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【デュエマ】《ドギラゴン閃》入り火闇バクロ邪王門のススメ【開発部セレクションデッキ】

 

はじめに

 はじめましての方ははじめまして、かにかま(@Rev_KANIKAMA8)です。

 

 今回の記事では、DMPランキング2023前期で使用していた【火闇バクロ邪王門】の解説を行います。6/24~9/29のオリジナルフォーマットCS24回において、予選抜け7回(優勝×1、準優勝×2、4位、8位×1、16位×2回)、獲得ポイント3910ptsを記録した、楽しく使えるデッキでした。

 

 11月発売の開発部セレクションデッキ【火闇邪王門】からこのアーキタイプを触る方の一助になれば幸いです。

 

※当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

 

※注意書き

①個別カード紹介ではフルネームを用いますが、可読性のため、解説内でカード名に言及する場合には、ツインパクトのクリーチャー/呪文の内片方や、冠詞などを省略した名称を使う場合があります。

②当記事の内容は全文無料でお読みいただけます。有料部分には何も書かれていない投げ銭形式となっておりますので、ご安心ください。

 

構築経緯

 受け札をケアしながら4ターン目にダイレクトアタックを決められる、《「貪」の鬼 バクロ法師》+《龍装者 バルチュリス》

 

 

 自分のターンに唱えて過剰打点を形成するだけではなく、相手のクリーチャーの攻撃をバトルで止められる《百鬼の邪王門》に加えて、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》の攻撃すらランデスを喰らわずにいなせる《一王二命三眼槍》

 

 

 相手の出鼻を挫きつつ、パワーの高いアタッカーとしてバトルゾーンに残る《影速 ザ・トリッパー》《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》

 

 

 シールドに眠る上記のパーツを引き込める《カンゴク入道》

 

 

 これらを兼ね備えた【火闇邪王門】は非常に魅力的なデッキであることは間違いないものの、《邪王門》詠唱までは枚数に限りのあるシールド以外からリソースを獲得できず、長期戦は不向きという弱点があります。

 

 この弱点を補うために目を付けたのが、《バルチュリス》+《ドギラゴン》2種のファイナル革命です。

 

 

 シールド回収クリーチャー→《トリッパー》で3ターン目に《バルチュリス》を起動する動きがさらに強化されました。ファイナル革命で踏み倒したクリーチャーでちょうど打点が揃い、3キルを狙い長期戦を拒否することができます。

 

 また、《蒼き団長 ドギラゴン剣》はマナから、《蒼き守護神 ドギラゴン閃》は山札からクリーチャーを踏み倒せるため、《邪王門》に頼らないリソース獲得も可能です。

 

 《トリッパー》と《バクロ法師》は《バルチュリス》を起動するアタッカーでありながら踏み倒し先も兼ねるため、これ以上専用パーツを入れずとも最大火力の底上げに成功しています。

 

 また、3ターンキルの機会の創出だけではなく、4ターン目の《バクロ法師》プランの単体除去、G・ストライクケアとしての働きも見逃せません。

 

 4キルルートは3ターン目にシールドを1枚攻撃した上で、4ターン目の《バクロ法師》の攻撃時に《バルチュリス》を宣言してそのままダイレクトアタックを決めるのが一番理想的なプランとなりますが、4ターン目最初の攻撃で《バクロ法師》がG・ストライクや除去を喰らうこともあります。

 

 しかし、この構築では、《バクロ法師》の攻撃が止められたとて、もう一体クリーチャーがいればそのまま《バルチュリス》を起動し、《ドギラゴン》への革命チェンジに移行することも可能。

 

 T・ブレイクを止められたはずなのに、その後の攻撃を起点にT・ブレイクを通しつつ、あわよくば効果で出た多色クリーチャーでダイレクトアタックを決めることすら夢ではありません。

 

 ここまで書いてきたようにデッキ全体の火力を向上させる《ドギラゴン》2種は強力ですが、闇文明を持たない多色カードでマナとしてはカウントしづらいのが弱点と言えます。

 

 また、2ターン目から4ターン目までテンポよくクリーチャーをプレイするために、デッキトップやシールドから継続的に単色カードを拾い続けることも重要です。

 

 これから紹介する、CSで上位者賞を獲得したいずれの構築においても、単色21枚以上、多色19枚以下に抑えています。

 

構築

6/24~8/6、《絶望神サガ》殿堂までで15回使用。2位×2、4位×1、16位×2

8/11~20までで3回使用。優勝×1

 

8/24~9/29までで6回使用。8位×1

 

 今回のレシピで採用されていないカードの中でも、《バサラ》不採用は特に疑問に思われる方も少なくないでしょう。当カードのみは「共通カード篇」に先駆けてその理由を記述します。

 

《バサラ》不採用理由

 

 《邪王門》の筆頭当たり先として名高いこのカードですが、コストが重く、《邪王門》や《ドギラゴン》2種以外からは仕事をし辛いことを重く見て採用を見送り。

 

 このカードが担える【火自然アポロヌス】に対してのメタは、「《影速 ザ・トリッパー》での最速《カチコミ入道<バトライ.鬼>》妨害」か「《ドギラゴン》で3キルする」というプランで補完しました。両方のプランが先攻前提ではありますが、後攻では《一王二命三眼槍》を引きやすい上に、うっかりマナに埋めることはなくなるためご愛敬。

 

採用カード解説

共通カード篇

《カンゴク入道》×4

 自分のターン終了時ごとにシールドを手札に変換し、息切れを防ぐこのデッキ最強の初動です。自己強化もあり、ブロッカーとのバトルに負けて次の打点を削られない点でも優秀。

 3ターン目にもう一枚シールド回収クリーチャーを召喚すれば、4ターン目に《バクロ法師》+《邪王門》で高火力を叩き出すことすら可能になります。

 

《スプーン=ンプス》×4

 アビスラッシュを持つシールド回収で、《邪王門》で墓地に送られた場合は2コストの擬似スピードアタッカーとなる破格のクリーチャー。

 

 2コストで召喚して即シールドを回収できるため、ゲームが伸びた際にゲームエンド級の踏み倒しの可能性を秘める《邪王門》や《”龍装”チュリス》、相手のキーカードを潰せる《ジャドク丸》などを含む、状況を打破するカードをそのままプレイできます。

 

 同じコストを持つ闇文明のシールド回収として、自分ターンの開始ごとにシールドを回収し、《カンゴク》5枚目以降とも見なせる《サーイ=サイクル》が存在しますが、即時性があることが《スプーン》の最大の主張点です。

 

 

 確かに4ターン目に《バクロ法師》+《邪王門》を構えられる点では《サイクル》に軍配が上がるものの、3ターン目は《トリッパー》を優先したいため、狙って4ターン目《邪王門》を行うことは多くありません。《カンゴク》であれば3ターン目時点で自身の効果が2回発動するため、4ターン目に《バクロ法師》を召喚するだけでよいのですが、《サイクル》は相手ターンを生き残らなければならず、ゲームプランの組み立てに支障が出る可能性もあります。

 

 また、《ドギラゴン》での3キルを狙うのであれば、シールド回収回数は《サイクル》でも《スプーン》でも変わりません。出した次のターンにすぐ除去されて、召喚するためのマナチャージと合わせて手札から単色カード2枚を失う展開になっては目も当てられないため、最低でも一枚のシールド回収が確約されている《スプーン》の方が安定しています。

 

 弱点の多い《サイクル》を使ってまで《カンゴク》8枚体制にして、《邪王門》詠唱を狙うよりは、デッキトップを強くする方が優先度の高い事案であると考えて、しっかりゲームに絡められるように《スプーン》を4枚採用しました。

 

《斬斬人形コダマンマ GS》×1

 2ターン目から4ターン目まで継続的にクリーチャーを召喚しやすくするため、9枚目の初動として採用しました。

 

 いかに《邪王門》と《一二三》が強力といえど、それらが有効に機能せずダイレクトアタックされることは起こりうるため、打点を削ぎ落してカウンター札の負担を減らせるG・ストライク持ちはあって困るものではありません。火文明の方がマナに揃いやすいことも考慮すると、上記2種のサブとして入れるならこのカード。

 

《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》×4

 3コストで手札の枚数を減らすことなく相手クリーチャーを除去し、自己強化で優秀なアタッカーとしてバトルゾーンに残り続ける、どのタイミングでも腐りづらい1枚です。

 

 《バルチュリス》+革命チェンジや《邪王門》などの攻撃を起点とした打点形成を妨げる《ボン・キゴマイム》のスムーズな除去や《邪王門》を受け札として機能させるためにも、低コストで除去を放てるクリーチャーは必須。

 

 

 闇文明単色の枚数も確保できる上に鬼タイムの補助もできるこのカードはデッキと非常に噛み合っているため、特に優先度が高い一枚です。4枚積むことで、絶え間なく高火力を押し付けることができます。

 

《影速 ザ・トリッパー》×4

 ブロッカーや除去呪文のプレイを妨害しつつ相手の盾を減らし、鬼タイム突入を早めてくれる《バクロ法師》と好相性なアタッカーです。特に先攻で光るカードであり、デッキを選ばずに刺さるメタかつ《バルチュリス》起動を重く見たレシピなので4枚必須。

 

 また、初動の盾回収から先攻3ターン目に繋げた場合、【火自然アポロ】の3ターン目《アポロヌス》を確実に防ぎつつ2打点を残せるカードとしての働きも可能です。

 

 

 《進化設計図》と《エボリューション・エッグ》が裏目になるものの、《オンソク童子<ターボ.鬼>》からの《轟く侵略 レッドゾーン》1体を重く見るのであれば、1枚だけ相手のシールドを攻撃する選択肢も悪くありません。その際は、《オンソク童子》が一番パワーの高いクリーチャーかシールドにしか攻撃できないような状況を作り上げましょう。

 

《単騎連射 マグナム》×1(殿堂)

 自分ターンに相手がクリーチャーを踏み倒すことを咎め、安全にダイレクトアタックを決めやすくする1枚です。

 

 もちろん《邪王門》から踏み倒すことができれば理想的ですが、3ターン目に召喚しても4ターン目の《バルチュリス》を通しやすくなるため、採用して損はない1枚と言えます。

 

《「貪」の鬼 バクロ法師》×4

 登場時にシールドを2枚回収し、鬼タイム下でT・ブレイカーになるこのデッキのメインアタッカーです。

 

 4ターン目2回目のアタックを担当してもらい、相手のシールドを全て叩き割り《バルチュリス》がダイレクトアタックを決められるように意識しましょう。

 

《龍装者 バルチュリス》×4

 2回目の攻撃終了後に踏み倒せる押し込み要員で、《ドギラゴン》2種の革命チェンジ元を兼ねます。

 

 安全にダイレクトアタックを決めたり、3ターン目の革命チェンジなどこのデッキで狙いたい動きの中核を担い、早期に手札に抱えてゲームプランを確定させたいため最大枚数の4枚です。

 

 3ターン目に革命チェンジを狙える場合や、受け札が少なく《バクロ法師》プランが通りやすい相手に対して2枚以上引いた場合はマナに埋めてもかまいませんが、3ターン目からシールド回収→《トリッパー》+《バルチュリス》でプレッシャーをかける必要があるデッキと対面した場合はなるべく手札に抱えて、ゲーム中に2回以上踏み倒せるようにしましょう。

 

 具体例としては4ターンキルを積極的に目指せる上に、3ターン目の動きの選択肢が極めて豊富な【アナカラージャオウガ】が該当します。ブロッカーの《Disメイデン》《Disジルコン》に加えて《ド浮きの同期》《「お茶はいかがですか?」》の存在があり、半端な打点の数ではシールドを割り切れない可能性が高い上に、《ボンキゴ》を出された場合は追加打点の形成すら許されません。

 

 

 しかし、《バルチュリス》がもう一枚手札にあれば《ジャドク丸》でブロッカーや《ボンキゴ》を除去して打点を押し付けられるようになります。【アナカラージャオウガ】の防御札はG・ストライクも含めて、ツインパクトの呪文面など単体にしか触れられないものが多く、1打点の追加だけでも有効です。

 

《”龍装”チュリス》×1(殿堂)

 

 

 3コストで召喚できる《ドギラゴン》2種の革命チェンジ元。

 

 2枚コンボで《ドギラゴン》2種をバトルゾーンに呼び出せるのは依然強力で、このカード+革命チェンジ起点であれば、3ターン目始動でも十分に他のデッキに喰らいつけます。

 

 また、《邪王門》で出せるドラゴンを《バルチュリス》しか採用していない場合、ターン中最初の攻撃で《邪王門》からチェンジ元を呼び出して、2回目の攻撃で革命チェンジと《バルチュリス》の両方を宣言することができません

 

 確率は低いながらもその状況を防ぐことが可能で、腐っても3コストのスピードアタッカーや単色マナとしても役に立ちます。より3ターンキルの可能性を増やすためにも必須の1枚です。

 

《一王二命三眼槍》×2

 場に出ることなく相手の攻撃による敗北を避けられる、火闇デッキの特権。バトルゾーンに出ても最低限スピードアタッカーとしてダイレクトアタックに寄与できるだけでなく、運が良ければもう一体頭数を増やしてくれます。

 

 1枚だと万が一先手でマナに埋めた時のリカバリーが効かないため、最低でも2枚必須。

 

 ただし、真っ当に5コスト払うほどのバリューがある場面は少なく、アタッカーとしては《トリッパー》《バクロ法師》や「調整枠」として後述する《鬼ヶ羅刹》《ゲドウ権現》などのより低コストでプレイできるカードに見劣りします。多色過剰を防ぐために最低限の2枚に抑え、なるべくこのカードを使わなくていいように《ジャドク丸》《トリッパー》で相手の最大火力を出させない方が勝ちやすいと判断しました。

 

《百鬼の邪王門》×4

 シールドが存在しないプレイヤーがいればクリーチャーの攻撃時に詠唱できる、踏み倒しとバトルを兼ね備えた強力な呪文です。

 

 3ターンキルルートでこそオーバーキルとなるものの、過剰打点の生成や、小型クリーチャーによるジャスキルを止めるなど手札にある枚数が勝敗を左右するので4枚必須。《ドギラゴン》2種のおかげで、相手のシールドを0枚にして唱えるシチュエーションも少なくなく、ブロッカーの《閃》と合わされば強固な布陣を敷くことができます。

 

 攻撃時にシールドが0枚のプレイヤーが存在しなくてもこのカードの宣言自体は可能で、誘発した他の効果を処理し終わってからシールドが0枚になっていれば問題なく効果を発揮できることは忘れないようにしましょう。

 

 このテクニックが特に重要になるのが、《ドギラゴン》2種の革命チェンジ時に手札にこのカードが存在する状況。ファイナル革命を先に処理して《バクロ法師》を踏み倒してそのままシールド回収後、自分のシールドが0枚であればこのカードを唱えることが可能です。

 

 《単騎》を探したり、ブロッカーを破壊して打点を通しやすくすることができるため、詰めのプランをより強固にできます。覚えておきましょう。

 

《蒼き守護神 ドギラゴン閃》×2

 

 革命チェンジ先その1。不確定ではあるものの、山札からクリーチャーを展開できるため、「回数に限りのあるシールド回収、《邪王門》によるリアニメイト以外で自発的にアドバンテージを取りづらい」というデッキ自体の弱点を補ってくれます。

 

 また、ボトムを固定することで《一二三》による踏み倒し先の調整も可能です。

 

 鬼エンド下で《邪王門》と同時に革命チェンジを宣言してそのターン中にゲームを決めきりたい場合は、こちらのファイナル革命を先に処理し、《一二三》を出すことが有効になるかを計算しやすくするのがおすすめ。より安全な詰めのために《ジャドク丸》や《単騎》などの単色クリーチャーを必要としていても、「《邪王門》で直接踏み倒しを狙う」プランに加えて「調整したボトムから《一二三》を経由する」という選択肢が視野に入ります。

 

 すぐに《一二三》を使わないという場合は、相手のデッキを見てボトムを決めましょう。ビートダウンデッキであれば《ジャドク丸》で打点の減少を、単体除去やG・ストライクが厚い受けデッキであれば踏み倒しコストを超過した多色クリーチャーで打点形成を狙います。

 

 もちろん《トリッパー》→《バルチュリス》から繋ぐ3ターン目が一番強力ですが、構築経緯の項でも触れた《バクロ法師》プランのG・ストライク、除去ケアとしての運用でも十分。《剣》と合わせて3枚あれば引き込めるラインと判断しました。

 

《蒼き団長 ドギラゴン剣》×1(殿堂)

 

 革命チェンジ先その2。こちらは確実な打点形成が何よりの強みで、少量の防御札をケアする時に特に役立ちます。

 

 《閃》と同時に手札に抱えた場合はなるべくこちらをキープし、革命チェンジが成功した際にゲームを畳めるようにしましょう。

 

調整枠(期間中枚数の変動があったカード)

《コッコ・武・ルピア》

 登場時と攻撃時にプレイヤーの墓地枚数を減らしつつ、除去も兼ねられるメタカードです。【サガループ】環境が続いていた、8/6のCSまで3枚固定で採用。

 

 3ターン目《サガ》や5ターン目のルーター+《サガ》のマナカーブを防ぐ《トリッパー》だけでは対策が不十分であり、追加のメタは必須でした。

 

 毎ターン相手の墓地をリセットし続けて【サガループ】の手札要求を上げることをメインの役割としつつ、相手の攻撃時の《邪王門》で捲れた時にバトル+効果で2体のクリーチャーに触れ得るカウンター札としても役割を持てるため、《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》《U・S・A・BRELLA》よりはこのデッキに噛み合っています。

 

 

 複数の役割を兼ねられるのが強力ですが、《ジャドク丸》や後述の《ザーク・砲・ピッチ》と比べると、序盤の除去としての信頼度が低いのが難点。あくまで墓地活用を行うデッキが圧倒的なTier1と呼べる状態だからこそ採用できたカードという認識です。

 

《ザーク・砲・ピッチ》

 《ジャドク丸》で触れられない低コストカードに対しても有効な、S・トリガーエレメント除去。ブロッカーや《ボン・キゴマイム》といった打点形成妨害クリーチャーに加え、《卍新世壊卍》や《ヘルコプ太の心絵》などゲームエンド級のカードをプレイする補助ができるカードにアプローチ可能で、確実にターンを稼ぐことができます。

 

 

 《邪王門》から捲れた場合により多くのクリーチャーを破壊できる上に、単体除去としても1マナ軽い《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》と競合するカードではありますが、使用後に《バルチュリス》のためのクリーチャーが残ることを重く見るとこちらを推奨。

 

 

 《邪王門》を防御札として用いたい対面の一つである【火単我我我】はパワー1000のクリーチャーも多く、相手の攻撃を2回止める役割は十分遂行可能です。

 

 しかし、出た時点で仕事を終えてしまいパワーも貧弱。《ジャドク丸》や《トリッパー》のように次のターン以降も強力なアタッカーとしても機能するクリーチャーと比較するとカードパワーの低さは否定できません。

 

 8/24以前は他のカードの枚数を変えてプレイを損なわない為に《武・ルピア》をそのまま変える形で3枚、以降は【火自然アポロ】に対してカウンターで役割を持てる《「是空」の鬼 ゲドウ権現》に1枚枠を譲って2枚採用にしました。

 

《鬼ヶ羅刹 ジャオウガ》

 鬼タイム下で0コスト召喚ができるスピードアタッカーです。

 

 《バクロ法師》のシールド回収で手札に加えてそのまま召喚することができれば、相手の受け札の要求値が跳ね上がります。ただし、踏み倒しに同名制限があり、複数枚引きたいカードではないのであくまで上振れ要素として1枚入れるのがよい印象を受けました。

