ヘナチョコ夫とわたし

メンタル最弱な夫とそれを支える妻の波乱爆笑の記録

            

⑤じっと待つ

ヘナチョコ夫である旦那くん、最近はすこぶる調子が良い。

どうしたんだろう?

相変わらず、失敗をしたり、準備が間に合わず焦ったりしていますが、

「まぁ、なるようになるか」

と開き直ることができるようになりました。

 

すばらしいことだ・・・!!!

 

なんで調子がいいのだろうかと考えていたのだけど、

職場環境に慣れてきたことが大きいのかな?

 

旦那くんの調子が良いと、私の調子もいいものです。

精神不安定なのは、旦那くんに左右される私の方かもしれません・・・・!!

 

ここに至るまで、いろいろなことを(ひとり)応援プロジェクトと題してやってきたけど、

(とにかく動いてないと、こっちの気が狂いそうだったのだ!(笑))

結局のところ、本人の心の持ちようですね←

(そんなこと言ったら、元も子もないけど(笑))

 

私がばだばだあがいたって、どうにもならないのかもしれない。

「じっと待つ」

ということに尽きるのかもしれません。

 

でも、そんな大人な対応ができない未熟な妻は、

私にできることはないかと、どだばたどたばた。

 

 

「慣れ」が解決してくれるものもあると信じて、

「じっと待つ」という姿勢(これが一番難しいと思うのは私だけだろうか!!)

も大切なのかも…と感じる今日この頃です。

 

今日は短め。

kaohisaでした。

 

 

④魔法のワイシャツをつくる

なかなかお久しぶりになってしまいました。

近頃は、7ヶ月の娘がハイハイをマスターして活動的になり、

お昼寝をなかなかしてくれなくて、更新ができずにいました。

 

それと、まぁ、ヘナチョコ夫である旦那くんの調子もまずまずよくて、

ここに書くような、旦那くんへの応援作戦もあまり必要なくなったりして・・・

旦那くんも、成長しました。よかったよかった。

 

・・・でも、このブログは、一応、私の旦那くん応援プロジェクトの軌跡を残しておくものでもあるので、過去から今もずっと実践している応援作戦のひとつを書いておくことにします。

 

<ヘナチョコ夫の応援プロジェクト>

①前向きな言葉の力をかりる

②黒い犬を受け入れる

③修造パワーをかりる

 

とやってきて、4つめは

④魔法のワイシャツをつくる

 

です。

別に、たいしたことじゃありません。

アイロンがけをするだけです。

 

小学校の教師である旦那くんは、

失敗してはいけない、他の先生に迷惑をかけちゃいけない、何より子どもたちに迷惑をかけられない・・・

とがんじがらめに苦しんで、

寝る間も惜しんで必死に教材研究して、教具を準備して、

それで、やっぱり、うまくいかず、落ち込んで、落ち込んで、落ち込んで、

「学校にいきたくない」

と毎朝のように憂鬱モード

 

ほんっとに、暗い顔。

やる気のない、生気のない、なんとも悲しい顔。

 

そんな旦那くんをそばで見ているだけしかできない嫁の私は、もう神頼みのつもりで

旦那くんのワイシャツを毎朝、

「元気がでますように。」

「今日はいい日になりますように。」

と、念を込めてアイロンがけ。

 

そして、しわも伸びて着心地のいいワイシャツを旦那くんに

「はい、これ、『とにかく元気がでる』ワイシャツ」

と言って手渡す。

 

とにかく元気がでるワイシャツだから、

<袖を通したら、なんだか知らないけど、とにかく元気が湧いてきて

「なんとかなるか」

と開き直って気もちを楽にもって、出勤できる魔法のワイシャツ>

という勝手な設定。

 

旦那くんも、最初は、「ありがとう」とだけつぶやいて、

袖を通して、しぶしぶ学校へ。

でも、次の日も、その次の日も、『とにかく元気がでるワイシャツだ』と渡されるワイシャツに、だんだん、ホッとした表情。

そして、調子がいい時は、袖を通して「うぉ~~~!」と元気が出たアピールもしてくれるようになりました。

 

なんて、単純なんだ!!(笑)

いや、その単純さゆえに、このワイシャツの効果が発揮されているのかもしれませんね。

 

でも、しわも伸びた着心地のいいワイシャツに袖を通すと、

誰でも気持ちもシャンとなるものですよね。

 

「大丈夫だよ!」

と誰かに応援してもらっているような、そんな気持ちになってくれればいいなと思って、

 

今日も、『とにかく元気がでる』魔法のワイシャツをつくっています。

 

 

 

 

 

③ 修造パワーを借りる

ヘナチョコ夫の応援プロジェクトを開始してから、どれくらい経った頃か、

 

とにかくメンタルをもう少し強く持ってもらうために、

まず考え方を前向きにしていかないと!という気持ちから、

前向きな言葉を自然に意識できる方法はないかと考えていました。

 

前にも書きましたが、

前向きな言葉は口にだすだけで、目にするだけで、耳にするだけで、

本当に考え方も前向きになってくる、と思っています。

 

だから、インターネットや本屋さんで、

前向きな素敵な言葉を探していました。

 

最近はネットですぐにいろいろ出てきますね。

元気になるような格言や名言がいっぱい!

