憧れ

髪伸びたな

割れた毛先眺めたら

交わることなく分かれた

貴方を思い出す


長い髪の先はいつでもあたしじゃなかった

ギリギリ手の届かないそこで輝くあなたが

本当に好きだった 

 

舞台から降りたら

小さくて気さくな

優しい貴方に戻って

手に届きそうで

でも何気ない言葉でかわされる

 

貴方よりもずっと小さなわたし

憧れで終わらないように

今日もギターを抱えて

掻き鳴らしてく

 

 

戦地の花

画面越しの灰色に

ドキドキしてしまう日々

痛めた記憶は

くだらない新商品の宣伝で消されていく

 


空を見上げれば

あの人達も見ているだろう景色が広がっている

あの場所はどんな音が聞こえていて

どんな匂いがして

どんなことを訴えてくるんだろう

一生懸命頭を動かしてみても

全然わからない

何も奪われていないのに辛くて

泣いて寝てしまう

 


目が覚めたらバターの香りがして

美味しそうにほうばってしまう

自分が悔しい

 


日に日に変わる街

逃げ惑う人 血が映る

私には流せない涙がそこにあって

拭ってあげることもできずに

1日のニュースが終わる

 


彼らの悲しみの果てに

せめて1本の花が咲くように、

種を蒔き、太陽にお祈りして

また今日を始めよう。

花束

初めて気づく

上に置かれた花束の重みに

自分が育てて手向けた花は

きっと軽かっただろう

あぁ、ごめんよ

ありがとう

さようなら

 


どうしてもっと早く気づかなかったのだろう

どうして素直に受け取らなかったのだろう

 


もう光は見えないけど

きっとあの花束には光の糸が繋がってたんだろな

僕が見ようとしなかっただけで

 


今できることはもう

精一杯に愛の重みを感じ取って

激しく燃え去っていくだけ

スマートフォン

画面から顔を上げたとき

いつもの何倍もの鋭さでモノが語りかけてきた気がした。

 


これまで見過ごしてきたものたちは、

一体幾つになるのだろうか。

自分を生み出すことは、

なんかとっても辛いことでずっと逃げてきた

目の前の画面を眺めながら、やり過ごしてきたけど、

その間に一体いくつもの語りかけを無視してしまったんだろう。

 


もう一度画面に向き合い、

忘れないようにひとつひとつ埋めていく

 


スマートフォン

これまでもそうだったのに、

今日はじめて自分のものになった気がした。

受け取るためのものから、

自分を残すものに変わった。

【歌詞】桜隠し

慣れた道を行く

白くて 別の景色

自転車は押して行く

ひとつふたつ腕に乗る

そして消える小さい花

 


駅が見えてくる

君と行く 最後の道

突然 僕の前にくる

当たり前の毎日 との別れ

 


降るはずのない雪が言う

これからは別の空間になる

君はまたは微笑んで

見たことない 列車に乗り行く

 


列車がいなくなった 

線路の上 寝てみる     考えてみる

ぼんやりとして味気ない

曇り空を見つめて 

目を閉じる

 


夢の中で桜舞う

いつもの服着て歩く

曲がり角で君が待つ

明日はもうない   

 


別の道が並んでる

先の分岐点で繋がる

笑って生きていれば

また会えるよ 新しい空間で

【歌詞】ふとしたハッピーエンドを

定時おわり いつもの帰り道

コンビニの前 思い出す

気づけば君が 「飲みたい」って言ってた

缶ビール2本 ぶら下げていた

 


隣で見た流れ星には内緒で

永遠なんて言葉つぶやいてみた

不釣り合いと 言われても仕方ないな

眩いだけの 毎日だ

 


坂の先 橙が揺れる

あと少し 慣れたスピード

行く あの部屋へ

 


かましい願いを 捧げよう

いつか終わるこの時が

ずっとずっと続きますように

 


「あの星の流れる先が

僕たちを指していたら」

なんて 君は言うけれどさ

 


今を満たす幸せを

いつか悲しみが包む ならここで

終わればいい

 


かましい願いを 捧げよう

大切な今と君を 全部 全部

守れますように

 


世界よ終わって

離れないように

この部屋ごと

切り取ってみてよ