滋賀まで出向いた目的。それはスノーボードである。スノーボード。大学生かよ、、、!

結果からいうと全然滑れなかった。否、滑ってはいたけどこけまくった。だいたい、ウィンタースポーツ自体2年ぶりだし生まれてこのかたスキー派だし今更スノーボードなんてよぉ。

 

めちゃくちゃ楽しかった。マジで。毎年行きたい。

f:id:howmanymore11:20170125233846j:image

琵琶湖バレーから望む滋賀県内。比喩とかではなく、文字通り雲の上にいた。どっかで見たなこのフレーズ。

レトルト丸出しの食堂のカレーとか、鼻を真っ赤にしながらリフトの列をさばいてくバイトのお姉さんとか、壁みたいな上級者向けのコースとか、とにかく何もかもが懐かしくて、冷たくて眩しくてふわふわしてた。

f:id:howmanymore11:20170125235214j:image

昨夏に香川でうどん食べた人たち。全員仲良く同じウェア。何のチームですか。あいつも来たらよかったのに。 

 

自室という世界から切り離された、自分だけの世界の時計が20時13分を指す今、現実世界では23時44分。前述の通り早寝早起き生活を送っている自分の瞼では既に蛍の光が流れ、閉店作業がすすめられている。

今日はお土産の筋肉痛と一緒に心の赴くまま眠りにつこうと思う。

 

マジで携帯持つ手の震えが止まらん。