無理の構造【書評】
わかる人にはわかるし、わからない人にはわからない本
「わかる人にはわかるし、わからない人には一生わからない本」
この本は一言で言うと、そういう本です。実際、そう書いてあります。
では、何がわかるのか?
それは、わからないということがわかるかどうか?
もしくは、わかっているということを客観的にわかるか?
これだけです。
そのため、すでにわかっている人には退屈な内容だし、わからない人にも退屈な内容だと思います。
それでも著者がこの本を書いたのは、おそらく、「わかる」の気づきへの一歩を手助けしたいからでしょう。
つまり、この本の真の対象者は、「わかりかけている人」となります。
私はこの本を読み終わった時、すごい悪巧みを目撃した気分になりました。
著者は、この狭いゾーンを狙って本書を書いている訳で、けど、とても有意義なことで、それは、とても贅沢なことをしているな。と思いました。
結局、SPAだとSEOってあかんのか?について自分の考えをまとめる記事
個人開発で、自分はVue.jsが高速で開発できるので使っているんですが、Vue.jsの基本的な技術であるSPA(シングルページアプリケーション)は、SEOに弱いと言われています。
けどネットで調べると、結構、賛否両論なのですよね。
そこで、「SPAだとSEOが弱いらしいから、個人開発でSPA使うのを避けた方が良いの?」という疑問に対し、現状の把握、自分なりの考え、私が行っている工夫などをまとめてみます。
結論だけ書くと、SPAでも十分SEO対策はできると思います。
ちなみに、私は別にSEOの専門ではないので、正しいのかどうかわかりません。あくまで参考でお願いします。
(唯一確かなことは、私が実際にSPAでアプリを開発、運営していて、試行錯誤していることだけです。その点だけは実際に運営していないで書いているような情報よりは確かかもしれません。)
質問:SPAはグーグルボットが正しく認識できないは本当か?
そもそも、なぜSPA(シングルページアプリケーション)がSEO的に弱いとされるか?について理解する必要があります。
SPA(シングルページアプリケーション)とは、ブラウザによるページ遷移を行うことなく、単一のページでコンテンツの切り替えを行うことで、まるで違うページに遷移しているように見せる技術です。
と言うことは、変化させた後のデータを、上手くボットが情報を読み取ってくれない場合、困ったことになります。
間違った情報や不十分な形で情報を収集されてしまう危険があると言うことです。
最悪、単一のページと認識されかねない。と言う危険があります。
これがSPAを取り扱うときの、SEOの懸念点です。
実際、このSPAのSEOの問題を解決するために、Nuxt.jsを使ってSSRするなどの方法を使う人が多いように思います。
実際はどうか?
では、実際どうか?と言うことですが、今は、グーグルのボットはちゃんとJavaScriptの変更を正しく把握してくれているようです。
SPAのSEOの記事はこちらが大変参考になります。
以下はこちらの記事を参考にしながら解説していきます。
記事にもあるように、実は、2019年5月から、グーグルのボットが最新版になり、SPAにも対応できるようになっています。
つまり、もし2019年5月前の記事で、SPAがSEOに全く役に立たないと書かれている場合は、古い情報の可能性があります。
次に、ボットがSPAの反映を待ってくれる時間ですが、
Fetch as Googleでは約5秒待ってくれる
"Natural" なGoogleのクロールでは約20秒待ってくれる
と言うことで、5秒以内に画面の描写が完了するような形にできれば、グーグルのSEOの一番の心配はいらないと考えられます。
そして、これは私の運営しているサイトを観察していても同じような結果だったと思いました。
自分でも、毎日、新しいページを追加して、検索結果に載る文言を変えながらグーグルのボットの状況を観察していました。
そこで気づいたのが、あまりにも画面の表示が遅いと、不十分なクロールになる時あると言うことです。メタ情報の「タイトル」とか「概要」が上手く反映されていないなどです。
ただし、そこまで遅くない、つまり5秒以内にページ遷移が完成すれば、何の問題もなくクロールしてくれているようでした。
と言うことで、自分の中でも結論は、
