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人事担当者が教える 派遣社員採用時のポイント (スキルシート編)

皆さんこんにちわ。

職場で人手が足りない!派遣社員を雇おう!

そんなことはありませんか?

でも派遣社員って基本的には「面接」はできないことになっていますよね。

面接しちゃいけないのに、どうやって選んだらいいの?

その時のポイントは?

今日はそのあたりについて書いていこうと思います。

 

 

なぜ面接が禁止されているか

 

法律的には、このようなことが言われています。

・派遣先と派遣労働者の間に雇用関係が(疑似的に)成立し、職業安定法で原則禁止されている労働者供給事業に該当する可能性がある

・職業能力以外の要素で選別が行われることで、労働者の就業機会が不当に狭められる等、労働者保護に欠ける事態を生じさせる恐れがある。

法律に詳しい人なら、あーそういうことね、だと思いますが、

要は、派遣社員は派遣元に雇用されている人であって、

派遣元は派遣先に業務を提供する(人を提供するわけではない)のが

仕事なのであるから、派遣先は人選はしちゃいけないのですよ、ということと、

派遣先が業務でなく人物で選ぶことを許したら、人気がない人は仕事がなくなっちゃってかわいそうでしょ、ということのようです。

凄く法律的な考え方なので、なるほどね、要は法律でだめってことなのね、

という解釈でよいと思います。

 

ただこの場合、でも派遣社員が自分の意志で「次の職場を見に行きたいです」

ということであれば、先ほどのどちらにも抵触しないのでいいですよ、

ということにしている、てことですね。

 

とはいえ実態は

 

法律はそういっていても、企業側は本音も建前もあるわけなので、

そうはいってもよくわかんない人に来てもらっても困るんだよね、

というのがホントのところ。

というわけで、会社見学という名の面接が行われています、というのが

実態になってます。

ただ、事実上の面接とはいっても、さすがに履歴書を提出させることは

できないし、派遣会社側も企業に提出してきません。

あるのは、指名がイニシャル化されて、その派遣会社での職歴だけが

示されたスキルシートと呼ばれる書類1枚だけ。

これと、当日の質問だけで見極めをしていかなくてはなりません。

 

派遣会社の担当者にきいたらいいのでは

 

ここで勘のいい人は、それだけ資料がないのは困るけど、

だったら派遣会社の担当にこれまでの職歴とか前職の評判を聞いてみたら

いいのでは?と思うかもしれません。

しかしそれはあてになることはほとんどありません。

派遣社員は複数の派遣会社に登録して渡り歩いていることがほとんどだし、

派遣会社の営業は企業の担当者と会うのがメインの業務で、

派遣社員の選別は選別チームが行っていたり、

仮に営業マン本人が選別するにしても、データベースから検索して

チョイスするだけで、その人柄までは全然知りませんとか、

実は会社見学の当日に、そこで初めて会いましたとかは

よくあるからです。

候補者と何度も面談を繰り返し、職歴と人柄を把握したうえで紹介してもらえる

人材紹介会社とは大きな違いがありますね。

 

確認すべきポイント

 

さて、そんな状況でどうやったら当たりの派遣社員を見つけることができるか。

仮にハズレてしまったら、教える手間も入社のコストもすべて無駄になってしまうし、

業務も遅れてしまいますので、ここは確実に仕留めたいところ。

 

ちなみに、当たりの派遣社員ってどういう場合を想定しているかというと、

・期待通りのスキルと経験を保有している

・人当たりがよくて適度な距離感を保ってくれる

・適度に野望をもっていない(社員になりたいとか、そこの社員と結婚したいとか)

というところではないでしょうか。

 

ではそういう人を見抜くための確認方法をお伝えしましょう。

まずはスキルシート編)

①年齢で学歴を推測する

 年齢はスキルシートには記載がありません。

 でも、20XX年~ 製造業 営業スタッフ

 などの記載があるので、一番古い時期=社会人になった年齢

 と仮定すると、高卒なのか、短大なのか、大卒なのかくらいは

 推測できます。

 募集職種のレベルに応じて、欲しい学歴レベルを満たしているかどうかの

 確認がここで出来ることになります。

②会社数の確認

 スキルシートがいっぱいになるほど社歴が複数ある人、短期間で派遣先を転々としている人は要注意です。飽きっぽいか、能力がなくてクビになっているかのどちらかと考えられるからです。年齢によって経験した会社数が増えていくのは仕方ありませんが、

2~3社程度であれば問題なし、5社以上なら気を付けたほうがよいでしょう。

派遣法改正によって上限が3年になっていますが、3年できちんと満了していたり、その後の会社見学時で、直接雇用のお話を頂いたことがあります、などのコメントが得られれば、期待以上の働きをしてくれる可能性があると思って大丈夫です。

 

③経験職種の確認

 当然ですが、今回の募集職種との関係を確認しておきましょう。

 営業スタッフが欲しいのに、総務しか経験がないとかは危険です。

 事務だから同じだろうとつい思いがちですが、PCを使う仕事という意味ではどちらも

 同じですが、専門用語、対人スキル、業務の進め方の感覚などなど違いは多々あります。一般社員は定期異動で職種が変わるごとに慣れていくということもあるかもしれませんが、派遣社員にそれを期待しないようにしたほうが無難です。

 

とりあえず、以上の3点は会社見学前に必ず確認しておきたいポイントです。

あとは、念のため派遣会社の営業から前職での評判も聞いておきましょう。

とはいえどうせ、前職でも几帳面で評判の良かった方です、という返答だと思いますので、あまりあてにしてはいけないということをお忘れなく。

 

今日はスキルシート編だけで盛りだくさんになってしまいました。

では次回は実際の顔合わせ編でお会いしましょう。

 

以上、現場からの報告でした!