illの中のill

オタク活動備忘録

M.I.B、死なずに戻ってこなかったな

正月休みが終わる。

年末に何度か、以前書いたドルオタ就活記事へのアンサーとして新卒新入社員がキラキラやりがい搾取企業で疲弊していく記事や、怒涛の展開を見せたMAGiC BOYZを1年間追いかけた総括を書こうとしては書ききれずに断念していた。

そしてBGMや背景のようにぼんやり受け止めていた、SMAPの解散劇。

いや、SMAPだけじゃない。DISH//が新メンバーとして元カスタマイZの大智を迎えたり、Dream5が解散したり、ここ数日だけでも形を変え行くアイドルと受け入れられないオタクの姿を目にした回数は数知れない。

 

それなりに長い期間国籍問わずアイドルを応援しているので、アイドルグループの解散や脱退に関してじんわりと麻痺している。

好きだったグループが裁判沙汰になり分裂・膠着状態になったこともあれば、1年のうちに2人辞め2人小学生が加入し1人辞め1人37歳が加入することもあれば*1、解散炎上商法をしてはなかなか解散しないこと*2もあった。

アイドルを追う上で、解散や脱退はいつか向き合わなければならない宿命である。

先ほど麻痺していると書いたが、正確には麻痺しないとオタクなんて到底やってられない。

 

そんなことを考えたり考えなかったりしていた2017年1月4日、ひとつのグループが正式に終わりを迎えた。

エネルギーを総動員して彼らを追いかけていた期間は僅か半年ほどであり、現場数もその後通い始めたEBiDANに比べれば少ないなんてものではない。

それでも、あの頃の好きだった気持ちはすぐに思い返すことができる。

 

2011年にデビューしたもののなかなか日本に来なかった時期。康男(Kangnam)がいるからきっとすぐ来てくれると思いきや、IDチェックがある深夜のクラブが初来日現場で当時未成年だった私はひどく落胆したことを覚えている。

チャンスが巡ってきたのは2013年、東名阪ツアーで大須E.L.Lにやってきた。

普段地元のバンドがライブするような狭い箱ではあったけれど、会いたくて会えなかった時間が長かった分、初めて東方神起のコンサートを見に行ったときのような、画面の向こうのきらきらした男たちが目の前でラップしているという感覚はその後ののめり込みを予期させるには十分すぎるものだった。そして、5zicに恋焦がれるようになった。

 

5zic(現zick jasper名義)は性格も出自もラップスタイルもバラバラすぎる4人のリーダーだった。美少年ばかり好きで追いかけていた当時(わりと今もだが)肩から肘にかけてびっしり彫られたタトゥーは衝撃的だった。

ラッパーになりたい思いから早い段階で兵役もさっさと済ませており、あまり好きにならないタイプの大人の男性。

とろっとした系統の顔立ちとタトゥーの対比であったり、低音やがなりが魅力でありつつ他メンバーのスタイルを鑑みて重すぎないラップであったり、とにかくバランスの良さが際立っていた。その上色気がだだ漏れているので好きにならないという選択肢が残されなかった。

リアコという言葉を知る前だったがまさしくリアコだ。

 

その後は転がり落ちるように、現場に行っては踊り、アピールをし、病んで泣くというパリピなんだかメンヘラだかよくわからないことを繰り返した。

彼らがきっぱり潔く『アイドル』だったら、接触イベントの時間を設けていたら、きちんと一線を引いて接触の機会だけで5zicに好きだと伝えていたと思う。

私は5zicのラップが本当に好きだけれど、中途半端に『アーティスト』だったせいで気持ちの落とし所が見つからず暴走してしまっていたと今なら振り返ることができる。

 

それでも、疑似恋愛だけで通っていたわけではなかった。

本当に楽曲は良かったし、演者がバキバキに踊らずとも踊らせてくれる楽曲と煽りと楽しもうという気持ちがあれば最高のライブ体験が出来るということを教えてくれたのは彼らだ。

公式でペンライト売ってるのにも関わらず、私が知るオタクは皆手ぶらで手を挙げて踊るのを好んでいた。

最終的に現場内外でのマウンティングに疲れてしまい離脱したのだけれど、ライブの最中はこの瞬間を楽しみたい、音を感じて踊りたいという空気感が好きだった。

それは今通っている現場で自分が大事にしていることのルーツでもある。

新木場STUDIO COAST、日本でCD出してないのに満員にできたのって冷静に考えれば本当に凄いことだった、気づくのが遅かった。

踊りたくても身動きがとれないほど熱狂したSTUDIO COASTの最前で、私はそれに気づくことが出来ないまま離れてしまった。

先のマウンティング疲れと、掛け持ちできない性分なのでその頃通い始めた超特急にシフトしてからは顔を出すこともなくなった。

いつか落ち着いた頃にまたラップ聴きにいこう、くらいの気持ちで。

 

その年の夏、開催されるはずだったファンミーティングが立ち消えた。

他のアイドルでも似たような手口でチケット代だけ巻き上げ、興行自体が無いことになっても返金をしない悪質な企画会社によるものだった。

私はチケットを買っていなかったが、被害にあった友人は少なくなかった。

このあたりから彼らから離れるオタクが目立ち始め、その先の活動に暗い影を落とし始めた。

いくらアイドルではないと彼らが主張したところで、時は2014年。デビューしてから2年経ち、同年デビュー組のアイドルが支持を集めていく中でのこの現状。

時が経つにつれて、メンバーは個人での発信が増え、康男はバラエティーで売れっ子になっていく。

彼だけを責めるつもりは全く無いけれど、「歌手やってたけどいつまで経っても売れなくて〜」というノリでグループでの活動について触れる度に苦しかった。本意であったかなかったかは、今はもうどうでもいい。

気づくと日本のバラエティに進出していたり、グループ時代のことは無かったことにされるまでになっていたり。

 

