【超簡易日記】YCSJ TOKYO 2024【遊戯王】

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お久しぶりです。

 

最後の更新からかれこれ一年半、OCGの記事に至っては二年以上の時が経っています。

Twitterをご覧になっている方はご存知かと思いますが、この2年間は多忙の一言に尽きる期間でした。

(というか未だに忙しい…)

 

そんな中、先日4/28・4/29に開催されたYCSJ TOKYO 2024に参加してきたので、参加にあたっての準備や対策、その他思い出や感想的なものを語っていきたいと思います。

(あまり作業時間が取れないことや、期間が開いても面白くないことなどから、非常に簡易的な記事になるかと思います)

 

デッキ選択について

 

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初めに今回使用したデッキの構築から紹介します。

 

デッキ選定の理由としては優先度の高いものから以下の通りとなります。

 

○1枚初動の多さ

このデッキは多数の1枚初動を積むことができ、今回の構築では

ダークソード3枚+増援1枚

エンウィッチ3枚

シーホース3枚

ゴブリン1枚

の計11枚が該当し、そこにスリーピィやボーンパーティといった2枚初動も加わります。

今回のようなシングル戦での大会では、手札事故での敗北が最も精神的に厳しいと感じたため、初動の安定しているデッキを選択しました。

(実際に本戦での手札事故は0回、2日目のフェスティバルでも手札事故は2/13と、期待以上の安定感を発揮してくれました。)

ただ、やはり事故が無いわけではないため、せめてワン・フォー・ワンや2枚目以降のゴブリンなどはあっても良いかと思いました。

 

○構築面での負担

直近の日常生活の多忙や、半年近く大会環境から離れていたこともあり、構築の検討やプレイングの練習に使える時間はほとんどありませんでした。

特に昨今の環境は展開系の多い高速環境であり、昨年まで使用していた破械やオルフェゴールなどの、ミッドレンジ寄りで事故のリスクもそれなりにあるデッキを未調整のまま持ち込む勇気はなかったため、大会前日の新弾で登場・強化されるテーマを選定の基準としました。

事前情報から台頭が予想される白き森や悪魔GS(デモンスミス、ユベル、破械など)は他テーマとの複合構築が多く、構築面での選択肢が多すぎるため断念。

また、前環境から続投している天盃龍やスネークアイなどは、勝ち進むほど練度差で不利になると判断しました。

対して、今回使用したメメントはメインデッキの半分以上をテーマカードだけで組むことができ、採用枚数も初動札とそれ以外で明確に分けることができたため、構築面でのスタートラインが非常に低く、残りの時間をプレイングや展開パターンの練習に割くことができました。

 

○誘発への耐性

昨今の環境では誘発の採用枚数は12枚前後となっており、展開系デッキを握る上で無視できない課題となっています。

このデッキの展開はサーチが主体となるため、サーチ先を素引きすることが誘発への回答となる他、ヴェーラーや泡影といった無効系には、ボーンパーティーメメントフュージョンなどで回避できる可能性もあります。

また、テクトリカの着地前にリトルナイトやアポロウーサを立てられるため、先にニビルを撃たせることで安全にテクトリカを着地させることができます。

比較的厳しいのは増Gやドロバですが、手札の組み合わせ次第では対増Gは1〜2ドロー程度に、対ドロバはテクトリカ+クレニアムバーストと、被害を最小限に抑えることもできます。

最も致命的なのはアトラクターで、最終盤面が成立しなくなるどころか使ったリソースが回収できないためデュエル全体に影響します。

今回1枚使用したフラクチャーダンスは上記不利誘発への止まりどころとして、ホーンドラゴンは冥骸融合の墓地効果でフラクチャーダンスをサーチした際に減ったリンク素材の補填として採用しました。

 

○先行での制圧力

天盃龍に限らず、手数が重視される現代遊戯王では、先行側には少なくとも3枚分以上の妨害を構えることが求められています。

対してメメントの先行盤面としては、

エンウィッチ(ダークソード)初動→3素材アポロウーサ+テクトリカ+クレニアムバースト+フラクチャーダンスの9妨害

シーホース初動→リトルナイト+融合テクトリカ+テクトリカ+クレニアムバースト+フラクチャーダンスの8妨害

ゴブリン初動→リトルナイト+テクトリカ+クレニアムバースト+フラクチャーダンスの7妨害

と、十分な量の妨害を構えることができます。

(実際には、妨害の半分以上をクレニアムバーストに依存しているため、羽根帚や超融合などの除去を貰ったり、ラビュリンスや神碑などモンスター効果への依存度が低いデッキと遭遇したりすると、厳しいゲームになると思います)

デッキ構築にあたっては、Twitteryoutubeを参考にしつつ自分で使いやすいようカスタマイズしていました。

(初動札以外の細かい枚数など)

あとはひたすら展開の練習…

 

大会当日

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(初手の内容、試合の詳細部分など曖昧ですが、雰囲気が伝われば幸いです)

 

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1戦目:センチュリオン

✊勝ち→先行

エンウィッチ初動から、うららを素引きシーホースで、増Gを抹殺の指名者で、無限泡影をボーンパーティで貫通し、3アポロウーサ、クレニアムバースト、フラクチャーダンスの9妨害を構えターンを渡します。

相手側は初動を引いておらず、うらら召喚からティフォンが着地しますが、クレニアムの効果無効と攻撃誘導で捌いて決着。

初陣を飾るにふさわしい圧勝でしたが、この試合がきっかけで、

リンク3が不採用のためアクセスの打点が4300までしか伸びない

相手ターンにテクトリカで融合テクトリカを蘇生すると超融合が直撃する

という欠点が発覚し、(前者はともかく)後者への対策のため、2戦目以降はテクトリカの蘇生を渋るようになります。

(蘇生先をエンウィッチにしスリーピィから融合を構える選択肢もありましたが、別途破壊手段が必要となり、当日中のルート整備は不可能だったため断念しました。)

 

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2戦目:白き森トイボックス

✊負け→後攻

相手のアステーリャ+トイボックス初動に対し誘発が無限泡影×2だったため、先行展開を全てスルーしバロネス+マスカレーナ+下級2体の盤面でターンをもらいます。

泡影×2でバロネスとマスカレーナを無力化し、シーホース初動への無限泡影には抹殺の指名者で3枚目の無限泡影を宣言。

そのままテクトリカ+ボーンパーティの貫通5000全体攻撃で決着となりました。

(相手の展開ミスで罠が1枚足りなかったとのことなので、もし最大盤面ならキルには届かなかったかもしれません。)

 

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3戦目:粛声

✊勝ち→先行

ゴブリン初動からヴェーラーと増Gを墓穴と抹殺で弾きリトルナイト+融合テクトリカ+クレニアムの盤面で相手ターンへ。

下準備スタートからローガーディアン着地時のサーチをクレニアムで止めたところで手詰まりとなり返しの総攻撃で決着。

(リリースがニビルだったのはトップだったのでしょう)

 

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4戦目:天盃龍

✊勝ち→先行

ダークソード初動から(スリーピィに幽鬼うさぎを貰いますが無視し)3アポロ+クレニアム+フラクチャーの盤面で相手ターンへ。

強貪+一滴でアポロを無力化されますが、パイドラのサーチをクレニアムで止め、そのまま攻撃強制からのエンドフェイズへ。

ラクチャーでテクトリカを破壊しメメントランでの展開を狙いますが2枚目のうさぎで失敗。

同時に相手の妨害が尽きたためシーホースアドバンス召喚から再展開しテクトリカ+融合テクトリカで決着。

 

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5戦目:天盃龍

✊勝ち→先行

エンウィッチ初動に無限泡影を当てられ、貫通札がなかったためターン終了。

そのままパイドラ召喚から後手ワンキルで決着となりました。

 

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6戦目:天盃龍

✊負け→先行

信じ難いことにエンウィッチ初動にヴェーラーを当てられ貫通札無し。

エンドフェイズにマグナムートからパイドラをサーチされ、そのまま後手ワンキルで決着となりました。

 

最後は悔いの残る結果となりましたが、戦績的には4-2の過去最高記録なので、個人的には満足しております。

そんなこんなで無事(?)にYCSJ本戦は終了し、物販とピザーラを経由して離脱。

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(6戦目の終了時間が16時ごろだったため初日のデュエリストフェスティバルは諦めました)

今回即席で組んだメメントデッキですが、前述の通り1枚初動故の安定感の高さや誘発への対応力など、使っていて非常に満足度の高いデッキでした。

また、構築にもまだ改善の余地がありそうですし、展開パターンにも新しいルートがありそうなので、しばらくこのデッキを使っていこうと思います。

 

2日目:デュエリストフェスティバル

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(もう少しまともな写真を撮っておけばよかったですね)

当日は(若干寝坊しましたが)なんとか無事会場へ。

物販が整理券形式だったため、時間までひたすらデュエルをすることにしました。

OCG部門では2つの形式のイベントが開催されていました。

○8人スイスドロー

8人1組でスイスドローのリーグ戦を行い、3試合行った時点で終了。

全員に参加賞のトーナメントパックと、全勝者には限定のハーフプレイマットが配られます。(3種ランダム)

○デュエルスタジアム

一緒に入場した2名でシングル戦を行います。

A・B・Cの3ランクが存在し、Cランクからスタートして勝てばランクアップ、負ければランクダウン。

参加賞は1試合ごとにトーナメントパックを0〜2パックもらえます。

 

当日はヴァルドラスのプレイマットが欲しかったこともあり、スイスドローを周回しつつ気分転換にスタジアムも回っていました。

スイスドローは景品の存在から勝つ意味が大きく、YCSJ本戦に近いレベルのデュエルとなりましたが、参加者の皆さんの雰囲気は和気藹々としており、終始和やかな雰囲気でした。

逆にスタジアムはレベル帯で色んな目的の方がおり、自分の好きなデッキで勝つまで頑張る方や、ひたすら勝ち続けるためにデュエルし続ける方も居て、様々なタイプのデッキとのゲームが楽しめました。

ちなみに、当日はスタジアム用にデッキを3個持ち込み、ランクによって使い分けてました。

(Aランク→本戦で使用したメメント、Bランク→昨年まで使用していた罪宝オルフェ、Cランク→身内とフリーで遊ぶ用のデッキ)

 

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無関係の昼食(とんかつ定食)

途中に昼食を挟みつつ、3周目のスイスドローが終わったタイミングで受付終了。

同時にYCSJの決勝が開始されます。

現地で観戦していましたが、個人的には決勝にふさわしい熱いデュエルだったと思います。

「初動を引いていない天盃龍」vs「初動しか引いていない粛声」というマッチアップ。

一見粛声側が有利に見えますが、天盃龍は1枚初動からの精度の高い後手ワンキルが持ち味のため、粛声側も一切安心はできません。

ロー→結界や儀式の下準備、強欲で金満な壺などでパーツを集めに行きますが天盃龍側が誘発や除去でこれを妨害、互いに予断を許さない状況が続いていきます。

(その空気が伝わったのか、灰流うららやコズミック・サイクロンがプレイされるたびに会場で拍手が巻き起こっていました)

終結果は伏せますが、生放送のアーカイブ遊戯王OCGの公式チャンネルで公開されていますので、ご覧になっていない方は是非見てみてください。

 

感想

一言で言うなら、世界で一番楽しい空間でした。

一日中デュエルが楽しめるイベント形式。

昨年の3時間待ち待機列が嘘のようにスムーズな物販。

そしてなにより、7千人を超える参加者が、デュエルをするためだけに集まっていたあの環境で遊ぶのがとても楽しかったです。

(心残りがあるとすれば、本戦の2連敗と、ヴァルモニカスリーブが買えなかったことくらいでしょうか…)

また次の機会があれば是非参加したいですし、もしこの記事をご覧いただいている皆さんともデュエルする機会があれば、その時は良いデュエルができればと思います。

 

