レビュー「世界への扉を開く“考える人"の育て方-国際バカロレア(IB)教育が与えるインパクト【書籍版】」

子供の成長とともに、教育の話題に目が向くことも増えた。

本書に触れるきっかけも、サブタイトルの「バカロレア」という言葉にある。

国際バカロレア。IB(International Baccalaureate)。詳しい知識はなかったが、雑誌やwebコンテンツで度々目にしては、なんとなく知った気になっていた言葉だった。

 

レビュープラスでレビュアー当選。(ありがとうございます!)

今回はこの書籍を提供いただいた。

 

「「世界への扉を開く“考える人"の育て方-国際バカロレア(IB)教育が与えるインパクト【書籍版】」

 

読んで見るとわかるのだが、本書はとても大胆な構成になっている。

良く言うなら、「一冊で二度美味しい」。別の表現では。。。

 

前半は、月刊情報誌「大前研一通信」のバックナンバーを再編したものであるとのこと。一方後半は、バカロレアの国内普及に携わる実務家による寄稿。

おそらく、大前研一氏の名前を元に書籍を手に取る人には、後半部分は少し距離を感じ、一方で、国際バカロレアをキーワードに本書を手にする人には、想定の範囲を少し超える前半の大前ワールドに面食らうのではないだろうか。

しかし、ともに根底にあるのは教育(人が育つ環境をいかに構築するか)に対する情熱。それが双方に溢れ出てくるからこそ、前半部と後半部の断絶に、ひとつのパッケージとしてのまとめ方にやや強引な印象を受けてしまうのは少し残念であった。(編集者・プロデューサー不在というか、声の大きな偉い人を立てながら、なんとか形として着地させましたという印象)

 

それぞれのネタは、学べることが多々あるので、通勤途中で目を通すなどすきま時間での活用に重宝するかも。

 

以下、メモしておきたい内容:

バカロレアとは、「人が持つ違いを違いとして理解し、自分と異なる人々にもそれぞれの正しさがあり得ることを認めることができる」人材の育成