現場に行かなくなってから一度だけ、5zicがzick jasperに名を変えたあと、原宿のアストロホールで行われたワンマンに行った。

大好きだった5zicと5zicが作った楽曲にまた触れられて嬉しかったけれど、思い出の中の4人にはどうやっても勝てなかったし、終演後のハイタッチ会ではあの時と変わらない優しい眼だけど、私のこと1ミリも覚えてないんだなとひしひしと感じて辛かった。

 

非常に一般的な表現しかできないのだが、心のどこかでまた4人で舞台に立ってくれるんじゃないかって信じていた。

2014年の春にリリースした『치사 Bounce』という楽曲にこういった一節がある。

 

작년에 왔던 MIB가 죽지도 않고 또 왔네

쏟아지는 가요들 속에서 죽지도 않고 버텼네

(去年やってきたM.I.Bが死なずにまた来た

 降り注ぐ曲の中で 死なずに生きていた)

 

彼らの意思ならもうなにも言うことはできないが、

死なずにもう一度くらい帰ってきてM.I.Bは死なないって言ってほしかった。

これが我儘なのか、解散麻痺したはずの私にももう分からない。

 

 

 

 

*1:MAGiC BOYZの怒涛の展開のこと

*2:Stereo Tokyoの1万枚売れたら解散、マラソン完走できなければ解散といった企画

映画『イカれてイル?』を観た話

※映画のネタバレあります。未鑑賞の方はご注意を!


MAGiC BOYZ主演映画『イカれてイル?』を観てきました。

監督が神聖かまってちゃんやライムベリー(Eチケ時代)の映像を手掛けておられる方で、マジボとは既にillsonのMVを撮ってらしたので期待値はかなり高めで、事前にあまりネタバレを入れない状態で劇場に足を運びました(そもそもエビダン界隈はライブのネタバレも非推奨なとこがある)。

全編通してあ〜〜〜〜これはillだなあ〜〜〜〜!!!!って叫びたくなるような映画。

初見で、素直にストーリーの流れを追ってから終盤「あああれはこういう解釈かな、メタファーがどうでこうで」みたいに頭の中で整理しながら観ていたらいきなりマヒロくんに横からぶん殴られたような心情に。
主演(主人公)でないマヒロくんがおいしいところをすべて持っていったマヒロ推し爆死映画でした。

劇中出てくる「スタークラス」「ダストクラス」という概念について、はっきりとしたアンサーが無かったので自分なりにちょっと考えてみました。
まず、スタークラスの描写にはペンライト、警官、セ◯オワ風ピエロ、アイドル。ダストクラスの描写には魔法学校の先生、そして楓万自身が出てきます。楓万の兄・大作、クラスメイトの田口さん、そして親友真広はどちらでもない位置付けにいると思われます。あと彩香。
スタークラスとダストクラス、最初は単なる学内でのクラス分け、スクールカースト的なものかと思っていたのですが色々と違和感が生じるので
①楓万の内的世界がダストクラス、外的世界が全てスタークラス説
②大人がスタークラス、子供がダストクラス説
③楓万に向き合わずバカにする人々を全て敵(スタークラス)とみなし、自分ときちんと対峙して実体を掴んでいる人々はダストクラスとしている説
あたりなのかなあと思いました。ただ、①説に立つと兄、田口さん、真広の存在が説明できず、②説に立つと魔法学校の先生は??となってしまうので、ここは③説だと仮定して考えてみます。
③説では、アイドルに熱狂するオタクと化した父、ドローンを飛ばす楓万を取り締まる警察官ら、楓万をイカれていると決めつけバカにしている人々に対し、楓万は戦おうとします。
そして、グネグネした心象風景が見えるように。ヒメ先生(SIMI LABのMARIA)曰く、その心象風景は"アイドル"だといいます。
これらのことを考えると、スタークラスはアイドルという概念や芸能関係者をはじめとする大人たち・・・という風にも読み取れるのではないかと。
つまり、楓万はMAGiC BOYZそのものであり、「アイドル」という先入観で軽視されたり馬鹿にされ実体を見てもらえないことに対して戦っているのでは?
劇中、彩香が取材しているというていでCQやDJ MASTERKEY、DOTAMAらが証言者として登場しますが、彼らは本質を捉えている(からMAGiC BOYZが4人に見えている)サイドの人物として描かれています。彼らはイカれていない、むしろ「4人に見えないの?」と主張します。それは、MAGiC BOYZを先入観によってきちんと評価できない人々に対する風刺ともとれるのではないかと考えます。

また、このスタークラス・ダストクラスの問いは、世間とマジボホーミー(MAGiC BOYZのファンのこと)の比喩としても読みかえが出来る気がします。ペンライトと戦ったり、社会の目(警官で表される)からヤバい、イカれていると思われてもMAGiC BOYZの魔法にかかってしまっているのでMAGiC BOYZが世界を変えられると信じてしまう、この良さをわからないほうがイカれてる!みたいな。まあこれは私が熱狂しすぎている所為でもあると思うのですが・・・
この辺りのテーマは人それぞれの読み方があると思いますが、ざっくりまとめると『本当にイカれてるのはどっちだ?』ということと、『どっちがイカれていようがMAGiC BOYZが世界を変えつつあることには違いない』ということなんじゃないかなと思います。

あとちょいちょい気になったのは、
・楓万がアイドルの心象風景の中からillsonを踊り、その瞬間彩香が楓万の中の4人の人格を認知できるようになったというシーンは彩香の心的変化に起因するものか、それとも楓万の変化に起因するものなのか、はたまた両方なのかどれなんだろうという点。
・花火、東京壊滅あたりのゴチャゴチャのどこまでが真実でどこからが真広の創作なのかという点。
・5人横並びで彩香との妄想に耽るシーン、真広は彩香に興味無かったのにどうしてそこでそうなった?というのとそもそも同じ空間で楓万の人格はともかく友達と横並びでなんでしてんの????という点(公開ブログの為詳細を書くのが憚られ、ぼやかして書きました)
・祐翔の人格だけが精神病院で離脱した理由
・冒頭の失踪事件のアナウンス