次回の更新はやはり未定です。

(生活が落ち着く気配が見えない…)

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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【遊戯王】60枚幻影オルフェゴールVer2022【マスターデュエル】

 

おまけ

12月のデュエリストカップでも使用した、マスターデュエル用の幻影オルフェゴールを少しだけ紹介しようと思います。

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元々は前回の記事のおまけとして作成していましたが、本編の内容が長くなりすぎてしまったため、分割するに至りました。

kuramaru128.hatenablog.com

 

また、本記事では、2年前の記事の内容を前提としている箇所があります。

本記事のみでもお読みいただけますが、事前に2年前の記事をお読みいただくと、より面白いかと思います。

kuramaru128.hatenablog.com

 

 

お品書き

 

構築について

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(デュエリストカップで使用した構築を元にしています。)

2年前に使っていた40枚の幻影オルフェが、オルフェゴール側の初動を前提としていたのに対し、今回の構築では幻影単体で盤面を作る、またはバルディッシュ着地後にオルフェ展開に派生し、クリマクスやアナコンダにアクセスする選択肢が加わっています。

もちろん、以前の終末やグレファーによるオルフェ初動も健在のため、初動自体の幅は広がっていますが、逆に固定の展開パターンがなく、初手の組み合わせで展開パターンが大きく変わるアドリブ性の高いデッキとなっています。

 

いつもなら各カードの採用理由や役割を解説していくところですが、上記のアドリブ性の高さに加え、デッキ枚数が多いことから、今回はメイン・エクストラを合わせてギミック単位で紹介していきます。

 

オルフェゴール

(メインデッキ)

  • 宵星の騎士ギルス×1
  • オルフェゴール・ディヴェル×2
  • オルフェゴール・トロイメア×2
  • オルフェゴール・スケルツォン×1
  • 星遺物ー『星杖』×1
  • オルフェゴール・バベル×1
  • オルフェゴール・クリマクス×1

(エクストラデッキ)

  • 宵星の機神ディンギルス×1
  • オルフェゴール・ガラテア×2
  • オルフェゴール・ロンギルス×1
  • リンクリボー×1

 

オルフェゴールに関してはベーシックな採用枚数になっていますが、ディヴェルの緩和によって素引きが致命的でなくなったため、カノーネとプライムが不採用になっています。

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(その代わりトロイメア2積みが半ば必須になっているため、一長一短ではありますが。)

ガラテア2積みについては、召喚無効を踏んだ際の立て直しを容易にするのに加え、2積みにすることで、ディンギルスやクリマクスが若干使いやすくなります。

ディンギルスがピン刺しなのは単純に枠の都合で、2積みも十分有効ですが、2枚目が必要な場面は試合全体の1〜2割程度だったため、渋々削っています。

リンクリボーは完全にギルスをガラテアに変換するためだけのカードですが、初動がギルスの場合、まずバルディッシュまで直行するため、枠を詰めるならここでしょうか。

 

幻影騎士団

(メインデッキ)

  • 幻影騎士団ティアースケイル×3
  • 幻影騎士団ダスティローブ×1
  • 幻影騎士団ラギッドグローブ×1
  • 幻影騎士団サイレントブーツ×2
  • 幻影騎士団ステンドグリーブ×1
  • 幻影霧剣×2
  • 幻影翼×1
  • 幻影騎士団シェード・ブリガンダイン×1

(エクストラデッキ)

  • 幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ×1
  • 幻影騎士団ブレイクソード×1
  • 彼岸の黒天使ケルビーニ×1
  • クロノダイバー・リダン×1

 

幻影騎士団については、初動となるスケイルを除き、デュエル中に使いたい最低枚数が採用されています。

それぞれの具体的な理由としては以下のとおりです。

  • ダスティローブ:ブーツやグリーブをサーチして展開を伸ばすため1枚
  • ラギッドグローブ:バルディッシュの墓地肥やしを罠に変換でき、墓地から除外しやすくスケイルを蘇生できるため1枚
  • サイレントブーツ:手札からの展開後、墓地効果で霧剣をサーチする+罠の墓地効果で蘇生し素材とするため2枚。
  • ステンドグリーブ:リダン展開に繋げやすく、素引きしたローブも処理できるため1枚
  • 幻影霧剣:自分ターンでの展開と相手ターンでの妨害を兼ね、最低でも2つの効果を両方とも使いたいため2枚
  • 幻影翼:ガラテアやバルディッシュへの耐性付与+ブレイクソードを即座に蘇生してバルディッシュで除去+霧剣の蘇生が名称ターン1のため手数を増やす目的で1枚
  • ブリガンダイン:バルディッシュやブーツから展開を伸ばすことができ、自身もバルディッシュの素材に使いやすいため1枚

他にも、ダスティローブは素引きケアのため2枚にするより、1枚をラギッドグローブにすることでステンドグリーブから展開できるため1:1にしています。

また、罠の合計枚数については、2年前の解説でも触れたとおり、バルディッシュの効果を2回使いたいため計4枚にしています。

(素引き1回+ブーツ1回+バルディッシュ2回の想定です)

 

クロノダイバー・リダン

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このデッキにおいて、リダンの役割は意外と多く、簡単に列記するだけでも以下のようになります。

  • 終末・グレファー・ギルスが誘発を踏んだ際に、ブリガンダインから妥協して設置できる。
  • ユニオン・キャリアーで装備の付いたブリガンダインを処理しやすく、自身もキャリアーの装備効果と相性が良い。
  • ギルス単体から星杖経由で立てることができ、バルディッシュの破壊効果も起動できる。
  • 生存力の高さから、盤面を崩された際に切り返しの足掛かりとして素材にできる。
  • 相手のデッキトップ確認により、相手の展開前にデッキタイプを把握できる場合があり、魔法素材によるドローにも期待できる。

「ブリガンダインを素材にでき、除去を構えられる」という意味ではマスカレーナと重複しますが、「対象を取らないデッキバウンス」は除去としての精度が高く、上記の生存力の高さもあって、個人的にも気に入っている1枚です。

 

P.U.N.K.

(メインデッキ)

  • NoーP.U.N.K.セアミン×3
  • NoーP.U.N.K.フォクシー・チューン×3
  • JoーP.U.N.K.Mme.スパイダー×1
  • JoーP.U.N.K.デンジャラス・ガブ×1
  • 緊急テレポート×2

 

こちらは完全に星3のリンク素材供給のための出張パーツです。

ギミックとしてはセアミン+フォクシーで完結しており、特にフォクシーは手札コストでオルフェゴールや幻影騎士団を処理できるため、純幻影よろしく高いシナジーを持っています。

スパイダー+デンジャラスは必須ではありませんが、採用することで

  • フォクシーが増Gを踏んだ時、最低限1妨害を構えることができる。
  • 緊急テレポートから召喚権を残しつつ星3×2+1妨害を供給できる。

というメリットがあり、特に緊テレに関しては、往年のベイゴマックスを彷彿とさせる活躍をしてくれます。

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また、素材としての出張ギミックで類似する閃刀や未界域と比べると、セアミンの召喚権や属性面でのシナジーで劣る代わりに、星3というレベルやメインに搭載できるパーツの多さで優っている印象です。

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(厳密に言えば、閃刀のウィドウアンカーや、未界域のドローなど、テーマ独自のメリットも存在しますが…)

 

D-HERO

(メインデッキ)

(エクストラデッキ)

D-HEROに関しては、素引きしたディアボリックガイを展開に利用する前提で、引いた時に強い順に計4枚採用しています。

Bloo-Dはオルフェや幻影の展開力からコストを用意しやすく、ディナイアルガイも星3素材としてケルビーニやブレイクソードに使用できます。

 

その他

展開・除去など

(メインデッキ)

(エクストラデッキ)

  • ユニオン・キャリアー×1
  • I:Pマスカレーナ×1
  • トロイメア・ユニコーン×1
  • アクセスコード・トーカー×1

終末の騎士は闇属性の初動札として優秀で、増援と合わせて採用。

ダーク・グレファーは増援の選択肢として1枚、相手の誘発を見てから特殊召喚できるため採用。

リサイクラは3枚目以降の終末として、一応星3なので各種素材に(ry

おろかな埋葬は後出しで使える初動札として最強のため1枚。

羽根帚は先行で腐ることを差し引いても、後攻時のパワーが非常に高いため1枚。

エクストラデッキについてはかなり厳選しており、幻影やP.U.N.K.からオルフェにアクセスできるユニオン・キャリアー、ほとんどの初手から除去や妨害を用意できるマスカレーナ+ユニコーン、除去やフィニッシャーとして信頼性の高いアクセスコードを採用しています。

 

 

メタカード

(メインデッキ)

  • エフェクト・ヴェーラー×3
  • 増殖するG×3
  • 幽鬼うさぎ×2
  • 灰流うらら×3
  • 墓穴の指名者×2
  • 抹殺の指名者×1
  • 無限泡影×2

採用枚数については後述しますが、誘発は初手の期待値が1程度になるように採用しています。

人選としては汎用性・カードパワーの高い増G・うららを筆頭に、増Gから引いた際に強いヴェーラー、神碑やペンデュラム系にある程度の効果が期待でき、緊テレに対応している幽鬼うさぎ、後手のトップからでも使用可能な無限泡影となっています。

(泡影が2枚なのは単純にスペースがないからです)

指名者は増Gのメタが最大の目的で、うららも含めてフル投入です。

 

採用候補のカード

※このデッキと相性の良いカードは無数にあり、そのうち不採用となったカードのほとんどは「枠がないから」という理由で片付いてしまいます。

その中でも、特筆すべき理由で採用を諦めたカードをいくつか紹介します。

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ドロール&ロックバード

展開系・コンボデッキに強く刺さるだけでなく、増Gのケアにも使える非常に優秀な誘発ですが、こちらの幻影やP.U.N.K.にも強く刺さってしまうため見送り。

相手ターンの展開抑止に絞ってみれば十分採用圏内だと思います。

 

禁じられた一滴

オルフェや幻影と非常に相性が良く、最強の捲り札の1枚ですが、仮想的であったふわんだりぃずの減少と、一滴の刺さらない神碑やラビュリンスの流行にともない、メインから抜けて行きました。

メインギミックと相性が良いことは間違いないので、環境によっては誘発あたりと入れ替えても良いと思います。

 

隣の芝刈り

このデッキは、大体何が落ちても強いシャドールやアダマシアとは違い、デッキに残っているべきカードが一定数存在します。

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例えば、デッキに幻影カードがなければバルディッシュは効果を使えず、デッキにP.U.N.K.が居なければ、フォクシーは初動札にはなれません。

制限カードのディヴェルでさえ、デッキにオルフェゴールが居なければ、ただの機械族でしかないのです。

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つまり、必要なパーツをデッキに残すことが芝刈りを採用しなかった理由であり、先ほどオルフェパーツの解説でも少し触れた、トロイメアを2積みにしている理由でもあります。

ただ、このデッキでも上手く決まれば、おろかな埋葬2〜3枚分の働きができるので、強力なカードであることは間違いありません。

 

機巧蛇ー叢雲遠呂智

こちらも芝刈りと同じく、デッキから消えて欲しくないカードが多いことが不採用の理由ですが、トロイメアの存在からアクセス手段は豊富で、40枚構築ほどコストも気にならないので、枠があるのなら1枚刺しておくと便利だと思います。

 

 

