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(パソコンがいじれないので、画像の位置がブサイクです。)
ついに臨月に突入。羊水まで凍てつきそうな寒さの中、最後の妊婦健診を受けてきた。このところ、暴れ馬の様な我が血糖値を騙し騙し積極的にカロリーを摂取してきたのが功を奏したのか、あなたの推定体重もめでたく約2,600gにまで到達。
ただ測定誤差±300gを考慮すると、来週の出生までにあと200gは増えて欲しいなあと痛切に祈る。統計学的に2,500g以下で産まれた低体重児は、成人後に血糖調節異常を生じやすく、しかもその傾向は女児に顕著だという事実を踏まえれば、未熟児ギリギリで産まれ耐糖能異常に悩んできた身としては、出来るだけ同じリスクは回避してあげたいと願うのは当然のことだ。
母体の方もめでたく子宮口が1.5cm開き、お腹も下がってきて、いよいよ出産モードに突入といった感じ。不妊治療していた時は、子供が欲しいと思いつつも分娩のことを考えると正直不安や恐怖心でいっぱいだったのだが、その日を目前に控えた今、自分でもびっくりするくらい落ち着いていて、且つウキウキワクワクしている。母子共に無事でいられる保障なんてどこにも無いけれど、どんな事が起こっても自分はきっと受け止められるだろう。
ゾヨゾヨとお腹の中で動くあなたをあやしつつ、そんな穏やかな気持ちでぬいぐるみ付のリストバンドをフリーハンドで縫ったら、えらく穏やかな表情のクマが出来上がった。クマの顔の中には鈴が入っていて、赤ちゃんの腕や足につけて動かすとチリリンリンと鳴る仕様だ。今も胎内に微かに響いているであろうこの鈴の音を、あと何日か後には外に出てきたあなた自身が元気に鳴らしてくれますように。
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行楽風弁当を二つ抱えて日暮れからいそいそと向かった先は、いつもの産院のいつもの健診。妊娠後期に入っていよいよ血糖値を厳密にコントロールしようとなると、当然外食など出来るわけも無く、出先での食事も持参せざるを得ないのだ。
なかなかストレスの溜まる食生活ではあるけれど、地道に続けている甲斐があってか、あなたの発育に血糖増加による悪影響は出ていない様で、今日のエコーでも推定体重は約1,900gと過不足ない成長っぷりを確認することが出来た。
ちなみに日に日にあなたが重くなる一方で、わたしの体重は食べづわり花盛りの夏をピークに寧ろ減少傾向にあり、妊娠前から2.5kg増で留まっている。この状況が若干心配になって医師に確認したところ、胎児が適切に育っている限り母体の方は問題無いとのこと。それであれば、現在の自分の食習慣の中には太りたくない妊婦仲間にとってはヒントになることがあるかもしれないので、その中でも一般的認知度が低いポイントを幾つかつらつらと記しておこうと思う。
・六分割食による体重減効果
妊娠糖尿病の診断を受けてから朝昼晩の食事をそれぞれ二分割し、一日六回に分けて摂取する様にしたところ、食べる内容は以前と同様であるにも関わらず体重が減少した。通常食事を摂って血糖値が上昇すると、糖を体内に取り込むべくインスリンが放出されるが、このインスリンには過剰なブドウ糖を脂肪に変えて蓄積し、また既にある体脂肪を消費しにくくする働きがある。分食して一回あたりの食物摂取量を少なくすることで、血糖値の上昇幅が抑えられる為大量且つ急激なインスリン分泌も抑制されることになり、その結果痩せやすくなったのだと思われる。
なので体重増加を避けたいのであれば、妊娠糖尿病でなくとも食事を分けて、少量頻回にするとよい。なお分割食には、三度の食事の間に果物やパン等の軽食を摂るやり方もある様だが、それだと素人にはカロリーや血糖値の管理が難しいので、単純に一回の食事を二等分して摂る方法がお奨めである。
・浮腫み防止には減塩の前に変塩
浮腫みによる体重増加に効果があるとされる減塩だが、個人的な体験から述べると、調味料が起因と見られる浮腫みが発生するのは決まって外食した時である。外食店は一般的に味付けが濃い所為もあろうが、実はわたしは管理入院中の塩分制限された病院食でも四肢や舌が浮腫んでしまい、夜は喉の渇きで目が覚めたのだ。
一方自宅で調理したものは、多少塩辛いものを食べても浮腫みが悪化することはない。ここから推測するに、浮腫む要因は、塩分の量よりもその質である様に思う。というのも、一般的に使われている精製塩は成分の99%以上が塩化ナトリウムなのに対し、自宅で使用している天日塩はその割合が85%程度しかなく、残りはカリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄などで構成されているからだ。単に味が好ましいという理由で使ってきた我が家の天日塩だが、その優れたミネラルバランスが吸収においても排泄においても臓器の負担を軽減させており、敢えて減塩せずとも身体を浮腫ませることは無く、寧ろ必要な栄養素の供給源となっているのだろう。
