4/13 ファースト・カウ 鑑賞

ケリー・ライカート監督の7作目の映画でチラシに世界が絶賛とか真の傑作とか書いてあったので、興味があり鑑賞。事前に簡単なストーリー読んでたのに、正直、よくわからなかった。何を絶賛なんだろうと感じた。

確かに、しょっぱなの船の映像や、自然の映像は、素人ながらなんか良いなぁって感じはした。

話はアメリカのジャングルの中で食うや食わずの生活をしている人がひょんなところで中国人、こちらも真っ裸で人から人に追われてる様な人、と出会い、一攫千金を夢見て、盗んだミルクでドーナツを作ってそれを売り、盗みが発覚して逃げたのだが、怪我をして、途中で休憩している所で完となる。物語的にはあっけな、と感じた。

冒頭出てくる「鳥には巣、蜘蛛には網、人間には友情(デビィットハルバースタム)」が何を意味したのだろう。冒頭でてくる白骨死体はアメリカ人と中国人なんだろうか。とか疑問に思うところいっぱいであった。特に白骨の映像の所は実際人が死んでそのまま埋められたらあんなに綺麗な状態では出てこないんじゃないかと思い、なんかのフリなのか気にしながら観てたんだけどわからなかった。

4/6 ある閉ざされた雪の山荘で 鑑賞

東野圭吾さん原作のミステリを映画化したもの。

この原作読んでないけど、原作読むと面白いんだろうなと感じた。舞台のオーディションをすべく、劇団の7名が閉ざされた山荘で、都度主催者から出されるシチュエーションに対応しながら過ごすというもの。そのシチュエーションが、7人の中の誰かが居なくなって行くという、「そして誰も居なくなった」的なもので、誰が犯人か推理する様を評価するのである。だから、誰かが居なくなっても、殺人が実際に行われていないものとして事が進んでいくのである。

犯人はハッキリするのだが、最終的にドンデン返しが起こり、そうなるのかと溜飲はするけど、なんか物足りなかった。

キャストが豪華だった。

 

以下ネタバレ。

 

 

推理のポイントは登場人物が劇団員って事。

3/24 戦雲(いくさふむ) 鑑賞

題名で興味を持って鑑賞。沖縄諸島与那国島等の自衛隊設備建設のドキュメンタリー。

導入は駐屯地反対のおばぁの唄から始まるのだが、透き通った沖縄民謡っぽい美しい反面、内容が島を戦場にしないでと言う悲痛なもの。これに続いて、アニメで各島々に徐々に設備されていく自衛隊駐屯地の説明。正直、ここまで配備されている事を知らなかったのでゾッとした。戦争が身近に迫ってると改めて感じた。

当然、島の方々はもっと感じるはずで、自衛隊賛成派と反対派が二分していると言う。どちらも戦争に巻き込まれるのは嫌だと言う主張なのだが、外国からの攻撃に対して無防備だと容易に侵略されるし設備を設置すれば攻撃の目標にされるしどちらの言い分も理解できる。このドキュメンタリー映画は反対派に焦点を置いたものだった。恐らく島民の意見そっちのけであれよあれよと設備が建築されている様を見て、政府はヒデー事やるなぁって思わせるためにこの映画つくったのだろう。確かに島民の殆どが反対していたのになし崩しに駐屯地を建設するとか、島民を守る為に設置すると言う当初目的が、外国からの攻撃に対抗する為の兵器、加えて弾薬庫までなんの説明も同意もなく設置し始め目的がだんだん変わって行ったりしているので、政府ヒデーっ思った。島民の反対派の方々、頑張れーって応援したい。

反面、もし設備がなかったら、外国の侵略を止められず、島民は日本国の人質になってしまい、政府に島民を助ける意思があるのなら日本全土が外国の属国になってしまうと言う恐ろしさもある。

島民からしてみれば、外国であろうと政府であろうと有無を言わさず土地を奪っていかれるのだからたまったもんではないだろうなぁ。

感動したのが、島民の若者が率先して島民を集め誘致か反対かの投票を主催していた所。反対か賛成かを柔軟な対応で民主的に決めていく様は日本もまだ捨てたもんじゃないなと思った。

しかし、今でも駐屯地の門前で反対運動している様子も映し出されるのだが、そこには若者の姿は無く、人数も十人に満たないのである。できてしまったものは諦めると言う事なのだろうか。

題名の戦雲。戦争という暗雲と言う事で、要所要所雲の映像が流れるのだが、演出上、青空の雲がだんだんと黒くなって、最後は嵐を彷彿させる暗雲で幕を閉じた方が良かったのではとしろうとながら感じた。