60枚構築のメリット・デメリット

私自身、60枚デッキを使い始めて半年ほどと日が浅く、理解が十分でないところがありますが、今回の構築を60枚にしたメリット・デメリットを簡単に解説します。

引きたくないカードを引く確率が下がる

これが一番のメリットだと思います。

現代遊戯王のコンボデッキは、カードプールの増加により2桁単位で初動札を搭載できるため、初動の安定感を維持したままデッキ枚数を増やすことができます。

また、星杖やバベルなど、引きたくないカードの比率が相対的に下がるため、事故率の改善に繋がります。

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デッキの持久力が上がる

メインデッキの枚数を増やすことで、ブーツや幻影罠といった、枠の都合で断念していたカードを採用でき、「展開は通ったがサーチ先が無い」といった状況を減らすことができます。

 

デッキ破壊対策

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デッキ破壊(というか主に神碑)に対して、デッキの枚数を増やすというのは単純ですが有効です。

デッキ破壊を仕掛ける側は、相手のデッキが無くなるまで、相手の攻撃から身を守る必要があります。

逆に言えば、デッキが無くなる前にライフを取り切ってしまえばいいので、時間的な猶予を生み出すためにも、デッキを増やす意味は大きいと思います。

 

相手の芝刈りの弱体化

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これも無視できないメリットです。

前述のとおり、シャドールやアダマシアなどの使う芝刈りは非常に強力で、一度通ってしまえば取り返しのつかない状況になることがほとんどです。

そんな超凶悪なパワーカード(私怨含む)に対して、こちらもデッキを60枚にすることで、一切カードを使わずに芝刈り自体を封殺ないし弱体化させることができます。

 

これらのメリットに対し、当然デメリットも存在します。

一部のパワーカードが引きづらい

初動札に関しては、枚数を増やすことで引く確率を上げられますが、うららや指名者と言った汎用カードは代替カードがあるケースは少なく、ほとんど素引きには期待できなくなります。

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加えて、「引くだけで強いパワーカード」は規制されている場合が多く、枚数を増やしづらくなっているのも厳しいポイントです。

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また、今回の構築では、役割ごとのカードの枚数についても少し意識しています。

初動と誘発の枚数

まず、初動の枚数については、初手の期待値1以上(できれば期待値2程度)を目指し、計18枚を投入しています。

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これは、単純に事故率を下げることはもちろん、前述の引きたくないパーツを引いた場合でも、1枚程度であれば初動札と相殺できるためです。

(グレファーを初動札と呼ぶのかは議論の余地があります)

 

誘発についても、ギリギリ期待値1程度となる13枚を採用していますが、これには2つの理由があります。

1つ目は事故率を下げることで、「誘発を引きすぎて初動が引けない」という自体を避けるためです。

そのため、初動札に誘発の枠を少し譲った形です。

2つ目は現環境において有効な誘発が少ないことです。

アップデートで登場した神碑やラビュリンスのほか、エルドリッチやふわんだりぃずなど、今の環境では誘発が効きづらい相手との遭遇率が高くなっています。

かといって、全く効かないわけでもなく、加えて展開系も一定のシェアを保っていることから、平均して1〜2枚引けるよう今の枚数としています。

また、仮に上記のマッチアップで腐りやすい誘発を3枚以上引いた場合、僅か2〜3枚の手札で正面から戦うことになります。

先行ならかろうじて勝てなくもないですが、後行であれば絶望的と言えるでしょう。

そのため、事故率のくだりと同様、引きすぎないことも重要です。

 

なお、完全に後行を割り切るのであれば、誘発もとい汎用メタはうらら墓穴のみとし、その分デッキ枚数を減らす選択肢もあります。

しかし、どの環境にも一定数居るアダマシアや魔術師などの展開系を考慮すると、増G・ニビル・一滴などの展開メタが必要になり、結果的にデッキが膨らんでしまいます。

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また、初手の事故や対面との相性まで考慮すると、「先行の勝率をほぼ100%にする」というのは難しく、結果的に「後手でもある程度勝てるデッキ」に落ち着いてしまいます。

 

一体どうしたらいいのでしょうか…(思考放棄)

 

 

展開について

冒頭で述べたとおり、このデッキには固定の展開ルートというものがほとんどありません。

簡単に展開のパターンを並べただけでも、

 

などのパターンがあり、オルフェ・幻影・P.U.N.K.の初動札のうち、どれを何枚引くかによって展開ルートや最終盤面が細かく変わってきます。

また、これらのパターン同士も組み合わせて展開を伸ばすこともでき、これらを全て解説しようとすると年が明けてしまうため、今回は割愛させてください(降参)

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↑少し古い構築ですが、上振れの一例です。

 

展開の解説をしない代わりに、回す上で役に立ちそうな情報を書き残しておきます。

地属性のリサイクラーやP.U.N.K.は、バルディッシュの素材になれずオルフェの制約にも引っかかるため、早めに素材として消化するのがオススメです。

また、初動の展開後、墓地にトロイメア、除外にディヴェルを置いておくことで、2ターン目以降にスケルツォンをケルビーニやブレイクソードの素材に利用しやすくなります。

(墓地にディヴェルを置くと、最初にスケルツォンをリクルートするため、星杖を経由できず素材が1体減ります。)

 

補足:混合構築のメリットについて

言及するタイミングを逃したので、ここに記載させていただきます。(唐突)

2年前にも触れていますが、幻影騎士団とオルフェゴールの混合構築のメリットとしては、初動が増え展開が伸びることが挙げられます。

しかし、元々P.U.N.K.や未界域などで手数を確保している幻影騎士団側からすれば、オルフェゴールの展開は誤差でしかなく、それどころか未来龍皇やアーゼウスといった強力なカードを使用できないといった問題まで発生しています。

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それに対して、あえて混合構築を使用するメリットしては、オルフェゴール・クリマクスにあると考えています。

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基本的に、幻影側が構えられる妨害は霧剣+エクシーズ・リンクのみで、非展開系が多い環境では霧剣が有効に働かず、盤面に不安が残ります。

対してオルフェゴールは、リンク2を立てるだけで万能カウンターにアクセスできるため、幻影の妨害に欠けている部分を補完でき、ガラテアが狙われた場合は、霧剣や幻影翼で守ることができます。

 

 

後書き

記事が長すぎる(呆れ)

今年はマスターデュエルがリリースされた影響か、2年前に書いた記事の感想をいただくことが度々あったので、今回は新しい構築として紹介してみました。

個人的に、OCGの方ではスリーブの用意やデュエル中のシャッフルが大変そうで、60枚デッキには触れてきませんでした。

そういった、リアルでは組みづらいデッキも気軽に試せるのは、デジタルならではの良いところだと思います。

 

ちなみに、デュエリストカップの結果ですが、

 

聞かないでください…(降参)

 

一応、全体の勝率では6〜7割ほど、本戦は時間の都合などもあり、約8000Pほどで切り上げています。

オルフェゴール自体は今のランクマでも十分通用するパワーを持っていると思いますが、アナコンダの規制やビーステッドの登場など、向かい風となるイベントが控えていることを考えると微妙なところです。

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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

もし、ご意見、ご感想、ご質問等ございましたら、Twitterまでお願いいたします。

http://twitter.com/Lanti708

 

 

 

 

おまけ

自由研究:オルフェゴール・カノーネについて

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おまけのおまけとは、これ如何に(哲学)

今回は採用されていませんが、本編の記事で少しだけ言及した「カノーネの役割」について少しだけお話しします。

(本編10月の部分で紹介しても良かったのですが、デッキ紹介を本記事に集約した都合上、こちらで紹介させていただきます。)

 

カノーネに求められる主な役割は、手札のオルフェの処理となりますが、同じ役割の類似カードは複数存在します。

せっかくなので、それらのカードの違いについて比較してみようと思います。

(スケイルやフォクシーのような、手札コストで捨てるカードは、代表としてグレファーとしています。)

 

オルフェゴール・カノーネ

  • 終末の騎士など、各種初動札から簡単にアクセスできる。
  • 場を経由するため、結果的にリンク素材が1体増える。
  • 手札の星杖を処理できない。

 

ダーク・グレファー

  • 手札コストとして捨てるため確実性が高く、特殊召喚効果も奇襲性が高い。
  • 墓地肥やしにより通常の初動としても運用可能。
  • アクセス手段が増援のみ。

 

オルフェゴール・プライム

  • 2ドローにより手札が減らないだけでなく、うららチェックや指名者探しも兼ねる。
  • 手札コストとして捨てるため確実性が高く、召喚権も使わない。
  • アクセス手段がガラテアのみ。

 

簡単に書き出すと以上のようになります。

(除去や発動無効などは、共通の弱点のため省略しています)

こうしてみると、それぞれ独自の強みがあることが分かりますが、ここで注目したいのがアクセス手段です。

どのようなカードも、引かなければ意味がないので、必要なタイミングで素早くアクセスできることは重要と言えます。

その点で言えば、終末やリサイクラーといった一般的な初動からアクセスできるカノーネは優れており、デッキに1枚刺しておくだけで、これらの初動札が手札のオルフェゴールの処理手段へと変わります。

(2年前の記事ではこの点に気づいておらず、特に言及していませんでした。申し訳ございません。)

ちなみに、上記の3タイプを複数種類採用するのも非常に有効な方法で、互いの欠点を補完することができます。

特に、カノーネでは手札の星杖を処理できないという欠点は、決して無視できないものです。

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展開中に星杖を経由できないと、墓地に後続を用意できないため、星杖を墓地に落とすことは非常に重要です。

このため、初動の段階でコストにできるグレファーや、通常の初動からガラテアを経由して星杖を捨てられるプライムは有効と言えるのです。

また、星杖やオルフェパーツを複数引いた場合でも対応しやすくなるので、これらの役割を意識すると、少しだけデッキが組みやすくなると思います。

 

改めて、ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

【遊戯王】2022年無課金生活【マスターデュエル】

ご無沙汰しております。

 

お品書き

 

 

今回はマスターデュエルについての話ですが、本題に入る前に…


 

お詫び

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年内にはOCGに復帰する予定でしたが、2022年12月現在復帰できていません。

理由(というか言い訳)を述べさせていただくと、

○パワーの高い新規テーマが多数登場したことで環境が激変し、手持ちのデッキで戦うことが難しくなった。

○↑に加え、リアルの仕事が若干忙しくなったことで、新しいデッキやメタゲームについて考える時間が取りづらくなった。

マスターデュエルが楽しすぎた。

などが理由となります。

特に3つ目の影響が最も大きく、個人的にTCG最大の負担と感じていた「場所や相手などの対戦環境の用意」という課題を解決してしまったのはとても魅力的でした。

無課金でも遊べてしまうという手軽さもあり、通勤時間中などもひたすら遊んでいました。

そのおかげで紙の方が疎かになっていたのは言うまでもなく、今年のデュエルはYUDT参加や友人と数回フリー対戦した程度でした。

(一応、カード自体は新弾が出るたびに一通り買っていました)

その代わり…というわけではありませんが、今回は備忘録も兼ねて、2022年のプレイ記録を振り返りたいと思います。

具体的には、当時のランクマ環境と、私の使用デッキを月ごとに記載していきます。

前置きが長くなりましたが、本題に入りたいと思います。

 

マスターデュエル無課金生活

1月〜3月

2022年1月19日、事前告知無しでマスターデュエルが突発的にリリースされ、話題を呼びました。

ほぼ1年前のカードプールという比較的新しい環境に加え、≪真竜皇V.F.D.≫や≪十二獣ドランシア≫など、数枚の禁止カードがなぜか使用可能だったため、色んな意味で自由度の高い環境でした。

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最初期のランクデュエル(以下ランクマ)は群雄割拠となっていましたが、その中でもLL鉄獣戦線、エルドリッチ、ドライトロン、電脳堺などは一歩抜きん出てている印象でした。

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やはりシングル戦環境ということもあり、展開系や罠ビートなど、先行で高い制圧力を持つデッキが中心の環境だったと感じます。

