独断と偏見で選ぶ2019ベストオンク本
2019年ももうすぐおしまいです。
基本的に世間の流れを無視して生きてるタイプなので、あまりこういう節目的なことはしないのですが、数人から要望があったので2019年に読んだ本でよかったものを紹介します。
今年は専門書がたくさん読みましたが、そのあたりは除外して一般的なものに絞ってます。
テクノロジー
誰もが嘘をついている~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~
Googleの元データサイエンティストが今どきのデータ活用事例やそれがあらわにするインサイトを綴った一冊。男も女もエロ系の検索をする。
統計でウソをつく法
データ界隈の名著。統計リテラシーを高めて騙されないための一冊だがうまく使えば騙すことも可能。巷にあふれるクソリサーチデータに気づけるようになる。
アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る
ある分野でテクノロジー使った新規事業を考えてほしい、というざっくり案件でリサーチしてたら出会った本。次に未来の社会と中国のヤバさがわかる。が、案件そのものは政治的、いや組織的ボトルネックを越えられない日本での社会実装は無理だと判断し諸々お蔵入り。
マーケティング
たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング
森岡本に続くマーケティングの名著。僕のようなマーケ素人でもわかるよう全体の構造と理論をまとめてくれている。データ活用案件引き合いがあったときこの本の内容をもとにドヤ顔で位置付けを整理してあげると感謝される。 #オンク本
デジタルマーケティングの教科書
決しておもしろくはないが専門用語の正確な理解に役立つ本。現役マーケ担当者でもマルチチャンネル、クロスチャンネル、オムニチャネルの違いがわかっていなかったりする。
上級国民/下級国民
2019ベスト・オブ橘本。マクロな流れなので一応マーケティングカテゴリに。
このような未来をどのように生き延びていけばいいのか。すべてのひとに向けた万能の処方箋はありませんが、今後のトレンドは大きく2つに分かれていくでしょう。 ひとつは、高度化する知識社会に最適化した人的資本を形成する戦略。エンジニアやデータサイエンティストなどの専門職はいまやアスリートと同じになり、10代で才能を見出され、シリコンバレーのIT企業などに高給で採用され、20代か遅くとも30代前半までに一生生きていけるだけの富を獲得するのが当然とされるようになりました。
こうした生き方をするには、大学でのんびり一般教養を学んでいる暇はありません。いまでは高度なプログラミング技術を教え、「ナノディグリー」という学位を発行するオンライン大学出身の人材がテック業界で争奪戦になっています。 もうひとつは、フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどで多くのフォロワーを集め、その「評判資本」をマネタイズしていく戦略で、SNSのインフルエンサーやユーチューバーなどがその典型です。高度化する知識社会では、テクノロジーが提供するプラットフォームを利用して、会社組織に所属することなくフリーエージェントとして自由な働き方をすることが可能になりました。
ビジネス
SHIFT:イノベーションの作法
「デザイン思考はイノベーションを起こすための方法論です」
「は?」
となったら読む本。プロダクトorサービス企画の体系書。
企業変革の実務――いつ、何を、どの順番で行えば現場は動くか
組織をどう動かすかの視点でコンサルタントの血肉が言語化された本。こういう地味なことをちゃんとやらずに横文字キラキラワードに飛びつくコンサルタントは基本的にゴミ。
これからの会社員の教科書 社内外のあらゆる人から今すぐ評価されるプロの仕事マインド71
今はもう会社員ではない田端さんの新刊。僕の若い頃は岩瀬さんの入社1年目の教科書だったが、それに比べると意識高い綺麗事におさまっていない点が良い。礼節を軽んじる若者はオッサンの壁にぶつかる前に読んでおきたい一冊。
投資
やってはいけない不動産投資
エリートサラリーマンがゴリラ営業マンにカモにされる事例集。医者や大手リーマンなどそこそこ金はあるがマネーリテラシーない層にピンポイントで不動産営業してくるゴリラ営業マンのノウハウもよく理解できる。一度でも不動産投資したいと思った人は一読しておいた方がいい。
一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学
かつての大前研一を彷彿とさせるくらい自慢話が多いが、読み物としてはおもしろい。
サイエンス
利己的な遺伝子 40周年記念版
昔読んだけど40周年版がでてたので再購入。やっぱり何度読んでもおもしろい。人間には自由意志など存在せず、生存と遺伝子の拡散という2つの目的変数にしたアルゴリズムで動いてる、とすら思えてくる名著。
社会心理学講義 ──<閉ざされた社会>と<開かれた社会>
Twitterで流れてきて軽い気持ちでポチるも内容が重すぎて胃もたれしながら読んだ本。影響力の武器を集団や社会の文脈で捉えた本。最先端の恋愛テクニックに通ずる部分もある。
自ら主体的に選択したと思っても、我々は知らず知らずのうちに外界からの情報に影響を受けて判断や行動をしている。嫌ならば拒否しても良いと明確に指示をしてもしなくても、実験参加を承諾する被験者の割合はほとんど変わらない。しかし「嫌ならいいですよ。強制する気はありません」と言われると、本当は外的強制力が原因で引き出された行為であるのに、その事実が隠蔽され、あたかも自ら選び取った行為だと錯覚するのです。この錯覚がなければ、矛盾した心的状況は初めから起こらない。ここには自由意志などない。あるのは自由の虚構です。
この論理を推し進めると、個人主義者ほど簡単に意見を曲げやすいという、常識とは正反対の結論が導き出されます。他人の意見に流されず、自分の頭で考えて判断・行動し、自らの行為に対して責任を持つ。そんな自律的人間像が近代社会の理想です。しかし心理機構の原理からして、そんな人間は実際にはありえない。したがって個人主義的とは、外部情報に依存しても、その事実に無自覚だという意味にすぎません。何らかの行為を行った後で、「何故このような行動をとったのか」と自問する時に、個人主義者ほど自らの心の内部に原因があったのだろうと内省し、自らの行動に強い責任を感じやすい。そのため行動と意識との間の矛盾を緩和しようと自らの意見を無意識に変更する。こうして個人主義者こそ、強制された行為を自己正当化しやすい、したがって認知不協和を緩和するために意見を変えるという逆説的な結論が導かれます。
人的資本
最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法
コスパ厨にウケそうな勉強法のノウハウ本。まあ結局のところ
・きちんとリソース(時間と注意)を投入する
・なにかしらにアウトプットする
・雑でもいいから多く繰り返し、できるまで続ける
あたりに行き着くんでないの。
仕事選びのアートとサイエンス
こちらも改定版がでてたので再購入。キャリアに瞑想する講師が開くキャリアセミナーに参加したり、ろくに自分が転職したことない転職エージェントに相談したりして時間とお金を浪費するくらいならこの本一冊読んで終わり、でえんちゃうの。
おしまい
恋愛工学で読み解くテラスハウス 休日課長の事例~自覚美人対策と足切り基準~
残念なことに楽しかったテラスハウス軽井沢編が終わってしまいました。
風の噂によると、東京編がまた始まるんだとか始まらないんだとか。
我らがよく知る東京だとより身近な事例として捉えることができるので楽しみです。
さて、今回の事例はあの人気バンド ゲスの極み乙女。のベーシスト休日課長こと和田理生31歳(以下まさおと呼ぶ)。
見た目はただのおじさんにみえなくもないが、売れっ子バンドのベーシストということで、とてつもないスペックも持ち主であることは間違いない。
バンドマンにもかかわらず6年間彼女なし。
その間の性欲はどう処理したのだろう。まあそれはおいておこう(笑)。
1. 「ん?誰このおっさん?」からのスペック開示でテラハメンバー驚愕
テラスハウスに入居したまさお。
「和田と申します。よろしくお願いします」
完全に女子メンバーの「ん?誰このおっさん?」な表情。
しかしスペックを開示すると…
「アーティストの方ですか?」
「ゲスの極み乙女。っていうバンドのベースです」
本格的な芸能人がきて、急にリアクションが大きくなる女子メンバー。
「え?え?すごい」
「めっちゃ有名じゃないですか」
しかし、ちゃんとよくみると、これはシンプルに驚いているだけで脈ありサインではない。
試しにテラスハウス軽井沢編最強のイケメン石倉ノアくんが入居したときの女性陣の表情はこうである。
わかる人にはわかるこの違い。
まだまだな人は前々回の翔平ちゃんの事例で確認しておこう。www.onclog.com
ただここでもしまさおがうまくゴールできたら、これはハイスペおじさん界に衝撃を与える可能性がある。
ハイスペおじさんベストプラクティス開発なるか。
期待で胸が高鳴る。
2. モデルのりさこをデートに誘う
早速まさおが動き出す。
まさおはどうやらモデルのりさこに狙いを定めたようだ。
28歳、モデル、自覚美人。
こういう自覚美人は自覚美人ならではのアプローチをしなければならない。
というのも、これまで数えきれないほど多くの男からアプローチされてるからだ。
美貌を存在しないものとして扱いつつ、どこかのタイミングで「他の男と違う」と思ってもらい、食いつきが上がりきったところでいっきにギアチェンジする、というシナリオが定石である。
あくまでも男から食いつくと絶対にダメで、女→男への食いつきが上がってから押さないといけない。
で、「他の男と違う」と思ってもらうために鍵となる技術がリフレーミングだったりする。
週刊恋愛サロン第71号『愛の告白より効くリフレーミングの考え方』
週刊恋愛サロン第77号『オリジナルな関係をつくり出せ!リフレーミング・トークスクリプト』
早速テラハメンバーに得意な料理を振る舞ったまさお。
まずは外堀を埋めるところから。うむ、悪くない作戦だ。
と、思いきや...
「きれいですね」
あかーん(((((;°0°))))!!!!
美人を美人扱いして、普段から近寄ってくるその他大勢の男フォルダに入れられるパターンや!!
「ありがとうございます」
「何度見てもきれい」
だ、だからそれはあかんて(((((;°0°))))!!!!
しかもりさこの受け流しスキルをみてほしい。
世の中の自覚美人は、下手に断り方をすると変な男から恨みを買うリスクがあるため、他人を不快にさせずに受け流すスキルが異様に高いのが特徴だ。
彼女らにとって「ありがとうございます(ニコッ」は、誰も傷つけずその場をやり過ごすキラーワードなのだ。
やはり自覚美人は自覚美人なりの口説き方をしなければならない。
週刊恋愛サロン第66号『狙ったSクラス女性をゲットするためのSOS理論』
週刊恋愛サロン第85号『狙った美女を高確率で落とすSOS理論2.0』
週刊恋愛サロン第90号『美人攻略総論』
とにかく美人と巨乳は存在しないものとして扱うことをぜひともここでは強調しておきたい。
そして、唐突にまさおが奇妙なストーカーじみた発言をし始める。
「俺、家にね。りっちゃんがいたんだよね」
「俺 ずっとみたことあるなって思ってて」
「俺の家にいたんだよ」
えっ、こわいこわいこわいこわいこわい...マジでやべえやつ...(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
で、まさおはうれしそうに自分の家にいたりっちゃんを男子部屋からもってくる。
「多分 地方ので買ったんだよ。コンビニで」
「どうしよう勝手に運命感じちゃった(笑)」
あ、コルセットのモデルがりさこだったのか。マジで焦ったよまさお。
警察呼ぼうかと思って110番の11まで押してたわ。よかったよかった。
さて、場を和ませたところでデート打診(手にもってるのはさっきのコルセットのゴミ)。
「りっちゃんはあさってなにやってるんですか?」
「あさって休みです」
「どっか行きましょう」
「あっぜひ」
どうやらまさおはこのシナリオを事前に考えていたようだ。
「どういうところいきたいとかなければ勝手に決めますけど」
そうそう、それだよまさお!
決めてあげることこそやさしさだ。
聡太先生とは全然違う。さすが31歳。
同世代のアラサーとして本当がんばってほしい。
「ランチ行きましょう」
自覚美人相手に初回デートでランチはなかなか良いチョイス。
美人の数は限られている。
下手にロングボール戦略でセックストライするよりも、失点を最小限にしながら食いつきを上げきったところでシュートする、時間をかけてでも確実にゴールする戦略が必要なのだ。
つまり、少なくとも3回目くらいまでのデートとゴールまでのシナリオをある程度事前にデザインしておかなければならないので、最初はランチでさっさと解散するプランはそれなりに理にかなっているし、実績もある。
まさお意外と悪くないんではなかろうか。
週刊恋愛サロン第40号『QOLを高めるスモールボール戦略』
週刊恋愛サロン第106号3/3『美女取りこぼしを防ぐハイブリッドボール戦略』
週刊恋愛サロン第120号3/3『Sクラスでも怯まないマインドセットをつくる思考法』
3. ロッカールームトークでイエローカード
そのあと、男子部屋でロッカールームトーク。
「本当かわいいわ。めちゃくちゃタイプだわ」
「唇もプルプルしてるし」
「キスしたい」
く、くちびるがぷるぷる...( ゜Д゜)
まさおは完全に一線を越えてしまった。
あのとき警察を呼ばなかったおれの選択は間違っていたのかもしれない。
いや、ただの男子部屋のロッカールームトークの話ではないか。
これがうまく編集されて、りさこに伝わらない可能性だってある。
大目に見ようじゃないか!
まさおがんばれ!
4. 初回ランチ?デートへ
デート当日、遅めの朝ごはんを作ってあげたまさお。
これがおしゃれな人がやるブランチというやつか。
いい人すぎる。あれ、いい人といえば...
いや、まさおはまだわからん。これからや。
遅めの朝ごはんを食べたあと、まさおの行き先内緒テクニック発動。
「どこいくんですか?」
「どこ…ちょっとそれは内緒でいいですか?いってからのお楽しみで」
まさおテクニック使ってくるなあ。まあここは普通でもえんちゃうか。
りさこのリアクションは…
「分かりました」
悪くないリアクション。
ただ自覚美人は高度な愛想笑いスキルを持っているため、なんともいえない。
で、いったいデートの行き先はどこかというと、
白糸の滝ですか。はい、軽井沢の鉄板ですね。
秘密にして下手に期待値だけ上がっちゃったのでは...
「もうすでにここでめっちゃきれい」
と思いきや、りさこもいい感じにテンションが上がっているようだ。
さてここで注意すべきは、デートの所要時間である。
人間は飽きる生き物なので滞在時間による飽きが「デートつまらなかった」→「この人といるとつまらない」という印象を作り出してしまう。
初回デートで食いつきを維持するには、「あらもうこんな時間」くらいの状態でさっさと切り上げるのがセオリーだ。
なので、理想をいえば白糸はゴールしてからいった方がいいデートコース。
白糸の滝にて記念撮影。
「お父さんみたいじゃない?"お父さんときました"みたいな」
なんだこのパパ活感は...
恋愛プレイヤーたるものこういうなにかあったときの証拠になるような電子データはなるべく残さないスタンスでいきたいところだが、まあ今回はいいだろう。
カップル感はまるでないが、ここはスルーしよう。どうしようもない。
白糸の滝での散歩が終わったら喫茶店へ。
かわいい喫茶店。いい店やれる店に追加するとしよう。
時間が気になるが、一般的なデートコースとしては悪くなさそう。
「このお店探してくれたんですか?」
「実はめちゃくちゃ探して」
「探したんだけど、11月の木曜全然喫茶店空いてなくて」
あかーん(((((;°0°))))!!!!
そこは頑張ったアピールせずに
「レストランに詳しい知人に教えてもらったんだ」
などとさらっと流すんよ。
極力ガッツき感を消して、食いつきが閾値を越えた瞬間にギアチェンジしないと。
もう逆に自覚美人を落とすのにこれ以外のシナリオはないんよ。
ちなみにさっきの白糸の滝がPM2:00で、この喫茶店でPM4:30。
調べてみると白糸の滝→旦念亭まではタクシーで約20分。つまり、白糸の滝に約2時間滞在していたことになるので、ちょっと間延び感ある。
飽きリスクを最小化するためには、場所にもよるが1スポット30~90分くらいを目安としたい。
しかし、そんな僕の心配はよそにまさおにチャンスが訪れる。
「まさおさんライブとかあるんですか?」
「あるある。えっ、今度きてよ」
「えっ、いきたい」
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
自分の得意分野に持ち込むのはナイスプレー。
得意分野で能力を発揮している男は誰だってかっこよくみえるのだ。
週刊恋愛サロン第108号3/3『新ディスる技術のガイドライン』
「みんなで応援しに行きますね。いつでしたっけ?」
あ、みんなでいくのか。。。
まあそうだよな。
ひとりでライブとかいってもアレだもんな。
うん。アレだもん。。。
まだまだこれからや!
ここでまさおから次のデートの打診。
「なんかまた違う感じで(デート)行けたら良いなと思って」
「ねっ。ぜひ。料理も。ダイエットも(笑)」
よかった。デートはいけそう。
が、最後のひとこと。
はっきりいって、これはりさこからのデブムリサインである。
脈ありサインではない。デブムリサイン。
恋愛シーンで必要な観察力とはなにか~脈ありサインの読み取り方と応え方~
もし該当する読者がいたら非常に耳の痛い話なのだが、
・デブ
・食べ方が汚い
・不潔
・ハゲ
・なんかキモい
このあたりは容赦なく一発不合格になる。
有無を言わせず一発不合格。
まさおはかなり厳しい状況かもしれない。
テラスハウスが終わるまで減量しなければ可能性はかなり低いだろう。
デートの最後に事件は起きる。
「今変なこと言いそうになっちゃった」
「どういうこと?」
「"君に酔っちゃった"、みたいな」
...お、お巡りさん、この人です(゚A゚;)!!
あー、さらに減点を重ねてしまうまさお。
ときどき気持ち悪いこと言う癖があるようだ。。。
で、りさこのリアクションは…
「ちょっと待って。それはヤバい」
りさこは笑いながら応対しているが、心の奥底では「キモっ」と思っているだろう。
しかし自覚美人なのでそれを男に気づかせない。
で、男に「もしかしたらいけるかも!?」と思わせときながらのLINE既読スルー。
自覚美人をデートに誘おうとした男性なら経験したことある典型的なパターンだろう。
もうプロフェッショナルの流儀で特集してもいいレベルかもしれない。
初回デートとしてはちょっとやりすぎ感ある。
次回デートへの期待値が上がってしまうので、デートのシナリオは出会ってからゴールするまでの全体を踏まえてデザインしましょう。
5. まさお、絵音さんからのアドバイスをもらう
さて、バンド仲間の川谷絵音さんに相談するまさお。
恋多きバンドマン絵音さんからのアドバイスはまとめるとこうだ。
まさおはいつも自分からおもしろいいい人ポジションにいってしまい、結局友だちのまま終わる。
6年前まで(彼女がいた頃)は不屈の精神で断られても何回も告白して最終的に付き合えてたが、今はすぐ諦めがち。
だから、明日とかに告白しちゃってダメでも告白し続けろ。
1週間に1回告白すれば、あと6~7回できる。
お、おい、絵音さんほどのナチュラルモテ男ならそれでいけるけどだな。
ナチュラルモテ男の生存バイアスに引っ張られた恋愛アドバイスで事故ってきた非モテ男性はもはや数え切れないほどいるだろう。
世の中の恋愛アドバイスは、この生存バイアスに寄った再現性のないものがほとんどであることを肝に命じておこう。
個人的には、6年前のまさおは痩せていてシンプルにそれが結果に効いていた可能性が高いと思う。
6. カレー作りで絵音さんのアドバイスどおりやって事故る
今度はりさことテラスハウスで一緒に仲良くカレーづくり。
「えっ、ちなみに甘えるタイプ?」
「彼氏にはめっちゃ甘えるタイプです」
「甘えてるところみてみたいな」
あ、またでた!!まさおのときどきキモいこと言い始める癖。
言い方の問題なのか、ルックスの問題なのか、まさおが言うとなぜかキモくなってしまう。
「(失笑)」
この体勢は寒気しちゃってますね。
こういうテクニカルなことやるよりも、自覚美人には自然体でいった方が良い気がするなあ。
さらにまさおは攻める。
「呼び方とか変わる」
「~くんか~ちゃんって呼んでる」
「じゃあまさおちゃん?みたいなに」
「(失笑)」
どんどん事故るまさお。
これを楽しく笑っていると解釈してしまうのが男の性である。
そんなことはいいから黙っておいしいカレーを作るんだ。
料理の分野ならとにかく勝てる…はず。
「(サラダの)味付けオリーブオイル、ドレッシングどっちにします?」
「好きな方で。りっちゃんの好きなのは俺の好きなの」
「(失笑)」
さらに事故るまさお。
走り出したまさおはもう誰にも止められない。
事故ってることに気づかずまさおはさらに攻める。
「恋は始まりました?僕は始まっちゃいました」
知らんがな(笑)
さて、カレーを食べたあとの答え合わせをみてみよう。
プレイルームで、テラハメンバーのあいおくんと互いの恋愛について近況報告するりさこ。
「まさおさん"恋が始まった"って言ってたよ」
「どう思った?それ(聞いてりさこは)」
「どうリアクションしていいかわからない。"恋が始まった"って言われたことある?"そうなんですね"くらいしか言えなかった」
やはり自覚美人。
ここでも多少ぶっちゃけてる風にはしつつもオブラートに包む。
今回の連続事故で雲行きが怪しくなってきた。
7. 靴下事件が勃発し、りさこが責め立てられる
まさおがしばらくレコーディングでテラスハウスを空けている間、事件が起こる。
まあ本当どうでもいい話なんだが、りさこが以前テラハメンバーにお土産の靴下をあげた際「〇〇ちゃんだけに買ってきたから秘密にしてね」とみんなに言っていた、という噂を裏でモンスターゆいに仕込まれる。
「ゆいちゃんだけにお土産買ってきたから"秘密にしてね"って言われたんだよねあのとき」
それを聞いたヤンキーまやはこうなる。
「それも意味わかんない」
りさこは否定するも「しかもあいおくんと裏でこっそりシナリオ作ろうとしただろ」とモンスターゆいにさらに煽られ、大人の対応でとりあえず謝るもこうなる。
女の敵はいつも女なのである。
あー、こわいこわい。
しかし、これはまさおにとっては千載一遇のチャンス!!
