ドミニオン なに取る?

それぞれの意見を掲載していて、「結局答えがわからない」という意見があるかもしれません。
そんな人に贈る言葉があります。



甘えんな。



99人が選択した手が負けることもあるし、1人しか選択しなかった手が勝つこともあります。だって、ドミニオンだもの。


1ゲームというミニマムの範囲内での絶対的な正解なんてものはありません。正解なんて、対戦している人によって変わってきます。他の人が何を選択するかによって正しい手なんてどんどん変化します。
「なに取る」は、考え方を読み取ってもらうコンテンツです。正解を提示している解答集ではありません。
その意味が分かってもらえた時、きっとこの「なに取る」はとても価値のあるコンテンツだと思ってもらえるはずです。

ドミニオンラーニング 一人回しドリル総括

やることは一人回しです。対戦相手は居ません。


実際にゲームをすれば、対戦相手が居ます。属州取られます。アタックされます。なんだか怖いです。アレが枯れそうです。


そのギャップを埋めるのはなにか?
実戦で全部やれるなら、それに勝るものは無いでしょう。でも実際のところ、時間だとかいろんな、本当にいろーんな条件に左右されてそんなことは出来ない人がほとんどではないでしょうか?
じゃあ、ギャップを埋めるのは何か?
それは、貴方の想像力です。


このドリルを全部読んで、いろんなドミニオンをしてまたこのドリルに戻って来て。
実際にゲームが終わるタイミングを想定出来るようになれば。そう、思います。


上で「なんだか怖いです。」なんて書きましたが、こんな要素もドミニオンにおいては重要な要素です。一人でドミニオンしているうちはわからないかもしれませんが、実際にいろんな人と対戦してみて下さい。きっと意味がわかります。逆に「あのひとのアレは属州3枚取ったあと凄い失速するから放置でいいや」なんて思うことが出来るようになれば、ドミニオンの世界は大きく広がっていくと思います。


ま、そんなわけで。
ドミニオン、面白いよ!

ドミニオンラーニング 一人回しドリルについて

まぁ世に出てから一週間経ったし一応書いておくかなーと。


一人回しはかなりの割合で作ったんですが、あの一人回しについては、ほぼ全ての「お手本」が「最速」から+1ターン(ないし2ターン)されたものになっています。ちゃんと分かって回せば5回で同じタイミングで属州4枚に到達するかも?くらい。


具体的に言うと、例えば「鍛冶屋ステロ」は本当に最速なら10ターン属州4枚もありえます。しかしこれは「ありえる」だけの話であり、ほとんどの場合はこんな速度は出ません。
11ターン属州4枚はそこそこの確率で出ます。試行を繰り返せば出ることもあるし、実際の対戦でこの速度に負けるのもよくある話です。
じゃあどうしてこの「12ターン属州4枚」をお手本にしたのか?
理由は簡単で、「3ターン目鍛冶屋をプレイして金貨を購入」が出来ればほとんどの場合に12ターン属州4枚を達成できるからです。その前のターンに公領を買っているのは、「想定した条件」の中ではある程度強いものを選択したほうが一人回しする意味が感じ取れると考えたからです。ですが、まぁここはオマケ程度に考えて頂ければと思います。
この日、この「鍛冶屋ステロ」で習得してほしい項目は大きく以下2つです。


・3ターン目に鍛冶屋をプレイするのと4ターン目にプレイするのでは結果が大きく異なる
・鍛冶屋を打たないほうが良いことがある


このお手本が実際に脳内で展開出来る人にはもう当然のことかもしれません。ともあれ、このお手本を僕が「ドミニオンラーニング」に使う事を選択したのは、この2つの要素が両方共行われている一人回しだったからです。本当に上手い人には「このドリル、どれももう少し早くなるよね」と言われることを想定しています。
また、同じような理念として「金貨は何回使用できれば公領より強いか」というものがあります。これはステロを通して習得してほしい理念になりますが、金貨は原則として1回しか使えないのならば公領より弱いです。逆に2回使えれば概ね公領より強くなります。コンボデッキだとここらへんの概念がわかりにくくなりますが、ステロだとゲーム終了までに一体デッキは何週するのかを考えるのは、最も大切な要素です。


