TRICK

TRICKというドラマのスペシャルが放送されていたので観てみました。
実のところ、このドラマについては再放送などをごくまれに観ていた程度で、よく知らないんですが、どうやら大人気シリーズらしいですね。ですが、私には愛着が無いせいかあまり面白さを感じませんでした。
どこがどう面白いのか、「シュール」とか「パロディ」という単語抜きで教えてくれる方がいましたら是非とも教えて欲しいです。(まぁ、面白い箇所を教えてもらって楽しむようなものでもないような気がしますが。)この番組の好きなリアルフレンドに訊いてみてもいいのですが、まじめに訊くようなことでもないと思ったので…

二大政党が遠のいて

先の選挙で、民主党は大敗してしまいましたが、逆に言えば、流動的な支持層を除いたときに獲得できる議席が110議席あたりだということがわかったことになります。
結局今回の選挙で、小選挙区制という制度が、右か左か、という二者択一のオセロゲームあるという現実であることが分かった以上、自民党が求心力を失った際にはスムーズな政権交代が行われなければいけません…
が、今回の選挙を踏まえてみれば、民主党の底はたかだか110議席自民党の底は歴史から見ても220議席、約二倍の差があります。この状態でスムーズな政権交代など可能でしょうか?
そもそも、今回の選挙で大多数の国民は、本当に自民党の政策に心底納得したのでしょうか?自民党の総裁たる小泉氏は、自らの政策の論理的正しさを語ったでしょうか?前回の選挙までは民主党に票を入れていた国民は、今回の選挙では明らかにその多くは自民党へと票を投じています。これはどういうことでしょうか?潜在的に改革を望んでいる国民に対して、「手っ取り早く改革を実現できそう」な位置にいる革新的人物、つまり小泉氏が登場したことで、そちらに鞍替えしたに過ぎないのではないでしょうか?
私は別に、自民党支持者というわけでも、民主党支持者というわけでもないですし、民主政治を衆愚政治であると思っているわけでもないですし、日本の有権者が馬鹿であると思っているわけでもないですが、馬鹿ではないからといって物事の選択を安易に行わないとは限りませんので、もし自民党が、利権体質を改革によって是正することができず、既成の構造の破壊するに留まってしまった場合、せいぜいトクをするのは外国のどこかの企業だけで、国民にはロクに利益などないのですから、当然考え直したりすることになります。
そういったときに、万全な後衛と言える野党が必要です、たった今はこれで良かったとしても、再び国民が自民党に「飽き」て、新しい指導者を望んだ場合に、スムーズな政権交代ができないのであれば、結局55年体制の繰り返しです。しかし、今回の選挙では民主党にそのような力は無いという現実が露呈しました。
次の選挙では恐らく小泉氏はいないでしょうが、そのときにはせいぜい民主党には「インテリ層に支持されている政党」と呼ばれる程度に強固な組織体制を作り上げて欲しいものです。

基本的に

家に居てもテレビとか見てるわけでもないし、ニュースをくまなく読んでるわけでもないんで、「時事系ブログ」というわけでもないんですけどね。結果的にそうなっていますが。
それでも時事を扱っちゃっているのは言わば、「クラブ活動」的な「チャレンジ精神」。……別に、失敗しても死ぬわけじゃないですしね。

総選挙結果

http://www.sankei.co.jp/databox/election2005/
結果としては出口調査と大きく異なることもなく、自民大勝。
自民党のみで過半数を占め、しかも絶対安定多数であるので、自民党としては満足できる結果だと言えますが、公明党という寄生虫の如き集団が未だ日本政治の第一線で貼り付いているのは変わらないわけです…
これだけの安定多数であれば自民党公明党を切り離すことは可能と思われるかもしれませんが、自民党参院単独過半数を超えていないことを考えると、今すぐ決別したとしても法案が通らなくなるので次の参院選挙まではとりあえず待たなければなりません。また、造反議員郵政民営化反対議員が全て合流したとしても、参院で否決されて衆院に戻ってきた場合に必要な「3分の2」の議席である320議席は確保できないので、やはり決別は不可能であると言わざるを得ません。さらに考えれば、今回当選した議員の中には公明党および創価学会の応援があってこそ当選した議員が多いという背景があるわけで、決別をするにはそういった議員たちの不安も取り除かなければならないので、難しい問題です。
こうして考えると、公明党および創価学会というのは本当に厄介な集団であり、利用はしても味方にはしたくないと思っていても、どうしようもなく離れられなくなってしまうという現実があるのでして…
もし自民党公明党を切り離したとしても、結局はまた民主党などに貼り付くのでしょうし、*1いつまでこのような宗教政党が幅を利かせる状況が続くのかと思うとウンザリするばかりです。
どの政党もこのような宗教政党は相手にしなければ良いのですが、政権のためならばと手を結んでしまうのは仕方がないことだと言えるので、私のような一般の人間にできる積極的な対策が「公明党に投票しない」という消極的な方法くらいしか無いことが、悲しい現実でしょうか。