現在は、SPAでもグーグルボットは正しく認識してくれる。ただし、ページの遷移完了はなるべく早くしなくてはいけない。
となります。
メタ情報はしっかり管理する必要がある
SPAにおけるメタ情報についてですが、これもSPAでちゃんと読み取ってくれています。
ただし、メタ情報については適切に管理する必要があります。
適切に管理というのは、ページごとにしっかり変更させる必要があるということです。
もし仮に、メタ情報を変更せずに沢山の遷移ページを作っても、グーグルは登録してくれません。ですから、ページごとにメタ情報は変更し、しっかり違うページであるとグーグルに教える必要があります。
これも昔自分で実験して、メタ情報をちゃんとページごとに変更しないと一向に検索に乗ってくれなかったり上手く行かないことを確認しています。
時々、SPAのアプリケーションで、メタ情報を変更していないサービスを見受けますが、これは大変もったいないので、すぐに対処した方が良いと思います。
グーグルではない検索ボットはまだ対応していない様子
SPAの明らかなデメリットは、Bingウェブマスターツールでは、どうやら適切にクロールできていないようだ、と言うことです。
サイトマップを送っても一向に反映されません。これは、おそらく単一のページだと認識しているからだと思います。
Bingについてはそこまで注力していないので、どの辺までしっかり収集してくれているかはちょっとわかりません。
ツイッターなどのSNSのOGP画像やメタ情報の対策
同様に、ツイッターなどのSNSでシェアする際、OGP画像やメタ情報が反映されません。これはもちろんツイッターなどのボットがSPAにまだ対応していないからです。
この場合の対応策は、いくつかテクニックとしてありますが、SPAで、最近で一番良い方法は、Netlifyでのプレレンダリングをすることだと思います。
プレレンダリングすれば、SNSでも画像やメタ情報を反映させることができます。
これは、個人開発者仲間や運営者ギルドの方にアドバイスいただき知りましたが、とても便利でした。
私は元々Firebase Hostingを使っていましたが、以下の記事を参考に移行しました。
結論:適切に対処すれば問題ない
結論として、SPAのSEOは、ある程度テクニックは入りますが、適切な対処をすれば問題ないということです。その対処方法が少し知識がいるので面倒ではありますが。
もちろん、もっともっと要求水準レベルが高い開発ならわかりませんが、個人開発しようと思ったときに、SEOが弱いからSPAを止めようと考える必要はないと思います。
どちらかと言えば、SPAだから、SEOについてしっかり変更する必要がある要点があることを理解することが必要だと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
私が英語の勉強に使っている無料の英語アプリ
個人開発をしたり、プログラミングを学習すると、どうしても情報源が英語になります。そのため、英語が読めたり、リスニング出来るようになる必要です。今回は、何となく英語を聞き流しながら勉強する時に私が使っている無料の英語アプリをします。
英語の無料のラジオアプリを散歩のお供に
私は散歩が趣味なのですが、歩いている間に何となく英語のリスニングが出来るアプリがないかなぁと思って探していました。
TOEICの英語のリスニングみたいにかっちりしたものでなく、歩きながら何となく英語に触れることが出来るアプリです。
それで自分が見つけて今も使っているのが、「ラジオUSA」という英語の無料アプリです。
ネーミングセンスが良いですね。
「ラジオUSA」はまさにタイトルそのままの英語の無料ラジオアプリです(課金あり)。アメリカのラジオ番組を無料で、何種類か聞くことができます。
私は普段「シカゴニュース」というシカゴのラジオ番組を聞いていますが、だいたい経済ニュースが多めです。そのため、時事の英語が聞けますし、日本でもニュースになっていることが英語で聞けたりするので、学習効果は高い気がします。
あとは、ジャズだけをずっと流す番組もあり、純粋に音楽を聞きたい時や、「シカゴニュース」が疲れたら聞くようにしています。
今は無料で英語のリスニングが出来るアプリは沢山あり、英語の学習に使わないともったいないくらいだと思います。
ぜひ通勤や散歩のお供に、英語のリスニングアプリを使ってみてください。