実際、「3ターン目鍛冶屋をプレイして金貨を購入」がこの「鍛冶屋ステロ」における「お手本」の前提条件であることは、編集メンバー内でコンセンサスを取りました。これがお手本に対する必要条件であることには誰も異論が無い状態だったと思います。5回やれば出るかもしれない、出ないかもしれない。そのくらいの速度です。
同じように、例えば5金のカードがほしいサプライにおいて「銀貨-銀貨」スタート(もしくはそれに相当するスタート)をした場合でも、3〜4ターン目で「5金→5金」のパターンは使用していません。(一つだけ例外があります。後述。)運良くそういったパターンに恵まれれば、とても簡単に見本の速度を超えることもあります。
ほとんどの一人回しで「ここで習得してほしいこと」が設定されているので、もしよければ感じ取って頂ければと思います。全てがプラス要素とは限りません。「この組み合わせでは勝てない」というような、いわゆる「罠」もプログラムには仕込んであります。もちろん宿題にも。例えば「村鍛冶屋」だけのサプライとか「研究所ステロ」とかね。


注意して頂きたいのは、ほぼ全ての一人回しにおいて「属州4枚」を目標に作成されているということです。
「属州4枚」の速度を確認して頂くドリルであり、19ターン目までの獲得点数を競うものではありません。お手本と同じタイミングで属州4枚が獲得できたら、それでとりあえずは「クリア」と思って頂ければ。最終的な19ターン目の獲得点数はほとんどの場合ただの運ゲーです。


以下、いくつか説明を入れておくべきかと思うサプライに対して説明を入れておきます。
説明というか、構成理念的な。

  • 鍛冶屋ステロ

上でも書きましたが、3ターン目に鍛冶屋を打って金貨を購入できた時の強さを味わって下さい。また、鍛冶屋を打てるのに打たないことがあることにも気をつけて下さい。新たなデッキを作るということはつまり、その時手札にあるカードとプレイしたカードが、次のデッキには入らないということです。その鍛冶屋を打ったほうが強いのか?そうではないのか?考えてみて下さい。「鍛冶屋を打たないほうが強い」というシーンは理由がわかりやすく明確ですが、逆に「鍛冶屋を打ったほうが強い」のは日常過ぎて理由付けされてないことも多いかもしれません。せっかくなのでここも考えてみて頂ければと思います。極端な例ですが、手札が勝利点4枚と鍛冶屋で、山札が2枚。山札2枚が勝利点(ないしは銅貨)2枚であるならば、この鍛冶屋は(ゲームがまだ続くなら)とてつもなく強い鍛冶屋です。
なお、本当に最速の鍛冶屋ステロイドは、鍛冶屋は1枚のままであり2枚目が購入されません。こちらのパターンも考えてみて下さい。

  • 仮面舞踏会ステロ

ループさせるかさせないか凄い悩みました。
……っていってもわからないかもしれませんね。「2枚なのになんでこんなに仮面舞踏会ずっと打ってるんだよ、このお手本!」と思われるかもしれません。でもこのお手本においてはこれで正しいです。何度か回せばわかると思います。
ループさせなくてもこの速度は出ます。じゃあどうしてループさせることにしたか?それは仮面舞踏会である理由そのものです。
はっきり言って屋敷を3枚廃棄するのもあり、仮面舞踏会が常に得点的に圧倒的に「速い」戦術というわけではありません。ですが、鍛冶屋ステロのお手本と比較して頂ければ一目瞭然。規定枚数の属州を獲得したあとの「属州の購入速度・枚数」に大きな差があります。19ターン目までの総得点ではたいした差はありません。ですが、点数構成の中で属州が占める枚数とその速度には大きな差があります。この差と、実際のゲームにおける違いが理解出来れば、ステロイドというものがいったい何なのかわかっていると言える、と思います。

  • 特殊勝利点シリーズ

単純な速度だけ見れば、属州に行くより弱く見えるはずです。認識してほしいのは、「全員が属州に行かないためにゲームが長引く」ということ。いつもなら遅い15ターンで規定点数。でも、17ターン目なら属州組よりずっと得点が上だったりするかも、しれませんね?
あとごめんなさい。「坑道−倉庫」のお手本の4ターン目の獲得金貨は1枚です。

