ナントの空

敗北。

朝から快晴であった。
日本晴れと呼ぶに相応しい空だった。
今になって思えば、それはアルゼンチンの勝利を予感させるスカイブルーだったのだろう。

悔しさと虚しさを胸に抱えたまま帰路に着く。
再び空を見上げる。
青い空に一筋の白い線。飛行機雲の跡だろうか。日本代表が流した悔し涙にも見える。

何が足りなかったのだろう。
敗戦後、松島幸太郎はこのチームよりハードワークしているチームはないと思う、と言った。
それでも勝てなかった。

細かいミスはたくさんあった。
強化試合からずっとあった。その数こそ減らしたが、本番でも勝負処でミスをした。
ノックオンラインアウトミス...

フランス、アイルランドニュージーランド南アフリカ、強いチームはそういうミスをしない。したとしてもリカバリーする力を持っている。
今の日本にその力はなかった。
勝たなくてはならなかった試合でミスをも乗り越えられるような力を付けるには、どうすれば良いのだろう。

無論、我々が悔しいということは、選手たちは比較にならないほど悔しいというのは想像に難くない。
姫野主将、稲垣、松田は「死ぬ気」でワールドカップに臨んでいることをあちらこちらで言い残してきた。他の選手も、口には出さずとも命懸けで挑んでいたはずだ。
もう一度言う。
それでも勝てなかったのだ。
この事実は重い。

この重みに耐え、乗り越えなくてはならない。

今回の戦いを「よくやった」とは言うまい。
なんなら「ふざけるな。お前らの死ぬ気はそんなもんか!」試合直後はそのぐらい叫びたい気分だった。少し時間が経って落ち着きを取り戻し、冷静になった。彼らの4年間の頑張りはずっと見てきた。戦い抜いたことは誇って良いだろう。
だが、彼らは「優勝」を口にしてきた。それがグループリーグ敗退なのだ。
通りいっぺんの当たり障りのない労いの言葉は欲しくないだろう。

4年前は地元開催という圧倒的な地理的優位性があった。あの時の決勝トーナメント進出はアドバンテージを与えられていた。
アウェイの地で、実力以上の力を出しきり、結果を残すことこそが日本ラグビーの進化なのだ。

偉そうなことを書いた。
悔しいからだ。
八つ当たりかもしれない。
日本のグループリーグ突破を確信して2年前からチケットを買い、決して安くはない旅費を投じて、挑んだのだ。
少しくらいの愚痴は許してほしい。

良いこともあった。
フランスの地で悔しさを目の当たりにしたことで、4年後にオーストラリアへ行く理由が出来た。このまま負けたままでいられるものか。

しばらくは空虚さが心を覆っているかもしれない。けれど、いつまでも下を向いていてもしようがない。そもそも、我々は観ていただけだ。下を向く必要が無いし、その意味もない。次の戦いに向けて前進する彼らを励まし、声をからして応援し続けるのみだ。

4年後の戦いの後に、その空が日本晴れだったと言えるように。

この無念を忘れない

ワールドカップ2022カタール大会・感想【決勝トーナメント】

ここからは決勝トーナメント。負けたら終わり。さらなるガチ試合が展開される。
ワールドカップはこれほどまでに面白いのか!


●14日目
12/4
0:00~
オランダvsアメリカ(3-1)
前半10分に右サイドから完璧な崩しでダンフリースからのグラウンダークロスをフリーになっていたデパイが決めて先制。
さらに前半アディショナルタイムに再び右サイドからダンフリースのグラウンダークロスにフリントの追加点。アメリカにとっては痛恨の2失点目となった。
後半30分にアメリカのライトが大会一のファンタジーゴールを決めるも、その5分後にオランダのダンフリースが決定的な3点目。そのまま試合終了。
アメリカはGKターナーが頑張ったが、守備が少しおろそかになりすぎた。
地元開催となる
4年後の成長に期待したい。

4:00~
アルゼンチンvsオーストラリア(2-1)
めちゃくちゃ守るオーストラリアだったが、前半33分のペナルティエリア右からのメッシのフリーキックを機にアルゼンチンが機敏な攻めを見せ、35分にメッシが左サイドネットを揺らす先制ゴール!
後半12分にはオーストラリアディフェンスをチェイスし、GKのミスを誘いアルバレスが決めて2点目。このゴールでオーストラリアの士気はだいぶ落ちたか。
が、オーストラリアは後半31分にこぼれ球をグッドウィンがミドルシュート。そのシュートがアルゼンチンDFに当たって角度が変わりラッキーな反撃の1点が入る。
これで、試合に緊迫感が出るもペースはアルゼンチン。メッシがテクニックで会場を湧かせるも追加点には至らず。
逆にオーストラリアが少ないチャンスでゴール前に迫り、アルゼンチンの心胆を寒からしめたが、とうとう同点弾は生まれなかった。
これでアルゼンチンが8強進出。

●15日目
12/5
0:00~
フランスvsポーランド(3-1)
ポーランドがよく粘っていたが、前半43分にエムバペからのパスにジルーが見事な反転トラップから先制ゴール。見事。
後半20分にポーランドがエムバペをどフリーにしてしまい、フツーに追加点が入る。カウンターではあったが、余りにもお粗末なシフトだった。
そして、後半45分。若干戦意喪失気味のポーランドの守備がおろそかになり、エムバペが再びゴール。これで今大会5点目。得点王争いも独走。
最後の最後、ポーランドがハンドからPKをもらい、レバンドフスキがリテイクの末、ゴールを決めて試合終了。良い終わり方でした。
エムバペやばし、を印象付けた試合。

4:00~
イングランドvsセネガル(3-0)
セネガルにやや押され気味だった前半38分にケインを起点にベリンガム、ヘンダーソンと渡りイングランドが先制ゴール。さすがの連携。
そして、前半アディショナルタイムのラストプレーで自陣のボール回しからセネガル陣を切り裂き、ケインの今大会初ゴールとなる追加点を決める。
後半11分、イングランドは左サイドからのグラウンダークロスにサカが上手に合わせて3点目。
盤石の試合運び。快勝。
セネガルは点を取られてから躍動感が失われ、3失点目で戦意喪失した感があった。

●16日目
12/6
0:00~
日本vsクロアチア(1-1/PK1-3)
前半終了間際に前田が先制。良い形で終えたが、後半10分にクロスをペリシッチに頭で決められ同点にされる。相変わらずのセットプレーの一撃に弱い日本。
それからは一進一退も、決めきれなかった日本。延長に突入も攻めきれない日本。
前田に替わって投入された浅野のチェイスしない姿勢は相変わらずだった。なんなんだろうな。ホントにイライラした。二度と代表に呼ばないでほしい。
全体的に攻めの姿勢が感じられなかった。疲労なのかな。それにしても、もっともっと決めに行く姿勢を見せてほしかった。
結果、PK戦に。
そして、蹴りたい順で決めた①南野②三笘④吉田麻也が外し、ジ・エンド。
南ア大会でPK戦で負けて8強に進めなかったのに、蹴りたい順で順番を決めるのはどうなんだろう。もっと対策できたのでは...負けた経験を生かし切れていないのは日本サッカー全体の責任だな。
勝てたんじゃないか、そう思わせる試合内容だっただけに無念の敗戦。
悔しい。ホントに悔しい。

