GPSのデータをGoogle Mapsに載せる

今回のイタリア旅行では、写真にGeotagを付けたかったので、GPSレコーダーを持っていってみました。撮った写真が地図上にマッピングされるのは面白いのですが、GPSのデータを地図上に配置すれば自分の足跡がそのまま見られることに気がつきました。そんな感じで作ってみた地図がこれです。

旅全体の行程

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ヴェネツィアでの足跡

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この地図を作るまで結構いろいろ試行錯誤して、睡眠時間が削られたので、その方法を共有します。

その1

GPSレコーダーを用意する。
持ち運びに良さそうなGPSレコーダがいくつかあるのですが、今回はSonyGPS-CS3を利用しました。

ソニー SONY GPSユニットキット GPS-CS3K

ソニー SONY GPSユニットキット GPS-CS3K

実は、その前に、APTのPhoto Finder Miniというものを購入したのですが、iPhotoでせっかくの緯度経度情報が読み込めず利用をあきらめました。Picasaでは読めていますので、iPhotoとの相性のようですが、Mac使いには厳しいので断念。ここで学んだ鉄則は、世の中に利用者が多い方にのろうということです。
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その2

GPSレコーダをもって街に出る。GPS-CS3は、小さいのでかばんの中に入れていても全く気になりませんでした。室内はきつそうですが、それなりにGPSから情報は拾っていました。電池のもちは、単三の充電池を使っていましたが朝9時に出ると、夜7時か8時くらいに切れてしまいます。しかも、電池のインジケータの3つから減り始めると一気に終わりへと突き進みます。3つから2つになったら、そこから1時間も持たないくらいですので、一日使うには途中で電池の入れ替えが必要です。ちなみに、電源を切るとGPSのログは別のファイルになります。

その3
logファイルをkmlに変換。
僕はGPSBabelというツールを使いました。ただ、このツールではGPS-CS3が吐き出すログをそのまま食わせるとエラーになりますので、以下のようはSHスクリプトを用意して、ちょっとだけ手直ししてからツールに渡しています。

#!/bin/sh
for filename in $*
do
name=`basename $filename .log`
sed '1s/wgs-84\/gps.*/wgs-84/g' $filename >$name.tmp
mv $name.tmp $filename
done

次にGPSBabelを利用して、KMLを作成

gpsbabel -i nmea -f WG20090718062422.log -f WG20090718174045.log -x track,pack -o kml -F roma1.kml

一日のログが複数のファイルに分かれてしまった場合は、-fオプションを複数書き -xオプションでくっつけるようなフィルタを指定すると一個のファイルにしてくれます。これでGoogle Mapに読み込み可能なのですが、この状態で読み込むと線ではなくて点の集合になってしまいます。

ここからが試行錯誤だったのですが、myTracksというツールを利用すると、点を線に変換できました。その方法は、読み込んだKMLファイルを選んで「トラックを単純化」を実行し、生成されたトラックをKML形式で書き出す手順になります。なぜこれでOKなのか理由がつかめていないので、生成されたKMLファイルを見比べてみたいと思います。

その4

KMLファイルをGoogle Mapにあげる。
Google Mapに行き、マイマップを生成します。そこで、インポートというリンクがあるので作成したKMLを指定します。これで、無事KMLのデータがGoogle Mapに取り込まれます。

その5

足跡上に写真を配置する
せっかく写真にもGeotagが付与されたので、GPSの線の上に配置したいと思います。ここでは、flickrに画像があるものとして、その画像からKMLを生成してみます。まず必要な写真をflickr上で一つのセットにまとめます。そしてそのセットのIDを記憶し、このサイトでそのIDを入力します。するとそこに含まれる画像からKMLを生成してくれます。これをGoogle Mapでインポートすると、地図の上に写真が表示されます。
注意事項としては、100枚近辺でGoogle Mapはページを分けてしまいます。ページが分かれてしまうとそのページごとに表示されるのでパス上に写真が無かったり、写真しかないページになったりしてしまい、結構残念です。なので、写真とパスが合わせて100を超えそうな場合は、作成する地図を分けるなどしてうまい具合にバランスをとりましょう。このページ分けのルールがいまいち分からないのとうまくコントロールすることができないので、現状では違う地図を作る方が現実的です。

こんな感じで、足跡+写真の地図を作ることができました。ただ、この手順は結構めんどうなので、もうちょっと自動化できないか考えてみます。

メガ都市圏としての東京

そして、この本の中で言及されているのですが、東京という都市圏は世界のトップの規模を誇る都市圏で、そこで生産される富はGDPとしてとらえると、世界3位のポテンシャルを持っているそうです。つまり、東京都市圏を一つの国としてとらえると、それ以上の国はアメリカと日本のみで、その他の国を一つの都市圏で凌駕してしまっている。

クリエイティブな基盤として東京をとらえたとき、今とても面白いポジションにいると思います。ちょっと前にこれだけエンジニアがいるのだから、東京がエンジニアが働く場所として面白くないのは悔しいと思っていましたが、今あたりを見回してみると勉強会があらゆるところで開かれています。これだけ多種多様な分野の知識がこれだけの頻度で交換されている場所は世界中を見てもここしかないと思います。
この都市のプラットフォームに注目しても、高密度で張り巡らされた公共交通はすごいです。東京の道路の整備はあまりよくないといわれていますが、中央環状線とかは、すごいを通り過ごしてある意味エキセントリックですらあります。