これでもかというほど否定されまくった女の子への肯定的な言葉は、いつもの3~5倍くらい効果を発揮する。
弱った女の子ほど落としやすいものはないのである。
例えば、バリキャリ女子が上司に詰められたときなんかはまあ狙い目なわけだ。
8. まさおからの大人の意見とやさしい言葉
帰ってきたまさおはデート打診にくるも、りさこから事情を聞き、さっそくやさしい言葉をかける。
「あまり思いつめないでほしいな」
「泣きそう…"泣きそう"とか言って泣いたらまた変(な雰囲気)になっちゃうけど」
ほら効いてる効いてる( ̄ー ̄)ニヤリッ
そして...泣き出してしまうりさこ。
「うーん…涙腺 弱くなったっぽい」
まさおにチャンス到来!!
バリキャリ女子の場合は、3日もすればまたもとに戻るんだが、テラスハウスはこういうヤバいやつとも一緒に住まなければならないので、まだまだチャンスは続きそう。
ここで、まさおからのファインプレー。
「ランチ行く?ランチ行こうか?」
そうそう、りさこは一刻もこのモンスターハウス、ではなくテラスハウスから離れたいのだ。
9. 気分転換でそばを食べてりさこが元気になる
気分転換でそばを食べにいくことに。
「1つ目のこと(裏でモンスターゆいが放った陰口?)があったから、2つ目のこと(今回の言った言わない騒動)も気になったんだと思うんだよね。原因は全部いろいろ裏で言って曲がって伝わっちゃったから」
大人の見解。そう、寮長が卒業したいま、まさおはテラスハウスの中で最年長の31歳の最年長なのだ。
りさこは27歳、それ以外は皆イキのいいアラツーたちである。
まさおはこの絶妙な大人の男性ポジションを獲得したのだ。
そして、また泣き出すりさこ。
効いてる!効いてるぞまさお!
その後、気分を切り替えておいしいそばを食べて…
「元気でた。ありがとうございました。」
おお、いい!まさおのふくよかな体型の安心感がポジティブにはたらいた!
まさおから最後の一撃。
「でも笑顔が一番似合うよ。よかった笑ってくれて」
これはもしかするともしかるかもしれない。
これが夜で「テラスハウス戻っても本当に大丈夫?」からのそのままホテルインだと理想的なシナリオなんだが。
10. ガラス工房へデートに
はい、テラスハウス恒例ともいえる体験型デートへ。
聡太先生が果たせなかったおいしいビールを飲むグラスを作り会がここで開催される。
まさに橋田寿賀子先生のような伏線回収。
今はなき聡太先生をさしおいてグラスを作ったあとカフェへ。
ここでチャンスを感じたまさおがいっきにギアチェンジ。
「俺りっちゃんのこと好きなんだよね。テラスハウスいろいろあるけど俺がいるから安心してほしいなと思って。なんかこの思いに答えてほしいというよりはむしろただ安心してほしいなっていう」
そして、またもやりさこ号泣。
「マジまさおさんがいてよかったって本当に思う」
うん、まあ厳しい指摘をすると、もう少し早くてもよかった。
個人的にはやっぱりそばの日の夜がベスト。
で、この言葉はピロートークとして聞きたかったところ。
もちろん売れっ子バンドなのでそこまでリスクとれないというのもあるが。
12. りさこからまさおへのお礼
テラスハウス軽井沢編終了も迫ってきた12月下旬、ふたりはクリスマスツリーを飾ることに。
そこでりさこから改めてまさおにお礼の言葉。
「なんか最近テラスハウス内でいろいろあって人間不信になってたんだけど、まさおさんがやさしくかけてくれる言葉に助けられた。ありがとう。ありがとうまちゃお(ハァト)」
喜ぶまちゃお。
「りちゃことまちゃおヤバいね」
まさお本当に素晴らしくていい人なのだが、ときどきキモくなるのはなぜなんだろう。
13. まさおベーシストのスペックを活かしライブ後の告白
テラハメンバーでまさおのライブを観に行くことに。
まさお、そうそう、これをもっとみせるんだ。
まさおのベースの上手さに感動するりさこ
「まさおさん、すごい。カッコいい」
そう、まさおは売れっ子バンドのベーシストであって、おそらく日本のミュージシャンではトップクラスに入るくらいのすごい人なのだ。
決して山の手線でスマホゲーム片手に鼻をほじってるようなただの小太りなおじさんではない。
ライブ中にまさおをみつめるりさこ。
心なしか目が潤んでる。
こ、これはもしやいけるのでは。
そして、ライブ後にりさこを呼び出したまさお。
「どうでした?」
「本当にカッコよかった。まさおさん輝いてた。"いつもと違うわまさおさん"って思った」
一貫性の原理が働くので自分に対する肯定的な発言を引き出すこういう細かいプレーは大事。
この勢いをそのままにまさおが攻める。
「いつもと違うまさおさんのままでひとこといいっすか」
流れ的には完璧や。
自分の得意分野に持ち込んでからのセックストライ。
ちなみに、
弱ったバリキャリ女子からの仕事相談→まじめに課題定義と解決方針提示→バリキャリ女子の個人的な解釈をリフレーミング
が、個人的には鉄板のシナリオです。
週刊恋愛サロン第71号『愛の告白より効くリフレーミングの考え方』
「応援したいなとか守りたいなってこれまでにない感情が芽生えてきて。しかもお互いに刺激しあえる関係になれるんじゃないかなとも思ってて…もしよかったら俺と付き合ってほしい」
まさおは大人の素晴らしい男性だ。
あの動物園のようなテラスハウスでみんなと当たり障りのないコミュニケーションをとりつつ、一方ではりさこのケアもしながら、そしてなによりもこうして一流のベーシストとしてバリバリ活躍している。
この一連の騒動からライブへの招待、告白までの流れも完璧である。
しかし、である。
もうこれは日本のカルチャーというか、セックスする前の告白は無駄に成功率を下げてしまうこともまた真実である。
特に良くないのが、「付き合ってください」と相手に意思決定をせまる方式。
確かに生殖機能の観点から女が男を選ぶ側ということは間違いないのだが、付き合うか意思決定するのは女にとって認知負荷が高すぎるのだ。
よって、告白するなら
・食いつきが上がりきったところで事後報告方式(「もう彼女にしたから」など
・明示的に好意を伝えるが意思決定は求めない(「好きだと思ってるんだよね」「好きなのいつから気づいてた?」など)
のいずれかにし、下手に成功率を下げないことが大切である。
で、結果は!?
「ありがとう...うーん」
でた、自覚美人の受け流しワード「ありがとう」。
これダメなやつか。。。
このままだとフラれると察したまさおがなんとか延命措置。
「言葉でないよね」
「また福岡のライブもあって今日とは少し違う景色もみられるから。それで最後心を決めてもらえたらなって思ってて」
「きちんと自分の中で整理して答えだすね」
女が冷静に考えてからうまくいったパターンはほぼゼロなのではないだろうか。
女に冷静に考えさせたらもうダメなのだ。
食いつきが上がりきったときにタクシーにさっとのせてゴールする。
これでセックストリガーをひかねば次はない。
セックストリガーで男女の恋愛市場はまわっているのだ。
週刊恋愛サロン第13号『セックストリガー理論』
週刊恋愛サロン第48号『彼女化するための奥義LTRコンボ』
14. 絵音さんからの援護射撃
もうほぼ無理ゲー化したため、ここからの挽回はなかなかキツい。
りさこと仕事で共演したゲスの極み乙女。の絵音さんからも援護射撃。
「課長(まさお)はうまくいかないときほどベースがよくなる。もしかしたらガンガン恋愛した(うまくいった)ときのバンドに与える影響を気にしているのかもしれない。できれば、そのあたりも汲み取ってあげてほしい」
「いやでも本当オススメです」
最後のひと押し。
これ金曜夜のレストランに通されて最初に言われるひとことや。
「いろいろ聞けてよかったです。まさおさんのこと」
一生懸命まさおをよいしょしようとする絵音さんの方が逆に素敵にみえる結末に。
「課長(まさお)この前もファンに付き合ってって告白されててさ」みたいな方向性の方がよかったのかもしれない。
15. 3回イルミネーションデートへ
テラスハウス軽井沢編も12月で終わってしまうため、まさおからも最後のひと押し。
泣いても笑ってももうすぐ終わり。
まさおはりさこをイルミネーションに誘う。
イルミネーションは鉄板といえば鉄板だが、寒くて気分が盛り下がっちゃいがちなので、室内からみえるレストランかバーを予約しておいた方がベター。
歩いて公園にいくなら寒くない季節かゴールしてからいこう。
ここでまさおがハンドテストトライ。
「もしよかったらさ。手つなぎません?」
「なんで?(笑)」
あっさりと笑顔で受け流されてしまう。
しかもここで粘ろうするのがさらによくなかった
「カバン持つから。ダメ?」
「なんで?まだ早くない?(笑)」
やはり受け流されてしまう。
大切なことなので繰り返し言うが、相手に意思決定してもらうスタンスは自分への自信のなさの裏返しともいえる。
非モテは自分の責任回避とダメージ最小化のため、いつも相手に許可を求め、どうしても回りくどい表現になってしまう。
決めてあげることはやさしさであり、また決定に伴う責任を引き取ることでもある。
それが「リードする」ということではないだろうか。
そして、もうひとつみてほしいのは、りさこの左手である。
・ポケットに手を入れたまま→脈なしサイン1つめ
・あえてまさお側にカバンをもっている→脈なしサイン2つめ
つまり、ハンドテストしても98%NGになることが事前にわかる。
にもかかわらず、ハンドテストを実行してしまうあたり観察の解像度が粗いというかもう観察すらしてないといわざるを得ない。
もちろん時間がなくて焦るというもわかるが。
こういう事故を減らすには、まずはきちんと脈ありサインを読めるようになることだろう。
恋愛シーンで必要な観察力とはなにか~脈ありサインの読み取り方と応え方~
まさおは最後ののぞみをかけてりさこに福岡でのライブのチケットを渡す。
「めちゃくちゃ好きだし、愛おしいし、だからもっと一緒にいたいし、だから本当に付き合いたい」
「ありがとう」
もういまや枕詞となった安定の"ありがとう"(笑)
"ありがとう"は下手に意思表示をするより、短期的には誰も傷つけなくて済むすごく便利なワードなのだ。
16. 福岡のライブでいざ決着
まさおから受け取ったチケットをもってひとり福岡のライブにやってきたりさこ。
わざわざ軽井沢から福岡までいくってことはもしかしたらもしかするかもしれない。
まさおの安定感あるパフォーマンス。
音楽には人の心を動かす力がある。
あれだけ結婚式でステナンすることしか考えてない自分ですら、爆音で西野カナのトリセツが流れると、少しうるっとしてしまうくらいなのだから、なにか起こるかもしれない。
それだけの力が音楽にはあるのだ。
そしてライブ終了後。
最後にまさおからのクリスマスプレゼント攻撃。
週刊恋愛サロン第107号3/3『オリジナルな関係を築くプレゼント戦略』
ここで注目してほしいのは、あくまでもまさおからりさこへのプレゼントであって、りさこからまさおへはなにもあげてないということだ(笑)。
やはり状況は厳しいままなのか。
ちなみに中身はマフラーでした。
まさお、これはゴールしてからやるやつや。
そして、いよいよ。。。
「もうおれはこれ以上かっこつけられないわ。こんなおれでよければ付き合ってほしい。大好きです」
「まさおさんのことを恋愛感情で見ることができひんかった。ほんまにごめん」
遠くをみるまさお。。。
対象的にもベイサイドプレイス博多の美しすぎる夜景。。。
まあ予想通りではあったが残念。。。
まさおの何がダメだったのか
結局まさおのなにがダメだったのか。
振り返ってみると、細部でイマイチなプレーはあったものの、靴下騒動でのフォローから得意分野であるライブに持ち込み、最後に告白。
この流れはそんなに悪くなかった。
忘れてはいけないが、まさおは売れっ子人気バンドのベーシストであり、その腕は間違いなくトップクラスである。
にもかかわらず、なにがダメだったのか。
身も蓋もないことを言ってしまうと、僕は太っていたことが最も結果に影響したのではないかと思う。
痩せてややマッチョ気味でワイルドな雰囲気なら、もう少し可能性はあったのではないだろうか。
逆の立場で考えてみよう。
ここにデブの女の子がいるとする。
体脂肪率でいえば、30%くらいであろうか。
パンパンの二の腕にきれいな二重あご。
よくいるデブを想像してみてほしい。
しかし、このデブはデブであること以外は素晴らしい。
肌もきれいだし、洋服もおしゃれでネイルもきれいにしている。
おまけに料理もできて自分の仕事をいつも応援してくれ、性格もいい。
おまけに実家も裕福で育ちも良い。
でもデブはデブなのだ。
僕が伝えたいことがなんとなく伝わっただろうか。
女が男を選ぶメカニズム
ここで恋愛工学のキホンのキともいえるACSモデルをみてみよう。
(ロジカル恋愛論より引用)
ACSモデルは男女が出会ってから男女の仲になるまでのプロセスをフェーズわけしたものである。
基本的に、プレ・セックス・ピリオドは減点法、ポストSPは加点法と考えていい。
つまり、初回セックスに至るまで、音は注意深く男の減点ポイントを探してスクリーニングする。
Aフェーズでみるのは、いわば足切り基準である。
・キチガイじゃないか
・貧乏じゃないか
・清潔感はあるか
・キモくないか
・デブじゃないか
こういう最低限の足切り基準で男をスクリーニングしていく。
おそらくまさおは最初にここのデブ項目でひっかかった可能性が高い。
凄腕と呼ばれるナンパ師の方々をみると、当然みなこのあたりは当たり前のようにクリアしている。
モノトーンでシンプルな洋服で、清潔感があり、おしゃれなカフェの店員ぽい出立ちなのは、こうした万人の足切り基準をクリアすることに最適化されているからである。
このAフェーズの足切り基準をクリアして、はじめて次のCフェーズ以降に進めるのだ。
本当に身も蓋もないことなのだが、ビジネスとは違い一芸に秀でているだけでは勝てないし、でも一芸がなくてもいいというわけではないのが恋愛の難しいところである。
デブは百害あって一利なし。
何歳になっても健康には気をつけよう。
おしまい
参考
Terrace House: Opening New Doors | Netflix Official Site
恋愛工学で解説するテラスハウス(聡太先生の事例)~イケメンすぎることのリスク~
久々の人気シリーズ更新しました。
今年の締めくくりとして、これを機に自分自身を振り返ってみるといいかもしれません。
軽井沢編の前回、前々回はこちら。
今回の事例はジュノンボーイにも選ばれた経験がある河野聡太(こうのそうた)くんこと聡太先生。
またもやイケメン。
テラスハウスのイケメン率高すぎ。
決してこれが世の中の標準とは思ってほしくないところ。
ん?聡太先生「一身上の都合により退職」多いな。仕事続かない?ジョブホッパー?まあいいか。
それではいつもどおり順をおってみていこう。
1.無類のイケメン好きアヤから脈ありサインでるもきれいに空振り
イケメンが入居すると必ずなにかが起こる。
イケメン好きの既存メンバーアヤからマイルドにご飯の誘いが。
ああ、イケメンズルい...
「免許持ってるんだったらあれですね...どっか連れてってもらえる」
はい、勉強熱心な読者の方から気づくだろう。脈ありサインだ。
恋愛シーンで必要な観察力とはなにか~脈ありサインの読み取り方と応え方~
週刊恋愛サロン第97号『脈ありサイン・ダイアグラム2.0』
まともにデート行きましょうとは恥ずかしくていえないから、免許持ってることを言い訳にして、目を合わせずに誘っているパターン。
いや頑張っててかわいいですね。
しかし、ちょいブスには厳しい聡太先生。早速ガツんとディスる。
「えっ、運転しろってこと?足みたいな?足の雰囲気だしてたでしょいま」
「違う違う違う。一緒にお出かけしましょう、みたいな」
焦って必死で否定するアヤ。いや一生懸命な子は好感がもてますね、はい。
で、気になるのは聡太先生がドSなのか、それともコミュ障なのか。
この時点ではちょっとわからない。
しかし、こういうドSなイケメンがモテるケースはわりとよくある。
ドSなイケメン顔射しオラオラモテ男1.0といったところだろうか。
まあイケメンにありがちといえばありがちなタイプ。
週刊恋愛サロン第82号『恋愛工学の限界と新しいモテ方「モテ男2.0」』
ちなみに僕らのようなフツメンは徹底的にブスやちょいブスに親切にすること推奨している。
簡単にいうと楽しそうにしているブスやちょいブスをみた美人が食いついてくる構造なのだが、界隈ではこれをブスレバレッジ、またはちょいブスレバレッジという。
聡太先生のようにブスをぞんざいに扱う男たちのおかげで、ブスに親切な僕らが際立つのである。
いつもありがとうございます。
では早速ディスる技術の答え合わせ。これがテラスハウスのいいところだ。
「2人で行こうかなって思って言ったのに"足ってこと?"って言われたら"じゃあいいや"って思っちゃう」
あちゃー。せっかくの脈ありサインをきれいに空振り。
コミュ障の可能性が高くなってきた。
素直に「そうだねどこいく」くらいの返しをしていれば、何ら問題ないケースだと思うんだがどうしたものか。
ディスる技術は正しく使えないと諸刃の剣ですね。
週刊恋愛サロン第108号3/3『新ディスる技術のガイドライン』
2.りさこからの脈ありサイン!?
入居してパッとしない日々が続いていた聡太くんだが、モデルのりさこが入居してきたのを機にやっと恋が動き出す。
「てかさ、聡太くん土日しか休みないの?まだ何も聡太くんのことまだわかんないから今度ランチでもいかない?」
「ぜひぜひ。いってください」
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
イケメンにはなにもしなくてもチャンスが舞い降りる。
名付けてイケメンチャーンス(アタックチャーンスの言い方)
イケメンの顔射しAフェーズ突破...ズルい...いや、本当ズルい。
おれも福山雅治の顔に生まれたかった。マスク作るか。
福山雅治のマスクがいくらでつくれるか見積もりとりたい。 https://t.co/79WLkbVO2x
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年11月19日
3.いざランチデートへ
そして待ちに待ったランチデート。
家で待ち合わせてから一緒にいくようだ。
このあたりはテラスハウスならではのシチュエーション。
「何食べに行く?」
決めてないんかい(笑)
「決めてあげる」行為は決定コストと失敗リスクを引き取る一種のやさしさといえる。
レストランのチョイスに自信がなければ「和食か洋食だとどっちが食べたい?」など提案型でもOK。
今回のりさこは職業モデルで食にはうるさそうだから、勝手に決めるよりは提案型のがベター。
ちなみに提案した候補が素晴らしすぎると、それだけで食いつきが上がるケースもある。センスあるお店のチョイスは高いファンダメンタルバリューのメタメッセージとして機能するのだ。
まあいずれにせよ聡太先生はそこまで考えてないんだろう。
「嫌いなものとかある?」
「嫌いなもの...いや、食べられるものをお店で探す能力に長けてるから大丈夫」
...知らんがな(笑)
聡太先生には上手にいじってくれるくりーむしちゅー上田のような料理人的存在がいないとなかなか厳しいかもしれない。
それほどウケてないようだし、やはりコミュ障だったか。
「じゃあ初リサーチするわ。私が軽井沢で」
結局りさこに決めさせるのか。しょっぱなからダメなやつ....( ´゚д゚`)
聡太先生からするとりさこは年上だが、はっきりいってそんなの関係ない。
というか年上をゲットするには年上扱いせず、上からいくことがなによりも大切なのだ。
週刊恋愛サロン第108号3/3『新ディスる技術のガイドライン』
ここで早速いつもの素材(クールポコのやっちまったな)を使いたいが、まだ序盤なので最後までとっておこう。
さてランチデートにいくわけだが、そこで聡太先生のセルフ情熱大陸が繰り広げられる。
要約すると、
「ジュノンボーイや結婚でいろんなことを経験してきた」
「いろんな人から仕事を誘われてスキルアップもしてきた」
「ただ生き急いでる感ある」
という意識高い風のお話。
もちろんりさこの話はほとんどなく、9割は聡太先生の単独インタビューのような状態。
で、その結果当然こうなる。
脈なしサイン。Aフェーズを顔でクリアするもCフェーズ前半でアウト。
くっ、葉加瀬太郎のあのBGMさえあれば...いやそういう問題じゃないか(笑)。
感情インタビューとかテクニカル以前のもっと普遍的なコミュニケーションの問題な気がしてきた。
モテない人のトークはほぼ間違いなくこのどれかにあてはまる。 pic.twitter.com/4tVw2f8Cm3
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年12月12日
週刊恋愛サロン第59号『女の子と何を話していいか分からないあなたへ「感情インタビューの方法」』
週刊恋愛サロン第75号『感情インタビュー2.0』
そして後日りさこからのフィードバック。
実はテラハメンバーで元プロサッカー選手の愛大(あいお)くんもりさこを狙っていて、聡太くんのランチデートについて探りを入れる。
「聡くんとご飯いってどんな感じだった?いい感じだった?」
「いや全然いい感じじゃない。なんかすごい気使った気がする。超気使った」
あちゃー。どうやら聡太先生はドSイケメンというよりはただのコミュ障だったようだ。
コミュ障にもいろいろあるが、今回のケースは言わなくてもいいことをペラペラ喋る、受け手の脳内シミュレータがまるでインストールされていないタイプだ。
イケメンでもこういう人ときどきいる。
イケメン活かしきれてなくてもったいないなあ。。。
3.女子会でネタにされる
そんなある日の夜、男子メンバーが留守中のテラスハウスで女子会が開かれる。
まや「じゃあ男子3人の中でさ。誰は絶対ない?」
うむ、女子会によくあるテーマ。
こうして非モテ男を酒の肴にするパターンか。
おそらく知らないところで自分も幾度となくネタにされていたことだろう。
ゆい「聡太くん」
りさこ「りさも聡太くん」
まや「うちも聡太くん」
まさかの満場一致で聡太先生。
難なく法案が議決されました。
こんなにスムーズな国会も珍しい。あ、女子会か。失礼しました。
女というのはかわいい顔してときに残酷な生き物だ。
誰もが生まれつき一瞬にして非モテ臭を秒で嗅ぎ分けるスキルを持ち合わせている。
4.「俺のメガネ選ぶ会」が催される
そして、ついに事件は起こる。
聡太先生は、自らの発言や振る舞いによって受け手がどう認知するかをシミュレートする機能がまるでインストールされてないコミュ障である。
当然前回のデートでの印象や女子会での出来事に気づくことなく、りさこをデートに誘う。
愛大(あいお)くんが溶岩デートをセッティングしてくれた話を嬉しそうにするりさこに対し、聡太先生も反撃開始。
「俺のメガネ選ぶ会のデートはすぐ作れるんで。全然(きてくれてもいいよ)」
この非モテならではの回りくどい誘い方に爆笑するりさこ。
しかし聡太先生は気にせず攻める。
このリアクションを目の当たりにして、ここまでできる人はなかなかいない。
だから聡太"先生"なのだ。
「一応そこはまだ席があいてるんで」
非モテの誘い方というのはどれも共通して回りくどい。それは自分が断られたときのダメージを最小化するために保険をかけているからだ。そして、女はこういう男をGood Genes値なしとしてNG判定する。
断られたときのダメージが怖くて怖くて、必死に外堀を埋めにいっている聡太先生の弱さが女には透けてみえるのである。
非モテのデート打診は断られたときのダメージを最小化しようとしてるからいつも回りくどい
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年12月24日
「パスタおいしいよね」
「行きたいお店とかないの?」
「〇〇ってところがおいしいらしいよ」
「今度一緒にいきたいね^^」
「いつひま?」
「もしよかったらこの前言ってたイタリアンいかない?」
なげぇよ笑
で、早速女子からフィードバック。
テラスハウスの編集は本当わかりやすい。
りさこは聡太先生との出来事をテラハメンバーのゆいちゃんに報告。
りさこ「"俺のメガネ選ぶ会に参加してもいいよ"みたいな(誘われ方を聡太くんにされた)」
ゆい「だいぶ上からだね(笑)俺の隣空いてるよ的なね」
りさこから聡太先生にとどめの一撃が放たれる。
りさこ「"俺がデート誘ってやったぜ"みたいなふうに言われて...まあ...ドン引いちゃったんだけど」
ゆい「りさこちゃんはその"俺のメガネを選ぶ会"の会員になれたわけだ。いいなー(笑)」
俺のフレンチ
俺のイタリアン
そして、"俺のメガネを選ぶ会"
もしかすると、銀座に集中出店している俺のシリーズのレストランへ連れていき、伏線回収する粋な計らいを聡太先生は狙っているのかもしれない...