4:00~
ブラジルvs韓国(4-1)
ブラジル圧勝、完勝。
余裕の4ゴール。
韓国はブラジルの攻めに最後まで修正がきかなかった。後半に1点返すのが精一杯。
まあ、順当。
PK敗戦後の1時間後にこの試合がキックオフ。まともなメンタルで観られないでしょ。。

●17日目
12/7
0:00~
ロッコvsスペイン(0-0/PK3-0)
スペインが押す。モロッコが防ぐ。
ロッコも押す。スペインも防ぐ。
この激しい攻防が120分続き、PK戦へ。
スペインはPK要員で入れたはずの1番手のサラビアが止められる。
2番手のソレールも止められる。
そして、3番手のブスケツまでもが止められ敗戦。
PKを1000回練習したスペインでもPKで勝ちあがれないのか...
ロッコのGKボノがただただスゴかった。英雄。

4:00~
ポルトガルvsスイス(6-1)
地力で勝るポルトガルが試合を押し進める。
前半17分にスタメンを外れたクリロナに代わって出場のラモスがニア天井に決めるスーパーゴールで先制。
33分には39歳のペペがコーナーからボールに完璧のタイミングで合わせて2点目。
後半6分に再びラモスが右サイドからのグラウンダーを合わせて3点目。この1点はスイスにとっては致命的。
そして、後半10分にはゲレイロが4点目。スイスの守りが崩壊してしまった。
が、その2分後にスイスがコーナーからアカンジが決めて1点を返す。ファイティングポーズは取り続けている。
けれども、ポルトガルは容赦無し。
後半22分にジョアン・フェリックスからラモスに渡り、ハットトリックが決まる。
後半30分にようやくクリロナ登場。出てきただけでスタジアムを湧かせる。
後半ロスタイムに代わって入ったレオンがビューティフルゴールで6点目。
終わってみれば惨殺劇。

●18日目
12/10
0:00~
クロアチアvsブラジル(1-1/PK4-2)
前半は相手なりに戦うことの出来るクロアチアが善戦。スコアレスで終える。ただ、ブラジルの方にやや余裕が感じられるか。
後半もクロアチアが粘る。ブラジルがギアを上げるもゴールを割らせない。GKリバコビッチが頑張る。
そして、延長戦突入。
その前半終わり間際、ネイマールがとてつもないゴールを決めて先制。これは、今大会No.1ゴールかも。
が、延長後半10分にクロアチアがサイドの切り崩しからのワンチャンスをペトコビッチが同点ゴールを決める!
そして、勝負はPK戦へ。
そして、そして、クロアチアが制す。クロアチアが二人連続で真ん中に蹴りこんだのがスゴかった。
ブラジルがここで散ってしまうとは。
凄まじい試合だった。

4:00~
オランダvsアルゼンチン(2-2/PK3-4)
双方がチャンスをなかなか掴みきれないなか、前半34分にミドルレンジでボールを受けたメッシが針の穴を通すスルーパスモリーナに送り、それを決めて先制!
後半もアルゼンチンが優勢。その中で、後半30分にPKを得ると、メッシが難なく決めて決定的な2点目。この時点まで、オランダは後半シュート無し。
が、後半38分にオランダがアーリークロスからベクホルストが頭で合わせ1点返す。
そして、アディショナルタイム10分も終わろうかというラストチャンスのフリーキックで奇策を繰り出したオランダがベクホルストのシュートで同点に! マジか!
延長も互いに譲らずPK戦へ。
そして、ファン・ダイク、次のキッカーも止めるアルゼンチンGK。最後はアルゼンチンに凱歌。
互いに多くのイエローカードをもらう激戦を制したのはアルゼンチンだった。
延長後半残り10分で登場したディマリアの存在感も圧倒的だった。
今のところ、今夜が一番面白い。

●19日目
12/11
0:00~
ロッコvsポルトガル(1-0)
両者共に拮抗した戦いを続けたが、前半41分にモロッコが左サイドからのクロスをエンネシリが高さを生かしたヘディングでキーパーに競り勝ち叩き込み先制!
そして、その1点をGKボノの好守もあり守りきった。
ポルトガルは後半序盤からクリロナを投入し、幾度となくゴール前に迫るもこじ開けられなかった。
最終盤は雑になってしまった。もったいなかった。
アフリカ勢初の4強進出。
クリロナは8強で散った。監督との不和も伝えられ、スタメンで出なかったのが響いたかもしれない。

4:00~
イングランドvsフランス(1-2)
双方が質の高い攻防を続けるなか、前半16分に前線で攻撃を組み立てたフランスがチュアメニの左サイドネットに突き刺さるロングシュートを決めて先制! 凄まじいシュートだった。
後半8分、右サイドのサカの切り込みをエリア内でチュアメニがファール! PKとなり、ケインが難なく決めて同点。
しかし、後半30分に左サイドからのクロスにジルーがピンポイントで合わせ勝ち越し!
どっちの攻撃もすごい。とんでもなく高レベルの戦い。
が、後半36分に再びイングランドがVARの末(突き飛ばされた)、PKを得たがケインがふかして外す!
ラストワンプレーでえたフリーキックをラシュフォードが惜しくも外す。
イングランド破れる。フランス4強進出。
サカはキレキレだった。
期待通りのめちゃくちゃ面白い試合だった。これぞワールドカップ

●20日目
12/14
4:00~
準決勝
アルゼンチンvsクロアチア(3-0)
双方の質の高い攻防が続くなか、前半34分に一瞬の隙をついて抜け出したアルバレスが一対一の局面でGKリバコビッチからファールを受けPK獲得。
それをメッシが右上に突き刺し先制!
それでもクロアチアに動揺はあまり見られない。
しかし、前半37分にクロアチアのコーナーからのカウンターをアルバレスがハーフラインから独走し、相手のディフェンスをかいくぐってドリブルしたボールが全て自らの足元へ転がり込む強烈な運も引き寄せ2点目を決める! なんというゴールだ。
後半にクロアチアも攻勢に出るも、後半30分にメッシがゴール前まで持ち込みキープし最高のパスをアルバレスに出し3点目。メッシがクロアチアを黙らせる。これでクロアチアの心が折れたように見える。
後半35分にモドリッチが交代。諦めたか...
このまま試合終了。予想に反してアルゼンチンの完勝。
4年前のリベンジを果たす。

