映画映画ベスト10出てた。

ワッシュさん主催のベスト10企画「映画映画ベスト10」の結果が発表されてました。

今回のベスト10を考えてて自分がわりとこのテーマの作品を観てなかったなと思わせられたり、ベスト10として選出された作品をこのテーマで観てなかったなとかぼんやり考えました。

「カメ止め」を観てて最初に思い浮かんだのは三谷幸喜の「ラジオの時間」とか「笑の大学」とかなんですけど、別に好きな作品でもないしランクインもしてなかったですね。

「はじまりのみち」や「人生はシネマティック!」はこの企画に参加する前に観ときたかったなという作品で、三宅隆太監督が以前紹介してた「ファイナルガールズ惨劇のシナリオ」とか観るの忘れてたとかいろいろと気づかせてくれるのがいいですね。

最近シュワちゃんの再評価熱が高まってますが「ラスト・アクション・ヒーロー」は公開当時好きだったんだけど世間の評価が低くて口をつぐんだんですが、今回も同じことしちまったな。やっぱあのアニメキャラがダメだったのかな。今なんか当たり前に出てきてそうですけどね。もう一回観よ。

細かい賞の発表も楽しみですね。

映画映画ベスト10

今年もワッシュさんの年末恒例のベスト10企画「映画映画ベスト10」に参加するよ。

順不同です。

ニューシネマパラダイス 3時間完全オリジナル版」(1989)ジュゼッペ・トルナトーレ監督
 俺は好きだなぁこのバージョン。この監督のその後の映画を観ると「こんな人なの?」って思いませんでしたか。童貞喪失とか生々しい青春時代や「黄昏流星群」味たっぷりの初恋の人との顛末などここまで描いてバッサリ切ったからこその初期バージョンと考えると映画編集としての面白さも感じられるとおもうんですよね。アルフレードがかなり神格化されてて視力を失ってからの彼はほとんど座頭市

「ミュート・ウィットネス」(1995)アンソニー・ウォラー監督
 外国での怪しい映画企画に参加したインディー映画班が実際の殺人を撮影したスナッフフィルム事件に巻き込まれるサスペンス。口がきけない映画スタッフの主人公が演技と本当の恐怖の違いを見抜いてそこで起こっていることの真実をみんなに知らせようとするんだけど伝わらない焦燥感と恐怖、アンソニー・ウォラー監督 のねちっこいまでサスペンス演出がとても印象に残る一本。英語がたどたどしいロシアの地元刑事と主人公の交流もほっこりする。

地獄でなぜ悪い」(2013)園子温監督
 映画なんて嘘だとかしたり顔で言いやがって!俺にとっては全部本当だ!ということで園監督の心の叫びがそのまま映像化された作品で、劇場で一回しか観てないけど公開終了間際のシネコンで観客のピュアな爆笑が起こっていたことが忘れられない体験でした。
喜劇王」(1999)チャウ・シンチー監督
 セシリア・チャンが可愛かったな。あんな写真も見ちゃったけどやっぱり好きだよ。俺は。

「ローケーション」(1984森崎東監督
 ピンク映画を作る現場を描いた作品としては「夢翔る人」も好きなんだけど、なんというか現場にただよう異様な緊張感と美保純の美しさが印象的な本作を挙げます。

「ミッドナイト・クロス」(1981)ブライアン・デ・パルマ監督
 映画とかフィクションに失敗が描かれているということを求めている身としてはここまで徹底して失敗を描いている作品は本当に衝撃でしたね。ラストの悲鳴も衝撃的でしたけど、冒頭のヘロヘロの叫び声も衝撃でしたね。

「カラー・オブ・ハート」(1998)ゲイリー・ロス監督
 モノクロ時代の古き良きテレビドラマの世界に入り込んだドラマオタクとバリバリヤンキーの兄妹がフィクションの中の登場人物たちに影響を与えてだんだんドラマの中の世界に色が付き始めるというファンタジー映画。ドラマの中に色がつく最初の瞬間が傑作でホント笑いました。今こそ見直してもらいたい作品。

エドTV」(1999)ロン・ハワード監督
 三十過ぎでビデオレンタル店員をしてる負け犬主人公がリアリティーTV企画に抜擢されて時の人になっていくコメディ。公開当時は「トゥルーマン・ショー」の方が評価高かったけど、その後のリアリティーショーの隆盛を知るともう少し評価されてもいいと思う作品。マシュー・マコノヒーとウッディー・ハレルソンが兄弟なんですよ。面白くないわけがない。