 

《「是空」の鬼 ゲドウ権現》

 鬼タイム下であればたったの2コストで召喚できる、スレイヤーと敗北回避を持つスピードアタッカーです。

 

 【火闇邪王門】というアーキタイプを使う以上【火自然アポロ】に対する耐性は確保するべき。《邪王門》から《アポロヌス》のダイレクトアタックを止められるカードとしては、手札で腐りづらいのがこのカードの偉いところです。

 

 防御性能も低くなく、スレイヤーを活かして《邪王門》のバトルで確定除去を放った後、場に残れば敗北回避を起動し《邪王門》1枚で2回の攻撃を止められます。

 

 それでも共通採用カード36枚の壁は厚く、彼らを削ることはできませんでした。「構築経緯」の項でも話したように多色枚数は20枚以上にできず、採用できる枚数は多くとも2枚。

 

 「低コストで出せるスピードアタッカー」という点で《鬼ヶ羅刹》、「《アポロヌス》対策」という点で《砲・ピッチ》の仕事を担えるため、それらの役割を任せて彼らを1枚ずつ削ることで2枠を捻出しました。

 

おわりに

 というわけで、【火闇バクロ邪王門】の紹介でした。楽しんでいただけたら幸いです。

 

 革命チェンジ先や《邪王門》を引き込めるだけではなく、自爆すれば相手の2コスト以下エレメントを壊滅させられる《Napo獅子-Vi無粋 / ♪オレの歌 聞けよ聞かなきゃ 殴り合い》や、1枚から2体のスピードアタッカーを出したり、《邪王門》から最大4回の攻撃を防げる《アーテル・ゴルギーニ》など近年登場したクリーチャーも採用圏内。踏み倒し先が増えれば強化され続ける【火闇邪王門】というデッキは改造し甲斐もあります。

 

 

 【火水マジック】や【闇自然アビス】で「革命チェンジ」の楽しさを思い出した方や、開発部セレクションデッキを買うことを検討されている方には特におすすめのデッキです。ぜひお楽しみあれ。

 

 ここまでご覧いただき、ありがとうございました。面白いと思った方は、ぜひSNS上でのシェアをよろしくお願いします。X(旧Twitter)アカウント(@Rev_KANIKAMA8)では質問やコメントも受け付けておりますので、何かありましたらご連絡くださいませ。

 

 お相手はかにかまでした。それでは、また次の記事でお会いしましょう。

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【CSベスト8】最速4キル×メタビート、2023年版水自然シリンダミラダンテについて【デュエマ】

 

 

 

はじめに

 はじめましての方ははじめまして、かにかま(@Rev_KANIKAMA8)です。

 

 今回の記事では、4/26にダリアCSで使用し、ベスト8になることができた【シリンダミラダンテ】の解説を行います。

 

 

 

 コンセプトとなる強力なロックカード《時の法皇 ミラダンテⅫ》自体は4年前から殿堂入りに指定されているものの、2023年に至るまでに様々な強化を得て、【水自然型】として生まれ変わった、このデッキのことを少しでも知っていただけると嬉しいです。

 

※当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

 

※注意書き

①デッキ画像として、ガチまとめ様のサービス「Deckmaker」の画像を使用しています。

個別カード紹介ではフルネームを用いますが、可読性のため、解説内でカード名に言及する場合には、冠詞などを省略した名称を使う場合があります。

 

デッキレシピ



 

【シリンダミラダンテ】というデッキと自然文明の親和性

 

 このデッキのコンセプトは、ドロー効果を持つ《革命龍程式 シリンダ》を起点に革命チェンジを行うこと。

 

 

 《シリンダ》のドロー枚数は盤面に依存する以上、革命チェンジ先を手札に加えるためにはゲーム序盤から水文明のクリーチャーをなるべく多く召喚する必要がありますが、自然文明を用いることで、「コスト軽減クリーチャー(以下「《奪取》」と総称)」と「マナ加速クリーチャー」の両方で展開を促進することができます。

 

 

 2ターン目に《珊瑚妖精キユリ》《Re:奪取 マイパッド》を送り出し、次のターンは2マナで《Disメイデン》か《眼鏡妖精コモリ》を召喚。効果でアンタップインマナを生成すれば、余った2マナでさらに水文明のクリーチャーを呼び出せます。

 

 このように理想的に動くことができれば、4ターン目に《シリンダ》で3枚まで引くことができますが、現代デュエマの4ターン目は激戦区。《シリンダ》を召喚したターンにはなるべくダイレクトアタックを通したいところです。普通に攻撃するだけでは最大4枚までしかシールドを割ることができませんが、2体でシールドを攻撃してから《シリンダ》を《轟く革命 レッドギラゾーン》に革命チェンジすることで、ちょうど6打点が揃い、ワンショットが成立します。

 

 

 また、最速の4ターンキルを目指すだけではなく、手札次第で様々なマナカーブを描けることもこのデッキの魅力。

 

 2ターン目は《異端流し オニカマス》で様子見をしてから《メイデン》《コモリ》を召喚したり、呪文を起点としたデッキに対して3ターン目は《奇天烈 シャッフ》に繋ぐなど、低コストで呼び出せるクリーチャーで固めたデッキでありながら相手に合わせた動きが可能です。

 

 

採用カード解説

 

《異端流し オニカマス》×4

 相手に選ばれず、「召喚以外」のコスト踏み倒しを継続的に咎められる優秀なメタクリーチャーです。

 《シリンダ》のドロー効果を活かすためにデッキを小型クリーチャーで固める都合上、相手のクリーチャーを後出しで処理するカードを積みづらいという弱点を補完しうるのがこのカード。

 相手ターン中に踏み倒されたクリーチャーをバトルゾーンに残さないため、除去に手数を割くことなく自分の動きを進められます。

 《「正義星帝」<鬼羅.Star>》から呼び出されるメタクリーチャーなどには特に有効です。

 

踏み倒されたこれらが盤面に残ると処理に困る

 

 仮に踏み倒しメタ効果が使えなくとも、場持ちのよさで《シリンダ》のドロー枚数を安定させやすく、ダイレクトアタック要員としても強力。2コストのメタクリーチャーの対抗馬は増えたものの、まずはこのカードを優先しましょう。

 

《Re:奪取 マイパッド》&《珊瑚妖精キユリ》×4

 2ターン目に送り出すことで、その後の展開をスムーズにできる《奪取》たち。序盤の動きをスムーズにするため、しっかり4枚ずつ積みましょう。

 

 初手に両方ある場合、選ばれないことから展開補助の仕事を遂行しやすく、《レッドギラゾーン》でアンタップするアタッカーとしても強力な《キユリ》を優先して召喚したくなりますが、それは他のカード次第。

 「《メイデン》or《コモリ》1枚のみ+《キユリ》+《マイパッド》+残り全て水文明単色(か光文明が全く役に立たず、事実上マナに埋められない《ミラダンテⅫ》)」のような場合は《キユリ》を埋めて《マイパッド》から3ターン目のマナ加速に繋ぎましょう。

 

このような初手のこと。《奪取》→加速+2コスト(ムゲンクライム2)のルートが既に見えます

 

 ただし、2ターン目までのドローで追加の《キユリ》を引いたら、《マイパッド》よりも先に《キユリ》を召喚しても大丈夫。重要なのは、「1枚目を埋めてもまだ合計7枚あるから引ける」と考えず、初手にあるマナ加速をしっかり3ターン目に使うことです。

 

 マナ加速を行わずに《奪取》2体を展開した場合でも、4ターン目に《シリンダ》や《ガイアッシュ》などを1体のみ召喚することは可能ですが、《メイデン》やバズレンダの追加コストを支払わない《コモリ》をクリーチャー1体目として召喚する時の後続の質に大きな差が生まれます。

 

 3ターン目までに《奪取》とマナ加速を1体ずつ用いて、4ターン目にも《メイデン》《コモリ》を出した場合、4マナが残るため《シャッフ》1体や2コストのクリーチャー2体を召喚することができますが、3ターン目にマナ加速を行わずに4ターン目を迎えると、《メイデン》《コモリ》の後には2コストのクリーチャー1体しか召喚できません。

 

 スピードアタッカー対策としてブロッカーの《メイデン》を用意した上で、《シャッフ》を用いて既に場にいるクリーチャーの攻撃を止める動きは頻出。重ね重ねになりますが、3ターン目はマナ加速を行いましょう。

 

《Disメイデン》《眼鏡妖精コモリ》×4

 


 

 《奪取》から繋いで、3ターン目に3体のクリーチャーを揃えて《シリンダ》への下準備を行うクリーチャーです。《奪取》の項目で説明した通り、1枚絡むだけで4ターン目以降の動きの柔軟性が大きく上がるので、どちらもしっかり4枚投入することを推奨します。

 

 また、《シリンダ》の進化元にして、革命チェンジで手札に戻しても非常に強力です。4ターン目に《奪取》とマナ加速を1枚ずつ使用し、使い終わった《メイデン》《コモリ》を《シリンダ》に進化して革命チェンジを行い、セットとして手札に抱えると次のターンは6マナ使用可能。

 

 《奪取》の効果で《メイデン》《コモリ》を2マナで召喚し、1マナ追加すれば残りの5マナでちょうど《シリンダ》を召喚することができ、即時打点を形成できます。

 

 《メイデン》はターン中最初の多色カードをアンタップインさせるため、過剰に引いた多色カードを埋めながら後続の単色クリーチャーの召喚が可能です。多色19枚のデッキで3ターン目に3体のクリーチャーを並べる行為は難易度が高いものの、積極的に狙いたい動きであることに変わりはありません。ブロッカーを持つことから次のターンの延命にも繋がるため、まずはこちらをプレイしましょう。

 

 また、相手の《影速 ザ・トリッパー》影響下でも最初の多色カードはアンタップインします。お忘れなきよう。

 

 

 《コモリ》は3ターン目に召喚する分には《メイデン》の劣化に甘んじてしまうものの、バズレンダを活かし、3ターン目に《シャッフ》を出した際の2→4→5のマナカーブに組み込めるのが何よりの魅力。

 

 《奪取》をバトルゾーンに残したまま《レッドギラゾーン》を引いて《シャッフ》を革命チェンジさせるだけでなく、手札に進化元+《シリンダ》を揃え、次のターンに過剰打点を組むことも可能になります。

 

 ゲーム序盤の展開補助や、召喚後にすぐ《シリンダ》に進化させる下敷きとしては《メイデン》、《シリンダ》に依存しないアドバンテージ稼ぎとしては《コモリ》と覚えておけばOKです。

 

《奇天烈 シャッフ》×4

 

 既にバトルゾーンにいるクリーチャーの行動と呪文を止められる、コマンドを持つメタクリーチャー。

 

 3ターン目に召喚した場合、相手に依存せずに4キルルートを目指すことは非常に難しくなるものの*1、【5cザーディクリカ】などの相手に対しては、マナ加速を行わなかった分のテンポロス以上に相手の動きを抑制することができるため、積極的に出したいクリーチャーです。4ターン目に《レッドギラゾーン》に革命チェンジできるとなおよし。

 

マナ加速呪文を止めて出鼻をくじいた後は、盤面と手札を守りましょう

 

 このデッキで唯一呪文の効果自体を封じるカードであり、1枚マナに埋めた時にリカバリーが効きづらいため3枚以上積むことは確定ですが、4枚積むか否かは要検討。
 

 今回はマナ加速から2体目のクリーチャーを揃える安定性を高めるために、デッキの過半数は単色カードを採用することを考えた際、採用し得る単色カードの中でこのカード以上に優先するものもないと思い4枚採用しています。 

 

《革命龍程式 シリンダ》×4

 

 

 並べた水文明クリーチャーをドローに変換してアドバンテージを稼ぐ、このデッキのコンセプトカードです。ドロー効果だけではなく、相手のクリーチャーの攻撃・ブロックを止められる革命2も十分に強力。

 

 基本的にテキストに書いてあることをそのまま実行すれば強いですが、注意点が二つあります。

 

 一つ目は、ドローは必ずしも自分の水文明のクリーチャーと同じ枚数引く必要はなく、途中で止めることができること。このカードを使用する場合は、1枚のドローごとに「(クリーチャー名)分ドロー」と宣言を行い、必要な枚数分のドローを行った時点でやめることを伝える方が無難です。

 

 ドローを途中でやめるメリットとしては、ハンデスを行う相手に対して《レッドギラゾーン》を過剰に手札に抱えず、ハンドレスの状態でデッキトップからスピードアタッカーを引ける可能性を上げられることや、《メイデン》《コモリ》《ガイアッシュ》といった強制ドロー効果を持つカードによるライブラリアウトの心配を減らせることなどが挙げられます。

 

 もう一つは、《シャッフ》と同様に、革命2は「《シリンダ》登場時点でクリーチャーとして存在するエレメント」のみが適用範囲となること。

 

 

 効果発動後にバトルゾーンに出た相手クリーチャーだけでなく、《シリンダ》登場時には進化クリーチャーが乗っていなかった「シンカライズ」持ちタマシードが進化したり、該当文明のクリーチャー・タマシードが規定数を満たしていなかった「タマシード/クリーチャー」がクリーチャー化した際は攻撃されてしまいます。革命2の発動に成功したからといって、過剰にブロッカーをタップしないようにしましょう。

 

《罪無 ドロキオ垓》×4

 

 

 このデッキの守りの中核を担う、ブロッカーを持つS・トリガークリーチャー。

 

 「タップした時」に相手のクリーチャーの攻撃・ブロックを止められるため、《我我我ガイアール・ブランド》や《”罰怒”ブランド》のW・ブレイク+後続の攻撃や、《Disジルコン》などによるブロックを止められる攻防一体の一枚です。

 さらに、2体目をムゲンクライムで召喚する際にも効果を発動できるため、枚数が多ければ多いほど強力。

 

 

 総じて2マナで召喚できるクリーチャーとしては破格のスペックであり、《コモリ》《メイデン》から繋ぐ先としてフル採用に踏み切りました。

 

《轟く革命 レッドギラゾーン》×4

 

 

 コマンド1体を含むクリーチャー3体がいればワンショットキルを可能にしてくれる、このデッキのメインプランを担うフィニッシャー。

 

 自身を含むコマンドにマッハファイターとスピードアタッカーを付与できることから、コストは少々重いものの、同名カードや《ミラダンテⅫ》への革命チェンジ元として召喚したり、革命チェンジで手札に戻る《シャッフ》や《シリンダ》を強力なアタッカーに変えるシステムクリーチャーとして運用することも可能です。

 

 アタッカーとしてだけでなくマナ基盤としても有能なので、このデッキにおいては4枚必須。

 

《流星のガイアッシュ・カイザー》×2

 ドローと攻撃制限を持ち単体スペックに優れた、相手の踏み倒しに対するカウンター札。

 

 相手のターンに召喚できれば自分のターンには革命チェンジ元として扱えるため、相手依存ではあるものの、《シリンダ》の5枚目以降としても見なすことができるカードです。

 

 踏み倒しを多用する【鬼羅.Star】や【アポロヌス】へのカウンターだけではなく、《奪取》からマナ加速に繋いだ場合の4ターン目の動きとしても強力。

 

 単色2コストorマナ加速クリーチャーと《シリンダ》を引き込むことができれば、5ターン目には進化元と《シリンダ》を同時に召喚できます。攻撃できるコマンドが2体バトルゾーンに並ぶため、《レッドギラゾーン》に革命チェンジする前に1枚までは除去やG・ストライクを許容可能です。

 

 再現性を高めるためにこれまでに紹介した全てのカードを4枚積んだ上で、下記の殿堂カード2枚を加えて余るデッキスロット残り2枠としては、最も汎用性に優れると考え2枚投入しました。このカードと枠を争った他の採用候補カードは後述。

 

《S級原始 サンマッド》×1(殿堂入り)

 

 バトルゾーンにいる《メイデン》《コモリ》をいきなり除去持ちのTブレイカーとして扱うことができる、奇襲性抜群のアタッカーです。

 

 侵略で出しても強力ですが、召喚すれば《メイデン》《コモリ》をコマンドにして《レッドギラゾーン》に革命チェンジできる点も見逃せません。

 

 《キユリ》+残り全て《マイパッド》以外の単色という初手を掴まされても、自然文明単色のカードであれば、2ターン目に《キユリ》から動くことができるのは魅力的。自然文明単色のカードを積むメリットは大きいものの、《シリンダ》のドロー枚数を増やせないのが痛く、多くの枚数を積めません。

 

 そこで少ない枚数でも機能しやすい自然文明のカードという枠組みで考えると、マナからも侵略可能で、ビートダウンプランを底上げしてくれるこのカードに白羽の矢が立ちました。

 

《時の法皇 ミラダンテⅫ》×1(殿堂入り)

 

 このデッキ全てのドラゴンから革命チェンジできる、相手のS・トリガーや次のターンの打点を封殺できる最高のフィニッシャー。 

 

 《オニカマス》の項でも触れましたが、相手のクリーチャーに後出しで対処するのは苦手なデッキです。

 

 このカードは出し惜しみせず、引いたら積極的に革命チェンジを行い、相手のシールドを減らしましょう。召喚ロックで相手の反撃手段を封じながらシールドを残り2枚にすれば、次のターンは《シャッフ》でブロッカーや呪文を止めたり、《オニカマス》《キユリ》をダイレクトアタック要員に用いることができるので、とどめを刺すのは難しくありません。

 

採用候補カード

《革命類侵略目 パラスキング》

 

 

 《シリンダ》などを手札に戻せないため、革命チェンジ先より優先して積むカードではありませんが、《ドロキオ垓》から侵略できるのが他のカードにはない魅力。横の打点の動きを止めながらパワー14000を活かして殴り返しを行ったり、T・ブレイカーとして一気にシールドを割ることができます。

 

 単体で3枚ブレイクできるので、コマンド攻撃前にG・ストライクや除去を受けると革命チェンジできなくなる《レッドギラゾーン》の弱点を補完できる上に、不足しがちな自然単色になるのも強み。

 

 また、地味ではありますが、全体盤面染色があるので、自身のクリーチャーが《聖魔連結王 ドルファディロム》によって破壊されなくなります。

 

 

 攻めに特化したカードで、汎用性自体は低いものの、このカードを採用すると4キルルートが2つ増えるのも嬉しいところ。より攻撃力を高めたい方はぜひお試しください。

 

  1.  

    下準備:《奪取》→《ドロキオ垓》を含むクリーチャー2体→《ドロキオ垓》以外から《シリンダ》に進化

    手順:《シリンダ》でWブレイク後、《ドロキオ垓》から《パラスキング》に侵略して残り3枚をブレイク。残ったクリーチャーでダイレクトアタック

     

  2.  

