中華版インスタではなかった。台湾発「17」というアプリの進撃。
今回は備忘録的な内容。
今週木曜日米国iOS無料ランキングで1位になった「17」というアプリをご存知だろうか?
昨日は中国でも無料ランキング2位になっており、にわかに注目が集まっている。
※2015年9月28日の発表でDAUは70〜90万。
17 - Your Life's Moments on the App Store
私が「17」をダウンロードした時は3ヶ月ほど前でその時はアイコンもUIも今とは違い中華圏版インスタといった印象だった。
その当時はインスタとの違いは2つで「Likeボタン」がDountsの「mixchannel」のように連打できることと、トラフィックに応じたフィーがユーザーに支払われること。
しかしリリース直後は思うようにダウンロード数が増えず、最近ある機能を拡張することで一気にブレイクしたのだ。
それは「ライブ配信(ストリーミング)機能」だ。
日本も学ぶ中国のライブ配信サービス
中国の「YY」をご存知だろうか?
真相は不明だが、DeNAが展開するライブ動画配信プラットフォーム「SHOWROOM」も「YY」を参考にしたと聞いたことがある。
配信ユーザーに気持ちを伝えるために閲覧ユーザーはデジタルコンテンツに課金する。
そしてその収益はプラットフォーマーと配信ユーザー間でシェアされる。
中華圏では「YY」をはじめ「Douyu」などの動画配信プラットフォームで稼ぐ人が多くおり、その多くは女性で、イメージはYoutuberというよりもホステスやキャバ嬢だ。
とにかく視聴ユーザーが女の子に貢ぐ。貢ぐ。貢ぐ。。。
5年で8,000万円以上稼いだ女の子もいるようで、なんじゃこれはって世界だ。
気になったのでYYについてすこし調べてみた。
◎ユーザー数:7.7億
◎MAU:1.05億
◎YYで女の子がどれくらい稼いでいるか
1位:月5万〜10万元(100〜200万円)
誕生日:40万元(800万円)
2位:月2万〜5万元(40〜100万円)
3位:月1.5万~2.5万(30〜50万円)
誕生日の収益から考えるに、
閲覧ユーザーはホストに貢ぐ女性と同じような心理が働いているのではないだろうか?
いつでもどこでも気軽に動画配信できる「17」の可能性
「YY」をはじめ今まで中華圏で流行ってきた動画配信プラットフォームは配信ユーザーが照明や配信機器などを自腹で購入し、ゲームのオンライン中継や歌唱力を披露したりと自宅をスタジオ化するタイプが主流だった。
しかし、スマートフォンのスペックが上がったこともあり「17」のように、動画配信もよりカジュアルになっていくのではないかと考える。
最近注目されている「bolome」もそうだが、ニュースレポーターのような人を街で見かけることも増えるのではないだろうか。
自分も配信する機会があれば、是非滝川クリステルアングルでトライしてみたい。
MachiPOPO, Inc「17 - Your Life's Moments」
世界最速1兆円企業シャオミCEO雷軍から学ぶWeb時代の生き方とは
あなたが「“紙”の時代が終りだ!これからはWebだ!」などと言って時代の主役だと思い込んでいる今。
同じように世界のどこかであなたのコトを笑っている人達がいる。
今回の記事は日本のインターネット界隈の若手ビジネスマンに対して、実際に私が中国で働いて感じたことを伝えたいと思います。
日本が抱えるイノベーションのジレンマ
親世代が生きてきた時代の影響だと思いますが、安定成長期の日本人のような考え方を持っている人が多いと思ってます。
淡水と海水が混じり合う河口のような時代だからでしょうか?