2/12 風よあらしよ 鑑賞

伊藤野枝さんの生涯を追った映画。と言っても伊藤野枝さんって誰?と思うぐらい何も知らなかった人物。戦前から戦後にかけて、男尊女卑に断固として立ち向かった火の玉女性、仮祝言挙げた後、親戚の親父のボディータッチやら、当時普通であった良妻賢母って考え方、まずは親に従え、嫁いだら夫に従え、老いては子に従えととにかく女性の自律はありえないとされていた時に、嫁ぎ先から単身家出をし、東京で恩師のところに転がり込み居候を始める。そこで、「青鞜」の創設者である平塚らいてうさんの門を叩き、女性自律の運動を精力的に行っていく。居候先の恩師は初めのうちは理解のある人だったが、男女の関係となり子供ができると途端にだらしのない人物に変貌し、愛想をつき野枝さんはお暇をもらう事となる。

一方、「青鞜」も平塚らいてうさんが手を引くと率先して自らそれを引き継ぎ細々と継続していく。

そんな中、無政府主義者大杉栄さんが野枝さんの理解者だと言う事がわかり内縁の夫婦となり、一緒に活動を続けていく事になる。

最後は、政府はこの二人が反政府の革命を起こすのでは無いかと無実の罪でしょっ引かれ、銃殺されるのである。

当時の世の中で、ここまで政府に対して抗議したことは、とてつもなく大事業だったろうと思う。こう言う人たちがいたから今、ここまで改善されたのだろう。

今の議員の方々はこの映画観てどう思うのだろうか。

1/6 月 鑑賞

昨年末、ほかげの前宣伝で面白そうと思って鑑賞。

知的障害者の施設の話しで宮沢理恵扮する主人公がその施設に介助の仕事に入る話し。旦那さんはオダギリジョーなんだが、かなりの三枚目役で、売れない映像クリエイターでウダツが上がらない。が奥さんには凄く優しい。そんな家庭を持ちながらの介助の仕事。

介助の仕事って実際おそらくそうなんだろうなと思うぐらい、見える所と見えない所で入所者に対する対応が違う。職員の一人がその違いで心が荒んでいき、最終的に、障害者は害で生きている意味なしと思い込み、入所者全員を殺害するのである。映像的にも凄まじいものであった。

何にも反応しない入所者の一人が紙で作った三日月を壁に貼ったところ、少し反応する場面があり、題名が「月」なので、殺害する際職員がその三日月を見て殺害を止めるのかと思っていたが、全く違っていた。結局、殺害して終わり。施設ってこんなに大変なんだよって言いたかったのかなぁ。

12/16 ほかげ 鑑賞

現在、NHK連続テレビ小説ブギウギの主人公、趣里が主演の映画。今まで見た事なかったので興味が出たので鑑賞。

戦後の売春女役なのだが、鬼気迫る感じが出てて、ブギウギとは全く別人の様だった。凄い。

ただ、主人公では無いな。この映画の主人公は戦災孤児の子供じゃ無いかな。

あばらやの一杯飲み屋、店約四畳半、居間約四畳半、寝室約四畳半の空間で、ほとんど店と居間の空間だけの映画。しかも、ロクな電気もまだ無いため、全体的に暗いし、服装も着の身着のままなのでドロドロ。戦後の悲惨さは充分に味わえた。

売春女は戦争で夫、子供を亡くし身を売るしか生きる術が無く、最初に店に来た兵隊上がりは、戦地から苦労して帰ってきて、身内も行くところもなく無一文でここに来て、子供は腹ペコの戦災孤児なのだが食い物を盗みにこの店に入り、この三人が奇妙な事に家族のていで暮らし始める。が、兵隊上がりは戦争のせいで精神を病んでおり店を飛び出す。子供は金を作るべく働きに出るが、結局盗みしかできず。

この子供は一度店から追い出されある目的を持った男と金儲けのため旅に出るのだが、結局金儲けはできずまた店に戻ってくる。しかし女は病気で寝込み会うことができず。結局子供はボロ雑巾の様になりながらもまともに働き金を作り女の所に持っていくも、結局会えずじまいで、一人店を後にする。

この最後の子供のシーンは涙が流れた。

戦後残された人達の生きる為の苦悩が良く出ていて、戦争の悲惨さを充分表していた。

12/2 ツィゴイネルワイゼン 鑑賞

鈴木清順監督の特集って事で上映。宣伝見た時に、映像が特殊に感じ、面白そうだったので鑑賞。

結局、これもよくわからない映画だった。

ここん所、4本続けて映画が理解できず、頭が悪くなっているのかと不安になっている。面白さがよくわからない。勉強不足なのだろうか。