     

    下準備:《奪取》→《シャッフ》→《奪取》から《シリンダ》に進化

    手順:《シリンダ》を《パラスキング》に侵略してTブレイク後、《シャッフ》から《レッドギラゾーン》に革命チェンジして残り2枚をブレイク。アンタップした《パラスキング》でダイレクトアタック

 

 

《ボルシャック・サイバーエクス》

 

 

 革命チェンジ先の嵩増しになりつつ、《奪取》→マナ加速から繋がる6コストのスピードアタッカーで4キルに寄与することもできる優秀な一枚です。水+自然では貴重な、バトルに依存しない破壊も嬉しいところ。

 

 4キル条件の「コマンド+クリーチャー2体」を《奪取》+マナ加速のみで完結させることができるため、3ターン目に《メイデン》《コモリ》のどちらか1体だけしか召喚できなかった場合にもこのカードがあれば大丈夫。

 

 また、「ファイナル革命を持たない革命チェンジ先」であることも魅力的。バトルゾーンに《レッドギラゾーン》《ミラダンテⅫ》を含む2体以上のコマンドがいる時、彼らをこのカードの革命チェンジで手札に戻せば、次の攻撃で強力なファイナル革命を再び使えます。

 

 デッキの穴を埋めてくれるカードではあるものの、自然文明を持たないのにタップインするカードである点は大きな弱点。単色カードや自然文明を含む多色カードの枚数が削られてしまうため、序盤の安定性が低くなるのは無視できないデメリットです。

 

《蒼狼の王妃 イザナミテラス》

 

 

 マナから《シリンダ》を呼び出して、召喚酔いしないコマンドを用意できる優れもの。

 6マナで召喚酔いしないコマンドを用意できるため、《奪取》+マナ加速のみでも先述の4キル条件を満たせるのは《サイバーエクス》と同じですが、こちらは自然文明なので搭載しても色事故率を上げない点が優秀です。

 

 さらに理想の《奪取》→マナ加速+1体の動きから繋がれば、自身の効果+《シリンダ》のドローで山札を最大5枚まで掘り進められるだけでなく、1枚ブレイクした後に《レッドギラゾーン》に革命チェンジしてもちょうど6打点が揃います。《レッドギラゾーン》に革命チェンジするタイミングを早める選択肢も現実的に。《パラスキング》の項でも触れた、コマンド攻撃前のG・ストライクやS・トリガー除去という《レッドギラゾーン》の弱点を補完可能です。

 

 革命チェンジを通すために邪魔な小型メタクリーチャー程度であれば除去も可能で、そのモードで使用した後に棒立ちしていても、最低限《ミラダンテⅫ》の圧はあるのですが、どこまで行っても4枚しか積めない《シリンダ》に強さを依存してしまうのが大きな弱点。

 

《ツネキン☆ゲームス》

 大型クリーチャーの先出しを封じる効果とバウンスを併せ持ち、切り返しにも使えて腐りづらい優秀なメタクリーチャー。

 
 主な役割対象として《”罰怒”ブランド》《我我我ガイアール・ブランド》や《超神星DOOM・ドラゲリオン》に加え、《十番龍 オービーメイカーPar100》などがありますが、最近の【我我我】はこのカードを自然に除去できる《ボルシャック・フォース・ドラゴン》や、バウンスの効果も薄く、高速でシールドを割れる《烈火大聖 ソンクン》を積んだ構築が主流で、時間稼ぎとして十分な仕事をし辛いのが現状。

 

《ドロキオ垓》にも強いので、【我我我】対面のプレイ難易度が増している

 

 依然【サガループ】や【オービーメイカー】には有効ですが、【サガ】は同名2枚要求の難易度の高さに加え、盤面干渉力が低いため*2、こちらが4キルできる可能性があるだけまだゲームにはなると考えました。

 

地味に《シャッフ》が効くのも完全に絶望しないで済む

 

 

 もう一方の【オービー】はこのカードを無視して殴り切れる《CRYMAX ジャオウガ》や《環嵐!ホールインワンヘラクレス》で超えられる可能性もあり、不利対面の一つと結論付けて今回は割り切り。なるべく自分の動きを押し付ける構築を選びました。

 

《オニカマス》でどうにもならないし、シンプルにデッキとしてもリソース差で負けるので辛い

 

 限りある多色枠を圧迫したり、自分の動き(このデッキではマナ加速)を捨てる価値があるかというメタカードの根本的な問題とより強く向き合う必要があります。

 

おわりに

 というわけで、【水自然シリンダミラダンテ】の紹介でした。楽しんでいただけたら幸いです。

 

 ブロッカー8枚に加え《ガイアッシュ》で即時打点形成にも強く、攻められても《シャッフ》《シリンダ》による切り返しも兼ね備え、ビートダウン対策はバッチリ。

 

 主役の1枚《レッドギラゾーン》も度重なる再録でお求めやすくなったので、ぜひお試しください。このデッキを使って、私よりも上位の結果を出す方が見られたらとても嬉しいです。

 

 特殊パックで《シリンダ》にG・ストライクをつけた純粋強化版、《革命の水瓶》を携えたツインパクト版、S-MAX版のどれかがリリースされることに期待して、この記事を終えようと思います。

 

 ここまでご覧いただき、ありがとうございました。面白いと思った方は、ぜひSNS上でのシェアをよろしくお願いします。Twitterアカウント(@Rev_KANIKAMA8)では質問やコメントなどを受け付けておりますので、何かありましたらご連絡くださいませ。

 

 お相手はかにかまでした。それでは、また次の記事でお会いしましょう。

*1:《奪取》→《シャッフ》→《シャッフ》の順で動き、手札に《レッドギラゾーン》が2枚あれば一応4ターンキル可能

*2:《「敬虔なる警官」》こそありますが、《キユリ》は選ばれず、マナ加速+《ドロキオ垓》で3体揃えられる

蒼波CS(オリジナル、GoA環境前)4位の水自然シリンダミラダンテについて【デュエマ】

かにかま(@Rev_kanikama8)と申します。

今回の記事の内容は、9月4日に開催された蒼波CSで使用して4位に入賞したシリンダミラダンテについての解説です。

 

 

現代において知名度が高いデッキというわけではなく、理論が十分に知られていないと思われるため、「なぜこのカードなのか」という点に関しては特に重点的に書かせていただきました。

そのため、構築記事としてはかなりの文字数がありますが、お楽しみいただければ幸いです。

 

以下、あとがきまで常体で失礼します。

 

※当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

 

※注意書き

①デッキ画像として、ガチまとめ様のサービス「Deckmaker」の画像を使用しています。

個別カード紹介ではフルネームを用いますが、可読性のため、解説内でカード名に言及する場合には、冠詞などを省略した名称を使う場合があります。


《革命龍程式 シリンダ》の強みに迫る

  • 進化:自分の水のクリーチャー1体の上に置く。
  • W・ブレイカ
  • このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにある自分の水のクリーチャー1体につき、カードを1枚引いてもよい。
  • 革命2:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドが2つ以下なら、次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーはすべて、攻撃もブロックもできない。
  • (デュエル・マスターズ公式カード検索より引用)

 

自身を含む水文明クリーチャーの数だけドローすることができるため、最低1枚は手札に新しいカードを加えられる。

コマンド・ドラゴンかつコスト5以上であることから、水文明を指定する全ての革命チェンジに対応しており、ドロー効果で革命チェンジ先を引き込めることから革命チェンジ元として優秀である。

 

さらに、出た時に自分のシールドが2枚以下であれば、登場時点でバトルゾーンにいる相手クリーチャーの攻撃・ブロックを不可にする能力もあり、自分より早いデッキに対しても一発逆転を狙うことができる。

 

また、召喚したばかりの水文明クリーチャーの上に進化して、進化元+自身のコストで出せるスピードアタッカーのWブレイカーとして運用することも可能。

水文明単色でありながら高い攻撃性能を持つカードと言える。

 

先述の通り革命チェンジとは相性がよいが、特に召喚ロックを持つ《時の法皇 ミラダンテⅫ》とのシナジーは強烈。

相手のクリーチャーの登場は許さないが、事前に出ているクリーチャーに対処できない《ミラダンテⅫ》と目の前の打点を止めることはできるが、能力発動後に出てきたクリーチャーの攻撃を止められない《シリンダ》で弱点を補完している。

早期の革命チェンジからロックを決め続ける【シリンダミラダンテ】は強力なデッキであったが、《ミラダンテⅫ》殿堂以降は話題に上がることも少ないデッキになってしまった。

 

デッキとして大幅な弱体化を喰らったとはいえ、かねてより筆者が一番好きなデュエマのカードであり、このカードを使ってCS上位者プロモを取るのが夢だった。

そこで、CSで勝てる【シリンダミラダンテ】を考えることにした。

そのために、まずは現在【シリンダミラダンテ】が抱えている問題を洗い出す。

 

問題提起

①《ミラダンテⅫ》に代わるフィニッシャー

最重要項目。

《流星のガイアッシュ・カイザー》などの高いカウンター性能を持つカードのことを考えると、「革命チェンジをしたのに勝負を決めきれずに負ける」という事態は避けるべきであり、なるべくアタッカー性能が高いものが好ましい。

 

②《シリンダ》を早期着地させる方法

《シリンダ》のコストは5と、マナ加速などを一切挟まずにプレイするには少々重い。そこで、何かしらの補助は必須。

また、水文明クリーチャーが多ければ多いほどドロー枚数を増やせるのが強みなので、その過程で水文明クリーチャーの頭数を増やせればなおよい。

 

③《シリンダ》着地までの時間稼ぎ

手打ちするメタカード(速攻デッキに対するブロッカーも含む)に加え、受け札を指す。

まずは自分の動きを通した時にしっかり勝てることを優先するべきだと考えているので、それに貢献できない分優先度は①②よりは低い。

それでも採用する場合は、水文明クリーチャーである方が好ましい。

 

まずメタカードだが、対面次第で腐り、出したターンが無駄になってしまうという弱点がある。

しかし、水文明のクリーチャーであれば最低限《シリンダ》のドロー枚数を稼げるため、無駄にはならない。

 

 

受け札も、防御性能と水文明のクリーチャーを場に残すことを両立している必要がある。

 

たとえば《S・S・S》は高い防御性能を持ち、ほぼ確実にそのターンを生き残ることができるカードだが、呪文であるため場には残らない。

受け札の優先度が低い以上、その採用枚数には限りが存在する。何度もS・トリガーに期待することはできない。

 

そこで、なるべく耐えたターンでワンショットを決める方が望ましい。

その際に革命チェンジ先を引き込めるだけでなく、万が一ワンショットに失敗した時の保険としての革命2を持つ《シリンダ》を出すことは非常に重要であるため、可能な限り頭数として場に残ってくれる方がよい。

 

上記のようにメタカードや受け札の採用には慎重になる必要があるが、それは③のみを目的として採用する場合の話である。

①や②を兼ねられるカードがあればデッキスロットの圧縮に繋がり、より優先して採用することができる。

 

上記の三点を順に解決していく。

 

課題解決

①《ミラダンテⅫ》に代わるフィニッシャー

追加のフィニッシャーに関しては、《轟く革命 レッドギラゾーン》が適任であると考えた。

水文明のクリーチャーがいればいるほどドローできる《シリンダ》と全軍アンタップの《レッドギラゾーン》。どちらも盤面展開を行うことで出力を上げられるカードであるため、無駄がない。

 

《シリンダ》以外に攻撃できるクリーチャーが2体いれば、それらでシールドをブレイクした後に《レッドギラゾーン》に革命チェンジすることで、相手のシールドが5枚残っていてもワンショットを決めることができる。

 

②《シリンダ》を早期着地させる方法

《レッドギラゾーン》を用いたワンショットの確立により、《シリンダ》を召喚する前にもなるべく多くのクリーチャーを場に揃えることがより重要になった。

 

4マナで《シリンダ》を踏み倒せる《エヴォ・ルピア》を擁する火光水で構築することも視野に入れたものの、3文明をマナに揃える+テンポよく水文明クリーチャーを並べる+《エヴォ》《シリンダ》を手札に抱えるという3点を満たすのは困難であると判断し断念。


そこで、《Re:奪取 マイパッド》などの場に残りながら後続のコストを軽減できるクリーチャー(以降《奪取》と表現)を使用することにした。

G・ストライクを使用しても場に残らないため、受け札としての価値は低いものの、初動におまけとしてつくなら及第点である。

 

今回は《Re:マイパッド》以外の《奪取》として採用できるカードとして選ばれず、パワーも高い《珊瑚妖精キユリ》が存在する上に、マナ加速として《Disメイデン》を擁する自然文明に着目し、水と自然の2色で構築を進めた。

《奪取》とマナ加速を併用することで、後半に《シリンダ》をスピードアタッカーとして運用できるターンも早まり、攻撃力が高まる。

 

また、自然文明のカードの枚数が増えたことで、《シリンダ》を進化元ごとバトルゾーンに出せる《生命と大地と轟破の決断》を唱えやすくなった。あまりにもできることが多いこのカードも採用する。

 

《キユリ》は自身が場に残りつつ後続の召喚をサポートしてくれる。

選ばれない効果があるため《シリンダ》のドロー枚数を稼ぐ頭数としてカウントしやすく、《レッドギラゾーン》でアンタップするクリーチャーとしても強力。

 

《メイデン》はマナ加速要員。

 

3コストであるというのがこのデッキでは非常に重要で、《奪取》から繋いだ3ターン目に2マナで召喚すれば追加したマナを用いて2コストのクリーチャーを召喚できるだけではなく、後半では召喚して即《シリンダ》に進化しやすいというのが強みである。

2コストの召喚に繋ぐことができれば3ターン目に3体のクリーチャーが盤面に揃うため、次のターン《シリンダ》+《レッドギラゾーン》のセットで4ターンキルが可能。

 

さらに、このカードは多色を置きながら上記の動きを可能にしてくれるため、デッキの動きを円滑にしてくれる。

 

また、ブロッカーを持つため【我我我】などの打点を削ぐだけではなく、打点が揃う前に《奪取》でシールドを攻撃しても殴り返しを防げる。

時間稼ぎや《レッドギラゾーン》の弱点である「コマンドに対するS・トリガーやG・ストライク」という裏目を減らすことも可能である。

 

(3コストブーストの強みは下記リンク記事の「どのマナ加速を選ぶべきか」の項に詳しい。もし興味が出たら、そちらも参考にされたい)

kanikamadm.hatenablog.com

 

コンセプトとその基盤である《シリンダ》《レッドギラゾーン》《Re:マイパッド》《キユリ》《メイデン》4枚ずつに加えて殿堂カードの《ミラダンテⅫ》《ネイチャー》を採用しても確定したカードは22枚と、十分な枠があるように感じたため、一度③にスロットを割く。

 

《メイデン》の説明で書いたように、最速キルターンは4ターン目になるため、キルターンが3ターン目になる【アポロヌス】や【火単我我我】などのデッキに対して4ターン目を取ることも意識していく。

 

③-1《シリンダ》着地までの時間稼ぎ~メタカード選定~

まずはメタクリーチャーとして《異端流し オニカマス》に着目。

コストが2であることから《奪取》→《メイデン》と繋いでも即召喚することが可能であり、マナ加速で自分の動きを進めながら相手の踏み倒しを抑えられる。

 

さらに選ばれないことから《シリンダ》や《レッドギラゾーン》のための頭数としての信頼度が高く、採用しうるメタカードの中ではトップクラスの1枚。

現環境では《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》をバウンスできるのが光る。

 

続いて、《奪取》を出した次のターンに召喚可能で、《レッドギラゾーン》に革命チェンジできる《奇天烈 シャッフ》に目を付けた。

クリーチャーのコストが固まりやすい【火単】だけではく、【ゼーロベン】などの呪文を主軸にするデッキに対しても大きくテンポを握ることができる。

 

ただし、このカードには大きな弱点がある。

《奪取》→《シャッフ》と繋ぐと、次のターンの動きが窮屈になるというものだ。

《メイデン》を経由していないゆえにマナが増えていないため、次のターンにクリーチャーを召喚しづらい。その上《奪取》も《シャッフ》のどちらもゲーム中なるべく盤面に残しておきたいため、《シリンダ》の進化元に使用したくない。

 

さらに、革命チェンジ元の《シャッフ》を含めても、4ターン目に攻撃できるクリーチャーが2体しかいないため、《レッドギラゾーン》を出してもワンショットを成立させられないのである。

(盤面に《奪取》と《シャッフ》2体+手札に《レッドギラゾーン》2枚が揃えば一応成立するが、4枚しか積めないカードを2種要求するのは非現実的。)

 

そこで、ひとまず4枚から構築を始めたが、他のカード次第では枚数を減らすことも視野に入れていた。

 

【アポロヌス】に対して《オニカマス》、【火単】に対しては《メイデン》か《シャッフ》と、相手の動きに事前に対処できるカードは増えたものの、両デッキの攻撃力に対してはこれだけでは不十分だと感じたため、さらに受け札の採用を検討した。

 

③-2 《シリンダ》着地までの時間稼ぎ~対【火単】&【アポロヌス】用受け札選定~

③の項で書いたように、受け札を採用する場合、水文明のクリーチャーを残せるカードが望ましい。しかし、《Re:マイパッド》が示すように、場に残らずとも、自分の動きに対する貢献度と防御性能を両立できれば採用候補になりうる。

 

そこで、ターンを獲得しながらほぼ確実に水文明のクリーチャーを残せる《終末の時計 ザ・クロック》、G・ストライクを使っても場に残らないものの、2コストのメタカードとしても使用可能で、手打ちでも《シリンダ》のドロー枚数に貢献できる《飛ベル津バサ 「曲通風」》などを候補に入れたが、今回はどちらでも十分な効果を得られないと結論付けた。

 

《クロック》は【火単】に対して《”罰怒”ブランド》や《我我我ガイアール・ブランド》のターン終了時効果までもスキップしてしまう点が何よりも痛い。

これでは後攻3ターン目を獲得しても、盤面にいるクリーチャーのコストがばらけてしまい、《シャッフ》の効果も不十分になる。

 

また、《カンゴク入道》や《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》などのパワーが高いクリーチャーから攻撃してきた時に殴り返せないため、トリガーさせてもそれ以降は打点を減らせず、一時しのぎにしかならないことも少なくない。

盾以外では仕事をしないにもかかわらず、踏むタイミングに強さが左右されるという点は気になる。

 

《「曲通風」》はターンを獲得すれば《”罰怒”》のマスターB・A・D自体は誘発させられるものの、《我我我》に対しては自壊させるか盾の枚数を大きく減らすかの厄介な二択を迫られる上に、《アポロヌス》に対しては全く効果がない。

また、メタカードとしても《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》のバウンス効果に対しては効果があるものの、革命チェンジを止めることができず、盤面を守るという意味では《オニカマス》に後れを取っているという印象を受けた。

 

しかし、《クロック》の「場に残ること」と《「曲通風」》の「手打ちできること」には強さを感じたため、これらを両立できるカードがあれば信頼できる受け札たりうると思いカードを調べたところ、《罪無 ドロキオ垓》がこの二つを満たしていることに気づいた。

 

事前にケアしづらいS・トリガーのブロッカーでありながら、一度ブロックするだけで2体のクリーチャーを止められる高い防御性能を持つ。

さらに、《キユリ》+《メイデン》と並べた後にムゲンクライムを用いて2コストで召喚することも可能である。

 

特に【火単】に対して非常に強い。

《我我我》が攻撃する前にトリガーすればW・ブレイクを止めつつアンタップするクリーチャーの攻撃を止め、攻撃以降にトリガーすれば相手の盤面にはバトルで勝てる小型クリーチャーが残り、攻撃してもシールドを削れないというようにどちらにも裏目が発生する。

さらにバトルで破壊されても、2ターン目に《奪取》が出せていれば《メイデン》でタップイン処理をしつつ蘇り、継続的に打点を削ることができる。

 

極めつけは《シャッフ》との相性のよさである。

低コストクリーチャー+《我我我》or《”罰怒”》の盤面で《シャッフ》を召喚した時、《ブランド》のコストを宣言しておけば相手のパワーラインは大きく下がり、相手の攻撃を抑制することができる。

 

また、先ほどまではこちらが後攻を取る前提で話を進めていたが、先攻を取った場合、《奪取》→《シャッフ》と繋いでも、後攻3ターン目までで《ドロキオ》がトリガーすれば4ターン目に《レッドギラゾーン》のチェンジ元と攻撃可能クリーチャー2体が揃うため、ワンショットを狙える。

相手次第ではあるが、これにより「4ターンキルが決まらない」という《シャッフ》の弱点も解決されたため、4枚採用することに大きなためらいがなくなった。

 