●21日目
12/15
4:00~
準決勝
フランスvsモロッコ(2-0)
守りを固めるモロッコだったが、前半5分にグリーズマンの崩しからゴール前を脅かし、最後はフェルナンデスのカンフーキックで先制!
ロッコは前半20分にキャプテンのサイスが左ハムストのケガの影響で交代してしまう。
ロッコは前半終盤にセットプレーから幾つかのチャンスを作るが惜しくも決められない。
後半はモロッコがさらに攻勢に出るも決められず、逆にゴール前でテュラムからのパスをエムバペがテクニック全開で展開し、替わったばかりのコロムアニに供給され2点目が決める。これで決まったかなぁ。
最後までモロッコは諦めることなくゴール前に迫ったが、ゴールを割れず。フランスは余裕のある試合運びだった。
ロッコの健闘に拍手。
フランス強し。

●22日目
12/18
0:00~
3位決定戦
クロアチアvsモロッコ(2-1)
試合開始から猛烈なプレスを仕掛けるクロアチアが前半7分にフリーキックをニアに蹴り込みグヴァルディオルが頭で合わせて先制も、その直後にモロッコフリーキックをダリが頭で合わせて即同点に!
なんだこれはー!!
てか、前半20分までのクロアチアの運動量がハンパない。
前半23分にはモドリッチのグラウンダーミドルが放たれるも、ボノがナイスセーブ。
前半42分にクロアチアバイタルエリア周辺で広く展開し左サイドからオルシッチがセンタリングのようにも見える浮き球を放つと、ゴール左ポストに当たりながらもゴールマウスに吸い込まれ勝ち越し!
おもしれー試合だ!
後半に入ると両軍とも筋肉系異常をきたす選手がちらほら。特にモロッコは後半30分までに2人のセンターバックを替える厳しさ。ハード日程の影響か。
後半終盤はモロッコが怒涛の反撃も実らず、クロアチアが3位獲得!
見応えのある素晴らしいゲームでした👏

●23日目
12/19
0:00~
勝戦
アルゼンチンvsフランス(3-3/PK4-2)
前半22分にメッシのPKで先制!
さらに前半35分にはワンタッチ祭りで2点目! 決めたのはディマリア!
攻撃の芽を摘みまくるアルゼンチン。フランスはボールを回せない。
前半40分でデンベレとジルーを替えるも効き目なし。
メッシの夢に近づきつつある前半。デパウルの運動量たるや。
が、後半34分にPKを得たフランスがエムバペのゴールで1点返す。その直後、後半36分には疲れの見えたアルゼンチン守備の綻びをついてエムバペが得点王を手中にする同点ゴール!
延長に突入。延長前半終盤からアルゼンチンの動きが良くなり始める。
そして、延長後半3分、疲れから息を吹き返したアルゼンチンがゴール前でチャンスを掴み、メッシが勝ち越しゴール!
なんちゅう試合だ...!
しかし、延長後半11分にエリア内でのクリアボールがアルゼンチン選手のヒジに当たってしまいPKに!
それをエムバペが決めて同点...おいおいおい、こんなことある?
そして、PK戦へ。
互いの1番手エムバペとメッシは決めるも、フランスの2,3番手が外す。
―メッシ戴冠。
凄まじいゲームでした。最後の最後まで最高のW杯でした。

ワールドカップ2022カタール大会・感想【グループリーグ】

サッカーは日本代表戦とワールドカップしか観ない❝にわか❞だけど、今回もリアルタイムで全部観たので、その感想を記録しておこう。

●1日目
11/21
1:00~
カタールvsエクアドル(0-2)
記念すべき開幕戦。
前半早々にエクアドルバレンシアが先制ゴールかと思いきや、謎のオフサイドVAR判定によって大会1号ゴールは消えるも(2週間ぐらい経ってから友人がなぜオフサイドだったかを説明してくれて、ようやく納得)、その後、攻撃力で圧倒し、結局バレンシアの2ゴールで、エクアドルが快勝。
カタールはキーパー、ディフェンスともに浮き足立ってたのかひどいパフォーマンスだった。

●2日目
11/21
22:00~
イングランドvsイラン(6-2)
イングランドが攻撃力を遺憾なく発揮。テクニック、組織力でイランを圧倒。前半10分でイランGKが負傷交代し、そこにかかった時間がアディショナルタイムに加算され14分という面白タイムが表示された(結果、前後半で24分)。
惨殺されたイランだけど、試合最後にVAR判定の結果、PKを得て決めたのは良かった。

11/22
1:00~
セネガルvsオランダ(0-2)
両者共に拮抗した見応えのあるゲームであった。特筆すべきはオランダ203㎝GKのノペルトのスーパーセーブ連発。初の国際試合とは思えないパフォーマンスだった。
後半途中からオランダにデパイが投入され、攻撃の幅が生まれ、デヨングからのクロスにガクポが点で合わせるヘディングで先制。終了間際にも得点を追加し結果的には完勝。セネガルは最後の失点が痛かった。

3:00~
アメリカvsウェールズ(1-1)
熱量の高い死闘だった。この時点ではベストバウト(まだ4試合しかやってないけど)。
ウェアのゴールは美しかったし、ベイルのPKは感情の乗り移った爆裂シュートだった。コースを読んでたターナーも熱かった。
アメリカのプリシッチは良い選手。
この激闘の影響が次戦にどう影響するか。見もの。

●3日目
11/22
19:00~
アルゼンチンvsサウジアラビア(1-2)
この番狂わせを誰が予想できたであろう。
これまで常に狩られるだけだったサウジアラビアの逆襲劇。
アルゼンチンの猛攻を統一されたディフェンスでPKの1失点のみに防いだ。それもこれもGKアルオワイスのファインセーブ連発があってこそ。
後半3分ににシェヘリが抜け出して同点、その5分後に個人技でドサリが勝ち越しゴール。このゴールがスゴかった。
そして逃げ切った。アルゼンチンは浮き足だったか。
どうなる、C組!

