新緑が眩しい4月の爽やかな朝
妻と2人で筍掘りをした
毎年この季節になると妻の実家が保有する竹林に入る
先週末はまだ早かったようで収穫はたったの4本
例年は3月末から4月上旬にかけて収穫のピークを迎えるが
今年は桜の見頃の遅れと同様に筍も10日ほど遅くなった
ここ数日暖かい日が続いたので
再チャレンジを試みた
妻の実家の庭に車を停めて短靴を長靴に履き換え
鍬(専用の細長い刃の道具)を抱えて田んぼの畦道を10分ほど歩く
この辺りはこれから田植えが始まるようで
田んぼの畦道は整地されたばかりらしく
泥砂が30㎝位の巾にくっきりと直角に積まれている
その畦道にはまだ真新しい獣の足跡がいくつも残る
鹿やイノシシのものだろう
青空の下、蛙の鳴き声、鶯やホオジロの美しい声がこだまする
山の斜面を登り竹林に入るといきなり大きな音がする
ギッギギッ~ 風に煽られた竹がきしむ音
薄暗くちょっと不気味だ
あちこちにイノシシがタケノコを掘ってしまった跡が残っている
既に8割程は食べられてしまった感じ
それでも2時間ほど頑張った結果、成果は上々
冷凍保存すれば1年間は食べられるであろう程の筍が採れた
竹をかき分けて山の斜面を歩くのは重労働
体のあちこちの筋肉が悲鳴をあげ
折れた竹の枝で太ももやおでこを刺し、切れた擦り傷がヒリヒリするが我慢する
あっという間にお昼の時間だ
木漏れ日の差す竹藪の山肌に直接腰を下ろし
小さめに握られたご飯に海苔を巻く
爽やかな自然の中、蛙や鶯の鳴き声を聞きながら食べるおにぎりの味は格別
最高の贅沢だ
擦り傷の痛さも忘れ、妻と2人笑みがこぼれる
僕らにとってこの瞬間はかけがえのない幸せな時間
「あと何年こられるかね」と、妻がぽつんと呟く
「10年は大丈夫だろう」と僕は答え声を上げて笑って見せる
竹林をでて、山際に自生する”ふき”や
澄みきった小川に自生する”セリ”を摘み
収穫物を担ぎ畦道を歩いて帰路に就く
新緑が眩しい4月、今日も一日いい日であった
↓ 竹林の様子
↓ 採れた筍
↓ 味噌汁(白味噌)
↓ 天ぷら
↓ メンマ?
↓ ふき・セリ・筍の煮物
↓ 筍ご飯
↓ セリのナムル