と僕くらいの教養があればこのスーパーハイコンテクストなネタを読み解けるのだが、世の一般女性はそんなことよりこの回りくどい誘い方が気になってしょうがない。
ただここで指摘しておきたいのは、上から目線なのが問題ではなく保険をかけているのが問題なのだ。
聡太先生がわざわざ"俺のメガネを選ぶ会"を催した意図は、断られてもデートではないのでノーダメージ風に自分を守ることにある。
よく恋愛では言い訳が大切と言われるが、それはあくまでも女にとっての言い訳であり、男にとっての言い訳ではない。
自分への言い訳をたっぷり用意してデートに誘ったがゆえに聡太先生はキモがられているのだ。
まあ恋愛プレイヤーとしては初級編の内容といったところだろう。
5.まやになぜりさこを誘ったか激詰めされる
そんな聡太先生の心の弱さを見透かしたまやは聡太先生を激詰めする。
「なんでりっちゃんを誘ったの?」
「だって1人でメガネ買いに行って変なの選んだら嫌じゃん」
「じゃあ愛大(あいお)くんでもよかったじゃん」
「男ふたりでメガネ買いに行くの気持ち悪くね?」
「じゃあうちでもよかったじゃん」
「まやでもよかったよ、もちろん」
「は?なんだそれ」
当然りさこが気になってるとは正直に言えずこうなる...
なんだか聡太先生がかわいそうになってきた...(ToT)
6. もう死んでるのにわざわざ殺されにいく
りさこにドン引かれているにもかかわらず、聡太先生はそんなこと知る由もない。
なぜなら受け手の脳内シミュレーターが搭載されていないから。
なので、女子部屋に"俺のメガネを選ぶ会"の案内をりさこにしにいく。
また女子部屋っていう場所も悪かった。
「メカネを買いに行くの日にち決めてなかったからいつ行けるのかなと思って」
「聡太くんの性格的に自分に似合うメガネわかってそうだし、りさこが参加して選んでも無駄だなと思って。もしメガネ屋さんで本当に迷ったら写メ送って」
かなりオブラートに包んだ断り方。
さすがに聡太先生も気づいただろう。
「オーケーオーケー、了解しました」
笑って必死に耐えるところが痛々しい。
いや本当に聡太先生がかわいそうになってきた。
非モテ時代の自分をみているようだ。
そして聡太先生が帰った直後に女子会開催。
ゆい「断っちゃってよかったのかな。まあでもいいよって言ったから大丈夫か」
りさこ「最初から行く気ないんだったら断った方がいいかなと」
まや「でも"自分で決めるなら決めるし"って言ってたからいいじゃん」
りさこ「言ってたね」
まや「じゃあ最初から誘うな(笑)」
全員「アハハハ」
これぞ女の暴力。恐ろしすぎ。。。
勘のいい男なら気づいてリスク回避できたが、やはり聡太先生は普通にデートにいけるものだと思い込んでいたのだろう。
イケメンゆえの自信が仇となる。イケメンバイアス。
7.切り替えて今度はまやをデートに誘う
りさこにデートを断られてしまった聡太先生。
ここで驚くべき行動にでる。
なんと断られてすぐ違う女をデートに誘うのだ。
「まや、ビール工場いこうよ。三連休空いてるでしょ」
聡太先生がりさこ狙いだと思っていたまやは当然驚く。
「なにいきなり。ビックリした」
恋愛工学でスタティスティカル・アービトラージという極めて重要な概念がある。すごく簡単にいえば、出会いの数が多ければ多いほど成功の確率が高まるのだから、試行回数をとにかく増やせという考え方のことだ。もちろんこの戦略にはうまくいかなかったときの評判リスクが伴うため、同一コミュニティに属さない女性にアプローチすることが大前提である。
テラスハウスのように閉じたコミュニティでミスると即座にその情報は共有されるのでむしろやらない方が得策だ。こういう閉じたコミュニティの女にアプローチする際は、間接スペックアピールにより、相手からの強い脈ありサインが出るまで待つのがセオリーといえる。
ただこれは結構難しくて上級者向きのプレースタイル。
ではなぜ聡太先生はテラスハウス内でこんなことをしたのだろうか。
おそらく最も有力な説は、りさこに断られたてもおれは別にダメージ食らってないよとアピールしたかったのではないだろうか。
「おれは誰でもカジュアルにデートする。だからりさこに断られても別にダメージではない。なぜならデートではなく"おれのメガネを選ぶ会"だから」
そう言いたかったのではないだろうか。
8.謎のビール工場デート
結果、まやとデートにいくわけだが、もうビール工場デートなんぞどうでもいい。
デート終わりにまやは"俺のメガネを選ぶ会"について、きちんとフィードバックしてくれる。
「りっちゃんメガネを探しにいくのはよかったんだけど、誘い方がよくなかったみたい。上から目線の誘い方がよくなかったんだって」
フィードバックする側からしたら、恨まれるかもしれないので全くメリットはないのだが、まやは良くも悪くも素直ないい子なのである。
「あっ、その、なんか...俺のガチの誘いみたいな?別に行っても行かなくてもいいぐらいの誘い方だからこそ...乱雑な(誘い方になったんだよ)」
もう言い訳を極めるとここまでくるのか。
しかも空気が全く読めない聡太先生は、高度は新たに「おいしいビールを飲むグラスを作りに行く会」を発足してしまう。
「今度おいしいビールを飲むグラスを作りに行く会」
もう聡太先生は拒絶される恐怖で、会を作らずにデートに誘うことができないのだろう。
会発足依存症...
そして、この暴走はいつまで続くのだろうか...
9.まやを「おいしいビールを飲むグラスを作りに行く会」に誘うも...
りさこに断られた聡太先生はターゲットをまやに変更。
恋愛工学でいうところのスタティスティカル・アービトラージをテラスハウス内で実践するもここはテラスハウスである。
あらゆる情報が筒抜けなのだ(笑)。
にもかかわらず、聡太先生は暴走は止まらない。
「次グラスを作りに行くの付き合ってほしい」
「軽井沢ってあんのかな?」
こ、これは...確度95%の脈なしサイン (゚A゚;)
日々鍛錬を積めば脈ありサインだけでなく、脈なしサインも読めるようになる。
恋愛シーンで必要な観察力とはなにか~脈ありサインの読み取り方と応え方~
こういうときは「ちょっと探してあったらまた連絡するわ」とフェーズアウトするのが無難だろう。
リスクコントロールのうまいプレイヤーは引き際もスマートなのだ。
しかし、これまでの行動から聡太先生がそんな機転の効いたことができるわけでもなく...
「調べたらあるって書いてあった」
「あっ、調べたんだ...(察してくれ行きたくないんだ)」※()内はオンクの妄想
「調べた調べた」
まさに敏腕刑事の取り調べのような聡太先生の裏取り。
いくらDon't Be EvilなGoogleのサービスと使っても、使い方を間違えるとときにそれは受け手にとってEvilとなりうる。
そして、痺れを切らしたまやから120%の脈なしサインが放たれる。
「あまり集中して物作ることできなそう、うち」
さすがにこれで気づいただろう。。。
聡太先生、ここはひとまず退散しよう。
「じゃあ何か別案を考えさせていただきますか」
そ、そうじゃねえ!!おまえとは行きたくないんだ!!
いったん落ち着け!!落ち着くんだ聡太先生!!
僕は先生にまだ死んでほしくない。
テラスハウスだって新メンバーが入ってくる。
そうしたらまた仕切り直せばいいじゃないか。
まやはやさしい。
そんな聡太先生に今度は200%の脈なしサインを送る。
「えーマジで?そうなんだー(半笑い)」
人間は窮地に立たされるとその状況を受け入れられず呆れて笑う。
そういえば、りさこのときも。。。
「呆れて笑い出す」を新たに脈なしサインとしてインストールしました。
で、その日は強引に乗り切るがやはり次の日こうなる。
「最近海斗にも誘われてるし、あまり2人並行して出かけたりするの好きじゃないんだよね。(おでかけなしでお願いします)」
これでテラスハウスして連続して2人に拒絶されたことになる。
聡太先生のメンタルは大丈夫だろうか。
10.逃げのテラスハウス卒業
男子メンバーの海斗をスケボーに誘った聡太先生。
そこで海斗にテラスハウスを卒業することを伝える。
「今週末くらいに卒業しようかと思って」
えっ、急だな。そうやってこれまで仕事もやめたのか。
で、理由は?
「なんとなく当初の目的を俺の中で達成しつつあるというか」
そうか、聡太先生がテラスハウスに入った目的は恋愛をすることではなかったんだ。
本業であるスマホゲームアプリ開発のためのアイデア探しという目的でテラスハウスに入居したのだ。
そのへんのチャラチャラしたやつらとは違う。
(アイデア探しならもっと他の方法あるだろ、という指摘は受け付けない)
つまり、2人にフラれようが関係ない。
非モテのクリエイティビティは世界をよりよい方向へアップデートする。
テラスハウスを機に素晴らしいアイデアを世に生み出せたらならどれだけフラれようが全然OK。
かつての翔平ちゃんもそうだった。
翔平ちゃんは聖南さんにフラれた次の日に書いた曲がそれなりにヒットし、大きく羽ばたいた。
非モテはフラれるとクリエイティブになり、その結果大きな一歩を踏み出すのだ。
またしてもテラスハウスはこのパターンか。
聡太先生、頑張っておもしろいゲームアプリをリリースしてください。
僕はスマホゲームは一切やらないけど聡太先生のことは心の奥底から応援しています。
目指せ第2のパズドラ。
こっそりドルコスト平均法でミクシーの株も買っておきます。
「”これだ”っていうアイデアを思いついたわけではないんだけど」
えっ、ちょ、おま...また嘘つきかよ....( ´゚д゚`)
残念すぎる...
まあひとことでいえば、逃げの卒業である。
女2人にフラれ、居場所がなくなったテラスハウスから一刻も早く聡太先生はでていきたかったのだろう。
ただ今回の聡太先生の恋愛がテラスハウスではなく、外部の恋愛市場における活動ならどうだっただろう。
スタティスティカル・アービトラージは機能したはずだし、顔射しで何人かセックスできていたはずである。
スタティスティカル・アービトラージをシェアハウス内でやると、どうしようもない状況に陥ってしまうのだ。
わかってはいたが実に残念。。。
なぜ聡太先生はこうなってしまったのか
ではなぜこうなってしまったのだろうか。
ここでは単に聡太先生個人を責めるのではなく、そのメカニズムを考えてみたい。
聡太先生はこれまで拒絶を恐れ、拒絶されないための保険をかけた言動や行動を度々繰り返してきた。
ただこれは非モテプレイヤーにはよくある現象である。
それを差し引いたとしても元ジュノンボーイのイケメンアドバンテージがあるから普通はなんとかなるはずだ。
でもそうはならなかった。
これは恋愛工学のテクニカルがどうこうの前の一般的なコミュニケーションの問題といえる。
聡太先生の最も大きな特徴は、コミュニケーションにおける受け手の脳内シミュレータがまるで存在しなかったことである。
おそらくちゃんとNetflixをみればわかるのだが、聡太先生はマジで気づいていない。
当然会話してて受け手が「ん?」となってることにも気づいていないし、もしかしたら自分への言い訳を連発していることにも気づいていない可能性だってある。
受け手の脳内シミュレータはいつどのように作られるのか
ではなぜ聡太先生には受け手の脳内シミュレータが全くインストールされていなかったのか。
それは僕ら人間がどのように学習するかを考えてみるとわかりやすい。
僕ら人間は試行した結果をフィードバックとして獲得し学習する。
例えば、ある男の子が太った女の子を向かって「おいデブ」と言ったとしよう。
彼女がデブであることは紛れもない真実である。体脂肪率、BMI、表面積、着ている洋服のサイズ、食べる食事の量...なにからなにをとってみても客観的な根拠があるデブだ。
しかし、当然このデブは、自分に浴びせられた「デブ」発言に傷つき、悲しい表情をしたり、泣いたりするだろう。
このフィードバックにもとに男の子は「本当のことでもデブにデブと言うと受け手を悲しませることになるんだ」と学習するのである。
このコミュニケーションにおける試行を積み重ねるにつれ、男の子は「ではぽっちゃりはセーフなのか」や「逆にめちゃくちゃ痩せてるねはどうだろう。」みたいな仮説を検証し、少しずつ受け手の脳内シミュレータがインストールされていくのである。
これが進むと、複数人の関係性や時間軸といった変数が増えていき、よりハイコンテクストな状況でも、その情報が伝わったとき、受け手はどう認知し、どのような感情になり、どう行動するかが正確にシミュレートできるようになるのだ。
これがいわゆる"空気が読める"状態である。
意識していようがいまいが、誰もがこうしてプロセスを経て受け手の脳内シミュレータを獲得していく。
テラスハウスからみえて聡太先生のリーマン像
こう考えると今回の聡太先生の事例もうまく説明できる。
圧倒的にこのコミュニケーションにおける試行回数とフィードバックが足りないのだ。
もちろん足りないのにも理由がある。
二十歳そこらの若者はものすごく狭い小さなコミュニティの中で生きている。
今は昔に比べるとまだましだが、若者はそれぞれそのコミュニティのカーストの上位を狙うことが生存戦略として最適解となる。そこで使われたのが聡太先生ジュノンボーイという肩書きだろう。
ジュノンボーイという肩書きにつられ、聡太先生にはいろんな人間が近づいてくる。ジュノンボーイの友だちや彼女であることで、自分もカーストの上位にいられるからである。
当然そうなると、まわりの人達は聡太先生の空気読めないことや会話がつまらないことをいじったり指摘したりはしない。そんなことしたらイケメンコミュニティから仲間はずれにされてしまうからだ。
こうして、聡太先生は負のフィードバックを獲得できないまま大人になる。
もっと大雑把な言い方をすると、ろくに失敗らしい失敗をしないまま大人になる。
大人になればなるほど良い年して失敗するのが怖くなるからさらに失敗しそうなシーンを避ける。
この失敗逃走スパイラルゆえに、次から次に仕事を変え、今に至ったのではないか。
もちろんこれは僕の勝手な憶測に過ぎない。
ただ聡太先生はテラスハウス卒業を決めた後、上司にその旨を報告しているのだが、そのとき上司の発言からも推察できる。
「俺泥にまみれた河野さんがみられると思って楽しみにしてたのに」
「河野さんを大きく育てると思ってたんだよ」
「もったいないなぁ」
これはわかりやすくいえば「お前にはもっと失敗して負のフィードバックをたくさん獲得してほしかった」ということだ。
この上司の聡太先生に対する理解は、表現こそ違えど僕とかなり近しいものだったのではないだろうか。
・空気が読めない
・言い訳ばかりする
・厳しい状況ですぐ逃げ出す
こうした今までのリーマン像から脱するきっかけを掴んでほしい。
上司は聡太先生のテラスハウス入居にこうした期待を抱き応援してくれていたのかもしれない。
経験値の9割は失敗で構成されている
"失敗"という解釈はものすごくネガティブに捉えられてがちだが、結局のところ経験値の9割くらいは失敗で構成されている。
声をかけるも無視され、スマホを出すもLINE交換を拒否され、レストランを予約するもデートをドタキャンされる。
顧客に提案するも失注し、プロジェクトを炎上させ、ソフトウェアにバグを埋め込む。
恋愛も仕事もこうした経験をひとつずつ積み、僕らは少しずつ前に進む。
失敗は恐れるものではなく、経験値を獲得するもの。
いくつになっても新たなことにチャレンジし、失敗を受け入れ、オレゴミ感を大切にしていこうじゃないか。
大人になっても毎回新しい自転車に乗っては転び、オレゴミ感を実感する習慣を大切にしていきたい。というか転んでも実質的なダメージはほぼないんだけど、そのことに早めに気づかないと結構キツい。新しい自転車に乗らない言い訳に自分の全クリエイティブを投入するオジサンになってしまう。
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年12月11日
おしまい
参考
Terrace House: Opening New Doors | Netflix Official Site
出会いエンジンR&Dを発足しました~出会いエンジン評価の考え方~
出会いエンジンR&D発足してみました。 pic.twitter.com/Adbb0IvqO8
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年9月2日
出会いエンジンR&Dというタスクフォースを発足した。
これはある問題点に根ざしている。
Aフェーズにおける問題点
ある程度の技術学んだ中級以上の恋愛プレイヤーでも越えられない壁がある。
それは恋愛市場における不確実性だ。
この不確実性が問題のなるのは、特に女に出会ってからおよそ30分までのAフェーズだ。
こんなときどうすればいいかわかる!!ACSモデル×テクノロジー俯瞰図|オンク|note
要するに美人に出会えてLINEゲットできる日もあれば、美人と会話すらできない日もる。
しかしながら、これは完全なランダムではない。
出会いエンジンで口説きやすい美女に出会う度合いはランダムではなくフラクタルが生み出す複雑系なのである。
出会いエンジンの波は大きな波とその中の中くらいの波、さらにその中の小さな波で説明できる。
【週刊恋愛サロン第105号3/3】出会いエンジンのフラクタル構造を理解して口説ける美女の波に乗る|オンク|note
つまり、出会いエンジンで口説ける美人に出会えるかどうかはある程度までなら予測可能である、ということだ。
どうやってナンパするかの前に、このそもそもどういう出会いエンジンを選ぶかという考え方をメタゲームという。
このメタゲームの発想を出会いエンジンに取り入れることで、当たって砕ける従来のナンパスタイルの割合は確実に減らすことができる。
メタゲームはいわば、出会いエンジンの波に乗る技術なのである。
出会いシーンの攻略法 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/1A8kTOlVzm
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年4月23日
出会いエンジンR&Dの目的
このタスクフォースの目的は、出会いエンジンにおける歪みとその攻略法の発見することである。
出会いエンジンは東京をはじめとし、大阪や福岡などの地方都市、さらには日本からいきやすい近隣諸国を予定している。
評価方法と評価基準
評価は実際にナンパをしている中級~の恋愛プレイヤーが現地に複数回赴き評価する。
評価項目は次の5つの観点とし、5段階で定性評価する。
評価項目
①歪み(男女比)
②参入障壁
③客層
④コスト
⑤美人遭遇率
①歪み(男女比)
曜日や時間帯によるが平均したときのおおよその男女比
評価の考え方 | 評価値 |
---|---|
男女比=4:6 | 5 |
男女比=5:5 | 4 |
男女比=6:4 | 3 |
男女比=7:3 | 2 |
男女比=8:2より男多し | 1 |
②競合
まわりの男の強さ。
評価の考え方 | 評価値 |
---|---|
激弱。地蔵7割~。または動きが止まってみえる 具体的には資格ありの婚活パーティー、街コンなど |
5 |
弱。地蔵5~7割。アモッグできる |
4 |
普通。地蔵半分、勇気だしたナンパ半分 | 3 |
野生ナンパだらけ。コリドー街など | 2 |
ナンパ師だらけ。V2などメインどころのクラブ | 1 |
③参入障壁
どれだけ声かけし(オープン)やすいか
評価の考え方 | 評価値 |
---|---|
誰でも参入できる(相席など強制的に話すやつ) | 5 |
勇気だせば参入できる(バーナンなどナンパスポットと認知されている) | 4 |
文脈+勇気で参入できる(イベントなど) | 3 |
スペックあれば参入できる(紹介制、参加資格があるパーティーなど) | 2 |
イカれた男しか参入できない(ゴリゴリのストナンなど) | 1 |
④コスパ
1時間滞在して1Lゲあたりにかかるお金
評価の考え方 | 評価値 |
---|---|
0円(ストナン、駅ナンなど) | 5 |
~1,000円(バーナンやパーティーなど) | 4 |
~3,000円(安い相席など) | 3 |
~5,000円(高い相席など) | 2 |
5,000円~(ラウンジ、クラブVIPなど) | 1 |
⑤美人度
美人(Aクラス、中の上~の女の子)にどれくらいいるか
・1時間に2美人→5
・1時間に1美人→4
・2時間で1美人→3
・Bが多め→2
・B、Cだらけ→1
評価の考え方 | 評価値 |
---|---|
1時間に2美人 | 5 |
1時間に1美人 | 4 |
2時間で1美人 | 3 |
Bクラスが多め | 2 |
B、Cクラスだらけ | 1 |
R&Dの活動は、オンクログか週刊恋愛サロンにて随時発信していく予定。
まずは銀座、恵比寿、六本木、渋谷、新宿あたりから。
おしまい
恋愛工学で解説するテラスハウス(翔平ちゃんの事例)~いい人ほどモテない理由~
前回に引き続き人気コーナーです。
今回は軽井沢編の翔平ちゃんの事例。
なんとアーティスト!!歌えるし曲もつくれるうえに、入居者の相談にのったり、場を和ませたりと世間的にいう、いわゆるいい人。九州男児。
そして相手はテラハ界のレジェンド、聖南さん。
数々のトレンディを生み出してきた聖南さんですが、いまやすっかり芸能人。インスタのフォロワー50万を越える売れっ子モデル。職業柄かコミュ力が高く表情も豊かなので、前回の安未ちゃんに比べれば、恋愛プレイヤーとしてやりやすい女の子といえるだろうか。
てっちゃんの回にもちょろっとだけ登場してます。
1. 翔平ちゃん「おれ、普通の島袋と遊びたい」
では早速翔平ちゃんのアプローチをみていこう。
最初はJDモデル崩れの安未ちゃんにアプローチをしていた翔平ちゃんだが、安未ちゃんは卒業してしまったのでターゲットを変更。
「飲んでるときはみんなでワイワイしてるけど、普通の聖南さんと遊びたい」
そして、聖南さんの反応は。
「普通のね。ただの島袋(聖南)と遊びたいってことでしょ?オーケーわかった」
"普通の"を上手にいじってくる聖南さん。コミュ力の高さが伺える。
2. 体験型そば打ちデートへ
翔平ちゃんは初回デートとして、そば打ちというなかなかシュールな体験型デートに選択。
プレ・セックス・ピリオドでは加点より減点を避けることが定石だ。こうした意味で長い時間をを共に過ごすであろう体験型デートは上級者向きといえる。
これまでデートにおいては、飽きづらさの設計と小さなサプライズの積み重ねが大事なことは散々繰り返し指摘してきた。
週刊恋愛サロン第66号『狙ったSクラス女性をゲットするためのSOS理論』
週刊恋愛サロン第85号『狙った美女を高確率で落とすSOS理論2.0』
週刊恋愛サロン第86号『SOS理論に基づく史上最強の野毛プロトコル』
この観点からすると、そば打ちデートというのはなかなか根気のいる作業なのかもしれない。女の子目線でいくと「好きな人とならいってもいいけど、そうでない人とならわざわざ蕎麦なんか打ちたくない」といったところだろうか。
全国のそば職人の皆さま、なんか...なんかごめんなさい。もちろん僕はそばが大好きです。
自分たちで打ったそばを仲睦まじく食べるふたり。
「やばいねこれ。写真撮ってあげる」
しかし、残念ながら50万フォロワーがみているインスタにはアップされず。翔平ちゃんの打ったそばはインスタ映えしなかったようだ。
またしても全国のそば職人の皆さま、なんか...なんかごめんなさい。もちろん僕はそばが大大大好きです!
