潜在性鉄欠乏(かくれ貧血)によるフェリチン不足は大問題!!
こんにちは。 ここちよです。
私はずっと『貧血』というものを間違って認識していました。
貧血って言ったらあれでしょ?
よく学校の朝礼なんかでバタッと倒れちゃう子!
あーいうのが貧血だと思ってました。
あれは貧血の中でも『脳貧血』と呼ばれるもので、一時的に脳への酸素供給が不足するのが原因だそうです。
私が今回その恐ろしさを身をもって知ったのは『鉄欠乏』による貧血です。
4年ほど前、以前から持っていた子宮筋腫によって出血量が増えて、油断するとナプキンが間に合わずあちこち汚してまうようになったため、婦人科を受診して筋腫を摘出する手術を受けました。
ただ貧血に関しては血液検査のヘモグロビン数値も基準値スレスレだったので「ちょっと貧血気味かな?レバー食べてね!」って言われる程度でした。
その頃の私は心身ともに調子が悪く、食欲不振、動悸、吐き気、めまい、パニック発作、予期不安などに悩まされていましたが、内科では低血圧のせいだと胃薬などを処方されてましたし、パニック発作に関しては心療内科で社会不安障害だと抗不安薬なとをもらったけど、飲んだら劇太りするし体に異変が生じたので怖くて飲むのやめました。
色々ストレスも抱えてたのでそれが不調の原因だと思ってたので、これらの症状が貧血によるものだとは思っていませんでした。
ただ子宮筋腫があることのストレスも大きかったので、なくせるストレスはなくしたいと思いきって手術することにしました。
それでももし私の不調が筋腫のせいなら手術したらスッキリするかもしれない!
と、ちょっと期待もしてました。
ところが、手術を終えて麻酔から覚めた瞬間からものすごいめまい、吐き気、頭痛、倦怠感。。
何よりものすごい恐怖に近い不安感で怖かった。。
病室の他の患者さん達は翌日から歩いてるのに私は3日経ってもフラフラ。。食事も喉を通らず、1週間後に退院するまでほとんど食べませんでした。
退院後も体に力が入らず、食べられないまま。。
不安感も増すばかりで、元気になりたくて思いきって手術したのに、自分がどうなってしまうんだろうと怖くて仕方がなくなってしまいました。
元気になるどころか、絶不調です!!
ふさぎこみながらも自分に何が起きているのか、知りたくてあれこれ検索していたら出てきたのです。
「潜在性鉄欠乏(かくれ貧血)によるフェリチン不足がうつやパニックなどの心身の不調を招く!」
え?! かくれ貧血???
フェリチン???
貧血の検査でわかること。。
通常貧血の指標されるヘモグロビン値というのは、血液中の赤血球の中にある鉄のことで、酸素と結合します。このヘモグロビンが全身を巡ることで身体中の臓器や筋肉、脳など細胞の隅々へ酸素を供給しています。
ヘモグロビンが足りなくなると鉄を補給しなければなりません。
そのための鉄分の貯蓄が肝臓の中にフェリチンとして貯えられています。
ヘモグロビンが不足するとフェリチンから補充されて、いつも身体中に酸素を供給しているのです。
それから貧血の検査をすると「血清鉄(Fe)」「TIBC」「UIBC」という項目があります。
血清鉄(Fe)は血液中に赤血球と結合せずに漂ってる鉄分。いつでもヘモグロビンになれるようにスタンバってる鉄分です。
その血清鉄を運ぶために必要な運搬役がTIBC(総鉄結合能)です。
TIBCから血清鉄と結合したものを引いた残りがUIBCです。
わかりやすく例えると。。
お財布(赤血球)のお金(ヘモグロビン)が足りなくなると銀行(肝臓)の貯金(フェリチン)を下ろして使います。
銀行(肝臓)からお財布(赤血球)へ運搬するためのタクシー(TIBC)が常に走っていて、その中には現金(血清鉄)を乗せてない空車のタクシー(UIBC)もあります。
総数(TIBC)=血清鉄 + 空車台数(UIBC)
であり、血清鉄1に対してUIBCが2になるのが理想だそう。タクシー3台中1台に血清鉄乗せてるってことですね。
以上を踏まえて私の手術の数ヶ月前に内科で受けた血液検査の結果を見てみる。。。
( )内は基準値
ヘモグロビン(11.5~15) → 11.0
フェリチン(5~157) → 4以下
血清鉄(40~160) → 30
TIBC(235~432) → 468
UIBC(108~316) → 438
ヘモグロビン値だけ見るとちょっと低いだけです。
これだから今まで病院でも特に貧血を指摘されることはありませんでした。
「ちょっと貧血気味だね。レバー食べてね!」
と言われる程度でした。
しかし、他の項目を見ると。。。
フェリチン4以下って! 以下って何よ!!
銀行から下ろしては使い、下ろしては使いしてたんでしょうね。。。
貯金がすっからかんです。。。
なけなしのお金をなんとか運ぼうとタクシーが台数増やして対応してますが、乗せるお金(血清鉄)もわずかなので空車ばかり走ってます。。
もはや毎日の食事から得られる日銭(鉄分)でなんとかやりくりしながら生きている状態です。。
日銭が入らなくなったり、大きな出費(出血)でもしようものなら破綻(貧血で倒れて)してしまいそうです!
おや?待てよ。。
大きな出費(手術)したじゃない!
だからあんなにヘロヘロになったのか!!
え?あの恐ろしい不安感も!?