22:00~
デンマークvsチュニジア(0-0)
ともにチャンスを作るもともに堅守でスコアレスドロー。しかしながら、スコア以上に激しく熱い戦いを見せてくれた。後半こそデンマークが押し続けたが、チュニジアが必死に守った。
互いにエリア内でハンド疑惑があったが、どちらも反則には至らなかった。結果的には審判のナイスジャッジである。

11/23
1:00~
メキシコvsポーランド(0-0)
スコアレスドローとは思えない熱量の高さ。
ハイライトはVAR判定でレバンドフスキがPKを得た場面。レバンドフスキvsオチョア。これをオチョアが止める。この大会のベストシーンの1つになること間違いなし。
最後までメキシコがシュートを重ねても防がれ、ポーランドは攻めるもオチョアを割れない。
ポーランドレバンドフスキへの配球、システムに問題がある気はしたが。

4:00~
フランスvsオーストラリア(4-1)
前半にオーストラリアが先制するも、それが仇となり、オーストラリアの動きが止まった。逆にフランスはスイッチが入りジルー、エムバペが爆発。何もかもで格の違いを見せつけ終始優位に試合を進めた。けが人多発でも問題なしの層の厚さを見せた。
後半のオーストラリアは戦意喪失気味。後半はノーシュート。見るも無惨であった。

●4日目
11/23
19:00~
ロッコvsクロアチア(0-0)
どちらともに、攻め手を欠いた印象。
逆に言えばともに丁寧に守りきったとも言える。
それなりに見応えはあった。
モドリッチを生かしきれなかったのがクロアチアのツラさか。

22:00~
ドイツvs日本(1-2)
奇跡が起きた。
前半はカウンター一辺倒で前田が決めたかに思えたシーンもオフサイド判定。だが、これで「得点することが出来る」という勇気をもらえた。
久保は輝きを見せる場面もあったが、ボールがほとんど入らなかった。前半で交代は無念である。
後半開始でシステム変更し修正を図る。
すると、
5バックにしたことで選手たちの役割がハッキリし、躍動。
積極的な選手交代もハマった。
有言実行の堂安の同点弾、浅野の虚を突いた逆転弾(板倉からのパスを神がかったトラップで処理したことに驚愕)、三笘、遠藤、南野、権田、いや全員が素晴らしかった。いや、酒井以外。
後半は森保の戦術が全て決まった。そんなことあるんだ...
こんな日が訪れるとは...
これは、ベスト8行ける!!
ありがとうサムライブルー🇯🇵

11/24
1:00~
スペインvsコスタリカ(7-0)
コスタリカが惨殺された。ナバスの心を完全に挫いた。そして、ノーシュート。
スペインの圧倒的な破壊力になす術もなかった。いや、何か出来たはずだが、何も講じていないようにも見えた。
スペインは若い力が点差も相まって躍動し、やりたい放題。ノせると手に終えなくなる可能性があるので、気を付けたい。

4:00~
ベルギーvsカナダ(1-0)
ベルギーの3倍のシュート数を放つも、カナダは得点出来なかった。PKでクルトワに止められたのも痛かった。
カナダの想像以上の頑張り、仕上げの良さにこのグループの今後の混沌具合を予感させる。
ベルギーは決めきる強さ、取られない強さが光った。
Abema解説の中西哲生が前半にノドがガラガラで、後半から戸田に代わったのは楽しかった。

●5日目
11/24
19:00~
スイスvsカメルーン(1-0)
互角な戦いを繰り広げていたが、後半にスイスが先制。この場面はカメルーン守備が完全にボールウオッチャーになってしまい、シューターをどフリーにしてしまった。
その後はカメルーンに諦めのプレーが頻出。もっと球際で粘れるはずだし、こぼれ球にも反応できたはず。もったいなかった。
カメルーンはこれでW杯8連敗。

22:00~
ウルグアイvs韓国(0-0)
ともに死力を尽くしたスコアレスドロー
孫興民カバーニ(後半から登場)がボールを持つとワクワクさせてくれたが、その機会はそんなに多く訪れなかった。
終盤に放たれたバルベルデミドルシュート(左ポストに直撃)は凄まじかった。
この結果が混沌とするグループHに何をもたらすか。

11/25
1:00~
ポルトガルvsガーナ(3-2)
前半はスコアレスも、後半にクリロナがPK(とはいえ、微妙な判定だった。ガーナにとっては気の毒)を決めると試合が一気に動いた。
ガーナも奮戦し、2点目のゴール後にはクリロナパフォーマンスをパクる挑発もありボルテージが更に高まる。が、同点には追い付けず。
ガーナは試合終了直前にキーパーのゴールキックを掠めとる裏技を繰り出すが惜しくも失敗。無念。
後半の展開の良さもあり、見応え十分の試合となった。

4:00~
ブラジルvsセルビア(2-0)
点差以上の完勝。
全てのアプローチが速く、セルビアにチャンスを作らせない。
ルシャルリソンの2ゴールで試合は決まったが、特に2点目のゴールは凄まじく、大会ベストゴールの可能性もある。
セルビアは10分に1回訪れるわずかなチャンスを決められなかった。が、これでも善戦したと言えるだろう。
これで全ての国が登場したわけだが、ブラジルが一番強いサッカーをしたと思う。

●6日目
☆ここから各国、2試合目が始まる。
11/25
19:00~
ウェールズvsイラン(2-0)
互角の戦いも終始イランが攻めていた印象。
後半38分にウェールズGKヘネシーがレッドで退場すると、後半ロスタイムにイランのジェネシが先制。見事なミドルシュートだった。
その3分後に追加点を入れて試合を決めた。
ウェールズは攻め手を欠いていた。得点の入る雰囲気もなく、ベイルの使い方を誤っていた感じ。

22:00~
カタールvsセネガル(1-3)
初戦の浮わつき具合からは脱却したカタールだったが、実力に勝るセネガルがW杯経験国の強さを見せつけた。
特に先制点はゴール前でのパスミスを拾われての失点で、差を見せつけられた格好だ。
セネガルのGKメンディの好セーブ連発もあり、カタールはなかなかゴールを割れなかった。
が、カタールとしてのW杯初ゴールが生まれたのはカタールのサッカー史を前に進めることだろう。

11/26
1:00~
オランダvsエクアドル(1-1)
オランダが前半早々にガクポの中々なスーパーゴールで先制するも、その後は完全にエクアドルペース。
後半にバレンシアが今大会3点目を決めて同点に。
試合終了まで、終始エクアドルペースで進むも勝ち越し点は取れず。しかしながら、観る者を惹き付けるサッカーだった。
後半終盤にバレンシアが負傷交代したのが気がかり。
これでカタールのグループリーグ敗退が決定。

4:00~
イングランドvsアメリカ(0-0)
スコアレスドローだったが、ともに激しく攻め込み見応え十分であった。
特に格下と見られたアメリカの攻めは良く、幾度となくイングランドゴールを脅かした。その中心にいたのはプリシッチ。初戦に続き、そのプレーは際立った。
イングランドはここで勝ってグループリーグ突破を決めたかったが、てこずった。終盤は引き分けでも良し、というシフトにせざるを得なかった。
決めきれなかったアメリカと決めさせなかったイングランド。良い試合でした。

●7日目
11/26
19:00~
チュニジアvsオーストラリア(0-1)
オーストラリアは負ければ敗退決定、チュニジアも負ければ次戦がフランス戦なので相当厳しくなる、という崖っぷち同士の決戦はフィジカルのぶつかり合いが激しい戦いになったが、オーストラリアに軍配が上がった。
前半にJ2岡山に所属するデュークがヘディングで先制。この後は双方の激しい攻防が続いたが、オーストラリアがしのぎきった。
これで、オーストラリアに希望の光が射し、チュニジアは厳しくなった。

