kanizaのブログ

コンピュータ、ソフトウェア、映画、音楽関連や家族のことなど、思いついたことを書きます。

映画「オッペンハイマー」

このあいだ映画「オッペンハイマー」を見てきた。3時間と長いし、テーマは重いしで、ちょっと躊躇する部分もなくはなかったが、映画館で見て本当に良かった。正方形映像の部分もけっこうあったり、音が重要な役割を担っていたのでIMAXの価値もあったと思う(高いけど)。クリストファー・ノーラン作品ではよく見るキリアン・マーフィーがついに主役で、しかも素晴らしい演技を見せた点も嬉しいポイント。オスカー受賞おめでとう。

正直、登場人物も台詞も膨大なのでまだ消化しきれていない。今後、背景情報を調べたり再度鑑賞したりしながら理解を深めていくことになるのだろう。

科学的・技術的にできることと、倫理的にやっていいことの違い。核兵器の開発は、以前の世界とは違う世界を生み出してしまったわけだよね。日本は3回にわたって核兵器の直接の被害を受けている。

昨今、いわゆるAIと倫理の議論もあって、生成系AIの登場以前と登場以後で、どういう風に世界が変わっていくのか、まだよくわからない...うーん....というようなことも考えさせてくれる映画であった。

扱われているテーマは核物理学、量子力学、戦争など高度で多岐にわたる。これを機会に量子力学を学ぶ人が増えたりしたら面白い。

事前に、核分裂核融合の概要など知っておくとより楽しめるので、たてはまさんの予習動画は見ておくのがおすすめ。あと、2本目に挙げる「ネタバレあり」のほうも、事前に見ても問題ないというか、むしろ見ておいたほうがいいと思う(僕は映画鑑賞後に見た)。冒頭、たてはまさんも言っているとおり、この映画は歴史的事実を元にしていてストーリー的などんでん返しがあるとかいう話ではないので、ネタバレといってもね、という。

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Netflix版ドラマ「三体」

けっこう前だが一通り見たのでメモ。原作三部作は読んであって、テンセント版も見ている。

テンセント版は原作の第一部を忠実に映像化していたが、Netflix版は全世界向けドラマシリーズとして大幅に構成を変えてある。そのあたりは予告編からも明らかだったので、どう変えてあるのか興味を持ちつつ見た。

なるほどー、と納得する再構成ぶり。場所も、登場人物どうしの関係も、時間軸も、すっかり変えてあるが、たしかに三体だ。これはすごいなと驚いた。さすがゲーム・オブ・スローンズの制作陣、考え抜いてある。ゲースロの俳優さんも何人か出ていて微笑ましかった。雀聖下が今回も(以下略)

原作もテンセント版も長いが、Netflix版はかなり圧縮してあるのでとっつきやすい。原作には尻込みしていた知人の中にもNetflixドラマ版は大いに楽しんだ人がけっこういた。とはいえ三部作すべてを描ききっているわけではないので続編が待たれるところ。はやく続きが知りたかったら原作をどうぞ。ドラマで概要と面白さのキモをつかんでから原作を読んだほうがいいと思う。

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ドラマ版「Fallout」を見た

Amazonプライムのドラマ版「Fallout」を見た。

僕が遊んだゲームのFallout 4とは違うストーリーながら、正義が入り乱れる面白さや展開の意外性をうまくドラマとして表現している。

カイル・マクラクランが出ているのに別の登場人物に「クーパー」がいるのが面白い。クーパーといえばカイル・マクラクランカイル・マクラクランといえばクーパー。でも今作は違う。あと「ルーツ(ROOTS)」のキジー役のレスリー・アガムスも、わりと重要な役で出演している。夫婦で見ながら「これキジーじゃね?」「やっぱりキジーだ」となってた。

見ていて、Apple TV+の「サイロ」を思い出すことが多かった。Vaultとサイロのコンセプトはけっこう似ている。

PS4でゲームのFallout 4を遊んでいたのは、もう4〜5年前かな。それまでWii UやSwitchのゲームで満足していたので、洋ゲー恐るべしと感激したものだ。

はやくドラマの続きを!