参考までに、当時の私は使い慣れたデッキである破械や、逆に触れたことのなかったスクラップマシンナーズなどを使用していました。

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4月

4月に入り、デスピアシリーズや≪フルール・ド・バロネス≫といった新規カードが実装されました。

twitter.com

(告知画像がオシャレですね)

しかし当時は、デスピアのパーツはDAMAまでの実装であったことや、安定してバロネスを召喚する方法が少なかったことなどから、ランクマの環境にはほとんど影響を与えませんでした。

また、4月下旬には一切の予告・通知無しでマッチングシステムが改修され、同ランクの相手としかマッチングしなくなります。

より実力の近い相手とマッチングできるようになりましたが、個人的には相手のデッキタイプがパターン化され、ランクマ自体が単調になったと感じました。

 

上記のとおり、ランクマの環境自体には変化がなかったため、使用デッキは前月と同じです。

(強いて言うなら、スピードロイドやシンクロンなどの展開系が若干増えた程度でしょうか)

ただ、個人的には≪時花の賢者フルール・ド・サージュ≫の実装が嬉しいところでした。

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5月

5月に入り、初めてとなるリミットレギュレーションの改訂(以下制限改訂)が実施されました。

ランクマで遭遇率の高いデッキを中心に規制が入り、特に宣告者ドライトロンとエルドリッチからは主要パーツが制限指定されています。

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しかし、改訂実施日が5/9と中途半端だったため、規制前に上記デッキでランクを上げようとする事例が多発しました。

特に宣告者ドライトロンはゴールド〜プラチナ帯での遭遇率が5割以上にまで上がっており、個人的にはリリース後最悪の環境だったと思います。

(これ以降の制限改訂は、ランクマの更新とほぼ同時に行われています)

 

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制限改訂と同時に新パックが実装され、昨年のOCG環境を支配したD-HEROデストロイフェニックスガイ≫をはじめ、相剣やP.U.N.K.など第一線で活躍するカードが多数追加されました。

また、同時にダイヤモンドランクが追加され、5月のランクマは最低でもゴールド5からダイヤ1を駆け抜ける地獄のマラソンと化していました。

肝心のシェアはというと、実装直後で主要パーツが揃い、安定した強さのある相剣はもちろん、デッキ単位でフェニックスガイに回答を持ち、≪天獄の王≫の実装で強化されたエルドリッチや、鉄獣戦線や幻影騎士団といったフェニックスガイを搭載した展開系デッキとの遭遇率が高い印象でした。

そして5月の使用デッキはというと、こちらも使い慣れたフェニックスオルフェで、この頃からランクマではオルフェゴールを主に使用するようになります。

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6月

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6月に入り、新たにエクソシスターや代行者が追加されましたが、ランクマの環境は依然変わらず、相剣やフェニックスが中心となっていました。

使用デッキは引き続きオルフェゴールですが、≪水晶機巧-ハリファイバー≫がオルフェゴールの初動になることに気づき(今さら)

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初の60枚デッキを組むに至ります。

レギュレーション等含め過去のデッキなので解説はしませんが、

○大量の初動札によって事故率が下がっている。

○構築段階での芝刈りケア。

○初動でハリ(水)、キャリアー(光)、スパイダー(地)、アナコンダ(闇)を使用するため、2ターン目以降の≪アクセスコード・トーカー≫が4枚除去になる。

などがお気に入りポイントでした。

 

7月

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7月には圧倒的な出張性能を誇る勇者シリーズと、シングル戦最強クラスと名高いふわんだりぃずが実装されます。

どちらも昨年同時期のOCG環境よろしく、ランクマでもトップクラスのシェアを勝ち取りました。

 

そして7月の使用デッキはというと…

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ただの勇者じゃないか…(呆れ)

当時は色々と疲れていたこともあり、決着までが早く、パフォーマンスも安定していた勇者GSを使用していました。

しかし、この構築は制限改訂を待たずに過去のものとなります。

 

8月(デュエリストカップ)

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8月にはOCGでの来日に先駆けてビートルーパーが実装されました。

同時に開催されたデュエリストカップは、初のランキング形式のイベントということもあり、かなり盛り上がっていたように思います。

この時のデュエリストカップでは、≪ガーディアン・キマイラ≫の実装で強化されたパッチワーク型デスピアを使用していました。

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そして肝心のランクマはと言うと…

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勇者オルフェゴールという謎のデッキ。

素引きしたオルフェゴールやD-HEROを≪運命の旅路≫や≪ジェット・シンクロン≫のコストにできるだけでなく、旅路やグリフォンを複数採用することで初動への転用や除去へのケアとすることができます。

引いて困るカードがバベルとドラコバックしかなく、個人的には今年1番気に入ってるデッキです。

 

ちなみに、このデッキを組むに至った理由ですが…

オルフェゴールの強み

当時流行していたハリラドンなどのGSギミックを差し置いて、オルフェゴールを優先した理由としては、主に以下の2点が大きいと考えています。

1.後続の確保

一般的なハリラドン展開の着地点である超雷サベージは盤面こそ強力ですが、展開後に後続が一切残らないという欠点がありました。

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一方、オルフェゴールの1枚初動であるバベルフェニックスでは、ほぼ必ず≪星遺物-『星杖』≫を経由するため、墓地にオルフェゴールを残すことができ、確実に後続を確保できます。

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2.クリマクスの存在

万能無効効果を持つ≪流離のグリフォンライダー≫ですが、モンスター効果故に≪禁じられた一滴≫や≪無限泡影≫などで回答されるという弱点がありました。

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一方、ガラテアから構えられる≪オルフェゴール・クリマクス≫は、カウンター罠のため妨害としての質が高く、≪増殖するG≫を受けた際の妥協点としても優秀です。

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その他にも、オルフェゴールが苦手とする≪スキルドレイン≫や≪センサー万別≫といった永続系メタカードに、≪騎竜ドラコバック≫もとい≪アラメシアの儀≫で回答できたのも大きな魅力です。

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9月

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9月に入り、≪烙印融合≫や≪氷剣竜ミラジェイド≫など、烙印関係の強力なパーツが実装されました。

OCGでの活躍が昨年12月からだったことを考えると、若干早めの実装と言えます。

案の定、ランクマもデスピアをはじめとする烙印関係のデッキがトップシェアとなります。

そして9月の使用デッキですが…

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やっぱりデスピアじゃないか(呆れ)

ダイヤ3までは8月の勇者オルフェを使っていましたが、デスピアの強化が嬉しかったこともあり、試しに触ってみたところ一瞬でダイヤ1へ←

実装直後ということもあり、メタが確立されていなかったのが大きいと思います。

 

 

 

10月(リンクフェス)

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10月に入り、≪海竜神-リバイアサン≫や海晶乙女の新規カードなど、優秀なカードが追加されましたが、やはり特筆すべきは≪ふわんだりぃずと旅じたく≫の実装。

サーチカードの追加により安定性が向上するだけでなく、明確な弱点であった≪エフェクト・ヴェーラー≫や≪無限泡影≫を克服してしまい、トップメタの一角として環境に君臨します。

(ついでに発禁ロンゴミというオモチャも手に入れていたり…)

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当然、ランクマでは構築段階でふわんだりぃずを意識する必要があり、具体的には≪ふわんだりぃず×えんぺん≫や≪烈風の結界像≫などの置物対策、謎の地図や夢の町からの自ターン展開への対策が課題でした。

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また、先月から使用していたデスピアに対しても、メタが確立してきた(≪烙印融合≫へのメタの集中や、壊獣や無限泡影などでミラジェイドを処理後ワンキルないし制圧をかける)ことから、何かしらの対応が必要でした。

試行錯誤の結果、完成したのがこちらのデッキ…

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烙印オルフェゴールです。

直前の規制でハリファイバーが禁止となったため、メインギミックはグレファーやリサイクラーなどの基本的なパーツに絞っています。

ふわんだりぃずメタとして、下級ふわんからの展開を確実に止める≪ドロール&ロックバード≫、謎の地図や夢の町での自ターン展開に置物ごと後出しで回答できる≪禁じられた一滴≫をフル投入。

加えて、≪氷剣竜ミラジェイド≫によってふわんだりぃずには強い圧力をかけ、それ以外のデッキにはバベルやクリマクスなどの多段妨害で対抗しています。

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(実際は≪ディメンション・アトラクター≫の存在から、完全に有利とはなりませんでしたが…)

 

 

ちなみに、10月に開催された「レギュレーションデュエル リンクReg.」では、ランクマとほぼ同様のランクシステムが導入され、勝率を意識したデッキ選択やプレイングが要求されました。

エクストラデッキに使用できるカードはリンクモンスターのみであったため、当時はリンク召喚を主体としたオルフェゴール、名付けて「平成オルフェ」を使用していました。

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その名の通り、平成以前の構築にダルクやアクセスといった最新のリンクモンスターを追加しただけですが、4年前の登場時を思い出す古き良きデッキになったと思います。(自画自賛)

また、星杖素引きへの回答として星杖プライムを3積みしていましたが、プライム自体のパワーの高さに加え、手札の星杖を展開札として活用できたため、使用感はかなり良かったです。

 

11月

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11月になると、≪軌跡の魔術師≫を中心にペンデュラムテーマの新規カードが登場しました。

加えてスケアクローが≪スケアクロー・ライトハート≫を加えた形で実装され、ほぼフルパワーの状態で参戦しました。

ライトハート入りのスケアクローとは対戦したことがなかったため、妨害の打ちどころが分からず苦労した記憶があります。

 

ランクマでの使用デッキは変わらず烙印オルフェですが、このタイミングで≪オルフェゴール・カノーネ≫の役割に気づき、構築を若干改めています。(今さら)

 

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カノーネの採用理由については、おまけの項を参照ください(露骨な誘導)

 

 

12月(デュエリストカップ)

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12月に入り、神碑やラビュリンス、捕食植物など今年の1月以降にOCG環境でも話題となったテーマが実装されます。

冒頭の理由から今年はあまり紙に触れていなかったこともあり、ほぼ事前知識無しでこれらのテーマと戦うことなったため、特に神碑の変則的な動きに苦戦することになります。

また、(気のせいかもしれませんが)マスターデュエルでの実装を機に、プレイヤー間での神碑に対するメタ戦略の研究が進んだように思います。

同時に、第2回となるデュエリストカップが開催され、案の定神碑との高い遭遇率と向き合うことを余儀なくされました。

そのため予選では、デッキ枚数を増やしやすく、手数も多い60枚幻影オルフェゴールを使用していました。

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2年前の記事は伏線だったんですね(露骨な宣伝)

kuramaru128.hatenablog.com

 

 

そして、肝心のランクマですが、本記事執筆時点ではまだ終わっていません。

前回のデュエリストカップ開催時も、ランクマを完走したのは最終日なので、今月は間に合うか微妙なところ…

参考までに、現在使用している構築を載せておきます。

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前回の改訂での≪烈風の結界像≫禁止によりふわんだりぃずの遭遇率が下がったこと、新しく登場した神碑と、その神碑に対抗しやすい展開系との遭遇率が上がったことから、一滴の枠を誘発に差し替えています。

 

オススメのパック・カードの買い方

若干蛇足のような話ですが、約1年間このゲームを無課金で遊んできた経験から、オススメのカードの集め方を紹介したいと思います。

 

必要なカードを把握する

組みたいデッキが決まったら、必要なカードを把握するため、事前にデッキを用意しましょう。

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構築画面のみであれば、未所持のカードも使用でき、レシピ自体はTwitterや「遊戯王ニューロン」などから参照できるので、とりあえずどのカードが何枚必要なのか分かるようにしておくと、必要なカードを集めやすくなります。

 

 

買わないパックを決める

例えば、鉄獣戦線やエルドリッチ、十二獣などは、テーマ内で必要なURの種類・枚数が少なく、多少CPに余裕があれば一切パックを買わずに揃え切ることも可能です。

(もちろん、その他汎用パーツは別途購入・生成する必要はありますが…)