ただ、クリエイティブなものを作り出す力は、あまり強くないと言われていましたが、最近実はそんなことはないんじゃないかとこの本を読みながら思いました。

アーキテクチャの生態系

アーキテクチャの生態系

東京というメルティングポッドは今確実に面白いです。ちょっとした勉強会でもいいからこの片鱗に触れないのは本当にもったいないですね。

2層化する世界

トーマス・フリードマンの「フラット化する世界」へは理解しつつもなんとなく反発していたのですが、最近、リチャード・フロリダが出した「クリエイティブ都市論」を読み始めて、腑に落ちました。

世界はフラット化しています。
そして、世界はスパイク化しています。
つまり、世界は2層化して行っていたのです。

コモディティの世界では、世界のフラット化は止まらない流れでしょう。一方、クリエイティブな世界では、世界中の特定の都市に才能が集まるスパイク化が進行しています。

僕らがいるITの分野では、これがどのような影響が出るのでしょう?おそらく誰でもできるような分野は、フラット化の影響は免れないでしょう。コールセンターなどが海外や地方に出て行っているのが、この顕著な例。一方、何か新しいものを生み出すところでは、スパイク化の影響が出てくるだろうと思います。
ITってこの二つの面を内包しているとても特徴的な業界なのではないでしょうか?ITエンジニアとして仕事をする上で、この二つの潮流を常に意識し、今自分がしている仕事がどちらの側にあるのかを考える必要がありそうです。

まだ、この本は読み始めたばかりですので、読み進むうちに書きたいことが出てきたら、また書きます。

クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める

クリエイティブ都市論―創造性は居心地のよい場所を求める

それと、いまさらながらこちらも読んでなければ。
フラット化する世界 [増補改訂版] (上) フラット化する世界 [増補改訂版] (下)

自分の周りが1mに縮んだときは。

初めていく国の空港に着く。
初めて聞く言葉、初めて見る文字、行きかう人も今まで見たことがない感じ。
ふっと、自分の周りが1mくらいに縮んだ感じがするときがあります。

そんなときは、周りを見回して地図を見て自分がいる場所を確認して。
自分の持ち物はちゃんとある?
お財布の中にその国のお金は入ってる?
どこにどう行くかわかってる?

そうして一歩踏み出す。そうすると自分の周りの空気が少しづつ広がってく。

見知らぬ国じゃなくても、普通に生きていても自分の周りの空気がいきなり縮む時ってあるよね。
そんなときは、今自分がいる場所を確認し、自分の持ち物を確認し、そうしたら一歩踏み出せばいいんだ。
そう、一歩踏み出せば。

風向き

9月は、全く自分に風が向いていない月でした。向いていないどころか逆風のまっただ中。人生5本の指に入る逆風月間。

でも、今日から10月です。新しい月は新しい風が吹くに違いない。
自分に風が吹いていない時どうするか?
風を探して走り回るか、いい風が来るのを待つか。
新しいところに踏み出すのも勇気がいりますが、今は充電期間と決めて風を待つのも勇気がいります。

とにかく、今日から新しい月です!

勉強会という文化

今、東京ではすごい勢いで技術系の勉強会が開かれている。
飲むことが好きな人にとって、毎日飲む場所に困らないくらい(笑)。
きっと今はブームなんだろう。これが当たり前になってデベロッパー文化として定着してくると、デベロッパーとしての働き方を含めて世の中変わってくるんだろうな。
はじめにエンジニアの採用が変わってくる。今はもうすでにここに来ているかも。
次は、ここで仕事のやり取りが始まる。このあたりに来るのはいつ頃だろう。結構すぐなような気もします。

書評:おしゃれなエコが世界を救う

おしゃれなエコが世界を救う

おしゃれなエコが世界を救う

フェアトレードの衣料を扱うピープル・ツリーを設立したサフィア・ミニーさんの活動記。
いくらフェアトレードのものだからといってサイズが合わないものや色彩的にどうかなって思うようなものは買ってもらえない。なので、きちんと商品力があるものを生産者と協力して作ろう。社会活動も、きちんとビジネスとして成り立たないと、持続的な成長は見込めない。そういう立ち位置で、成長を続けた団体です。サフィアさんは、多分旦那さんの日本赴任にたまたま着いてきたという感じで日本に住み着いた人です。最初から特別なことをしようとした訳ではなく、ちょっとした?があってそれから行動を起こしていった人といった感じです。こういう生き方っていいなと思いました。多分、この本には見えない苦労がいっぱいあるのだろうと思うけど。

ただ、この本のタイトルはちょっと失敗かな。。。?

最後にこの本であげられていた言葉を紹介します。

"Be the change you want to see in the world"
世界に変化を求めるなら、まず自分がその変化になりなさい。

現状に不満を言っているなら、自分から変わっていかなければいけない。覚えていたい言葉です。