したがき

 サンタ・クロースのそりを引くトナ・カイがサンタ・クロースの弟子だという話はそれほどマイナーではない。神さまがツボに入れていた生き物たちをうっかり妖精が地上に落としたときにそれもまた同じように落ちてきたのだ。

 僕は先ほど作り終わった毒をボトルにとくとくと注いだ。思わず自分で聞いても自慢げな鼻息がヒゲを揺らす。トナ・カイ捕獲のための準備の中でこの作業が1番好きなのだ。神様が、今の世界に生きるぼくたちを作ったときを彷彿とさせるから。注ぎ終われば、ちらちらと燃えている蝋燭のほうへかざしてみた。こぼさないように慎重に揺らしてみれば、容器の中で液体が波立っている。いい出来だ、悪くない。ぼくはきゅうっと蓋を閉じた。それから、先ほどまで毒の調合を行っていたぐちゃぐちゃな作業台の上に適当にスペースを空けて毒を置いた。

 

【メモ】和泉一織にとっての夢

[メモ]和泉一織にとっての"夢"
※ネタバレ※1部5章2話サイドストーリー

 

この前考えていたことをゆるーーくまとめておきます。

これほんまにメモなのでどちゃくそつじつま合わないし添削もしてないのでごちゃごちゃ。

 

 

和泉一織にとっての夢とはなにか。

 

それのヒントは1部5章2話サイドストーリーに書かれている。 「長い間夢だったんです 私の夢を叶えてくれる人が現れることが。 私に傷つかず、 私の手で支えていける人がいることが。
やっと誰かの役に立てる」
このことから、一織の夢は 「一織の夢を叶えてくれる人が現れること」 「一織に傷つかずに、一織の手で支えていける人がいること」 だとわかる。
一織には今までにに夢を叶えてくれる人がいなかったらしい。はじめは三月がその人であったが、三月のことを一織が応援すれば応援するほど三月は傷つく。彼は兄であり、男らしい男であったために、弟である一織の出来の良さを羨ましく思っていることに自分で傷ついていた。一織もそのことに気づいており、苦しく思いつつも三月のことを応援していた。 きっとその間も一織は願っていたのだろう。自分の夢を叶えてくれるような人が現れることを。


そして一織は出会う。七瀬陸という、一織が応援するに値し、誰にも真似ができない最強の才能を持った人材に。
そして、陸は一織の才能と言葉に傷つかずに彼の夢を叶えることが出来た。
そう。一織の夢が叶った。


そこで、気になるのは続きだ。 「やっと誰かの役に立てる」 とはどういうことなのだろうか?
もちろん、一織が非常に献身的な優しい子であるから人のためになりたいと切に願っているのだと今まで思っていた。 だが、それだけなのか?
私が引っかかるのは、一織のその奉仕的な考えだ。

九条天は小さい頃から弟である陸に尽くしていた。学校にもなかなか通えず、外の世界を知らない可哀想で愛しい弟のために尽くしてきた。そこが根源となり、今の彼の徹底的なファンへの奉仕の姿勢となることはよく分かる。
しかし、一織はそうではない。 小さな頃から完璧で、何事も卒なくこなせる才能があり、近くに自分より劣った存在がある(もちろん自分にはない良さがあるとはわかっているだろうが)。 それなのになぜ、彼は自分へのその才能を使わないのか?彼の奉仕の精神はどこからきているのか??
アイナナのストーリー展開として、徹底的な「上げて落とす」体制をとっていることはストーリーを読んだことのある人なら誰もが分かる。そして、ひとりひとりに難しい過去があり、問題を抱えている。
それなのに、和泉一織にはそういった問題が少ない。もちろん1部、2部にもそれなりに出ており、問題にもぶつかっているが、ほかのキャラクターに比べるとインパクトに劣る。

 

 


もしかして、3部では和泉一織の闇のような部分が出てくるのでは……?!これ以上しんどくされても困るんですけど!!!でも和泉一織ってなんか変じゃない?👊
以上!個人的なメモでした!!

 

 

(追記:エロイムエッサイムを唱えた魔法使いの和泉一織と善意で全てを破壊しうる七瀬陸に動揺を隠せません。っべーっすわマジ。マジっべーっすわ!!!!

2017.1128)