22:00~
ポーランドvsサウジアラビア(2-0)
アルゼンチン撃破の勢いに乗りたかったサウジアラビアだったが、再三再四の攻めもポーランドの固い守りをなかなか割れない。
ポーランドは前回同様の守り重視のここぞのレバンドフスキ作戦。
前半39分にポーランドが先制。その5分後にVAR判定でサウジアラビアにラッキーなPKが与えられるも外してしまう。セカンドボールをも防いだキーパーが見事だった。
後半、サウジアラビアは自陣のパスミスレバンドフスキに拾われ2点目を許す。これが痛恨だった。
これでこのグループはさらに混沌を極めた。

11/27
1:00~
フランスvsデンマーク(2-1)
デンマークが善戦するものの、エムバペの前に沈んだ。
デンマークはフランスの速いサッカーによく対応し、またチャンスも作ったが、後半にエムバペが先制。その後、すぐに追い付く粘りを見せるも、終盤にまたしてもエムバペ。
この男のスゴさを見せつけられた試合になった。
この時点でエムバペ、得点ランキング首位に浮上。

4:00~
アルゼンチンvsメキシコ(2-0)
両者相譲らずの展開が続くも、後半19分にメッシがグラウンダーのミドルを決めると、アルゼンチンの動きが活発化。
後半42分にはフェルナンデスのビューティフルゴール(アシストはメッシ)も生まれ、メキシコに止めを刺した。
とにかく両軍とも激しいプレーでファールで試合が止まる展開が多くあった。お互いの気持ちが前面に出た試合だったが、メッシがスターであることを改めて知らしめる試合でもあった。

●8日目
11/27
19:00~
日本vsコスタリカ(0-1)
悔しいとかよりもガッカリ。悲しい。
引く相手に攻め続ける時の戦い方を共有出来ていたのだろうか。アジア予選で苦しめられた戦法に今回も対応できなかった。何度同じ失敗をすれば良いのか。
上田の1トップ、鎌田のトップ下は機能していなかった。
相馬、三笘、浅野、伊東がいる時の戦い方はサイドから切り崩すこと。今までそうしてきたじゃん。なんで、これを徹底させなかったのか。
そして、途中から投入された左サイドバックの伊藤。9割がた受けたボールをバックパス。攻撃する意思を全く感じられない。意味不明。相手のスパイなのか?
さらには吉田麻也の失点につながった謎のクリア。なぜ、その位置で、真ん中に漠然とふんわりと蹴ってんの?
そして、そのボールを拾われて決められてしまった。愚かすぎる。
夢から現実に引き戻される敗戦。
とにかく訳がわからない試合だった。

22:00~
ベルギーvsモロッコ(0-2)
最後までモロッコの足は止まらなかった。
それがベルギーにプレッシャーを与え、チャンスを幾度も作りだすことに成功した。
後半にフリーキックで先制(今大会初のフリーキックゴール)。
焦ったベルギーはルカク投入も実らず、ロスタイムに致命的な失点。
ベルギーの倒し方をモロッコが教えてくれた試合だった。てか、モロッコ強い。

11/28
1:00~
クロアチアvsカナダ(4-1)
試合開始早々にカナダが先制したが、前半の半ばにモドリッチの同点ゴールからクロアチアが蘇る。
決してカナダが悪いサッカーをしているわけではないのだが、クロアチアの美しくも速いサッカーが炸裂。前半のうちに逆転し、後半にさらに2点追加し、前回準優勝国の完全復活を見せつけた。
カナダは敗退決定。悪くない内容だっただけに無念だろう。

4:00~
スペインvsドイツ(1-1)
スペインの勝利を願ったのだが...
前半のスペインは速さのある多彩なボール回しでドイツを翻弄したが、ゴールを割るには至らなかった。
後半にドイツは前に出るようになり、ボールを保持され続けることはなくなった。それでもスペインが押しており、62分にモラタの先制ゴール。
そのまま勝ってほしかったが、83分にドイツがフェルクルクのゴールで同点。
リュティガーのゴールがVARでノーゴールになるなど、流れはスペインだったが、ドイツが意地を見せてしまった。
ただ、後半のドイツの戦い方は日本の参考にもなる。

●9日目
11/28
19:00~
カメルーンvsセルビア(3-3)
前半にカメルーンが先制するもセルビアが前半終盤に追い付くどころか逆転し、さらには後半序盤にも得点を重ね(ナイスヘディングシュートだった)、カメルーンを諦めさせたかに思えたが、後半にオフサイドギリギリの抜け出しを成功させカメルーンが今大会初のループシュート&切り崩しのゴールを決めて同点にする。
セルビアはエリア内でも果敢に華麗なパス回しを展開するピクシーサッカーを続けるも勝ち越し点を奪えず。カメルーン不屈のライオンの名に恥じぬ戦いを見せた。

22:00~
韓国vsガーナ(2-3)
激しく熱い試合だった。
前半でガーナが2点リードする予想外の展開。しかし、後半に曹圭成のヘディング2発で同点に(特に2点目のダイビングヘッドはすごかった)。
が、その後にガーナが勝ち越しゴール。
後半終盤は韓国怒涛の攻撃も実らず追い付けなかった。最後はラストプレーでコーナーを得るも蹴らせてらえずに試合終了の笛が吹かれ、これに韓国のベント監督が激昂し猛抗議。結果、レッドカードをもらってしまった。

11/29
1:00~
ブラジルvsスイス(1-0)
ネイマールダニーロをケガで欠くブラジル。それでも強さと速さと巧さを併せ持ち、その強敵を固い守備で守りきろうとするスイス。
ブラジルは後半中盤に一度はゴールネットを揺らしたが、VAR判定でオフサイド。しかし、83分にカゼミロがサイドネットを揺らすボレーで先制。
そのまま逃げ切った。
点差は1点もブラジルの強さが改めて際立った。スイスは頑張ったがこじ開けられてしまった。
ブラジルはリーグ突破を決めた。

4:00~
ポルトガルvsウルグアイ(2-0)
共に激しい攻防を繰り広げたがポルトガルに軍配が上がった。
フェルナンデスの2ゴール。
クリロナがいる、という存在感がポルトガルを勝たせたか。
ウルグアイは再三チャンスを作るも決定力に欠けた。ただ、良いプレーはし続けた。
2ゴール目のVARによるハンド判定は不可抗力ハンドなだけにウルグアイにとっては可哀相だった。
これでポルトガルはリーグ突破を決めた。

●10日目
☆ここから各国、3試合目が始まる。
11/30
0:00~
エクアドルvsセネガル(1-2)
激闘をセネガルが制した。
エクアドルは引き分けでも突破できる状況だったが、後半に追い付いた直後に勝ち越され意気消沈。最後まで勢いを出せなかった。
セネガルは日韓大会以来20年ぶりに決勝トーナメント進出。

