リバティで朝食を

ワーホリ女子のひとりおしゃべり

滝行、卒業

前回、「明日もブログ書きます」と宣言してから早3日が過ぎた。
清々しいまでの有言不実行ぶりだが、これが私の通常運転なのでご容赦いただきたい。
 
結論から言うと、お湯は出ました。
 
以上。
 
以上です!いやあ、人間満足すると特に言うことがなくなるものなんだな。
「お湯が出た!」これだけで他に大して言葉は要らないの。
推しのすばらしさを「尊い」「無理」「しんどい」でしか表現できないオタクと同じように、
私はこの喜びを「お湯が出た」「満足」「ありがたい」のルーティーンで語っていくしかない。
 
Airbnbの家主カップルに「お湯が出たよ!ありがとう!」と言ったら「何言ってるの当たり前じゃない」って笑われた。笑われて当たり前である。
「お湯の温度の調節難しくなかった?熱すぎにならなかった?」と心配までしてくれた。
ここのシャワーは、お湯の蛇口と水の蛇口を両方ひねって良い塩梅のお湯を出す方式になっているので、お湯の蛇口をひねりすぎると熱湯が出てくるのだ。
 
確かに初めてシャワーを使ったときは、私も一瞬この熱湯シャワーを浴びてしまったし、適温にするための蛇口ひねり具合をマスターするのには少々時間が(1分ほど)かかった。
 
が、そんなこと「お湯が出ない」という異常事態と比べれば、瑣末なことである。調節できる温度の幅があるんだよ?水一択じゃなくて。それだけでグリフィンドールに5億点あげていい。
 
というわけで、ワタクシこの3日間は素敵なバスタイムを満喫しておりましたのよ。
落ち着いてケアするゆとりがあるおかげで髪の毛はサラサラ、肌はすべすべで、お風呂上がりには《THE BODY SHOP》のシャワージェルの、ピンクグレープフルーツのいいにおいがする。
そしてあまりに満足しすぎて語彙力の低下が甚だしいので、特に面白いオチとかはつけられない。
 
実は今朝、シャワーとセントラルヒーティングのガスがつかないというトラブルがあって、今回のブログは「【悲報】滝行続行」になるのかと危惧していたんだけど、それも夕方には家主カップルが直してくれていた。なので私は今日も心地よくシャワーを浴びた。平和だ。
 
いつも笑える話を探しているけれど、今回ばかりは特にオチがないことがとてもありがたい。

私、修行中の身なの

私、カツノキマリ。

こっちは黒猫の…って紹介できたら良かったんだけど、残念ながら話相手になってくれる相棒はいない。今のところは。
 
日本を飛び出して、ただ今ロンドンで生活中である。
 
せっかくなので、イギリスで気がついたこととか面白かったこととか記録に残していこうと思うんだけど、
こっちに来てみてびっくりしたこと、それはまず、とにもかくにもお湯周りの脆弱さである。
 
今までね、何度もイギリスには来たことあったのよ。
今回が6度目(たぶん)の渡英なので、それなりにこの国にも慣れているつもり、ではあった。
甘かった。
今までは旅行だから基本ホテル滞在。ロンドンではいつも同じところ、全室バスタブつきのホテルを定宿にしていたので、バスタイムにストレスを感じることなんてただの一度もなかったんだけど。
 
甘かった。
 
今回のホームステイ先では、バスタブが使えない……どころじゃない。
お湯が出ない。
先進国ジャパンにお住まいの皆様は何を言っているのか分からないと思うから、もう一度言う。
シャワーから、お湯が、出ないのだ。
 
ホームステイ先に着いたその日にホストマザーには言われていた、
「お湯はタンク式だから、使いすぎるとなくなっちゃうの。3分くらいでシャワーを終わらせてね」って。
30分はテルマエに浸かっていたい平たい顔族の私としては、3分とか正気かよって正直思いましたわよ、その時はね。
 
今はせめて3分でもお湯が出てくれれば良かったのにって思ってるわ。
 
「シャワー3分」はあくまで理論値。お湯使用可能時間のここ1ヶ月間の実測値(カツノキ総研調べ)は、おおむね0〜30秒で推移している。
 
つまり、お湯だけで全身洗い終わるなんて土台無理なんだわ。
 
シャンプーをし、リンスをし、身体を洗う一連の工程の中で、どこで温度調節ハンドルをひねり「最大30秒お湯ガチャ」を投入するかが勝負の別れ目である。
何と戦ってるのかって?笑止!寒さだ。
 
私はいつも、我慢して冷たい水でシャンプーもリンスもして、最後に温かいお湯で身体を流す作戦を取っている。途中でお湯を使って暖まった後で冷水を全身にあびるのは、常人にはキツすぎるからだ。
 
が、ここの家のシャワーは所詮「最大30秒お湯ガチャ」なのだ。「応募者全員サービス!お湯30秒!」ではない。
お湯ガチャにチャレンジした結果、10秒くらいしかお湯が出なくて、結局冷水で全身を流すしかないときもあるし、全くお湯が出なくてただの水浴びで終わることも多々ある。
 
……修行か?
 
