働き方は進化しているのか 〜効率化しても賃金が上がらない理由〜
日々メールに追われ、返信をすればするほど、仕事は減らずに増えていく。
スマホ、タブレットでどこでも仕事ができるが、どこでも仕事をしないといけないプレッシャーに追い込まれている。
みなさんが働いている環境も、そんな嬢にではないでしょうか。
ITの進化で働く量は確実に増えている。
でもよく考えて欲しい、働いた分、本当に給料は増えているのか。
効率よく働けた分、本当に早く帰れているのか。
答えは、(差はあるにせよ、)ほとんどの会社ががNO!である。
私はIT営業として、お客様にITを提案する立場なのでよくわかるが、これは悲しいことに理にかなっている。
例えば人が2人が1ヶ月かかる仕事を、1人が1ヶ月でできるようなシステムを導入するかどうか考えた場合、例えば経営者は1人の月当たりの人件費と、システム導入費維持費の比較を行い、そして安い方を選ぶのだ。
そしてこの安くなった分を、社員の給料に還元するかというと、ほとんどの場合は利益に回されるか、別の投資に回される。
それには3つの理由があると思う。
1つは競合の存在だ。もし競合がおらず今後も企業の売り上げ、利益が保証されるのであれば、効率になった分を給料に反映させても収益の低下には繋がらない。
しかし競合がいる場合は、最低限同じように効率化をしていないと、シェアの低下に繋がってしまう、そしてシェアを伸ばすためには競合以上に効率化しないとならない。
2つ目に人の重要度が下がっている。
よくシステムを検討する上で「属人化しない」というキーワードが出てくる。
属人化とは、職人に頼ってしまう、ということ。もちろん仕事によっては、職人でないとできないことがあるのは当然。しかし会社経営としては、安定した業績を上げ続ける事が目的なのだ。だからこそ誰が担当しても安定した業績をあげられるように、会社の規定やルールをつくる。
3つ目は、そもそもシステム会社は、この効率化されるべき人件費と比較してシステムの利用料を決めている。なので悲しいことに、劇的にコスト削減できるようなシステムはほとんどないのだ。(あったとしたらとても先進的な取り組みか、今のあなたの環境がかなり遅れているか、他にとても良いアイディアがあるに違いない)
こう考えると、効率化するために支払ったIT投資分は、本来は人件費など、別の費用として支払うべき費用の一部がスライドしているに過ぎないことがわかる。
もちろん先進的な投資、競合と大きく差別化できる投資の場合は、大きな投資効果を生み出し、経営を劇的に改善することもできる。しかし日本の中小企業が導入しているような一般的なIT製品は、ほとんどの上場企業や海外企業が導入しているツールのため、差別化ができることはない。
結局、人件費であてるべき費用をシステム投資にあてているだけなのだ。
その分私たち従業員は、もっと効率に働かなくてはならない。
そしてよく考えてほしい。今話題のAI、チャットボット、RPA、ロボットといったテクノロジーも全く同じなのだ。
人の仕事をすべて奪うことはにが、資本主義で競争をしなくてはならない以上、私たちは今まで以上に働かなくてはいけなくなる。
この連鎖はこの先も続くだろう。私たち個人が、直接テクノロジーを持ち、使いこなさない限り。
次回は、実際に過去の働き方を調べ、比較してみたいと思う。
Airbub Story ~何故プロダクト・マーケット・フィットできたか②~
Airbubは取り組みのうち今回は②について
①みんなが欲しがるものをつくる
②優れたユーザーエクスペリエンス
③似ているサイト(競合の再度)に相乗りする
競合とは違うエクスペリエンスとして下記があげられます。
・3クリックで完了する
・なめらかに動く
・美しく見える
特に経営者3人のうちの2人がデザイナーということもあり、ユーザーエクスペリエンスはかなり重要視していました。部屋の写真もプロの写真家を送って撮影させます。
ここで簡単にAirbubのビジネスモデルを。
貸し手(ホスト):部屋をサイトに登録。成立時、登録料金の3%をAirbubに支払う。
借り手(ゲスト):登録されたホスト料金が11%上乗せされ、ユーザーに表示される。この11%がAirbubの取り分。
ホスト側の3%がプロの写真撮影料や何かあった場合の保険などに利用されるようです。
Airbub Story ~何故プロダクト・マーケット・フィットできたか①~
まずプロダクト・マーケット・フィットとは、
シリコンバレーの用語で、本物の潜在顧客がたくさん存在する優良市場を見つけ、
同時にその市場を満足させられるプロダクトを生み出したと証明できる状態を示しています。
多くの企業がこの領域に達しないまま消えていってしまうので、企業家にとってはひとつの大きな目標となります。
ここに向けてのAirbubは取り組みは下記のようです。
①みんなが欲しがるものをつくる
②優れたユーザーエクスペリエンス
③似ているサイト(競合の再度)に相乗りする
市場のニーズがあるところで、競合サービスよりもよいものを作り、テクノロジーを駆使して競合のwebサイトを半ばハッキングする形でユーザーを奪って行きました。
①について
Airbubはイベントなどの急なホテル需要増加に対して、宿泊施設がほしいニーズに対応しようとしました。
「みんながほしがるものを作る」というのは意外に重要です。
どうしても起業するとなると「みんなが思いつかないものを作らないといけない」と意気込んでしまいそうですが、このプロダクトマーケットフィットの考えをベースに考えると、明らかになっている優良市場に対して明確なプロダクトを提供するという意味では理にかなっています。
これはYコンビネーターという、シリコンバレーのスタートアップ育成所のポリシーのようで、AirbubやDropboxにもこのDNAが受け継がれています。
②、③はまた明日。
Airbnb Story ~ありふれた民泊のアイディアで、何故3兆円企業まで成長させる事ができたのか~
『空いている部屋を、ネットを通じて短期間 貸出す』
こう聞くといたって普通というか、特別なアイディアではないのにAirbubは、たった9年間で3兆企業まで成長したのに正直驚きました。
もちろんシェアリングエコノミーは昨今の大きなブームですが、同じようなサービスを提供している会社は世界中にたくさんあり、創業者も下記のとおり認識していたようです。
「自分達は特別ではなく、普通の人間だった。とても怖かった・・・」
「ちょっと余ったスペースで小遣い稼ぎをしたい人はたくさんいると思っていた。」
では、何がAirbubを押し上げていたたのか、自分なりにまとめていこうと思います。