多くの人が平和ボケの渦中にいるように感じます。
日本においての「IT業界」という枠組みが広すぎるのもありますが、ITと言いながら多くの企業はビジネスモデルが産業時代とほとんど変わってません。
言ってしまえば商材がIT風になっているだけだと考えるのが的確かもしれません。
技術革新のスピードが飛躍的に伸びている今、IT業界のビジネスモデルは旧来ビジネスの数倍、いや数十倍のスピードで進化しています。
しかし、我々日本のIT業界は産業時代の恩恵と封鎖的な国柄に助けられており、キュレーションメディアをメガベンチャーが買収するなどのニュースに沸いています。
中国で働いて思ったのは入ってくるニュースの質が全然違います。彼らは世界と戦っており、実際高い評価を得ているベンチャー企業がものすごい数あります。
これからは今までと違い一つのビジネスの移り変わりが速くなり、情報のキャッチアップ力とスピードが求められる時代になります。
そんな中、日本はとても不利だということを知ってもらいたいです。
人件費が高く、人が少ないという問題を抱える日本に対して、中国は資本力があるうえ、人件費が安く人も多い。さらには情報収集力も極めて高いです。
中国はこの変革期をもの凄くチャンスだと思っており、本気で日本どころかアメリカにも勝てると思ってます。
我々日本人はいつまでイノベーションのジレンマの中を彷徨っているのでしょうか?
そろそろ本気で危機感を持った方が良いと思う今日この頃です。
製造業すら本物になりつつある中国
Xiaomi(シャオミ)という企業を知っていますか?
CEOの雷軍はジョブズの再来とも言われています。
世界最速(※)で1兆円企業をつくったことで雷軍はとても有名です。
※設立は2010年で創業5年で1兆円を達成
私は家電メーカーのWebマーケティングに携わることが多かったのでシャオミに対する印象は最悪でした。
日本の家電プロダクト●ルミューダデザインが設計したグリーン●ァンの完全パクリ商品をリリースするなど、とにかく人のアイデアを平気で盗む会社だったからです。
最近CEO雷軍のある言葉を聞いて、ゾッとしました。
”僕があなたを滅ぼすけども、それは私には関係ない。”
なんか我々に日本人に向けて言われている気がして。。。
盗まれた!!とワーワー言っている間に彼らは破竹の勢いで成長し、世界的なメーカーを脅かす存在にまでなったベンチャー企業も中国にはいるってことです。
我々はいいカモにされてる気もします。
ちなみに2014年度のシャオミの売上は前年比135%増1兆4,400億円。
もう止められませんよ。
雷軍は今や中国の英雄です。最後に雷軍のこんな格言も紹介します。
”時代の流れに乗れば、誰でも空を飛べる”
そう、重要なのは時代の流れに乗ること。(後で説明します。)
※雷軍に関してはまだ日本に出回っていないとても面白いエピソードがあるので気が向いたらブログで紹介します。
そもそも働くということの考え方を改めるべき
あなたは定年退職まで平穏な日々が続くと思ってますか?
もっと言うならあなたの子供や孫が生きていく時代もそのような安定した時代が続いていると思いますか?
先ほど述べたとおり、今は技術革新のスピードが飛躍的に伸びている時代です。
100年ちょっとかけて動力をガソリンから電気に進化させた車に比べて、インターネットの世界はたった20年でPCからスマホにデバイスの主役が移りました。
実際に実現するかしないかはさて置き、安定を求める人や受動的な人はこの時代のスピードに付いていけなくなり、極端な話その人達の仕事はコンピューターが担える時代がすぐそこに迫っていると思っていた方が良いと思います。
これからの未来は我々の親世代が生きてきた時代とは「時の流れ」が違うことを理解したうえで、企業の繁栄と衰退サイクルスピードも理解してないといけません。
いちいち業績が下がったからって不安に駆られててはこれからの時代何回転職することになるんでしょう?組織人材であり続けるのであれば「またきたか!」くらいの気持ちでプラスに振った方が絶対に良いはずです。
企業が繁栄し続けるのも、衰退するのもあなた自身が今の時代にフィットしたパフォーマンスを発揮できるかが重要だと考えます。
これからも存在価値のある人材であり続けるために下記の3つの力を20代で身につけることをお勧めします。
・時の流れを読む力(ビジネスセンス)
・情報を得る力(情報感度)
・実行する力(スピード)