【アポロヌス】に対しても、《アポロヌス》のメテオバーンが決まっても、《轟く侵略 レッドゾーン》の枚数が不十分であれば《オニカマス》か《ドロキオ》のどちらかをバトルゾーンに残すことができる。

盤面とシールドの両方に触れられてしまうため依然辛くはあるものの、シールドブレイクで得た潤滑な手札から《オニカマス》+ブロッカー複数体という盤面を作りやすくなった。

後続の《カチコミ入道<バトライ.鬼>》1枚だけでは負けない状況に持ち込み、シールド0の状態から持久戦を狙うという勝ち筋を狙える。



 

④リスト最終決定

ここまでで「フィニッシャー」「《シリンダ》早出し」「時間稼ぎ」という3点を解決した。全てのカードを最大枚数採用したと仮定すると、残りのデッキ枚数は6枚。



しかし、自然文明のカードが13枚と心もとないため、なるべく自然文明のカードで埋めることにした。

また、これまでの採用カードでは除去がほぼ存在しない点も気になったので、できればこれも解決したい。

 

今回は《メイデン》と同じ3コストブーストで、再現性を上げられる《眼鏡妖精コモリ》、《シリンダ》から引きこめるT・ブレイカーで、自然単色マナとしても活用できる《革命類侵略目 パラスキング》、【火単】に対して《ブランド》2種の着地を長期にわたって咎め続けられるだけでなく、どんなクリーチャーでもバウンスできる《ツネキン☆ゲームス》の3種に目を付けた。

このカードたちは4枚採用したカードの弱点を補うためのものであり、ここで書ききれない分の役割や枚数配分の理由は後述する。

 

上記の段階を踏み、下の画像の40枚でデッキを確定させた。

 

デッキレシピ



より詳細な採用カード紹介及び枚数配分解説

似た役割を持つカードはまとめて、それ以外のカードに関しては個別に解説を行う。

 

《Re:奪取 マイパッド》、《珊瑚妖精キユリ》4枚ずつ

再現性向上のために4枚ずつ採用した。

《キユリ》下では《Re:マイパッド》を1コストで召喚することができるが、《Re:マイパッド》下で《キユリ》を1コストで召喚することはできないため、両方手札にある場合基本的に優先するべきは《キユリ》。

 

ただし、このデッキは2ターン目に《奪取》を召喚、3ターン目に2マナ《メイデン》or《コモリ》+2コストのクリーチャーを出して4ターン目に《シリンダ》を狙うのが一番強い。

初手が《キユリ》+《メイデン》+《Re:マイパッド》+水文明単色2枚(かマナに置けない《ミラダンテⅫ》)のようなものであれば、1ターン目は《キユリ》をマナに置き、2ターン目に《Re:マイパッド》、3ターン目にマナ加速+2コストクリーチャーと動く方がよい。

 

《機生幻獣 ケラパッド》も存在するが、デッキの動きを円滑にする初動のために多色の枚数を増やしたくないのでこの枚数に抑えた。

 

《異端流し オニカマス》×4

先述の通り、《シリンダ》《レッドギラゾーン》と盤面に水文明クリーチャーが存在することが重要なデッキであるため、場持ちがよいこのカードは強力。

その分マッハファイターで狙われることも多く、相手が1体目の処理をしている間に2体目を抱えておきたい。

《キユリ》と合わせて8枚アンタッチャブルを積めば、《レッドギラゾーン》のワンショット性能が高くなることもあり、序盤に召喚したいので4枚採用した。

 

 

《Disメイデン》×4、《眼鏡妖精コモリ》×2

4ターンキルを目指すためには、2ターン目と3ターン目に必ず単色カードを埋める必要があるため、デッキの過半数は単色にしたい。

そこで、3ターン目までに手札に来る確率を高めつつ、過剰にならない枚数として選んだのが合計6枚採用。

筆者の体感ではあるが、4ターンキル自体は3ターン目までに《奪取》2体+水文明クリーチャーでも成立するので、不便さを覚えることは少ない。

 

《メイデン》は序盤にゲームに絡める可能性を限界まで高めるため、4枚採用している。

先述の通り多色をマナに埋めながら後続の召喚を可能にしてくれる点が非常に優秀で、序盤から《レッドギラゾーン》召喚プランに備えられたり、《シリンダ》を手札にキープできる。

 

また、中盤戦以降《シリンダ》をスピードアタッカーとして使用する時の進化元としても強力。《奪取》下では事実上1マナ消費であり、水単色2コストクリーチャーと同じマナ消費でありながら手札に追加の革命チェンジ先を抱えられる。

積極的に《シリンダ》の進化元に用いて、革命チェンジして手札にセットとして揃えるプレイを心掛けたい。

 

 

《コモリ》は「バズレンダ」を活かして《シリンダ》以外の5マナの動きを作れることを評価している。

《オニカマス》→《メイデン》や《奪取》→《ツネキン》or《シャッフ》など、3ターン目までに《奪取》+マナ加速が揃わず、4キルを狙えないことも存在する。

この場合は《シリンダ》を出しても十分なドロー枚数を稼げないが、一度このカードを挟められたら次のターンは2コスト進化元+《シリンダ》を狙える7マナ域に到達する。

《レッドギラゾーン》や《ミラダンテⅫ》を引き込む確率を上げつつ、過剰打点を作れるのは見逃せない。

 

しかし、基本的には短期決着を狙いたいため《メイデン》が最優先であり、中盤戦以降で真価を発揮するこのカードは枚数を抑えた。

《奇天烈 シャッフ》×4

《シリンダ》召喚+革命チェンジの4キルを狙いづらい対面に対して、前もって盤面に用意するサブプランのコマンドとしての役割も兼ねる。

4キルが決まりづらい著名なデッキとしては《ポクチンちん》や《7777777》を擁する【ジョーカーズ】、《その子供、可憐につき》や《赤い稲妻》などが存在する【ラッカ鬼羅.Star】など。

 

《奪取》を除去できる《7777777》、《ガヨウ神》を即座に革命チェンジさせられる《勝熱と弾丸と自由の決断》、《シャッフ》《ブランド-MAX》などを引き込める《T・T・T》など止めておきたい呪文も少なくない対面なので、コマンドを用意した上で安全を確保できるのは大きい。

 

万が一メタクリーチャーを出されても、後述する《ツネキン》を出すことができれば完全に相手のターンを無駄にした上で《レッドギラゾーン》に革命チェンジして、手札に戻った《シャッフ》をアタッカーとして活用できる。

 

また、除去呪文や殴り返しできるクリーチャーの攻撃を防いで盤面を保護すれば《シリンダ》のドロー枚数の維持も可能であり、総評としてはロングゲームに強い1枚である。

先述の通り、《ドロキオ垓》がトリガーすれば「4ターンキルできない」という弱点も補完済み。不必要であればマナに埋めやすい単色であることから、4枚積んでもデッキの動きは阻害しない範疇だと考えている。

 

《ツネキン☆ゲームス》×2

革命チェンジを妨害する相手のクリーチャーだけでなく、自分のクリーチャーもバウンス可能。攻撃を介せずに《レッドギラゾーン》と《ミラダンテⅫ》を手札に戻すことができる点が他のバウンス効果持ちと決定的に異なる点

アンタップ効果、召喚ロックともにファイナル革命であるため、革命チェンジで手札に戻してもそのターン中に効果を発動することはできない。しかし、このカードがあれば不必要なタイミングで消化することを避けられる。

 

また、【火単】だけではなく、高コストS・トリガークリーチャー及び《灰燼と天門の儀式》《闇王ゼーロ》などの呪文に対してもメタ効果が刺さり、《ミラダンテⅫ》で封殺できない範囲のケアにもなる。

 

2種の効果自体は評価が高いが、《オニカマス》と違ってマナ加速のついでに出すことができないコストとマナにタップインすることから、どうしても大量に引くと自分の動きが阻害される点は否めなかった。

 

さらに、《シャッフ》以上に3ターン目の動きとして弱いのが評価を落とす。

《シャッフ》は《レッドギラゾーン》に革命チェンジできるため、1ターンを生き残れば4キルはできずとも大きなアドバンテージになるが、このカードを出しても4ターン目の動きは乏しい。

出したターンを無駄にしてもらっては困るので1ターン生き残ることはマスト、その上でもう1ターン生き残ってもらうことが理想なのだが、現環境ではそれが難しいと判断した。

 

まず《切札勝太&カツキング~熱血の物語~》入りのデッキや【アポロヌス】はこのカードの除去と踏み倒しを1ターンで行えるため効果がない。

 

【ゼーロベン】に対してはほぼ確実に1ターンは獲得できるが、《Disカルセ・ドニー》や《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》などの盤面除去カードの枚数が多く、仮に除去されなくとも《天災 デドダム》で8マナまで伸ばして《砕慄接続 グレイトフル・ベン》を場に残せるように立ち回られる可能性もある。

 

弱点も多いカードではあるが、今回はメタクリーチャーを出された時に手も足も出ないことを避けたかった上に、《ミラダンテⅫ》や《シャッフ》と併用してより安全なゲーム展開をできるという「保険」の存在として2枠を割いた。

 

《革命龍程式 シリンダ》×4

小型クリーチャー展開と革命チェンジ先を繋げる、このデッキのコンセプト。

 

ドロー効果は途中で止められることは必ず覚えておきたい。《ロスト・Re:ソウル》を使うデッキに対して少しでも《レッドギラゾーン》を山札に残しておきたい時や、マナ加速持ちや《ミラダンテⅫ》といった強制ドロー持ちカードの使い過ぎでライブラリアウトする危険性を減らしたい時のために。

 

4ターンキル、革命2による遅延、7コストスピードアタッカー運用のどれを取っても強力で、絶対にゲーム中1枚は使いたいので4枚。

 

《生命と大地と轟破の決断》×1

進化元ごと《シリンダ》を踏み倒せることが一番大きいが、シールドではなく相手クリーチャーを攻撃しながら《シャッフ》の効果を発動させたり、メタクリーチャー潰しとこのデッキに欲しいものがほとんど入っているので抜く必要がなかった。

 

《シリンダ》の革命2の遅延に備え、次のターンに《奪取》込みでも使用可能マナが5マナ未満になる程過剰な展開は避けること。

 

《罪無 ドロキオ垓》×4

攻防一体のカードで、《Disジルコン》などのブロッカーがいても《レッドギラゾーン》によるワンショットを成立させられる。

「タップした時」に攻撃ブロック不可付与が発動するので、もう1体召喚する時にムゲンクライムでタップすれば安全に効果を使用できる。

 

2体併用する意味も大きく、マナ以外のどのゾーンにいても嬉しいので4枚。

 

《轟く革命 レッドギラゾーン》×4

自身も召喚酔いをしないため、革命チェンジ元だけでなく、盤面に依存しないアタッカーとして使用可能。

強力なカードではあるが、ゲーム序盤はコマンドがないと仕事ができないため、初手にある分にはマナに埋めて《メイデン》や《シリンダ》で引きに行く方がよい。

 

《オニカマス》《キユリ》を絡めた4ターンキル、序盤のマナ色、後半の単体アタッカー活用の全部が強いので4枚。

 

《革命類侵略目 パラスキング》×2

《レッドギラゾーン》の「革命チェンジ前にコマンドが攻撃できなくなる」という弱点の補完につながるため、T・ブレイカーを入れるメリット自体は少なくない。

3ターン目に2体並べて《奪取》で1枚シールドをブレイクしておけば、次のターンに1枚ブレイクした後に《シリンダ》侵略《パラスキング》で4ターンキルができる。

 

オリジナルにおいて、《シリンダ》からすぐに踏み倒せるT・ブレイカーとしてはこのカードと《ミラダンテⅫ》の他に《未来の法皇 ミラダンテSF》と《超奇天烈 ガチダイオー》も存在する。今回は《ドロキオ垓》からも侵略できる上に、不足している自然単色を補うためにこのカードを優先した。

 

《ミラダンテSF》は多色である上に、詠唱先の呪文に割くデッキスロットも存在しない。

 

《ガチダイオー》も《ドロキオ垓》から踏み倒せるバウンス持ちで強力なのだが、【アポロヌス】の《レッドゾーン》単体による攻めに対応できていない。

バウンスすれば再度《カチコミ》と《レッドゾーン》の効果を使われてしまうが、かといって戻さなければ共にパワー12000で相打ちを強いられる。

それよりはパワー14000で一方的に殴り勝ち、再利用を許さない《パラスキング》の方が強いと考えている。

 

さらに、このカードを採用することにより、4キルルートを増やすことができるのも強みである。手順は下記。

 

ルート①

《奪取》→マナ加速+《ドロキオ垓》→《ドロキオ垓》以外から《シリンダ》

手順:《シリンダ》でWブレイク後、《ドロキオ垓》から《パラスキング》に侵略して残り3枚をブレイク。残ったクリーチャーでダイレクトアタック

 

ルート②

《奪取》→《シャッフ》→《奪取》進化《シリンダ》

手順:《シリンダ》を《パラスキング》に侵略してTブレイク後、《シャッフ》から《レッドギラゾーン》に革命チェンジして残り2枚をブレイク。アンタップした《パラスキング》でダイレクトアタック

 

また、忘れがちな効果としてバトルゾーン全体染色、革命2によるクリーチャー5コスト軽減がある。

全体染色はこのカードも《シリンダ》のドロー枚数にカウントできるようになるだけでなく、《聖魔連結王 ドルファディロム》の破壊を防ぐことができるので覚えておこう。

 

《シリンダ》から引いて嬉しい打点であることは間違いないが、《シリンダ》の使いまわしができない以上、革命チェンジ先よりも優先して採用するべきではないので2枚。

 

《時の法皇 ミラダンテⅫ》×1

基本的に出し惜しみはせず、積極的に革命チェンジしてTブレイクを決めてもらう。

選ばれない《オニカマス》や《キユリ》に加えて、呪文をケアできる《シャッフ》がいるため、余程カウンターに振り切っているデッキでなければ残りのシールドを割ってダイレクトアタックに向かうのはそう難しくはない。

 

対面別基本的プレイ指針

「4ターンキルできるデッキが、メタを絡めながらロングゲームもできる」というのがこのデッキの本質。

重要なのは《奪取》を出した後の3ターン目であり、「マナ加速+2コスト」か「《シャッフ》or《ツネキン》」で大きな分岐点になる。

 

今回は筆者が想定していた著名なデッキとの対面を想定し、「執筆段階での」簡単な思考をまとめた。

基本的に先攻を想定した記述を行っているが、後攻でもやることは大きく変わらない。

 

また、申し訳ないが、練習量やプレイ経験が不十分だと判断した対面がいくつか存在しており、記載がない対面はそれらに属している可能性が高い。しかし、思考のアップデートを行った際や新たに書くべき対面があると判断した場合は記事を更新したいため、ぜひTwitter( @Rev_kanikama8 )までご一報を。

 

【アナカラーハンデス

「序盤からクリーチャーを展開する」というコンセプトを、手札破壊と盤面処理の両方で妨害してくる非常に厳しい対面である。

 

《奪取》を出すと、3ターン目もハンデスを行い、手札を枯らしてくることが多かったと記憶している。

そこで、現在は2ターンはパス、3ターン目にマナ加速を出して多色を埋めつつ、4ターン目に《シャッフ》を出して《有象夢造》を防ぐというプレイを狙っている。

 

マナ加速を出すと手札が減るが、クリーチャー0の状態から勝てるデッキではないので、多少は強気にいかないとどうしようもないと考えている。マナ加速クリーチャーを優先したいのは、万が一《シリンダ》+革命チェンジを手札に残せた時に、進化元として手札に抱えられるとより強力なため。

 

相手の初手マナチャージが《デッドダムド》や《ジルコン》で、他の対面だと考えて2ターン目に《奪取》を出してしまった場合は《シャッフ》とマナ加速が抜かれないようにお祈りをしてほしい。

 

【アポロヌス】

《オニカマス》で《アポロヌス》をバウンスをしないと4ターン目がないので、絶対に召喚するためにもマナ加速で山札を掘る。

 

ただし、もし《カチコミ》+《レッドゾーン》だけで攻め込んできた場合は、バウンスを行わない方がよい。

《レッドゾーン》が手札に戻ると継続的にクリーチャーが破壊されるため、こちらがジリ貧になり、相手に余裕を生んでしまう点が苦しい。

 

しかし、バウンスを行わなければ盾からリソース回復ができる。

《レッドゾーン》の攻撃や《進化設計図》《エボリューション・エッグ》などを止められる《シャッフ》、《メイデン》+《オニカマス》、トリガー《ドロキオ垓》から《パラスキング》侵略などで立て直しを図る。

 

後攻の場合、非常に負ける可能性が高いので、まずは生き残れるように《オニカマス》を出す。

進化元を用意できていない、《設計図》でパーツを回収されなかったなどで先攻3ターン目を生き残れそうであれば、《奪取》を出して《メイデン》+《オニカマス》の並びを狙う。

 

【ゼーロベン】

《シャッフ》《ツネキン》が除去されやすいため、まずは3体並べて4キルも視野に入れておく。仮に4キルできずとも、シールドを削りつつ、追い打ちとして出す《シャッフ》《ツネキン》は1ターンで除去されても十分な価値がある。

 

マナ加速から続けて召喚する2コストは《ドロキオ垓》を優先したい。

《ジルコン》のブロッカーを無視できるためワンショットの補佐になる上に、仮に《ジャドク丸》で破壊されても、ムゲンクライムで盤面を維持しやすい。

また、6コストであるため、《Disカルセ・ドニー》のスレイヤーを無視してブロックしたり、《B・F・Fモーメント》でバウンスされる可能性が低いアタッカーにもなる。

 

【ガイアハザード退化】

《自然の四君子 ガイアハザード》が出ればほぼゲームエンドなので、その前にゲームを決めることを目指す。

4ターン目の《シリンダ》のドロー枚数を増やして、ダイレクトアタックか《ミラダンテⅫ》へのチェンジを狙う。

受け札が比較的G・ストライクに寄っているので、《熱血の物語》+革命チェンジのケアも兼ねる《オニカマス》は召喚しておきたい。

 

【4c邪王門】

基本的には【ガイアハザード退化】と同じく、革命チェンジケアの《オニカマス》を添えた上で最大限ドロー枚数を増やし、革命チェンジを通せるように立ち回るが、デッキの性質上、4ターンキルは非常に決まりづらい。

 

そこで、《レッドギラゾーン》+《オニカマス》+《奪取》の盤面を作ることを意識する。こうすれば《熱血の物語》に《レッドギラゾーン》バウンス+マッハファイターで攻撃をされても、水文明クリーチャー1体は残る上に、《熱血の物語》がタップした状態でバトルゾーンに存在する状況を作り上げられる。

手札に帰ってきた《シリンダ》と追加の低コストクリーチャーを召喚しつつ、再度《レッドギラゾーン》への革命チェンジを行い、《熱血の物語》を殴り返して再利用を防ぐ。

 

革命チェンジ、革命0下の《熱血の物語》を除いた場合、【邪王門】側から《レッドギラゾーン》を破壊する方法はそう多くない。

その起点となる《熱血の物語》を潰せば盤面を守りやすくなる上に、山札操作も封じて《百鬼の邪王門》のカウンターとしての価値を下げることにも繋がる。

 

手札に進化元+《シリンダ》や《レッドギラゾーン》2枚目といった打点を抱え込みつつ、《邪王門》や《一王二命三眼槍》を消費させていくことを目標とする。

 

【ジョーカーズ】

3ターン目に《シャッフ》を出して《7777777》による《奪取》の除去をケアしつつ、次のターンに《レッドギラゾーン》を着地させる準備をする。

《ポクチン》のバウンスだけでなく、《ジョリー・ザ・ジョニー Final》のケアもできるため、《ツネキン》を続けて出したいところ。

 

