健康にいいお酒マッコリ(막걸리)
今回は韓国でも昔から愛される健康酒・美容酒の「マッコリ(막걸리)」です。
マッコリは韓国式のどぶろくです。
どぶろくとは、米を発酵させただけのシンプルなお酒で、マッコリも同じような手法で作られます。
マッコリの文字の意味として
막…おおざっぱ
걸리…濾す
という意味なので、つまり「あらごし酒」という意味になります。
マッコリは韓国の伝統酒の中でも庶民の酒として昔ながら愛されています。
そんなマッコリの健康効果、美容効果、そしておいしいマッコリの割り方を紹介します。
まずはマッコリの健康効果から。
1.がん予防
がんの発生を抑制する「スクアレン」が豊富に含まれているようです。また、健康酒として有名のワインにも含まれるがん抑制物質の「ファネソール」が、なんとワインの25倍含まれているのです!
このファネソールのは果実酒の香り成分で、香水原料のバラやレモングラスなどの清酒にも含まれています。
また、ワインとマッコリは健康酒の代表ですが、マッコリは韓国で薬酒と同じあt買いをされており、その理由は、ワインの成分の99%は水で残りの数%が栄養素ですが、マッコリは8割が水でそれ以外が栄養素と、マッコリの全体の栄養素の割合がとても高いです。
2.視力回復・老化防止
マッコリにはビタミンも豊富で、マッコリに豊富に含まれるビタミンB群には視力回復効果が、そしてビタミンEには老化防止効果があります。また、マッコリにはカロチンも含まれているため、このカロチンも老化防止につながっているようです。
3.更年期障害抑制
マッコリには酵母、乳酸菌、食物繊維も豊富に含まれているので、腸内環境を整え、アンチエイジングにも繋がるそう。そのおかげで更年期障害を抑制する力もあるようです。
そのほかにも、胆のうを丈夫にする働きや、コレステロールを下げる働きもします。
次に美容効果について紹介します。
1.便秘予防
マッコリ1mlに含まれる乳酸菌は1億個と言われています。それほど乳酸菌が豊富だと、腸の働きも活性化しますし、老廃物の排出も活発になるでしょう!
しかしこの乳酸菌ですが、日本に流通しているマッコリのほとんどは殺菌済みのマッコリです。マッコリには実は二種類あって、普通の「マッコリ」と「生マッコリ」があります。
日本に一般的に流通しているマッコリには火入れがしてあって、殺菌されています。一方生マッコリは殺菌されていないため、生きた乳酸菌がたくさん含まれています。
この二つのマッコリは乳酸菌の豊富さの違いだけではなく、火入れしてあるほうが味が長く持ったり、発砲感が変わったりします。
生マッコリの方が発砲感がありますが、賞味期限は発酵につれて味が変わるため一か月の設定されています。しかし私のお店ではマッコリが私のお店についてから一週間でお客様に出すようにしています。また、生マッコリの方が独特の酸味が味わえます。
2.シミ・そばかす抑制
マッコリに含まれる「コウジ酸」にはメラノサイト(メラニン色素を作り出す細胞)の働きを抑える効果があります。
美容効果も健康効果も抜群ですから、女性はもちろん、男性にも嬉しいですよね!
そんなマッコリに含まれる成分の特徴をまとめてみました。
マッコリの成分特徴↓
成分特徴:乳酸菌・タンパク質・ビタミンBが特に豊富。他には酵母、ビタミンE、カロチンも含まれる。
健康効果:血液循環・新陳代謝UP・疲労回復・コレステロールを下げる・がん予防
美容成分:コウジ酸・ビタミンB複合体・クエン酸
このようになっています。
また、マッコリは本来飲むものですが、肌に直接塗っても美容効果があるようです!
塗った場合は、美白・保湿・エイジングケアに効果絶大のようです!
まるでオールインワンの化粧品のようですね…(笑)
マッコリはもともと、飲みやすいお酒ですが、もっとおいしくするほうが沢山あります。その方法を紹介します。
まずは、
マッコリとビールを割るマッコリビールです
韓国料理店に行けば提供している店も多いと思いますが、
この割り方なら家でも簡単にできると思います。
お酒独特の苦さがマッコリだけでは足りないという方、お食事と楽しみたい方はこのマッコリビールがおすすめです。
そして、特に甘いものが好きな方や女性におすすめなのがマッコリカクテル!
カクテルのシロップとマッコリで割る飲み方です。
たとえばザクロシロップと割ればざくろマッコリ。
カシスのリキュールと割るのも美味しいと思います。
飲酒によるビタミンの減少を抑えたい方にはマッコリをフルーツジュースやすりりんごで割るのがおすすめです。マッコリフルーツジュース割りですね!