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これらのカードは、他のテーマとセットで収録されている場合が多いため、他のテーマを使う予定がない場合、ハズレの多いパックとなってしまいます。

 

逆に、シャドールや烙印、エンディミオンなどは、テーマ内で必要なURが多く、かつ複数積みを要求されることも多いため、カードを集めるハードルは高いと言えます。

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しかし、言い換えれば引き当てたURカードが無駄になりにくいため、パック単位で見れば当たりの多いパックと見ることもできます。

当たり前の話ですが、ここで注意するべきは、カードは生成するよりパックから引き当てた方がお得ということです。

URカード3枚を分解して欲しいURカード1枚を生成するのと、欲しいURカード1枚をパックから引くのでは、明らかに後者の方がお得です。

これはテーマ単位でも言える話であり、例えば目当てのテーマカードAを3枚、Bを1枚揃えようとした場合、Aを6枚引き当てた後に3枚分解してBを1枚生成するよりも、AとBを3枚ずつ引き当ててB2枚を解体した方が、CPが余るためお得になります。

つまり、事前にパックから引きに行くカードと生成で揃えるカードを決めておき、計画的にパックを購入することが必要だということです。

 

あとがき

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

この記事の趣旨、もとい今までマスターデュエルを無課金で遊んできた理由ですが、「OCGの知識があれば、このゲームは無課金でも遊べるのか」という検証をしたかったからです。

ある程度好きなデッキを組むことができ、無課金でもランクを競ったり、友人・知人とのデュエルを楽しむことができるこのゲームをリリースしてくれたKONAMIには、とても感謝しています。

 

 

そして、今回この記事を作成した理由ですが…

 

課金がしたくなりました。

 

元々課金をしたくなかった訳ではありませんが、上記の検証のため、あえて課金は控えていました。

しかし、1年間というまとまった期間が過ぎたことや、魅力的なデュエルフィールドやカード演出が増えたこと、そして何より、マスターデュエルをリリースしてくれた運営に少しでも還元がしたいと思ったため、課金をしようと思いました。

そのため、検証の区切りとして本記事を作成した次第です。

私事ですが、来年は今年よりも若干忙しくなる見込みです。

しかし、紙の方にも復帰したいと考えておりますので、またどこかのタイミングで大会には出たいと思います。

 

例によって、次回の更新は未定です。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

ご意見、ご感想、ご質問等ございましたら、Twitterまでお願いいたします。

http://twitter.com/Lanti708

 

 

 

おまけ

kuramaru128.hatenablog.com

 

 

 

 

【遊戯王】デッキ構築における初動札について【考察】

ご無沙汰しております。

前回の更新が10月なので、約半年ぶりでしょうか。

今回はいつものデッキ紹介と異なり、ちょっとした考察記事となります。

 

今年1月に、待望のマスターデュエルがリリースされました。

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現役のOCGプレイヤーはもちろん、しばらく紙の遊戯王から離れていた方や、遊戯王に全く触ったことの無い方もプレイされており、遊戯王とともに育ってきた身としては、(勝手に)嬉しく思っています。

そこで今回は、自分がデッキを組む上で意識している「初動札」の概念について、詳しく考えてみたいと思います。

 

※この手の話題は、決まった正解が無いことが多く、また上級プレイヤーの中には「その程度の内容は当然」という方も居るかと思います。

あくまで自分の捉え方の一つですので、「そういう考え方もあるのか」と気楽に見ていただけると幸いです。

また、本記事はOCGのカードプールを前提に作成しています。

マスターデュエルの知識のみでも問題なくお読みいただけますが、予めご了承ください。

 

前置きが長くなりましたが、詳しい内容に入っていきましょう。

 

お品書き

 

初動とは

そもそも定義が曖昧な初動という概念ですが、本記事の初動とは、「先行1ターン目にデッキの目標とする盤面を作る」こととします。

簡単な例としては

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これが

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こんな感じになります。

※カジュアル環境などでは、「手札や墓地にリソースを揃え、2ターン目以降に展開するための準備をする」ことを初動と表現する方も居ますが、そういった動きは本記事では扱いません。

 

初動の枚数

一口に「初動」と言っても範囲が広すぎるため、ここでは「初動に必要な枚数」ごとに分けてみたいと思います。

ざっくり分けると、以下のとおりとなります。

・1枚初動

・準1枚初動

・2枚初動

・その他(初動3枚以上、メタビート、1ターンキル)

それぞれの種類について、長所・短所を合わせて見ていきましょう。

・1枚初動

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文字通り、1枚のカードから展開できるタイプです。

初手に必要なカードが1枚だけなのが最大の特徴で、1枚初動の利点としては、

・要求枚数の少なさから、手札事故により自滅するパターンを減らすことができる。

・デッキ内に必要なパーツが比較的少ないため、余ったスペースを他の汎用カードに充てることができ、ある程度の事故や相性不利を誤魔化すことができる。

・仮に相手の展開を許し、盤面を崩されてしまった場合でも、デッキトップ1枚から逆転のきっかけを作りやすい。

といった点が挙げられます。

ただし、欠点としては、

・展開パターンがある程度固定化されやすいことから、相手にマストカウンターを読まれやすく、手札誘発などが直撃しやすい。

・召喚権の競合などから、初動に関与できる手札は基本的に1枚だけとなるため、複数枚引いた展開札が腐りやすい

などがあり、これらの欠点をカバーするために、前述の余ったスペースを活用していくのが、一般的な1枚初動の構築となっています。

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・準1枚初動

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初動に何かしらのコストが必要ですが、コストの種類を問わないタイプのカードです。

プレイヤーの中には、「2枚目は単なる手札コストなので、実質1枚初動」と考える方も多いですが、個人的には純粋な1枚初動とは別物と考えています。

こちらは、前述の1枚初動の強みに加え、手札コストとしたカードの効果により、さらなる展開や誘発のケアが狙えるという独自の利点を持っています。

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ただし、1枚初動にはない欠点として、手札を2枚消費するためジリ貧になりやすく、デュエル後半での負担が増えることが挙げられます。

現代遊戯王において、手札1枚の差は非常に大きく、対面が毎ターン確実にアドバンテージを取ってくるタイプのデッキであれば、その差が少しずつ開いてしまいます。

やはり手札コストを絡めたギミックや、リソースを再利用するカードなどで差別化していきたいです。

 

 

 

・2枚初動

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先程までの1枚初動と違い、初手に特定のカード2枚が必要となるパターンです。

環境デッキの一部に加え、カジュアルデッキの大半がここに属すると思います。

2枚初動系のメリットとして、

展開パターンや最終的な盤面をある程度選択でき、幅広い状況に対応できる。

・手札効果や墓地効果を駆使するタイプが多く、単発の妨害に対応しやすい

などが挙げられ、特に天威や相剣のような対応力の高いデッキは、メインギミック内で誘発をケアしながら展開することが可能です。

しかし、デメリットとして、

・必要な手札が多いため、1枚初動に比べ手札事故を起こしやすい

・メタに割くスペースが少なく、デッキ相性の影響を受けやすい

といった欠点があり、特にデッキ内のスペースについてはシビアな調整が求められます。

具体的な確率の話は(筆者が知能不足のため)割愛しますが、期待値を1枚初動と同等にするのは難しく、ある程度割り切ってメタカードを積む、金満で謙虚な壺などで無理矢理引きに行くといった妥協案も視野に入れる必要があります。

 

 

 

・その他(3枚初動、メタビート、1ターンキル)

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上記3種に当てはまらないデッキタイプです。

例外的な部分が多いため、概要だけ解説します。

 

・初動3枚以上

ペンデュラム系を中心とした、初手に3枚以上の展開札を必要とするデッキです。

「展開系」と聞くと、こちらを思い浮かべる方も多いと思います。

このタイプの構築では、徹底的に初動を安定させるため、展開札を大量に詰め込み、余った枠に誘発の回答や除去などを添えるのが一般的とされています。

いわばメインデッキのほぼ全てが初動であり、先行1ターン目に対する考え方が前述の3タイプと大きく異なるため、特殊なデッキタイプと言えます。

 

メタビー

コントロールデッキとも呼ばれる、低速のデッキです。

一般的な展開デッキが、自分のカードを増やしてアドバンテージを取るのに対し、メタビート系は自分のカードを減らさずに、相手のリソースを削ることを目的としています。

つまり、展開系デッキのような初動というものが存在しないため、こちらも特殊なデッキタイプとなります。

 

1ターンキル

その名の通り、1ターンで勝負を決めるデッキです。

一般的なビートダウンデッキは常に2〜3ターン後の展開を見据えた行動をするのに対し、このデッキはコンボが成立してしまえば勝利できるので、次ターン以降を一切考慮しないのが特徴です。

このため、先程の3枚初動と同様に、デッキ内の9割以上をコンボパーツで固めるため、初動の目的が大きく異なります。

 

余談ですが、1ターンキルデッキには大きく分けて2種類存在します。

・特定のギミックに特化し、コンボの成立のみを目的とするデッキ(例:D.D.ダイナマイト、グランソイルループなど)

1ターンキルを狙いつつ、サブプランとして通常のビートダウンも可能としているデッキ(例:マシュマックワンキル、植物リンクなど)

単純なコンボの成立率で見れば前者の方が目立ちますが、デュエル前のジャンケンや相手の手札誘発などの不可抗力も考慮すると、対応力の高い後者も優れていると言えます。

しかし、どちらも凶悪なことには変わりないため、多くの場合は何かしらの規制やエラッタが入っています。

 

その他、「後手捲り系」や「デッキ破壊」などのデッキタイプも存在しますが、本記事の趣旨から外れるため、割愛させていただきます。

 

 

  • 結局何枚が一番強いの?

結論から言うと分かりません←

テーマごとの性質や、ルール(サイドデッキの有無)などの条件の違いによって、求められる強みが異なるためです。

例えば、前者の条件であれば、恐竜やアダマシアなどの"必要なスロットは多いが、展開力や突破力が高いデッキ"が該当し、初動札に加えて展開札を複数積むことで、事故率の軽減と妨害への回答を同時に行っています

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一方後者では、転生炎獣や海晶乙女といった、"メインパーツを絞ることで、大量のメタカードを積む"デッキが当てはまり、サイドデッキも含めて、適切なメタカードを選択し続けることで、手数や対応力を補っています。

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このように、デッキごとに条件が違うため、「初動の枚数=デッキの強さ」ではないということは、念頭においておく必要があります。

 

(最近、両方の強みを併せ持ったテーマが登場したとかしてないとか)

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マスターデュエル(シングル環境)の場合

マスターデュエルに限った話ではありませんが、ランクマなどの試行回数を前提条件とする場合、求められるのは事故率を下げることだと考えています。

(先行を取ったはいいが、事故を起こしたため負けてしまった、という事態を減らすためです)

そのため、現在は比較的事故の少ない1枚初動が、精神衛生上適していると感じました。

もちろん、メタビートなどの低速デッキも、相手の先行展開への対策ができていれば、十分有効だと思います。

(代表的なところでは、罠と誘発を大量に積み込めるサブテラーや、後手からでも除去と耐性持ち高打点で攻めに行けるエルドリッチなどでしょうか)

 

  • 参考(デッキ紹介)

ここまでの話を踏まえた上で、参考として、最近のランクマでよく使用しているデッキを紹介します。

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スクラップ・ワイバーンのカードパワーと、マシンナーズ・カーネルとのシナジーに着目したデッキです。

基本的にはハリラドン展開からの虹光サベージが軸であり、マシンナーズパーツを引いた際にカーネルを添えることで、虹光の戦闘破壊を阻止します。

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※サブ垢とのルームマッチより

1枚初動としてスクラップ・ラプター×3、スクラップ・エリア×3、化石調査×1の7枚、準1枚初動としてスクラップ・リサイクラー×3、ジェット・シンクロン×1の4枚計11枚の初動札を用意しました。

その他、1枚+手札コストからカーネルを立てられる機甲部隊の再編成に加え、後攻時の1枚初動である緊急ダイヤ、アウローラドン使用後のリサイクラー+オライオンの1枚初動など、安定性と持久力を意識しています。

 

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こちらは、ローズドラゴンを中心に、よりハリラドン展開に重きを置いたデッキです。

先ほどのマシンナーズスクラップより、若干制圧を意識した構築になっています。

クリッター神樹からのハリラドンはもちろん、レッドローズ+ホワイトローズからのバロネス虹光サベージや、後攻時のブラックローズ→ハリラドンなど、複数の選択肢を確保しています。

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無効系の妨害を少し多めに構えられるため、上振れの幅は広がっていますが、1枚初動としてはロクスローズ×3、クリッター×3と少なく、準1枚初動に至っては0枚と、安定性に難があるのが課題です。

(ジェットくらいは刺してもいいかもしれない)

ロマリンの素引きには気をつけよう!

