碧柘榴庵

-aozakuro an- ロックと映画と猫を愛する文字書きのブログです。

クライ・ベイビー

ZDVシリーズ第11弾の中篇、〈クライ・ベイビー〉の連載を始めました。


「それはまるではしかのような、思春期の忘れ物だった。」

曲作り合宿のため、本拠地であるチェコプラハから南モラヴィアの滞在型音楽スタジオ、イェリネク・ドヴールへやってきたロックバンド、ジー・デヴィール。

ある日、マネージャーのロニーが上機嫌でやってくる。なんでも今をときめくアートフォトグラファー、ゾルト・ギャスパーが、世界中で人気なジー・デヴィールの写真なら撮りたいと、スケジュールを調整して仕事を受けてくれたのだという。

しかし現れた写真家の顔を見るとテディは驚き、バンドを撮影するゾルトにやたらと難癖をつけたり、突っかかったりを繰り返す。曲作りや演奏も捗らず、困った奴だなとテディの様子を見ていたルカだったが、やがてふたりの関係を知り――

{ヒューマンドラマ/恋愛/似而非BL/ロック/バンド/愛車/海外(チェコ)/南モラヴィア州/滞在型音楽スタジオ}