他にもジンジャーエールやサワーで割る方法もおすすめですし、
ヨーグルトドリンクやカルピスと割れば、もっとまろやかな味わいを楽しめます!
マッコリ自体にも味に種類があり、黒豆マッコリが一番主流だと思います。
他にもバナナマッコリ、いちごマッコリ、ぶどうマッコリなどフルーツの味がついているものもあり、単にジュースで割るよりもまろやかな味がします。
ユニークなマッコリの一つに「緑茶マッコリ」があり、麹の甘さに加え緑茶の甘みも味わえます。
韓国ではマッコリ専門のお店もあり、試飲パックといって一定のお金を払って色々なマッコリを試飲することができたりもします!気に入ればボトルで飲むこともできるのでおすすめです!
マッコリという一つのお酒で様々な楽しみ方があり、
更に栄養豊富、美容効果にも期待ができるなんていいところ沢山のお酒は
なかなかないとおもいます!
色々なマッコリの楽しみ方を研究してみたいものですね。
今大人気のチーズタッカルビ(치즈닭갈비)
今韓国や、東京のコリアンタウンで大人気のチーズタッカルビ(치즈닭갈비)!
その人気の秘密とタッカルビの歴史について今日は書いてみようと思います。
タッカルビとはぶつ切りにした鶏肉とキャベツ、ニンジン、サツマイモなどを甘辛いタレと絡めて炒めたもので、そのほかの具材はお店によってさまざまです。
닭…鶏
갈비…肋骨
ということなので、つまりタッカルビとは、鶏の肋骨およびその周辺の肉を指す
のですが、今普及しているタッカルビは、食べたことがある人はわかるかと思いますが、実際に肋骨周辺の肉ではなく、モモ肉を使っています。
その理由には、タッカルビの誕生秘話の一説が関係しています。
タッカルビが生まれたとされる場所は
韓国江原道春川市とされています。
春川市は現在の2街8番地に板で作った小さな豚焼肉店でその店の店主が、1960年(四月革命があった年)のある日、豚肉が入手できず、鶏2羽を買ってきて、デジカルビ(豚カルビ)のように作らなければならないといって作ったものがタッカルビで、それがタッカルビのはじまりだと主張しています。
また、韓国観光公社が発行する『韓国味紀行』では1960年初め、春川の中央路のある掘っ建て小屋に豚肉料理を出していた金夫妻が豚肉を入手できなかったある日、鶏二羽を勝手デジカルビのように広く伸ばし、塊のまま焼いて切って食べると変わった味がした。その後甘いたれに肉を漬けてデジカルビのようにして出したところ酒のつまみとして人気となったとされています。
この二つの説からすると、タッカルビが生まれたのは…
1.春川市の豚肉料理店
2.デジカルビの代わりに鶏肉を使った
みたいです。
しかしこの説とはまた違う説もあり、
コラムニストのファン・ギョイクさんの『味について行ってみる(맛따라 갈까 보다)』では、タッカルビははじめ、「タップルコギ(닭불고기)」と呼ばれていて、1961年に楽園洞に「ウソンタップルコギ」よいう店があり、その店がタップルコギの看板を掲げたと主張しています。
また、春川市と隣接する江原道洪川郡の主張は、この洪川郡がタッカルビの発症であるとし、1969年創業の「オクスタッカルビ(옥수닭갈비)」が営業を続けていて、洪川郡では元祖とされています。
春川タッカルビは現在でもそうですが、当初から網焼きでしたが、洪川では鍋にダシを入れて煮たものだったと言われています。
現在でもタッカルビには主に二種類の調理法があり、どちらかというと洪川え生まれたタッカルビのように煮汁多めの「クンムルタッカルビ(국물닭갈비)」と春川で作られていた大元のスタイルの下味をつけた鶏を網焼きにする「スップルタッカルビ(숮불닭갈비)」があり、「クンムルタッカルビ(국물닭갈비)」は現在の江原道の太白市の郷土料理としても有名で、その地名から、「テベクタッカルビ(태백닭갈비)」とも呼ばれています。
日本にタッカルビが入ってきたのは2000~2001年頃だと思われます。その頃、新大久保に「玄の家」、西新宿に「春川タッカルビ」、渋谷センター街に「元祖春川村」がオープンしました。2001年にはファミリーレストラン「デニーズ」でタッカルビを販売し、2010年の冬メニューの一つとして「辛みそ炒めハンバーグ タッカルビ風」を販売していました。
タッカルビには様々な種類があり、そのバリエーションも様々です。
例えばお肉の骨の有無で分ければこの二種類です。
・ッピョオンヌンタッカルビ(뼈없는닭갈비)→骨なしタッカルビ
元は骨付きのぶつ切り肉でしたが徐々にモモ肉が主流になりました。1990年代には骨の有無を選べる店も多かったようですが、今は大体が骨なしで売っています。