基礎から学ぶFlutterの書評【ウィジットの辞書がわりに置いておきたい一冊】
Flutterの学習として、「基礎から学ぶFlutter」の書籍を購入したので書評を書きました。
「基礎から学ぶFlutter」はFlutter学習に役立つ一冊でした
まず前提としてFlutterはドキュメントがすごく充実しています。
動画でもかなり頑張っていて、Youtubeなどでも情報をマメに配信してたりします。
ただし、ドキュメントは英語です。
また、まだ日本ではそこまで本格的にFlutterに取り組んでいるプロジェクトが少ないのか、Qiitaなどでも日本語情報は少ない印象です。
ですから、基本的な情報源は英語で取得するのが基本です。
ただし、英語だと、しっかり英語に精通してないと、微妙なニュアンスとかちょっとわかりにくい箇所があります。
「一度Flutterの全体像のイメージをかっちり固めたい」
そんな時にこの「基礎から学ぶFlutter」はとても役立ちました。
3章のウィッジットの説明が良い
Flutterの学習をするとわかりますが、とにかくFlutterはウィッジットの種類や使い方を覚えるのが命だと思います。
そのウィッジットの種類や使い方がまとまっている本書は、とても素晴らしいです。
これは今後辞書がわりにも使えると思いました。
そもそもFlutter自体、プログラミング初心者向きではないと思う
私がこの本を購入するに当たって少し躊躇し気になったのが、アマゾンでの評価が分かれているところでした。
良い評価は、日本語でのFlutterの書籍としてかなり優秀である。など。
悪い評価は、初心者には全くわからない。などです。
これは、購入して中身を評価が別れる理由がわかりました。
この本はFlutterの基礎の本であって、プログラミング初心者の本ではありません。
また、タイトルにも「基礎」であって初心者向けとは書いていないです。
これを勘違いして、全然プログラミングに慣れていない人が購入して悪い評価をつけていると思いました。
私はそもそもFlutter自体、プログラミング入門者向けの言語ではないと思います。
Webサービスを作っていたり、他の言語でスマホアプリを作っているような人が手を出す言語だと思います。
なので、Flutterをやってみて、少し全体像を固めたいな、日本語で体系的にまとまった本が欲しいな。と言う方こそ「基礎から学ぶFlutter」に向いていると思います。
と言うことで、私は買ってとても満足しています。
私が大学生の時に読みたかったビジネス書5選
ビジネス書は良い本が多いです。
先日、「もし自分が大学生の時にこの本を読んでいたら人生がまた変わっただろうなぁ」とふと思うことがありました。(現に今もその本によって相当私の人生は影響を受けているのですが、学生なら?と言うことです)
今回は、私が社会人になってから読んだ本で大学生の時に読みたかったビジネス書をピックアップして見ました。
①本物の大富豪が教える金持ちになるためのすべて
大学生の時はそこまで深く考えていませんでしたが、お金というのは人生において無視してはいけない存在です。
つまり目を背けてはいけない大人の必須科目です。
どこかに勤めて、働くことは素晴らしいですが、その選択を自らが行ったのか?それとも、流されるままに選んだのか?この差は、おそらく数十年後に見えてきます。
この本は実はかなり残酷な本です。
お金持ちになることは決して幸福ではないと伝えてくるからです。この言葉だけ聞くと、持つ者の余裕だろ?と思うかもしれませんが、この本を読めば嘘ではないとわかります。
大学生に時に、一度お金と働き方について、この本を読んで真剣に考える時間を持ちたかったです。
②ユダヤの商法
これもお金に関するビジネス書です。
著書は、日本マクドナルドを立ち上げた伝説の商売人「藤田田」です。
日本でもトップクラスの経営者ですが、その藤田田が参考にしたという、ユダヤ人に伝わる商売の哲学を記した本です。
この本に感銘を受けたソフトバンクの孫正義は、彼に会いに会社に何ども訪問したそうです。その根気に負けた藤田田は孫正義から、何をこれから学べば良いかと質問され「コンピュータを学びなさい」と言ったそうです。これがソフトバンクの本当の始まりですから、彼が日本に与えた影響は計り知れないでしょう。
とにかく一見奇妙に見える話が所々出るのですが、何かあるな?と思わせてくれる本です。成功者の思考は凡人にはわかりません。