なんでこんな滝行まがいのバスタイムを過ごさなくてはいけないのか、甚だ意味がわからないまま毎日、みるみる土気色に変わっていくつま先を見下ろしている。
 
 
幸い、こんなホームステイ生活は昨日で終わり、今日から3週間はAirbnbのお宅に滞在だ。わーい!お湯が出るといいな!評価の高いスーパーホストのお家だし、きっと出ると思うんだけど。
 
怖いのは、こちらに在住の日本人の皆様に「ホームステイ先でお湯が出ない」って話すと、「あ〜この国のお湯周り脆弱だからね!あるある!」って反応をされることだ。
あるあるなの……?お湯が出ない家は珍しくないの……?
 
頼む、今回の家ではお湯、出てくれ。
 
もしもここでも水しか出なかったら、明日また「滝行続行」でブログ更新するからどうか笑ってやって。

隣の海は青い

パッキングがすすまない。

 

単純に荷物が多いからなのだが、荷物が減らせないのは、イギリスで何が必要なのか、何なら現地で調達できるのか、いまいち確信が持てないからだ。


特に悩ましいのは基礎化粧品だ。

アイライナーとかアイシャドウとかの色物はまだいい、自分に合うものを店頭で探すのもそんなに大変ではないだろう。

でも基礎化粧品は!自分の肌質に合うかどうかとか!ニキビが出ないかとか!乾燥しないかとか!確かめるのに長い時間がかかる上に、合わないとてきめんに自分の肌が荒れる。

この世で結婚相手の次くらいに捜索と判別が難しいジャンルである。

 

というわけで、異国の地で基礎化粧品難民になるのを防ぐため、私は全ての口コミとバズりの最終集積地、YouTubeの門を叩いた。


日本語で「毛穴 洗顔」などと検索すると、美容系YouTuberがち○れのコールドクリームやビ○レのおうちdeエステ(緑)を紹介する動画がずらっと並びますよね。

英語で検索すれば、英語圏でのおすすめコスメの紹介動画があがってくるのだろう。


そう思っていた時期が、私にもありました。(お食事中の方はここから先の閲覧をご遠慮ください)


…いいですか?私は甘かった。「blackhead wash(毛穴の黒ずみ 洗顔)」って検索してみたらだね……

鼻の角栓をにゅるにゅる押し出す動画ばっかり出てくるの。もしくは「なあ、それ角栓じゃなくて粉瘤じゃないのか?」って問いただしたくなるような針とメスを使った手術風景。

違うんだ、私が観たいのは「今回おすすめするのは、このガスールパック(例)」って言いながら、伸ばした手のひらの前で商品をアップにしてくれるようなやつなんだ。


絶望的な気分になりながら検索画面をスクロールしていくが、延々と鼻の角栓押し出し動画が続く。

たまーに出てくるマシな動画は、日本の美意識高い系の間では御法度の、剥がすタイプの毛穴パックの使用動画だ。もちろんサムネイルは剥がした後のパックに付いている角栓のアップ。

……何なの?

君たちはそんなにまじまじと鼻の角栓を見たいの?


それでもめげずにスクロールを続けていたら、「日用品を使って毛穴をきれいにするTips」みたいな動画を見つけた。

そうだよ、これこれ。こういうのだよ私が欲しい情報は。ほっとしながら動画をクリックする。


「用意するものは、水と重曹と歯磨き粉。これを混ぜ合わせたものを鼻に塗って、歯ブラシでこすります…」


前言撤回。正気か?それに行き着く前に何かもっとマシな毛穴対策はなかったのか。それとも英語圏には有能なクレンジングジェルとかスクラブとかガスールパックとかが存在していないのか?