 

後書き

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

冒頭で述べた通り、今回の記事は、マスターデュエルから遊戯王を始めた方の参考になればと思い、作成しました。

現代遊戯王はカードプールが非常に広く、デッキを組む際の選択肢が多すぎるゲームとなっていますが、初動とアドバンテージの概念を理解していれば、普通のデッキは組めるようになると思います。

そこから、練習や研究を積み重ねて、自分だけのデッキを作っていくのが、このゲームの醍醐味だと思うので、この記事が、遊戯王を楽しむ助けになれば、嬉しく思います。

 

次回の目標は、多分年内です。

具体的な目標を立てると長続きしないので、あえて目標を立てない(妥協)

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

もし、ご意見、ご感想、ご質問等ございましたら、Twitterまでお願いいたします。

http://twitter.com/Lanti708

 

 

 

 

 

おまけ

パラレルエクシード+フレシアの蟲惑魔ギミックについて

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最近、試験運用している出張ギミックについて、簡単に紹介します。

主な目的は、リンク召喚が絡む初動(アルミラージやハリファイバーなど)と同時にパラレルエクシードを出し、展開前にフレシアの蟲惑魔を置くことで誘発をケアすることです。

その他の利点としては、

・フレシア着地後の墓穴ホールのほか、エクシードで先に誘発を踏むことで、メインギミックを通すことができる。

・エクシード、フレシア、墓穴ホールの汎用性が高く、単体でも素材や妨害などの仕事ができる。

などがあり、逆に欠点としては、

・エクシード自体がサーチしづらいので確実性がなく、単体では場に出せないので事故率が上がる

・罠を数枚積む必要があるので、初動の妨げになることがある。

などが挙げられます。

採用枚数については、エクシード×2、墓穴ホール×1の計3枚が最小単位です。

しかし、エクシードについては素引きのケアや3枚目を引いても場に出せることから3枚採用、墓穴ホールについても、素引きのケアと汎用性から2枚採用が好ましいと考えています。

その他、フレシアの守備範囲を広げるため、各種落とし穴を採用するのも有効です。f:id:kuramaru128:20220428080632j:image

いずれにせよ、ある程度スペースを取るギミックのため、初動をしっかり確保できており、枠に余裕があるデッキであれば、試してみるのも面白いと思っています。

(半年後には過去のものとなっている可能性が非常に高いですが…)

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改めて、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

【遊戯王】聖天樹入り六花について【デッキ紹介】

お久しぶりです。

 

本当に久しぶりすぎる…(300日ぶり)

 

今回もデッキ紹介です。

 

今回は六花聖天樹について紹介していきます。

前回の記事と同様、前半はテーマの概要と展開パターン、後半は構築とカードの採用理由を解説します。

構築からご覧になりたい方は、下記の目次から半分ほど読み飛ばしてください。

また、今回のデッキは、前回の幻影オルフェゴールと異なり、六花デッキに聖天樹を出張させただけのデッキとなります。予めご了承ください。

 

 

お品書き

 

 

 

六花について

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六花とは、植物族で統一されたエクシーズ召喚デッキです。

すべてのカードが、植物族をリリースして発動する効果や、モンスターがリリースされた場合の効果を備えており、それらの効果を組み合わせて展開していきます。

 

 

聖天樹について

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聖天樹は、植物族で統一されたリンク召喚デッキです。

星1の通常モンスターである≪聖種の地霊≫を起点に、蘇生・リクルートを繰り返して連続リンク召喚を行います。

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7月のBODEで新規カード≪聖蔓の播種≫が登場し、≪聖種の地霊≫から多数の植物族にアクセスできるようになりました。

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すでにお察しのとおり、今回のデッキは聖天樹の展開力を利用して、六花モンスターを並べて行くデッキとなります。

 

 

展開例

≪聖種の地霊≫からの展開

全ての起点となる展開です。

この展開パターンに、他の手札を組み合わせて派生させていくのが、基本的な流れとなります。

 

≪聖種の地霊≫から

  1. 地霊を召喚し、≪聖天樹の幼精≫をリンク召喚。
  2. 幼精の効果で≪聖蔓の播種≫をサーチし発動。≪聖種の影芽≫をリクルートし1000ダメージ。
  3. 幼精の効果でダメージを回復し、≪聖蔓の癒し手≫を特殊召喚、幼精を対象に300回復。
  4. 幼精+癒し手で≪アロマセラフィー・ジャスミン≫をリンク召喚。
  5. 影芽を素材に≪聖天樹の幼精≫Bをリンク召喚。影芽の墓地効果で幼精Bを対象に幼精Cを特殊召喚
  6. ジャスミン効果で幼精Bをリリースし≪光の王マルデル≫をリクルート、効果で≪アロマージ・ローリエ≫をサーチ。
  7. サーチしたローリエを自身の効果で特殊召喚。(ライフ8300)
  8. ローリエ+幼精Cで≪アロマセラフィー・ジャスミン≫Bをリンク召喚。
  9. ローリエ墓地効果で500回復。ジャスミン2体の効果で任意の植物族2体をサーチ。

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ここまでが基本的な流れです。

ここから、初手に引いた展開パーツの枚数で、盤面をアレンジしていきます。

 

 

  • 1枚初動(初手が聖種の地霊のみ)

9.ジャスミン2体の効果で≪六花精スノードロップ≫と≪六花のひとひら≫をサーチ。

10.ジャスミン2体で≪廻生のベンガランゼス≫をリンク召喚。

11.スノードロップの効果でマルデルをリリースし、自身とひとひら特殊召喚

12.ひとひらの効果で≪六花精ボタン≫をサーチ。

13.ひとひらをリリースしボタンを特殊召喚、効果で≪六花の薄氷≫をサーチ。

14.スノードロップ効果で自身とボタンのレベルを8にし、≪六花聖ティアドロップ≫をエクシーズ召喚。

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墓地に≪六花のひとひら≫を置きつつ、≪廻生のベンガランゼス≫、≪六花聖ティアドロップ≫、≪六花の薄氷≫の3妨害を構えることができます。

また、六花の展開前にベンガランゼスをリンク召喚しておくことで、≪原始生命態ニビル≫を踏んだ際に、ベンガランゼスを蘇生させてターンを終えることができます。

(ジャスミン×2の時点で飛んできそうですけどね…)

 

 

  • 2枚初動(初手が聖種の地霊+六花パーツ1枚)

すでにスノードロップなどのパーツを素引きしていた場合の展開です。

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9.ジャスミン2体のサーチと合わせて、≪六花精スノードロップ≫、≪六花精プリム≫、≪ローンファイア・ブロッサム≫を手札に揃える。

10.ジャスミン2体で≪廻生のベンガランゼス≫をリンク召喚

11.スノードロップ効果でマルデルをリリースし、自身とロンファを特殊召喚

12.特殊召喚時にプリム効果、自身を特殊召喚

13.ロンファ自身をリリースし起動効果、≪六花のひとひら≫をリクルートし、起動効果で≪六花精ボタン≫をサーチ。

14.プリム対象にスノードロップ効果、全ての植物族を星4にし、プリム効果でスノードロップを星6に。

15.プリム+ひとひらで≪六花聖ストレナエ≫をエクシーズ召喚。起動効果で墓地のロンファを回収。

16.ストレナエをリリースしボタンを特殊召喚、ボタン効果で≪六花絢爛≫をサーチ、ストレナエ効果で≪神樹獣ハイペリュトン≫を特殊召喚

17.絢爛を発動し≪六花精ヘレボラス≫をサーチ、チェーンしてハイペリュトンの効果で墓地の≪聖蔓の播種≫を素材にする。

18.スノードロップ+ボタンで≪六花聖カンザシ≫をエクシーズ召喚。

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ベンガランゼスのバウンスとハイペリュトンの発動無効に加え、ヘレボラスでモンスター効果の対象から、カンザシで効果破壊から盤面を守る形となっております。

ストレナエの特殊召喚先をティアドロップに、ボタンのサーチ先を薄氷にすることで、1枚初動時と同じ展開も可能です。

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ジャスミンひとひらを直接サーチせず、ローンファイアを経由することで、ストレナエで回収して後続を確保することができます。

 

 

  • 3枚初動(初手が聖種の地霊+六花パーツ2枚)

もはやロマンの域ですが、2ターン目以降の展開をさらに広げることができるため、記載しておきます。

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9.ジャスミン2体のサーチと合わせて、≪六花精スノードロップ≫、≪六花精プリム≫、≪バラガール≫、≪ローンファイア・ブロッサム≫を手札に揃える。

10.スノードロップ効果でジャスミンBをリリースし、自身とロンファを特殊召喚。処理後にプリムを自身の効果で特殊召喚

11.ロンファ自身をリリースし、≪六花のひとひら≫をリクルート、起動効果で≪六花精ボタン≫をサーチ。

12.プリム対象にスノードロップ効果、植物族を星4にしたのち、プリム効果でマルデルとスノードロップを星6に。

13.スノードロップ+マルデルで≪六花聖カンザシ≫を、プリム+ひとひらで≪六花聖ストレナエ≫をエクシーズ召喚。ストレナエ効果で墓地のロンファを回収。

14.ストレナエをリリースしボタン効果、自身を特殊召喚

15.チェーン1:ボタン(≪六花絢爛≫をサーチ)

 チェーン2:カンザシ(マルデルをコストに墓地のプリムを蘇生)

 チェーン3:ストレナエ(ハイペリュトンを特殊召喚)

 チェーン4:バラガール(自身を特殊召喚)

16.≪六花絢爛≫を発動し≪六花精ヘレボラス≫をサーチ、チェーンしてハイペリュトン効果で墓地の≪聖蔓の播種≫を素材に。

17.プリム+バラガールで≪瓔珞帝華-ペリアリス≫をシンクロ召喚。起動効果で墓地のマルデルを蘇生。

18.ジャスミンA+ボタン+マルデルで≪廻生のベンガランゼス≫をリンク召喚。

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前述の盤面にペリアリスを添えることで、2ターン目以降もマルデル蘇生→サーチから盤面を広げていくことができます。

相手ターンで破壊された場合も、ローンファイアから≪妖精弓士イングナル≫をリクルートすることで、ペリアリス蘇生→マルデル蘇生→サーチと、芋づる式に展開していくことができます。

バウンスや除外などはハイペリュトンで耐えましょう(無茶振り)

こちらも例によって、ハイペリュトンの代わりにティアドロップを立てるなどのアレンジも可能です。

 

ここまでの展開パターンの特徴として、≪光の王マルデル≫以外のパーツはサーチからの運用となるため、素引きして困るカードがほとんどありません。

例外として、唯一の負担になる「マルデル素引きパターン」のみ解説しておきます。

 

 