オランダvsカタール(2-0)
オランダ完勝。何もかも上回って余裕勝ち。
点を取られてからのカタールは明らかに動きが鈍くなり、連動性も落ちた。開催国の意地を見せてほしかったが。
ガクポが得点王ランキング首位に浮上。

4:00~
イランvsアメリカ(0-1)
激闘をアメリカが制す。
アメリカは終始走り回り、攻撃を繰り返し続けた。
イランも隙を突いては攻め寄せた。
しかし、アメリカの猛攻が上回った。プリシッチの飛び込みながらの勝ち越しゴール。闘志が溢れていた。
アメリカのサッカーは好感が持てる。決勝トーナメントはオランダ相手だが、見ものである。

ウェールズvsイングランド(0-3)
順当にイングランドが勝利。
前半はスコアレスでウェールズが頑張ったが、後半にラシュフォードがフリーキックで先制点を決めると、すぐにウェールズのミスをついて追加点。
さらには再びラシュフォードのゴールで止めを刺した。
ウェールズは意地を見せたかったが、攻め手を欠きチャンスらしいチャンスすらほぼ作れなかった。実力差がモロに出た。
ラシュフォードも得点王候補に名乗りを上げた形だ。

●11日目
12/1
0:00~
チュニジアvsフランス(1-0)
前半からチュニジアが攻める。オフサイド判定になったがゴールネットも揺らし、チュニジアペース。それもこれもフランスが主力を温存していたから。
後半、ハズリがゴール前で粘りきって先制ゴール。
すると、負けたくないフランスがエムバペ、グリーズマンデンベレなど主力を次々と投入しフランスが試合を支配し始める。
それでも耐えるチュニジア。が、ラストワンプレーでグリーズマンが同点ゴール。チュニジアの夢を打ち砕いたかに思えたが、VAR判定でオフサイド判定となり、ゴールは取り消し。チュニジアが勝利!
だが、オーストラリアが勝ったことでチュニジアはグループリーグ敗退。

オーストラリアvsデンマーク(1-0)
オーストラリアが粘りきった。
デンマークの猛攻を防ぎ、また攻めた。後半にレッキーが粘り強さを見せてゴール右サイドに先制ゴール。
勝たなければグループリーグ突破できないデンマークはその後再三攻めるもオーストラリアの堅い守りを崩せなかった。
負ければグループリーグ敗退の第2戦目からの突破を決めたオーストラリア。その粘りを称したい。

4:00~
ポーランドvsアルゼンチン(0-2)
アルゼンチンが強さを見せた。これがアルゼンチンサッカー。応援したくなるサッカー。
ポーランドはホントにつまらないサッカーだが、これでも突破してしまうのだからサッカーはわからない。ただ、メッシに忖度したPKを止めたシチェスニーは素晴らしかった。
ポーランドにはトーナメントで楽しいサッカーをしてほしい。

サウジアラビアvsメキシコ(1-2)
メキシコが攻めまくり、2点を取り優勢に試合を進めたが、フェアプレーポイントでポーランドに劣るためもう1点必要だった。だから攻めまくった。数限りないチャンスがあった。それでも得点できなかった。
最後はマジで空気の読めないサウジアラビアのアルドサリに隙を突かれて失点し万事休す。
メキシコの
9大会連続のトーナメント進出は夢と潰えた。

●12日目
12/2
0:00~
カナダvsモロッコ(1-2)
前半6分にカナダのバックパスをGKボリャンがクリアミスし、愚かな失点を許す。
その後、モロッコが追加点で試合を優位に進めるが、カナダも1点を返す。が、それ以上の反撃は見せられず。
カナダは変わらず悪くないサッカーをしていたが、モロッコがそれを上回った。モロッコサッカーは楽しい。
これでモロッコが決勝トーナメント進出!

クロアチアvsベルギー(0-0)
引き分けで良いクロアチアと勝たなければいけないベルギー。
激しい攻防が続くも後半はルカクを投入したベルギーの猛攻。が、3度あった決定機をいずれもルカクが外し、クロアチアがしのぎきった。
テクニックとパスを華麗に回すクロアチアサッカーは見ていて楽しい。
クロアチアが決勝トーナメント進出!

4:00~
コスタリカvsドイツ(2-4)
さすがにまともに観てない。そんな場合じゃない。
ただ、コスタリカが2-1にした時はちょっと焦った。
実力で大きく勝るドイツが順当な勝ちをおさめたが、スペインを上回るには8-2で勝たなければならなかった。
2大会連続でグループリーグ敗退の事実はドイツに重くのしかかるだろう。

日本vsスペイン(2-1)
勝った。
勝ってしまった。
信じられない。
前半は3バックがいまいちハマっていなかった。予想通りボールを保持し続けられ、11分にモラタにヘディングで決められ失点。フワッとエリア内に上げられるボールに弱いのは日本の伝統だ。
しかし、この1点で前半を耐えた。
後半に久保、長友→三笘、堂安を投入。久保は決して悪くなかったが、戦術的な交代だろう。
すると、後半6分に前田がGKをチェイスし、たまらずクリアしたボールを伊東が気合いで競り勝ち、そのこぼれ球が堂安に流れ、見事なトラップから同点弾を左足でスペインゴールに叩き込む。この男、覚醒。
スペインGKはずっと日本を舐めてたからホントにいい気味。
その3分後には堂安のグラウンダークロスに三笘が駆け込み、テクノロジーを超えた折り返しで田中碧が勝ち越しゴール。いわゆる「三苫の1㎜」。
ここから、もう1点取りたかったが、叶わず。
ひたすら耐える時間が長く続いた。
その中で、後半途中で前田から替わった浅野が前線でのプレスを全く行わない。これにより、スペインのポール回しがスムーズになり、再三ゴール前を脅かされた。ここはホントにイラついた。意味がわからなかった。本気で浅野に殺意が湧いた。
それでも、これまた後半投入の富安、遠藤がその穴を必死でカバー。権田も吉田麻也も頑張った。
途中から決勝トーナメント進出が確実なスペインがガチで攻めてくるのか理解不能だったが、その猛攻を耐えきった(残り5分くらいでようやく気付いたのか猛攻は収まった)。
新しい景色、見えてきたのでは!
こんな喜びが待っていることを4年前の自分に伝えたい。
さあ、行こう。ベスト8!