そんなわけないよな。少なくともL○shは存在してるもんな。知ってるぞ。

つまり存在していないのは、まともな美容系YouTuberの方だ。


日本の美容系YouTuber界の闘いは熾烈である(たぶん)。

日夜、SNSや口コミサイトをチェックし、話題の商品を買い揃え、実際に使う様子を顔出しで撮影し、バラエティ番組みたいなテロップまでつけて、迷える子羊たちのために公開しているのだ。善行を積みすぎである。聖人として法王庁に認可してもらっていいくらいだ。

そこまでしても、美容系YouTuberとして覇権を握れるのはほんの一握りの人たちだ。


それに引き換え、英語圏の美容系YouTuberはどうだ。というかそもそも「美容系YouTuber」という概念もまだ存在していないのではなかろうか。

角栓押し出し動画より、「○○のスクラブです!いきなりごしごし擦るよりも、こうやって少しずつ水を加えた方がいいですね」「洗い上がりはさっぱりです」みたいな紹介動画をあげた方が、よっぽどバズる気がするけれど。でもそのアイデアは、少なくともまだ一般的ではないということなんだろう。


自分では当たり前と思っていて日ごろ特別意識もしていないところに、ブルーオーシャンは広がっているものらしい。

イギリスでなら、美容系YouTuberとして簡単に覇権が取れそうである。


YouTubeばっかり観ているせいで、 パッキングは全然すすんでいないのだが。

真実はいつも一つのはず

のっけから恐縮だが、たぶんこのブログには誰かの役に立つことは書かない。

 

ワーキングホリデー中に考えたあれこれを書き留めておくブログなのだが、「海外生活を活かしたキャリアパス」とか「異邦人としての視点」とかあんまり考えてないからだ。IQ3くらいの人間なので、難しいことはちょっとよく分からないし、考えないようにしているの。

役に立つ情報が発信されるとしたら、「イギリスのつけまつげ用グルーはクソだから、日本からDUPのを買ってきた方が良いよ!」とかそんなことくらいだ。

意識の低い人間からは意識の低い情報しか出てこない。自明の理である。

 

だから、ワーホリの情報を得ようとしてうっかりこんにちはしてしまった方にはブラウザバックをおすすめする。時間の無駄だぜ。色々準備することあるんだろ。

 

 

準備といえば、私も情報収集のために某ワー○リ協会(全く意味のない伏字)に入会したのだが、結果的に言えばまじで時間の無駄だった。「英語は分かるけど、自分ひとりで手続きするよりも専門家を頼った方がきっと穴がないよね」と思って入ったんだけど。

ここの担当の方々、人によって言うことが違うの……!

私の渡航先はイギリスなのだけど、どうやらイギリスのワーホリ事情は他の国とちょっと違うらしい。普通、ワーホリはあくまでホリデー扱いなので、渡航前に就職先を決めることはできないのだが、イギリスのビザは就労の意味合いが強いので例外的に先に仕事を決めることが認められている……らしい。

さっきから非常に歯切れが悪いが、仕方ないのだ。ワーホリについて熟知しているはずの担当者たちからもふわっとした情報しか得られなかったんだもん。

ある日の担当者。

「イギリスのワーホリでは仕事決めてから行けるって聞いたんですけど」

「ワーホリでは原則禁止なので入国できない場合があります」

また別の日の担当者。

「仕事は渡航後に探す形になるんですよね?」

「いいえ、イギリスの場合は日本にいる間に探すこともできますよ~~」

ええい、どっちなんだよ!あなた方が提供しているのは情報なんじゃないのか?だったらその情報の精度は統一しておくれよ。それが商品なんじゃないのか。

 

また別の日、ビザ申請について相談していたらわけの分からないことを言われた。

「『イギリスでの住所』の欄には、一泊だけホテルを予約して、そこの住所を書いといてね」

いや、絶対おかしいだろ。

世界中からワーホリ民が押し寄せるのに、その全てが住む場所を決めてから入国してくるはずはない。英国移民局もそんなことは百も承知だろう。だったら素直に「まだ決まってないよ」って申告すれば良い話ではないのか。

逆に、ホテルの住所で申告する方が、余程悪だくみ感が醸し出されないか……?

ちょっとこの担当者が信用できなかったので、某ワー○リ協会の助けは借りず、一人で申請することにした。もちろんクリーンなワーホリ民として、「住所?まだ決まってないよ」のスタンスで記入していく。

そしたら数週間後……ちゃんとおりたよ!ビザが!

やっぱりそんな小細工は必要なかったんじゃないか!

イギリス在住の友人たちからは「ワーホリのビザ手続きって大変なんでしょう?私の友達も苦労してたから、がんばってね」って口々に声をかけられていたんだけど、あの、全然そんなことなかったですよ……!それなりに英語が読めれば全然難しいことはなかった。むしろ手続きを煩雑にしているのは、「住所申告のためにホテルを予約する」みたいな要らん小細工や不正確な情報だと思うの……!

 

というわけで、「自分ひとりで手続きするよりも専門家を頼った方が穴がないよね」と思ったものの、結局自分ひとりで手続きする方がずっとスムーズだった。

それでいいのか、某ワー○リ協会(全く意味のない伏字)!

まあでも、渡航前に「他人の言うことを鵜呑みにせず、自分の嗅覚を信じる」という経験ができて良かった。

渡航後も、己の嗅覚と野生の勘で道なき道を爆走していく所存である。