ここで聖南さんから翔平ちゃんへのうれしいひとこと。
「なんか普通にご飯いくっていうよりも、こういう感じで体験型で作るのって新鮮だしおもしろいと思った。はじめて軽井沢っぽいことした」
やはりコミュ力高い。なんでも楽しめてこんなことまで言ってくれる聖南さんは男にとっても、そしてテラスハウス製作者にとってもまさに女神のような存在である。
しかし、こうした女の発言を額面どおり捉えてしまうのが非モテの悪い癖。油断せず気を引き締めていこう。
3. 聖南さんから脈ありサイン!?
するとそば打ちデートが功を奏したのか、聖南さんから次のデートのお誘いが。
「えっ、でも今度さ、いちご狩りいきたい」
しかし、これはおそらく脈ありサインではない。脈があったしても超微量。聖南さんは翔平ちゃんとのデートではなく、シンプルにいちご狩りにいきたくなったのだ。
理由は
・テラスハウス入居者みんなで話しているというシチュエーション
・「そば打ち楽しかったよ」からの「今度いちご狩りいきたい」という体験繋がり
・表情など非言語コミュニケーションからそこまで男を意識しておらず
といったところだろうか。僕や藤原さん(@in_fujiwara)のような熟練したプレイヤーならこうした脈ありサインの強度にはすぐに気づくことができるのだ。
恋愛シーンで必要な観察力とはなにか~脈ありサインの読み取り方と応え方~
4. いちご狩りデートへ
そば打ちデートに続いてまたもや体験型デートであるいちご狩りをチョイス。まあ聖南さんから言い出したからしかたないのだが。
というか...いちご狩りって飽きないか?1つ目はそのまま食べる、2つ目は練乳を突けて食べる、3つ目はまたそのまま食べる。個人的な感覚としては、シンプルにいちごだけ食べるだけならこれでもう十分満足である。いちごだけを食べ続けるのではなく、完成直前のショートケーキをビニールハウスに持ち込み、いちごをのせて自らの手で完成させたショートケーキを食べる、みたいなことをやりたいと思うのは自分だけだろうか。
いずれにせよいちご狩りデートというのは飽きるリスクが高い体験型デートといえるだろう。全国のいちご農家のみなさま、なんか...なんかごめんなさい。もちろん僕はいちごが大好きです。 いちご狩りには行ったことないけれど、毎年ふるさと納税でいちごをおいしくいただいております。
で、いちごも食べ飽きたのでふたりでご飯を食べることに。
ここで翔平ちゃんがまさかのお弁当をつくってくるというサプライズ!!早起きして聖南さんのために愛情たっぷりのお弁当を作り込んできたのだ。
「私 弁当を男性に作ってもらったの始めてかも」
で、このお弁当戦略というのは恋愛工学的にみてどうなのだろうか。
弁当を作るというアクションはGood Dadアピールといえる。積極的なGood Dadアピールがワークするのは、初回セックスを終えた後のポスト・セックス・ピリオドである。プレ・セックス・ピリオドでは文脈にもよるが、どちらかといえばGood DadよりもGood Genesな振る舞いをする方がワークする。他の男が褒めちぎったりプレゼントをあげたりといったGood Dadアピールばかりするからだ。
要するに、プレ・セックス・ピリオドでの弁当戦略はむしろ悪手ともいえるだろう。男女の恋愛においては初回セックスをする前と後ではまるで戦略が違うのだが、普通の一般男性はそんなこと意識していないのである。
というわけで、弁当は初回セックスした後に作ってあげましょう。
5. 翔平ちゃんついにギアチェンジ!
そんないい人すぎる翔平ちゃんがついにギアチェンジ。
「ちょっと今度飲み行こうよ。普通にディナーにいこう」
そうそう!!それだよ翔平ちゃんヾ(^O^ )ノ
男女の仲になるのはディナーに誘ってバーで口説いてタクシー拾って...というのが定石なわけだ。
早朝からお弁当作って真っ昼間にピクニックなんかしてる場合ではないのだ\(*`∧´)/
6. 恋敵ナチュラルアルファ ノアくんが入居
そんななか翔平ちゃんに強敵すぎるともいえる恋敵があらわれる。
「石倉ノアです」
イ、イイイ、イケメンすぐる…( ´゚д゚`)
しかもただのイケメンではない。ストック型お金持ちでしかもモデル俳優志望。もうキラッキラすぎて思わずサングラスかけたいところ。※レイバンの広告は貼りません
早速テーブルについただけで女子2人が食いつくミラクル。
非モテ男性の諸君は、ぜひこの2人の女の子の表情を目に焼き付けてほしい。さっきの脈なし聖南とはまるで違う。女から食いつきがあるというのはこういうことなのだ。この表情の違いに気づけないようであれば、まだまだ修行が足りん。黙って試行回数を積み重ねよう。
その後、ノアくんはこの2人の女子から猛烈アプローチをうけるのだが、この構造にも気づいてほしい。女は他の女からモテている、いわばお墨付きの男が好きなのだ。当然テラスハウスという閉ざされたコミュニティの中でその効果は顕著にあらわれる。
この2人ほど明示的にアプローチはしないまでも聖南さんが「あわよくばあたしも...」と思い始めるのは時間の問題だろう。
7. 翔平ちゃん誕生日デートへ
急げ、急ぐんだ!!翔平ちゃん!!
聖南さんの気が変わる前に早くセックストリガーをひくんだ!!
どう考えてもまともにやると、あのハイスペイケメンに勝ち目はない。
前回誘ったディナーというのは誕生日デートだった。お店は軽井沢のロギングハウス。
なかなか良さそうなお店じゃないか。
ここで翔平ちゃんがいっきに畳み掛けるが、一般男性にありがちなミスを連発してしまう。
「何か最近えらいきれいにならんかった?」
ちょ、おま...最近韓国で整形してきたばっかの聖南さんになに言って....( ´゚д゚`)
「うれしい」
さすがコミュ力高い聖南さん。合気道の達人のごとくきれいに受け流す。
ふう、助かった?
翔平ちゃんはさら褒めちぎる。
「えらいきれいになったなと思って」
「前は内面がよくて一緒におって楽だなと思ってたんだけど、女性としての魅力というか」
幼児用プール並に浅い褒め。芸能人でありモデルでもある聖南さんは普段から似たような褒められ方をしていることを鑑みると、この褒め方はレベル0である。
褒める技術のレベル
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年2月16日
・Lv0:単発でありがちな外見を褒める
・Lv1:単発でありがちな内面を褒める
・Lv2:本人が気づいてない外見または内面を褒める
・Lv3:褒めない
・Lv4:本人が気づいてない3つ以上の異なる魅力を説明できる
・Lv5:まだ誰も気づいてない3つ以上の異なる魅力を説明できる
基本的に「美人のルックスは無視する」というのがプレ・セックス・ピリオドにおいては正解だ。どうしても褒めたいのなら解像度高めかつシンプルな表現で、まだ本人も気づいていない魅力を褒めてあげよう。
これはあまり人に教えたくないライフハックなんですが、人の欲求には自己確認欲求(既に自覚していることを再確認したい)と自己拡大欲求(まだ自覚してない長所に気づきたい)という2つの考え方があって、後者の自己拡大を促すように褒めると喜ばれます。
— オンク (@it_warrior_onc) 2017年10月29日
聖南さんはときどきいいこと言うので「自分の価値基準がしっかりしていて他のモデルとは違う」みたいな方向性がいいのではないだろうか。これをさらにさらに自分の言葉でグッとくるような伝え方にするわけだが、まあこのへんは刺さったり滑ったりするのですごく難しい。
しかし、翔平ちゃんの褒め殺しはさらに続く。
「本当似合うよね。こういうところ(おしゃれなお店)が」
ヘタクソな褒めを再三繰り返すも、聖南さんのコミュ力の高さや誕生日というシチュエーションもあり、そんなに悪い雰囲気ではない。
喜んでる喜んでる。
そして最後にまた念押しの褒め。
「今日も改めてやっぱきれいだったわ」
だからいい加減ルックス以外を褒めなさいよ(ノ ̄ー ̄)ノ ┫
安易な褒め言葉は自らのコモディティ化を加速させるだけだ。
ただ聖南さんの心の広さもあり、雰囲気は悪くないようだ。
そして、お店をでてタクシーがくるまで待つ。
ここでなんと翔平ちゃん懇親のキストライ!!
どうだ...
「えっ?♡えっ?♡」
お、良い感じ!!というか、ほとんどの男は気付いてないが、不意に唇を奪われた女性は9割近い確率で喜ぶ。これ本当です。
ちなみにキストライはおおきく2種類ある。ひとつはさっと1秒以内に唇を奪うことで男として認知させ次に繋げるキストライ、もうひとつは深いキスで連れ込める雰囲気をつくりだすキストライ。これを混同して中途半端なことになるとだいたいうまくいかない。
はたして今回はどちらのキストライだろう。やはりタクシーがくるということはテラスハウスには帰らずそのままホテルへ搬送か!?
結果は...
あらら、まっすぐ帰ってきちゃった。だったらさっとキスして別れる方が次に繋がりやすいんだが。あれっ?ちょっと待てよ…
聖南さんの完全に仕上がった表情...完全にシュートチャンス逃してるやん翔平ちゃん...( ゚Д゚;)
はい、いつものやつでまーす。
やはりタクシーの中でもキスしていたようだ。ここまでやってなぜ仕留めにかからなかったのか。男子部屋で修学旅行の中2みたいな会話して盛り上がっている場合ではない。
「チューしちゃった。我慢できんくなって」
「その後タクシーで帰ったんだけど、タクシーの中でも2,3回した」
キストライは、相手にドキドキというサプライズのためにやるものであり、決して我慢できない己の欲望を満たすためにするものではない。しかも男子部屋でその一部始終を話すものでもない。
まあ翔平ちゃんは良くも悪くも正直でいい人なんだろう。
8. ナイトキャンプでワンモアチャンス!!
しかしながら、そんな翔平ちゃんに再びチャンスが訪れる。非モテの女神は見捨ててはいなかった。
入居者みんなでナイトキャンプにいき、男女2人×3組が自然に出来上がる。
ああ...テント組み立てるのと肉切るの嫌いだけど僕もキャンプにいきたひ...
仕上がってますねえ。
いけぇぇぇ!!翔平ちゃんシュートぉぉぉぉぉぉぉぉ(゙ `o´)/!!
「来週 開いてる日ある?」
は?なぜ今言わない...「今日は一緒にいて」からのこっそりタクシー搬送→ゴールだろ( ゜Д゜)!!(最悪の場合一応テントもある)
寮長のタカさんにLINEで連絡しとけばあとはいい感じにやっといてくれるだろうに。
はい、ここでももう一度でまーす。
ああ、ナイトキャンプによる暗がりとお酒によってもたらされたチャンスタイムが過ぎ去っていく...
逆にまた来週ここまでの雰囲気をつくりだすのも結構大変だぞ。
あー、キスはいいから早くゴールを。むしろキスしすぎるとセックスする前に満足しちゃうからかうまくいかないんだよ。クラブナンパばかりしてる人はこのあたりのことは経験則的によくわかってる。
この痛恨のミスをきっかけにいっきに流れを変わることになる。
9. ナチュラルアルファ ノアくん、翔平ちゃんに宣戦布告
他の入居者である優衣ちゃんからの猛烈アプローチをうけているノアくんだが、おれも聖南さんを狙うと翔平ちゃんに宣戦布告。
「ぶっちゃけた話、会った時に一番いいなと思ってた。聖南さんをね」
「それはちゃんと正直に言って、いきたいなと思ったんよ」
「でも俺もたぶん(聖南さんのこと)好きなんかなって...」
ピンチ中のピンチだ。もうこれはサッカーでいえば、クリスティアーノ・ロナウドにペナルティエリア付近で前を向いてボールをもたれたようなものである。右足を振り抜けばすぐにでもゴールが生まれる状況だ。
10. ナチュラルアルファ ノアくんの強烈なひと振りで流れが変わる
そして、早速ノアくん、いやロナウドが動く。
「この前おいしいって教えてもらったカレー聖南さんまだ行ってないよね。今度いかん?ランチとかでも」
優衣ちゃんといい感じなはずだったノアくんからの突然のアプローチに戸惑う聖南さん。
「ん?う... うん。でもゆいちゃんと遊んだりしてるよね?」
この牽制球に対して、ナチュラルアルファ満額回答。
「ゆいちゃんに対して別に好きって感情とかはないから」
「あたし 何か 結構...(ノアはあたしに興味ないのかなと思ってた。でも興味持ってくれてるんなら翔平ちゃんよりノアくんのがいいかも)」※()内はオンクの勝手な推察
ふたりが会話しているところに偶然やってきた翔平ちゃん。
ここで翔平ちゃんはいい人過ぎるゆえの痛恨のミスを犯す。
もう興味がない優衣ちゃんからデートに誘われたノアくんは、誘いに応じるか悩んでいる。モテ男ゆえの贅沢な悩みである。それで翔平ちゃんにももちろん意見を伺うのだが、いい人すぎる翔平ちゃんはまじめに答えてしまう。
「いやいや行かん方がいいと思うけどね」
バ、バカヤローヽ( `д´*)ノ
そこは「急に断るのもかわいそうだから何回か遊びに行って徐々にフェードアウトしてあげたら?一緒に住んでるわけだから急に断って気まずい雰囲気になるのもよくないし」とでもアドバイスしながら、ロナウドの攻撃を遅らせろよ。
もうロナウドに聖南ゴールマウスを狙われた瞬間から時間との戦いなんだよ。
聖南さんは増やしたり半分ずつ分け合ったりできないんだ。つまりもうこれはリソースが競合するゼロサムゲームなのだよ。
翔平ちゃんというのは本当に良くも悪くもいい人なのである。
「俺も行かんほうがいいなと思ってる」
あー...やばい...ロナウドの攻撃を遅らせることに失敗...orz
11. 翔平ちゃん礼拝堂で告白
いよいよ、翔平ちゃんが礼拝堂で花束をもって告白。
いやー、それにしても引っ張った。引っ張りすぎ。
あれ、もしかして僕の勘違いだったら申し訳ないんだが、プロポーズではないよね?まだ交際スタートもしてないよね?たぶん...
「卒業しても隣にいてほしいなと思ったのは島袋聖南。あなただけだから。僕と付き合ってほしい。よろしくお願いします。」
はっきりいって、この女に回答を求めるスタンスの告白はまったくもってワークしない。やはり相手に意思決定を迫るというのは、それなりにコストがかかる。それはOKをするのも断るのもどちらにしてもだ。
どうしても告白が必要なのであれば、事後報告的にするのがセオリーだろう。
「おれ聖南と付き合うことにしたから。はい、今日から彼女ね」
「おれが聖南のこと好きっていうのいつから気づいてた」
など。
こういう「付き合ってください」と女に委ねる告白はただただ性交率を下げるだけである。
その結果...
「ごめん、翔平ちゃん。翔平ちゃんのことよく考えたのね。考えて考えたんだけど、翔平ちゃんとは友だちでいたい」
あー....
別に友だちでいたいというかやはりノアくんの存在が大きいのだろう。
考えてみてほしい。石原さ●みに言い寄られているのに多部未●子とは付き合わない。
ノアくんという金持ちイケメンナチュアルアルファにはそれだけの破壊力があるのだ。
12. ナチュラルアルファノアくん サクッとゴール
翔平ちゃんがフラれた後、もちろんノアくんも聖南さんにアプローチする。
めんどくさくなってきたので省略するが、バーに誘って、そのままホテルにサクッとゴールする。本当にサクッと、だ。
「俺は普通に聖南さんのこと好き」
「ノアをもっと知りたいって思ってる」
まさかの女からの逆セックストライ。
ロナウドやばい。
というわけで...