《パーリ騎士》が絡むと《決断》のG0が早まってしまうため、なるべく相手の墓地にカードがない状況を作るためにも《シャッフ》が必要。

 

【ラッカ鬼羅.Star】

《シャッフ》の項で記載したように、まずは《T・T・T》を止めて次のターンにすぐ《レッドギラゾーン》を着地させる。
同じターンに《オニカマス》も出せたらなおよい。

 

しかし、《奇石 ミクセル》から入られて3ターン目に《シャッフ》を召喚しても場に残らない、召喚できてもメタクリーチャーを除去できない、後攻を取って《シャッフ》に《シャッフ》を当てられるなど、4ターン目の《レッドギラゾーン》が実現不可能になるパターンも少なくない。

 

そのような場合はマナ加速をしつつ《オニカマス》で遅延を行い、なるべく早期に《レッドギラゾーン》を召喚することを目指す。

《レッドギラゾーン》のマッハファイター対象としては、《「正義星帝」<鬼羅.Star>》、《可憐》、《シャッフ》など。

その中でも、最悪《<鬼羅.Star>》に進化してこちら側の《シャッフ》の効果から逃れられる上に、《シリンダ》のアタッカー運用も咎めてくる《可憐》は特に優先的に倒したい。

 

また、《<鬼羅.Star>》や《シャッフ》にはなるべくシールドを攻撃させることを意識する。そのために、この2体にパワーで負けるクリーチャーは極力タップさせないこと。

 

盾が減れば《シリンダ》の革命2で打点を減らしつつ《<鬼羅.Star>》のブロッカー付与も無効にできるので、攻めにも守りにも転じられる。

 

【火単我我我】

《ツネキン》があれば最優先で召喚し、《赤い稲妻》《カンゴク》といったパワーが高いクリーチャーをバウンスしながら《奪取》と合わせてシールドを攻撃する。

 

《メイデン》+《ドロキオ》、《シャッフ》でも十分に効果的だが、《ブランド》自体の召喚は通してしまう。

 

《ドロキオ》の場合はブロックと効果による攻撃不可があり、パワーが高いクリーチャーの攻撃回数を最低限に抑えられているので盤面を維持しやすいが、《シャッフ》の場合は《奪取》を失うと場に残るクリーチャーは1体だけでマナも伸びていない。

《奪取》→《シャッフ》の場合は《ブランド》に殴り返される裏目が大きく、なるべく《奪取》はタップさせないこと。

 

後攻の場合、《ブランド》が召喚されず、シールドが十分に残っていれば先攻と同じ動きでも差し障りはないが、パワー3000以上のクリーチャーが攻撃できる状態で《ドロキオ垓》がトリガーした場合は慎重に考える。

 

Wブレイカーの攻撃とパワーで勝てる小型にブロックを当てたいので、《赤い稲妻》や《カンゴク》の攻撃によるシールド1枚分は甘んじて受け入れて、バトルゾーンに残した方が4ターン目も生き残りやすいか。

 

採用候補カード

《ミノガミ<サガ.Star>》、《Code:1500 <アダム.Star>》

《シャッフ》の次のターンに使える除去カードでありながら、《パラスキング》に侵略できるコストとスター進化による耐性が魅力的な2種。

4ターンキルプランが成立しづらい、3ターン目に《シャッフ》を優先したい対面に対して刺さりやすく、さらにドロー効果で《レッドギラゾーン》を引き込める。

 

同じく除去効果持ちの《ツネキン》と比較すると、それぞれ破壊と召喚ロックつきバウンスであるため、除去としてはより強力だが、4ターン目に出しても頭数が増えてないという点は大きなデメリットになる。

 

4ターン目に《シャッフ》を残すために《奪取》を進化元にすると、マナ加速も絡んでいないため、5ターン目に5マナしか使えない上に盤面にいるクリーチャーは2体。

盤面に多くのクリーチャーがいればいるほど強力になる《シリンダ》や《レッドギラゾーン》といったカードを有効活用するのに時間を要してしまう。

 

だが、除去としては多少効果が薄くとも、《ツネキン》は1体のクリーチャーとして場に残る。

《シリンダ》のドロー枚数を増加させ、《レッドギラゾーン》のアンタップ対象にもなるため、純粋なクリーチャーであるメリットは非常に大きい。よって今回はメタ効果も持ち、《奪取》を場に残せる《ツネキン》を優先した。

 

《ボルシャック・サイバーエクス》

メタクリーチャーを除去しながら自身も革命チェンジ元になれる上に、ファイナル革命を消費しない革命チェンジ先なので《ミラダンテⅫ》や《レッドギラゾーン》を手札に返す裏目が少ない。

さらに6マナなので、《奪取》→マナ加速→このカードでも《レッドギラゾーン》を手札に持っていれば4ターンキルを狙える。

 

《シリンダ》を手札に戻せる革命チェンジの枚数は多い方がよく、フィニッシャー2種に追加として入れる革命チェンジ先としては非常に魅力的なのだが、自然文明を生めない多色という点が気になったので今回は不採用にした。

 

《蒼狼の王妃 イザナミテラス》

進化元ごと《シリンダ》を踏み倒せる。

3ターン目までの動きが《奪取》→マナ加速だけでも、4ターン目にこのカードから《シリンダ》を出せば、コマンド1体に加えて《レッドギラゾーン》でアンタップするためのクリーチャーが2体揃いワンショットを狙えるようになる。

2コスト+《シリンダ》よりも1マナ軽いコストでありながら、自身の効果も合わせてそれ以上に手札を増やせるのは非常に強力。

 

また、《赤い稲妻》程度であれば除去もできるため、同じく小型クリーチャーを並べるデッキに対しても刺さる。

 

今回はより除去として効果的な《ツネキン》を優先したために不採用にしたが、自分の動きに振り切りたいなら2枚程度の採用は十分考えてよいと思っている。

その際は4ターン目に頭数を揃え、《イザナミ》と《シリンダ》をセットで揃えやすくしたいので《コモリ》の枚数も増やしたい。

 

《大地門ライフ・ゲート》

不足しがちな自然文明単色でありながら、水文明のクリーチャーを踏み倒すことができるので、防御札に要求される「水文明クリーチャーをバトルゾーンに残す」という条件を満たせる。

《ドロキオ垓》に次ぐトリガーとして入れることも考えたが、《奪取》かマナ加速を出さないと次のターンの使用可能マナが減ってしまうため《シリンダ》などのカウンターに使うカードをプレイしづらくなる点は無視できない弱点である。

 

また、現環境ではトリガーとしては【アポロヌス】に対しては無力である点も痛い。

さらに、呪文であるため《ガイアハザード》への解答になるかと思いきや、こちら側がこのカードを唱えられる6マナ域であれば、【ガイアハザード退化】側は既に《絶望と反魂と滅殺の決断》《熱血の物語》などで盤面制圧が可能である。

つまり、このカードを使える状況では既に手遅れとなっている可能性が高く、役割を遂行するのが難しい。そこで、今回は不採用にしている。

 

おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました。お楽しみいただけたでしょうか。

 

私含み、【シリンダミラダンテ】はファンの多いデッキだと思いますので、皆様の構築の一助になれば幸いです。

 

《キユリ》《オニカマス》という選ばれないクリーチャーを《レッドギラゾーン》でアンタップさせたり、《シリンダ》の革命2から大逆転をしたり、使えば使うほど引き込まれるデッキに仕上がりました。ぜひ組んでみてくださいね。

 

また、記事内でも触れた【火単】を含むデッキとの対戦を収めた動画を収録したので、下記リンクのチャンネルでアップロードを行う予定です。

興味が出た方はチャンネル登録をしていただけると励みになります。

www.youtube.com

 

最後になりますが、この記事の執筆にあたり、CS運営の皆様、対戦相手の方には感謝を申し上げます。

 

お相手はかにかまでした。面白いと思った方は、ぜひSNS上でのシェアをよろしくお願いします。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

【デュエマ20周年】難問デュエマクイズ #デュエマクイズアソート20 に挑戦せよ!【クイズ】

かにかまです。

久々のブログ更新となる今回は、デュエマでクイズを作成しました!

全10ジャンルからなり、1問のものと3問のものが5問ずつ存在しています。

難しいものも含まれているため、目安の制限時間は15分~20分。

デュエマ20周年にちなみ、全て正解すると20点になるように作られていますが、どれも一筋縄ではいかない問題ばかり。皆さんはどれくらい解けますか?

紙とペンを持って、早速チャレンジ!

感想はブログ記事下部のツイートボタンからお待ちしています。

 

※注意点

1 カード名が答えになる場合、問題画像において注釈がない限りは冠詞の省略やひらがなでの記述をしていただいてもかまいません。

また、正式名称必須の問題においても、冠詞の間に空ける半角空白に関しては判定外とします。

2 解答を書いた紙などの画像付きで感想のシェアを行う際は、問題番号に〇や×を書き、解答自体は隠していただけるととても嬉しいです。

未プレイの方へのご配慮を何卒よろしくお願いします。

 

※当記事およびクイズはファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

 

 

問題画像

Q1(1点) 並び替え①

Q2 並び替え②

※この問題に関する備考

問題文の解釈次第では答えが変わる可能性がないかに関して説明させていただきます。

発売日は公式サイトに記載されている発売日を参照します。

「最初の動画」は「生配信のアーカイブをアップロードしたもの」でも、「その次にアップロードされた、生配信で使われた素材」のどちらと解釈していただいても大丈夫です。正解に影響はありません。

放送日は「新番組」として始まる際の予告に使われていた日時を参照します。

急な修正の為、文字で失礼しました。

 

Q3 グラフ問題

Q4 仲間外れ指摘(イラスト)

Q5 あるなし

※お詫び
出題画像では《大迷宮亀 ワンダー・タートル》の名前の間に半角空白が入っていませんが、実際のカードには空白が入っています。申し訳ありませんが、あるものだと考えて答えてください。

Q6 〇×問題(1点×3問)

Q7 ツインパクト四則演算

 

 

Q8 カード名穴埋め(正式名称必須)

 

Q9 フレーバーテキスト

 

Q10 ルビ&イラストからカード名(正式名称必須)

 

 

解答・解説

Q1

A: 3>2=5>4>1(旧>>>新)

まずはじめに登場したのは闇文明単色のエンジェル。

《魔聖デス・アルカディア》が該当します。

 

続いて登場するのはサイバー・コマンドとガイア・コマンド。共に32弾で初登場します。

それまでは文明固有のコマンドを持たない両文明に、ようやくコマンドが登場しました。

 

4番目に登場したのはフレイム・コマンド。36弾で初登場しました。

名前に《XX》を持つクリーチャーの多くが持つ種族であり、強く記憶している方も少なくないのではないでしょうか。

 

そしてこの中では最後に登場したのが光単色のデーモン・コマンド。DMR-06で初登場しました。

ミステリーを彷彿とさせる名前が多く、専用サポート《クリスティ・ゲート》などはミステリの女王こと「アガサ・クリスティー」まんまです。

 

同時期に闇文明のエンジェル・コマンドがフィーチャーされたことも懐かしいですね。

世代によっては、光デーモンと闇エンジェルを等号で繋いだ人も存在するかも…?

 

Q2

A:2>1>3

 

まず起きたのはデュエチューブ最初の動画アップロード。

デュエチューブ生放送のアーカイブが2021年3月11日、その後にアップロードされた短い動画(アーカイブの中で使われていた映像素材)が同年の3月12日となります。

どちらを参照しても、順番に影響はありません。

 

続いて起きたのは「超獣王来列伝」の発売。2021年3月20日のできごとです。

新能力「ガード・ストライク」の登場や、カードを取り出した時に見える禁断文字などが印象深い商品ですね。

 

最後に起きたのは『デュエル・マスターズ キング!』第一話の放送。2021年4月4日のできごとです。

合成獣「ディスペクター」を操るジェントルと切札ジョーの戦いの幕が切って落とされました。

 

Q3

A:そのコストに属するクロスギアの枚数(進化クロスギアを含む。今回はただ単に「クロスギア」と書いていても正解にします)

 

1コストが13枚、2コストが21枚、3コストが20枚、4コストが12枚、5コストが8枚、6コストが1枚、8コストが1枚、10コストが2枚、それ以上は存在しない…という内訳です。

《超銀河弓 ANOTHER》、《超銀河剣 THE FINAL》の存在に気づくことができればスムーズに解けたかもしれません。

 

Q4

A:③

①、②、④は全て《地獄門デス・ゲート》のイラストです。

①ははじめてパックに収録された時から多くの同名カードで使われているイラストであり、馴染み深い方も多いかと思います。

(E1版を保存し忘れたたため、クロニクル版で失礼します。)

 

 

②は「デュエデミーパック」に収録されたもの。

「デュエデミー賞選考会」において「S・Tゲート部門」で優勝したこのカードが「ツインテール化」されてフォイル仕様で再録されました。

 

④は初代「ブラックボックス・パック」に収録されたゴクオーくんコラボ。

同時期に開催された次世代WHFでは、同じくゴクオーくんイラストの《魔刻の斬将オルゼキア》のプロモも配布されました。

 

唯一違う③は《デーモン・ハンド》のイラスト。

イラストに描かれた《デス・ハンズ》と同じくNAKAMURA8先生によるイラストが格好いい一枚です。

 

Q5

A:種族「スペシャルズ

公募のデザインがカード化するスペシャルズは十王篇まで収録され続け、その数はなんと74種類!

ジョー篇も間もなく終わるということで、今回はこの種族にスポットを当ててみました。

いい感じにゆるい雰囲気がある《エイエイオー》、名前の中に「・」が入る《ナゾの光・リリアング》など微笑ましいものもあれば、《超救命主 タイヨー》のようなバリッバリに格好いいイラストもあって本当に面白いので、「スペシャルズ」の種族検索は一度試してほしいです。

 

Q6

A ××〇

1 ×

〇と答えた人も少なくないのではないでしょうか?

事実、《アルカディアス・モモキング》の登場以前はコマンドを持つジョーカーズは存在しませんでした。

しかし、継承するクリーチャーの種族を引き継ぐ「スター進化」の登場で状況は変化し、「コマンド」を持つクリーチャーを継承した彼らは「コマンド」種族を持つというわけです。

 

2 ×

後の問題でも出てくる《サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問》、《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》など、超天篇はGRクリーチャーの登場以外にも上下の文明が違うツインパクトが多くリリースされたことも印象深いです。

しかし、上下の文明が違うツインパクトは超天篇初登場ではありません。

双極篇時点で《天地鳴動 バラギアラ/輪廻暴○》シリーズが存在しているためですね。

勢いで「ウォズレックとか出てるし〇!」とやると間違えるかも。

 

3 〇

現在存在するデッドゾーンのイラスト3種がこちら。CS版とGP版は同じイラストなので省略。

全てMikio Masuda(増田幹生)先生によるものです。どれも違ったよさがあっていいですね…。

イラストレーターにも目を向けてみましょう。

 

 

Q7

A:17 14 20

1

 

《オブザ/終焉の開闢》の上下差が6、《ゾレーゴ/「大当たり」》の上下差が4、《バンビ/「我が力」》の上下差が7なので、数字に直すと「6×4-7」で17。

 

2

《5000TypeR/無法頂上会談》の上下差が9、《ミクセル/チャフ》の上下差が3、《カリヤドネ/ハーミット》の上下差が11なので、数字に直すと「9÷3+11」で14。

 

3

《ウォズレック/審問》の上下差が4、《レレディ/ツインパクト・マップ》の上下差が6、《ホーリーエンド/ネバー》の上下差が2なので、数字に直すと「(4+6)×2」で20。

 

「ツインパクト四則演算」というジャンル自体が割と難しいものだと思うのですが、いかがでしょうか。

 

Q8(正式名称必須)

1 (超竜バジュラ)・セカンド→A:超竜バジュラ・セカンド

 

2 プラチナ・(ワルスラS)→A:プラチナ・ワルスラS

 

3 虚(∞龍 ゲンムエンペラー)→A:虚∞龍 ゲンムエンペラー

 

名称集合をクイズにしたものです。

《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》や《あたりポンの助》で2体以上止められるようになるので、これはプレイヤーとしてはぜひとも押さえておきたい問題です。

《「正義星帝」》を宣言すれば、彼一枚に加えて《「正義星帝」<鬼羅.Star>》、《「正義星帝」<ダンテ.Star>》《「正義星帝」<ライオネル.Star>》の全ての効果を封じれるなどの実用的なテクニックになります。

 

Q9

1 ドラゴンズ・サイン

2 次元の嵐 スコーラー

3 砕慄接続 グレイトフル・ベン

 

《ドラゴンズ・サイン》は現在も《龍風混成 ザーディクリカ》や《最終龍覇 グレンモルト》などのカードと組み合わせて使われています。

フレーバーテキストのように《ヴァルハラナイツ》を出すことは少なくなりましたが、背景ストーリー主人公の《グレンモルト》はもちろん、《ザーディクリカ》の元になった《スペルサイクリカ》も《ドラゴンズ・サイン》と同じくドラゴン・サーガ期のカード。

組み合わせて使われているのはなかなかに感慨深いですね…。

 

《次元の嵐 スコーラー》は先ほども取り上げたスペシャルズ。かわいい顔してデュエマではEXターン、イラストでは「かみなりなど」をおこすなかなかに厄介なカードですね。「など」のほんの少しの曖昧さが好き。

 

《砕慄接続 グレイトフル・ベン》は効果・イラストもさることながら、フレーバーのオシャレさにも触れてほしいので問題に。

出てきた時の絶望感も相まってかなりいい感じ。

ディスペクターのフレーバーはディスペクト元の要素の拾い方が格好いいものが多いので、一度読みましょう。

《魔素縫合 アモデゴラス》あたりがおススメです。検索してください。

 

Q10{正式名称必須}

1 傾国美女 ファムファタァル

2 英知と追撃の宝剣

3 ”血煙”マキシマム


《傾国美女 ファムファタァル》が最難関でしょうか。というわけでじっくり行数を取ります。

そもそも「傾国」部分が難しめだったり、美孔麗王国特有の「ァ」などのカタカナ、「・」を入れるか入れないかなど割と引っかかる要素が多い問題です。

美孔麗王国は「プロタゴニスト」や「マチネソワレ」など演劇・文学関連の名前が多く、そこから派生した知識を取り入れていると解きやすくはなります。

 

ここで用語解説。「傾国美女=政治を疎かにしてしまうほどの美女」と「ファムファタァル(ファム・ファタル)=男性を破滅させる魔性の女」は意味が似通っていますね。

つまり、《傾国美女 ファムファタァル》はだいたい「ドラゴン龍」みたいなものです。皆も明日から友達に自慢しよう!

 

《英知と追撃の宝剣》はもう中二心をくすぐりまくりますよね。漢字、ルビ、イラスト、(自分で使う時の)効果どれを取っても格好良い一枚です。語ることがない…。

 

《”血煙”マキシマム》はビートジョッキーから選出。

《BAKUOOON・ミッツァイル》などの「O」の数を書かせるのはしっくり来なかったので、当て字読みの中でも漢字の難易度は低めなこのカードをチョイス。

《”乱振”舞神 G・W・D》とかはちょっと厳しいんじゃないかな…?

 

おわりに

いかがだったでしょうか。7割取れたらかなり上出来です。すごい。

皆さまが遊ばれているデュエマのカードって、本当に色々な要素が組み合わさってできているんですよね。

だからこんなにクイズを作ることだってできるし、このクイズを見てくれている方がいるわけで。

デッキを組んでデュエマを実際にプレイするだけではなく、こういう風にカードが持つ様々な要素に目を向けるのもまたデュエマというコンテンツが持つ面白さ。

20周年を迎えたデュエマはまだまだ進化し続け、沢山の人を魅了し続けることでしょう。

私たちが、そして未来のプレイヤーがデュエマというコンテンツを楽しめる日が一日でも長く続きますように。

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました!