  • 狩猟団−男爵

12ターン属州4枚でそれほどでもないように見えるかもしれません。とはいえ最後までに12枚の属州を獲得していることで強さは理解してもらえるとは思っていますが。
単純に。実際のゲームで終わりそうなら、狩猟団を買っているシーンで公領を買えます。一応継続のためにお手本では狩猟団を買ってます。

  • 寵臣シリーズ

金貨とか買ってんじゃねーよ!って怒られそうです。でもですね、中途半端な寵臣デッキって、お金買わないとやってられないんですよ。金貨を買うようなサプライで金貨じゃなくて寵臣買ってたら凄い結果になると思いますよ。ただの銀貨です。プログラムとしての意味を考えればそれも有りなのかとは思ったのですが、でもここはしっかり考えてほしかったためにこっちのほうが良いと思いました。
つまり。
貴方は、コストが高いだけの銀貨を購入していませんか?


最後の形でも速度的に鍛冶屋ステロより遅いと思われてしまうかもしれません。ですが、この2つのデッキが対戦した場合、勝つのはほぼ確実に寵臣デッキ側でしょう。理由が理解出来ればこの章の意味は十分かと思います。
結局最初の「寵臣+お金」デッキと、最後の「寵臣いろいろコンボデッキ」での速度は1ターンしか変化していません。じゃあ、一体何が変化しているんでしょうね?

  • 村鍛冶屋(9日目1個目)

鍛冶屋銀貨が出来ないのが苦痛で泣きそうでした。
なお、これも上の寵臣の時の話と似ているのですが、金貨を複数買っているのでフェアではないと思います。プログラムの理念でいえば、財宝とか1枚だけ足して、あとは村鍛冶屋で埋め尽くすべきでした。
なお、そのプランだと19ターンかけても属州4枚は結構大変です。

  • 玉座引き切り(10日目2個目)

ごめんなさいその一。
や、この一人回しくらいの速度は出ます、出ますよ。ただ説明不足だったなーと。その点ちゃんと書けてなかったなーと。
14ターン目、ゲーム終了条件を満たした、つまり属州12枚を枯らした時点での、自分が持っている属州の枚数は7枚です。つまり、5枚程改築で「属州→属州」を行っています。一般的なステロ系デッキの速度に合わせつつ、ゲーム終了タイミングが図れるのがこういったコンボデッキ系の強みであり、実際のとここういう動きと終わり方ってほとんどありません。実戦でこれ系をやると、属州を2枚ないしは3枚獲得しておいて、勝てるタイミングで属州2枚または属州1枚と公領1枚を獲得して勝利、というプランになると思います。
何にせよ、村が無くても変なコンボが組まれたりすることがあるという事をご認識頂ければ。

  • 偵察員ハーレム(10日目5個目

ごめんなさいその弐。
一人回し系列で唯一「銀銀から5金5金」になってます。
や、5金3金とかでも同じくらいの速度が出るプランは有るんですよ。ただ、とてつもなく細い道なんですよね。
原稿を作るに際してこのサプライだけで300回くらいは一人回ししたと思うんですが、結局お手本としての質を考えこの5金5金パターンにしました。
っていうのもこの戦術の強みって序盤からハーレムを購入してある程度のリードを持ってゲームを進められて、なおかつデッキが出来た後に属州を継続して購入出来ることにあるんですよね。だから他の3人が凄い速いステロを選択しちゃうようなら、こんな悠長なことしてる人はけちょんけちょんにやられてしまいます。正しい。
でも、ドミニオンってそうはならない、ことも多い。そういう時に継続力に価値が出てくるわけです。それが他の人と被りにくいルートならなおさら。この戦術、どんな時まで対抗出来るかは考えてみると面白いですね。

グリザイアの楽園 感想

終わりました。
2011年の「グリザイアの果実」発売から2年。間に「迷宮」を挟んでの三部作が、ついに完結しました。


ってわけで「グリザイアの楽園」を中心とした「グリザイア」シリーズの感想です。
過去の「グリザイアの果実」の感想は以下。


グリザイアの果実 感想


この時「早くでろよっ!」って叫んでた続きがついに完結したわけで。感無量です。
ネタバレ無しで語ることなんて有りません。最初っからネタバレ全開で行きます。

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