「とりあえず任せます♡」
めでたしめでたし。
あの食事に誘った段階である程度勝負はついていたのかもしれない。
まあ世間的一般で言われてるいい人って本当いつもモテなくて、いい人が時間とお金をかけて大事に大事に告白してフラれてる間に、バイトサボってクラブで遊んだりしているクズイケメンはその女と最初のデートでサクッとセックスしてます。
表には決してでてこない世の中の真実。
これテストにでますよ。
今回の振り返り~なぜシュートチャンスを逃してしまうのか~
デートの細かい部分はさておき、やはり今回の問題点は再三シュートチャンスがあったにもかかわず、それを見逃してしまったことだろう。長い時間と多くのお金をかけてアプローチすることは恋愛、特に初回セックス前のプレ・セックス・ピリオドにおいて、ほとんどの場合良い結果に結びつかない。
進化生物学的にいえば、何度もチャンスを逃すようなオスは無能でありこの先多くの遺伝子を拡散できない可能性が高いと判断されてしまうのだ。
それでなぜこうしたアプローチに至ってしまうのかというと、単に勇気うんぬんの問題ではなく、「誠実さ」の解釈に原因があるようだ。ほとんどの男は何回もデートしてロマンチックな場所で告白してセックスするのが「誠実さ」だと思いこんでいる。
「おれはあいつらのようなクズイケメンとは違う。誠実な男なんだ」
こうしたアイデンティティが合理的な行動を邪魔するのである。
そんな表面的な「誠実さ」など恋愛シーンではまったく役に立たないどころか、むしろマイナスだ。
もしこうしたマインドに持っているなら、今回の事例を通じて「誠実さ」とはいったい何なのか向き合う必要があるだろう。
週刊恋愛サロン第114号3/3『なぜいい人ほどモテないのか。「誠実さ」の概念を再定義する』
落ち込むな。非モテはクリエイティビティの源泉
こうしてみると、僕ら真性非モテはからっきしダメで、ナチュラルアルファにまったく敵わないような気がしてくる。しかし、一方で非モテにはナチュラルアルファにはみえないものがみえ、気づかないことに気づき、それらをカタチにするクリエイティビティがあるのだ。
非モテはクリエイティビティの源泉なのである。
現に翔平ちゃんはアーティストであり、聖南さんにフラれた翌日に曲を書いている。
Rambling Rose - Studio Video / THREE1989
笑ってよmy lover 「焦がれた風が まだ想い出にもたれたままで
Tonight Baby baby... Stand by your side 暮らいでゆく繋いでも Soon..
浮かぶeverydayは Shooting Stars 弧を描いて絶えないで Close my eyes...
真性非モテベータの僕らには、ナチュラルアルファにはないものを持っていて、それゆえに実現できることや貢献できることがある。
ナチュラルアルファとは違ったモテ方をすればいいのだ。
週刊恋愛サロン第82号『恋愛工学の限界と新しいモテ方「モテ男2.0」』
フラれてもいい。
世界をよりよく作り変えていくのは、非モテの心をいつまでも持ち、内なる声を大切にし続ける人間だ。
非モテこそがクリエイティビティの源泉であり、世界を変える可能性を秘めていると僕は信じてやまない。
週刊恋愛サロン第42号『恋愛ヲタク優位仮説~ヲタクがモテるには~』
おしまい
参考
Terrace House: Opening New Doors | Netflix Official Site
恋愛工学で解説するテラスハウス(タカさんの事例)~一般人は女の中間テストにすら気づけない~
長らく放置していた人気コーナーが帰ってまいりました。
今回は軽井沢編のタカさんの事例。
軽井沢が地元のプロスノーボーダー、タカさん。31歳。最年長なのでみんなからは寮長と親しみを込めて呼ばれている。みてのとおりイケメン。しかし、それだけで恋愛市場は勝ち抜けるほど甘くないことを後々教えてくれる。
そして、もうひとりの登場人物は安未ちゃん。モデルを目指す自覚美人の大学3年生。
常にローテンションで感情の起伏がわかりにくいが、経験上1割未満の確率でこういう子は存在する。ものすごくテンションが上っていても、それが外からはわかりづらいタイプの子だ。
①タカさん、安未ちゃんを初回デートに誘う
では早速タカさんのアプローチをみていこう。
入居してから約2ヶ月、タカさんは安未ちゃんのことが気になり始めたようだ。
そこでクリスマスツリーの設営をしながら自然にデートに誘う。
「メシいこうよ、メシ」
「うん」
「飲まねえか。飲みに行くっつっても」
「スイッチ入れれば飲むよ」
「本当?メシいかざ(いこうか)」
なかなか自然な誘い方。関東圏の女子に方言まじりを使うのは悪くない。
このまま指摘することなく終わってしまう懸念がでてきました。
②いざランチデートへ
しかし、そうは問屋が卸さない。
そもそもツッコミどころがなければ、僕はブログのテーマとして選びません。
初級プレイヤーにとっては、とても勉強になるので順をおってみてみよう。
軽井沢にこんな素敵なカフェあるんですね。
ん?ランチ?あれ、飲みに行くんじゃなかったのか?
デートでゴールを狙うならどう考えてもディナーだ。
はっきりいって、ランチだとその後連れ込むのは指南の技である。
なぜなら昼間からホテルに誘うのは不自然さがあり、家に誘うのも映画やお土産、スイーツなどの間接的な言い訳が必要だからだ。
昼間に家に誘う場合は気を消して誘い、その後フェーズシフトする。
上級者向けのプレースタイルなのだ。
ただし、僕は別にランチを全否定するわけではない。
初回デートでランチ→2回目デートでディナー→ゴールというシナリオを狙えば、ランチを挟むのは、コストやタイム・コンストレイン・メソッドのやりやすさからなどメリットもある。
というわけで、ひとまずよしとしよう。
週刊金融日記 第69号 タイム・コンストレイント・メソッドの理論と実践|藤沢数希|note
「じゃあおれカレーにしようかな」
「ミネストローネにしようか」
普通に食べたいものを頼むのもいいのが、こういうときはご飯シェアしてみるのはどうだろう。
「これも食べてみたいから安未ちゃんこっち頼んでよ」とお願いしてちょっともらう。
アーンをしたり、ご飯をシェアしたりしてあたかも恋人であるかのような既成事実を作るのが初回セックスする前のプレ・セックス・ピリオドで大切なのは以前にも説明したとおり。
人間は一貫した行動をとりたがる。先に恋人同士のような既成事実を先につくってしまうことで、その後、次のデートや家に誘ったときも一貫した行動をとってもらいやすくなるのだ。
週刊金融日記 第217号 一貫性の原理とC→Sフェーズシフト|藤沢数希|note
さてご飯を食べようとテーブルにつくふたり。
ここでもタカさんはノンプレイヤーのただ一般人だということがみてとれる。
そう、女の子より先に座ってしまうのだ(笑)。女の子はイスをひいてあげたりといった、うわっつらなやさしさが大好きである。雑に軽くイスをひいてあげるくらいしてもよかったのではないだろうか。
さらに席の配置にも問題がある。
おそらくテレビ上の都合だろうが、景色の方を向いて座る方がいいんではなかろうか。というかむしろ奥のカウンターに座った方が物理的な距離が縮まっていいかもしれない。
食事だけのデートにしないためのお店選びチェックリスト|オンク|note
こういう細かいところが気になってしまうのが恋愛サイエンティストの職業病ともいえる。もはや僕はそのへんの小姑より細かい人間になってしまったのかもしれない。
そして、タカさんは最も典型的な地雷を踏んでしまう。
「安未みてえなそっけ美人な女の子は軽井沢の田舎にはいねえよ」
自覚美人に最もしてはいけないこと、それはルックスを褒めることである。
考えてみてほしい。
自覚美人は自分が美人であることを自覚しているし、これまで多くの男にルックスを褒められてきた。
本来生殖コストの高さから女は男に特別な存在であることを求める生き物である。他の男と同じようにルックスを褒めれば、その他大勢の男フォルダに入れられるのは必然なのだ。
恋愛においては美人と巨乳は存在しないかように扱うのが鉄則といえよう。
③聖南さんと初回デート
そうこうしていると、レジェンド聖南さんが入居し、いっきにテラスハウスの恋愛は動き出す。さすがこれまで多くのトレンディを演出してきた名女優だけある。
聖南さんとデートに行ってきて、いい感じだったタカさんをみて、安未ちゃんが不服そうな表情。
そう、これがかの有名なモテスパイラルである。
女は他の女からモテている男が好きなのだ。この聖南→タカさん←安未ちゃんという構造に着目してほしい。コミュニティやパーティー、クラブの箱内でこうした構造を作り出せば、自ずとモテスパイラルに突入するのは界隈ではとても有名な話だ。
そして、案の定、安未ちゃんからタカさんをデートの誘う。
いやー、かわいいですね。うん。
ここで年末にスノボーに行く約束をする。
④いざスノボーデートへ
得意な分野をデートに持ち込むのは素晴らしい。
人間は誰しも無意識のうちにどちらが上か下かマウンティングしてしまう習性がある(これを俗にうんこフレームワークという)ので、プロスノーボーダーのタカさんが得意な分野であるスノーボードをデートに選ぶことで主導権を握りやすくなるのだ。
プロスノーボーダーが無料で個別にインストラクトしてくれる過剰すぎるほどのサービス。
ちなみに僕は同僚に連れて行ってもらったはじめてのスノボで上級者コースのてっぺんで置いてきぼりをくらい、恥ずかしながら木の葉滑りのみで下山したことがある。
女は若くてかわいいだけででこれほどまでしてもらえるのだ。自覚美人は自らの美貌を自覚しているが、こうした下駄を履かせてもらっていることは意外と自覚しておらず、自分中心に世界が構成されているとほとんどの場合勘違いしている。
最後には僕が木の葉滑りでしか降りてこられなかった勾配の急な上級者コースを颯爽を滑り降りて、デートはフィニッシュ。
ここまでは完璧な流れではないだろうか。
しかし、順調にみえたデートで事件が勃発する。
「5歳若かったらいいなって思った」
「若返ってほしい」
脈ありサインかつ緩めの中間テスト発動。
恋愛シーンで必要な観察力とはなにか~脈ありサインの読み取り方と応え方~|オンク|note
「女の中間テスト」傾向と対策〜Cフェーズ編〜|オンク|note
翻訳すると「タカさんのことは素敵だと思っている。でも年齢差という障壁がある。あなたはこれを乗り越えるだけの勇気と気概があるか!?」といったところだろうか。
要するにこの5歳をポジティブに解釈できるかどうかが問われているのだ。
「無理じゃん」
ちょ、おまっ...( ゚д゚)!!
なに女の中間テストを言葉どおりに捉えて真面目に回答しちゃってんだ!
ここは「ということは年齢以外はおれのこと全部好きってことでいい?(笑)」や「何いってんの?心は永遠に17歳だよ(笑)」などとGood Genesたっぷりな回答をしておくのが鉄則だろうに。
「じゃあ5歳年とってくんねえかな?」
「5年後だなそれは」
「5年後には、俺も5年経ってるけどな」
さらに追い打ちをかける減点回答...( ゚д゚)!!
違うんだよ。安未ちゃんはこの5歳差を肯定できる解釈がほしかったんだよ。
こうしてノンプレイヤーの一般人は気づかぬうちに中間テストで不合格を重ね、いつの間にか友だちフォルダ入りしてしまう。
そして、テラスハウスに戻り、女子部屋で中間テストの採点がなされる。
「歳の差を感じているから、あみとチューができるお部屋にはいない」
はい、教科書通りの展開。
⑤テラスハウス入居者の悪ふざけがタカさんをさらに追い込む
「5歳若かったらよかったのに」の下りをテラスハウス入居者の聖南さんと至恩(しおん)くんに話したところ、タカさんはデタラメなアドバイスを受ける。
至恩「誕生日に5歳若がったらいんじゃないですか?」
聖南「どう若返るの?ヒゲそるとか?」
至恩「タカくんが5歳若返ろうとしてヒゲ沿ってたらキュンとしません?」
聖南「キュンとするよ」
しねぇよ!!むしろ痛々しいわ!!(笑)。
だから安未ちゃんは歳の差という言い訳に対するポジティブな解釈がほしいわけであって、ヒゲ沿ったからといってそれがポジティブな解釈として機能するわけないだろ(笑)。
こういう友だちや同僚のテキトーな恋愛アドバイスなど絶対聞いてはいけない。
彼らは何の根拠も合理性もないアドバイスを、ただただ気の向くままに好き放題言い、あなたの恋愛をめちゃくちゃにする。
絶対聞いてはいけないアドバイスである。
⑥ナイターでスノボー。最大の中間テストが出題される
タカさんが動く。
テラスハウスメンバーみんなで岩手のフェスにきたなか、ナイター営業のあるゲレンデに安未ちゃんを連れ出す。
「安未、滑る?滑ろうよナイター。すごくきれいだから」
そうそう。ヒゲ剃るよりこうやってリードしてあげる方がよっぽど効果的なのだ。
「決めてあげる」という行為は、認知コストを最小化する+責任リスクを引き取ることである。
「どこいきたい?」のような御用聞きよりも「決めてあげる」はハイレベルなやさしさなのだ。
そして、ついにこの事例最大のターニングポイントとなる中間テストが安未ちゃんから出題される。
「何でみんなで滑ろうよって言わなかったの?」
ボーナスチャンス (゚∀゚)!!典型的な中間テスト。
「安未とふたりきりになりたかったから。いや、安未のこと好きだから」
間接法から直接法への移行、そしてそのまま連れ出してホテルインのパターンではないか!!
タカさん、シュートぉぉぉぉぉぉぉぉ(^ o ^)ρ!!
「いや、まあ...」
ん?( ´゚д゚`)
「まあ何だろうね?何となくだけど」
ちょ、おま...なにバックパス....( ´゚д゚`)
物心ついた中2が告白してフラれるのが怖いから保険をかけて「お、おまえのことなんかべ、べべべ、別に好きじゃねーし」みたいなことを平気でやってしまうタカさん、31歳、プロスノーボーダー。
身体は大人、心は子供。まさに逆コナン。
さらに傷口を広げる。
「他にフェスにきてたメンバー2人ほど安未音楽好きってわけでもないでしょ」
そういう生真面目な回答がほしかったんではないのだよ...
THE END...
早速テラスハウスに戻って答え合わせ。
「ナイターどうだった?」
「よかったけど誘ってくれた理由がイマイチだった。"それだけ?"って思った」
そしてやはり傷口広げがちなのがタカさんである。
「現場で言ってたっけ?俺」
あー、もう…
(本記事2度目)
その結果、女子部屋で...
つばさ「あの答えに納得いかなかったとか?」
安未「納得いかなかったとかじゃなくて、"つまんな"と思った」
タカさん、お疲れさまでした。
また次回頑張りましょう。
これくらいのルックスの女の子なら探せばたくさんいます。
⑦プレゼント&ヒゲ剃りアプローチもまったくワークせず
そろそろ編集するのがめんどくさくなってきたので、手短にまとめよう。
その後、タカさんは若返りのためヒゲを剃り、安未ちゃんの誕生日にほしがっていたスニーカーをプレゼントするのだが、まったくワークせず。
女の中にある理想像を目指すとうまくいかないのは恋愛工学界隈ではあるあるな現象だ。
"魅了する"とは対極にあるアプローチといっていいだろう。
今回のケーススタディを振り返る
では最後に今回のケーススタディから得られる教訓を整理しておこう。
1.言い訳は自分ではなく相手のために用意するものである
結局のところ、タカさんは保険をかけるような回りくどい口説き方を重ねてきた。
「5歳若返るなんて無理じゃん」「誘った理由はなんとなく」などなど。
女は生殖コストの高さゆえ、あらゆるリスクを気にする。子供を生み、育てるのに膨大なコストがかかるのに、男に逃げられたらたまったもんじゃないからだ。
このリスクに対し、言い訳を用意してあげるのが男の役目なのだが、この言い訳は女のために用意するものであって、男が断られたときの保険的役割を果たすためのものではない。
自分のための言い訳は勇気のなさのメタメッセージになることを覚えておこう。
2.女の言葉を言葉どおりに応えてはいけない
今回の事例をみてみると、タカさんは安未ちゃんに対し、全て言葉通りに捉え言葉通り表面的に答えてきた。特に「5歳若ければ」→「無理じゃん」の下りなんかは典型的といえる。実は恋愛コンサル生にも女の言葉を言葉どおりに真に受けて、地雷を踏むパターンが散見される。
はっきりいってこれはコミュニケーションでもなんでもない。コミュニケーションとは、相手の隠れた心理を正確に理解し、心を同期させることだ。
そして、この正確な理解には、心理学、進化生物学、行動経済学、マーケティングなどあらゆる背景知識や経験が必要になる。
モテへの道は険しいものだ。
週刊恋愛サロン第76号『【新版】恋愛プレイヤーレベル別スキルマップ』|オンク|note
3.小さなサプライズを積み重ねる
タカさんのアプローチをみると、スノーボーダーだからスノボに誘い、ほしがっていたスニーカーをプレゼントし、若返ってと言われたからヒゲを剃り...まったくもって想定の範囲内なのだ。
これは自分の中に仮説がなく、女の提示する答えを近づいていくことに他ならない。
顧客の言うことを言うとおりにやるコンサルタントなんてまるで価値がないのと同じように、僕らは女の一歩先をいかなければならない。相手の期待通りでもダメだし二歩先でもダメ。我が道を行くんだけど一歩だけ先の小さなサプライズを積み重ねていかなければならない。女からの食いつきはこの小さなサプライズによって生まれる。
これが週刊恋愛サロンで噂のSOS(Series Of Surprise)理論である。サプライズのない男は誠実だがつまらない男なのだ。
週刊恋愛サロン第85号『号狙った美女を高確率で落とすSOS理論2.0』|オンク|note
週刊恋愛サロン第86号『SOS理論に基づく史上最強の野毛プロトコル』|オンク|note
こういう具体的なケーススタディをもとに理論と照らし合わせると勉強になりますね。
今回は恋愛コンサルのロジカル恋愛論勉強会でとりあげた後にこの記事を書いたのですが、なかなか活発な議論がなされ、おもしろかったです。
長文読むのお疲れさまでした。
おしまい
参考
【書評】「錯覚資産」の落とし穴
最近でたふろむだ氏(@fromdusktildawn)の本を読んでいて、ふと思ったことの備忘録。
ふとむだ氏のブログは僕も以前からウォッチしていてとてもおもしろい。
というか僕も彼同様、IT畑出身なのでこの業界の闇がよくわかる(笑)。
特にはてなダイアリー時代の昔のエントリがおもしろいので、IT畑の人は時間あるときにでもぜひ読んでみるといいだろう。
この人ヤバい。思考が常人のエンジニアのはるか彼方にまで到達してる。 pic.twitter.com/WjLXHXfSzS
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年1月14日
で、今回の本題。
簡単にこの本『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』の内容をひとことでいえば、「ハロー効果で上手に下駄を履こう!!」ということである。
読んだことある人にだけピンとくる説明をすれば、ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』のハロー効果の部分をわかりやすく解説してくれる本といった感じだろう。
ハロー効果とは、ある顕著な特徴に他の事柄に関する評価も引っ張られる人間の普遍的な習性のことをいう。
実はこれは思ったよりも身近なところに例がたくさんある。
例えば、ナンパで美人に声をかけようした際、「軽くあしらわれるんじゃないか」「性格キツめなんじゃないか」「自分なんかストライクゾーンに入らないのでは」とあらぬ心配ばかりが頭をよぎる。
美人のルックスに他の事柄に関する評価が引っ張られているわけだ。
ナンパだけではない。
仕立てのいいスーツを着たセールスマン、賢くみせるスキルだけに長けたコンサルタント、長身イケメン詐欺師...etc
世の中のあらゆるところにハロー効果を活用した例は存在する。