「ザ・プレイヤー」(1992)ロバート・アルトマン監督
 この映画のなかに「いつメグ・ライアンとやらせてくれるんだ」という映画会社のお偉いさんが出てくるんだけど、公開当時こんなやつホントにいたらやだなーと思っていたら、最近までそんな奴が幅を利かせて俺の好きな女優さんたちを好き放題していたと知ってホント悔しい思いをした。

「6才のボクが、大人になるまで。」(2014)リチャード・リンクレイター監督
 厳密には映画を描いた話はないんですけど、登場人物たちのリアルタイムの経年変化をそのまま映画にしたという壮大な実験に敬意を表します。

何とか間に合いました。集計よろしくお願いいたします。

『TOP10 MOVIES of ALL TIME 2017』

WASHさんの「男の魂に火をつけろ!」で開催されてる「映画オールタイムベストテン:2017」に参加します。

1位 マッド・マックス 怒りのデスロード (2015) 監督 ジョージ・ミラー
2位 この世界の片隅に (2016) 監督 片渕須直
3位 アウトロー (2012) 監督 クリストファー・マッカリー4位 風立ちぬ (2013) 監督 宮崎駿
5位 マイティー・ソー バトルロイヤル (2017) 監督 タイカ・ワイティティ6位 猿の惑星:新世紀ライジング) (2014) 監督 マット・リーヴス7位 ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間 (1992) 監督 デヴィッド・リンチ8位 ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ (2016) 監督 ジョン・リー・ハンコック9位 SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者 (2014)監督 入江悠10位 セッションズ (2012) 監督 ベン・リューイン

集計よろしくお願いします!!

戦争映画ベスト10

ワッシュさんの毎年恒例の映画ベスト10企画、今年は戦争映画ベスト10に遅ればせながら参加するよ!「この世界の片隅に」は間違いなく戦争映画の傑作なのですが3回観た後も町山さんの映画ムダ話を聞いてもう一回観たくなるほど全然自分の中で消化できてないので今回は外しました。

順不同です。

火垂るの墓(1988)
軍旗はためく下に
激動の昭和史 軍閥
戦場にかける橋
土と兵隊
潜水艦イー57降伏せず
フューリー(2014)
イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
キルソドム〜再会のとき
ブラック・ホーク・ダウン

いろいろと書きたかったけど時間切れなのでここまで。
集計よろしくお願いします!

筋肉映画ベスト10

ひさびさの更新!ワッシュさんの筋肉映画ベスト10に参加します。順不同です。
バトルランナー(1987)ポール・マイケル・グレイザー監督、シュワちゃん


エイリアン2(1986)ジェームズ・キャメロン監督、ジャネット・ゴールドスタイン


オーバー・ザ・トップ(1987)メナハム・ゴーラン監督、シルベスター・スタローン


遥かなる大地へ(1992)ロン・ハワード監督、トム・クルーズ


ゼイリブ(1989)ジョン・カーペンター監督、ロディー・パイパ


マジック・マイク(2012)スティーブン・ソダーバーグ監督、マシュー・マコノヒー


エクスペンダブルズ2(2012)サイモン・ウェスト監督、決められないが、しいて言えばチャック


五人の賞金稼ぎ(1969)工藤栄一監督、若山富三郎


日本侠客伝 花と龍 (1969) マキノ雅弘高倉健


兵隊やくざ (1965)増村保造勝新太郎

視聴率なんてどうでもいい。

3月15日から二夜連続で放送されたテレビ朝日開局55周年記念ドラマスペシャル「宮本武蔵」を観た。吉川英治の原作を大雑把に省略&脚色して原作を知っている人間以外に分かりづらい作品になっており、その辺りが視聴率に影響したようだ。が、個人的にはとても面白く観た。

面白かったのは土日のゴールデンタイムにひたすら阿鼻叫喚の殺戮が延々繰り広げられ、それをやっているのがキムタクだということ。今思い返してみてもあの唐突なラストも含めて「アレは実は夢だったんじゃないか?」というような不思議な余韻すら残っている。カットを細かく割らず長めの立ち回りで普通の時代劇だったらクレームでも来そうなくらい簡単に人を斬っていく。ま、原作通りですからね。本来合間のドラマ部分で強いものに勝負を挑む動機やそこに至る過程を丁寧に見せることでその残酷さをカバーするところなんだけど、お通との恋愛要素、本位田家のお婆や又八といったコメディリリーフに時間を割きすぎて全然フォローになってないところもその特異性に拍車をかけていた。その作品としてまとまってないいびつな感じがとても良かった。感動した。

