Masassiah Blog

現役サラリーマンのスキルアップのための読書まとめ

第4の波 大前流「21 世紀型経済理論」

『第4の波 大前流「21 世紀型経済理論」』(大前研一小学館,2023年2月28日)を読了。

日本はこんな状況で,労働生産性が上がっていないのに,人為的に「あなたの会社で給料を 3 % 上げてくれたら,税金をまけてやる」というのは,国家による犯罪だと私は思います。生産性を上げるために対策を取るように促すのが国家の本来の仕事ということですね。(位置 No. 607)

労働生産性が上がるから給料が上がる。そして,国は税収が増える。そのようなサイクルを実現せず,無理やり給料を上げるのはおかしい。

教師が要らなくなります。とくに日本のように文科省の指導要領どおりに教えなきゃいけないというところは,先生が 1 人いればいいことになります。テレビによく出ている林修先生のような講師に授業をしてもらって,その動画を生徒たちが見て勉強します。クラスの先生たちは生徒たちをサポートしながら,補講をする,進路指導をする,心理相談に乗る……という役割になります。知識を教えるのは,教え方の上手な先生が 1 人いればいいんです。(位置 No. 722)

テクノロジーの力を使えば,同じようなことをやっている人(教師など)は,減らしていくことができる。

サイバー社会というのは「考える教育」,すなわち答えは他人に教えられて覚えるものではなく,自分で考えて見つけるものです。そのためには,ティーチャー(先生)じゃなくてファシリテーター(促進者)が必要とされます。(位置 No. 764)

サイバー社会においては,ティーチャー(先生)ではなく,ファシリテーター(促進者)を目指そう。

サイバー社会でメシの種になることというのは,人間にしかできないことに限られる。この最たるもの,富を生むものは「見えないものを見る力」,つまり構想力ということです。(位置 No. 779)

人間にしかできないこと,構想力を身につける。

少子高齢化の進展とともに拡大しているのが「低欲望社会」だ。これも日本が世界に先駆けて突入した。私はすでに 20 年前から,若者を中心として「物欲・出世欲喪失世代」が広がっていることに着目し,世界でも例のない「低欲望社会」が到来していると指摘した。(位置 No. 1083)

私の欲望も低い。もう少し物欲を持とうか。

日照権があるのは,日本と韓国だけです。高層建築が建ち並ぶニューヨークで日照権なんて言いだしたら,何も建てられません。陽当たりを求めるなら,田舎に行けばいいんです。なんでニューヨークに住みながら太陽がほしいと言うのか,という話になります。(位置 No. 1466)

日照権がなければ,もっと高密度な都市が実現できる。

書斎に導入したテレワークの環境整備,IT 機器,ソフトウェアの購入,机・書棚,書斎の建て直し,自己研修費用,その他を「経費」として認めて,税控除の対象とすべきだというのが私が考える書斎減税です。(位置 No. 1512)

書斎減税があれば,私の書斎もリフォームしたい。

自民党の支持母体は農協・漁協や医師会,経団連など,従来の法制度や規制に守られてきた”既得権者”が中心であり,その主体は「ノイジー・マイノリティ」の寄せ集め集団である。だから自民党の政策は,各々の支持母体の要望に配慮したバラ撒きになってしまうのだ。(位置 No. 1620)

既得権者は,既得権を守るために必死になる。既得権者の方ばかり向いていると,新しい法制度や規制は生まれにくい。

個人が本来学ぶべきスキルは,たとえば営業支援や受注管理,在庫管理,請求管理といった定型型な間接業務をロボットで自動化する「RPA」だ。そのエキスパートになれば,労働生産性の向上=間接業務の合理化(人員削減)が最重要課題となっている日本企業から引く手あまたになることは間違いない。(位置 No. 2345)

間接業務の合理化を進められるプロフェッショナルになれば,日本では安泰。

技術者のためのテクニカルライティング入門講座

『技術者のためのテクニカルライティング入門講座』(高橋 慈子,翔泳社,2018年11月19日)を読了。

読み手はどのような人で,どのような行動をして欲しいのかを明確にして文章を書くこと。これは「伝わる」文章を書くための最も大切なポイントです。(位置 No. 206)

読み手を意識して,どのような行動をして欲しいのかを明確にして文章を書く。

技術者の書く文章がわかりにくい 3 つの理由(位置 No. 223)

  1. 一文が長く,情報量が多い
  2. 読み手を意識せず,自分視点で書いている
  3. 基本的なライティング技術を活用していない

わかりにくい文章と言われないようにしたい。

  • 論理的でない文章=目的まで迷いながら進まなくてはならない
  • 論理的な文章=目的まで迷わず進め,筋道が通っている(位置 No. 263)