なるべく早くこの知識を入れて、時間をかけて自分の物にしたかったなと思ったためにチョイスをしました。
③不格好経営
DeNAを作った南場智子さんの自伝です。
この方の才能に舌を巻くのと、あととにかく内容が面白いです。小説を読んでいるのかな?と勘違いするほど物語に引き込まれます。
大変なこと、乗り越えたこと、考えていたことなど、起業のジェットコースターをまるで自分が体験しているかのように思えます。
もし学生時代にこの本読んだら、どこかのベンチャーに飛び込んでいたかもしれません笑
④読書の価値
「すべてがFになる」などを書いた森博嗣さんのビジネス書です。
森博嗣さんの文章はとにかく端的で面白くしかもハッとする指摘が多いのですが、本書はその中でも本当に気づきをもらいました。
読書の価値がわかるのはもちろん、人によっては、今後の進むべき方向までわかるかもしれません。
特に今の学生だと、これからAIが発達すると人間の仕事がなくなると焦っている人がいる思いますが、人間の付加価値(つまりAIには真似できない)は何なのかがわかると思います。そう言った意味でこの本をチョイスしました。
⑤人を動かす
この本は、かなりの社会人が読んでいるので、一般教養として読んどくと良いよね。というのと、社会に向かうときの覚悟を持つという意味で大学生が読むと一番効果があるんじゃないかなと思います。
企業に属するなら、組織の一員としての姿勢を知っていないととんでもないことになります。この本を読めば、どのように社会人として振舞えば良いのか、何となくイメージがわかるはずなので、オススメです。
関連記事:
私が選ぶ村上春樹の小説ベストスリー
村上春樹の小説は好きな人は熱烈に好きです。ハルキストなんて言葉もありますね。
かく言う私も村上春樹の小説が好きで、エッセイ系を除くとほとんど読んでいます(彼はエッセイも書いています)。
今回は、村上春樹をこれから読もうと思っている人に向けて、私が個人的に激オシしたい村上春樹の小説を3つ選びました。
第一位:ノルウェイの森
第一はもちろん「ノルウェイの森」です。
「村上春樹といえば?」と質問したら、8割くらいの人が「ノルウェイの森」を言うのではないでしょうか。
私がこの小説を読んだのは大学生の時。大学に通うために東京に上京し、一人暮らしをしていました。大学の授業の合間やバイトに合間に読んだのを思い出します。舞台が東京で、自分が住んでいる近くが小説に登場するのは面白く不思議な感覚でした。
私がこの小説を好きなのは、自分にはどうしようもない、取り返しのつかない大きな流れが世界あって、そしてそれは自分には片鱗すらさっぱり掴めないと言う空虚感が素敵だったからです。私はこの本を読んで、なぜだか気持ちが楽になりました。
第二位:風の歌を聞け
村上春樹のデビュー作です。
群像新人賞を受賞した作品で(どんな賞でしょうか)村上春樹の世界観が圧倒的に感じることができる作品です。
この作品は、のちに続く「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」を加えた3部作の最初の作品と位置付けられています。
お洒落にも思えて、はたまた投げやりにも見えて、すっごい嫌いな性格だなと思ったり、すごくダサいようにも感じる登場人物たちの、何とも不思議な青春の物語です。
私がこの作品が好きなのは、読み終わった時、全く物語に完結した気がせず、パズルが目の前に並べられて、さぁ並べてね。と言われたような、そんな感覚になりました。それが私が今まで読んだ小説にないものだったので、こんな作品があるのかと衝撃を受けたのです。時代が変わっても古くなることはない、今でも新鮮な気持ちになれる作品だと思います。
第3位:スプートニクの恋人
不思議なラブストーリーです。
村上春樹は同じテーマを何度も書いているように感じるんですが、私がそのテーマの全体像を感じた作品でした。
物語のストーリーも大好きですし、登場人物の「すみれ」も「ミュウ」も魅力的なキャラクターです。
本は、好きだと読んでいて物語の終わりが近づくと悲しくなりますが、この本は特に終わりが辛くなりました。
村上春樹をぜひ読んでみてください
まだ村上春樹を読んでいない人、食わず嫌いの人はぜひこの機会に読んでみて欲しいなと思います。
最後に、ブログに書いた村上春樹の他のレビューを紹介して終わります。
それでは良きハルキライフを!