YouTubeチャンネルもありますので、ぜひそちらも目を通していただけるとありがたいです。

かにかまDM研究所 - YouTube

またどこかでお会いしましょう。お相手はかにかま(@Rev_kanikama8)でした。

【デュエマ】シリンダミラダンテ構築実践① 佐助バイケン抜き水自然型【オリジナル】

かにかまと申します。

当企画「シリンダミラダンテ構築実践」は様々な【シリンダミラダンテ】を実際に構築する企画です。初回は【水自然型シリンダミラダンテ】をご紹介。

目次から好きな箇所に飛べるようになっているので、気になった部分だけでも是非読んでいただけると嬉しいです。

 

※当記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

 

※注意書き

①デッキ画像としてガチまとめ様のサービス「Deckmaker」の画像を使用しています。

②オリジナルレギュレーションに対応した構築です。

③個別カード紹介ではフルネームを用いますが、可読性のため、解説内でカード名に言及する場合には、冠詞などを省略した名称を使う場合があります。

何卒ご了承ください。

 

 

☆現代【シリンダミラダンテ】前提知識

【シリンダミラダンテ】は《革命龍程式 シリンダ》のドロー効果で《時の法皇 ミラダンテⅫ》をはじめとした革命チェンジ先を引き込み、即座に革命チェンジを行うデッキです。

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革命チェンジした《シリンダ》を召喚しなおすことで、ビートダウンを行いながらも息切れせずに戦うことができます。

 

《ミラダンテⅫ》は殿堂入りしましたが、《轟く革命 レッドギラゾーン》を採用することで《ミラダンテⅫ》殿堂以前と変わらない、あるいはそれ以上の決定力を手にしました。

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自身以外のクリーチャーを全てアンタップするファイナル革命が非常に強烈で、《シリンダ》のドローのために並べたクリーチャーがそのままフィニッシャーになります。

革命チェンジ元になるコマンドとそれ以外のクリーチャーが2体いれば、先に2体で攻撃した後に《レッドギラゾーン》を出してそのままワンショットを狙うことも。

 

しかし、《シリンダ》のコストは5。相手に何も干渉せず、ただマナを貯めているだけでは相手に後れを取ってしまいかねません。

そこで、2種類の手段を用いて《シリンダ》を出しやすくします。

一つは《Re:奪取マイパッド》や《一撃奪取 マイパッド》を用いてコストを下げるというもの。

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《シリンダ》だけではなく、他の水文明クリーチャーのコストも下げられるため、この効果を活かして早期に大量展開をしておけば、より多く《シリンダ》でドローすることができます。

※文字数の削減のため、以降の文章では、「最初に召喚するクリーチャーのコストを1下げる2コストのクリーチャー」のことを「《奪取》」と表現します。ご了承ください。

 

もう一つは《オニカマス》や《シャッフ》などの優秀な水文明のメタクリーチャーを使用し、《シリンダ》着地までの時間を稼ぐというもの。

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《オニカマス》は選ばれないことで、《シャッフ》は自身への殴り返しを防ぐことで自身の場持ちをよくし、《シリンダ》のドロー枚数を保ちやすいのも特徴と言えるでしょう。

 

また、万が一《シリンダ》召喚よりも先に相手に攻められても《終末の時計 ザ・クロック》があるので、生半可な攻撃では負けません。

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さらに《シリンダ》にはドロー効果に加えて革命2があり、相手のクリーチャーの攻撃とブロックを封じることができるため、《クロック》を起点にカウンターに転じることも可能です。

 

ここまでの記述は【シリンダミラダンテ】というデッキタイプ全体に当てはまるものですが、紹介してきたカードは水文明のカードだけであり、それ以外のパーツは自由。空いた枠で様々な構築を考えることができます。

《エヴォ・ルピア》を利用して4マナで《シリンダ》を使いまわせる【火水光(ラッカ)型】、《Re:マイパッド》に加えて《一撃奪取 マイパッド》で初動の再現性を確保し多色事故の発生率を低くした【準水単色型】などもありますが、今回紹介するのはタイトル通り【水自然型】。
ここからは【水自然型】独自の強みに迫ります。

 

☆水自然型特有の強み

水自然文明型の強みはなんといっても「《珊瑚妖精キユリ》」と「マナ加速クリーチャー」を二本の柱とした高い展開力です。

 

高い展開力により、クリーチャーの数だけドローできる《シリンダ》、自身以外をアンタップする《レッドギラゾーン》の両者をより強く扱うことができます。先述したコマンド+2体のワンショットは3ターン目に3体のクリーチャーを並べ、4ターン目に内1体を《シリンダ》に進化させれば頭数が揃うため、最速4ターンキルも現実的。

 

まずは《珊瑚妖精キユリ》をご紹介

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G・ストライクで延命を行える《Re:マイパッド》に加えて採用する《奪取》として非常に強力です。選ばれないことから場持ちがよく、軽減効果で横並びを促進しながら自身も場に残り続けるため、《シリンダ》のドロー枚数増加に強く貢献します。

また、選ばれないことはG・ストライクやS・トリガーをケアできるアタッカーとしての役割にも繋がり、《レッドギラゾーン》でアンタップするクリーチャーとしても無駄がありません。

 

再現性を高めるためとは言え、G・ストライクを持たないことから下位互換に甘んじている《一撃マイパッド》ではなく、選ばれない《キユリ》で《奪取》を8枚にできることは強力です。

しかし、《奪取》は軽減によって実質の使用可能なマナの数を増やしているだけで、実際にマナが増えているわけではないので、それに起因する弱点も少なくありません。

そこで、その弱点を補うのが「マナ加速クリーチャー」です。

ここではいくつか《奪取》の弱点を取り上げ、それらがマナ加速を入れることによって改善されることを実証しましょう。

 

☆想定される《奪取》の弱点とマナ加速による弱点の補完

①《奇石 ミクセル》などマナ参照型の妨害を喰らい、後れを取る

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《ミクセル》などのマナ参照メタカードは踏み倒しデッキの天敵。

1ターンに一度のマナチャージだけでは、革命チェンジ元となる《シリンダ》は5ターン目まで、ワンショットには自身の2点が必要不可欠な《レッドギラゾーン》に至っては7ターン目までバトルゾーンに残せません。これでは先に相手にダイレクトアタックされてしまいます。

しかし、マナ加速を用いると実際にマナが伸びているため彼らを場に残しやすいです。

特に《シリンダ》は革命チェンジ元でありながらパワー6000のW・ブレイカーと決して自身のスペックも低くなく、《ミクセル》下でも5マナあればとりあえず召喚しておいても悪くありません。

次の自分のターンに別のカードでマナ加速や除去を行って《レッドギラゾーン》に革命チェンジするプランを見据えられるだけではなく、革命チェンジを狙わずとも、《シャッフ》などで妨害を行いながら小型クリーチャーと同時に攻撃するプランに移行することもできます。

 

②バトルゾーンから離れれば効果が消える

《奪取》は除去されるだけではなく、進化元にしても効果を発揮できなくなります。

しかしマナ加速クリーチャーは破壊されてもマナが残っているため被害を最小限に抑えられる上に、進化元にすると召喚して再度リソースを伸ばすことができるため、無駄がありません。

 

③2コストクリーチャーに対して軽減が超過し、2コストクリーチャー→《シリンダ》の順番で召喚しづらい

先述の通り《奪取》はクリーチャーのコストを減らすことで実質の使用可能マナを増やしてはいますが、それは1体目のクリーチャーのコストにのみ有効。

5ターン目まで毎ターンマナチャージをしていて、バトルゾーンに《奪取》が2体いれば、5マナと2コストの軽減を合わせて実質使用可能マナは7ですが、2コストのクリーチャーを0コストにすることはできず、召喚には1マナ使用してしまいます。すると4マナしか余っていないため、《シリンダ》に進化させることは不可能です。

では、同じように毎ターンマナは置き続けたままで、2体プレイしていた《奪取》のうち1体をマナ加速に変えてみるとどうでしょうか。

実質使用可能マナこそ7と同じですが、6マナに加えて軽減1と内訳が変わりました。これで、2コストクリーチャーを1マナで召喚しても5マナ余るため、《シリンダ》を進化させることができます。

アルカディアス・モモキング》のタップインに対して2コストクリーチャーを囮にして、本命の《シリンダ》をアンタップインで召喚したり、相手の《シャッフ》の宣言が5で、既に召喚してあったクリーチャーから《シリンダ》に進化すると攻撃できない状況下で、《シャッフ》の影響を受けない、新規に召喚したクリーチャーから進化させるなどの細かなプレイができるため、2コスト→《シリンダ》の順番でプレイできるメリットは非常に大きいです。

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上記のようなメリットを得られるマナ加速の重要性が分かったところで、次はどのようなマナ加速カードを選ぶべきかを考えましょう。

 

☆どのマナ加速を選ぶべきか

先述した通り、《シリンダ》を召喚するためのマナ加速を行うためのマナ加速であり、かつ盤面に残ってドロー枚数を増やしたいことを考えると、《シリンダ》召喚前に使用できるコスト4以下のクリーチャーである方が望ましいです。

 

《電脳鎧冑アナリス》は水文明を含むクリーチャーとしては唯一2コストでマナ加速を行えるクリーチャーではあるものの、盤面に残らず《シリンダ》のドロー枚数を増やせないため相性はよくありません。

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そこで、マナ加速クリーチャーはコスト3か4で、盤面に残る以下のものから選ぶことになります。

 

3コスト

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・《デュエマ・ボーイ ダイキ》

・《眼鏡妖精コモリ》

・《Disメイデン》

 

4コスト

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・《ウマキン☆プロジェクト》

・《妖精 アジサイ-2》

・《怒流牙 佐助の超人》

・《アクア・オドッテミタ》

 

4コストの方が選択肢が多いものの、①~④のメリットがあるため、まずは3コストのものを優先して採用した方が好ましいです。

 

①《奪取》から3ターン目に繋いでも相手の《ミクセル》でバトルゾーンから離れない

②2ターン目に《オニカマス》を召喚した、あるいは《奪取》を召喚したが最初のマナチャージが多色であった場合でも3ターン目に召喚できる

③《奪取》から3ターン目に召喚して、効果でアンタップインマナを置けば2マナ余るため、続けて《オニカマス》や《Re:マイパッド》などの2コストを召喚できる

④7マナ時(《奪取》下は6でOK)に召喚して、効果でアンタップインマナを置くことができれば5マナを残せるため、即《シリンダ》に進化するクリーチャーとしては事実上2マナとして扱うことができる

 

3コストのうち、《ダイキ》の「山札の上から1枚目をマナゾーンに置く」は狙って好きなカードをマナゾーンに置けない点で《コモリ》、《メイデン》の「1枚ドローして手札1枚をマナに置く」に劣っています。

手札から好きなカードを選んでマナに置けるため、単色を置いて③と④の動きを行いやすい《コモリ》か《メイデン》の方がより強力です

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今回のレシピではブロッカーによる延命だけでなく、各ターン最初の多色マナをアンタップさせられる能力が魅力的な《Disメイデン》を選択しました。

 

さて、先ほど3コストを優先するべきとは言いましたが、4コストでも《ウマキン》と《アジサイ-2》の2種は山札の上から2枚を見られるため、《シリンダ》や《レッドギラゾーン》を手札に加えやすい点が強力であることは事実。《メイデン》以降を採用してなお余った枠の選択肢と考えるのもよいでしょう。

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特に《ウマキン》はコマンドであり《レッドギラゾーン》とのシナジーもあるため、記事後半の「有用な採用候補カード」の項で詳しく解説しています。

 

では、残り2種はどうでしょうか。

まずは《オドッテミタ》ですが、4コストのマナ加速クリーチャーで行いたいことは3コストで補完できない手札補充です。トリガーブロッカーという強みはありますが、パワー1000と低く、気休め程度にしかなりません。

 

《佐助》も手札補充自体はできていないため、自分のターンに使うマナ加速としては3コストクリーチャーに劣っています。

また、このカード独自の強みと言えば「ニンジャ・ストライク」による相手ターンの踏み倒しおよび《斬隠蒼頭龍バイケン》と合わせた防御札への転用ですが、その強みが以前ほど効果的ではなく、現在は採用価値が高くないと考えました。

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ここからは、なぜ《佐助》+《バイケン》の採用価値が低いのかの考察を行います。

 

☆なぜ《怒流牙 佐助の超人》+《斬隠蒼頭龍バイケン》は採用価値が低いのか

相手ターンに真価を発揮する《佐助》+《バイケン》の強みとして、以下のものが挙げられます。

①好きなタイミングで相手のクリーチャーを除去することができる

②革命チェンジ元を用意できる

③マナを増やして《シリンダ》の革命2カウンターに繋げられる

④《バイケン》の効果でハンデス耐性がつく

また、《佐助》+《バイケン》が登場した2017年はゲームスピードが今ほど早くないという時代背景も評価が高かった理由の一つとして挙げられるでしょう。

 

では、2022年の今はどうなっているでしょうか。

 

相手クリーチャーの除去→バウンス一度ではスター進化やEXライフを持つクリーチャーは場に残るため、防御札として信頼が置けません。ただし、シールドから来たこのカードを好きなタイミングで使用できる点自体は依然強力。

革命チェンジ元の用意→《バイケン》は《レッドギラゾーン》に革命チェンジできず、実用性が低いです。かといって《バイケン》のために追加でドラゴン指定の革命チェンジを入れると、《佐助》《バイケン》+革命チェンジ先2~3でデッキの枠を10枚程度消費してしまうため、現実的ではありません。

マナを増やせる→通常のマナ加速と違い、《奪取》は能動的に墓地に送ることができないため、相手から破壊されなければ墓地にカードがないことも少なくありません。《バイケン》を出すとブーストできない事態が想定されます。

ハンデス耐性→ハンデス呪文であれば《シャッフ》でも妨害を行うことができます。

しかし、ハンデスデッキにはハンデス以外に盤面を取る選択肢もある《絶望と反魂と滅殺の決断》に加えて、大量展開に強い《虹速 ザ・ヴェルデ》+《SSS級天災 デッドダムド》のパッケージが入っていることも少なくないため、元々デッキタイプ単位で不利です。

仮に一度革命チェンジ元として《バイケン》を出したり、《シャッフ》で《ダークネス》を止めたところで、《デッドダムド》で容易に破壊されてしまいすぐジリ貧に陥ります。

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このように、周りを取り巻く環境やこのデッキに採用されるカードが変化したことにより、その強みを十分に生かしきれていません。

また、このデッキで5マナ貯まっているということは必然的にマナ加速を一度絡めた4ターン目以降の話になりますが、4ターン目は上手くいけば《シリンダ》+《レッドギラゾーン》のワンショットを狙うことができるターンです。防御札のために無理に自分の動きを遅くする必要はありません。

さらに、バウンスしたい対象に対して効果がないことも少なくない上に、《奪取》を絡めて3ターン目以内に出せるメタクリーチャーを用いる方がそれらの登場を未然に防ぐことができるためより効果的です。

 

今回はトーナメントシーンで見られるデッキとの対戦を想定し、《佐助》+《バイケン》が効果を発揮できないことを確認しましょう。

そして、代案としてはメタクリーチャーを用いることを想定しますが、自然型に存在するメタクリーチャーは《オニカマス》、《シャッフ》だけではありません。

その名は《ツネキン☆ゲームス》。

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マナを超過するコストのクリーチャーをバトルゾーンに出させないメタ効果が非常に強烈で、《我我我ガイアール・ブランド》などの早期に出て攻撃の起点になるクリーチャーの登場自体を許しません。

このデッキよりも早いデッキに対してとても効果的な1枚です。

 

☆《佐助》+《バイケン》の脆弱性、および代案としてのメタクリーチャーの有効性の検証

vs落城退化

主なバウンス対象:《竜魔神王バルカディア・NEX》およびその踏み倒し先

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《The邪悪 寄成ギョウ》、《∞龍 ゲンムエンペラー》は《佐助》の能力を封じられるため、そもそも《バルカディア》をバウンスすることができません。

《禁断竜王 Vol-Val-8》を出された場合は《バルカディア》自体はバウンスすることができるものの、《Vol-Val-8》に攻撃されてしまいます。

《佐助》たちが自分の《キユリ》や相手の小型クリーチャーもろとも破壊されエクストラターンを取られる可能性があるので、《Vol-Val-8》を攻撃させるのは非常に危険。

かといって《バルカディア》をバウンスしなければ、《バイケン》でバウンスできない《Vol-Val-8》にダイレクトアタックを決められてしまうので八方ふさがり。せっかく《バルカディア》の攻撃で手札に加えることができても、後続の《Vol-Val-8》を選べないのであれば意味がありません。

そもそも効果が発動できない《ギョウ》、《ゲンム》にジャストダイバーの《Vol-Val-8》のせいで、《佐助》の強みである「好きなタイミングで使える」という点を活かしきれないのです。

 

代案:《シャッフ》で《龍脈術 落城の計》を止めて、《バルカディア》へ退化させない。もし《シャッフ》を召喚出来ない、あるいは召喚したが《死神術士デスマーチ》に殴り返しを受けたなどの理由で退化を止められない場合は、《オニカマス》で《ゲンム》以外の踏み倒しを封じる。

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vs火単我我我

主なバウンス対象:《”罰怒”ブランド》および《我我我ガイアール・ブランド》

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最速で3ターン目にダイレクトアタックを決められてしまうため、《佐助》をニンジャ・ストライクすることができません。

かといって《佐助》を召喚できるタイミングまで来ると、《カンゴク入道》などから得られた豊富なリソースや低コストクリーチャーの大量展開から《バイケン》のバウンス程度では止まらない打点を叩き出されます。

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代案:《ツネキン☆ゲームス》で2種の《ブランド》を召喚させない。盤面のクリーチャーも減らすことができるので、《カンゴク》や《稲妻テスタ》などの高いパワーラインにいるクリーチャーを戻して殴り返しを阻止し、《奪取》とこのカードでビートダウンに移行することも可能。

《ツネキン》がない場合は、《シャッフ》で既にバトルゾーンにいる相手クリーチャーの攻撃を止める。《”罰怒”》および同時に出てくるクリーチャーには効果がないものの、《我我我》でアンタップするクリーチャーを減らすだけでも十分延命に繋がる。

また、《ブランド》2種を止めても間に合わないほどのウィニー大量展開をされた場合も《シャッフ》で止めることができるため、《ツネキン》と《シャッフ》は併用するとより効果的。

 

vsJO退化

主なバウンス対象:《未来王龍 モモキングJO》およびその踏み倒し先

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こちらも同じく最速3ターンキルデッキで、《佐助》を召喚するタイミングがありません。

仮に《JO》の進化先に《バイケン》を当てられても、スター進化の耐性があり、《JO》がバトルゾーンに残ってしまいます。

また、仮に他のカードを併用して《JO》をバトルゾーンから離すことに成功しても、相手もすぐに《JO》を召喚できる可能性が高く、その場しのぎにしかなりません。

 

代案:《シャッフ》で《禁断英雄 モモキングダムX》を破壊する呪文を、《ツネキン》で踏み倒し自体を抑える。

ただしどちらも完全なケアとは言えず、《シャッフ》は《怒りの影ブラック・フェザー》、《ツネキン》は《バッドドッグ・マニアクス》の裏目があるので、公開領域や《進化設計図》で捲られたカードを見てどちらを出すかをよく考えること。