また、具のバリエーションによっても様々な種類のタッカルビがあります。
カレータッカルビに関してですが、特にカレー味と名乗らなくても最初からカレー味でだしてくお店もあるようです。
そして!今大人気なのが…
チーズタッカルビ(치즈닭갈비)
その名の通りチーズのタッカルビなのですが、今韓国ではチーズブーム。
日本でも有数のコリアンタウン、東京新宿の新大久保でもチーズブームが到来していて、今ではチーズ類の料理を置いていない店は見かけません。
現在大人気の新大久保のチーズタッカルビが食べられるお店は
「市場タッカルビ」と「ヘラン」が圧倒的だと思います。
「市場タッカルビ」はSNSで徐々に人気になったようで、今では店の前は人であふれかえっています。
「ヘラン」には私も行ってチーズタッカルビを食べたことがありますが、
本当においしかったです。味もちゃんとついていて、チーズも濃厚でした。
しかし、シメにポックンパッ(残った具材を米やキムチ、のりと炒めて食べるシメ)をしたのですがそれはちょっと味が薄かったように思います。
なぜここまでチーズタッカルビが人気になったのか…
やはりテレビの影響か?と思い、チーズタッカルビが急激に人気になり始めたころテレビで紹介されたチーズタッカルビを調べてみました。
■2016/11/17O.A.「ダウンタウンDX 冬の熱々グルメ7連発」
このO.A.でインスタグラムで大人気なタレント、GENKINGさんがおすすめしていた冬のグルメが麻布十番にある「山本牛臓」さんのチーズホットタッカルビです。
これはタッカルビをおチーズフォンデュするタイプのもので、このチーズは数種類のチーズがブレンドされており、タッカルビとの相性は抜群です。
このGENKINGさんの放送がきっかけでチーズタッカルビが人気になったように思います。
■2016/12/28O.A.「めざましテレビ イマドキ」
この放送ではさきほども紹介した新大久保の人気店「市場タッカルビ」が紹介されていました。女性に大人気として放送されていましたが、実際も女性のお客さんが多いようです。こちらのチーズはモッツァレラチーズとチェダーチーズの二種類のチーズを絡めて食べるようです。
「市場タッカルビ」のホームページには「『冬のソナタ』の舞台になったタッカルビの本場韓国チュンチョン(春川)の味を完全再現しました!トロトロのチーズに絡めて食べる「チーズタッカルビ」を筆頭に様々なメニューを取り揃えております」と書いてあります。「市場タッカルビ」は春川式の鉄板での調理のようですね。大体日本で提供されているタッカルビはそうですが…
このようにテレビの影響、そして今の時代SNSのもつ力は大きいですから、
口コミでチーズタッカルビやこれらのお店が人気になったようですね。
最近ではサムギョプサルのチーズフォンデュなども増えていて、これからもチーズブームの勢いは止まらなそうですね!
プデチゲ(부대찌개)のメインは麺なのか?
こんにちは。私は韓国料理店でアルバイトをしています。
このようなブログを書こうと思ったのも、このバイトのせいです。
飲食店に関わらず、働いていれば様々な出来事があると思います。
それは理不尽であったり発見であったり。
最近第二次韓流ブームとひそかにささやかれています。
第一次韓流ブームは主に韓国ドラマが主流でしたが
最近ではK-popブームがきているようです。
都内の韓国居酒屋ですので、
お仕事終わりのサラリーマンの方や、ランチもやっていますので仕事の合間の方や、
休日にはふらっと寄ってくださった方のおかげもありますが、
やはり韓国ヲタクの皆様にもうちの店に食べに来ていただいています。
記念すべき最初の記事は “プデチゲ” についてです。
そもそもプデチゲとは…?
プデ(부대)…日本語で部隊。
チゲ(찌개)…日本語で鍋。
プデ(部隊)+チゲ(鍋)=部隊鍋
これがプデチゲの直訳です。
お店によってはメニューに「部隊鍋」と表記して売っているお店もよくありますよね。
ではなぜプデチゲ(部隊鍋)という名前がついたのでしょうか。
その由来は諸説あるようですが、一説としてこの料理は朝鮮戦争時代に生まれたとされています。
元は、ハム、ソーセージ、焼き豆をコチュジャンとキムチで炒めたものだったそうです。
これは在韓米軍部隊からの残飯や援助物資、放出物をいれたと言われています。
のちにこれが変化し、今の鍋の姿になったといわれています。
この料理の本場は京畿道議政府市や平沢市と言われており、現地にはプデチゲ専門店が店を連ねているようです。
それでは今回の本題ですが…
プデチゲのメインは麺なのか?