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手順6までは基本展開と同じですが、素引きしたマルデルの代わりにローリエを直接リクルートしています。

  1. ローリエと幼精を素材にジャスミンBをリンク召喚。
  2. ローリエの効果で500回復、ジャスミン2体の効果で≪六花精スノードロップ≫と≪六花精プリム≫をサーチ。
  3. ジャスミン2体で≪廻生のベンガランゼス≫をリンク召喚。
  4. スノードロップ効果でベンガランゼスをリリースし、自身とマルデルを特殊召喚
  5. マルデル効果で≪六花精ボタン≫をサーチ、チェーンしてプリムを自身の効果で特殊召喚
  6. プリム対象にスノードロップ効果、植物族を星4にしたのち、プリム効果でマルデルを星6に。
  7. スノードロップ+プリムで≪六花聖ストレナエ≫をエクシーズ召喚。起動効果で墓地の植物族を回収。
  8. ストレナエをリリースしボタン特殊召喚。ストレナエ効果で≪神樹獣ハイペリュトン≫を特殊召喚し、ボタン効果で≪六花絢爛≫をサーチ。
  9. 絢爛を発動し≪六花精ヘレボラス≫をサーチ、チェーンしてハイペリュトン効果で墓地の≪聖蔓の播種≫を素材に。
  10. マルデル+ボタンで≪六花聖カンザシ≫をエクシーズ召喚。
  11. 墓地の≪聖天樹の幼精≫3体と≪聖蔓の癒し手≫を除外し、墓地のベンガランゼスを蘇生。

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2枚初動時と同等の展開が可能ですが、ひとひらにアクセスできないため後続が残らず、ベンガランゼスの蘇生権も消費しています。

意図して狙うべき展開ではないですが、独自の利点として、儚無みずき等のライフゲインを無視して展開できるというメリットがあります。

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相手のライフが8300以上だと、ローリエ特殊召喚効果が使えないため、直接ローリエリクルートするパターンとして覚えておきましょう。

(マルデルではなく素引きしたひとひらでも同様の展開ができます。)

 

参考として、≪聖蔓の播種≫登場前の、六花のみでの盤面も見ておきましょう。

※展開と呼べる程の動きをしないため、経過は割愛します。

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初手ひとひら+スノードロップの2枚から、ティアドロップ+薄氷の2妨害です。

さきほどまでの聖天樹初動と比べると、物足りなさが感じられます。

また、よく見ると、冒頭で紹介した≪聖種の地霊≫1枚からの展開は、六花の初動札2枚をサーチしてベンガランゼスを添えただけであることが分かります。

つまり、≪聖種の地霊≫の初動は、≪海皇子ネプトアビス≫や≪ゲール・ドグラ≫に近い働きをしており、革命的な初動と言えるでしょう。

(あちらは誘発などが刺さりきらない、メインに不要なパーツが入らないなどのメリットもありますが…)

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以上が展開についての解説です。

長すぎる…

(実際はひとひら+播種などのパターンもありますが、趣旨は同じなので割愛します)

ここからは、具体的な構築について見ていきます。

 

 

デッキレシピ

メインデッキ

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※テキストは省略します。ゆるして…

六花のひとひら×2

毎ターン自己再生と毎ターンサーチという、このデッキの数少ないパワーカード。

1枚あれば十分仕事ができますが、墓穴などの除外ケアと初動確保のため2枚。

 

六花精スノードロップ×2

非常に使いやすい展開札。

特にマルデルやロンファと相性がよく、レベル変更効果により簡単にエクシーズ召喚が狙えます。

被りを防ぐために2積みですが、毎ターン使いたいカードなので3枚積みも十分あり得ると思います。

 

六花精ボタン×2

こちらも使いやすい展開札。

簡単な特殊召喚条件に加え、特殊召喚時のサーチ効果でアドバンテージを失わずに展開できます。

ただし、強いサーチ先が少なく、素引きしてもそこまで強くないため、採用枚数が難しいカードです。

今回は、2ターン目にひとひらでサーチしたい場面があるため2枚採用としています。

 

六花精プリム×2

禁断のプリム2枚採用。

初動の安定性には関与しませんが、採用するだけでストレナエが圧倒的に出しやすくなること、ロンファや絢爛との相性が良いことなど、複数の長所を持っています。

本来は1枚あれば十分ですが、2積みにすることで…

  1. 相手エンドフェイズにひとひら蘇生
  2. 自ターンひとひら効果でプリムをサーチ
  3. ロンファ召喚、自身をリリースしバラガールをリクルート
  4. 処理後にプリムを特殊召喚
  5. プリム+バラガールでペリアリスをシンクロ召喚

と、2ターン目にロンファから展開していくことができます。

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 かわいい

 

六花精ヘレボラス×1

余ったひとひらや絢爛のサーチ先として採用。

「対象をとるモンスター効果」という、そこそこ使いやすい無効範囲に加え、ストレナエやカンザシと相性の良い墓地効果も優秀です。

 

聖種の地霊×3

前半の説明のとおり、非常に重要な初動札のためフル投入。

余った場合はスノードロップの効果で素材にしましょう。

 

聖種の影芽×1

展開パーツ。

似た役割の≪聖種の天双芽≫と比べると、EXデッキを大量に消費する代わりに、素引き時の処理が圧倒的に楽なため、こちらを採用しました。

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ローンファイア・ブロッサム×2

3積みしたい。

はやく緩和して(懇願)

ちなみに、1枚で≪妖精弓士イングナル≫の効果を使える数少ないカードだったりします。

 

光の王マルデル×1

星9のエアーマン

レベルの重さから扱いづらいカードでしたが、聖天樹のジャスミン展開が登場したことで覚醒しました。

展開力のある植物族では、打点2400も決して低くなく、素早くライフを取りに行くことができます。

 

アロマージ・ローリエ×1

こちらも、≪聖蔓の癒し手≫の300回復によって覚醒した人。

今回は1枚採用ですが、回復効果はカンザシで蘇生することで使いまわせる他、複数採用すればチューナー化する効果も使用機会があると思います。

余談ですが、≪時花の賢者フルール・ド・サージュ≫でサーチできたり…

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妖精弓士イングナル×1

こちらはペリアリスの登場で価値の上がったカード。

互いに蘇生しあえる関係にあるため、どちらかを展開できれば、盤面を広げていくことができます。

墓地の揃った中盤以降で有効な戦術です。

 

バラガール×1

こちらもペリアリス登場の影響で採用。

「植物が場から墓地へ送られた時」という条件が六花や聖天樹とマッチしており、回収効果もスノードロップと合わせてエクシーズ召喚が狙えるため、非常に相性が良いです。

 

灰流うらら×3

増殖するG×3

いつもの汎用シリーズ。

特に灰流うららは、相手の増Gを止めるためフル投入確定です。

 

エフェクト・ヴェーラー×1

抹殺の宣言用。

一応、余った星6と合わせてペリアリスが出せます(小声)

 

六花絢爛×2

貴重なテーマ内万能サーチカード。

3積みもあり得る性能ですが、初手で被ると役割が無く、初動に必須のカードでもないため2枚採用。

リリースしての追加サーチは、うららの的になりやすいため注意が必要です。

 

聖蔓の播種×1

植物に革命を起こしたカード。

相手のうらら警戒や素引き時のアド損ケアで2積みも有りですが、逆に増やす理由が他に無く、枠の都合も考慮し、1枚としています。

 

予想GUY×3

ノーコストで地霊にアクセスでき、名称ターン1制限も付いていないという素晴らしいカード。

2ターン目以降は使いづらいですが、そもそも聖天樹の仕事は初手のみなので問題ありません。

 

苦渋の決断×1

4枚目の予想GUY。

地霊を9枚体制にすることで、初手の期待値が1を超えるため採用。

デッキに地霊が2枚残ってないと発動できないため、注意しましょう。

 

抹殺の指名者×2

墓穴の指名者×2

展開系デッキでは、半ば必需品と化している誘発キラー。

このデッキも例に漏れず誘発に弱いので、常に初手に握りたいカードです。

 

ハーピィの羽根帚×1

貴重な魔法・罠除去。

このデッキは魔法・罠に触れるカードがないため、使いやすい除去は貴重です。

 

六花の薄氷×1

六花のメインに入る唯一の妨害札。

効果のタイミング上、召喚時の誘発効果には無力なので気をつけましょう。

 

無限泡影×1

抹殺の宣言用。

最近の環境では、相手も抹殺を積んでいることが増えたため、有効性が下がっていますが、依然として優秀な誘発だと思います。

 

エクストラデッキ・サイドデッキ

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※サイドは暫定的な部分が多く、違和感がある可能性がありますが、ご容赦ください。

 

エクストラデッキ

六花聖ティアドロップ×3

このデッキのメインウェポンで、高い攻撃力とフリーチェーン除去という主力として申し分ない性能となっています。

最低限2枚は必要であり、今回は互いにリソースを使い切った後の消耗戦に備えてフル投入にしています。

アジア版欲しい…(強欲)

 

六花聖ストレナエ×2

こちらも優秀なカード。

サルベージによるリソース回収の他、自身をリリースするという比較的緩い条件で高ランクのエクシーズを呼び出すことができます。

欠点を挙げるなら、このデッキではランク4が作りづらい点でしょうか。

現在は2積みにしていますが、2枚目のプリムをペリアリスの素材と割り切るのなら1枚でもいいと思います。

 

六花聖カンザシ×1

こちらも地味なテキストですが優秀なカード。

耐性持ちがいない六花にとって破壊耐性付与は貴重であり、蘇生効果も相手ターンにティアドロップの効果をトリガーにするなど、工夫次第で強力な運用が可能です。

今回は枠の都合で1枚ですが、実はD-HEROデストロイフェニックスガイ≫に回答できる数少ないカードであり、複数採用も十分考えられるカードです。

 

神樹獣ハイペリュトン×1

盤面制圧のためストレナエから呼び出すカード。

マルデル+スノードロップで正規召喚もできますが、素材の数はそこまで重要ではないので、狙う意味は薄いでしょう。

 

聖天樹の幼精×3

聖蔓の癒し手×1

アロマセラフィー・ジャスミン×2

先行展開のための必須6枠。

一応、ジャスミンはカンザシで蘇生してリンク素材に再利用することがあります。

 

廻生のベンガランゼス×1

聖天樹展開から簡単に除去の枚数を増やすことができ、リンクモンスターが墓地に溜まるので蘇生も容易と、使いやすい性能です。

バウンス時のダメージが安くはないこと、バウンスと蘇生はいずれか一度であることは覚えておきましょう。

 

瓔珞帝華-ペリアリス

前述のイングナルとのシナジーに加え、攻撃力上昇効果でアタッカーとしても使っていくことができます。

今回は採用していませんが、≪クロスローズ・ドラゴン≫の効果で無理矢理呼び出すこともできます。

 

サイドデッキ

アーティファクト・ロンギヌス×3

昨今の環境でも、鉄獣戦線や幻影騎士団といったデッキに直撃する他、勇者やエルドリッチなどにもそこそこ刺さるため投入。

 

原始生命態ニビル×3

幻影騎士団やドライトロンなど、即死クラスの展開を仕掛けてくるデッキの回答として採用。

ただ、最近はニビル1枚で解決できる状況が減ってきており、採用について悩んでいます。

 

ダイナレスラー・パンクラトプス×1

もはやお馴染み、圧倒的に使いやすく、盤面に関わらず強気で使える除去は貴重なため投入。

 

怪粉壊獣ガダーラ×2

耐性持ちへの回答として採用。

最近は遭遇率が下がりましたが、結界像への回答も兼ねています。

 

コズミック・サイクロン×2

エルドリッチやシャドールなど、除去に強い永続系コントロールデッキに対して使用します。

ただ、ライフコストがローリエと相性が悪く、≪ツインツイスター≫などと入れ替えることも検討しています。

 

魔封じの芳香×2

閃刀姫やペンデュラム系に加え、壺やライストなどの汎用魔法のメタとして採用。

 

天龍雪獄×1

幻影騎士団、相剣、エルドリッチなど、刺さるデッキが多いため投入。

枚数を増やすか検討中です。

 

王宮の勅命×1

魔封じと同様、相手の強力な魔法を封殺する目的で採用。

ただし、やはりライフコストがローリエと相性が悪く、ハイペリュトンなどで魔法メタもある程度間に合っているため、≪虚無空間≫や2枚目の雪獄に交換することを考えています。

 

その他採用候補だったカード

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  • 六花精エリカ

六花では唯一の、ノーコストで墓地から能動的に特殊召喚できるカード。

特にボタンとの相性が良く、

  1. ひとひら効果でボタンサーチ
  2. ひとひらリリースボタン特殊+サーチ
  3. 墓地のエリカ特殊

と、手札消費無しでカンザシまで繋げることができます。

しかし、逆に採用理由が他に無いため、今回は見送り。

(打点アップも弱くはありませんが、なぜか攻撃宣言時に発動するため回避されやすいです)

 

  • 六花精シクラン

真面目に使い方が分からない…

紹介しないのも可哀想なので記載しておきます←

そもそも、レベルを下げるためだけにカードを1枚消費するのでは割に合わず、そのリカバリーのために持たされたであろう蘇生効果は、エンドフェイズと遅すぎます。

なにより、蘇生後は除外されてしまうためコストとして使い回すことができず、エクシーズ素材にすると、リリース自体ができなくなります。

KONAMIはシクランちゃんのことが嫌いなんですかね?

