元AKBヲタだった私がeighterになるまで
私は昔、AKBヲタだった。
家から自転車で約20分かかるCDショップで初回限定盤を予約をし、わずかなお小遣いでCDを買い、ドキドキで握手会に行き、大人たちに混じりながら必死にサイリウムを振っていた。
彼女たちが出演する歌番組は必ずリアルタイムで見ていた。とてもキラキラしていて可愛くて、いわゆる、『THE アイドル』。当時、小学生だった私は、AKB48に夢中だった。
小学校高学年になって、たまたま歌番組でスマイレージを見た。そのときの雷が走ったような衝撃を今でも覚えている。フリフリの衣装に可愛らしいルックス。キレのあるダンスに生歌。
私は彼女たちに完全に一目惚れしてしまった。
そして、スマイレージ経由でハロプロを知り、ハロヲタに染まった。
その後、ももクロ経由でスターダスト、BiS経由でWACK、SUPER☆GiRLS経由でiDOL Street……と、気付けば完全なるドルヲタになっていた。この時点で小学6年生である。
しかし、私はこのときからずっと断言していたことがある。それは、
「私がジャニーズにハマることはない」
そもそも女性アイドルにしか興味がなかったし、音楽番組でジャニタレが出演すると興味が無いからすぐにチャンネルを変えていた。
「なんであんなにキャーキャー言うのかわからない。」
この言葉を知り合いのジャニヲタに言ってキレられたことがあるが、その話はまた別の機会に。
そんなわけで小学校を卒業し、無事受験にも合格し、中学校生活が始まった。
同じ小学校出身の人がいない環境なわけで、慣れるに苦労した。しかも、
まあジャニヲタが多いこと
嵐、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2……のファンが学年にめちゃめちゃいた。休み時間もジャニヲタのグループでかたまっていて新たなコミュニティを作っていた。
そんな中、私には仲良しグループ、というものがなかった。それは、私が『ドルヲタ』だからだ。
そう、女性アイドルを好む女子が全くいないのだ。なら他の趣味で仲良くなれよ、と他人から見ればそう感じると思う。しかしながら大した趣味や特技がない私から女性アイドルを引くと、もう何も残らないと同然なのだ。
まあ焦った。このままじゃ孤立する、と。
とりあえず家に帰ってみんなと話ができるように、手当り次第ジャニーズの楽曲を聴いてみた。でも、日頃から女性アイドルの楽曲ばかり聴いてる私の耳には、口説くセリフや洒落た歌詞が入ったジャニーズの楽曲は受けつけなくて結局やめた。
何気なく中学校生活を過ごしていく中、友達はできたが、やはり好きなことについて深く語れる相手はおらず、「誰かにこの愛を語りたい」という欲望だけが募る日々であった。
そんなある日、YouTubeで私立恵比寿中学の最新MVを見ていたら、関連動画にHey! Say! JUMPの伊野尾慧の動画が出てきた。
興味本位で再生した。
出会いは一瞬で。
しばらくして気付いたら、私は無意識に動画をたくさん検索してはCLIP BOXに落としていた。
これが私とジャニーズの初絡み。
(楽曲粗探しはノーカンで)
そのことをとびっこの友人に話すと喜んでくれて、Hey! Say! JUMPのコンサートに連れて行ってもらった。楽しかった。すごく。
しかし、何かが違った。確かにかっこ良いし、歌もダンスも上手で…でも夢中になるには私の感性と少し違くて。
…
とある休日、YouTubeで『いただきハイジャンプ』を見ようと検索したらその日はまだ動画がアップされていなかった。仕方ないから他のジャニーズのグループの番組を見てみようかと検索画面に戻った。
そのとき、たまたま画面に指が触れてしまった。いわゆる、誤タップ。打ってしまった文字は、「か」。
検索候補に出たのは、
「関ジャニ∞クロニクル」
『関ジャニ∞』
存在は知っていた。関西のグループで面白くて錦戸亮がいる。それくらいしか知識がなかった。
とりあえず見るものもなかったから、興味本位で動画を再生した。
…めちゃめちゃ面白かった。並の芸人よりも面白いんじゃないか。本当にアイドル?って思うくらい。
もっと関ジャニ∞のことを知りたい。気付けばTwitterで動画や画像をたくさん探っていた。
そこでいろんなことを知った。
・バンドもしていること
・元々は8人だったこと
・デビュー曲は演歌 等
特にバンド。ジャニーズアイドルとは思えないあの演奏のクオリティ。楽曲の力強さ。全てに心を奪われた。
中でも、
彼は私の人生を狂わせた。端正な顔立ち、満点の笑顔、ベースで魅せるギャップ。全てに魅力された。恋に落ちる音がした。
そうか。私は、関ジャニ∞が好きだ。
彼らのためなら、どこまでもついていける。
そこから、私のeighterとしての人生がはじまった。
もしあのとき、誤タップで「か」と打っていなかったら。
YouTubeの関連動画にHey! Say! JUMPの伊野尾慧が出てこなかったら。
私はきっと、今でも平凡なドルヲタであっただろう。
今では、eighterの同級生と、ジャニーズトークに花咲かせている。そんな日々が、毎日が楽しい。もちろん、ドルヲタも継続中。
関ジャニ∞にはとても感謝している。
そして、私をジャニーズと繋げてくれたHey! Say! JUMP、そして伊野尾慧君にも感謝している。
本当に出会ってくれてありがとう。
これが、元AKBヲタだった私がeighterになるまでのお話。