です。
よく私の働くお店に来た人の会話で、
「プデチゲは麺だから」
という内容の会話も聞こえてきます。では、それは真実でしょうか?
まず、プデチゲは必ずと言っていいほどインスタントラーメンが入っています。
その量は店によるものの、大体はどの店にも最初からプデチゲに入っていると思います。
(もちろんはいっていないお店もあります。)
プデチゲ発祥のお店と言われる韓国の「オデン食堂」ではこのインスタントラーメンはトッピングとしての扱いであり、レギュラーのプデチゲには具としては入っていないようです。
そしてインスタントラーメンの誕生とプデチゲの誕生を考えてみても、
プデチゲのほうがインスタントラーメンより先に生まれていることがわかっています。
朝鮮戦争は1950年6月に始まり1953年7月から現在まで休戦しています。
なので最初のプデチゲの誕生はこの期間と言ってもいいでしょう。
しかも当時はまだプデチゲは炒め料理でしたからインスタント麺をいれるというのは
なかったと思います。
そしてインスタントラーメンが韓国で生まれたのは1963年6月、三養食品から発売されたのが最初のようです。
ですのでインスタントラーメンをプデチゲに入れはじめたのはこの誕生の後と考えるのが正しいでしょう。
つまり元のプデチゲというのは、麺は入っていないものだったわけです。
プデチゲの本場とされる京畿道議政府市や平沢市の穴場のお店などでは
麺はシメの扱いとされているところもあり、その理由は最初から麺を入れてしまうと
それこそラーメンとの区別がつかなくなるからのようです。
ということは…
プデチゲ≠ラーメン(麺)だということです!
先ほど書いたように、私の働くお店に来て下さるお客さんのなかには、
というよりほとんどがプデチゲは麺料理だと思っています。
私のお店ではプデチゲ二人前に対して、インスタントラーメン半分で提供しています。
私のお店は麺は最初からつけていますが、それは他の具材との立ち位置が同じ扱いのスタンスです。
ですが口コミには「二人前を頼んだのにラーメン半分はケチ」と書かれたり、
三人前にはラーメンはまるまる一つつけていますが、それでも
「三人前を頼んだのにラーメンが一人分でありえない」
と書かれています。
これは、もしかしたらプデチゲという料理の概念、そして「麺」に対する考え方に
ちがいがあるのかもしれないと考えました。
私のお店には韓国人のお客さん4割、その他外国人のお客さん1割、残りの5割が日本人のお客さんという感じですが、
大体口コミを書いてくださるお客さんは日本人である可能性が高く、私たちに直接麺に関して上記のようなコメントを残されるお客さんも日本人のお客さんであることが考えられます。
では、私の考えはこうです。
日本人と韓国人で麺に対する考え方がちがうのではないか?
もちろん個人差はあると思うし、残念ながら何か統計をとったこともないので
根拠はありませんし私個人の意見ですので、異論はあるでしょうが
あまり気にせず、一人の意見として読んでくださればと思います。
私が考えてまとめた結果がこちらです。↓↓↓
<日本人(主に関東圏や都心部の方)>
・ラーメン(麺)は最初から料理に入っている場合それはラーメンであり、最後に入れるならシメである
・ラーメン屋の替え玉は無料もしくは安価なのでいちいち高額な料金をラーメンに発生させないでほしい
(私のお店では300円でラーメンの追加ができますが、それが高いとたまに言われます)
・炭水化物は主食になりがち(米、麺、パンなど)
<韓国人(関西の方もそうかもしれません)>
・関西(特に大阪でしょうか)の方:お好みやきをおかずに白米を食べる
韓国:プデチゲ(麺入り)をおかずに白米を食べる
→つまり韓国の方や関西(特に大阪かもしれません)の方は炭水化物や麺がおかず、もしくはトッピングとして認識することが東京や関東の方たちより日常なのかもしれません。
ということでこの記事の結論を出しましょう。
1.プデチゲはもともとは麺は入っていなかった。
2.プデチゲは麺料理ではなく、プデチゲの麺はあくまで「トッピング」という認識のが本来は正しい。
3.ただし、地域による麺屋炭水化物のとらえ方の違いが影響していると思われる。
この3つが私の考察です。
先ほど述べましたが、中には不確実な情報やわたしの個人的な意見も混ざっておりますので軽い気持ちでよんでいただけたら幸いです。
寒い日も続きますが、プデチゲでも食べて温まりませんか?
ちなみに私のおすすめのシメはポックンパッ(残り汁とお米とキムチや野菜、海苔を炒めてシメとして食べます)です。
では^^