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また、《キャンベロ<レッゾ.Star>》が絡むと効果はなくなるが、《オニカマス》は《アルカディアス・モモキング》をバトルゾーンに残させないため、できれば召喚しておきたい。

 

若干の裏目こそあるものの、《佐助》+《バイケン》を使いたい相手に対しては、その役割を《オニカマス》や《ツネキン》、《シャッフ》で代用できることがお分かりいただけたかと思います。

 

また、重視して取り上げなかったデッキでも、この3種が有効に刺さるデッキは少なくありません。

例えば【鬼羅.Star】には踏み倒し自体に刺さる《オニカマス》、リソース元の《T・T・T》を封じるだけでなく《ミクセル》などから進化する《「正義星帝」<鬼羅.Star>》に攻撃ロックを付与できる《シャッフ》、《エヴォ・ルピア》からの最速プランを咎め、バウンスで盤面からの進化も抑えられる《ツネキン》の全てが有効に機能します。

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総じて《佐助》+《バイケン》はデッキの6~7枠を消費するほどのパッケージではなく、防御札としてもマナ加速としても中途半端な印象を拭えません。

マナ加速には《メイデン》、動きの抑制には各種メタクリーチャー、防御札には確実にターンを得られる《クロック》という風に強みが明確なカードを選びました。

 

役者が揃ったところで、デッキレシピの紹介に移ろうと思います。

 

☆デッキレシピ

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☆採用カードの役割および枚数配分

2コストクリーチャー

《珊瑚妖精キユリ》×4

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ほとんど「デッキとしての自然文明の強み」で解説済みなのでここでは軽めに紹介。
先述の通り、場持ちのよさと展開補助の両方で《シリンダ》に貢献するだけでなく、《レッドギラゾーン》でアンタップするクリーチャーとしても強力です。

また、パワーが2000あるのも地味ながら強力で、【火単我我我】に対して《ツネキン》を出して小型ビートプランに移行する際に《凶戦士ブレイズ・クロー》のパワーを超えていて殴り返しを受けない点が嬉しいところ。

 

《Re:奪取 マイパッド》×4

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G・ストライクで防御を行える点と水単色2コストである点が優秀です。

滅多に起こりませんが、3ターン目までに3体並べて4ターン目に《シリンダ》に進化するだけであれば、2ターン目に《Re:マイパッド》→3ターン目《オニカマス》or《Re:マイパッド》×2→4ターン目《シリンダ》だけで完結しているため、最悪の場合は水文明だけでも動けるようにこのカードを選んでいます。

少しでも安定性を上げるために4枚。

 

《異端流し オニカマス》×4

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マナ加速を取り入れたことで3ターン目に3体のクリーチャーを揃えやすくなっただけではなく、ゲーム後半の2コスト進化元+《シリンダ》の安定性も向上したため、水文明2コストクリーチャーの枚数は多い方がよいです。

さらに、《キユリ》と合わせて選ばれないクリーチャーを8枚にすると、G・ストライクやS・トリガーを気にせずにダイレクトアタックを決めやすくなるのも魅力的。

踏み倒しメタとして序盤から積極的に召喚したいクリーチャーであることに変わりはないため、最大枚数の4枚。

 

☆《奪取》から繋ぐ3ターン目以降の動き

《Disメイデン》×4

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3コストマナ加速クリーチャーである理由は先述の通りですが、各ターン最初の多色マナをアンタップさせられる効果が非常に強力。

3ターン目の1体目として、多色を置いても残りの2マナでもう1体展開可能にしてくれるだけでなく、ゲーム後半の《シリンダ》の進化元としては単色確保のために《シリンダ》を埋めなくてもよいという高い安定性を誇ります。《シリンダ》の進化元として見ると、革命チェンジで手札に戻し続ける限り毎ターン最低2枚はドローできるのも魅力です。

それだけではなく、《レッドギラゾーン》を召喚するための火文明を即座に産み出せる点も見逃せません。

 

ゲーム序盤に1枚プレイすればブロッカーや進化元として八面六臂の活躍を見せる非常に強力なカードであり、なるべくゲームに絡めやすくするため最大枚数の4枚を採用しました。

 

《奇天烈 シャッフ》×4

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自分よりも早いデッキに対する攻撃ロック、リソース元の呪文の封殺、トリガー呪文のケア、《レッドギラゾーン》への革命チェンジなど多くの仕事を担っています。

《キユリ》と《Re:マイパッド》で《奪取》を8枚採用しているため、3ターン目に出しやすくなっており、常にゲームに絡める選択肢を見据えるために4枚採用しました。

 

《ツネキン☆ゲームス》×4

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先述したメタクリーチャーとしての防御に加え、《ドラゴンズ・サイン》や《閃光の守護者ホーリー》などのトリガーによるクリーチャー展開を起点としたカウンターも封殺できるため、防御にも攻撃にも使える優れた1枚です。

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さらにバウンス効果があり、一度展開されても戻してしまえば再登場を許さない高い切り返し性能も魅力。EXライフシールドの焼却や革命チェンジを妨害するクリーチャーの除去にも使えます。

 

また、自分のクリーチャーも戻せるため、既にバトルゾーンにいる革命チェンジ先を再利用することも可能です。

既に革命チェンジ元になるクリーチャーがいる場合や、このカードと《シリンダ》を同同ターンにバトルゾーンに出した場合に使用します。

再利用したい革命チェンジ先を別のクリーチャーとの革命チェンジで手札に戻せない場合や、革命チェンジ自体はできるが不必要なタイミングでファイナル革命を消費してしまう場合などに有効です。

今回の構築では両方の革命チェンジ先がファイナル革命を消費してしまうので、絶対に覚えておきましょう。

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4コストとやや重いものの、バウンスによる多彩な動きを可能にしてくれる点と水文明のクリーチャーとしてバトルゾーンに残り続ける点がデッキに噛み合っており、同じ踏み倒しメタの《ベイB セガーレ》より優先する価値があります。

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デッキによっては詰みの状態まで持っていけるほどのメタ性能の高さに加えて、バウンスを持つことからどの局面でも腐らないので4枚採用。

 

☆《シリンダ》と《シリンダ》を踏み倒すギミック

《革命龍程式 シリンダ》×4

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5コスト(擬似)SA、水文明単色コマンド・ドラゴン、ドロー効果持ちの全てに当てはまる唯一のクリーチャーであり、どんなカードでも完全には互換が効きません。

このカードの存在を前提に組まれたデッキであり、絡められない場合は動きを大きく損なうため4枚。

相手の《シャッフ》の効果を受けて攻撃できなくなったクリーチャーから進化させて、コストをずらして攻撃できるようにするプレイは頻出。

逆に5を宣言された場合は、既にバトルゾーンにいるクリーチャーから進化させると攻撃できないので注意。進化元として新規にクリーチャーを召喚した上に乗せましょう。

 

革命2は次の自分のターン開始まで相手のクリーチャーの攻撃・ブロックを止められる非常に強力なものですが、S・トリガーや次のターンの召喚で出た相手クリーチャーなどの効果発動後に出たクリーチャーには効果がありません。

 

《レッドギラゾーン》をSA革命チェンジ元として見なしやすいこのデッキでは、《シリンダ》と《レッドギラゾーン》はコンボの起動役と出力先の関係でありながら、両者をフル採用するだけで革命チェンジの再現性を担保しており、枠を圧縮することに成功しています。

 

《蒼狼の王妃イザナミテラス》×2

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主に2つ目の効果を使い、自身から直接《シリンダ》になれる進化元として活用します。単色マナ確保のために埋めた《シリンダ》を再利用できる点も優秀です。

2マナ+《シリンダ》よりも1マナ軽い6マナで進化元と《シリンダ》を揃えられる点が非常に強力。イザナミ》自身の効果と《シリンダ》が自身を参照するドローで最低2枚は山札を掘り進められるため、革命チェンジ先にアクセスしやすいです。

 

《奪取》系列→2体目の《奪取》系列or《メイデン》→《イザナミ》+《シリンダ》で4ターン目にワンショット打点を揃える動きもさることながら、仮にゲームを決めきれなくとも、革命チェンジに成功していれば、相手視点では盤面のクリーチャーと手札の《イザナミ》+《シリンダ》セットの両方に対応しなければいけないため、大きく行動を縛ることができます。

 

また、新規に出したクリーチャーから進化するため、このカードの効果で出す《シリンダ》は相手の《シャッフ》の影響を受けず、問題なく革命チェンジ可能です。

 

非常に強力なカードですが、踏み倒し効果が《稲妻テスタ》や《キャンベロ<レッゾ.Star>》などの影響を受けてしまうのは弱点。

このカードに頼らずとも《シリンダ》を召喚できるように、しっかり《奪取》やマナ加速に枠を割いた上で採用するべきです。

 

1番目の効果で除去としても転用できる上に、《ミラダンテⅫ》の圧力があることから進化できずに場に残っても腐りづらいため、今回は空いた枠にサブプランとして2枚採用しました。

 

《生命と大地と轟破の決断》×1

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革命チェンジを妨害する相手のクリーチャーを攻撃できるようにしたり、マナに置いた《シリンダ》を再利用できる非常に強力なカード。

自然単色マナで《キユリ》や《メイデン》をプレイしやすくなる上に、サブカラーが自然だけで済んでいるので序盤の動きを阻害せず、入れない理由はありません。

注意点としてはマナを減らしすぎる可能性があること。次のターン以降も《シリンダ》を使いまわすことを想定して、マナを減らしすぎないようにしましょう。

 

☆革命チェンジ先

《轟く革命 レッドギラゾーン》×4

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序盤はマナゾーンで自然マナとして働き、《キユリ》や《メイデン》の召喚に貢献します。革命チェンジ先は《メイデン》や《シリンダ》で後から引くことができるため、マナに埋めても大丈夫です。

また、マナを伸ばせる上に自然マナの供給が行いやすいため、後半は革命チェンジ元として召喚することが現実的になります。自身にスピードアタッカーを付与するテキストなので、《その子供、可憐につき》などを出されていても問題ありません。

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さらに、《シャッフ》を4枚採用していることから、《シャッフ》を直接フィニッシャーに転用できるこのカードはあればあるほど便利。

フィニッシャーやマナ基盤、革命チェンジ元など役割が多い上に、2枚で革命チェンジを繰り返せることも考えるとなるべく多くの枚数をゲームに絡めたいため最大枚数の4。

 

《時の法皇 ミラダンテⅫ》×1

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次の自分のターンを安全に迎えられる、《シリンダ》の革命2の弱点を補う優秀なフィニッシャー2号。

革命チェンジ先が両方手札にある場合はワンショットを狙える《レッドギラゾーン》か、安全に盾を攻撃した上で相手ターンをやり過ごせる《ミラダンテⅫ》という風に使い分けが可能です。

万が一革命チェンジできない場合に多色として濁った際は光マナがとても弱いものの、《レッドギラゾーン》を革命チェンジ元に換算しやすいこのデッキは決定力が高いこのカードを出しやすい構築になっているので、1枠を割くには十分な価値があります。

 

また、単体でT・ブレイクできる点も貴重。手札や盤面の状況から、次のターンにダイレクトアタックされることが確定していて、どうしても《レッドギラゾーン》でワンショットしないといけないなどの多少の例外を除き、このカードがあれば真っ先に革命チェンジするべきです。

《レッドギラゾーン》はこのカード以上の打点を作り出せる強力なフィニッシャーですが、革命チェンジ前のG・ストライクやトリガーに弱いという弱点は否めません。もし《シリンダ》が攻撃できなくなってしまっては、《シリンダ》を手札に返すことができず次のターンの動きがなくなります。そこでこのカードの3点で《シリンダ》を手札に戻して後続を確保しつつ、先にそれらのリスクを減らしておくというわけです。

先に使っては詰めに使えない点が気になるかもしれませんが、使い惜しみして追い込まれてしまう方がより苦しい展開になってしまいます。《オニカマス》や《キユリ》などの選ばれないクリーチャーに加えて《シャッフ》と《ツネキン》によるトリガークリーチャー・呪文ケアがあるため、次のターンに残り2枚のシールドをブレイクしてダイレクトアタックするのは容易。安心して革命チェンジしましょう。

 

☆防御札

《終末の時計 ザ・クロック》×4

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《ツネキン》が高い切り返し性能を持つため、次の自分のターンに《シリンダ》の革命2を発動できない場合にこのカードがS・トリガーしても、十分に巻き返しができると判断して確実にターンを得られるこのカードを選びました。

《シリンダ》を乗せられる上に《レッドギラゾーン》で2回攻撃できてカウンターからワンショットを狙うのに非常に役に立つため、水文明のクリーチャーであることは非常に重要です。

必要な対面には絶対に踏ませたいので4枚。

 

☆有用な採用候補カード

採用しても大きくデッキの動きを損なわない、かつ採用するメリットが特に大きいと感じたカードに絞ってご紹介。

今回は《シリンダ》のドロー枚数を最大化させるために《ネイチャー》以外の自然文明単色を排除し、《ツネキン》や《イザナミテラス》などの小回りが利くカードを優先したために不採用になりましたが、十分に採用に値するカードばかりです。

水文明単色→自然文明単色→多色の順に言及します。

特に自然文明単色のカードは《シリンダ》のドローには寄与しないものの、ゲーム中に使わないと判断した際には自然マナを作るために埋めて《キユリ》や《メイデン》を召喚しやすくなるため、より初動をプレイしやすくしたい方は《シリンダ》のドローのための水文明を削りすぎない範囲で投入するのもよいでしょう。

 

《「敬虔なる警官」》

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《モモキングダムX》や《カンゴク》、《デスマーチ》などの相手の戦略の中核を担うカードを止めるメタカードとして強力なのは間違いありませんが、ブレイクされなければ召喚されてしまうため、《奪取》の軽減対象である「各ターン最初のクリーチャー」としてカウントされてしまいます。

《ツネキン》や《シャッフ》などの続けて出したいクリーチャーを、通常通りのコストで召喚しなければならない点は非常にデッキと噛み合っていません。軽減があれば多色を置けたはずのタイミングで、単色マナを置く必要も出てきます。

 

さらに、あくまでギャラクシールドのコストが2であるだけで、召喚するコストは4と軽量《シリンダ》の進化元として見なすことはできません。

無理にこのカードをプレイすると、デッキの動きを低下させてしまいかねず、相手を止めるためのこのカードで自分の動きが鈍ってしまっては本末転倒です。

 

メタカードとしてこのカードが必要な高速デッキには、このカードほど完全なロックではなくとも、行動の選択肢を大きく狭めることができる《シャッフ》や《ツネキン》で対抗するという手段を取ることができます。

彼らを出しやすくする上に、万が一攻められてもG・ストライクで延命を行うことができる《Re:マイパッド》の方がより汎用性が高いです。

 

一方で「バウンスを行いながら、一時的にシールドを増やせる2コストカード」としての役割に重きを置くと、十分に採用を検討できるカードと言えます。

4キルルートも健在で、《奪取》→《メイデン》+《「警官」》と繋ぐことができれば、4ターン目のマナチャージこそ必須であるものの、メタクリーチャーを退場させた上で《「警官」》を《シリンダ》に進化させてワンショットを狙うことができます。

万が一勝負を決めきれなくとも、次のターンの再召喚を許さず打点形成を困難にした上でシールド追加によってワンショットを防ぐことができるのが非常に強力です。

 

バウンスとシールド追加がわずか2マナでできるだけでなく、事前に相手のクリーチャーを抑えることにも使用できるカードですが、《奪取》と相性が悪いという弱点は大きな懸念。

このカードを採用する際には、「ギャラクシールド」発動のためのマナの捻出と、《キユリ》の軽減を使えず、クリーチャーを召喚するためには単色を置かなければいけないという問題の両方を解決してくれる《メイデン》は必須級のサポートと言えるでしょう。

 

《サイバー・V・チューブ》

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3枚ドロー後に1枚捨てる効果で確実にハンドアドバンテージを獲得できる、《シリンダ》に勝るとも劣らないドロー性能を持つコマンドです。

さらにレイン・ボーナス下であれば、自身がディスカードを行った際に相手クリーチャーを1体バウンスするため革命チェンジを通しやすくなります。このカードを出す前のターンには、《キユリ》や《メイデン》、《ツネキン》などの多色クリーチャーを出せていることが多く、除去としても信頼が置けるカードです。

 

《キユリ》→《シャッフ》と繋いだ後の4ターン目に出せれば特に強力で、《レッドギラゾーン》を引き込みつつバウンス効果で横の《シャッフ》から革命チェンジを通しやすくなります。

《レッドギラゾーン》のおかげでスピードアタッカーを得たこのカードはそのターン中にWブレイクできるため、一気にシールドを攻撃することが可能です。

 

一枚で得られるアドバンテージが多く、強力なカードではありますが、レイン・ボーナス下のバウンスは強制であるため、登場時と選ばれた時にハンデスを行う《霊宝 ヒャクメ-4》を使う相手にプレイするかは十分に考える必要があります。

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《フェアリー・ギフト》

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最速で《シリンダ》を3ターン目に出して革命チェンジできる上振れムーブはありますが、次のターンには4マナしか使用することができないため、次の動きには繋がらないのが難点。《シリンダ》を召喚することができず、一度動きは止まってしまいます。

上振れを狙う札というより、《シリンダ》や《レッドギラゾーン》などの革命チェンジ元のクリーチャーのコストを下げて革命2による延命やワンショットを狙うことができる札と解釈した方がよいでしょう。

 

《葉鳴妖精ハキリ》

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攻撃すれば水文明のクリーチャーを召喚できるため、攻撃すればするほど《シリンダ》のドロー枚数を増やすことができます。召喚したばかりの水文明のクリーチャーを《シリンダ》に進化させて召喚酔いを消しつつ革命チェンジを狙う動きも強力です。

また、《レッドギラゾーン》とも相性がよく、再度攻撃する際に革命チェンジで手札に戻った《シャッフ》や《シリンダ》を召喚してアタッカーを増やす動きも見逃せません。

 

《龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ》

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《Re:マイパッド》で軽減できないものの、《シリンダ》以外の5マナの動きにもなる優秀なリソース獲得要員の上面と、《地封龍 ギャイア》や《メヂカラ・コバルト・カイザー》などの大型クリーチャーをマナに送りながら《シリンダ》や《シャッフ》などのコマンドを用意できる下面の両方を使える点が優秀です。

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上面を使うことで下面が強力になるため、採用する場合はなるべく複数枚を検討したいところ。

 

《大地門ライフ・ゲート》

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呪文であるものの、デッキに自然文明単色を確保しつつ「クリーチャーをバトルゾーンに残せるため腐りづらい」という点で非常に強力な一枚。

6コストという手打ちに耐えうるコスト帯から邪魔な中~大型クリーチャーを除去しつつ《シリンダ》を出して攻勢をかけられる上に、防御札としても《クロック》《シャッフ》《ツネキン》に加えて革命2下の《シリンダ》などでカウンターを狙うことができます。

先述の《マクスカルゴ》と違い、踏み倒しはマナに置いたクリーチャーのコストに依存するため、《とこしえの超人》がいる時に使いづらいのは難点です。

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《眼鏡妖精コモリ》

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今回はメタクリーチャーを多く積むことを優先したため入っていませんが、3コストマナ加速クリーチャー自体が強力なので、さらに再現性を高めたい方におすすめです。

3マナで召喚した時のバリューこそ《メイデン》に劣りますが、バズレンダの選択肢があるのが非常に強力。

特筆すべきは《奪取》→《ツネキン》or《シャッフ》と動いた次のターンの動きになる点。

メタクリーチャーで時間を稼ぎ、《コモリ》で手札の質を高めてから《シリンダ》+《レッドギラゾーン》のワンショットを狙うことができます。

ちょうど次のターンは《奪取》下で6マナになるため、2コスト+《シリンダ》ができるのも嬉しいところ。

 

《ウマキン☆プロジェクト》

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今回はサブプランに据えた《イザナミテラス》の枚数を増やす場合におススメしたい一枚です。

一度召喚すればカードを2枚見ることができるため、《シリンダ》と《イザナミ》を揃えやすくなります。自身もアタッカーとして強力で、《イザナミ》の効果で見たカードをマナに置き、《シリンダ》を手札から出していれば6マナに到達してWブレイクを決められる可能性があるのも見逃せません。

後半からはバズレンダを活かして《シリンダ》以上にアドバンテージを稼ぐこともできますが、加えるマナはタップインする点に要注意。《シリンダ》を探し、横のクリーチャーから進化させて革命2や最大打点の増強を狙うプランには少なくないマナを要します。

 

《ボルシャック・サイバーエクス》

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《レッドギラゾーン》、《ミラダンテⅫ》と相互に革命チェンジを行える「ファイナル革命を消費しない」革命チェンジ先の中で最も有用性が高い一枚です。

除去ができる点が非常に強力で、《シリンダ》を手札に戻しつつ次のターン以降の革命チェンジを阻害するクリーチャーを破壊したり、ディスペクターのEXライフを剥がして安全に相手の盾を減らすことができます。

また、《レッドギラゾーン》がいることから召喚も現実的であり、革命チェンジ元としても強力です。

強いて欠点があるとするなら、単体では決定力に欠ける点と水・火文明の多色が重い点でしょうか。前者はともかくとして、自然文明を作れないため序盤に置きづらいにもかかわらず、マナにタップインするのは序盤のクリーチャー展開を大きく阻害してしまいます。

 

おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました。お楽しみいただけたでしょうか。

この記事の内容が、皆様が水自然型シリンダミラダンテを組む一助となれば幸いです。

 

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また、当ブログの運営の他にも外部への寄稿や、この時勢で収録は滞っているものの、YouTubeへの動画投稿なども行っているので、興味が出た方はそちらもご覧ください。

地雷部-log俺フィーチャー#9キリフダッシュで大冒険、【ラムダビート】を組み上げろ!|地雷部Logデッキ支部|note

かにかまDM研究所 - YouTube

 

重ね重ねになりますが、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。お相手はかにかまでした。

次回の当ブログの更新としては、シリンダミラダンテ構築実践②と称して【火水光エヴォシリンダミラダンテ】か【準水単シリンダミラダンテ】の記事を予定しています。お楽しみに!