才能
私が個人開発を始めたのは1年半ほど前からですが、その時に初めてクリエイター的な活動を開始しました。いわゆる創作活動と言うのでしょうか?
そこから、クリエイターの人を観察したり行動を追うようになったんですが、何かを作る人がよく「才能がある。なし」を過剰に気にしていて、ちょっと自分とは考えが違うのかな?と思いました。
「売れたい」に才能はいるのか?
私に何か作ることに才能があるのか?と聞かれれば「ない」と言えます。
まず、クリエティブの根源的な欲求とか、その辺の才能がないからこの年までクリエイティブなことはやってきませんでした。
また、世界的に認められる天才の作品の良さが「なんか勢いがある!」程度の理解しかできませんから、自分は才能があるはずはありません。
じゃあ絶望する必要があるのか?と聞かれても「ない」と思っています。
なぜなら私は、一般の人に理解できないような傑作を作りたいのではなく、自分が作ったものが多くの人に使ってもらい、そして社会的な成功を得たいからです。
多くの人に気に入って使って欲しいなら、自分が良いと思うものと、他人が良いと思うものが共通する箇所を探していけば良いはずです。基準が明確ですし、測ることもできます。
それなら、才能が必要な割合はわずかではないでしょうか?
若くからその世界にいると才能という言葉に囚われるのではないか?
おそらく、こんな考え方をするのは私が歳を取ってから創作を始めたからだと思います。
多くの人が、
天才=>売れる、人気になる。
と考えている節があります。
けど、本来、天才であることは売れることの邪魔をするはずです。理解できる人間の母数を極端に削るわけですから。
もちろん天才の作品は素晴らしいはずなので、母数の拡大などを自分で調整したりできれば良いのですが、それができない訳で、協力者が大事になるのでしょう。ゴッホなら、弟のテオやその奥さんなどがそれに当たると思います。
話がそれましたが、もし社会的な成功が目標なら、個人開発でも絵でも何でも、「才能がある、ない」なんてしょうがないことで悩んでる場合じゃないぞ。と言うことです。
お知らせ
1月から平日毎日更新していた当ブログですが、3月以降はいったんお休みします。なので残りの記事は明日、明後日の金曜までです(もう書き終わっています)。
理由は、テコ入れしたいサービスがあってそちらの作業時間を増やすためです。
いつも読んでいただいてありがとうございます。
またしばらくしたら復帰するのでその時までしばらしお別れです。それでは。
ウーバーイーツ生態系と最適化する業者
ウーバーイーツ生態系と最適化する業者
先日、伊集院光さんの深夜ラジオ「伊集院光の深夜の馬鹿力」で面白い話がありました。
ウーバーイーツに関する話です。
若手のお笑い芸人は、ウーバーイーツの配達員のバイトをやっている人が多くいるらしく、伊集院さんの後輩芸人でも、かなりヘビーにウーバーイーツの宅配員をやっている人がいるそうです。
そして、面白い話はその若手芸人の宅配あるあるです。
そもそも、ウーバーイーツは、スマホアプリで色々なお店の料理を自宅や職場まで宅配してくれるデリバリーサービスです。そして、注文された料理を宅配する人たちがウーバーイーツの配達員です。
伊集院さんの話によると、ウーバーイーツで、若手芸人がお店に料理を受け取りに行こうとすると、その指定された場所は商業ビルの一角。
お店の紹介サイトでは、「こだわりのA5ランク牛の御前」などと言う高級店のような装いなのに、受け取りに行く場所はなぜかビルの一室で、そこに行くと料理を渡されるそうです。
驚くべきは、全く違うお店の料理の受け取りでも、同じビルに受け取りに行くのだそうです。
つまり、ウーバーイーツのお店の紹介サイトではどこかの名店や老舗のような雰囲気を出しながら、本当はどっかのビルの一室で、ウーバーイーツようにお弁当を作っている業者がいると言うことです。
