2016年の夏が終わった。
夏が終わったので、このブログも終わる。
このブログは
・夏だけやる
・「ブログの書き方」で言われるような定石は使わない
というコンセプトでやっている。
去年はけっこう書き溜めをしていた。2週目には書くことがなくて苦しくなっていた。今年は書き溜めをしていない。その日、思いついたことをパッと書く。事前に考えたりはしない。3週目の後半ぐらいまではスラスラと考えが浮かんだ。
文体もちょっとだけ変わった。去年は前提の説明が長かったが、今年は短く、硬い。あと箇条書きが自分のなかのブームで、多用していた。2017年がどうなるかはわからない。何か変わっているだろう。人工知能が書いているかもしれない。
では、また来年。
途中で忘れる。
途中で忘れる武勇伝
俺が中学生のときはマジでやばかったから。もう今じゃ考えられないほどワルかったからさ。
中学時代の俺のあだ名知ってる?
「暴走ドラゴン」。
まぁ、それぐらい名前が広がっていてさ。
それで中2のとき。隣の中学に「吉沢グループ」ってやつらがいてさ。
……あ、中3だったかな。中3の夏に……でも、中3の夏は塾に行っていたよなぁ……。
じゃあ、中2だ。中2の夏に……。あれ? 中2の夏は家族で長野のハウステンボスに行ってたよな。
……中1か? 中1で吉沢とケンカしてたかぁ?
もうわかんねぇや。
途中で忘れる怖い話
もう10年ぐらい前になるのかなぁ。テレビのロケで熱海に行ったんです。あたしともう一人、アシスタントの女の子とで温泉レポートするって内容で。
一通り撮影が終わって、まぁ、旅館で宴会になりましてね。わぁーってバカ騒ぎして、飲み食いしてね。そしたらADの……仮にTくんとしましょう。その田村くんが酔っ払ってこう言うんだ。
「稲川さん、この近くに江戸時代の処刑場だったところがあるそうなんですよ。肝試しに行ってみません?」
イタズラっぽく笑ってそう言うんですね。
……あれ? 処刑場じゃないな。屠殺場だったかな?
江戸時代の……なんかあったんですよね、施設が。
それで田村くんと……あ、違う、カメラの片桐くんだ。「幽霊が撮れるらしんですよ」って言い出して。
……違う、それは熱海じゃないや。バス旅行のときだ。
まぁ、そういう話です。
途中で忘れるすべらない話
これはね、「段取りはしっかりしろよ!」って話なんですけど。後輩にウキウキピクニックの割本くんっていうまぁアホなやつがいるんですけどね、そいつと正月に宮古島に遊びに行こうって話になったんです。
で、割本がチケットを買っておくってなったんですけど。お金だけ先に渡して。
……それで当日に……違うな、お金は渡してないぞ……あれ、でもそしたら割本が払えるはずないし……あ! 当日に買うってことになったんだっけな? そんで、僕が車出して……違う、車で行ったのは青森旅行だ……。
……あの、話の段取りも「しっかりしろよ」って話です。
細部ってことはこういうのにも宿っているはずだ。
あなたの街にも潜むおしゃれガラス
おしゃれな建物には共通点があることに気づいた。ガラスが薄い青色なのだ。これをおしゃれガラスと呼びたい。
いつか僕が何かお店を作ったり、家を建てたりするときはこのガラスを使いたい(ただ単に僕がこのガラスを好きなだけかもしれない)。
正式名称があったら、教えてください。
それは演技していることが周りにバレても、誰も指摘しないだけじゃないのか。
ビジネス書を読んでいたら、性格を変えたければ演技すればいいと書いてあった。
人が演技しているかどうかなんて普通の人は見破れないから、理想とする性格の人を演じれば、理想とする性格の人に思われると言うのだ。
確かにな、と納得しかけて、ちょっと待てよ、と思った。
それは演技していることが周りにバレても、誰も指摘しないだけじゃないのか。
知り合いに面と向かって、「演技してますよねー」と言うわけがない。ひょっとしたらバレていて、それを心の中に留めているだけじゃないのか。
(あいつ、二ヶ月前から良い人になろうと演技しているよなー)
(だんだん良い人の演技が板についてきたぞ)
(おっ、どこに出しても恥ずかしくない良い人の演技だ!)
(アカデミー賞ものだよ、お前の良い人の演技は……)
そう思われているだけかもしれない。
ここまで書いてきて、まずそう考える性格から変えていかなきゃいけないと思った。
何か深い見識を持っているかのように見せられるフェイスブック投稿
人は空白を見せられると、そこに何かがあると考えてしまう。
誰かが意味ありげに箱を持っていたら、その中には何か大事なものが入っているのだろう、と想像する。本当は空箱だとしても。
途中で打ち切られる昔話
少年ジャンプを読んでいると、途中で打ち切りが決定して、無理やり終わらせたな、というマンガがある。昔話でそれをやったらどうなるのか。
桃太郎
昔々、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。
ある日、お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。
お婆さんが川で洗濯をしていると、どんぶらこ、どんぶらこと大きな桃が流れてきます。
(ここで打ち切りが決定)
その桃はアメリカの特殊部隊が開発した桃型爆弾で、そのまま流れていき鬼ヶ島に着弾。鬼たちは全滅しました。
浦島太郎
浦島太郎が海岸を歩いていると、子どもたちが亀をいじめていました。
浦島に助けられた亀は、浦島を背中に乗せると、海の中に潜っていきました。
(ここで打ち切りが決定)
浦島の行方は誰も知らない。
鶴の恩返し
お爺さんが罠にかかった鶴を助けた夜、お爺さんの家に道を迷った女性が泊めてほしいと言ってきました。
(ここで打ち切りが決定)
「空いてるから別にいいよ、これ鍵ね」
お爺さんは空き部屋の民泊にしていたのでした。渋谷駅から徒歩5分。一泊4500円。長期滞在の方にもおすすめの部屋です。