など。あと1番大きい違和感は、楓万がラップをやっているという描写は無く、物語上ではただのユーチューバーであったように思われるのに、楓万が連行されたのちMAGiC BOYZがラップとYouTubeで影響を与えた…というような描写がなされていた気がするのですが、マジボがラップグループであることやグループとしてのこれまでの文脈を知っていないと些か唐突だな、というものです。まあそりゃマジボのファンか竹内監督のファンがメインターゲットではあるのですが…。

これらの細かいことを羅列していると、満足度は低いのでは?と思われるかもしれませんが、いやいやまさか。あと3回は観たいです(2回観た)。
何故ならラスト、藤田真広が全てのモヤモヤを吹き飛ばすから。彼のぶっとび方なら仕方ない、と。むしろ混沌とすればするほど、超illだヤベエ…最高だ…という気分のまま、映画が終わってくれます。

いやーーー竹内監督がマヒロ大好きなのが相当伝わってきます。クラウドファンディング資金調達している当時まだマヒロはMAGiC BOYZに加入しておらず、映画の企画書も本来は楓万だけの設定だったんだろうな〜と思うのですが、後付けのマヒロが1番おいしい役をかっさらう辺り持ってんな〜という。サテライトって…

後はメンバーの演技に関しては、元々子役上がり・俳優志望の子たちなだけあること、また4人それぞれのキャラクターをデフォルメしたような設定だったことから、自然で良いなと思いました。ユウトくんがじゃがりこ煙草をスパスパ吸うの愛しさしかなかった。あとフウトくんが時折見せる表情にハッとさせられる場面が多々ありました。平和主義キャラ・トーマちゃんの「チルしてください!」「ビーフはやめましょう」はかわいくて汎用性高いので映画観てからよく使います(ホーミー以外に使うと大怪我しかねない)。リュウトくんもきゅるきゅるしてて可愛かったです。でもマヒロの棒読みには誰も勝てない。日本の映画史に残る棒読みっぷりではないでしょうか。どこまでがナチュラルでどこからが演技なのか、もうみんなマヒロから目が離せなかったでしょ?そうでもない?すみません(私はマヒロ推しです)。


映画は1時間ちょっとと短く、サラッと観れて、男子中学生のあんなところやこんなところも観れて、笑いどころもたくさんあって、マジボの楽曲も一気に楽しめるお得感。

なにより、Eチケライムベリーの超エモい映像を記録に残した竹内監督が、フウト、ユウト、リュウト、トーマ、マヒロの一度きりで美しい14(13)歳の夏を、鮮烈に一本の映像作品に残してくれたというところに最大の意味があると思っています。映画観たあとに「ありのままでマジボ」のMV観ると、エモさが爆発してもれなく死にます。


イェーイYouTube

就活生、面接でドルオタ趣味を明かしても大丈夫か問題について考える


先に結論を言おう、「時と場合による」

・・・こんなの全てに於いてそうじゃないか!とこの記事の意義をいきなりバッサリ切られてしまいそうだ。しかし、これが就活を通して実感したリアルな感想なのだから仕方がない。

私の場合、最終的に内定を頂けた会社では、面接3回+内定式まで終わった段階でアイドルのアの字も発していない。というか、別に聞かれたら答えても良かったのだが趣味関係に全く触れられなかった。話すとしてもイケイケドンドン(死語)な業界の営業職なのでネタのひとつとして軽く触れる程度だったかとは思うが。

【ドルオタ趣味をオープンにして失敗したパターン】
①印刷業界・営業職の面接
   町工場みたいな地元中小や、全国展開している中堅企業をいくつか受けていた(凸版や大日本みたいな大手は志望するのが遅すぎて受けてない)が、ドルオタを明かしたこととの因果関係の有無は置いといて、全ての企業で1次落ちした。

 町工場みたいなワンマン社長が動かしてきたような地元中小の面接で、趣味をDJとアイドルと言ったのは勘違いも甚だしかったと思う。案の定「お、おう」みたいな反応だった。しかし先方も「DJだったらきみはマイクでどんなこと喋るの?」という趣旨の話をしてきて、しばらく何の話だよ…と思いながら適当に話を合わせた。
後から気づいたのだが、この人MCとDJを混同してるな?DJポリス報道の弊害をこんなところで感じるとは。MCできたらとっくにフリースタイルラップで自己PRしとるわ。

②アパレル業界・総合職の面接
   ファッションに関わる仕事がしたくて、就活前半戦では9割アパレル業界を受けていた。
   ある企業のグループ面接の同グループに、ディズニーオタクがいた。彼女は地元から何度も夜行バスに乗って浦安に通い、趣味を通して多くの出会いを得たと話した。それな〜!!!超わかるわ!!!と思い、休日の過ごし方は鈍行を乗り継いで各地のアイドル現場に行っていると答えた。ディズニーオタクの彼女の時は興味津々に耳を傾けていた面接官の目が、私の時は死んでいた。なんだよそのオタク差別
あれを思い出してはDオタだって大して変わらんだろお前手下沼バブル知ってるか?と腸が煮えくり返るが、面接はディズニーハロウィーンよりはるかに前の話だった。


【ドルオタ趣味を隠して正解だったと思ったパターン】
①銀行・総合職の面接
   私が受けたすべての会社のなかで1、2位を争う堅さの銀行(もうひとつは筆記で落ちて面接すら受けさせてもらえなかった)では、さすがに空気を読んでアイドルの話題は発せなかった。たまに、お堅い業界でも新しい風を吹かせてくれるような面白みのある学生を採用する意欲がある企業では多少ぶっ飛んでる方が好まれるといった事例かあるようだが、別にぶっ飛んだ面を披露するのはアイドル趣味じゃなくたっていい。