宮本武蔵」は過去何度も映像化されてきたけどその代表作としてよくあげられるのが東映内田吐夢監督、中村錦之介主演の「宮本武蔵」5部作だ。今作も二刀流に開眼するのが柳生石舟斎の屋敷での立ち回りだったりと影響を見せつつも原作では省略される姫路城での3年間の幽閉期間を二刀流を使うためのトレーニング期間として描いていたり、佐々木小次郎が年上で武蔵とのファーストコンタクトが関ヶ原の合戦だったり独自色も打ち出してる。もっとも内田吐夢版を意識しつつ違いを強調したのは一乗寺下り松における吉岡一門との決闘だろう。

東映のリアリティのない大人数でのチャンチャンバラバラな感じを排すため、それを率先してやってきた中村錦之介に内田監督は原作通り鉄砲や弓矢など飛び道具までそろえた七十人以上の集団と戦うためにどうしたらリアリティのある立ち回りができるのかを追求した。それは名目の頭領である12歳の吉岡源次郎を殺してただ逃げるというもので、それでも後ろから追ってくる吉岡の門弟たちを斬りながら逃げ、足場の悪い土に足をとられながら必死に逃げるという壮絶の見せ場を作った。これがあまりに伝説になり映像作品としてこれを超える物はできないという感じになっていた。

これを覆そうしたのが同じ原作を漫画化した井上雄彦の「バガボンド」で漫画ならではの表現で吉岡一門七十数名全員武蔵が斬ってしまった。ハードルが上がりに上がりこれをさらに上回る描写は特に実写ではできないだろうと思われた。今回の武蔵ではこれを実写でやるというのが目標としてあったのではないかと思う。

録画しなかったので斬った人数はカウントできないがまず吉岡源次郎という子供を直接斬るシーンがあり、そこから怒涛の73人斬りが始まる。「オールドボーイ」の横スクロールのワンカット決闘シーンを彷彿とさせる長回しあり、これまた「ザ・レイド」を彷彿させる複数人との同時進行の斬り合い、「薄桜記」の地べた転がりながら足斬り、座頭市あり、なんでもありの本人いわくシーンごとに10分以上は刀を振り回していたという撮影がうなずける想像を絶する斬り合いが展開した。斬っちゃったよ全員。

これを評価しないでどうするんだと思うんだけど視聴率は悪いだろうなという予感はあった。面白い番組は他にもあり、時代劇離れ、キムタク離れが叫ばれる昨今である。おまけに時代劇通にもキムタクが武蔵ぃ?みたいな感じもあろう。正直視聴率前編14%、後編12%というのは意外と良いなという印象だった。今の時代に単発の時代劇で20%越え狙うこと自体かなり無茶な話ではないだろうか。予算がかかったのか本編よりもCMの方があった様な気がしたしね。前編で懲りた人は録画でCM飛ばしながら観る方がスマートだったと思う。

でも、週明けてからのニュースではこんな感じ。

宮本武蔵」も微妙な数字 “元視聴率男”キムタクの脱皮策
http://gendai.net/articles/view/geino/148800

【週刊テレビ時評】どうした? “平成の視聴率男”キムタク テレ朝開局55周年記念ドラマ「宮本武蔵」も不振
http://npn.co.jp/article/detail/32170905/

本編観て書いてる人はいないんだろうけど、こういうこと書く人たちは逆に視聴率なんてどうでもいいんじゃないかと思う。田村正和がスターだ?お前去年の田村正和主演の「拝領妻始末」観たのかよ。ヘロヘロで立つのもおぼつかない田村正和松平健が勝負して暴れん坊将軍が負けるんだぜ。昔の時代劇はさ、主人公が勝つとわかっていても本当に勝つか勝負してみなければわからない試合性があったんですよ。これを観たとき本当に民放で作る時代劇は終わってるんだなと絶望的な気持ちになったよ。若山富三郎先生とか近衛十四郎先生しか扱えないような長い刀をどういう原理か使いこなしてる沢村一樹とキムタクの巌流島の決闘は結末が分かりきっていてもドキドキさせられたよ。

キムタクはこれに懲りずにどんどんジャンルものに出演してもらいたい。「ジョーカーゲーム」を撮った「サイタマノラッパー」の入江監督が亀梨君の身のこなしを絶賛してたけど、ジャニーズの人たちは見た目のカッコ良さも魅力だけど基本的に運動神経がいい人が多いと思うのでこっち方面に来てほしいね。