ふろむだ氏はこのハロー効果によって得られる資産を錯覚資産と提唱している。
この世界は、思考の錯覚に満ち溢れている。
なぜなら、「プラスのイメージを引き起こすもの」であれば、なんでも「全体的に優秀」という思考の錯覚を引き起こしてしまうからだ。たとえば、
「売り上げを半期で73%増やしました」
「DAU500万人のアプリのサーバを運用していました」
「株式会社凸凹商事の営業部長をやっていました」
「月間300万PVのブロガーです」
「あの有名人のベストセラー本を担当した編集者です」
なんていうわかりやすい実績は、どれも「思考の錯覚」を作り出す。たとえそれが実力によるものではなく、上司や同僚や部下や顧客のおかげで達成できた実績だったとしても、強烈な思考の錯覚を生み出すのだ。
もちろん、麻雀の強さでも、絶妙なタイミングのつっこみでも、しゃれたジョークでも、住んでるマンションでも、学歴でも、経歴でも、あなたの想像もしなかったような、実にさまざまなものが思考の錯覚を作り出す。
ここで重要なのは、「人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚」は、一種の資産として機能するということだ。
本書では、これを「錯覚資産」と呼ぶ。
ー『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』,ふろむだ
この錯覚資産を自分の人生に有効活用しよう、というのがこの本の趣旨なのだが、この錯覚資産はインターネットととても相性がよく、それゆえにある危険性をはらんでいるのだ。
インターネットの素晴らしいところは資産を蓄積できることである。
これまで「資産の蓄積」といえば、まずまとまった金がなければ不動産や株式にまわして、それらを増やすことができなかった。
しかし、インターネットによって、まとまった金のない貧乏人でも自らの時間を投資してコンテンツやSNSなんかで資産性のあるものを蓄積できるようになった。
これは本当に素晴らしいことだ。
が、その一方で「資産は人をダメにする」というのもまた真理である。
実はインターネットで蓄積した資産というのは、ほとんどが錯覚資産だ。
マッチングアプリのプロフィールも、インフルエンサーのツイートも、NewsPicsのコメントもリアルな現実世界のほんの一部を切り取った情報に過ぎない。
そして、このほんの一部の情報をもとにいろんな人が集まってくる。
いろんな人が集まってくるからさらに人が集まってくる。
しかし、ほとんどの場合、自分のリアルな生活や能力はそれほど変わっておらず、錯覚資産だけがインターネットによって膨張していく。
経済的な実態をもたない金融商品が期待によって暴騰しているようなものである。
Twtter経由で会う人から極稀に自分がなんでもできるスーパーマンのように崇められることがあるが、はっきりいって自分なんかしがないごくごく平凡な会社員だ。
案件を失注することもあるし、仕事が終わらず徹夜することもあるし、困難なタスクを諦めることもある。
ナンパをすれば無視されることもあるし、女の子が仕上がらないこともあるし、野生ナンパ氏にアモッグされることだってある。
みている場所は違えど、普通の人と同じように地べたを這いつくばって生きている。
しかし、人間というのはとても弱い生き物である。
ひとたびいいねがたくさんついたり、フォロワーが増えれば、こうした自らの実態を忘れ、気が大きくなり、全能感が溢れてくる。
いわゆる「自分錯覚資産(自分"が"錯覚している資産)」の肥大化である。
他者の錯覚によって築いた錯覚資産がフィードバックとなり、自らの錯覚によって自分錯覚資産がさらに膨張していくのだ。
するとどうなるか。
他人を攻撃するようになるのだ。
男からのありきたりなメッセージを晒す、数千いいねを獲得したマッチングアプリ女子。
0.3ほどの実力しかないのに2000を語り、結局なにも行動しないNewsPicsおじさん。
自らの生き方のみが正義と盲信し、それ以外はクソだと煽るインフルエンサー。
「自らで自らの錯覚資産に振り回される」という奇妙な現象がインターネットで少なからず起こっている。
インターネットは素晴らしいが、必ずしも万人の役に立つわけではない。
この真理の象徴する出来事ではないだろうか。
それでやっぱりメタ認知能力が必要なのだと個人的には思う。
ときどき一歩ひいて客観的な目で錯覚資産と実力資産を棚卸ししてみる。
錯覚資産と実力資産の差が歪なほど開いたポートフォリオは決して健全とはいえない。
まして新しいものに手をつけたりなど、この差を埋める活動がなされていなければ、それは完全にバブルである。
バブルは遅かれ早かれいつかはじける。
その前にバブルを現実のものにできるか。
「錯覚資産」という概念は、僕らにこうした問題提起をしてくれているのかもしれない。
【週刊恋愛サロン第110号3/3】錯覚資産の増やし方と活用法|オンク|note
参考
オンクのカバンの中身を紹介する
僕の英知の結晶ともいえるカバンの中身である。
トートバッグ
リュックスタイルも両手が空いて非常に魅力的なのだが、必要に応じてすぐにカバンからさっとPCがが取り出せることが僕にとってはなによりも重要となる。なぜならすぐにPCを取り出せる状態にいないとそわそわしてしまうからだ(笑)。という理由からトートバッグを採用している。
また生粋のユニクラーである自分のファッションとも相性がいい。同じものをひたすら繰り返し買っていて、もうすぐ3巡目である。
Macbook 12インチ
謎の自称プログラマー高校生(@ProgrammerTaka)にゴリラさん(@syojishoji)と一緒にMacbook Airを買い与えるという善行を重ねる一方で、僕は質素に12インチのMacbookを使っている。この12インチMacの素晴らしい点は、12インチで軽くなったにも関わらずキーボードの大きさは13インチのときのままであることだ。
理系男子は肌身離さずPCを持ち歩かなければ、不安に苛まれる生き物である。でも重いPCは持ち歩きたくない。こうした悩みを解決してくれた一品。あらゆるビジネスパーソンはなによりも肌身離したくなくなるようなノートPCをまず手にすることがなによりも大切なんじゃないかと思う今日この頃である。
iPhone7
モバイルSuica利用のために買ったiPhone7。僕は元来iPhone5Sのあのサイズ感を愛しており、一度は躊躇したが、使ってみると意外と悪くない。特にKindleを読む際はページを捲っているサクサク感が重要なのだが、1画面あたりの文字数が少なすぎず多すぎず良い感じなのだ。
このMacbookとiPhone2つはもはや電脳である。かつて計算の方式や思考のフレームワークを自らの脳に保存することで知能というパワーを人間は手にしてきた。しかしそれは近代までの学習である。いまやMacbookとiPhoneに脳の保存機能を代替されてしまったのである。未だに頑張って暗記に必死なマジメ君は彼らに取って代わられるだろう。
バンカーリング
かつてスティーブ・ジョブズが仰々しいケースに包まれたiPhoneをみてブチギレたのは有名な話である。しかしながら、誰もがiPhoneを落としたりして傷つけたくなく使いたいと願ってやまない。その解となるのがバンカーリングである。シルバー同士ならiPhoneの一部のようにみえてシームレスなデザインになる。
マネークリップ
はっきりいってモバイルSuicaがあれば、小銭はいりません。小銭やポイントカードのあのバラバラとした感じが自分の限りある認知能力を少しずつ奪ってくるようでどうしても嫌だったのだが、今ではマネークリップですっかり事足りている。キャッシュカード、クレジットカード、保険証、免許証、この4枚だけでカードは問題なし。
ときどきなぜか女の子が金持ちと勘違いしてくれるボーナスチャンスもある。
Bluetoothイヤホン
世間の人たちがやってる耳からうどんがどうしても嫌で買ったBluetoothイヤホン。
6,000円のわりにかなりいい。
付け外しの際にケースから出したり閉まったりというひと手間はあるものの、ジムや通勤時にもフィットしてとれたりしないし、まわりから目立たず快適だ。しかもケースがモバイルバッテリーとしても機能する優れもの。
ちなみにどうでもいい打ち合わせで考えているふりをしながらオーディオブックを聞くのは、僕の得意技でもある。いつになっても子供の頃の気持ちは忘れずに生きていきたいものだ。
会議中に考えるふりをしながら片耳にBluetoothイヤホンを忍ばせてオーディオブックでサピエンス全史を聴く。 #弱者の戦略 pic.twitter.com/6MpZSddACR
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年5月11日
充電ケーブル
AndroidスマホやBluetoothイヤホンが充電できるMicroUSBと、iPhoneが充電できるLightningのインタフェース両方を兼ね備えた優れもの。しかも急速充電。
Macbook用。
USB充電器
意外と見過ごされがちなのだが、ケーブルが急速充電対応でもこっちの充電器がショボいとボトルネックとなってしまい、急速充電として機能しない。5V/4.8Aと申し分ない充電器。USB-CもUSBもどちらもいけるので、これでMacbook、iPhone、Bluetoothイヤホン全てが充電可能になる。付属のLightningケーブルは捨ててしまおう。
香水
理由はわからないがなぜかモテる香水。
いつ美人に出会ってもいいよう香水はこれに入れて携帯する。
ヘアワックス
やや容器が大きいが愛用している。これ以外のワックスはだいたいクソ。
爪切り
いつ美人に出会ってもいいよう携帯する。アポ前にはちゃんと爪が伸びてないかチェックしよう。細かいところだが女はよくみてる。
コンドーム
いつ美人に出会ってもいいよう携帯する。男女の仲になるのは交通事故みたいなものだ。互いに予想もしてなかった展開のすえ結ばれるのである。
非常に細かいのだけど、サガミオリジナルはプラスチックのケースなので、中でつぶれてヌルヌルが流出しない理由から重宝している。
耳栓
ミニマリスト RYOさん(@ryo02x2)に教えてもらった耳栓。どうしても騒がしいカフェなどで仕事をしないといけなくなったときの最終手段。
おしまい
【保存版】人生が地味に改善するオンク本まとめ
どうもブックキュレーターのオンクです。
ロジカルな論文に定評がある芸風だったのですが、もうすっかりブックキュレーターに転身したようです。
本を選ぶのにそんなに難しいことはしてなくて、要は
・自分に新たな気づきがあるか
・再現しそうな根拠があるか
の2点です。
本を選ぶ技術〜理系にはしっくりくる良い本の選び方〜|オンク|note
モテと同様に読書には人生を変えるだけの威力がありますね。
僕の人生にそれなりにインパクトをもたらしたであろうオンク本をまとめました。
「読んでてこれは...」 というものがあれば定期的に更新していきます。
目次
- 自己啓発
- 人生戦略
- 恋愛
- 自分を動かす
- 人を動かす
- 働き方
- ストレスマネジメント
- 健康
- 知的生産
- お金
- ファイナンス
- 副業
- 事業開発
- マーケティング
- ブランディング
- デザイン
- サイエンス
- テクノロジー
自己啓発
嫌われる勇気
はっきりって自己啓発本の類はアドラー本を数冊ほど読んでおけばOKです。逆に変な本を読むことで自らの選択や判断の基準がブレブレになります。オーディオブックも楽に繰り返し聴けてオススメです。
まずはベストセラーにもなった嫌われる勇気です。売れた割には勘違いして理解してる、ただ嫌われてる若者が多いので注意しましょう。
幸せになる勇気
嫌われる勇気の続編です。さらに前作の嫌われる勇気よりさらにっひねくれた青年が哲人にしつこくもくってかかかります。
この本の大きなテーマは「愛とはなにか」です。そのへんの薄っぺらい言説ははるかに凌ぐ勢いでいいこと言ってます。これを機に自分は恋人や家族を愛せているか、を自問してみてください。
アドラー100の言葉
アドラーといえば先にあげた2作の著者岸見先生が有名ですが、もしママに「アドラー本は一冊だけよ」と言われたらこの『アドラー100の言葉』を推します。 アドラー心理学の名言集でまあ言ってみればエッセンス凝縮版です。
抽象的な言い回しが多いので、何度も聴いてマインドセットを醸成するのにすごく適しています。アドラー系はオーディオブックもいいですね。
残酷すぎる成功法則
居酒屋の武勇伝JJIの教訓や巷でささやかれてる法則などに対し、科学的に正しいのかを説明している本で、いわば既存の自己啓発本へのアンチテーゼです。人間は愚かな者でいつも過度な一般化によって因果関係をゆがめてしまうんですね。
人生戦略
幸福の「資本」論――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」
まだ読んでない人はとにかくこれだけは買って今すぐ読みましょう。
幸福の土台となるインフラを人的資本、社会資本、金融資産という3つの資本からわかりやすいロジックで説明してくれます。
特に20代で人的資本はある程度蓄積しておかなければ後々人生がハードモードになりがちなので要注意です。
GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代
30代にしてペンシルバニア大学ウォートン校の終身名誉教授となった組織心理学者アダム・グラント氏の名著です。本書の要旨は「与えることは大切だが、与えるだけでは成功できない」です。与えて搾取されまくってる人にはグッとくる一冊です。
弱者の戦略
植物学者稲垣氏がさまざまな弱者にみえる生物の生き様を紹介している本です。群れる、他者に化ける、動かない、目立つ、時間をずらす、早死にするなど、どこかステナンやメタゲームに通ずるものを感じずにはいられません。僕らのような弱者が今後長い人生を生き抜いていくうえで有効な示唆を提供してくれます。
損する結婚儲かる結婚
人生において誰もが失敗したくないのが結婚です。我らが藤沢所長が結婚、離婚に関する法律やお金まわりの話わかりやすく説明してくれる、いわば転ばぬ先の杖といえる一冊です。この本の内容さえきちんと押さえていれば、離婚調停中の同僚や人妻の相談にのることもできます。
世の中の価値観は、結婚=幸せ、離婚=不幸せ、といううんこフレームワークに支配されていますが、それに惑わされず、正しくリスクを認識し、結婚制度をツールとしてうまく使えるようになりましょう。
恋愛
ぼくは愛を証明しようと思う。
なんといっても我らが藤沢所長の名著「ぼくは愛を証明しようと思う。」です。本書は恋愛工学の入門書としても位置づけられてます。
本書では恋愛工学を身に着けた主人公の渡辺くんがモテモテになていきます。初見の方は信じられないかもしれませんが、実際に僕らにはリアル渡辺くんみたいなことが起こっていたわけです。次の渡辺くんはあなたです。
ザ・ゲーム フェニックスシリーズ
恋愛工学、ナンパ界隈で有名なナンパバイブルです。アメリカの回転草カット?の冴えないライターがPUAというナンパコミュニティに入り、自分をモテモテに変えていくサクセスストーリーです。本書の中には細かいテクニックやモテるマインドセットなども書かれています。恋愛工学の元ネタでもあります。
アンジャッシュ渡部の大人のための「いい店」選び方の極意
良い意味で期待を裏切られた本です。芸能人が書く本はだいたいクソなんですが、この渡部本には佐々木希をゲットしたテクニックが随所に散りばめられてます。お店選びというテーマはある種の建て前であって、渡部さんは生粋のステルスプレイヤーであることがみてとれます。
愛するということ 新訳版
この名著にはすべてのテクノロジーの土台となる考え方が書かれています。
多くの人は素敵な相手さえいれば恋愛は成就すると信じています。もちろん理想の彼女を探し続けるナンパ師や白馬の王子様を待ち続ける婚活BBAなどもです。しかし、フロムは愛することは能力だと説きます。要するに恋愛の悩みに対する答えは自分の中にしかないのです。彼女ができても毎回「もっと良い人がいるのでは...」となる人はこれを読んで自らの他力本願ぶりを改めましょう。
自分を動かす
WILLPOWER 意志力の科学
『影響力の武器』に並ぶ2大心理学本のうちのひとつです。『影響力の武器』が人を動かすための一冊なのに対して、こっちは自分を動かすための一冊です。極論いえば心理学本はこの2冊でだいたい事足ります。
自分を操る超集中力
どれだけ理論を学んでも実践に移せなければ人生はなにひとつ好転しません。ツイッターでROM専して「勉強になる」と思っても、NewsPicsで賢そうなコメントして「オレ成長してるかも」と思っても誰かを喜ばせたか、そのKPIであるお金とセックスは増えたのか、という意味では前進してないのです。
新しいことにチャレンジするには、認知能力の集中投下が必要です。そのための具体的なハウツーを書いてくれてるのがこの超集中力です。簡単そうなものからひとつずつ取り入れてみましょう。
1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣
時間効率を高めるTip集。科学的な根拠もしっかりしてます。
タスクはToDoリストではなくスケジュール表に入れる。なんと、たったこれだけのことで心がとk洟垂れ、ストレスが減り、認知能力が高まる。フロリダ州立大学の研究によれば、ツァイガルニク効果(未完了のタスクによって意識的・無意識的に悩まされる現象)は、タスクを達成するための予定を立てるだけで克服できるという。
習慣の力 The Power of Habit
習慣化の理論周りをきちんと科学的に教えてくれる本です。すごく端的にいえば、習慣をつくるには①きっかけ→②ルーチン→③報酬のループとそれをドリブンする動機づけが必要だよ、ということです。もちろんこの習慣そのものにも動機づけがあるに越したことはありません。習慣によってどれほど人生が変わるのか、この本を読むと習慣のすごみが理解できるかと思います。
「続ける」習慣
自分を動かす方法に意志力を使わない方法がひとつだけあり、それは習慣化することです。世間一般では努力が美化されがちですが、人生を変えるのは努力ではなく習慣です。なぜなら努力には意志力が必要だからです。頑張るよりも工夫により習慣化することを考えましょう。
ということが端的にまとめられていて図解も多いやさしめの本です。
ハーバードの心理学講義
「個人的動機と社会的動機が結びついたとき人はもともと備わっていた、特性(性格や気質など)を自由に変えられる」という自由特性論を提唱するパーソナリティ心理学ブライアン・R・リトル教授の決定版です。血液型占いや手相占いはエンタメとしては優秀なのですが、根拠となるロジックがズブズブなので、性格診断みたいな話はこういう本を読みましょう。
人を動かす
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか
""承諾誘導""という分野の決定版のような本です。ひらたくいえば人を動かすための原理・原則と代表的な事例が詰まった本です。この本では、頭文字をとってCLRASSと呼ばれる6つの武器が紹介されています。ちまたの薄っぺらい心理学本に書かれているテクニックは全てこの6つの原理に基づくものなので、この本一冊もっておけばもう他の心理学本はいらないですね、はい。"
PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間
影響力の武器で有名なチャルディーニの新作です。実はほとんどの場合、僕らは意思決定を下す前に説得されている、という真理を解説してくれる本です。要はバイアスだらけ。人間だもの。
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか?
ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか?