【ドルオタ趣味を明かせば良かったと後悔したパターン】
①コンサート興行会社・事務職の面接
   ESで推しグループについて語ったわりに、雰囲気に圧されて当たり障りのないことしか言えずサクッと落ちてしまった。
   ドルオタをやることで対個人のチケット取引には慣れていること、チケットの重みや丁寧な問い合わせ対応の大事さを熟知しているので誠意ある対応ができること、などに触れればよかったかなと思った。

まとめると、伝統を重んじる会社(悪く言えば古い体質の会社)、体育会系の会社・業種、逆におしゃれな業界でもサブカル方面ではなくウェイウェイしてる感じの業界では向かないのではないか、というのが個人的所感(各々で「主観によるだろう」のキャプ画入れてください)。
勿論、なにかの媒体を通じて面接官、採用担当者がオタク(ジャンル問わず)だと分かっている場合やエンタメ・オタクカルチャーに通ずる業種などは、わりと攻め込みやすいのかもしれない。

ここで、ドルオタしか趣味がない!休日は現場か寝るしかねえ!って人はどうすればよいかという問題が出てくる。
ドルオタ趣味を隠蔽する場合は、私の場合だが、「就活でいかに交通費を抑えて遠出の回数を増やせるか研究していたら、鉄道旅行にハマってしまった」等がわりと言いやすかった。だってあながち間違ってないし。
あとは昔ダンスをやっていて、ダンスのことならある程度語れるのでダンスの話や、人事がわかってくれそうな若い方の場合はDJの話などをした。就活終盤で、昔クラシックピアノをガッツリやっていたことを思い出した(今は弾けないが当時はそれなりに頑張った)ので、面接官が中年〜年配の場合はピアノの話をするようにしていたら、ウケがよかった。

たかが趣味の話、こんなところばかりに注力するくらいなら自分が人生でやり抜いたことや志望動機を練ったほうがよいのだが、自分が人事だったら「◯◯が趣味の子」というフェーズで学生を印象付けることも多いのだろうな、と感じるので、趣味を公にする方法もそれなりに考えておいたほうが良いだろう。そして、私は次の段階として、そろそろ合コンでドルオタをやんわり隠す方法を研究する必要がある。


17卒のドルオタに"言いたい事があるんだよ"!

私は16卒で、先日やっとの思いで就職活動を終えたドルオタである。

大学内やSNSでは既に17卒向けの内定者セミナーが開催されているようで、じわじわ16卒就活生が生きづらい環境になってきていたところ。なんとかひとつ決めることができて、大卒ショタコンドルオタニートという、なんとも字面が最悪な肩書きから免れることには、ひとまず成功した。

 

自分自身、大学の就活セミナーに一切参加せず(マジ)前述の内定者セミナー等も「お前らまだ入社してもない働いてもないくせに上から何が言えんの?」とほぼスルーしてきたので、内定出たてぺーぺーのやつにごちゃごちゃ言われたくないという気持ちは死ぬ程わかる。

が、あえて私は就活を経験したドルオタとして、17卒の就活戦線が本格化するその前にいくつか言い残しておきたいことがある。(非オタからしたら多分当たり前のことしか書いてないけどドルオタがなかなか気付かないことが主な内容)

 

(前提として私のスペックを書くと、地方都市の私大文系、お堅めの学部。

 主現場はスターダストの男子グループ、EBiDANの中で絶賛売り出し中組の超特急  と、結成1年の中学生グループMAGiC BOYZ)

 

①遠征デフォの地方ドルオタは就活詰みやすいから長期戦を覚悟しよう

なかなか地元に来ないアイドルやデビュー間も無いアイドル、地下アイドル等を推していると、どうしても遠征無しでのオタ活が成立しない。現場主義の界隈だと特にそれが顕著である。遠征が増えると、必然的に交通費で出費が嵩む。ただでさえ就活はお金がかかる。よって、就活中にも関わらずバイトのシフトを増やさざるを得ない。その結果、必然的に、というか無意識に説明会や選考を絞ってしまうことになる。貯金しておけばなんとかなったのだろうか、と考えるが、今の推しには今しか会えねえという哲学のもと行動し、1回にかける交通費を限界まで削減し数通うことを信条としている私にとって貯金など無理な話であった。そんな訳で持ち駒が少ない状態を継続して就活しているわけだから、当然打率も低い。就活中の息抜きは大変重要だと思うが、どうしても就活中も遠征オタ活を続けたいなら、就活長期化を覚悟すべきである。

 

②遠征ついでに説明会入れてもその会社の志望度あがんねーからやめろ!

これも遠征絡みでの経験談だが、せっかく遠征するのだからなにか就活してかないと交通費勿体ないな、と思い、リ◯ナビで現場のある日を検索して説明会を入れる、ということが度々あった。普段なら見なかったであろう会社の話を聴く事ができた、という点ではプラスだったが、いざ選考に進むか?と聞かれると、最初から興味が高かったわけではないのに今度はわざわざこの為に東京来なきゃいけないのか・・・と惜しくなり選考辞退することがほとんどだった。わりと無駄な行動である。

そもそも、7月頃までは地元を出て東京で働きたいという思いが強かったことが原因のひとつでもあったかと思う。地元一本で就活していればこういうこともなかっただろう。諸事情で夏に地元での就職を余儀なくされた後は、遠征のおまけの説明会予約をやめた。

 

③エンタメ系とかも見とくと楽しい

これは私に限らず、他に就活ブログを書かれているドルオタの方も実践されてたようだが、就活生という立場を最大限に活用してオタクごとに関連した業種の説明会を聞きにいくことをおすすめする。息抜きにもなる。私はわりと「好き」を仕事にしたいなというスタンスだったので、軸は別業種だったが自然と芸術・公演系の会社をチェックするだけはしていた。エンタメ系のESはユニークなものが多いので、書いていて楽しさもある。1社地元のコンサート興行会社を受けたのだが、好きなアーティスト・理由の欄と、思い出に残ったコンサートについての欄がそこそこのスペースを占めており、推し語り大好きオタクは水を得た魚のように書きまくった。ES通過率がそれほど高くないと聞いていたので、ま〜落とされるだろと思いきや、通過してしまった。が、無事(?)面接では推しのことを聞かれる事もなく、バッサリ落とされた。