言うのは簡単ですよね。
実際にどのように身につけるべきなのか私なりに考えてみました。
時の流れ読む力
これは幅広いビジネスモデルや業界動向を理解する必要があります。
ビジネスモデルを理解さえすれば業界動向に関してはいつも通りニュースサイトや新聞を読めば充分把握できます。
ほとんどの人はビジネスモデルに関する知識が浅いため、的を得ていないビジネスやそもそもすでに存在しているビジネスしか思いつきません。
このブログを書いている私自身も日々いろんなビジネスモデルを頭に叩き込んでいます。
「自分は全てのビジネスを理解している」なんて人はいないと思います。常に学び続けなくてはいけません。
自分のまわりでこの能力が高い人達は、20代で起業したベンチャー企業の経営者だったり、VCの人達です。
いずれも企業のビジネスモデル(儲け)に対して興味や探究心が非常に強い人達で企業の構造を理解することが習慣化されています。
これらの能力を身につける為にいわば入門としてお勧めなのが株式投資です。
自分のお金を運用することで損しないか企業について調べる機会が増えます。
株に抵抗がある人は資料作成のトレーニングとしてピクト図解を作ることもお勧めです。
関心のない業界について調べて新たな発見をすると楽しくなってくると思います。
今何が求められていて、次にどのようなビジネスに発展していくかが見えてくるはずです。
情報を得る力
簡単方法としては、下記のサイトにリストアップされてる人をTwitterやFacebook、NewsPicsでフォローすることです。その他にもググれば沢山出てきます。
複数の著名人がピックアップしている情報は必ず何かヒントがあるはずです。
何が重要なのかポイントなのかを見極める力を付けましょう。
ただ、本当にクリティカルな情報はネットにも出ていません。
最終的に差がでるのはリアルな人との繋がりです。
リアルなネットワークづくりはビジネス交流会に参加して解決できるような問題ではありません。
どれだけの人に必要とされるか、どれだけの人と人間らしい付き合いができるかだと思います。
実行する力
一見関係ないように感じるかもしれませんが、強い自己実現欲と心に余裕を持つことが重要です。
作業などの物理的な速さではなく重要なのは”気持ち”です。
先ほど述べたとおり会社の業績などに応じてモチベーションが揺らいだり、何らかの障壁に当たった時に諦める人では何も実行出来ないと思います。
自分が仕事を通して実現したいことをしっかりと持つこと。
そして知識と人脈を身につけ心に余裕を与えること。
最後に
あくまでも私の考えなので、諸先輩方にはもっともっとスマートな意見をお持ちの人も沢山います。
出来るかぎり人生経験を積んだ人と接する機会を増やしてこれらの力を身につけることを心がけてください。
ちなみに刺激的な内容だったと思うので起業を考える人もいると思いますが、この時代流れが速いので激流に飲み込まれないように。以外とサラリーマンの方が出来ることが多かったりするので!
世界と戦える日本のIT業界にしていきましょう。
微信(ウェイシン)の次の一手!寝てても5,000億円稼ぐ日
前回の記事でも紹介した中国版LINEとして有名な微信(ウェイシン)が今後どのような展開をしていくのか、少し憶測も入りますが紹介していきたいと思います。
まず微信(ウェイシン)を運営するテンセントについて簡単に紹介します。
微信(ウェイシン)提供企業テンセントについて
テンセント(Tencent)、中国名称では腾讯控股有限公司。
1998年に創業して、2004年に香港証券取引所に上場しています。
インスタントメッセンジャー「テンセントQQ」を展開していましたが、その発展サービスとして2011年1月に微信をリリース、国外ではWechatとして展開されその利用者はLINEの倍の11億人とも言われています。
出典:世界時価総額ランキング2015 ― Total Market Value Ranking 2015
2015年3月時点での世界時価総額ランキングで34位(約1,758億ドル)に入っています。
ちなみに35位はAmazon、33位はコカ・コーラなので、その凄さが分かると思います。
中華圏で一番時価総額の高い企業がチャイナ・モバイル(香港)で、時価総額ランキングは11位(2650億ドル)です。
