コード・ブルー
blogでも結構話題になってるみたいですね。とくに同業の方の評判はあまりよくないみたいですが・・・。
確かに、専門的な内容になると「日本医大は何を監修しとんねん(あの病院北総?、違ったらすいません)」と言いたくなることも多い。またERを意識してややこしい人間関係をちりばめてあるんだろうけど、ERみたいに笑ったり泣けたりできるほどうまくできていないし。にもかかわらず、ヘリに乗りたくてうずうずしていた救命センターのレジデントの時を思い出して、診てるだけでどきどきする。自分がこの現場に1人で飛んで、ああしてこうしてって考えていると、なんかいてもたってもいられない感じになって、ITLS(旧BTLS)のテキスト開いてみたりしてしまった。もうヘリには乗らなくていいかなって思っていたけど、またヘリに乗りたくなった。このドラマを見て、「救急かっこええやン」ってだまされて救急志す若い人が増えたらいいのになぁ。
麻酔は善か悪か?
昨日、研究室の指導教官からcheck this siteというタイトルのメールが届きました。早速開いてみると、Nature newsのURLでした。
そこには、「全身麻酔薬が手術侵襲による痛みを増強する」という内容が書かれていて、PNASの論文が紹介されていました。
http://www.pnas.org/cgi/content/abstract/0711038105v1
早速、読んでみようとダウンロードし、実験しつつ眺めてみましたが、論文の内容はなるほどと思わせるものでたいへん興味深かったのですが、臨床的にそこまでのインパクトはありませんでした。少なくともプロポフォールやフォーレンを使わないようにしようと思うほどの内容ではありませんでした。
ただ、もしかするとTIVAよりAOS+Remifentanilがbetterかも…。
高血圧
週末はアルバイト(麻酔科当直)でした。ちょっとした恐怖体験をしたので、ご披露を。
整形外科から80代女性の大腿骨頸部外側骨折にたいするCHSの麻酔依頼。
老健施設入所中でコントロール不良(普段BP150〜180/90〜110)の高血圧、AAA術後、これまたコントロールのついていない気管支喘息、さらに認知症があって既往歴などの聴取不能なPt。
外来に見に行くとやはりBP180/100。十分にリスクの説明をして、CSEAで管理する計画で受けることにした。
入室時、BP270/110、ウソやろと思って再検すると265/130、自動血圧計壊れてるんちゃうんと思って、手動の血圧計を持ってきてもらって計ったら、触診でSBP280。なんそれー!とりあえず降圧せな!ということで、ニカルジピンを0.5mgずつ計2mg打ったところでようやく210/100まで下がった。しばらくみていると230まで戻ってきたので、ニカルジピン持続静注開始し、手術は中止、HCUで管理してもらうことにして、血圧170/90で退室となった。
当の本人はけろっとしていて、お世話になりましたって帰って行きました。
HCUでは循内の先生の指示でSBP140前後を目標に管理されていましたが、やはり本人はけろっとしてました。
そんな血圧みたのは、褐色細胞腫(膀胱異所性褐色細胞腫でびっくりしたことがあったなぁ)くらいなので、ホントにぶっくらこいた。でもそんな血圧でも、人間生きてられるんだと改めて感心しました。
麻酔科学会
第55回麻酔科学会学術集会に参加してきました。
研究の内容を演題登録したところ、セレクティッド・ポスターに選ばれ、大判ポスター+PowerPointのスライドで発表でした。発表はまあそこそこちゃんとできたかなぁという感じでした。座長の先生の進行がとても温かくいい感じでした。京大の松田先生が同じセッションの共同演者としていらっしゃって、お話しする機会に恵まれました。発表に対して、コメントもいただき、ぐっとモチベーションもあがりました。
諸般の事情で1日しか参加できずに帰ってきてしまいましたが、十分に堪能してきました。
2週間以内で論文完成、投稿終了を目標に頑張ります。