論理的な文章を書くため,あらかじめ筋道を通しておこう。

文を書くときに,「伝えたいことが多く,長くなってしまう」という人は,一文一義の文をいきなり書くのではなく,あらかじめ伝えたいキーワードを書き出しておきましょう。(位置 No. 529)

伝えたいことは何か,キーワードを書き出しておく。それにより,冗長な文章になることを防ぐ。

ユーザーマニュアルを作成するときは,機能仕様書を整理するのではなく,ユーザー視点で再構成することが重要です。なぜなら,機能仕様書とユーザーマニュアルは,読み手と目的が全く異なるからです。(位置 No. 1379)

機能仕様書とユーザーマニュアルは,全く別のものということを認識する。

神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り

『神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り』(星 渉,KADOKAWA,2019年7月19日)を読了。

誰かに否定されると,負の強い感情が伴うため,記憶に残りやすくなると言われています。記憶に残るということは,あなたの印象がいつまでも相手に残り続けるということです。この人は私のことを否定する人だと。ですから,あなたが誰かに相談事やアドバイスを求められた時に,相手を否定するような発言をすると,もうあなたのもとには,誰も相談やアドバイスを求める人が来なくなります。

そう,それは”傷つきたくない”から。(位置 No. 454)

相談やアドバイスを求める人が来なくなるのは寂しいかもしれない。上の立場になればなるほど,当てはまる。

自分と違う意見や考え方の人を「頭ごなしに否定する」のではなく,相手がその発言,行動に至った理由に関心を持ち,聞いてみよう。「なぜそう思ったのか教えてもらえるかな?」のひと言を日常で活用してみよう。(位置 No. 631)

「なぜそう思ったのか」と聞いた答えが「何となく」では,アドバイスすることもできない。

心理学者のジークムント・フロイトは,人間の心が優先する第一要素は「id(イド)」だと提唱しています。イドとは,快楽の原理に基づいて,本能のままに快楽を求めて,痛みを回避することです。

つまり,あなたや私を含め,「人が動く」要因は,実は次の 2 つしかありません。

  1. 「快を得る」(ために動く)
  2. 「痛みを避ける」(ために動く)

この 2 つをうまく使い分けることができれば,私たちの周りにいる人たちが迅速に,かつ継続的に思い通りに動いてくれるようになります。(位置 No. 1778)

快を得る,痛みを避けるように人を動かせばいいのか。

今やっていることが辛そう,つまらなさそうな人がいたら,「今どこを目指しているのか?」と質問してあげよう。(位置 No. 2032)

「今どこを目指しているのか?」に答えられないようであれば,放っておく。

図解でわかる!理工系のためのよい文章の書き方 論文・レポートを自力で書けるようになる方法

『図解でわかる!理工系のためのよい文章の書き方 論文・レポートを自力で書けるようになる方法』(福地健太郎,園山隆輔,翔泳社,2019年2月6日)を読了。

文章を書きだす前に,書き上がった文章を誰がよむのか,その読み手は内容についてどれくらいの知識をもっているのかをあらかじめ検討しておくことが大事(位置 No. 438)

文章の読み手を意識して,文章を書く。

理工系の文章で事実を示す上で手っ取り早いのは,量で示せることは量で示すことです。(位置 No. 716)

定量的に示せるものは,必ず定量的に示す。

本論には「問題 (Issue)」「手段 (Method)」「結果 (Result)」の三つを書こう(位置 No. 1094)

問題,手段,結果のフレームで本論を考える。

書いた文章をしばらく寝かせてから読む(位置 No. 1445)

文章を書き上げたら,しばらく寝かせてから読む。

「雑でもいいからとにかく書け」は,たっぷりと時間に余裕のあるうちに文章を書き始めることを推奨する言葉です。(位置 No. 2376)

とにかく書いておけば,直すことができる。

学問や研究開発における私達の営みは,よく「巨人の方の上に乗る人」という比喩で語られます。人は巨人に比べると遠くを見渡すことはできませんが,巨人の肩の上に乗れば巨人よりほんの少し遠くを視界に入れることができるようになります。それと同じように,先人の研究成果を利用することで私達はより先を見通すことができるようになります。

学問は,そうした営みの積み重ねです。自分の研究がどのような先人達の積み重ねの上に成り立っているのか,そのルーツを読み手にきちんと明らかにすることが,学問に関わる者が守るべきマナーです。(位置 No. 2801)