●13日目
12/3
0:00~
ガーナvsウルグアイ(0-2)
前半15分過ぎにガーナがPKを得るもアイェウのシュートはGKロチェに止められる。
すると、26分にテアラスカエタが先制ゴール。ちょっとガーナの守備がザルだった。
さらに32分にはピンボールのような流れる連携でテレビゲームでしか見られない鮮やかなゴールが再びテアラスカエタによってもたらされる。これ、大会ベストゴール候補。
後半はともに拮抗。ウルグアイがこのまま突破かと思われたが、韓国がポルトガルに逆転したことで、あと1点が必要になったウルグアイ
終盤に怒涛の攻めを見せたがGKジギにことごとく阻まれ、ウルグアイは勝ったもののグループリーグ敗退。

韓国vsポルトガル(2-1)
前半早々にロングパスで左サイドを割られた韓国がポルトガルに先制を許してしまう。
が、27分にキム・ヨングォンがサイドから上げられボールに合わせて同点ゴール。
後半はともに攻め手を欠くも、後半46分に孫興民が抜け出して、ゴール前で保持し、絶妙のパスをファン・ヒチャンに出すと、それを決める。なんと逆転!
これで総得点差でウルグアイを上回った韓国が決勝トーナメントに王手。あとはこのまま試合が終わるのを待つのみ。
そして、ウルグアイの会場が2-0のまま終わると、歓喜の輪。ミラクル突破を果たした。

4:00~
カメルーンvsブラジル(1-0)
メンバーを落としたブラジルと勝ちたいカメルーン(W杯8連敗中)。
前半はスコアレス。カメルーンは1シュートに抑えられるも、ブラジルにも怖さはない。
後半中盤にブラジルは主力を投入するもゴールを割れず、逆にロスタイムにカメルーンのアブバカルがアーリークロスをピンポイントでヘディングであわせ先制ゴール。
カメルーンは敗退したが、歴史を作った。
これで3連勝チームが1つもない予選となった。

セルビアvsスイス(2-3)
前半20分にシャキリのゴールでスイスが先制。
しかし、セルビアは28分にミトロヴィッチがタディッチからのクロスにヘディングでピンポイントに合わせ同点ゴール。
そして、35分にスイスのパスミスで高い位置でボールを奪うとセルビアのヴラホヴィッチが勝ち越しゴール。
が、43分にスイスはサイドからのグラウンダークロスにエンボロが合わせて同点ゴール。
そして、後半早々にゴール前で保持しフロイラーが勝ち越しゴール。
セルビアは勝たなければならない状況だったが、最後は集中力が切れたか。
セルビアサッカーは守備が雑だったのが無念。

アバター ウェイ・オブ・ウォーター(ジェームズ・キャメロン監督)

13年前に公開した『アバター』(ジェームズ・キャメロン監督)の続編である。
当然、前作の内容など覚えていない。観直す気もない。
なので、Wikipediaであらすじをおさらいした。かなり分かりやすく書いてあったので、お薦めしたい。

今作は3時間12分という途方もない上映時間である。
いまどき、こんな回転率の悪い映画を作ってくるのだからジェームズ・キャメロンの本気度がうかがえる。
そして、彼は今や過去のものとなりつつある3Dをいまだに推奨し続ける変わり者である。
だが、『ターミネーター』、『アビス』、『エイリアン2』、『タイタニック』で映画界を席巻してきた彼が13年間かけて作ったのだ。観ない、という手はない。どうせなら、彼のお薦めする3Dで観てあげようじゃないか。
ということで、東京では一番大きなスクリーンであるグランドシネマサンシャインのIMAXで観賞。

結果―
知らない惑星の生き物地球紀行だった。
壮大で美しい映像を大画面&3Dで堪能。
合成&CG技術の著しい進歩。
ラスト30分はアメリカ映画のお決まりパターンが炸裂しフィニッシュ。

物語はなんてことないけれど、それを映像美で凌駕し3時間持たせる剛腕ムービー。
メカ、海、船、自然。
ジェームズ・キャメロンが好きなものを詰め込んだ渾身の作品となっていた。
どうやら、これから続編が2年おきに公開され、それが2028年まで続くらしい。
あの展開からあと3本も続くのか。。。
ちょっとしんどいな。。。

『ドライブ・マイ・カー』

やはり3時間は長い。
主人公(西島秀俊)が奥さん(霧島れいか)を亡くしてからの喪失感と、浮気の訳、真実を知りたい思いと知りたくない自分との葛藤を抱えながら生きていく姿を描いていく。西島秀俊は一生懸命演じていたと思うが、2時間で収められませんかね...
そんな西島秀俊とドライバー役の三浦透子の不幸な生い立ちに起因する心の傷とともに物語は何とか浄化する方向へ向かっていくのだけど、このテーマで180分は...岡田将生が一生懸命かき回すけど、しんどいことに変わりない。
聾唖者や韓国人、中国人などなどの出演者の多様性に賞狙いのあざとさを感じてしまったのは私の心が醜いからなのか。

それから、自分の興味のないお芝居の稽古(主に本読み)を延々観させられるのもツラかった。


で、一番納得しがたいのは23歳の女性ドライバーに広島から北海道まで休まずに運転させること。いくらドライバーがプロでも絶対そんなことさせちゃダメ。本人が大丈夫って言っても、むしろ寝てほしいので、休ませなきゃダメ。
ブッ飛ばしても1日以上かかる運転になるのだから、百歩譲っても交代しながら行ってほしい。ワンマンは全く共感できない。三浦透子は「フェリーで寝ます」って言ってたけど、青森~函館のフェリーは4時間弱で着いちゃうから、全然足りないよ。しかもスタンダード船室だし。あれだけ運転させたならスイートで寝かしてあげなよ。お金が無いわけじゃないだろうに。ドライバーを労ってほしい。

というわけで、なんでこんなに評価されたのか謎。
しかも、結局奥さんの真実は分からないまま。そういう人もいるよね、真実はわからないけど、残された私たちは前を向いて生きていこう。みたいな終わり方なのも消化不良。

アーク

【ネタバレ】

不老不死が現実になるという近未来の話。

序盤、話の展開に全く興味が持てず、これから2時間眠らずに過ごせるだろうかと不安になったが、どうにか堪えた。

プラスティネーション。この映画でとても重要なワードなのだが、これを説明するくだりがつまらなすぎるのが眠たくなった原因。

 

実力者であったはずの寺島しのぶがあっという間に落ちぶれちゃう。

そんな寺島しのぶに拾われた芳根京子なのに、その寺島しのぶの後釜を担い成功者になっちゃう。

で、芳根京子寺島しのぶを追い詰めたと推測される弟の岡田将生とくっついちゃう。

そもそも芳根京子の素性がわからなさすぎる。

色々と釈然としないまま物語は進み、せっかく不老不死を手に入れたのになんやかんやあって芳根京子がそれを手放すところで終幕。

死があるからこそ生きる意味がある。

という結論だった。ハッキリと物語内でそう言ったわけではないが、そういう風に私は受け止めた。

なんとありきたりな。

もっとファンタジーに振りきっちゃえば楽しめたのだろうけど、ここまでリアル路線で進めて、最後の答えがこれだとガッカリする。

石川慶監督、そろそろ楽しい映画を作らないと厳しい気がする。

ゴジラvsコング

【ネタバレ】

想像以上にバカ映画だった。

ゴジラキングコングが「古代からライバルだった」という前提のもとに海上と香港で戦いまくる。

香港はハチャメチャに壊された。今の香港はこれくらい粉々にしないとダメだという製作者のメッセージなのだろうか。

簡単に人の言うことを聞いてくれるキングコング。手話を理解するくらい賢いのならば、もう少し人のズル賢さも学んだ方が良いと思う。

極めつけは地下の空洞世界。ここが巨大生物の源だったのだ! ここまでSFに振り切るとは思ってなかったので楽しかった。そして、その空洞世界への道を作ってしまうゴジラの熱線(地上から地下に向かって熱線を吐き続けて地面に穴を空けてた)。そんなエネルギーを使ったのにも関わらずキングコングに格闘戦でも勝っちゃう底知れぬパワー。