SF映画ベスト10にさんかすふよ(モゴモゴ)


今年もワッシュさんのブログ「男の魂に火をつけろ!」で開催中の「SF映画ベスト10」に参加します。もっと早くアップする予定でしたが色々と過去に観たSF映画を見直したらギリギリになってしまいました。(「スペース・インベーダー」が超楽しかった)
今年のテーマはSF映画という事ですが、過去のSF映画からみればとっくに滅んでいてもおかしくない年にはなっているのにもかかわらず、その兆しはありながらも今一つピンと来ないという感じではないでしょうか。今回は自分がSFに興味を持った作品や今身近に感じる作品を選んでみました。

第10位 るーみっく・わーるど1 炎〈ファイアー〉トリッパー (1986) 監督 高橋資祐
学生の頃、夏休みの午前中によくテレビで放送してたOVAのSFアニメの一つとして観ましたが、劇場でも二本立てで公開されたようです。映画やアニメを観る以前に高橋留美子作品のことしか考えてなかった時期というのが確実にありまして、ここは押さえておきたい。48分という尺なので全編観れちゃいます。DVD出てないようなので、未見の方は消されないうちにぜひ。

犬夜叉」の原型にもなったタイムスリップものですが、自衛隊でもあれだけ苦労する(というかほぼ全滅する)戦国時代に女子高生が行くわけですから、そこから想像できることは大体起こる容赦ない展開や青春映画としてのお約束の甘酢描写も素晴らしいのですが、「七人の侍」を参考にしたと思しき設定や小気味よいアクション描写にくわえてたかだか48分ですからね、ループものとして繰り返し観る楽しみもあるタイトな作りも嬉しいし、多少強引な設定も鈴の使い方がとても効果的で上手く乗り切ってます。秋本薫の主題歌「予感」「タイム・パラドックス」も作品の内容に深みを与えていていいです。


2013年にもなってどんな未来になってるかと思えば、いまだにアイドルだ、秋元康だ、枕営業だ、って80年代かよ!・・・ハッ!
第9位 メガゾーン23 (1985) 監督 石黒昇

自然環境ばっかり過酷になってる感じでいつになったら「ブレードランナー」のようなダークでカッコいい未来がやってくるんだと思うわけですが、最近よく感じるのがこの作品の作られた1980年代感なんですよ。一昔前だったら大騒ぎになっているような大変なことが世の中に平然と怒っているのにもかかわらず何の反応もない社会、「風立ちぬ」は首をかしげられて「永遠の0」は大ヒットしそうな空気感。「マトリックス」に影響を与えた世界観もさることながら、一作でやめときゃ良かったのにというところまで似なくても良かったのにね。ナカソネさんとアベくんの共演もたのしく、挿入歌の「Tomorrow Blues」「♪今がそのときかも」 って歌詞も今年の流行語っぽくていい。


第8位 アップルシード 〈OVA〉 (1988) 監督 片山一良

ガイナックス制作のOVA版。士郎正宗原作のアニメ化では「ブラックマジック M-66」も捨てがたいですが、思い入れの深いこちらを。物語を単純にしすぎていると原作ファンにあまり評判が良くないらしいのですが、舞台のオリンポスが原作だといかにも未来都市という景観なのに対して、全体像は未来都市ながら近くから見たの建物自体は1980年代のアニメに登場しそうなアメリカの都会風ですべての建物の屋上に太陽光発電パネルが取り付けられているみたいなさりげない未来アピールにとどめ、原作冒頭の廃墟から救出もあえてカットして生活感を強調しつつ、そこに突如現れるロボット警察や未来兵器が出てくる違和感の出し方とか上手い。
感情が複雑な人間だけだと色々と問題が起こるので、完全に感情がバランスよくコントロールされたクローン人間を人口の8対2ぐらいの割合にしたら上手く行くんじゃね?的な発想から作られた理想郷(ユートピア)の話なので、SFのダークな世界観とは違う突き抜けるような青空のSFという点も好きです。あと「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」のシリアスな雰囲気も好きなんですが、原作本来のデュナンとブリアレオスの夫婦漫才感があるのがいい。