 

④こだわりはあった方がいいがこだわりに縛られる必要はない

これはドルオタに向けて、というよりは全体的なものだが、こだわりに固執しすぎると後々の自分を苦しめるな、と感じた。例えば、業界。私はどうしてもアパレル業界で働きたくて、アルバイトもずっとアパレルで続けてきたのだが、途中からとあるアパレル会社に惚れ込みすぎてただでさえ少ない持ち駒をその会社の最終選考の前に全て蹴ってしまったことがあった。その結果お祈りをくらい、どん底まで落ち込んで1ヶ月何も出来なかった。エビライの後東京国際フォーラムでオタクの皆さんに慰めてもらったことを昨日のように覚えている。そこで落ちて初めて、他の業界も本格的に探してみよう、と切り替わったのだが、時既に8月。説明会を開催している企業も少なく、ほとんどが本格的に選考開始したシーズンで、思うように活動を進めることができない→周りは解禁と同時に意思確認程度の面接で次々と内定獲得→病む→現場を増やすという典型的な(?)悪循環に陥った。早い段階で合説なり学内説明会なりに行って他業種への見聞を深めるだけでも結果は大きく違ったのだろう、と今になって思う。ちなみに学内説明会は同じ大学のスーツ姿の就活生に会うのがひたすら怖かったのと、説明会が開催されてた時点で興味の持てる会社が無かったので一切参加していない。

 

『こだわり』に関連して、リクルートスーツに対する恐怖と意地がなかなか捨てきれなかったことも思い出す。そのへんのプライドはさっさと捨てるべきだ。アパレル一本志望で「私服選考だし・・・」とか思ってる17卒の学生がいたら、悪い事は言わんからさっさとリクスー買いなよ、と言いたい。

 

このあたりで、軽く現場と就活のワークライフバランス(ぜったい使い方間違ってる)について振り返ろうと思う。(現場数と、説明会・選考などの件数)(地元での就活は場所略)

 

<2014年12月>

就活:1(インターンシップと言う名の早期特別説明会)

現場:2 (超特急クリスマスワンマン@東京国際フォーラム、超特急"RING"ツーショット撮影会@名古屋)

<2015年1月>

就活:2(@大阪×2 既にがっつり選考に入る。同級生と比べスタートダッシュだけ早かった)

現場:1(超特急ユーキ生誕祭@板橋)

試験最終日に遠征選考が入ったりしてボロボロだった

<2月>

就活:1 (@東京 説明会)

現場:0

現場ゼロはびっくりした。なにしてたんだろう・・・バイト?

<3月>

就活:2(@東京×1 時間指定のweb説明会×1)

現場:1(超特急イケメンナゴヤオアシス21

世間的には3月が説明会解禁とされ、ハチャメチャに忙しいはずである。

多分ESとかはゴリゴリ書いてた記憶があるのだが・・・(耄碌)

<4月>

就活:9(@東京×2 @大阪×1 @岐阜×1)

現場:2(超特急春ツアー@愛知芸術劇場、超特急春ツアーオーラス@NHKホール)

第1次鬼畜スケジューリング月。近鉄鈍行で大阪行って説明会受けて夜行バスで直接東京行って現場行ったりしてた。単位が全然足りなくてがっつり講義を入れた大学前期も始まってた。バイトも月15日入れてた。並行してESの〆切にも追われててさながら同人作家みたいなことに・・・

<5月>

就活:7(@大阪×1 @岐阜×1)

現場:1(超特急レディオキューブ公開録音@岐阜木曽三川公園)

超特急現場が1ヶ月半空いただけで狂いそうになっていた。

<6月>

就活:5(@東京×1 @大阪×1)

現場:2 (超特急×TRFZepp Tokyo、EBiDAN the UNiON@オアシス21

前述の本命企業の選考が始まり、もうすぐ就活終えたるわ!との気概を持っていた。

そしてMAGiC BOYZをとうとう間近で見てしまう(終わりの始まり)

<7月>

就活:2(@東京×1)

現場:2(EBiDAN the Live@東京国際フォーラム、超特急CBC夏祭り)

本命企業に落ち、しばらく毎日泣いて過ごす。

日々考えてる事がダイレクトに夢に現れやすい体質なので、落ちてから本命企業の人事が何度も夢に出てくる。

エビライを境にマジボのマヒロくんに急激にハマる。

大学の試験もあり、方向性を見つめ直す為一旦活動を休止。(って書くとアイドルの活休みたいだな)確実に人生真っ暗期だった。

<8月>

就活:8(@東京×2)

現場:7(MAGiC BOYZ×ライムベリーツーマン@渋谷WWW、超特急写真集ハイタッチ会@名古屋星野書店、超特急夏ツアー@Zepp Nagoya×2days、超特急夏ツアー@Zepp Namba、MAGiC BOYZ渋谷でチル@渋谷2.5D、Zick Jasper来日公演@原宿アストロホール

就活を本格的に再開しつつ、アホみたいに現場を入れた第2次鬼畜スケジューリング月。それでも行きたい現場を厳選していた。ほんとはあと5つくらい入りたいイベントがあった。8月頭といえば前述したように大手の選考ラッシュで1日に何社も回る学生も多い中、4日連続で現場に入ってた。それも大学の集中講義とまるかぶりしていたので現場と学校を往復しまくっていた。大手を受けなかったから成せた技である。

<9月>

就活:5

現場:5(超特急Beautiful Chaserリリースイベント@アスナル金山、超特急×清竜人25ツーマン@長野塩尻レザンホール、MAGiC BOYZ渋谷でチル@渋谷2.5D、超特急個別握手会@ポートメッセ名古屋清竜人25ワンマンツアー@名古屋クアトロ)