行動経済学でノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンの名著です。やや難しめですが、内容自体は濃い、いや濃すぎるくらいなので文庫本の中では高コスパな本です。かつて付箋をはってメモしながら擦り切れるまで読んだのですが、Kindle本がでているのでそっちのが検索性高くていいかもしれません。
FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学
ノンバーバル・コミュニケーションの教科書です。先の占いと同様ノンバーバル・コミュニケーションという分野は、なぜかきな臭い人たちが集まってくるところです。研修業者が指南してくるノンバーバル・コミュニケーション講座みたいなのはだいたいクソです。
この本では、きちんとサイエンスを実務につなげた元FBI捜査官がノンバーバル・コミュニケーションに関する背後の生物としての普遍的な原理・原則から教えてくれます。もちろん恋愛での脈ありサインやナンパにも役立ちます。
完全教祖マニュアル
教祖の手口があますことなく明かされている名著です。僕ら恋愛プレイヤーの使命は「ひとりでも多くの女性を幸せにすること」ですが、それはなにも素敵なレストランや楽しいイベント事などの""非日常""を提供するだけに限りません。それよりもむしろ、いま目の前にある""日常""を「こう捉えればもっと楽しく生きられるよ」と世界観を少しだけ変えてあげることの方が大切です。「クリスマスは恋人と過ごすもの」、「恋愛体質→ビッチ→悪」、「女は結婚して子供を生むのが幸せだ」。彼女らはこうした社会が提示する価値基準にいつもブンブン振り回され、結果的になにかしらネガティブな要素を心に抱えています。こうした子を救うには教祖の手口を勉強するのが近道かもしれません。まあ要はリフレーミングの技術が詳細に書かれた本です。"
信頼学の教室
「信頼が大切」と使い古された教訓をお説教してくる人はあとを経ちませんが、彼らが信頼とはなにか正確に理解しているかというと決してそうではありません。「じゃあ信頼ってどうやってつくるの?」と好奇心旺盛な子供のように質問するとまともに回答できる人はほぼ皆無でしょう。そんな素朴な疑問に答えてくれるのがこの本です。信頼とはなにか、どういう要素が信頼形成に効いているのか、逆に信頼を失ったときはどう対応するのがベストなのか、これらの疑問に会話形式で答えてくれる本です。先生のキャラもまあまあおもしろいですね。"
人を伸ばす力―内発と自律のすすめ
内発的動機付けで有名なデシ先生の本です。外部の報酬による動機付けがいかに脆弱なものなのか理解できます。内側からくる動機と外側からくる(誰かに求められてできる)動機を繋げることこそ大切なんじゃないかと思う今日このごろです。
図解 モチベーション大百科
とはいってもすぐに動機付けはできるものではありません。先にあげた完全教祖マニュアルに書いてあるようなプロセスを経て、モチベーションは高まっていくのです。この本はもっとミクロな話を書いていて、すぐにできるモチベーションTips集です。根拠はちゃんとしてます。
働き方
小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード
36シグナルズというベンチャー企業の働き方本です。今流行っている「働き方改革」がいかにあまちゃんか実感できます。耳が痛い。
強いチームはオフィスを捨てる
こっちはリモートをテーマにした本です。普通の会社に勤めてると信じられないけど、業務の9割くらいはスキルとツールを使いこなせればリモートでできるんですね。。。
ストレスマネジメント
スタンフォードのストレスを力に変える教科書
ストレスマネジメント=ストレスを避けることと勘違いされてますが、それよりもそのストレスに意味づけを施すことのが大切です。それによってコミットメントが高まり、自身の成長を加速させるからです。美人心理学者ケリー・マクゴニカル先生の世間のストレス対策の常識を覆してくれる一冊。
超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド
ストレス対策の実践本です。ストレスマネジメントは先のマクゴニカル本とこの2冊でOKです。どっかのブロガーが煽ってくる「ノンストレスサイコ~♪」みたいな訴求はスルーしましょう。それよりもストレス避けてなににもチャレンジしないことのがよっぽど損失です。
この本にはすぐにできる具体的なストレス対策がたくさん書いてあります。まあストレスって主観によるホルモンバランスの変化ですからね。
健康
脳を鍛えるには運動しかない
運動する真の理由は、モテるためでも筋肉を見せびらかすためでもありません。頭をよくするためです。
高齢者を対象とした最近の研究では、週に2回ダンベルでのトレーニングを6ヶ月続けると、老人たちは壮健になり、遺伝子レベルで老化を逆行させられることがわかった。脳の成長にとっていくつかの因子の生産に関係する遺伝子が、まるで30歳であるかのようなはたらきを示したからだ。
筋トレ最強の食べ方
健康でスリムな体型を保つには正しい食事の知識が欠かせません。このあたりの分野は怪しい本か小難しい本の2択であることが多いのですが、PFCバランスの計算方法などとてもわかりやすく解説してくれています。特にダイエットしたい人、筋肉つけたい人なんかはこれ一冊読んでおけば食事の実用面に関してはほぼOKかと思います。
フィット・フォー・ライフ
ハードカバーでゴツい本ですが、内容はいたってまともです。食事に関しては、ネットの怪しい記事や下手なダイエット本を読むよりもこれ一冊読んどけば事足りるのではないでしょうか。
あなたの人生を変える睡眠の法則
サクッと読めるまともな睡眠本。
服用危険 飲むと寿命が縮む薬・サプリ―――疲れ、息切れ、めまい、不眠、物忘れ
マルチビタミンはヤバイらしい。
知的生産
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
社会人1年目の教科書。
イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
なんとなく日々の仕事をこなしていると激務で死にそうになります。単純に時間が足りなくなるからです。しかし、激務で死にそうになっても根性に逃げてはいけません。
最も恐れるべき最悪なパターンは労働時間を減らす→睡眠時間を削る→生産性下がる→労働時間が増える…という負のスパイラルに陥ることです。
このスパイラルから抜け出すには、やはりこの脱「犬の道」の考え方を一刻も早く実行することです。もちろん現実問題やはり政治や文化が絡むので「言うは易し行うは難し」ですが、考えることをやめては絶対にいけません。脳が腐ります。
常に肌間隔でこの考え方のもと動けるようになるまで、何度も繰り返し聴きたい一冊です。
問題発見プロフェッショナル―「構想力と分析力」 新版
問題解決プロフェッショナル―思考と技術
入社したときに買わされた教科書的な本2冊です。最近「ロジカルシンキングの限界。これからはアートの時代だ!」みたいな言説があふれてますが、ロジカルが不要ってことではないですよ?はい。
アナロジー思考
"知的生産バイブルに位置づけました。副業やるときでも事業始めるときでも新しいことを始めるときは、自分がもっているものをいかに横展開するかが肝です。ひらたくいえばこの横展開がアナロジー思考にあたります。こういう思考は専門的な知識なんかとはまったく別の筋肉なんですよね。
アナロジー思考というのもある意味でこの「アービトラージ」という考え方の応用、いわば「知のアービトラージ」とでも呼ぶことができるだろう。進んでいる世界で存在するが、同じ構造であるが遅れている世界では存在していないものを発見してそこの穴を埋めることで、遅れている世界にとっては新しいアイデアとなる。これがアナロジーの基本である。
メタ思考トレーニング
『「地頭力」を鍛える』で有名な細谷さんの本です。先にあげた人間にしかできないクリエイティブな活動のひとつがこのメタな思考です。メタとは「ひとつ上のレベルの」という意味です。そもそも系の思考と言い換えるとわかりやすいですね。具体的には、①自分を客観視する、②知らないことを知る、③その概念自体がなにかを問う、④上位の目的を問う、⑤抽象化する、などです。自分自身はひねくれているからかそれほど新たな発見はなかったのだけど、特にまじめに頑張って競争しちゃう人にとっては目からウロコかと思います。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」
山口本その1。自分はアート、サイエンス、クラフトのどれかで誰と組めばうまくいくかがみえてきます。
武器になる哲学
山口本その2.こっちの方がかっこいいそれっぽいことが言えます。わかりづらい哲学のコンセプトを用途別にまとめてくれてます。
お金
お金2.0 新しい経済のルールと生き方
"佐藤さんの名著です。タイトルと中身のギャップがいいです。佐藤さんは「お金」「感情」「テクノロジー」の3つの力学で未来の方向が決まっていくと述べていますが、はっきりいってみんな全然勉強しないので感情よりもお金×テクノロジーにポジションをとるだけで一歩抜きん出ることできますね。若者がテクノロジーでオジサンの経験を凌駕できる素晴らしい時代になってきました。 " となりの億万長者 億万長者の特徴について書かれた地味だけど大切な知恵がある本です。まあ裏技みたいことはしていないってことですね。
ファイナンス
ざっくり分かるファイナンス~経営センスを磨くための財務~
本当にざっくりわかる本です。ざっくりなのでそれ以上を期待してはいけません。何の変哲もない会社員はこのあたりの話を勉強しようとしても、金融関連の言葉の難解さに秒で挫折するので、そんな人には嬉しい一冊。
なぜ投資のプロはサルに負けるのか
我らが藤沢所長のファイナンス本です。やはりわかりやすい。
現代の金融入門
こっちは所長本より硬派ですが、体系的でわかりやすいです。金融マンでなくても大丈夫。
副業
ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代
リスペクタブル・ハゲメンである心理学者アダム・グラント先生の副業本の最高傑作です。ついに既得権益マンで慎重に、チャレンジングな副業で大胆に、という仕事ポートフォリオが素晴らしいことが証明されてしまいました。
好きをお金に変える心理学
「好き」は時間の流れや活動の内容とともに変わる、という大事な視点は抜けてますが、さわりとしてはわかりやすくて良い本だと思います。
お金持ちになれる黄金の羽の拾い方
副業、というか自分の事業をやった方がいい理由が書かれてます。人生における経済ゲームの攻略本。
そんな仕組みがあったのか! 「儲け」のネタ大全
たいしたことは書いてないのですが、金儲けのうまい人はなにか対象を目にする度にこういうことを愚直に考え続けてるんだなと関心しました。
事業開発
そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか
山口さんのビジネスモデル本です。価値を生み出したら誰かに提供し信用を蓄積しておく「ハコ」が必要です。この「ハコ」についてわかりやすく解説してくれてます。ちなみに独立するまでステップはこんな感じらしいです。まだまだ道は険しい。。。
ビジネスモデルの教科書―経営戦略を見る目と考える力を養う
上の本をさらに細かく体系化し、構造について説明した本です。実行にうつすときの因果関係やボトルネックについても例をまじえてわかりやすく解説されてます。新規事業とか考える人はこれをひたすら読んであてはめていろいろ考えてみるといいですね。僕はおじさんに却下されて資金調達できませんでしたが。
ビジネスモデルの教科書【上級編】―競争優位の仕組みを見抜く&構築する
上の本の発展版。
ストーリーとしての競争戦略
リスペクタブル・ハゲメンのひとり経営学者楠木氏の名著です。自分でビジネスをするときのバイブル的存在です。特に非合理だけど合理的なこの手の話の本はわりと小難しくて読むのが大変な本になりがちですが、サッカーの例えや抽象的な表現がわかりやすくまとめられているので、経営やマーケティングの素人でも普通に理解できます。戦略に必要な要素が絶妙なレベル感の言葉で抽象化されているので、とにかくなにかしらの戦略が必要なときに役立ちます。戦略を立てるうえで""何を考えるべきなのか""、が網羅的にわかります。
ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか
週刊金融日記でも紹介された、スタートアップに関する本です。僕自身はスタートアップの「ス」の字も知らない人間なのですが、「競争はイデオロギーであり、資本主義の対極にある」という主張にハッとさせられました。 当時いくら頑張って働いても楽にならない理由を見事に言い当てていたからです。それまで自分の行動を振り返ると、まわりと同じように一生懸命勉強して資格を取得してみたり、花形ぽい人気のキャリアパスを希望してみたり、見事にまわりと比べてどうかという競争が目的になっていたのでした。
起業の科学
起業したことがない自分が起業本を勧めるのはちゃんちゃらおかしいですが、大目にみてください(笑)。スタートアップというとイケイケでとにかくスピード重視のイメージが先行しますが、それとは逆にこの本には守備力の話がメインにかかれてます。スタートアップの仕事を手伝ってると、確かにあるあるな内容満載だったのでここに紹介しました。
マーケティング
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 確率思考の戦略論
アラサーになるまでマーケティングの"マ"の字も知らなかった自分が読んで、ハッとした本です。マーケティングは売れるしくみをつくるだけでなく、今後のキャリアや普段の仕事にも応用が利く必須の考え方だというのがよくわかります。
確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力
先に上げた本の著者森岡さんの骨太数学マーケティングの論文です。理系の僕からしたら統計学とマーケティングを繋げてくれた本です。数式わかなくてもなんとなく意味はわかりますが、ふわっとして終わるかも。
ザ・コピーライティング
コピーライティングはいわば小手先の技術のようで、意外に侮れません。これがなければどんなにブログを更新しようと読んですらもらえないからです。このザ・コピーライティングは、検証に検証を重ねたコピーライティングの原則がぎゅっと詰まった本です。コピーライティングが苦手な自分にとっては、辞書のようにボロボロになるまで使い古したい本です。
コピー力の基本
ザ・コピーライティングよりも日本人向けなのがこの本です。 記事のタイトルを考えるときパラパラめくって、教科書的な使い方をしています。「イケダンの隣に私がいる!」みたいな日本人のダークなインサイトを刺激する名作コピーもいくつか入っていて、読み物としておもしろいです。
ブランディング
デジタル時代の基礎知識『ブランディング』 「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール
ブランディングの超入門書。実は「ブランディングガー」とか言ってくるビジネスパーソンの9割はブランディングがなにかわかってません。
プラットフォームブランディング
ブランディング入門書。ブランドがどうプラットフォーム化していくかについて書かれた本です。
デザイン
プロダクトやサービスが流行るかどうかは、デザインの部分がかなり肝なのですが、その筋の人にこれは読んどけ、という本を教えてもらいました。さっとめくった感じ度の本もよさそうなので、読んだら感想追記します。
デザインのデザイン
ノンデザイナーズ・デザインブック
誰のためのデザイン
サイエンス
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉
サイエンスマインドを醸成してくれる読み物です。
テクノロジー
データの見えざる手
最高におもしろいと思っていたら、やはり文庫化されていました。ウェアラブルセンサを活用して「幸せな状態とは」「運をコントロールできるか」「コミュニケーションの質とはなにか」を調べたら、驚くべき結果がでました。僕はIT系の仕事をしながら薄々感じていた違和感も見事に検証されていました。
超AI時代の生存戦略
大学院教授でありメディアアーティストであり実業家である落合さんのきたるAI時代をどう生き抜くかについて書かれた本。この本では「今後AIはブルーカラーよりもまずホワイトカラーに置き換わっていく」という主張がなされているが、AIに携わる身としてはこれは微妙にズレていて「AIを使いこなせる個人(法人も)とそうでない人との貧富の差が急速に広がっていく」のが肌感覚に近い。マクロな流れをつかむには悪くない一冊。
人工知能は人間を超えるか
松尾研究室のAI概論です。「なんかよくわからないけどAI怖い」みたいな人はまずこれを読みましょう。AIはただのツールに過ぎないことがよく理解できます。※ただこれを読んでも機械学習のアルゴリズムがわかるわけではありません。
デジタルネイチャー
半分も理解できないけど、なにやら大切なことを言ってる気がします(笑)。
ビットコインはどのようにして動いているのか? ビザンチン将軍問題、ハッシュ関数、ブロックチェーン、PoWプロトコル
これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話
最近でたホリエ本です。仮想通貨を軸に資本主義→価値主義、中央集権→非中央集権への流れをわかりやすく説明してくれます。新しい話はないですが、時代の大きな流れはこれでつかめます。
おしまい
君はインフルエンサーにマインドコントロールされてないか
先日金融日記をきっかけに手にとった本に示唆に富む内容を目にしたので備忘録的に残しておく。
村上春樹氏が『アンダーグラウンド』という地下鉄サリン事件の被害者にインタビューをした、書き下ろしノンフィクションだ。
最終章で村上氏は、衆議院選にでて選挙活動をするオウム真理教を目にしたとき、なぜ今までにはないほど異様なまでに嫌悪感、不気味さを感じたのかについて、次のような考察をしている。
仮説はひとつある。それはオウム真理教という「ものごと」が実は、私にとってまったくの他人事ではなかったからではないか、ということだ。
(中略)
いや、何も「私やあなただって、ちょっと事情が違ったら、オウム真理教に入って地下鉄にサリンを撒いたかもしれませんよ」と言っているわけではない。そんな状況は現実的に(ということは確率的に)ほとんどあり得ないことだからだ。私が言いたいのは、「私たちがわざわざ意識して排除しなくてはならないものが、ひょっとしてそこに含まれていたのではないか」ということだ。
この"意識して排除しなくてはならないもの"はなにか。
村上氏はかつて全米を震撼させた連続爆弾魔ユナボマーことセオドア・カジンスキーがニューヨーク・タイムズに掲載させた論文の一節を引用してこう説明する。
「システム(高度管理社会)は、適合しない人間は苦痛を感じるように改造する。システムに適合しないは『病気』であり、適合させることは『治療』になる。こうして個人は、自律的に目標を達成できるパワープロセスを破壊され、システムが押しつける他律的パワープロセスに組み込まれた。自律的パワープロセスを求めることは、『病気』とみなされるのだ」
ここでキャジンスキーが述べていること自体は、基本的には正論であると思う。私たちを含んで機能している社会システムは多くの部分で、個人の自律的パワープロセス獲得を圧迫しようとする。私も多かれ少なかれそれを感じているし、おそらくあなたも多かれ少なかれそれを感じておられるに違いない。もっとざっくばらんに言えば、要するに「自分自身の価値を掲げて、自由な生き方をしたいと思っても、世間がなかなかそれを許してくれない」ということになる。
そしてたとえばオウム真理教に帰依している信者たちの目から見れば、自分たちが自律的パワープロセスを獲得、確立しようとしているときに、社会や国家がそれを「反社会的行為」であると決めつけ、「病気」であると言ってそこから引きはがそうとするのは、間違ったことであり、まったく容認できないことである。だから彼らはますます反社会的傾向を深めることになる。しかしキャジンスキーが──意識的にか無意識的にか──見逃していることがひとつある。それは「個人の自律的パワープロセス」というものは本来的には「他律的パワープロセス」の合わせ鏡として生まれてきたものだということだ。極端に言い換えれば、前者は後者のひとつのリファレンスに過ぎないのだ。つまり孤島で生まれ、親に置き去りにされてひとりぼっちで育ちでもしない限り、発生的に純粋な「自律的パワープロセス」などというものはどこにも存在しない。だとすれば、その二つの力はしかるべきネゴシエーション(歩み寄り)を内包する関係にあるはずだ。それらは陰と陽のように自発的な引力で引かれ合って、しかるべき所定の位置を──おそらくは試行錯誤の末に──個人個人の世界認識の中に見出すはずのものなのだ。それを「自我の客体化」と呼ぶこともできる。それこそがつまりは、人生にとっての真のイニシエーションなのだ。その作業が達成できないのは、バランスのとれた自我のソフトな発達が、どこかの段階で、何かの理由で阻害されているからである。その阻害を棚上げして、「自律的パワープロセス」というハードな論理だけで乗り越えようとするときに、社会的論理と個人とのあいだに物理的(法律的)軋轢が生じることになる。
村上氏の考えをひらたくいうと、こういうことである。
・世の中には「自分にとって価値があること」(自我と言い換えてもいい)と「社会にとって価値があること」がある
・よりよく自分らしく生きるためには「自分にとって価値があること」が欠かせない
・ただ「自分にとって価値があること」は社会システムの中で生まれたものであり、この両者はリンクしており、コインの表と裏のような関係にある
・このコインの表と裏、すなわち「自分にとって価値があること」と「社会にとって価値があること」を繋げていくことこそ人生には必要(これを真のイニシエーションと呼んでいる)
・「自分にとって価値があること(ソフト面)」をそのままに「社会にとって価値があること(ハード面)」を越えようとすると、物理的な(法律的な)問題が起こる
続けて村上氏は、このソフト面をそのままにハード面を越えるために、オウム信者は彼らの自我を浅原彰晃の個人的な自我に同化させていたのではないかと指摘する。
麻原彰晃の所有する「より巨大により深くバランスが損なわれた」個人的な自我に、自分の自我をそっくり同化させ連動させることによって、彼らは擬似自律的なパワープロセスを受け取ることができる。つまり「自律的パワープロセス対社会システム」という対立図式を、個人の力と戦略とで実行するのではなく、代理執行人としての麻原にそっくり全権委任するわけだ。
彼らはキャジンスキーが定義するように、「自律的パワープロセスを獲得するために社会システムと果敢に戦っていた」わけではない。実際に戦っていたのは麻原彰晃ただ一人であり、多くの信者たちは闘いを欲する麻原彰晃の自我の中に呑み込まれ、それに同化していたのだ。そしてまた信者たちは一方的に麻原にマインド・コントロールされていたわけではない。純粋の受け身の被害者であったわけではない。彼ら自身、積極的に麻原にコントロールされることを求めていたのだ。マインド・コントロールとは求められるだけのものではないし、与えられるだけのものではない。それは「求められて、与えられる」相互的なものなのだ。(中略)
あなたはその場合、他者から、自我を譲渡したその誰かから、新しい物語を受領することになる。実体を譲り渡したのだから、その代償として、影を与えられる──考えてみればまあ当然の成りゆきであるかもしれない。あなたの自我が他者の自我にいったん同化してしまえば、あなたの物語も、他者の自我の生み出す物語の文脈に同化せざるを得ないというわけだ。
麻原彰晃とインフルエンサー、それを取り巻くフォロワーの類似性
僕はハッとした。
今でいうインフルエンサーもまったくもって同じ構造だからだ。
わかりやすくするために、恋愛工学やナンパ界隈が流行ったときのことを考えてみよう。
この界隈では、いわゆる"凄腕"と呼ばれるインフルエンサーが教祖的な影響力をもっている。
彼らは、美人とのゴール報告を通じて、とりまきの非モテフォロワーの欲求を刺激する。
当然男は例外なくたくさんの美人とたくさんセックスしたい生き物なので、ここに注意をひかれるわけだ。
そして、「モデルや女優のような誰もが羨む最上級の女をゲットしたい」、「もうこれ以上の子はどこにもいないといえる理想の彼女をみつけたい」といった価値観を刷り込まれる。
こうして気づかぬうちに他人の物語は自分の物語になっているのだ。
つまり、ここには「他の恋愛工学生やナンパ師が頑張っているからおれも頑張らないと!」のような自律的とはとてもいえない"自律的なパワープロセス"が生まれる。
もちろん新たな言語でも生み出さない限り、100%の自律的なパワープロセスなど存在しないことは重々承知している。
しかし、他者への物語に自我を同化させる度合いが強ければ強いほど、このクラスタは閉鎖的になり、価値観は画一化していく。
これがいわゆる一種の宗教やカルトというものなのである。
では自我を他人の自我に譲り渡した人たちが閉鎖的な空間に留まり続けるとどうなるか。
そう、この物語にいない他者を排除しようとするのだ。
この物語にいない他者とは広義の意味で社会システムのことだ。
こうして「自分にとって価値があること(ソフト面)」をそのままに「社会にとって価値があること(ハード面)」を乗り越えようとするのである。
悲劇を繰り返さないために僕らにできること
確かにナンパができるようになり、モテるようになり、女が自分を必要としてくれると自我が満たされ、自律的なパワープロセスを獲得した"良い気持ち"になる。
使い古された表現をすれば、いわゆる"非日常"というやつだろう。
しかし、その一方で社会システムの中、すなわち日常はなにも変わっていないことに気づく。
毎日満員電車に乗り、意義を見出だせないルーティーンワークをこなし、毎月配給される給料を待つ、まったく自律的とは程遠いプロセスが"日常"にはある。
こうした自我と社会システムの歪みを、気持ちよく説明できる物語で消化させてくれるのがインフルエンサーという存在だ。
インフルエンサーに物語を譲り渡したフォロワーは、いつしかインフルエンサーの発信する情報は常に正しく、そこに違和感を感じた自分は間違っていて、まだまだ修行が足りない、こう思うようになる。
どこかオウム真理教で麻原彰晃を崇拝する信者に似ている気がしないだろうか。
他人の物語に自我を譲り渡すことによって、自我の問題を解消しようとする構造がそこにあるのは紛れもない事実である。
別にこれが悪いと言いたいわけではない。
インフルエンサーをきっかけに世界が変わり、よりよく生きられるようになるのなら活用しない手はない。
どんなときにもすべきは理屈より実利だからだ。
ただ個人的な問題意識は、そのとき自我は自分の手元にあるのか、ということだ。
どこかのインフルエンサーに譲り渡してはいないだろうか。
麻原彰晃にはそのようなジャンクとしての物語を、人々に(まさにそれを求める人々 に)気前良く、そして説得力をもって与えることができた。彼自身の世界認識がおそらくは、ほとんどジャンクによって成り立っていたからだ。それは粗暴で滑稽な物語だった。部外者から見ればまさに噴飯ものとしか言いようがない物語だ。しかし公正に言って、そこにはひとつだけたしかな一貫したことがある。それは「何かのために血にまみれて闘う攻撃的な物語だった」ということだ。
そしてあなた(とりあえず二人称を使わせてもらっているが、もちろん私もそこに含まれている)にとってはどうだろう?あなたは誰か(何か)に対して自我の一定の部分を差し出し、その代価としての「物語」を受け取ってはいないだろうか?私たちは何らかの制度=システムに対して、人格の一部を預けてしまってはいないだろうか?もしそうだとしたら、その制度はいつかあなたに向かって何らかの「狂気」を要求しないだろうか?あなたの「自律的パワープロセス」は正しい内的合意点に達しているだろうか?あなたが今持っている物語は、本当にあなたの物語なのだろうか?あなたの見ている夢は本当にあなたの夢なのだろうか?それはいつかとんでもない悪夢に転換していくかもしれない誰か別の人間の夢ではないのか?
人生の各々のフェーズで価値観は変化していく。
当然自律的なパワープロセスと社会システムの歪みもそれに伴い変化していく。
結局のところ、僕らは誰かの物語をリファレンスとしつつ、自分らの物語をつくりあげるしかない。
自らの意思で考え、選び、決めていくこと。
こうすること以外に自我と社会システムの歪みを解決する方法どこにもないのである。
おしまい
参考
100人斬りプレイヤーがVRアダルトを体験してみた感想
ある日、僕の元にOculus Goが届いた。
いわゆる今流行りのVRヘッドセットだ。
GoRoman氏のツイッターをみて衝動買いしてしまった。
早速起動すると、そこには僕が何度も訪れている沖縄のブセナテラスからみえる海よりもきれいな海が広がっていた。
見渡す限り美しすぎる青い海と空、白い砂浜がどこまでも広がっている。
僕は思わず走り出しそうになった。
気持ちはビーチでもここは本棚とパソコンだけが置かれた小さな書斎である。
VRは今ではゴツくてキモいのだが、もしこれがおしゃれなメガネサイズになったとしたら、間違いなく世界が変わると思った。
会議、ナンパ、オセロ...リアルな空間でやる必要のないことはVRに置き換わる。それに伴い、移動すること自体も減ってくだろう。
そして、どうしてもリアルな空間で顔を合わせなければできないこと、リアルな空間で会うことの価値は高まっていく。
攻殻機動隊のような世界が本当に訪れようとしているのだ。
VRヘッドセットを買ってまず体験してみたいことがあった。
それはoculus roomsでオセロをやることでも、Unityでサンプルを動かすことでもない。
そう、VRアダルトである。
こ、これはVRが恋愛に与えるインパクトを調べる調査であり、決して私利私欲によるものではない。
そう自分に言い聞かせながらDMMのサイトにアクセスし、ランキング上位の作品を3つほどポチる。
これはあくまでも調査だ。
3つ買ったのは複数のジャンルにおいて検証するためであり、決して私利私欲によるものではない。
再び僕は自分に言い聞かせた。
…
...