*1:ほとんど新進党の再現ですね

嫌韓の多様性

また「嫌韓」についての話になりますが、以前のid:kagamiさんとのお話は私の失言と説明能力不足もありまして、物別れのような形になってしまいましたので、もう少し追ってみたいと思います。少し前のエントリになりますが、
2005-09-08
こちらに「嫌韓」に関する記述があるのですが、同意できる部分が多かったので触れてみたいと思います。

一見「嫌韓」と「嫌韓厨」を切り分けているように見えますが、(中略)両者はまったく一緒くたで語られます。

という部分には全く同意できます。東氏はこのあたりをしっかりと分類しなかったことが多くの人の誤解と批判を浴びる原因となっているのだと思います。私が過去に「嫌韓」について考察してきた結果や、「嫌韓」を題材としたサイトを見てきた経験から言っても、「嫌韓」の中には、

  1. 嫌韓」を知ることによって韓国や韓国人に対する関心が高まり、日本と韓国の外交問題について理解を深めようとする人
  2. 嫌韓」を知りはしたが、ネタとしてしか理解せず、韓国や韓国人に対しての理解を深めようとする意思に欠ける人
  3. 嫌韓」を知ったことで、韓国や韓国人をひどく嫌悪し、日本と韓国の外交問題に対して強硬的な路線を採るべきだという人(嫌韓厨?)

といった風に、少なくともこの3つの傾向が見られるように感じます。
東氏は恐らく2や3といった人に向けてあのような文章を書いたのだと思いますが、その2と3の分け方すらはっきりしていないのは確かです。
私はこれまでの記述で3については明確に批判しました。そして東氏の文章に対しても支持する旨を述べましたが、これは東氏の文章が3に対して批判したのものであるとして、できる限り好意的に解釈した結果なので、中立的に見た場合は、先程述べたような解釈となってしまいます。これらのことから考えると、

嫌韓」の側の一番の主張が捉えられていません。むしろそこでは、彌縫的に上っ面だけ合わせて「日韓関係を改善」するような「いかにも嘘くさい」友好的態度が意図的に廃されているのであって、つまりは議論を戦わせて歴史認識の最初から検討し、両者の関係を再構築しようというラジカルに誠実な態度があると私は捉えています。

この部分については、1に対する記述として読むことができますね。1が「嫌韓」における最大勢力なのかはわからないので「一番の主張」なのかは分かりませんが、東氏の文章の中では明らかに1についての考察が欠如しているので、このことが批判対象となってしまうこともよくわかります。で、結局、

「他人の価値観を嗤う」とか「日本人の優位を確認する」とかいう東氏が想像した「嫌韓」の動機じみたものは、「嫌韓」の全範疇を的確に捉えてはいません。もちろんそういう卑小な動機で嫌韓が語られる場合もあるでしょう。しかしその一部を以って全体の批判にすり変えるというのは褒められたものではありません。

この言葉に尽きるわけですね。結局、東氏が語っている部分は2と3に尽きてしまっているので、1に対する考察が全くなされていないのです。そのような文章なので、1などからは批判の対象となってしまうのですね。
私は3について論じているのであれば、という限定付きでなら賛成できると明言できますし、東氏がそういう意図で書いた文章であると信じたいですが、文章自体から受け取れるものとしては、残念ながらそうではないと言わざるを得ませんね。

選挙と出口調査を見て

結局、これまで「なんとなく現状のままでは嫌だから最大野党を支持しよう」という薄氷とも言える支持で大量の議席を保っていた民主党だったものの、その支持層が積極的に支持できる政党を見つけたことでごっそりと議席を持っていかれた…
…というのが実情なのではないかな、と思います。
まだまだ民主党が二大政党の片翼を担うのは無理だったのかなという印象ですかね。
ともあれ、政権は安定したものとなるでしょうし、公明党および創価学会の政治における地位はどちらかと言えば弱いものとなるでしょうから、どちらかと言えば選挙前よりも良い結果となりそうですね。