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ドラクエ2

ドラクエ2をクリアした。だいぶ前にPS4ドラクエ1をクリアして、ドラクエ2はSwitch版で遊んだ。

実は、ドラクエ3で遊びたいと思っていた。ドラクエ3はオリジナルのファミコン版しか遊んだことがなくて、学生時代にスーファミ版の評判を聞きつつも、遊べずじまいだった。ドラクエ3ってどこでどう遊べるのかよく知らなかったのだが、気付いてみたら普通にSwitch版があるではないか。

だが、3の前に2をクリアしておくのが筋だろうということで、2を開始。ドラクエ2は、元のファミコン版でも遊んだし、スーファミ版の「ドラクエI・II」で遊んで以来だな。

前にも書いたかもしれないが、ドラクエ2の発売当時、入手するのにずいぶん苦労した。予約もしていなかったので、地元の店はどこに行っても売り切れ。最終的に、埼玉で家電量販店の仕事をしていた叔父さんに手に入れてもらった。その節はありがとうございました。手に入れてもらったドラクエ2が僕の手元に届くまでにも色々あったのだが、それはまたいずれ。

久々にプレイしたドラクエ2は、ファミコン版に比べるとずいぶんと遊びやすくなっていて、案外すんなりとクリアまで行けた。途中、大灯台のあたりなどで攻略サイトを参考にしたけれど。ファミコン版の頃は長い長い「復活の呪文」でも苦労したので、それがなくなっただけでも100倍くらい遊びやすくなっているよね。ゲームバランス的にもだいぶ調整されているのではないか。ちなみにキャラの名前は「トンヌラ」と「サマンサ」だった。

過去のプレイ経験による中途半端な記憶があるのが逆効果になっていることがあった。次に行くべき場所がだいたいわかるので、探索がおろそかになる。ちょっと寄り道して見て回ると祠があったりして、ヒントをもらえるのに、一目散に次の町に行ってしまうの「あれ?次どうするんだっけ?」となる。

遊びやすさについては、遠い記憶の中のスーファミ版「I・II」でも感じた気がする。例えば次のようなところ。

  • ルーラで行き先を選べるようになっている。ファミコン版は最後に復活の呪文を聞いた場所だったはず
  • 「ちからのたね」などでステータス強化できる。たね系は3からだったはず
  • ルプガナでのグレムリンはもっと苦労したような
  • ロンダルキアに行く洞窟で一度落ちた落とし穴が見える。ファミコン版では見えないので何度も同じ穴に落ちた
  • コマンドで指定した敵を攻撃する前に倒したら、自動的に別の敵を攻撃するようになった

ウィキペディアで確認すると、実際にそのように仕様が変わっているとのこと。ルプガナについてはファミコン版では復活の呪文を聞くことできず、全滅するとムーンペタまで戻されていたようだ。そうだったかも。とにかく苦労した記憶がある。

シナリオデザインはさすがドラクエだけあってよくできている。さっきも書いたように、いい感じでヒントがあるし、カギを手に入れると情報やアイテムが手に入って一気に進んで気持ちいい。最近のRPGに比べればコンパクトにまとまっていて程よい時間(10時間ちょっとくらい?)でクリアまでいける。ドラクエ4以降は仲間が自動で攻撃するようになって、その思い通りにならなさや、絶妙なタイミングでの回復魔法などの楽しさがあるが、2や3の自分で指定するスタイルも、作戦どおりに無駄なく敵を全滅できたりすると嬉しい。

相変わらず苦労したのは、ランダムエンカウント率の高さ。とにかく敵に出会う。海の探索はトヘロスがないと敵が出まくって苦痛でしかないが、トヘロスの効果もすぐ切れるので何回もトヘロストヘロスと唱える羽目になる。

あと途中でトンヌラが突然いなくなって「どうした?バグか?」なんて思ってしまったが、単にシナリオ上のイベントであった。メッセージをよく読もう。

高難度で伝説となっているロンダルキアへの洞窟もけっこう迷った。迷った末にロンダルキアに辿りついても、祠につくまでに強敵がじゃんじゃん出てきて辛い。ロンダルキアの祠からハーゴンの城も遠いし敵がじゃんじゃん出てきて辛い。