 

それを、どのような形で、旦那くんにアプローチしようか考えていたとき

 

ふと本屋さんで見つけました。

 

松岡修造さんの日めくりカレンダー

その名も「まいにち、修造!」

 

(日めくり)まいにち、修造!

(日めくり)まいにち、修造!

 

 

熱血で知られる松岡修造さんですが、

実は弱いメンタルを、前向きな言葉の力を借りて強くしているのだそうです。

 

これだ!と思いました。

これをトイレにおいて、一日一日、めくってみました。

 

 

これが、うちの旦那くんには大正解でした!

 

ある朝、トイレから出てきて、

背筋をピンと伸ばして、何かこちらにアピールしてくる旦那くん。

 

ん?っと考えていると、旦那くんのアピールの意味が分かりました。

 

その日の修造カレンダーの一言は、

『心の背筋を伸ばせ!』

背中を丸めて、下ばかり見ていると、心は後ろ向きになり、弱気な言葉しか出てこなくなる。常にいい姿勢で顔をあげていれば、心は前向きになり、元気な言葉しか出てこなくなるんだ。心も体も背筋を伸ばせ!

 

らしいのです。

トイレから出るなり、背筋をピンと伸ばして見て!といわんばかりにアピールしてくる旦那くんに、わたしは笑ってしまいました。

 

久しぶりに、お茶目な旦那くんを見た気がしました。

うつむいて、ため息ばかりの旦那くんの顔に

少しずつ温かさが戻ってきたような感じでした。

 

(ただ、うつ気味の旦那くんを心配して元気がでるように力をつくしてきたつもりの妻としては、修造に負けた感じも、否めません。(笑))

 

もし、ご家族や身近な人に

元気がない、前に進めず悩んでいるような方がいらっしゃったら、

修造パワーも借りてみるのも、一つの手かもしれません。

 

『崖っぷち、だ~い好き!』

家族と一緒なら、乗り越えられるさ!

② 黒い犬を受け入れる

メンタル最弱の旦那くんを支えると決めてから、

 

根気よく、前向きな言葉をしつこく伝えていくことを続けていた私

 

でも、時に、それはやっぱり、旦那くんの気に障ることも。

 

 

「わかってる!」

「もういい!」

 

 

あ、ちょっと怒らせたな、と思ったら、

ちょっと身をひいて、距離をおいて・・・の繰り返しだった。

 

それだけだったらよかったけど、

ある朝、事件はおきた。

 

出勤前の支度をしながら、

学校に行きたくない行きたくない行きたくない気持ちを抱えた旦那くんの口から、

 

「お金を稼がないといけないから、働いているだけ」

「家族を養わないといけないから、お金が必要だから」

 

と発せられたとき、

なにか、私が旦那くんを苦しめているのかもしれないと思った

そう思ってもしょうがないんだけど、

なんか私が重荷になっているような、そんな感じ

 

当時、私は妊娠・出産を経て、当時生後2か月の赤ん坊を抱える母親。

前の仕事は臨時的採用の講師だったため、育休・産休などの制度が適用されず、退職するしかなかった。

子どもがもう少し大きくなるまで、せめて1歳になっておっぱいを飲まなくてもよくなるくらいまでは一緒にいて、家で育ててあげたいと思っていたから、

旦那くんの稼ぎなしには、私たち家族はやっていけないと思われる状況だった。

 

だから、

苦しいのに辞められない

 

そんな逃げ場のない苦しい状況が旦那くんを追いつめていたんだと思う。

 

 

でも、養ってもらっている妻の私から言うのも、なんだけども、

逃げてほしくなかった。

 

誤解されないために言わせてもらいたいのは、

逃げることも勇気がいること。

時にその場から逃げることも全く悪いことじゃないと私は思ってる。

だから、小学校教師を辞めて、べつの仕事を探すのだって全然アリだった。

でも、うちの旦那くんの場合、

いったん、そうやって逃げたら、逃げたことを絶対後悔するんじゃないかと思った。

逃げたことを後悔して、また自分を責めて、また何かから逃げようと苦しむ・・・

それじゃ旦那くんの笑顔は戻ってこない!

