あるホームページ屋の実情

私は、都内でホームページ屋を細々と営んでおります。

ファブレス系なので、制作スタッフは全て外注となります。

現在の日本は、ITの進化速度についていけておらず、大手IT企業なども、多額の投資をした設備、今ではもう古くなってしまったアプリケーションの利益回収に必死のようで、私のような弱小企業といえば、いかに経費をかけずIT進化の波に乗るか?が最大のポイントになってきます。

 10年程前になりますが、中小企業で開設するWEBサイトの相場は、100~300万円程でした。

 しかし、大手IT企業がこぞって無料のホームページツールを提供しだし、WEBサイトの相場は勿論、価格破壊を起こしました。

 クライアントの殆どが、「今の時代はホームページも無料で作れる時代!」と、心のどこかで思っている為、当然、当時のような価格での見積も出せません。

 ここでホームページ屋は更なる追い打ちを受けます。それは、、多種多様化した端末の普及です。

  昔は、WindowOSと4:3のモニターサイズに対してWEBサイトを作るだけでしたが、今は、Window・Mac、モニターは16:9・5:4・4:3etc... タブレット端末・スマホ端末・モバイル端末と、実に様々な端末やOSやブラウザに対して作らないといけなく、ホームページ屋は当時の制作量と比べると、数倍の手間がかかるようになりましたが、価格相場といえば、半分以下まで下がった状況です。

  実に苦しい時代です。少し話はズレますが、日本の大手電気メーカー8社の売り上げを全て足しても、サムスン1社の売上の半分にも満たないのも、納得出来る状況です。

  何故なら、日本においては、人件費が他国と比べると高いので、その部分で比較すると、当然低コストで制作する事は不可能だからです。

 また、日本人ならではの拘りを持ったもの作りをするとなれば、それなりのコストがかかります。

  無料で作れるホームページや、ジャンルは変わりユニクロやコンビニのPB商品、いたる所で価格破壊が起きている日本の現状に、その時は安く買えて得した気分になっても、結果として長く使えなかったり、本当の満足感を得られなかったり、良いサービス、良いもの作りを追求していくには、この安い商品達が、非常に弊害になります。

  皆様は、この状況、どうしたらいいと思いますか?