フィールドで苦労しているようではラスボス戦は勝てないだろうから、まだまだレベル上げしなくちゃだなーと思いつつ、とりあえずラスボスのところを目指して、無理せず帰ってこようと進んでいったら、わりとあっさりラスボスまで行って、勝利してしまった。いのりのゆびわが壊れなかったのと、肝心なところでラスボスがスクルトやらルカナンを唱えてくれたのに救われた。炎だけ吹かれてたらすぐにパーティ全滅してただろうけどね。このあたりもバランス調整か。ファミコン版ではラスボスがベホマ唱えていてらしい。そりゃ心が折れる

とにもかくにも2をクリアしたので、心置きなくSwitch版の3をプレイできるというもの。ロトシリーズはいいよねぇ。

デジタル領収証

会社で働いていると経費精算は避けて通れない。立て替えた金額と領収証、目的などを提出すると、後日口座に振り込まれる。

僕にとって経費精算はずっと苦痛であったが、昨今は電子ファイルの提出で済むようになったりして、だいぶ簡素化されてきて喜ばしい。でも、提出する電子ファイルは相変わらず紙の領収証をスキャナで取り込んだ画像ファイルだったり、良くてもPDFで発行されたファイルだったりする。そして割とがんばって紙をスキャンしても、システムが解像度が足りないと言ってきたりしてやり直すはめになったりする。

そろそろ、数値や発行元を記録したデータファイル(XMLJSONなど)での提出にならないものか。

現状では画像ファイルやPDFからOCRやら機械学習で必要なデータを自動的に読み取ったりするのだろうが、エネルギーの浪費だと感じてしまう。データファイルの真正性さえ担保できれば、そこにあるデータを粛々と読み取って処理すればよい。

紙の領収証にやたら凝っているものが多いのは、真正性を見た目で確保する意味合いもあるのだろう。正式っぽく見えるし、偽造が難しくなる。

領収証はまだまだの状況である一方、もうひとつの苦痛である年末調整はだいぶ状況が進んだ感がある。

2〜3年前から、保険料の証明書は各保険会社が発行するXMLファイルの提出となっている。以前は届いたハガキを書類といっしょに提出していた。

また、書類そのものも会社で導入しているWebサービス上で作れるようになった。基本的なデータは会計情報から既に入力済みなので、必要なところだけ修正すれば完成する。以前は手書きで住所やら保険料金を書いて、紙に書いてある式で計算していたことを思えば素晴らしい進歩だ。

話を戻して、領収証をデータファイル化できると良い的な話はとっくの昔から言われていることで、さまざまな取り組みがなされているはずだが、温かい煮卵を出すのと同様、難しいところがあるのだろう。僕も17年前にブログ記事を書いていた。

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こういう経費精算のような、誰もが避けられず、かつ本質がデジタルデータ処理である業務をきっちりデジタル化していく取り組みが社会を前進させていくと思うんだよね。

煮卵の温度

ラーメン屋さんで、煮卵入りのメニューがあったり、トッピングで煮卵が選べる店は少なくない。

煮卵はラーメンにとてもよく合いそうだし、栄養価も高まりそうなのでわりとよく注文する。でも実際に出てくるラーメンの煮卵を食べて残念に思ってしまうことが多い。煮卵が冷たいのだ。

煮卵といえば、ヘタをすれば口の中をヤケドしそうなイメージすらある。でも、ラーメンに載っている煮卵はだいたいの場合、冷たい。

おそらく、調理済みの煮卵が冷蔵で保存してあって、それをラーメンに載せるのだろうと想像している。だから冷たいのは仕方がない、のか。

熱々でなくてもいい。煮卵が温かいラーメンを出してくれれば、それだけで僕のそのお店の評価はグッと上がる。

でも難しいんでしょうね。

源氏物語とEmacs

大河ドラマの影響で源氏物語が話題になっている。

僕が愛するテキストエディタGNU Emacsは当初日本語を扱えなかったのだが、半田剣一さんをはじめとする方々のおかげで多言語に対応し日本語も使えるようになった。そのGNU Emacsの多言語拡張の名前がMule(ミュール)で、Muleのバージョンは源氏物語から名付けられていた。

僕が初めて使ったMuleGNU Emacs 19.28 / Mule 2.3(末摘花)だったと記憶している。その後、Muleは紅葉賀、花宴、葵、賢木、花散里まで進んだ。

Muleは00年代にGNU Emacsに完全に統合されて、2009年のEmacs 23でMule 6.0(花散里)になってからバージョンは更新されていない。

それにしても源氏物語から名付けるってセンスいいよね。

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