だから、逃げずに旦那くんと一緒に闘うことを決意したのに、

 

(お前らがいるから、やめられないんだろうが!)とでも言いたげな

(言われてないけどw)

 

ぐっとこらえて聞いていたけど、

息を吸ったその次の瞬間、

 

 

やめればどう?

辞めればいいでしょ!!!!!

 

っと、気がついたら大声でどなってた。

 

「俺が辞めたらどうやって生活していくんや」

 

ぼそっと小声でつぶやいた旦那くんに、

 

 

あんたが辞めてもどうにだってなるわ

私が外に働きに出るわ

金のため、金のためって

学級の子どもたちがかわいそうやわ!

 

 

と、マシンガンのように出てくる出てくる・・・

自分が一番びっくり

 

 

そのあと、旦那くんは黙って家を出て車に乗り、学校に出勤した。

その日、一日、私はずっと(しまった…言い過ぎた…)と後悔して、

どんな顔で帰宅するのか気が気じゃなくて、

もしかしたら、離婚を突き付けられるかもしれないとまで思って、

そわそわして落ち着かない。

 

結局、「おかえり」に返ってきた旦那くんの反応は、

ごく普通の「ただいま」で、

朝の大喧嘩がなかったことみたい。

 

次の日は、ふつうに出勤。

その次の日も、ふつうに出勤。

むしろ、どこか吹っ切れてちょっとだけ明るくなったようにも見える。

 

 

・・・たまには、ムチも効果アリ?(笑)

 

 

 

でも、この日から、私は考え方を変えた。

旦那くんの言うことを、真正面からは受けないようにした。

だって、真正面からすべてを受け入れていては、私の精神がもたない。

私が頑張って支えようとすればするほど、旦那くんの姿を心配すればするほど、

旦那くんの情けない姿に落ち込んだり、絶望したりしてしまう。

 

だから、今の旦那くんの為すことはすべて、旦那くんを乗っ取っている黒い犬の仕業だと思うようにした。

 

昔、うつ病のことを調べていたときに耳にした話。

本当はそう思っていないのに、時に人を傷つけることを言ったり、

本当は外に出て明るくコミュニケーションをとりたいのに、思うように体が動かない。

それはすべて、うつ病という黒い犬の仕業

 

だから、本来の旦那くんではないんだと、すべて旦那くんの後ろに隠れている黒い犬の仕業なんだと、思いこむことにした。

 

この日から、旦那くんと一緒にその黒い犬を受け入れる日々が始まった。

排除しようとするのではなくて、受け入れることが大事らしい。

そして、いつか、黒い犬の存在をも忘れてしまう日が来ると信じて…

 

 

大丈夫。大丈夫。

 

ゆっくりゆっくり歩いていこう。

私も一緒に歩くから。

① 前向きな言葉の力を借りる

ヘナチョコ夫の応援プロジェクト

 

まず私がしたことは、

 

前向きな言葉をかける。

しかも、1回言っても通じないなら、通じるまで、根気よく、伝える。

 

 

 

当時の旦那くんは、とにかく、自分を責めて責めて責めまくっていた。

「どうせ俺は何もできん」

「こんなはずじゃなかった」

「こんな旦那で ごめんねごめんねごめんね」

 

一言、二言ならいいが、だんだんエスカレートして

「もとはと言えば、小学校教師なんてなりたくなかった」

「前から、向いてないと思ってた」

「だいたい、俺は昔から人に流されて生きてきた。父親の言う通りになんでもやってきた。小学校の時はサッカーがしたかったのに、ダメと言われて・・・」

 

 

・・・ん?!

なんか、話が小学校時代にまで遡っている。。。

そして、自分のヘナチョコな性格の根源は親にあると言っているようにもとれる...

 

 

そのたびに、わたしは、

 

 

そんなことないよ

大丈夫だよ

もっと前向きに考えようよ

 

 

って言っていたけど、

何度言っても、旦那くんの心に届いている様子はなく、

するするする~っとどこかへ消えていっているみたいだった。

 

そのうち、イライラしてきて、

 

何回同じこと言わせるの?!

そんなことないって言ってるでしょ!!!

 

ってムキー!

 

こっちが機嫌悪くなったら、旦那くんも機嫌悪くなる。

空気わる~

 

あー、今の旦那くんには1回言っても伝わんないんだな。

ならばと、何度も何度もしつこく、通じるまで、強く伝えていくことにした。

1回言ってもだめなら、100回言ってやろう。

とにかく、私にできることは全部やってみる心境だった。

 

 

そんなことないよ(2回目)

そんなことないってば(3回目)

そんなことないと思うよ?(4回目)

 

もういい加減にしてくれという時には、最後にとびっきりの笑顔をつけて。

 

そんなこと絶対ないって!(^▽^)(5回目)

 

いつか必ず通じると信じて・・・

そう!信じ続けたのがよかったのかもしれない!