そして、メカゴジラの登場。『レディプレーヤーワン』でも出てくるし、アメリカ人はメカゴジラが好きなのね。

さすがのゴジラも土木工事とキングコングとの戦い後でメカゴジラに瀕死状態まで痛めつけられたけど、相変わらず人の言うことに従順なキングコングが助けに入り辛くも勝利。

最後は、不良同士が喧嘩の後に「おまえ、強いな」「ふん、お前もな」と仲直りする昭和のマンガのような形で幕を閉じる。

人間ドラマは薄いが、このくらいの味付けの方が怪獣映画には丁度良い。

小栗旬の白目むき出しや最期の散りっぷりには楽しませてもらった。あの芝居が出来るなら今後もハリウッドで活躍できる! 頑張ってもらいたい。

ミッドナイトスワン(内田英治監督)

世間での評判が良い映画。

トランスジェンダーを演じた草彅剛は頑張っていたと思うが、私にはどうしても草彅剛にしか見えなかった。

なんだろうな。彼の声があまり好きじゃないからだろうな。そこが気に食わないと、なかなかそのお芝居には入っていけない。

まあ、大前提として、女性になっている草彅剛を美しいと思えなかったという致命的な要素もある。もう、これは好みの問題だから仕方ない。

一方で服部樹咲は、まだ何にも染まってない素の感じが生かされていて良かった。

踊れないとキャスティングされない役柄なわけだが、特にダンスシーンの彼女は圧巻だった。今後の彼女の役者人生が良きものになることを心から願う。

 

映画自体は、切ない話だけど、そこまで胸を打つかと言われれば、そんなことはない。

これは草彅剛の芝居に入り込めなかったことが原因なのかしら。

服部の母を演じる水川あさみがちょっと都合よく登場してくる感があるのも醒めてしまった要因だろうか。

ただ、ほとんどの登場人物が報われていないというのは、現代社会の歪みをよく表していると思う。

ランボー ラスト・ブラッド(エイドリアン・グランバーグ監督)

※物語の核心に触れるので注意。

ランボーシリーズの最終作(多分)。
自らの尊厳と戦い続け、苦悩し続けた男がやっと心休まる安住の地で暮らしていたのに、かわいい‟姪っ子”が「メキシコにいるお父さんに会いたい」なんて言い出すから…

今まで巨大な組織と戦ってきたジョン・ランボーだが、今回の敵は小規模(と言ってもメキシコのそれなりのマフィアグループだが)。しかし、今までで最もランボーの殺意が溢れていた。
それは、同じ家で暮らす姪っ子のガブリエラがメキシコでマフィアにクスリ漬けにされ、その身を売られ、挙句命を落とすという悲しい目に遭うからである。

娘同然だったガブリエラ。馬の調教師としての素質もあり、(毎日、馬の調教している)自分と話が通じる数少ない身内だった。大学へ進学することやボーイフレンドがいることに寂しさを覚えながらも、いまだに過去の苦しみが精神を悩ませているランボーにとって唯一の安らぎの存在だった。それなのに…
これまでは1作目の自らの尊厳を踏みにじられる怒りが最も大きかったと思われる。2作目もまあまあ怒ってたが、1作目ほどではなかった。3作目は怒りというより友情のために戦っていたし、4作目はアカの他人の救出劇なので独裁者への怒りはあったが、ただ単に暴れただけという印象だった。
しかし、今作は身内を殺されるというこれまでにない悲劇がランボーを襲うのである。あんなに大ピンチだった大佐だって救うことができたのに、愛するガブリエラを救えないなんて……劇中で「なぜ俺じゃないんだ」と叫ぶランボー。今まで数えきれないくらい人を殺め、答えの出ないベトナムの苦しみから解放されない自分を、なぜ天は生かすのか―
ガブリエラを失った怒り。救えなかった怒り。己が生きているという怒り。
もう誰にも止められない。
そして、物語の終盤でそれは頂点に達し、シリーズ最大の「」が炸裂する。
もはや、アクション映画ではなくスプラッター映画だった。
「何もそこまでしなくても」のオンパレード。あなたが殺している人にも家族はいるんだよ、と教えてあげたくなる。
だが、これはランボーのポリシーなのだ。
物語中盤で都合よくランボーを助けてくれる女性がいるのだが、この人に「憎しみには憎しみで返す」みたいなことを平然と言い放つのである。こういう思考の持ち主なのだから仕方ない。
残念ながらランボーがいる限り、戦争はなくならない。

これまでの4作品も無茶苦茶だったが、今作もやっぱり無茶苦茶だった。だが、大満足の内容だった。これぞ劇場で観たいスタローン映画である。
齢73にして、この内容で主演できることを心から讃えたい。

ランボー万歳!

オルジャスの白い馬(竹葉リサ監督、エルラン・ヌルムハンベトフ監督)

【ネタバレあり】

日本とカザフスタンの合作映画。

タイトルから雄大な草原の優しげなお話かと思っていたが、全くそんなことはなかった。

白い馬、ほとんど出てこないし。

主演は森山未來とサマル・エスリャーモバとフライヤーには明記されているが、実際のところは少年オルジャス役のマディ・メナイダロフだろう。目の力強さといい、佇まいの雰囲気といい、この作品の核をしっかりと担っていた。

森山未來の役どころは言うなれば風来坊。全体的にセリフの多くない映画なので、森山未來の役もあんまり喋らない。「カザフ語で熱演」と謳われているが、そこまで持ち上げるほどセリフ量は多くない。いや、頑張って覚えて演じていたとは思うが。製作サイドとしては、彼の持つ雰囲気を作品に注入したかったのだろうから、あまり喋らずとも良い役柄として登場させたのは賢いキャスティングだと感じた。

どんな話だったかと問われれば、いささか強引ではあるが、カザフ版『シェーン』だろうか。

それから、子猫が登場するのだが、これが「ミー、ミー」鳴いて、抜群にカワイイのでネコ好きには見逃せない作品でもある(もちろん、ただカワイイという理由だけで出てきているわけではない)。