第7位 グランド・ツアー (1991) デヴィッド・トゥーヒー 

環境問題とエイリアンの侵略ものをかけた「アライバル−侵略者−」、犯罪者を主役に据えたサバイバルSF「ピッチ・ブラック」、潜水艦を舞台にした怪奇譚「ビロウ」など低予算でアイディア勝負なSFを作るデヴィッド・トゥーヒーの作品を何か入れたかったのですが、今だと過去の大災害を目撃するために未来からやってくる観光客の存在を知った男が自分の娘に起こる運命を知り、過去を変えるために奔走する「グランド・ツアー」を推したい。東日本大震災を経た後でこの映画を思い出すと何とも言えない気持ちになる。現在ビデオでしか観られない作品なのでDVD化してもらいたい作品。彼が脚本だけ手がけた「ウォーター・ワールド」もUSJの人気アトラクションとしてだけじゃなく作品としても観られて欲しい。


第6位 GANTZ (2010) 佐藤信

なんでこんな感じの映画にならなかったかなぁ…。まぎらわしいですがエントリーは映画の方です。映画自体は二宮君の玄野も吉高由里子の多恵ちゃんも悪くなかったし、前編の1stミッションはかなり期待させるものがあったのですが、2ndミッションの田中星人はあそこまでガンバってなんでボスキャラ出さないかなぁぁ…と俺も思ったし、実写化を試みようとしていたというギジェルモ・デル・トロも思ったに違いない。

映画もあんな感じだったし、原作も今年完結したという事で「GANTZ」も映画の話題として出ることもあまりないかなと思ったゆえのエントリーでした。「パシフィック・リム」の翼獣のシークエンスに限らず、「第9地区」の武器や「エリジウム」のパワースーツ、「MIB3」の円型バイク、「クロニクル」のレゴを使った超能力訓練シーンなど簡単に思い出せるところで「GANTZ」の影響を感じるハリウッド映画はかなりあるので、本家の映画化でそれらが上手く映像化できなかったのはもったいなかったですね。あんな風に無理やり2部作で閉じずに、1作1作を丁寧に作ってヒットさせながら、嵐人気もあるんだから寅さんみたいな1年に1作の二宮君のヒットシリーズとして息の長いコンテンツにするぐらいのプロデューサーがいなかったのか。まぁ、完全な映像化は無理としても、せめてアンジェリーナ・ジョリーは出してほしかったなぁ(それが一番無理や)

第5位 ジョン・カーター (2012) アンドリュー・スタントン

チキン・ブリトーで地球を救ったアイツが今度は火星も救う!
今回のスペース・オペラ枠。「スター・ウォーズ」も好きなんですが、あえてその原点ともなったという「火星のプリンセス」をどう頑張ってもどこかで観たことあるストーリーにしかならないことを承知であえて映像化し、決して見たことのない映像を作りだしたアンドリュー・スタントンを称えたい。よほど原作好きなんでしょうね。主演は我らのテイラー・キッチュ。本当のスターは裸に布きれをまとっただけで絵になるかどうかによると思いますが奴は葉っぱだけでもいけそうだ。しかもこの映画はひさびさのペット映画の傑作でもあるんですよね。ウーラ超可愛いっスよ。

愛しのウーラ


第4位 エイリアン2 (1986) ジェーム・キャメロン

上は本作の重要登場人物の一人「check it out. I am the ultimate badass!」でおなじみのハドソン二等兵の出演シーンのみで編集されたものですが、これをご覧になると映画の登場人物の性格やその関係性、状況、兵器や施設の解説をここまで楽しく観客に聴かせてしまうビル・パクストンの作りだしたキャラクターが素晴らしいかお分かり頂けると思う。彼は兵器や装備を熟知し情報処理も得意であるがゆえに状況を把握してすぐに絶望を口にしますが、リプリーは彼の出した情報をもとに別のアイディアを出して状況を乗り切っていきます。観客と同じ目線であり、映画の中で一番成長しているのは彼かもしれない。彼の退場シーンは泣けるのになぜか可笑しくもある。俺はハドソンに会いたくてこの映画を何度も観てしまうんだろうなー。

第3位 ソイレント・グリーン (1973) リチャード・フライシャー
食を扱ったドキュメンタリーなどを観ると食肉、野菜工場、遺伝子組換え、外来種など下手なSFよりもよっぽど現代の方が進んでいる感もありますが、食を扱ったSFってないかなと思った時にまず思いつくのが本作。久しぶりに見直して観ましたが昔観たときよりもずっと心に残るものがありました。
人口爆発と環境破壊でまともな作物がとれなくなって、着色料のキツイ「カロリーメイト」を1000倍くらいまずくしたような固形食が配給される未来の話で、食品会社の社長が殺される事件を担当してる刑事のソーンを演じるチャールトン・ヘストンが事件現場の冷蔵庫から平然とくすねてきた食料を同居する「本」(生きるインターネットみたいな存在か)と呼ばれる老人ソルと食事するシーン。