お客さんは、上辺のお洒落なサイトを見て、どこかの有名店の料理を選んだつもりなのに、実際はどこぞのお弁当業者のお弁当を頼んでいる。と言う恐ろしいカラクリになっています。
これを聞いて、本当にすごいなぁと思いました。
この、「サイトは有名店風のお弁当業者」は、ウーバーイーツと言うエコシステム(周辺ビジネス)に最適化されたカタチになっています。
イメージの付加価値もついているわけですし、ウーバーイーツのヘビーユーザーが裏どりをする可能性は低いですから、お客さんは知らないままです。
この話を聞いて、こうやってビジネスが生まれるのだなぁと感心しました。
そして、ウーバーイーツを頼む時は自分も気をつけようと思いました。
終わり。
重版出来【漫画】
漫画「重版出来」が面白かったので紹介です。
重版出来
「マンガ」は、漫画家だけのものじゃない。編集者、営業、宣伝、製版、印刷、デザイナー、取次、書店員…。数えきれないマンガの裏方たちのリレーで、読者の手に届くもの。そう、裏方の熱き想いがあるからこそ「マンガは売れる」んです!マンガに関わる一人ひとりの人間ドラマをぐいっと描く本作、全ての仕事人へのエール漫画です!!!
出版社の編集者が主人公の漫画です。
ドラマにもなったのでご存知の人も多いでしょう。
ぜひ1巻の、第3話「Do The Right Thing! 正しい行いをせよ!」を読んで欲しいです。
私はこの第3話を読んで、一発でこの漫画が大好きになりました。
それからは、毎日1巻ずつ読むようにしていたんですが、1日頑張ったら読もう!と決めて生活してる間は毎日が充実して本当に楽しかったです。
元気になれる漫画です、オススメです。
重版出来!(1)【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックス)
0から1ではなく、0.1から1。倒すのは一番身近から
0から1ではなく、0.1から1
先日、面白いラジオ番組がありました。
パーソナリティは、テレビ東京のプロデューサー佐久間宣行さん。そしてゲストは秋元康さんです。
佐久間さんは「ゴッドタン」などお笑い番組のプロデューサーとして有名な方で、秋元康さんは言わずもがなです。
50分なので是非聞いて欲しいですが、内容は佐久間さんが疑問に思っていることを秋元康さんに質問する部分が多かったです。
その中でも特に凄いなぁと思ったのが、アイドルが売れる過程の話でした。
アイドルのコンセプトは、秋元さんが最初から決めているのではなく、その子たちの雰囲気から出てくると言うことでした。
プロデュースは、0から1にする仕事と言われるけど、そんなことなくて、なんか種がある。0.1から1にする。その人たちにある何かを見つけてそれを伸ばす。とのことです。
アイドルの方向性は「ファンが導いてくれる」とか、凄い勉強になる話が多かったです。
さらに、佐久間さんが、敏腕マネージャーがあるアイドルを人気にしたと言う話を以前した時に、秋元さんが「それは違う。もちろんマネージャーは優秀じゃないといけないけど、アイドルが凄いからマネージャーを本気させた。」と言ったそうです。
この話題になった時に、秋元さんが話していたのは、「倒す(ファンにする)のは一番身近からじゃなくちゃいけない」と言うことでした。
一番近い存在であるマネージャーさんが、本気でそのタレントさんに惚れ込んだから売れた。と。一番近い人から波紋のように伝播しないといけない。
やはり成功する人の哲学は凄いです。ちょっとそこらのネットに転がる成功する方法とかとはレベルが違っていましたし、その凄さがビシビシ伝わるラジオでした。
いやぁ、本当に良いラジオを聴けました。
知らないことに出会うのは素晴らしい
最近、自分のオリジナルキャラクターや漫画を描きたいと思って、イラストを描き始めました。