...
大多数の男にとって女は不要になるかもしれない
↓VRを手にした一般的な男性が下すであろう評価↓
美人>>>VRアダルト>ちょいブス>インターネットポルノ>ブス
ほとんどの男にとって、恋愛とは性欲の解消7割、その他の貢献感3割がパッケージ化されたものである。
性欲の解消7割。
ここにおいては、VRアダルトは極めて高いクオリティを発揮できるのだ。
リアルな世界では絶対に会話すらしてもらえないような美人が真正面から目を合わせ、語りかけ、チョメチョメしてくれるのである。
誰がセックスさせてくれるかもわからないちょいブスを食事に誘い、ちょいブスのつまらない話を聞き、ちょいブスの「まだ出会ったばかりだし」というグダグダをやさしく受け止める。
VRアダルトを手元にした状況で誰がこうした非生産的なボランティアに手を出すだろうか。
おそらくTENGA連動型VRポルノが完成した瞬間から人類滅亡へのカウントダウンが始まるだろう。
セックス自体の価値はなくなるかもしれない。
男がチ○コの向こう側、女はマ○コの向こう側を定義しなおさなければいけないフェーズが本当にきつつあるのかもしれない。
VRアダルトの弱点
特に危機感が大きいのは女性の方だろう。
しかし、僕は今回の検証を経て、小さな希望を見出したのもまた事実である。
VRアダルトの弱点をみつけたのだ。
結局のところ恋愛というのは、非合理さが大切なのだ。性欲解消についての合理的を極めた先に恋愛の良さは失われる。
最後にこれを女性が目指すであろうマ○コの向こう側を定義するうえでの示唆としてまとめておこう。
1.淫乱すぎる
コンテンツはメディアによって規程される。
となると、やはりどの作品も淫乱すぎるのだ。
リアルな世界で自分を磨いてきた自分にとってはどの作品も非現実すぎるのである。
実際にここまで淫乱な女の子ばかりでないのが現実だ。※もちろんときどきいる
仮初めの非日常よりもどこまでも続く日常をいかに楽しめるか、の方がエンタメとしてはクオリティが高いのでないか。
リアルに勝るエンタメはないのだ。
2.完成度高すぎて逆に人工ぽい
目鼻立ちの整った顔にバッチリメイク、ほどよくくびれた腰にふくよかな胸。
完璧すぎてどうも人工ぽいのである。
それは目の前の合理性を突き詰めた結果、機能は満たすが何の面白さもないプロダクトやサービスができる現象に似ている。
恋愛とは非合理なものであり、それが返って合理的なものだったりする。
3.勝手に服脱ぐので脱がせてあげられない
多くの男はしてもらうことばかり考えているが、貢献したい側の男にとってはやはり物足りないだろう。
片手でブラのホックをはずす血のにじむようなトレーニングをしたにも関わらず、それを発揮する場がまったくないというのも由々しき問題だ。
4.おしげもなくお尻を顔にぶつけてきすぎ
目の前にお尻をもってこられても目のやり場に困るというか恥じらいがゼロすぎて、違和感がすごい。
人間には希少なものほど価値を高く感じる習性がある。
お尻の希少性がVRアダルトには皆無といっていいだろう。
5.すぐ飽きる
諸行無常。まわりの世界も人間も絶えず変化している。
リアルには同じ状況というのは二度とないのだ。
リアルでは繰り返し映画を観たり、音楽を聴いたり、恋人に逢うことで新しい気づきがある。
逢う度に恋人の新たな素敵なところに気づけるというのはうれしいものである。
これは関係が続いている限り、何歳になってもいえるだろう。
というわけで、ちょいブスのみなさん、努力次第ではまだなんとかなるかもしれません!
おしまい
参考
男にとって彼女の胸の大きさは何カップが最適なのか
前回のエントリで巨乳はバブルみたいなものだ、お伝えしてきた。
それに続いて、今回は「では彼女におっぱいは何カップが最適なのか」を真剣に考えてみたい。
巨乳に対する問題意識
そもそも巨乳の問題は事前に不当に期待値が吊り上げられることであった。
しかもそのわりには実際に手にしてみるとガッカリする。
これは巨乳を彼女にしたとき、さらに具体的な問題が顕在化される。
「んー、やっぱ好きじゃないかも」となるのである。
99%の人間は「彼女が好き」というあいまいな基準によって、恋愛をひとつのパッケージとして捉えている。
つまり、彼女のふとした瞬間にみせる照れた表情が「好き」なのか、いつもご機嫌でポジティブなマインドが「好き」なのか、ニットで強調された胸元が「好き」なのか、それとも単にセックスしたいだけなのか、これらの「好き」は全てごちゃまぜにしてひとつの「彼女が好き」という結論に行き着く。
過度な一般化は思考停止の最もありがちなパターンであり、多くの男は彼女のことが「好き」なのか、それとも彼女の巨乳が「好き」なのかすら気づいていないのである。
巨乳は男の意思決定を歪めさせる。
実際に付き合ってみた(巨乳を手にしてみた)後で、「やっぱりおれは彼女ではなく彼女の巨乳が好きだったんだ!」と毎回気づくようでは、そこにサステナブルな恋愛は生まれないだろう。
彼女に最適なバスとサイズとは
やはり巨乳は恐ろしい存在である。
人生における大切な選択すらも巨乳に左右されてしまうからだ。
ということで、まずEカップ以上がイマイチであることは明らかだろう。
多くの男性読者はここでもったいないかと思うかもしれないが、逆にもったいなくないということをぜひともご認識いただきたい。
注意や時間といった大切なリソースをもってかれないのだから。※しかも巨乳にはメンヘラが多いという巨乳メンヘラ仮説もある
では次に考慮すべきはなにか。
おっぱいそのものを手にしたときの効用である。
となると、A~Bカップの女性には大変申し訳ないが、おっぱいという視点のみ考慮したとき彼女からは対象外とせざるを得ない。
もちろん女性の魅力がおっぱいだけでないことは重々承知している。
おっぱいそのものを手にしたときの効用という意味ではやはりC<Dカップといえる。
Dカップ先制点。
では期待値と実態の差はどうか。
巨乳の中でも実はDカップはそこまでガッカリしない。おそらくカタチが崩れてないからだろう。
Dカップ追加点。
そう、観客は誰もがDカップの優勝を確信したに違いない。
しかし、である。
彼らは表面的にしか物事を捉えられてない。
Cにはチェストプレスで大胸筋を鍛えることによって、Dに成長する可能性があるのだ!
しかも、生まれもったDカップとCカップから成長したDカップには大きな違いがある。
ここで君が企業の採用担当者になったと考えてみてほしい。
金持ちな家柄に生まれ、パパにもらった1億の資産をもった若者と汗水垂らし苦難の末1億の資産を自らで築き上げた若者のどちらを採用したいだろおうか。
つまりそういうことなのである。
Cカップが立て続けに3ゴール!逆転!
やはりDになれるポテンシャルをもったCカップが最強なのだ。
手にしたときの効用感、メンテナンスコストと垂れ乳リスク、彼女自身の課題に向かうメンタリティ、どれをとってもCカップが最強なのだ。
VIVA!Cカップ!
僕は大切な時間を投じてなにを書いているのだろう...
おしまい
モテの集大成「ロジカル恋愛論」をリリースしました
ついに僕の数年にわたる活動の集大成ともいえる ロジカル恋愛論をリリースしました。
金曜夜の飲み屋でみんなが語ってる恋愛論はだいたいこういうやつ。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/zT3tshT8xu
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月9日
ナンパしてもなかなかLINEゲットできない人は変なとこで粘り過ぎなんですよ。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/aFLHVXHiCG
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月22日
どこかに魔法のメソッドがあると思った大間違いや。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/5rpFSoAZ4x
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月13日
どうみても五反田プロトコルの秀逸さは群を抜いている。あとは"五反田"っていう名前だけ。"南恵比寿"に改名したい。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/NQ1yHOX5jV
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月22日
ガツガツしないのが大切です。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/3zypU0B6An
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月23日
GWから放置していた宿題がやっと終わりそうです。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/Tit6ebfCgc
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月22日
いらすとやであまりにもピッタリすぎる絵をみつけてしまった。 #ロジカル恋愛論 pic.twitter.com/RCfXnfiJJu
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月15日
やっと集大成的なnoteが完成しました。いらすとやから良い感じの絵をひろってくるのが一番大変でした。 #ロジカル恋愛論
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年6月23日
ロジカル恋愛論|オンク @it_warrior_onc|note(ノート) https://t.co/CKLtSTAQTn
2日前にリリース下にもかかわらず、既に何人かの方には購入いただいて、それなりにいいねもつきました。
モテに必要な要素はおおきくテクニカル面とファンダメンタル面の2つがあり、このロジカル恋愛論はいわばテクニカル面のバイブル的な位置づけとして書きました。
そこでなぜテクニカルにフォーカスしたのか、僕なりの考えを整理しておきます。
これはnoteにも書いてますが、まず前提としてモテには人生そのものを変えるだけのインパクトがあると僕は心の奥底から信じています。
それで恋愛コンサル生や多くの恋愛プレイヤーたちをみて気づいたのが、マズローの欲求5段階説のように低次の欲求が満たされると、次の欲求へとシフトしていくことです。
モテには、おおきくナンパスキルやデートスキルといったテクニカル面と、自らの能力や社会的地位、金融資産といったファンダメンタル面の2つの要素が必要なのですが、1次欲求「モテたい」を満たすためには特に前者のテクニカル面が、一方で2次欲求「かわいい彼女(または嫁)ほしい」以降の高次の欲求を満たすためには後者のファンダメンタル面がそれぞれメインとなります。
2次欲求以降はテクニカル面よりもファンダメンタル面が効いてくるため、皆副業を始めたり、転職したり、起業したりするわけですね。
ただ世の中のほとんどの男はこの第1次欲求「モテたい」を満たすことないまま一生を終えます。
男でモテたくない人は基本的にいないにもかかわらず、です。
しかも1次欲求「モテたい」の前に高次の欲求である時間やお金が満たされたらどうなるか。
あたりまえですが、金や地位を活用してモテようとするわけです。
その結果どうなるかはド○ファンや山○メンバーの例から想像に難くないでしょう。
それで1次欲求「モテたい」に戻ってしまう人と、2次欲求「かわいい彼女(または嫁)ほしい」以降に進められる人となにが違うかを考え続けた結果、やはり「お金や地位を利用せず、テクニカルでモテた経験があるかどうか」というなんとも身も蓋もない結論に行き着きました。
一度テクニカル面の取組みによってモテた経験のある人は「今の彼女がいなくなってもなんとかなるだろ」や「まあいざとなったら行動すればセックスにありつける」とある意味発想の転換が起こるわけです。
彼らは当然お金や地位をアピールするのは悪手とわかっているので、1次欲求に逆戻りすることはほとんどありません。
つまり、モテにおけるテクニカル面を強化することは、ファンダメンタル面へのフィードバックとして機能し、長期的にも人生を好転させるのです。
ただ恋愛という分野は、あやしい恋愛論やテクニックが入り乱れており、9割以上は前提条件が曖昧だったり、ただの精神論に終始していたりするのが現状です。
しかし、一方で恋愛工学のようなそれなりにワークする技術もあり、膨大なモテコンテンツの中からそれらを探し出し、正しいアプローチで、正しいトレーニングさえ積めば、1次欲求のモテに関する課題は解決できるようになったのも事実です。
この膨大なモテコンテンツの中から、僕の個人的経験、知り合いのプレイヤー、恋愛コンサル生たちを事例に再現しやすいものをなるべくコンパクトにまとめたのが今回の「ロジカル恋愛論」です。
結果的に25,000字とnoteとしては比較的分量が多いですが、対象とする技術要素をかなり絞り込みました。
繰り返しますが、本書は決して誰かの文脈に依存した経験則ではなく、恋愛コンサル生をはじめとする多くの恋愛プレイヤーにおいてうまくいった方法論を詰め込んでます。
というわけで、なんだかすごく情報商材っぽくなってしまいましたが、巷の恋愛論やナンパテクなど膨大な情報で消耗されている人はぜひ手にとってみてください。
おしまい
巨乳はタチの悪いバブル
巨乳の隠れた真実
スタートアップ本でベストセラーとなったゼロ・トゥ・ワンにこんな一節がある。
「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」
ストレートな質問なので、ちょっと考えれば答えられそうだ。だけど実際には、なかなか難しい。学校では基本的に異論のない知識しか教わらないので、この質問は知的なハードルが高い。それに、どの答えは明らかに常識外れなものになるので、心理的なハードルも高いからだ。明晰な思考のできる人は珍しいし、勇気ある人は天才よりもさらに珍しい。ーゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか–ピーター・ティール
僕はみんなが正しいと思い込んでるけど本当はそうでないことに気づいたときテンションが上がる。
日常を過ごしていく中でこの問いへの答えをみつけるのが今ではもはや趣味と化している。
そしてまたひとつみつけてしまった。
巨乳である。
男は例外なく巨乳が好きだ。
サイエンスの分野において例外がない事柄はほとんどないが、これに限っては例外なく、なのだ。
僕ら男は生きている限り、いかなるときも巨乳に注意を奪われ、期待させられ、踊らされる。
巨乳のために地位や名誉を失う者もいれば、大金をつぎ込む者だっている。
巨乳を手にしたくて手にしたくてたまらないのだ。
もうこれはどうしようもない男の性なのである。
しかし、僕の原体験から考えると巨乳にあまり良い記憶がないの事実だ。
あれほど手にしたくてどうしようもなかった巨乳を実際に手にしたあと、いつもどう思っているか。
どこかガッカリしてる自分がいるのだ。それも1度や2度ではない。毎回ガッカリするのだ。
世の中の巨乳好きはこれを聞いてこう言うだろう。
「おまえはまだ素晴らしい巨乳で出会っていないからそう思うんだ。本物の巨乳を探す旅に連れてってやる」
ただワンピースのように僕はここで簡単に仲間になるわけにはいかない。
今まで手にした巨乳は決して垂れているとか乳輪が大きすぎるとかそんなことは決してなかったからだ。
どれも美しい巨乳だ。しかし、どこかガッカリした自分はいつもそこにいる。
僕の中の答えは、やはり巨乳は皆がリスクを追ったり大金を投じてまで手にしたい対象ではない。
なぜ巨乳にガッカリするのか
僕はくる日くる日もなぜ巨乳にガッカリするのかを考え続けた。
通勤電車の中、会社のオフィス、仕事の打ち合わせ中...
それであるひとつの結論に辿り着いた。
しかも山口氏の著書『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』という硬派な本を読んでいる最中に気づいた。※先に断っておくけどこの本自体は巨乳と一切関係なく素晴らしい本です
そう、巨乳は期待値が高すぎるのである。
巨乳はバブルみたいなもの
株式投資の分野でバブルという概念がある。
価値が実態以上に泡(バブル)のようにふくらんだ状態のことという。
このとき投資家は皆その実態以上にふくらんだ価値に投資し続ける。
そして「モテるからモテる」というように株価が上がるからさらに資金が入ってくる、さらに株価が上がる...というスパイラルが起こる。
投資家たちはバブルだとも知らず、株価に注意を奪われ、期待させられ、踊らされる。
バブルははじけるまでそれがバブルとは気づかないのだ。
つまり、巨乳はバブルみたいなものである。
あざといニットやわざとらしく空けられたシャツの第二ボタンによって男たちの注意は巨乳に向く。
さらには誰もが巨乳に注意だけでなく心まで奪われる。
しまいにあたかも世の中は巨乳至上主義であるかのように錯覚し、巨乳を手にしたくて手にしたくてたまらなくなる。
次にどうなるか。
そう、巨乳を手にしたい男が集まり、期待値だけで巨乳の価値が暴騰するのである。
ただひとつだけこれは先ほどのバブルと異なる点がある。
巨乳がバブルだと気づけるのは巨乳を手にした経験を持つ、一握りの男だけだからだ。
巨乳がバブルだと気づかない連中は踊り踊らされ、欲望の欲望による欲望のための巨乳を求め、永遠に奔走し続ける。
しかもこれは巨乳に関わらない活動にまでも影響を及ぼす。
巨乳によってほしくもない物を買わされたり、注意や時間を奪われたり、最悪の場合詐欺にあったりするケースだって珍しいことではない。
巨乳の呪縛から解き放たれるには
こうした巨乳地獄から解放される方法はひとつしかない。
逆説的だが、ありあまるほど多くの巨乳を手にしてみることである。
「シロクマを想像しないでください」
こう言われてシロクマを頭に思い浮かべなかった人はいない。
「巨乳に気をとられてはいけない」
こうして逃げようとすればするほど、巨乳は追いかけてくる。
だからといって中途半端に向き合うのもダメだ。
海水は飲めば飲むほど喉が渇くように、巨乳はチラ見すればするほど気になる。
巨乳の呪縛から逃れるには、一度身体を壊すまで海水を飲み続けるしかないのだ。
はたして僕はどれだけ多くの男をこの巨乳の呪縛から解放できるのだろうか。
おしまい
参考
コモディティ型のモテ男にならないために
仮想通貨や株式投資をやっていたらドル・コスト平均法を知らない人はいないだろう。
ドル・コスト平均法(英: dollar cost averaging)とは、株式や投資信託などの金融商品の投資手法の一つ。定額購入法ともいう。金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する。例えば「予定資金を12分割して、月末ごとに資金の1/12を投入し、一年かけて全量を買う」という手法。
(中略)
長期投資でリスクを抑制し、安定した収益を得たい場合に使われる手法である。上げ相場でドル・コスト平均法を行うと平均購入単価がかえって高くなり、収益を減少させてしまう欠点もある。タイミングを精密に測れないため、値動きの早い商品で、ハイリターンを目指す投資には向かない。ードル・コスト平均法 - Wikipedia
簡単にいえば、分割して買うことで平均に近づき、取得単価を抑えられるのである。
会社でクソプロダクトができるメカニズム
実は会社でクソプロダクトが生まれるメカニズムもドルコスト平均法と同じ構造で説明できる。
新しいプロダクト開発の責任者に抜擢されたことを考えてみてほしい。
君はこのプロジェクトを成功させてなんとしても出世してやる!という高いモチベーションで仕事にのぞむだろう。
しかし、このプロダクトを完成させ、リリースするには、偉いオジサンたちが集まる会議で承認を得なければならない。
偉いオジサンたちは好き放題意見を言う。
「もっとハイスペックに」
「あの機能も必要だろ」
「低コストでつくって低価格にしろ」
出世するためには誰の顔も潰してはならない。
つまり、君はあらゆる要望を新プロダクトに取り込まざるを得なくなる。
そしておもしろいことに日系企業では競いに競ってどこでも似たようなことが起こっているのである。
こうして平均に近づき、体験価値が低く抑えられたプロダクトが出来上がる。
※写真はイメージです
バフェットは魅力のない企業群を、「コモディティ型」の企業と呼んでいる。こうした企業群が提供する製品やサービスには際立った特色がなく、消費者にとっては「値段」が唯一最大の選択基準になるような事業である。ー億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術
量産型モテ男のモテきれないメカニズム
ではモテはどうだろうか。
モテを指南するコンテンツが世の中には溢れている。
「稼げばモテる」
「アルファになればモテる」
「筋トレすればモテる」
確かにどれも間違いとは言い切れない。
どうしてもモテたくてモテたくてしょうがいない君はとにかく全て取り入れるだろう。
そうすれば、それなりに稼げる?し、それなりにアルファになれるし、それなりに筋肉質になるし、結果としてそれなりにモテるようになる。
しかし、である。
ここでもおもしろいことに先程の日系企業と似たようなことが起こる。
他の男もまったく似たようなアプローチをしていたとしたらどうだろう。
そう、似たようなモテ男がたくさんできあがる。
※写真はイメージです
オンクはオリジナリティのない男たちを、「コモディティ型」のモテ男と呼んでいる。こうした男たちが提供するデートや口説き方には他のモテ男と比べ際立った特色がなく、女にとっては「なんとなく」が唯一最大の選択基準になるような案件である。
— オンク (@it_warrior_onc) 2018年1月17日
コモディティモテ男にならないために
ではこうした「コモディティ型」のモテ男にならないためにはどうしたらいいだろうか。
答えは意外にもシンプルで、自分で手を動かし、自分の頭で考え、自分の世界観を築き上げていくことである。
大事なのでもう一度書く。
自分で手を動かし、自分の頭で考え、自分の世界観を築き上げることだ。
ここにモテコンテンツで指南されているようなマニュアルはない。
マニュアルがあれば、皆がそれを目指し、いっきにコモディティ化の波がすすむからだ。
残念ながらモテる技術を一度身に着けたらそれを土台にし、自らに非連続な変化を起こさなければモテ続けることはできない。
この非連続な変化こそがルーティーンを土台にオリジナリティを築くことであり、さらにはモテとライフを繋げることといえるのではないだろうか。
おしまい