シナリオになかったシーンらしいですが、ほぼチャールトン・ヘストンエドワード・G・ロビンソンのアドリブで作られたこのセリフのほとんどないシーンでのレタスを食べるシークエンスは、当時50歳のヘストンですがこんなおっさんになるまで野菜を食べたことがないソーンがその苦さに顔をしかめ、過去に野菜を食べたことがあるソルがその苦さを心から味わっているという食べる喜びに満ちているこのシーンを観ていて何か涙が止まらなくなりました。捜査をすすめるうちにどんどん五感を取り戻し事件にのめりこんでいくソーンがついに目にしたかつての地球の姿を見るシーンにはラストの衝撃の事実よりも打ちのめされた。

第2位 ドリーム・キャッチャー (2003) ローレンス・カスダン

公開当時この映画を観て表現のしようのない怖さを感じたのだけれど、今回見直してみてその正体がすごくわかった。体力、精力、記憶力の減退、後退する生え際、口臭や一秒でも早く消えてほしいトイレの臭い、心が読めることから来る女性不信というか女怖い感、若いときに中年に対して抱くイメージがある存在を通して具現化して襲ってくる恐怖だったのだ。そして今回さらにそれを実感する恐怖と共感。中年の中年による中年のためのSF映画の傑作。若いときに観てこの映画をバカにしてたような人は30〜40代になってから見直してみるといい。結構来ますぜ。


第1位 デモリション・マン (1993) マルコ・ブランビヤ

どんな映画かは淀川先生に解説して頂くとして、公開当時面白かったですがそんなに傑作!という作品とも思えず、むしろ「ジャングル・フィーバー」や「ニュージャック・シティ」のスマートなエリート黒人みたいなイメージを持ってたウェズリー・スナイプスが「パッセンジャー57」や本作の路線(むしろこっちが素だったわけですが)に軽い衝撃を受けたのを覚えてます。
国が国として機能せず企業が支配する未来。企業淘汰が完了し競争に勝ち残った各業界の会社の製品なりサービスだけが存在する世界。クレーム処理と自主規制と業務改善を行きつくとこまで行きつくしたら何をしてもダメになってしまった世界を我らがスタローンとウェズリーがとことん破壊しつくす!
支配者はどうみてもブラック企業の社長で、ちょっと面白かったのは彼が野望とかで世の中を支配しているというよりは、本人的には世界をよりよくしているつもりでやっているようなところが感じられるところですね。「俺の言うことを実行だけしてればみんなハッピーなのに、なんであいつらおれのいう事きかねぇんだ…ブツブツ」みたいな感じレジスタンスに文句たれてる姿が笑える。しかもスタローンをおびき寄せるおとりに何十人という市民を平気で爆死させるようなヤツを、自分が命令すれば誰でも何十時間でも平気でサービス残業をするような社員と同じようにしか思ってないので簡単に裏をかかれて殺されるマヌケさも何かリアリティある。
外食産業で生き残る会社がマクドナルドではなく、メキシコ料理のチェーン店「タコベル」なのは公開当時タイアップしてたからですね。

ホント世の中こんな世界に向かってるような気がするので、そろそろ科学者の方々は人間を冷凍保存する方法を開発してくれないとスタローンもウェズリーも結構いい歳になってますからね。彼らが体が動く間にぜひよろしくお願いしますね。(お前が一番鬼や)

この映画の名シーンとして、サンドラ・ブロックがスタローンをセックスに誘った時の彼のリアクションがこれ。

みんなその時自分がクールな顔を決めてると思ってるかもしれませんが、たぶん大体こんな感じです。気をつけましょう。

ホントギリギリになって申し訳ありません。集計よろしくお願いいたします。

ワッシュさんの「アウトサイダー」の記事によると、
おっぱい映画ベスト10はこの先開催されないようなので、この機会に自分のベストも書いておきます。

スペース・バンパイア(マチルダ・メイ
風の谷のナウシカ
クロコダイル・ダンディー(リンダ・コズラウスキー)
ホット・スポットジェニファー・コネリーヴァージニア・マドセン
恋愛小説家(ヘレン・ハント
ザ・エージェント(レニー・ゼルヴィガー)
バウンド(ジェニファー・ティリー&ジーナ・ガーション
ルイーズに訪れた恋は…(ローラ・リニー
X-MEN:ファースト・ジェネレーション(ジェニファー・ローレンス
復讐するは我にあり倍賞美津子