実はチャイナ・モバイル(日本で言う3大キャリア)や中国の国営通信会社の中国国家工業情報部(日本で言うNTT)は微信を脅威に感じ、テンセントに対してかなりの圧力を掛けたというエピソードがあります。
当時のチャイナモバイル(中国移動:メガ通信キャリア)の意見や、中国国家工業情報部(工信部)からのプレッシャーは巨大で した。
しかし、それらの圧力に屈しなかったテンセントは、伝統的な通信企業の収益源だったSMSや通話などを激減させ収益に大きなダメージを与える存在になりました。
実際にチャイナ・モバイルの時価総額ランクは前月比で下がっているのに対して、テンセントは6位順位が上がるという現象が起きています。
テンセントは中国だから守られながらシェアを延ばしてきたわけではなく、中国国内の既得権益を持つ巨大企業と戦って今に至るということを理解してもらいたいです。
微信のビジネスモデル
現状LINEにある機能は一通りあります。
というよりもLINEより半年くらい進んでいるイメージです。
LINEでは一部の企業にしか解放されていないAPIが微信ではすでに一般解放されており、1,000万を超える企業が様々なマーケティングに微信を活用しています。
そしてココからがこのブログタイトルに関わってくる重要な部分です。
LINEPayというLINEの決済サービスをテレビCMで観たことがある人も多いと思います。
微信も最大のキャッシュポイントは「決済」になると思われます。
実はこの「決済」はすでに凄いことになっており、、、
今年の春節(中国の正月)のキャンペーンで2億人が自分の持つ銀行口座と微信の決済サービス(微信ペイメント)を連結させたと言われています。
すでに日本の人口を遥かに超える人達の銀行口座が紐づいているということになります。
中国で同様の決済サービスとして知られているのがアリババが展開する「アリペイ」ですが、アリババにとっては微信が脅威になるでしょう。
個人的にはアリババは微信には決済領域で勝てないと思います。
なぜなら、多数の個人情報を持っているアリババですが、生活密着度が高くインフラと化した微信と比べると土俵が違う気がしてしまいます。
(全く根拠のない感覚的な話なのです。)
実際に微信には「財布※」という機能があり、ショッピングモール、配車サービス、宝くじ、航空券予約、ファンドなど微信に登録した銀行から「微信ペイメント」にデポジットして気軽に楽しめます。
(※設定で主言語を中国語にしないとアクティベートされない機能)
微信ペイメントで生み出される収益
実際どのように収益を生むかは極めてシンプルです。
まず下記の図をご覧ください。
もちろん、これは収益ではありません。
一時的にプールされた金額です。
しかし、、、これを運用すると
現時点で利回りで770億円収益を得れるポテンシャルがあります。
しかし、これはあくまでも現時点です。
今微信が開拓しているインドなどでシェアを取り、かつ微信決済が浸透していくと7兆円がデポジットされるとも言われています。
そうなると5,000億円近くの収益を生むことになります。
もちろん微信の収益源はこれだけではないので、時価総額が50兆円を超える日も来るのではないでしょうか?
実際に私がこの一週間中国で生活して分かったこと
観光名所や飲食店に行っても微信の公式アカウントを活用したCRMに力を入れている企業が多い印象を受けました。
実際に私も施設内のフリーWifiを活用する為にいくつかの公式アカウントに登録しました。
日本と違い、微信ペイメントと銀行口座を連結させることに人々がさほど抵抗がなさそうな感じです。知り合いも普通に微信でファンドに投資してました。笑
さらにタクシーが捕まらないので配車サービスはもはやマストです。
結論、LINEの方が洗練されている印象ですが、微信の勢いは止められないと感じました。
環境の差は大きいなぁ。
寝てても5,000億円稼げるわけではないので良い子は勘違いしないでくださいね!笑
【日本人の盲点】中国のIT事情は思っている以上に進んでいる
はじめに
10年近く日本のWeb業界にどっぷり浸かっていた私ですが、2015年4月13日に思い切って中国に行くことを決めました。
ITの分野で海外に行くとなると、日本よりIT文化が遅れていて今後のポテンシャルがある東南アジア諸国か、世界の最先端であるシリコンバレーなどを思い浮かべる人が多いと思います。
完全にスマホ時代に乗り遅れてしまった私
日本こそ封鎖的な国であることに気付く
私が衝撃を受けた中国アプリ
最後に