巷では、塩を極力減らしているのに浮腫みが全く改善せず体重が増えまくって困る、という妊婦の声をよく聞く。それであれば、無闇に減塩をする前にまずは一度その質を見直してみてはどうだろうか。勿論塩だけでなく、醤油や味噌等全ての調味料を天日塩を使った良質のものに変更することになるし、科学調味料や加工食品等はほぼ使えなくなるけれど、徹底的にやればやる程その効果には目を見張ること請け合いである。
・ヨーグルトの自分への整腸効果を見極める
ホルモンバランスの変化や肥大した子宮による腸の圧迫の所為で、妊娠中は便秘からの体重増も起こりがち。そしてその対策として、腸内の善玉菌を増やそうとヨーグルトを積極的に摂取している妊婦も多い。が、毎日ヨーグルトを食べているにも関わらず、スムーズなお通じを実感出来ていないならば、ヨーグルトが整腸に効いていないばかりか寧ろ逆効果になっている可能性があるので、一度その食習慣を改めてみてはどうかと思う。
ヨーグルト自体は確かに多くの善玉菌を含んだ優れた食品ではあるけれど、それが我々個々の体質に合っているとは限らない。よしんばヨーグルトを食べてもお通じが滞らないとしても、便の形状が悪い、臭いが強い、お腹が張る、ガスが多い、等の症状があれば、腸内の環境は決して良いとは言い難い。
かくいうわたしも昔はヨーグルトを常食していたが、思い切ってヨーグルトを絶ってみたところ、明らかに便通が良くなって今では妊娠中でも有段者レベルの快便生活を享受できている。ここ数年我が家の乳酸菌摂取源は、ヨーグルトではなく専ら納豆、ぬか漬、漬物、味噌、しょうゆ、麹、酒粕、そして黒酢だ。日本人の腸には、こういった伝統的な日本の発酵食品の方が効果的であることが多いので、まずは二週間ヨーグルトに替えて積極的に摂ってみると日頃便秘がちな方も状況が改善するかもしれない。
「菌の種類によって体質に合うヨーグルトと合わないヨーグルトがある」という説もあるが、いかに身体に合った菌を含むヨーグルトを摂ったとしても、そもそも自分の様に乳たんぱくや乳脂肪が消化に負担となっている場合、腸内環境は決して良くならない。母体の腸内細菌叢が、分娩を通して子供にも受け継がれることを考えると、出産までに自分の腸内を整えることは、母体の体重管理の為だけではなく、将来の子供の健康の為にも非常に有益なことだ。
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今日は夫婦揃って、自治体主催の両親学級なるものに初めて参加してきた。プログラムは、妊婦疑似体験や助産師によるお産前後の過ごし方に関する話、そして赤ちゃんの入浴と着替えの実習等である。相方は特に実習に積極的に挑戦。首の座らないゴム製のグネグネした人形(♂)の瞳をおっかなびっくり見つめながら、「気持ちいいねえ♪」と言葉をかけつつ丁寧に身体を洗った後、沐浴布からポロリしたあまりにリアルな股間のイチモツに狼狽していた。
そういえばこの講習に向かう途中、乗車していたバスが車両故障で立ち往生する、というハプニングがあったのだ。運転手は仕方なく途中の停留所で車を停めたが、本部との無線のやり取りで客のケアまでは手が回らず、放置せざるを得ないこと暫し。そのうち外の乗車待ちの列が苛立って騒ぎ出したのだが、状況を察した相方は窓を開け、今運転手は車両トラブル対応中なのでもう少し待って欲しいこと、そしてこのバスには乗れない可能性が高いことを手短に説明し、皆を落ち着かせたのである。
こういうさりげないリーダーシップは相方の持つ美点のひとつなのだが、実はあなたを宿して一番嬉しかったのが、これからは相方の色々な長所を見てとる度に、一緒に感心出来る仲間が増えるということだ。もちろんあなたは違う感じ方をする時があるかもしれないけれど、それでもわたしの選んだ人の良いところに少しでも共感してくれたら、そして願わくばそんな佳処をちょっとでも継いでくれたら、親としてこんなに嬉しいことはない。
と同時に、出来れば悪しき癖は似て欲しくないなあと思う。今日も食卓の椅子には、相変わらず放置されたままの着用済みフリースがダラリと鎮座。嗚呼どうかあなたは相方の真似をせずに、脱いだものは必ず始末する子になっておくれ。とりあえず、これはもう一度着られるのか、それとも洗濯すべきなのか。ジャッジすべくクンクンと鼻を擦り付けた後、あら悪くないじゃない、と思って自分で羽織ることにした。わたしには堪らなく心地よいこの香りだけれど、あなたは父親のにおいをこれからどんな風に感じるんだろうか。