I really like how you talk

ちょっと足らないロック好きのシンナー少女

4月1日

一年の始まりは1月1日だけど、何故か幼い頃から一年の始まりは4月1日のような気がしている。わたしにとって1日とは生涯特別な日であり、又春は始まりの季節だが、始める故に、終わらせなければならないことも在る。意思のない始まりはあっても、終わりは自分の意思で迎えたいと思うなど。

忘れたくないこと。

ひとつの椅子に二人で腰掛けること、暖かいアウターを貸してくれたこと、髪の毛についた綿毛を取ってくれたこと。

帰り道は深夜で、三月の下旬だというのに、風が身体を芯まで冷やす。夜を走る。滑らかに走る人。長距離が得意なことを知る。

一月の雪の積もった日にはふたり雪玉を作り、投げながら帰った日のことを思い出す。

何度も何度も諦める恋。会うたびに好きと思う人。

寒さを分ち合うこと、温め合うこと。音楽を奏でること。桜を見ること。朝方に目を覚ましキスをすること。咳き込む背中をなでること。またねと言葉を交わすこと。

 

 

上向いてる?

人がみんな上を向いてると思えば今夜は皆既月食なのですね。

わたしは渋谷でタバコを吸いながら観てました。なんだか見惚れてしまいタバコを三本も吸う。

月を観ながら人を思い出す。

わたしは誰かに思い出されていたのだろうか。

そんなことを思いながら家の近所のラーメン屋に入る。

いなくなるのは人ばかり

新宿までは20分、渋谷までは5分。

本日は休日で表参道のCARVENにバッグを取りに行く。おにゅうのミリタリーコートのファーが暖かくて気分が明るい。

まだ時間は夕方でこれからどうしようと思う。中央線沿いに住んでいたころによく行っていたのが新宿。思えば上京して以来わたしの中の東京とは新宿のイメージだった気がする。

一年前に別れてしまった恋人と一緒によく行った映画館の前を通り、なんとなく気になった映画のチケットを買う。上映まではあと二時間。

その別れた恋人との思い出を再現したくて、ひとりだけどね、よく行った喫茶店に行きよく食べたナポリタンを食べる。

こんな味だったかなあとかこんな盛り付けだったかなあとかなんだか変わってしまったように感じてしまうのは恋人は今ここにいないからでしょうか。

人生は映画だって言っていた恋人。

最近本当にそうだと思う。

ドラマチックでロマンチックで心が温かくなる映画ならいいと思う。

今夜も寒いですね。映画観てきます。