そして、せっかく個人開発をしているのだから思って、イラスト頑張るクラブというサークル的なサービスを作ったのですが、それが自分にとって良い刺激になって継続できています。
30過ぎての消失点
それで、自分は年齢で言うと30過ぎてから、学校の授業以外でほぼ初めて絵の練習を始めた訳ですが、その中で「消失点」と言う知識を得ました。
消失点(しょうしつてん 英:vanishing point)とは遠近法において、実際のものでは平行線になっているものを平行でなく描く際に、その線が交わる点である。理論的にはこの点は無限遠点である。遠近法の種類によって複数の消失点が存在する。
要するに、遠近法で絵を描くときの技術です。
これが衝撃的でした。
こんな凄い技術があるのか…。と。
どうやら絵を描く人には常識のようですが、私は人生で初めて知ったし、しかもあらゆる絵のベースになっていることすら知りませんでした。
こんな偉大な発明を知らずに今まで生きてきたことに驚きました。
三次元を二次元に
びっくりしたのは、色んな絵の練習の本に、「絵は3次元の物を2次元の紙に表現するために、あらゆるテクニックを用いて目を騙す。」みたいなニュアンスで説明が書かれていたことです。
この姿勢、発想が自分になかったので、凄い衝撃でした。
「そうか、絵と言うのは、元々三次元を二次元に落とし込む訳で、そもそも次元が違う対象を変換するのだから、それはあらゆるテクニックを用いて変換するのは当然だよな。」と思ったのです。だから絵はあれだけ色々な表現があるのか。とも思いました。
結局、絵にするとは、何かしらを変換すると言う発想だから、新しい変換方法が評価されたり問題になるのだろうとも思ったのです。
知らないことに出会うのは素晴らしい
久しぶりに凄い衝撃を受けた事件でした。
ただ、自分が知らないことに出会うのは素晴らしいことだなと改めて思いました。
新しいことを始めれば、それだけ、予想にもしてなかった知識や常識が手にはいります。そして、知ったときの感動や衝撃は何歳になっても変わらないように思いました。
鹿の王 水底の橋【書評】
以前にレビューした鹿の王の続編が出ていたので、読んだ感想です。
テーマは愛と政治に
今回は、前作より政治的な思惑や愛についてのテーマとなっていました。
私は上橋菜穂子さんの描く戦闘描写が好きなので、それが登場しないのは残念でした。
しかし、その分人間の心の揺れ動きや、謎解きの部分の面白さが強まっていた感じがしました。
様々なしがらみによって翻弄されながらも自分の信じる道を歩む人々の強さと悲しみの描写が、読んでいてとても胸にくるものがありました。
スピンオフだけど王道
位置付けでは、鹿の王のスピンオフ的な作品の気がしました。ただ、メインテーマは鹿の王の初期から底流に流れるものですし、好きなキャラクターだったので、私的にはスピンオフだけど、どこか最初からあった作品のテーマの一つが完結した。と言うような気がしました。
今回も本を購入してから一気に読んでしまいました。本当に上橋さんの作品は面白いなぁと改めて思いました。
覚えていることは必要ないが、知っている必要はある
最近、知識の暗記は必要ないけど、その知識を何となくでも知っている必要性が増しているなぁと思いました。
パソコン(ネット)が脳の外部装置
かのスティーブ・ジョブズがインタビューで「パソコンは脳の外部装置だ」と言っていました。
人間は、道具を使って、体の機能を延長することで進化をしてきました。
例えば、シェベルやスコップは、人間の手の機能を延長ですし、自転車や車は、人の足(歩行)の機能の延長です。
そして、パソコンの場合はそれが脳(記憶)に当たります。
グーグル検索を使えば、わからないことは調べられますし、かつての部族の長老のような物知りの役割は、書籍やインターネットに置き換わりました。
フォルダがないと探せない