 

 

 

そんなこと言ってもはじまらないから、これからを考えていこうよ

うん、これからどうするかだね

これから変えていけばいいじゃない

これから!これから!

 

 

 

 

口酸っぱく、暗示をかけるように、

できるだけ前向きな言葉を何回も何回も何回も

 

わたしは前向き言葉変換器か!とつっこみたいくらい(笑)

 

 

でも、こうやって前向きな言葉を口に出していくうちに、

少しずつ旦那くんの考え方も変わってきたみたい。

 

話の前半はいつも、

「また失敗した」「またやらかした」「俺は俺は・・・」と

マイナス思考なんだけど、

話の最後に「でも、これからのほうが大事だよね」とか「みんな失敗して成長するんだよね」とか「誰も、最初からできる人なんかいないよね」とか付け加えるようになった。

 

 

(お・・・?)と旦那くんの心境の変化を少しずつではあるが感じられるように。

 

前向きな言葉は、思考も前向きにするって ほんとやね。

 

 

「できなかったらどうしよう」→「できたらどうしよう」

「また失敗した」→「また学んだ」

「時間がない!」→「少しだけど時間はある!」

 

 

深く思い悩むな!その調子その調子、旦那くん!

ツレがうつ(っぽく)なりまして。

ツレがうつになりまして。」という映画、ありましたよね。

 

まさに、ツレがうつに・・・ という状況でした。

 

一時期は極度のストレスで、食欲もなく、夜も眠れず、口を開けばため息ばかり。

どんどん笑顔が消えていく旦那くんを、そばで見守ることしかできない私は、本当にどうしようもなく辛かった。

 

結婚して、まだ1年もたってない。

いきなり、こんな波乱万丈ってある?

 

 

ストレスの原因の大部分は、おそらく職場でした。

旦那くんは今年から、小学校の先生をしています。

「小学校の先生」って、新規採用1年目の新米も、30年教壇に立っているベテランも、子どもたちやその保護者にとっては、わけへだてなく、プロの「先生」として見られる仕事です。

医者だって、「研修医」の期間があるのに、

教師は、いきなり「教師」。

 

学生時代にまじめに勉強していたとしても、リアルな教育現場の中では右も左も分からない。体が動かない。言葉がでない。何にもできない。自分は役立たず。

 

 

 

「こんな適当でいいはずがない」

「こんなこともできないなんて」

「他の先生方に迷惑ばかりかけている」

「つらい、学校に行きたくない」

「こんな苦しみが一生続くのか」

 

 

 

 

そんなふうに考えること、ないよ。

 

 

って、私は何度も思ったけど。

 

最初からできなくて当たり前。

ゆっくりゆっくり、小学校の先生になっていけばいい。

子どもたちに教わりながら、小学校の先生になっていけばいい。

一歩一歩、少しずつ成長していこう。

 

でも、あの頃の旦那くんには、周りが何を言ってもダメ。

「それじゃだめなんだ」

「やっぱり向いてない」

「やっていけない」

 

 

こんなに責任感の強い人だったっけ?と思うほど、

旦那くんは、何かに縛られて苦しんでいるみたいだった。

不安で焦る気持ちをなんとかしようと、夜中も、休日も、必死に教材研究。

そして、学校で、思うようにいかず、負のループ。

 

 

最初からできる人なんていないよ。

みんな失敗して少しずつできるようになっていくんだよ。

 

っていう慰めも、慰めにならず。

だって、子どもたちや親にとってはベテランも新米も同じ「先生」

いきなり「はい、よろしく」って、言われたって、

 

 

困る。

 

 

でも、

現行の学校現場がこうなんだからしょうがないよね。

全国の初任者さんのだいたいは、もがきながら、周りの助けを借りながら、なんとかやりきって、2年目、3年目と成長していくのだから。

 

「困る」って言ったら、それは「甘い」って返されるかもしれない。

 

 

だから、私は、このヘナチョコな旦那くんを、

ありとあらゆる方法で、根気強く応援し、支えることにした。

 

ストレスの原因を取り除くには、

小学校の先生をやめてしまうのが一番手っ取り早いけど、

ん~なんかうまく言えないけど、

 

優しくて、子どもが好きで、ちゃんと「ありがとう」と「ごめんね」が言えて、

人のつまらない話もいつも寄り添って聞いてくれる旦那くんだから、

小学校の先生をやめたらもったいないと思った。

 

だから、小学校の先生としての旦那くんを応援することにした。

現実を嘆いたり、不満を言ったりしてるだけじゃ、ダメだ。

 

まずは、自分が変わろう。

そして旦那くんのプレッシャーを溶かしていこう。

 

こうして私のヘナチョコ夫の応援プロジェクトは始まった。