最終まで進んでお祈りが2つあり、それなりに凹む。ひとつ最終まで進んだ会社は、社長面接を通過する等かなり手応えもあり、本当にラストの確認程度で受けさせられたと思っていたテストセンターの結果で落とされて軽く人間不信に陥る。超特急の個握がその結果待ち期間で、推しにありがとうと言いたい気持ちが先走りすぎて去年応援してもらって就活頑張れましたありがとうという旨を伝えてしまい、不採用通知を受け取った瞬間から罪悪感に見舞われる事に・・・就活苦い思い出ランキングトップ3に入る出来事。

<10月>

就活:8

現場:2(超特急映画サイドライン完成披露試写会@ユナイテッドシネマ豊洲、MAGiC BOYZ渋谷でチル@渋谷2.5D)

地元での秋採用に照準を定め、業種にこだわらずがしがし新規エントリーする。なりふりかまっていられないと、大学の就職課にようやく通い始める。周囲や担当教授から「本気で決めたいならいい加減現場断ちしたら?」との苦言を頂き、チケットを取ってもらった先の現場以外一切断つ、特にマジボは一切断つことを決めた。その決断から1ヶ月以内に内定を頂いたのでつまりはそういうことなんだと思う・・・。

それからもうひとつ。同じく地元で無い内定で就活継続中のドルオタの友人(奇しくも同じくマジボにハマっている)がいるのだが、10月も半ばの時期、2人で話していて中学生にリアコ*1無い内定22歳女性って本格的にヤバいわとブチ病み、頑張ろうと励まし合った結果なぜか2人で同じ会社を受けた(お互いの名誉の為に言うと、示し合わせて同じとこを受けたわけではない)。時期も時期なのでお互いの面接時間が前後することも多く、会社の前でばったり会って立ち話したりチケット受け渡す様子が麻薬密売人のようで後からじわじわ笑えた。一番笑えた(笑えない)のは、お互いに大して志望度が高くなかった為人事に見抜かれ、三次面接で2人とも落ちたこと。

<11月>

就活:3

現場:1(メーテツ超特急プレミアムイベント@セントレアホール)

マジボ断ちを決意し、マヒロくんに会いたい;;;;;と思いながら進んだ選考に集中した。選考初期の段階でかなり企業とのフィット感を感じていた為、これまでの苦戦が嘘のようにトントン拍子に選考が進み、中旬に内定を頂けた。

当初あんなにアパレルにこだわっていたが、結局全く異なる業界に就職することになった。ただ、惚れ込んだ会社から祈られてからわりとスパッと他業種を見る事ができたこともあるが、アパレル販売だともう土日のマジボ現場に行けない*2、それは無理だという理由もある・・・

 

結論としては、全然就職が決まらず長期化したということもあるが、就活中に26回現場行っててもどこかしらには就職できるというところだろうか。これをどう捉えるかはあなた次第、ということで・・・

*1:リア恋、ガチ恋の意

*2:マジボメンバーはまだ全員中学2年生で地方から通っている子もいる為、イベントはほぼ土日に固められている

対渋チル用・格安遠征ルートを実験してみた

地方在住のオタクにとって土日祝日の交通費は永遠の死活問題である。
遠征の回数が少なく済む場合は新幹線を利用出来るので早めにチケットの確保が出来ればなんら問題はないのだが、頻繁に遠征を強いられるアイドルを追う場合やはり1度の費用を抑えるべく高速バスを利用することが多い。
 
しかし高速バスは時期・曜日によってかなり料金の変動が激しい交通手段だ。
 
 
 
私が好きなMAGiC BOYZ(以下マジボ)はメンバーが義務教育中故に、どうしてもイベントを土日にぶつけてきがちだ。そして、今回参加する定期イベントはシルバーウィークど真ん中の日曜日、東京を夕方に発つ通常ならとても安く乗れる便ですら最低で片道7000円を超える高騰ぶりだった。
 
 
 
そこで、休日の13時スタート、渋谷開催のイベントに向けて名古屋渋谷対策ルートを考案してみた。
 
(ベースはこちらのブログを参考にさせていただきました!
 
 
 
今回は名古屋豊橋新幹線往復きっぷと静岡休日乗り放題きっぷを活用したルート。
 
 
 

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名古屋在住の私も初めて知ったのだが、休日に新幹線の豊橋までの往復きっぷを買うとかなりお得になる。通常の往復だと4600円のところ、2320円で乗れてしまう破格のきっぷ!のぞみには乗車出来ないが、マジボのトーマくんが「いつも乗ってる電車はひかり♪」には乗車できる。
 
 
 
豊橋から先は、JRの在来線に乗り換えるのだが、静岡エリアで使えるのがこれだ。
 

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豊橋から松田まではこれでカバーできる。
 
途中でホームライナーに乗る場合は別途座席料金を支払えば乗車可能。
 
名古屋東京間の移動でいちばんしんどいのは静岡区間の長さだと思う。2670円でこの区間が乗り放題なのはうれしく、帰りに途中下車して美味しいものを食べてから帰ることも出来る。
 
 
 
注意点は、名古屋豊橋往復きっぷは前売りが無いこと(日曜使用の前日の土曜日であってもダメ)と、豊橋までのきっぷが確認できないと休日乗り放題きっぷも買わせてもらえないこと。どちらも名古屋駅で買えるので、当日の朝早めに名古屋駅に向かい購入した。
 
 
 
【上りルート】
 
乗り換えスケジュールとしては、
 
6:20 名古屋(ひかり)
 
 
6:39 豊橋
 
6:49
 
 
9:01 興津
 
9:06 
 
 
9:44 沼津
 
9:51
 
 
11:01 松田
 
 
 
 
 

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乗り換えステーション。
 
 
 

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沼津は御殿場線の乗り換えステーション
 
(松田で小田急に乗り換えるので一旦東海道本線からは離脱。海の幸の誘惑に耐える)
 