ええ。また調べましたよ。
フェリチン不足が引き起こす症状。。。
・疲れやすくやる気が出ない
・集中力がなくなる
・根拠のない不安や恐怖を感じる
・免疫機能が低下する
・うつ、精神不安定、パニック障害
・自律神経のバランスが崩れる
・動悸、息切れ、めまい
・吐き気、胃痛
・頭痛、肩こり
・顔色が青白い
・食べ物が飲み込みづらい
・口の端が切れる
・爪が割れやすい、スプーン状になる
・肌がカサつく、荒れる
・枝毛、抜け毛が増える
などなど。。。
え!! ほとんど私の不調と当てはまってる!!
鉄は神経伝達物質のドーパミン(快楽をつくる)、ノルアドレナリン(やる気をつくる)、セロトニン(心を安定させる)をつくるための補酵素として機能しているので、フェリチン不足になるとこれらが必要なときに作られず、うつやパニック障害のような精神不安定を引き起こす原因になります。
また、鉄不足は食道の粘膜細胞の増殖に影響を与え、食道が収縮してしまうために固形の食べ物が飲み込みづらくなります。
そして、鉄不足は身体中の酸素も不足させ、機能低下状態に陥ります。
細胞組織の酸欠状態により、血液の流れを速くして酸素を取り込もうとするために動悸が起こります。
体内に酸素を取り込もうとして呼吸も速くなるために息切れも起こります。
フェリチンは男性なら250以上、女性でも100:以上あるのが理想で、70を下回ると何かしらの精神症状が出始めるそうです。
特に妊婦さんは出産時に多量の鉄分が失われるため、欧米ではフェリチン40以下では妊娠を薦めないし、そもそも低フェリチンは不妊の原因になります。
日本のフェリチン基準値が幅広いのは、理想値に当てはめると日本人のほとんどが基準値以下になってしまうから。理想値ではなく、日本人のフェリチン平均値を基準値としているからと言われてます。
日本ではフェリチンの重要性がそれほど認識されていないようです。
実際私がかかった数々の病院でも、ヘモグロビン値が正常ならば問題なしという対応でした。
欧米では鉄分が心身にとても重要な成分であると認識されているため、小麦などの食品に添加物として鉄分が必ず添加されているそうです。
ホウレン草を食べて元気モリモリになるアニメ『ポパイ』も鉄分の大切さを伝えてたんですね!
結果、私はフェリチン4以下という重度の鉄不足でありながら、手術を受けたためにさらに多量の鉄を失い、フェリチン不足による症状がさらに悪化したわけです。。
ショック。。。
術後しばらくは自分で鉄分のサプリメントを積極的に飲んでみたのですが、フェリチンは一向に増えませんでした。
フェリチン10以下になると自力で増やすのは難しいらしいです。
なので今は内科で鉄剤を処方してもらってます。
鉄剤飲み始めて1年ちょっと経ちますが、最近測定したフェリチン値は28.9でした。
まだまだ足りない。。。
でも体調は以前とはだいぶ違います。
パニック発作はほとんど出なくなりました。出そうな気がする予期不安はまだ時々あります。
食欲不振になるときはありますが、以前のような飲み込みたくても飲み込めない状況は今はありません。
動悸、吐き気、めまいなども生理前後の鉄が不足する時期以外は割りと軽めです。
不安感はなくなってはいませんが、以前ほど強くないかな。。やはり波はあります。
以前より外出するのも楽になり、調子を見ながら友人とランチも楽しめるようになりました。
とは言え、波があるので不調の底に沈む日もあります。
ただ、その底が前程深くないような気がしてます。
手術後の絶不調率を10割としたら、今は平均6~7割位でしょうか。。日によって5割切ったり、逆に8割近く不調に飲まれたり。。。
私の心身に不調をもたらす原因の1つとしてフェリチン不足がありました。
フェリチン不足に陥りやすい要因としては。。
・生理の出血が多い
・婦人科の問題がある
・妊娠、産後
・胃潰瘍や痔などの出血疾患
・激しい運動を継続している
・サウナ好き
・菜食主義
・過度なダイエット
・胃弱、ピロリ菌
・甲状腺機能低下症
などがあります。
私の場合は子宮筋腫による出血過多はもちろんですが、思い返すと推測ですが、生まれつきの鉄不足があったのかもしれません。
というのも、母も出産時に貧血があったこと。
私は幼少期から周囲に青白い顔してると言われ、食事もとにかく固形物が食べられず、飲み物ばかり欲しがる子供でした。氷も大好きでした。
たぶん鉄不足により食道が機能低下を起こしていたのでしょう。
その後、少しずつ食べられるようになると鉄分も徐々に増えて元気になり、小学校高学年あたりは活発な子供でした。
それが生理が始まり毎月出血するようになり、さらに子宮筋腫を患ったことでまた減っていったのでしょう。
社会人になり、様々なストレスを抱えることで胃弱になったことも鉄不足を加速させたのでょう。
今は胃弱体質と血流を整えるために漢方も飲んでいます。
もし私と同じような症状があって苦しんでる方、これを読んで思い当たるふしのある方は、是非一度、血液検査をしてフェリチン値を測ってもらってみてはと思います。
もしフェリチン不足ならばとりあえず打つ手がある!ということですからね!
今回色々調べるにあたって私が参考にした図書はこちらです。
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日本人のほとんどがフェリチン不足だと言われる中、不調に苦しむ人もいれば、元気な人もいます。
私が不調に陥ったのも他にもいくつか要因があって、それらが積もり重なりした結果崩れてしまったのかなと思っています。
さぁ!
そうは言ってもとりあえず、フェリチンをどんどん回復させることで、どこまで元気になれるか!!
自分自身、期待してます!!
読んでくださってありがとうございます。
ここちよでした。