皆さんは中学受験と高校受験の偏差値がどのくらい違うか知っていますでしょうか?
中学受験の方が偏差値としては低めに出るということは皆さんうすうす知っているかもしれませんが、実際にどのくらい差があるのでしょうか?
今回は理系パパとして中学受験と高校受験の偏差値換算表を作成しました。
偏差値換算表の出し方
簡単な偏差値換算表の出し方としては中学と高校の両方の受験を実施している学校の偏差値を比較するやり方がありますが、数が少なく換算表を作るには信ぴょう性が欠けます。
そこで今回は偏差値に対する人数比が正規分布に基づいているものとして仮定し、偏差値と人数比の換算から偏差値換算表を作成しました。
これは以前記事にした「偏差値とは?をまじめに解説してみた」で作成したエクセルを利用しています。
k-e-n-j-i.hatenablog.com
具体的な利用方法は後述します。
前提条件と換算過程
前提条件は以下としています。
「受験率」は首都圏模試センターの調査結果を利用しています。
2024年私立・国立中学受験者数は52,400名と微減ながら受験率は過去最高の18.12%に!《首都圏》|受験情報ブログ|首都圏模試センター
一方で調整係数に近いのが「上位層受験率」です。
首都圏(一都三県)の上位層がどれだけ受験しているかは予想となりますが、ここでは3人に2人が受験しているものとして「上位層受験率」を仮で66.6%としました。
よって18.12/66.6=0.27が「上位層何%?換算係数」となります。
例えば上位層が全員受験する前提で中学受験率が50%だと、中学受験層の上位50%は高校受験層の上位25%ということになります。
(中学受験層上位50%ということは100人中50位。中学受験率が50%ということは全体で200人中50位。つまり上位25%)
しかし上位層が50%しか受験しない場合、同じように中学受験層で上位50%だったとしても高校受験層の上位50%ということになります。
(中学受験層上位50%ということは100人中50位。中学受験率が50%ということは全体で200人中50位となりそうだが、上位層受験率が50%ということは同じ成績の生徒が倍となるので、実際には50×2の100位。全体で200人中100位ということで上位50%)
この係数により中学受験の上位X%から高校受験の上位Y%が算出されます。
高校受験の上位Y%が算出されれば、今度はエクセルのVLOOKUP関数を利用して偏差値換算を行うという流れになります。
中学受験と高校受験の偏差値換算表は?
早速ですが中学受験と高校受験の換算表を記載します。
例えば中学受験の偏差値50は高校受験偏差値の61に該当し、中学受験層はかなり優秀であることになります。
これだけですと単なる数字遊びで終わりますが、数校ピックアップして実際の高校偏差値と比較すると想像以上に信ぴょう性があることが分かりました。
実際の偏差値と換算偏差値の差異がすべてマイナスとなっていますが、これは中学受験が高校受験に比べてお得ととらえることもできます(もしくは私立中学の高校受験の人気が過剰)。
いずれにせよ、中学受験で偏差値40台という理由だけで公立中学に鞍替えするのは明らかに危険です。
まとめ
今回は中学受験と高校受験の偏差値換算表を作成しました。
例えば中学受験の偏差値50は高校受験偏差値の61に該当し、中学受験層はかなり優秀であることになりました。
当初は単なる数字遊びで始めた企画なのですが、実際の高校偏差値と比較してみるとかなり似通った値になっていて算出した自分ですら驚いています。
言えることとしては中学受験偏差値が40台だからといって安直に公立中学に鞍替えするのは危険ということです。
では理系パパでした。
(時間があると思って書き始めたら、久しぶりに一記事作成に時間がかかった)