 
 
松田からは小田急に乗り換える。
 
隣接している新松田駅から東京方面に向かう。
 
 
 

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小田急に乗り、相模大野を経由して下北沢で京王井の頭線。下北沢の乗り換え経路が面倒だった。
 
 
 
ここまでのルートはこちら。
 
 
 
11:14  新松田
 
   |
 
11:55  相模大野
 
11:56
 
   |
 
12:21  下北沢
 
12:28
 
   |
 
12:32  渋谷
 
 
 
かかった時間半名古屋駅から6時間ちょっと、ドアtoドアだとここにさらに1時間かかるので計7時間、片道金額は3339円。
 
 
 
【下り】
 
本当は楽して静岡浜松間でホームライナーを利用しようとしたが、小田急遅延により諦めることに…
 
 
 
17:00  渋谷(京王井の頭線)
 
   |
 
17:03  下北沢(小田急線)
 
17:09  
 
   |
 
18:23  新松田
 
18:56  松田(JR御殿場線)
 
   |
 
20:06  沼津(JR東海道本線)
 
20:10
 
   |
 
22:23  浜松
 
22:32  
 
   |
 
23:05  豊橋
 
23:29  (新幹線)
 
   |
 
23:49  名古屋
 
 
 
家に着くのは0時半。お疲れ様でした。
 
 
 
【まとめ】
 
18きっぷ期間外の土日休日の移動の中ではかなりお得。暇さえ潰せればそんなに夜行バスと変わらない。ただし今回このルートで行ったらCDが売り切れるという予想外の事態が起きたので次は新幹線で行きたい\(^o^)/
 
前回の渋チルは18きっぷで帰名し、その時はわりと体力的に余裕だったので今回もいけるかなと思いきや、ハタチを超えて計14時間電車に揺られるのはさすがにキツかった。そして風邪を引いた状態で決行したら2日後の今日発熱。体調が万全な方のみにオススメできるルートです…
 
 

イルの魔法にかけられた(8/2WWWライブ感想)

最初に断っておくが、私はEBiDAN DDではないし、ショタコンでもない。

れっきとした超特急のオタク・8号車であり、歴代の推しもガチショタではなく合法ショタである。

それなのに、気づいたら先月2度も中学2年生思春期ヒップホップグループの現場のために上京していた。
昨年の人生の大誤算が、K-POPオタだった私が日本のアイドルにドハマりしたこととすれば、
今年の人生の大誤算は中学2年生にどハマりしたことであろう。就職活動中だというのに人生に迷いすぎではないか。
つまるところ、全くこんなことになるはずではなかったのだ。

EBiDAN DDでない8号車の私がなぜ中学生の彼ら、MAGiC BOYZ(以下マジボ)にどハマりしているのか。
詳しい経緯はまた別の機会に記すとして、とりあえず参加したイベントの感想から感じていただければと思う。

【「illson / 調子のってる⤴」7inch発売記念“ライムベリー姐さんと初めての2MAN LIVE” Cashed by HMV】(8/2 昼夜2部公演)

アイドルラップの先駆け的存在の2MCラップグループ、ライムベリー"姐さん"とのツーマンライブが、私のマジボ初現場となった(EBiDAN the union及びEBiDAN the liveは除いて)。

このツーマンが決まったときあまりの嬉しさにしばらくろくな言語を発することができなかった。というのも、私がマジボを気に留めるようになった間接的なきっかけが、彼女たちライムベリーなのだ。
元々K-HIPHOPはとても好きで新譜をよく漁っていたが、日本語ラップはしばらく食わず嫌いだった。韓国語のラップの強い語感の方がカッコよくない?とずっと思っていたので、聴く機会すら無いという感じだったのだが、K繋がりでフォローしている方の影響で日本のラップアイドルが気になり、豊洲で行われたライムベリーのフリーライブ「撮られっぱなし天国」の動画に出会って、衝撃を受けた。なんてピースフルな現場なんだ!!

男勝りの強烈なラップを刻むMC MIRIちゃんと、アイドルらしいルックスながらフロウが素晴らしいMC HIMEちゃんに、超美形ながら無表情の真面目なお下げ髪眼鏡っ娘のDJ HIKARUちゃんのバランスが絶妙なうえに、心から気持ちよく音楽を楽しんでいそうな大人オタたちという光景がとても魅力的で、楽曲を聴き込むようになった。ただし、大人の事情でその形態のライムベリーは事実上解体され、残ったMC MIRIちゃんと新たに加入したMC MISAKIちゃんが現在ライムベリーとして活動している。
ライムベリーをきっかけにその他日本のラップに特化したアイドルを聴くようになった時期と、マジボが外部イベントに出始めたり積極的にライブ活動を始める時期が重なり、見ず嫌い(?)していたマジボにきちんと目を向けるようになった、というところがある。

前置きが長くなったが、とにかく開演前一人で勝手に思い入れを強めまくったこのライブ。
なんとフリーライブだった。会場渋谷WWWなのに。なんたる贅沢!
両部とも、ライムベリー→マジボ→コラボという流れ。
1部は三段ある客席の最後段に陣取り、いい感じに酔ってゆる〜く楽しむつもりだった。
が、ライムベリー(特にMIRIちゃん)がガンガン煽ってくる。楽しい。
女子高生なのに貫禄を感じる煽り方だった。普段ライムベリーおじさんたちを相手にしているぶん、いつもより若い女子が多い客席に戸惑っていたようだが、うまくノセていたと思う。
すでに跳んだり手を挙げたり、テンションぶち上がる大人たち。
そしてとうとうマジボ登場。もうテンション高いどころではなく軽くキマっていた感ある私。
そしてしょっぱなから事件は起きた。飲み終わったビールのカップを足元に置いていて、踊ってるうちに知らず知らずのうちに階下に転がっていってしまう。そこに客席降りでやってきたリュウト。ギャーーー目の前きた!小さい!細い!ショタ!などと騒いでいたら、ラップを続けながら転がるカップを見つけスッと段差上の私の足元に置いて、またステージに戻っていった…。昼間から酔っ払いの粗相を中学生に正されたと言っても過言ではない。ダメな大人の烙印押された感が半端じゃない。
この日はMCユウトとDJマヒロがオーディションだか他の仕事だかで欠席していた。
イベントに結構な割合でメンバーが揃わず俳優の仕事を優先させるのはどうなんだろうと感じるが、確かにこの段階で義務教育中かつデビューしたての彼らの将来を縛ってしまうのも酷だし、様々な面でよく言えば実験的、悪く言えば不安定ゆえに、運営が長期的に売っていこうとしているのかすらわからないところがあるので、リスク回避として俳優の仕事のウェイトをある程度保っているのかもしれない。