【動画あり】”記憶の紡ぎ 重音”+”大長老 ウェイヨウ”で安全ワンショット!”火光重音ウェイヨウ”【デュエマ】

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サムネ

メリークリスマス!かにかまです。皆様年末をいかがお過ごしですか?

僕は編集中の動画が間に合わないことを察して急いでこのブログを書いています。

さて、今日の主役はこちら。

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”記憶の紡ぎ 重音”。キズナプラスで文明を問わずコスト5以下の呪文を唱えられるカードです。

NEO進化クリーチャーとして出さないと召喚酔いをするため前もって進化元を用意する必要はありますが、超次元呪文や”「お前の相手はオレだ、ザ=デッドマン!」”、”MANGANO-CASTLE!”など詠唱範囲内には打点形成が得意なカードも多く、ワンショットを狙うことができます。

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さらに、このカードは種族にドラゴンを持つことから豊富なサポートを受けられます。

たとえば、”チャラ・ルピア”は2マナで”重音”を召喚可能にしてくれるため、4マナで進化元ごと”重音”を用意することができます。自分のバトルゾーンのクリーチャーを減らさずに打点増加に貢献してくれるのです。

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加えて、ドラゴン指定の革命チェンジもできますね。

”重音”自身はシールドを一枚しかブレイクできませんが、ドラゴン指定の革命チェンジは2枚以上ブレイクできるものが多いので打点形成力が上がります。

コスト4であるため”時の法皇 ミラダンテⅫ”には革命チェンジできないものの、ワンショットを強く補佐してくれるドラゴンがいます。それが”大長老 ウェイヨウ”。

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出た時に多色のカードを全てマナゾーンに置き、マナゾーンにカードが置かれた時に自分のクリーチャーを選ばれなくする常在型能力を持ちます。

”重音”はキズナプラスの発動のために進化元を墓地に置くため、先述の”チャラ”など多色から進化すれば墓地に行った進化元をそのままマナに置くことができます。

多色から進化した”重音”の攻撃時にこのカードの革命チェンジ宣言を行うと、”重音”が呪文を詠唱して手札に戻り、”ウェイヨウ”がマナを(最低)1枚増やし、自分のクリーチャー1体を選ばれなくしてWブレイクを決めてきます。

”重音”で唱えた呪文から出てきた強力なクリーチャーを、シールド・トリガーやガード・ストライクから守ることができるのです。選ばれないクリーチャー軍団で一気に勝負を決めてしまいましょう。

さて、ここまでデッキの強い動きを紹介してきましたが、「要求値の多さ」はどうしても気になる所ですね。

ここで多色進化元として優秀なのが”天雷の導士アヴァラルド公”と”U・S・A・NNYAA”。

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どちらも”重音”の多色進化元になりつつ、それぞれ手札補充とルーティングで手札の質を向上させられます。”重音”で唱えられる呪文を加えやすいこの2種は非常に強力な進化元です。

 

上記のシナジーをまとめ上げ、デッキにしたものがこちらになります。

 

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☆デッキレシピ

※一部動画で使用したものと異なります。ご了承ください。

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☆採用理由

☆主要パーツ~呪文詠唱&革命チェンジ~

記憶の紡ぎ 重音×4

このデッキのコンセプト、当然4枚。

”ウェイヨウ”が手札になく、”重音”本人が盾をブレイクしなければいけなくなっても、”MANGANO-CASTLE!”の出力や”ガイギンガ”のプレッシャー、相手のトリガー運次第でなんとかなります。

注意点がひとつあり、基本的にNEO進化で出す都合上盤面のクリーチャーが増えているわけではありません。”「お前の相手は」”を唱えて”ガイギンガ”を狙う際は進化元とは別にバトルゾーンに”ガイハート”を装備させるクリーチャーを用意する必要があります

そのため、”重音”のみがバトルゾーンにいる時に攻め込むのはおススメできません。”チャラ”を絡めて3ターン目に出すより、しっかり手札と盤面を整えて4ターン目に出しましょう。(備考:自分が先攻3ターン目で、相手が後攻3ターン目に”可憐につき”でタップインさせてきそうな時に先に召喚しておくなどの例外はあり)

滅多にありませんが、2体並べば「キズナプラス」で1体の攻撃時に効果を2回発動可能です。”チャラ”が絡んだ時のために覚えておきましょう。


大長老 ウェイヨウ×3

キズナプラスや”U・S・A・NNYAA”で墓地に置いた多色呪文を利用し、自分のクリーチャーを選ばれなくします。”「お前の相手は」”の効果で”ガイハート”をつけたクリーチャーや”MANGANO-CASTLE!”で出たGRクリーチャーを選択し、次の攻撃を安全に通す手伝いを行いながら自身はWブレイクを行えるのが非常に強力です。

基本的に”重音”を引いた上で使うカードであり、かつ火文明を持たない多色なので手札でダブるのを防ぐために3枚に抑えています。

 

魔軸の鎖 カメカメン×4

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2ターン目にクリーチャーを召喚しておけばこのカードと”「お前の相手は」”で3ターン目に”ガイギンガ”を建てることができるのが非常に強力であると判断したため4枚フルに採用しました。

呪文を唱えない時はドロー効果があるものの、生き残っていてほしい”チャラ”スタートの時はあまり3ターン目に使いたいカードではありません。他の2コストや”アヴァラルド”のプレイを優先しましょう。

また、”重音”と共にバトルゾーンにいる状況下で、このカードの詠唱先の呪文がない時のプレイングも難しいところです。

打点形成力が高く、何としてでも唱えたい二大巨頭の”「お前の相手は」”と”MANGANO-CASTLE!”は共に4コストであるため”カメカメン”でも唱えられるのがポイントになります。

”ジャミング・チャフ”などの5コスト呪文によってアドバンテージを獲得できる場合は先にドロー効果がある”重音”を処理して”カメカメン”のためのドローに使えますし、逆に”重音”でも唱えられる呪文がない場合は先に”カメカメン”でドローを行い、次に”重音”を処理することで呪文を唱える前に2回のドローを挟む…といった風に柔軟にプレイを分岐させましょう。

 

☆”重音”の詠唱先

爆龍覇 リンクウッド/「お前の相手はオレだ、ザ=デッドマン!」 ×4

メインで使うのは下面。”ガイハート”をつけて強力アタッカー”ガイギンガ”を呼び出すのが基本プランですが、”ガイアール”や”パーフェクト”といった状況に応じたカードを使えるのもこのカードの魅力。注意点として、ターン中2回目の攻撃時に唱えても”ガイハート”は龍解させられないので注意しましょう!

上面で出してもデッキトップが自身や”重音”、”ウェイヨウ”であれば手札に加わるため腐りません。

 

MANGANO-CASTLE!×4

最低でも相手の盾を2枚削ることができる強力呪文。

本構築では単体でWブレイカーのクリーチャーとこのカードを再詠唱できる”ダンダルダ”のための4コストジョーカーズを採用しています。

十分な用意ができていない3マナ時に”カメカメン”で唱えても”グッドルッキン”はマナドライブ条件を達成していませんし、4ターン目に抱えておきたいカードがあるにもかかわらず”ドーピードープ”が出るなど不十分な出力に終わりがちです。なるべく”重音”が出る4ターン目など、一気にとどめを刺せるような時に使うのがベター。

 

超次元ムシャ・ホール×2

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打点形成をデッキ外部に依存するこのデッキは、”とこしえの超人”などのメタクリーチャーを苦手としています。”重音”から”アルカディア・エッグ”を撃てば”とこしえ”は破壊できますが、お世辞にも強い動きではありません。

そこでメタカードの除去に加えて、”勝利のガイアール・カイザー”を出してスピードアタッカーの供給を行えるこのカードを採用しました。”重音”から唱えつつ”ウェイヨウ”の革命チェンジを宣言した時は、”ウェイヨウ”の着地を妨げる”ミクセル”や”赤い稲妻 テスタ・ロッサ”を除去してWブレイクを決めることもできます。

火文明単色であるため序盤の”U・S・A・NNYAA”プレイに貢献することもできる上に、”勝利のガイアール”が”ウェイヨウ”に革命チェンジできるのも〇。

5コストと”カメカメン”で唱えられず、手撃ちするには重いカードであるため2枚の採用に抑えています。

 

生命と大地と轟破の決断×1(殿堂入り)

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マナから進化元ごと”重音”をバトルゾーンに呼び出すことができる上に、”重音”から唱えられるので勿論採用。”ウェイヨウ”採用で自然マナを作ることができたため、最悪手札から撃つこともできます。

 

☆”重音”の進化元

奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ×4

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”重音”が出るまでの時間稼ぎとして使用します。このデッキだと”ウェイヨウ”で場持ちをよくすることも可能です。
”重音”から”チャフ”を唱えることもできるため、一気にワンショットを狙う際は”「お前の相手は」”や”MANGANO-CASTLE!”を使い、呪文が危険な時はこのカード…というように使い分けができるのもいいですね。

”アヴァラルド公”で手札に加わる単色である点も〇。

 

チャラ・ルピア×4

類似カードとして”アヴァラルド”などのコストも減らせる”爆衆聖者 トップアイト”がありますが、他のクリーチャーには効果が及ばないものの”重音”を2コストで出せるこのカードを優先しています。

これは同一ターンに「多色の2マナ進化元+”重音”」という順番で展開したい時に、”トップアイト”では要求するマナの数が格段に増えてしまうのが理由となります。

”トップアイト”は「多色の2マナ進化元」で「1体目」が消費されてしまうため2コストで召喚した上で”重音”に4コストを要するため合計6マナを要します。一方、”チャラ”は常に”重音”のコストを2に下げるため、多色進化元を2コストで出した時も問題なく2マナで”重音”を重ねられます。

主な使い方は2ターン目に出して2ターン生き残ってもらうことに期待するか、4ターン目にこのカード+”重音”と繋いで”重音”を4マナSAとして扱うかになります。

3ターン目に出すパターンは”アヴァラルド”による手札補充が狙えない時や、4ターン目に”U・S・A・NNYAA”+”重音”を狙えることが明らかな時です。

このカードのサポートに対応する強力なカードは”重音”だけなので使わない時の見極めが肝心です。4ターンキルを狙うなら、3ターン目までに使用するか否かの判断を行うのがいいでしょう。

 

U・S・A・NNYAA×4

2ターン目、3ターン目のどちらで出しても一定の活躍が見込めるカードです。

2ターン目にルーターとして”アヴァラルド”に繋ぐもよし、3ターン目に多色をマナや墓地に逃がしつつ”重音”を探すもよしです。墓地に置いた多色も”ウェイヨウ”でマナに置けるので無駄がありませんね。

 

天雷の導士アヴァラルド公/魔弾アルカディア・エッグ×4

上面は最大3枚の手札補充を狙える進化元。”「お前の相手は」”や”MANGANO-CASTLE!”といった詠唱先を拾いやすい1枚になっています。手札の要求値が高いデッキなので、マナに置ける単色カードを手札に加えやすいのも大きなポイントです。

下面は最低限の受け札になります。トリガーで唱えていれば”ウェイヨウ”でマナにおKるカードが増えるのもおいしいですね。

このカードはアドバンテージ獲得に長ける一方で、動きの中核となる”重音”をデッキボトムに送ってしまう上に、2→3でプレイする際は3ターン目までで2回単色をマナに置かなければいけません。上記の”U・S・A・NNYAA”にはないデメリットになります。

3ターン目に両方が揃っている場合は。手札と公開領域を見渡し、必要なカードに応じてプレイを変えましょう。

”重音”が既に手札にある場合はマナに置くための単色+詠唱先の呪文をセットで手札に加えやすい”アヴァラルド”、”重音”がない場合や多色詰まりが起きている際には多色を埋めながら”重音”を引き込める”U・S・A・NNYAA”をプレイしましょう。

 

「火球の祈り手」&「伝承の語り部」×2

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気持ち程度の受け札兼カウンター用。基本的には進化元ごと”重音”を踏み倒すのが狙いです。”アヴァラルド”で手札に加わるわけではないので手札要求も激しく、あくまで空いた2枠に「ワンチャンを狙えるカード」として採用した形になります。

 

☆超次元ゾーン

※動画のものとは一部異なります。また、このデッキにおいて使用する可能性がある面のみの記載になります。ご了承ください。

銀河大剣 ガイハート/熱血星龍 ガイギンガ×2

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”ガイギンガ”が選ばれないフィニッシャーとして非常に強力です。その龍解に必要な”ガイハート”をつけたクリーチャーを”ウェイヨウ”で守れるため、一度”ガイギンガ”が龍解すればそのままゲームエンド一直線です。

1体”ガイギンガ”が出ても凌がれた際に”「お前の相手は」”でスピードアタッカーを作れるカードとして使いたい盤面を想定し、2枚採用しています。

 

将龍剣 ガイアール/猛烈将龍 ガイバーン×1

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”「お前の相手は」”からバトルを飛ばせます。このデッキのクリーチャーがお世辞にもパワーが高いとは言えませんが、小型クリーチャー程度であれば処理できるものもあるはずです。必要になった時に使えるという超次元の特性を活用しましょう。

 

銀河剣 プロトハート/星龍解 ガイギンガ・ソウル×1

全体タップ系トリガーのケアに使えればと思い採用しています。

 

不滅槍 パーフェクト/天命王 エバーラスト×1

”熱血の物語”に対する耐性が欲しかったのでこれ。”プロト・ギガハート”の方がベター…?

 

灼熱のリュウセイ・ボルケーノ×1

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除去が得意なデッキではないので、相手依存ではあるものの詰む盤面を減らせればよいと考えて採用しています。Wブレイカーではないので注意。

 

勝利のガイアール・カイザー×1

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”ムシャ・ホール”からバトルゾーンに出せるスピードアタッカーです。これがあるから”ムシャ・ホール”を採用していますね。

 

時空の司令官 コンボイ・トレーラー×1

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”ムシャ・ホール”から出せるブロッカー。慎重にゲームメイクをしていく際には必要かなと考え1枠。

 

☆超GRゾーン

ドドド・ドーピードープ

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手札は減るものの、Wブレイクとパワーラインの高さが魅力的。ただし、盤面が整っていない時に出てくると後続分のリソースを切らすか無駄撃ちの嫌なニ択になってしまうので、これが捲れてもよいようなゲームプランを取りましょう。

 

グッドルッキン・ブラボー

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スパークケアができるアタッカー。マナドライブ4を満たしていない時に出てきても困るので、やはり4コスト貯めてから”MANGANO-CASTLE!”を撃つことを推奨しています。

 

ド級 ダテンクウェールB

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”ダンダルダ”で手札に戻すこともできるWブレイカーで、ガツガツ殴るこのデッキでは強制攻撃のデメリットも控えめ。なるべくこれが捲れてほしい。

 

超Ω級 ダルタニックB

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”ダンダルダ”の邪魔をしないアタッカーであり、”アヴァラルド”で手札が潤っていればWブレイカーにもなる可能性も秘めているので採用しました。

 

全能ゼンノー

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”ダンダルダ”を阻害しないコストである上に、相手の”クロック”がトリガーした時に、”クロック”の裏目を残せるのも強力だと思い採用しています。

 

無限合体ダンダルダBB

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”MANGANO-CASTLE!”連打機。GRの中でも特に爆発力が高いので、このカードに寄せる価値は十分にあるはず。

 

☆デッキの回し方をおさらい!

まずはダイレクトアタックを決めやすいように2ターン目、3ターン目とクリーチャーを並べていきましょう。その中で手札補充やルーティングを行い、”重音”を出す準備を整えます。

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重音”の攻撃に成功したら一気にワンショットを狙いましょう!

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2回の攻撃で強力フィニッシャー”ガイギンガ”を建てられる”「お前の相手はオレだ、ザ=デッドマン!」”やGRクリーチャーで攻め込める”MANGANO-CASTLE!”で打点を増やします。

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さらに”重音”の攻撃時に”大長老 ウェイヨウ”を革命チェンジできれば”ガイハート”をつけたクリーチャーやGRクリーチャーを受け札の脅威から防御可能!

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攻撃を安全に通し、そのままダイレクトアタックを決めましょう。

 

☆おわりに

ご覧いただきありがとうございました。

呪文と革命チェンジで一気にワンショットを決める面白いデッキになっております。
多色化した”アヴァラルド公”の使い方はかなりおしゃれに仕上がっており、面白い動きを見せることができたかと思います。

私が管理人を務めるチャンネル「かにかまDM研究所」ではこのデッキを使用した対戦動画も公開されておりますので、是非ご覧ください。

【デュエマ】デュエキングの”アヴァラルド公”で強化された”重音”で強力呪文を撃つ2周年記念動画【対戦動画】 - YouTube
チャンネル登録やコメントを頂けると励みになります。

それでは、あらためましてありがとうございました!よいお年を!

 

☆その他”重音”と相性がよいカードについて(12/25時点未完成部分。後日追記予定)

ナゾの光・リリアン

 

T・T・T

 

禁断竜秘伝エターナルプレミアムズ

 

エヴォ・ルピア

 

ジャスティス・フォース

 

ラッシュ”ATK”ワイルド

 

音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ/「未来から来る、だからミラクル」