先人達の積み重ね,そのルーツを明らかにした論文を書く。

コンサル一年目が学ぶこと

『コンサル一年目が学ぶこと』(大石哲之,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2014年7月29日)を読了。

結論から話す方法論としては,PREP 法というものがあります。まずこの原則を理解しましょう。PREP とは,次の用語の頭文字を並べたものです。(位置 No. 96)

  • Point = 結論
  • Reason = 理由づけ
  • Example = 具体例
  • Point = 結論の繰り返しで締める

PREP 法のフレームで,話してみる。

いまのわたしなら,素直に,「まだ,できていません」と答えられます。叱られるかもしれませんが,それも承知です。

というのも,マネジャーが知りたいのは,単に,できたか,できていないかという事実です。そして,もしできていないのなら,どうしてできないのかという原因。それだけです。言い訳なんて聞きたくありませんし,できていないのならしかたがない,できる方法を考えるだけです。(位置 No. 156)

「できたのか」と聞いたのに,できない言い訳を答えられると,うんざりする。

グローバルな多国籍企業では,それぞれ考え方の土台や習慣が違うということは前提です。これを多様性(ダイバーシティ)と呼びます。

どこかひとつの国の文化を全員に強いるということはしません。その代わり,どんな文化の人でも,絶対に共通して認め合うことができるような単純なものを基礎とします。(位置 No. 312)

私は相手の考え方の土台や習慣を受け入れるし,相手は私のものを受け入れてくれる。ダイバーシティとは,そういうこと。

究極の伝え方は,徹底的に相手の土俵に合わせて伝えること。

相手の言葉,考え方,伝え方のクセを研究し,それに合わせて伝える。

文書は,相手の用いるフォーマットに合わせて,作成する。(位置 No. 477)

相手の土俵に合わせて伝えるようにする。

「ビジネスというのは,突き詰めると,相手の期待を,常に超え続けていくことにほかならない。顧客や消費者の期待を超え続けていくこと。上司の期待を超え続けていくこと」(位置 No. 521)

相手の期待を超えるような成果を出していく。

求められていないことに時間を使っても,クライアントからも上司からも評価はされないのです。

まずは,相手が何を期待しているのかを正確に把握する。

相手が期待する中身がわかったら,それを絶対に外さない。そして,相手の期待値以上の成果を出す。常に出し続ける。(位置 No. 541)

相手が何を期待しているか正確に把握してから行動する。

  • 読書の目的を絞る,明確にする
  • ウェブを検索するように目次ベースで該当箇所を拾っていき,重要な部分だけを読む
  • なるべく多くの文献を広く浅く当たる(位置 No. 1524)

闇雲に読書をするのではなく,目的を明確にしてから始める。

クライアントが「価値がある」と思わなければ,あなたがどんなに時間を費やしても,それは単なる自己満足にすぎません。(位置 No. 1769)

どんなに時間を費やした資料も,価値を感じなければ紙くずに過ぎない。

Quick and Dirty とは,直訳すれば,「素早く,汚く」ということ。

時間をかけて完璧なものを目指すよりも,多少汚くてもかまわないので,とにかく早くつくる。出来は悪くとも,早く仕上げたほうがよいということです。(位置 No. 1913)

とにかく仕上げて形にすることで,次へ進んでいける。

がんばることにコミットしてはいけない。

社内の上司にコミットしてはいけない。

仕事の成果に対してコミットすること。

常に自分が貢献する相手にコミットメントをもつ。(位置 No. 2050)

がんばることは当たり前で,コミットすることではない。

自己責任の観点から言えば,「能力が足りない自分が悪い」「徹夜しろ」と個人を起点に考えてしまいますが,コミットメントの観点ではクライアントを起点に考えます。

ですから,自分たちで手に負えないと判断したなら,ヘルプを呼ぶことが正解になります。

誰かの手を借りてでも,極論を言えば,代わりに誰かにやってもらってそれをそのまま提出して間に合わせてもよいのです。

なぜなら,責任はクライアントに対して発生しているからです。

コミットする対象は,常に,クライアントとの約束です。(位置 No. 2073)

コミットする相手を考えて行動する。

フォロワーシップは,部下としてのリーダーシップ。

よきチームには,よきフォロワーがいる。(位置 No. 2200)