推し(マヒロ)がいないのに初現場初遠征を決めるのもなかなか恐ろしい勢いだったが、その代わりマヒロのDJの代打を他のメンバーが務めるところを見れたので貴重といえば貴重だったかも。
フウトがいないメンバーのことを「デクノボウユウトとDJなのに腕を骨折したポンコツマヒロ」と称していて爆笑。
各部のラストにコラボタイムが設けられ、1部では吉幾三の俺ら東京さ行くだのカバーと、ライムベリーのmirrorballでラップ対決が行われていた。

2部ではメディア(ナ◯リー)の取材も入っていることもあり、比較的盛り沢山な内容だった。2部は1段目の後方に陣取る。割とスペースにゆとりはあったが、1部よりは2部に人が集まっていた感じ。エビダンサイドでは、お昼にm!lkのリリイベが、女子アイドルサイドではお昼にTIFがあった為そこから現場を回してきたオタクが増えたからと予想。
腹痛に耐えながら即興フリースタイルラップを披露するミリさんマジ漢気溢れててかっこよかった。上司に欲しい。
マジボは、マジボのテーマからスタート。(ウィーアーウィーアーエビダーンからはじまるDJの見せどころ曲)
DJの見せどころ曲なのにマヒロがいない・・・トーマが代打を務めていた。セトリが若干変わったな〜とぼんやりしていたら、マジボのテーマ終わりのMCでいきなり事件が。
「こないだエビダンザライブでわけわかんねーやつらに邪魔されたんだよな〜なんだっけ?超特急?」
「ちょっとこの中に超特急のファン?いる?」
\(^_^)/ウソダロ
さすがに他事務所の、それも女子アイドルとの対バンイベントにも関わらずEBiDAN内輪ネタをぶち込んでくるとは。その攻め力に震撼した。ライムベリーおじさん達ポカーンとしてたぞ。
8号車数名と観ていたので思わずハーーーイと元気よく返事してあぶり出されてしまった。そのまま乗り換えステーション披露。最高だった。
そこからのillson。始まる前に「盛り上がってくれたら飛び込んじゃうかも♡」と言われ、フロア1段目にオタクが集う。
その棒読み力で数々のエビダンオタに注目されたillson間奏の、「イェーイぼくはDJマヒロだよ みんなにメンバーを紹介するよ」というパートは、1部はフウトで2部はトーマが代役。
フロアにオタクが集うものの、これダイブしたらマヒロに続いて骨折者が出るぞ!と心配したが、幸い前列に男手(ライムベリーおじさん)が多かったことからリュウトがダイブ。
華奢なリュウトがダイブで流される様は濁流に飲まれる小枝のようだった…
続いて、MAGiC SPELL〜かけちゃうぞ!ぴっぴっぴ〜では、メンバーによる客席降りがあったのだが、降りてきたフウトに目の前でかけちゃうぞぴっぴっぴされる事案が発生し、ただただ恥ずかしくて困惑するのであった。ライムベリーオタの男性がフウトから魔法をかけられた後腹痛に悩まされたとのちに聞いてめちゃくちゃ笑った。中学生男子こわいよ!
MCではこちらが動揺するレベルでマジボが下ネタを繰り出しており、この歳でその台本が用意されるのか…と将来が不安になった。ライムベリーがdisラップで返してくれる度量の持ち主だったからこそ為せたことだと思うので、初のツーマンの試みが対ライムベリーで彼らにとって得られたものは大きかったのではないか。
その後ライムベリーの楽曲HAPPYLUCKY、マジボの楽曲調子のってる⤴︎⤴︎がコラボで披露され、この日しか見れないプレミアム感に浸った。

そんな訳で、給料日前日だったが無理やり上京し、この日のライブを干さなかった自分に死ぬほど感謝している。終演後は接触に参加しなかったが、物販付近にいるとライムベリーの2人が話しかけてくれて意図せぬ無銭接触というピンチケの極み行為を働いてしまったので、ライムベリーが名古屋に来た折には積極的に現場に訪れたい所存だ。

ここまで長々と書いてしまったが、もうひとつ。
マジボに変な先入観を持っている方こそ、ライブに来て欲しいということを強く感じる。
私も当初クラウドファンディングで映画製作という企画からマジボを知り(研究生オタじゃないためメンバーの個人名は勿論知らなかった)
露骨に数字が見える集金企画なんて子供に何させてんだ!コンプライアンスというか倫理的にどうなってんだよと嫌悪感を抱いていたクチだった。
それがフリーライブのツイキャスをたまたま目にしたとき、まず楽曲のセンスが良すぎることに気づき、続いて回を重ねるごとにものすごいスピードでメンバーのスキルが上がっていることにドルオタの本能がときめいてしまった。
そして、ペンライトを持つよりハンズアップで飛び跳ねてライブを楽しめるのは従来のエビダングループでは無かったことだと思う。
つまり、マジボはサブカル上がり楽曲厨にも成長ものがたり大好きなドルオタにもオススメできる優良物件なのである(ショタコンはマジボなんてもうとっくに見つけてるだろうから割愛)。
私もド新規中のド新規ですが一緒にマジボ現場楽しみませんか?