ただし、インターネットやパソコンが脳の外部装置であるということは、自分の脳に、その外部に置いた知識を引っ張るトリガー(きっかけ)が必要になるとも言えます。
私は、それがパソコンで言うところのフォルダに当たるのではないかと思います。
フォルダにフォルダ名を書いておくと、そのフォルダ内に様々な、フォルダやファイルが入っていますので、そこからまた絞り込んで必要な知識を探すことができます。
これが、ある意味ググる行為と言えるでしょう。
ただし、この一番最初のフォルダだけは、自分の脳にないとパソコンにアクセスできないのです。
例えば「日本食」と言う知識がないと、「寿司」や「天ぷら」の知識をネット探すことはできないですし、さらに細分化した「軍艦巻き」もわかりません。
つまり、この「日本食」と言う言葉(概念)やキーワードだけは自分の脳に保存しておく必要があるのです。
時々、グーグル検索自体が苦手、できない人がいますが、この最初のトリガーの知識が少ない人なのではないかと思います。
結論:概念を持っていることやそれ自体をぼんやりでも知っていることが大事
パソコンとネットの普及で、パソコンという外部機能をうまく使える人がどんどん先に進めるようになった訳ですが、それは残酷な一面もあり、うまく使えない人との差がどこまでも広がる可能性がある。とも言えます。
ですから、これからの必要な能力の一つに、最初の知識のトリガーをたくさん蓄えることがあるのではないかと思います。
また、大体の概念は様々なフォルダ名を複数持ちますから(例えば「日本食」は「ヘルシー料理」や「生食」「粋」など沢山持っていますよね)、増やせば増やすほど色々な組み合わせやアイデアが繋がるでしょう。
これだけ情報が溢れているのに、なんだかんだ基礎知識が必要なのが不思議ですが、学ぶ姿勢がないといけないので、楽でうまい話はないと言うことかなぁと思いました。
自律神経失調になった話と対策
1月末から2月中旬くらいまで自律神経が失調して苦しんだので、その備忘録と対策について書いておきます。
パソコン画面を見ていたら突然の嘔吐
ことの始まりは1月下旬。パソコン作業中に突然気持ち悪くなりました。
本当にいきなりで、しかも言葉で表現できない不思議な感覚で驚きました。
そのことをTwitterで呟いたら、「自律神経失調」の兆しだと教えてもらいました。
確かに心当たりがありました。
乗り物酔いみたいになる。そしてゲップが出ない居心地の悪さが気になっていました。
肩こりと眼精疲労
自律神経の失調にはいろいろな原因があるそうですが、自分の場合は肩こりと眼精疲労です。
体調崩す2日前くらいから、普段より長い時間パソコン作業をしており、肩こりとか目疲れを感じていました。これがきっかけだと思います。
パソコン作業の制限と銭湯、睡眠
パソコン画面やスマホ画面を見るだけで酔ってしまう状態が続き、本格的に手を打つ必要があると判断しました。
そこから一気にあらゆる作業をストップし、2日パソコンを見ないようにしました。
また、銭湯に通ってのんびりするなど、肩こりと目疲れを取ることに集中しました。
このシンプルな対策で、見る見る体調が回復したので驚きました。今では乗り物酔いの感じやパソコン画面を見て気持ち悪くなることはありません。
おそらく対策が早かったのがよかったです。
これが、もし会社員として決まった時間パソコン作業をする必要がある人だったら、回復させることはできず、どんどん悪化したと思います。
1日の作業時間を減らす
正直、完全に完治したのか自分でもよくわかっていないので、今はパソコンの1日の作業時間を制限し様子見しています。
ただ間違いなく、自律神経失調すると、その後数週間を棒に振ることになってしまうことがわかりました。そして早期の対策を怠れば慢性化する可能性もありそうです。
ですから、これからは1日のパソコン作業の時間を工夫する必要があると思います。
皆さんも気をつけてください。