私のチームには,よきフォロワーがいるだろうか。

模倣の経営学 偉大なる会社はマネから生まれる

『模倣の経営学 偉大なる会社はマネから生まれる』(井上達彦,日経 BP 社,2012年3月12日)を読了。

次第にわかってきたことは,スターバックスは,単にコーヒーを提供しているわけではないということだ。スターバックスの店には,独特の魅力があり,それが顧客をひきつけているのだ。その価値は,自著の『スターバックス成功物語』において 4 つのキーワードで示されている。(p. 96 - 97)

  • ロマンチックな味わい
  • 手の届く贅沢
  • オアシス
  • ふだん着の交流

コーヒー以外の価値を提供することで,スターバックスは顧客をひきつける。

創造性が生まれるロジックについて,ドトールの鳥羽氏は,次のように語っている。

「徹底してその人に見倣い,研究し,模倣する。その過程で個人の能力は相当高まるだろう。そして,その高まった能力によって個人のオリジナリティというものが生み出されることになると思う」(p. 112 - 113)

見倣い,研究し,模倣する課程で,個人のオリジナリティが出てくる。

「世間のほとんどの教育は一斉授業ですが,一斉授業で教え込まれたり強制されたりしたのでは自分の力で進む経験を持つことができません」(KUMON の社内資料『山彦 142』より)(p. 183)

自分の力で進む経験を持てば,学校の授業なんていらない(学校がいらないとは,言っていない)。

「失敗からのほうが学べることは多い」と言われる。大切なのは,失敗しなければ学べないような経験でも,他人の失敗を通じて学べるということである。逆転の発想によるモデリングの本質は,失敗事例の代理学習にある。代理学習が上手であれば,ライバルの失敗を自らの知識として蓄積して,イノベーションを引き起こすことができるのである。(p. 192 - 193)

他人と同じ失敗をするのは愚かである。誰もやっていないことに挑戦し,失敗するのは価値のあることである。

まず,常に自分の事業を意識していれば,普段の生活においても,意外なものでも模範モデルとなる。新商品開発の担当者が,家族でショッピングをしていて目にしたものや,観劇して感じたものを,すべて自社の商品と結びつけるというのはよく耳にする話である。かけ離れたものからヒントを得ると「さすが目のつけどころが違う」などと言われるが,本人としてはいつもそのことを考えているので案外当然のことなのである。(p. 212)

ずっと事業のことを考えているから,何でも結びつけてしまう。

ビジネスの世界でも少子高齢化が進んでいる。

就業している人たちの平均年齢が上がっているということではない。ここで言う少子高齢化とは,新しい事業が生まれず,多くの事業が年老いているということである。中小企業庁の統計を見ても,衰退ステージに入った事業が次々にこの世から姿を消していることがわかる。日本では,1990 年以降,廃業率が開業率を上回るという事態が続いており,経済の少子高齢化に歯止めがかからないのである。(p. 217)

少子高齢化は,ビジネスにも当てはまる。少子高齢化が進めば,日本の経済力が低下していくのは当然である。

「逃げ切りの世代はリスクを冒したがらないので,新しい芽を次々とつぶす」

当事者としてはつぶす気はないのかもしれないが,新しい提案に対しては,必ず確かなデータが必要とされる。これから生まれようとする市場の潜在的な規模を実データで証明するのは原理的にきわめて困難である。(p. 219)

データをもとに考えることで,勝率を上げたいだけだ。

改訂版 データ分析のできない社員はいらない

『改訂版 データ分析のできない社員はいらない』(平井明夫,クロスメディア・パブリッシング,令和5年1月1日)を読了。

筆者は,IT 業界のコンサルタントとして長年にわたり,「ビジネス・インテリジェンス」と呼ばれるデータ分析システムの導入に携わってきました。

なにやら聞きなれない言葉と思った人もいると思いますが,この言葉は 1989 年に当時米国の市場アナリストだったハワード・ドレスナー氏が提唱したもので,簡単に言うと,「専門家に頼ることなく,社内の誰もが会社内に蓄積されたデータを使用し,さまざまな分析を行い,経営に生かすことができるようにする仕組みづくり」です。(位置 No. 3)

ビジネス・インテリジェンス(BI)のルーツを初めて知った。

多次元分析とは,複数の視点(分析軸)からデータを分析することで,「結果の評価」,「原因の探索」,「検証」までを正しく行うための手法です。多次元分析を行ううえでは,集約レベルのデータに分析軸を加えて内訳を見たり,他の分析軸に切り替えたり,複数の分析軸を重ねたりといった,柔軟な視点の切り替えが要求されます。(位置 No. 407)

多次元分析を自由自在に行っている人が近くにいたらいいな,と思う。少なくとも私の周りには,存在しない。