 

  • にん人

プリムと同様、4エクシーズや7シンクロの素材として優秀です。

特にバラガールとの相性が良く、このカード1枚で特殊召喚とサルベージの条件を満たすことができます。

ただし、やはり他に役割が無いことに加え、このカード自身を墓地へ送る手間も考慮し、今回は不採用となりました。

(コストはリリースではなく墓地に送るなので、プリムやカンザシの効果は発動しません)

 

  • 六花の風花

相手プレイヤーに対してリリースを強制する…

一見強そうなテキストですが、なぜかリリースするモンスターは相手が選びます。

つまり、狙ったモンスターを除去するためには、他のモンスターをどかしておく必要があり、除去までの道のりが遠回りになってしまいます。

今回は採用しませんでしたが、初動に絢爛を使った際、ハイペリュトンで魔法を素材にするためにサーチしてくる、といった独自の用途があります。

 

  • 六花深々

なんで速攻魔法じゃないんだ…

テキストだけ見るとただの蘇生札ですが、蘇生したい六花モンスターは特にいません。

自分の植物をリリースしてのサクリファイスエスケープや、相手の墓穴に対する回避手段に使おうとしても、今度は罠故の遅さが足を引っ張ります。

そもそも植物を蘇生したいだけなら死者蘇生や戦線復帰などで十分であり、薄氷を素引きした場合のサーチ先としては、絢爛と競合してしまうため、思考停止で採用できるカードではありません。

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 かわいい

 

  • 森羅の守神アルセイ

3200という高い守備力に加え、デッキバウンスというティアドロップには無い強みを持ったランク8です。

エクストラの枠の問題や、相手ターンは置物同然になってしまうことから不採用としていますが、場合によってはティアドロップと1枚入れ替えてもいいかもしれません。

 

  • No.87雪月花美神クイーン・オブ・ナイツ

ストレナエから呼び出せる最高打点であり、スノードロップの効果で普通にエクシーズ召喚もできます。

素材の重さが難点ですが、ランク4に比重を置いた構築、具体的にはストレナエをリリースしてスノードロップを出せる構築であれば、十分主力として使っていけるでしょう。

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 かっこいい…

 

  • 天霆號アーゼウス

エクシーズ使いの必需品…ですが、展開後に植物族しか特殊召喚できないこのデッキでは、基本的に出番がありません。

出せるケースとしては、前のターンで出したティアドロップが場に残っている場合などですが、既に素材を使い切っており、アーゼウスの除去効果を使うことができません。

今からでも植物族になりませんか?(無茶振り)

 

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他にも、植物族・水属性には優秀なサポートカードが多数存在します。

今回は紹介しませんが、構築に合わせて試していくのが良いと思います。

 

 

もうちょっとだけ続くんじゃ…(瀕死)

 

このデッキの弱点

そもそも、このデッキは強いのか?なぜかGoogleのサジェストで「弱い」と出てくるくらいには、気になっている方も多いと思います。

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(なんでわざわざ「弱い」で検索するんだ…)

実際のところ、あえて大会基準で評価するなら「弱い」と思います。

理由を説明するついでに、弱点について見ていきましょう。

弱点その1:誘発

現代遊戯王に於いては無視できない手札誘発。

このデッキも例外ではなく、全ての誘発が漏れなく直撃します。

簡単に打ちどころを挙げるだけでも、

≪灰流うらら≫

幼精やマルデルのサーチ、播種やジャスミンリクルートなど、ほぼ全ての行動。

≪増殖するG≫

地霊の通常召喚、もしくは播種のリクルート

≪エフェクトヴェーラー≫ ≪無限泡影≫

上記のモンスター効果に加えて、スノードロップのレベル変更効果。

≪D.D.クロウ≫ ≪屋敷わらし≫ ≪スカル・マイスター≫

聖種の影芽の墓地効果や、カンザシの蘇生効果。

≪原始生命態ニビル≫

ジャスミンの着地以降、特にローリエの回復へのチェーン発動。

 

このように、どのデッキと対面しても、常に警戒すべき仮想敵が存在しているのです。

これらに対する回答がほぼ指名者一択となる時点で、【鉄獣戦線】や【幻影騎士団】など、ある程度プレイングでケアができるデッキに差をつけられています。

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弱点その2:展開に対する制約

≪聖蔓の播種≫はEXデッキからの特殊召喚に、≪六花のひとひら≫と≪六花精スノードロップ≫は特殊召喚そのものに、植物族縛りの制約が発生します。

よって、昨今の環境で採用率の高いパワーカードが全て採用できず、構築の時点で大きなハンデを背負っています。

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弱点その3:除去の不足

六花、聖天樹ともにメインデッキにモンスターに対する除去カードが無く、対魔法・罠に至ってはEXデッキも含めて回答がありません。

(一応六花には≪六花の風花≫がありますが、相手に選択権がある時点で論外です。)

 

(´ ・ω・)でもアーゼウスピン刺し、せめてトロイメアくらいは入らないの…?

弱点その4:デッキのスペース

前半の展開例や弱点その1から、このデッキには自由に使える枠がほとんどありません

優秀な初動札である聖天樹や、展開に使用する六花パーツ、誘発を躱すための指名者など、初動のため常に一定のスペースを要求されています。

EXデッキも例外ではなく、聖天樹初動で最低6枠、その後のストレナエ展開も含めると約10枚のカードを消費します。

後続も含めると、出せるか分からない他種族のカードに枠を割くのは簡単ではありません。

(一応、≪妖精弓士イングナル≫や2枚目のストレナエ、≪バラガール≫のシンクロギミックなど、無理をすれば空けられるスペースはあるので、一滴やディンギルスくらいなら採用できるかもしれません…)

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後書き

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

(下記のおまけも含めると)過去最長の記事になったのではないでしょうか。

今回、この記事の作成に至った最大の理由は、やはり前述の予測検索です。

低いデッキパワーを事実として「弱い」と表現するのは自由ですが、デッキ自体の強みや特色を理解・検証した上で評価していく必要があるのでは?と思い、今回の記事を作成しました。

個人的な感想としては、先程「大会基準で見ると弱い」と記載しましたが、現代遊戯王におけるパワー水準は十分満たしており、使い込めば戦っていけるデッキだと思っています。

今はパーツの価格も落ち着いて来ているので、興味のある方は試していただければ、と思います。

 

次回の更新は、やはり未定となっております。

画像と構成の用意に時間がかかる上に、環境の変化が早いので、短期間にまとまった時間が必要なのがツライ…

 

万が一、ご意見、ご感想、ご質問等ございましたら、Twitterまでお願いいたします。

http://twitter.com/Lanti708

 

 

 

余談

デストロイフェニックスガイについて

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登場1〜2週間後に優れた出張性能が明らかになり、昨今の環境では見ない日は無いこのカードについて、少しだけ考察しようと思います。

フュージョン・デステニー≫や≪捕食植物ヴェルテ・アナコンダ≫により無条件でデッキ融合ができることから、「ドラグーンの再来」とも呼ばれていますが、個人的にはそれ以上では?と思っています。

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ドラグーン自体は異常な性能を誇っていますが、メインに使い道のないバニラを積む必要があること、≪真紅眼融合≫の制約により素引きした場合、全ての展開を放棄せざるを得ないことが課題とされていました。

一方、D-HEROギミックは、フェニックス本体の性能もさることながら、融合素材や魔法の質の高さも特筆すべきポイントです。

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  • ドローによりリソースを補充できるディバインガイ
  • 墓地に落ちるだけで1体分の素材を追加できるディアボリックガイ
  • 特殊召喚効果で実質的に召喚権を増やし、ディバインガイと相性のいいダッシュガイ
  • 非常に緩い条件で蘇生でき、ディアボリックガイとの高いシナジーを持つディナイアルガイ

といった強すぎる4択に加え、メインギミックとの相性から、≪E-HEROオネスティ・ネオス≫や≪D-HERO Bloo-D≫を採用するプレイヤーも存在します。

また、融合の召喚制約が効果処理の一部であるため、うららチェックのため展開前に発動する、展開後のダメ押しとして使用する、といった乱暴な使い方が許されています。

フェニックス自身には耐性は一切ないように見えますが、相手の効果にチェーンして自身を破壊することで除去を回避することができ、ただ破壊しただけではスタンバイフェイズに何度でも復活してしてしまいます。

もう十分異常なスペックを持っていますが、最大の問題点はD-HEROギミック自体がフェニックスへの回答になりうる点です。

先手でフェニックスを立てられても、後手で素引きした融合から盤面を五分にすることができ、その後も互いのフェニックスを相殺し続けることで地力での勝負に持ち込むことができます。

当然、フェニックスを搭載していないデッキに対しては、圧倒的なカードパワーから有利に立ち回れるので、往年のEMemよろしくミラー最適解となってしまうのです。

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フェニックスの発売時期の関係から、10月の改訂では見逃されていましたが、KONAMIも当然、この状況を見逃すはずがありません。

(見逃さないですよね…?)

よって勝負は2022年1月の改訂ですが、個人的にはフュージョン・デステニー≫制限で様子見だと思っています。

D-HEROギミックの強みの半分は、融合の素引きにあるため、初動の融合にあたってある程度の手順を踏ませつつ(アナコンダのリンク召喚)、制限指定によって二度目の融合を封印するのが妥当な落とし所なのではないでしょうか。

アナコンダや融合自体を禁止にする説も囁かれていますが、これらはデッキの中核となっていることも多いため、あえて規制してくることはないと思っています。

(もちろん、フェニックス自身が規制される可能性もあります)

実際、HEROやデスピアなど融合主体のデッキでは、出張融合セットに拘らず純粋な戦力として運用されているため、規制が入るとすればデッキ融合に対してメスを入れてくるのではないでしょうか。

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若干お気持ち表明的な内容になっているようにも見えますが、フェニックスや勇者のようなパワーギミックの有無でスタートラインに差がついている現環境に対して、思うところがあったため記載させていただきました。

改めて、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

【遊戯王】幻影オルフェゴールについて【デッキ紹介】

お久しぶりです。

前回の更新が4月なので、半年ぶりになりますね(四捨五入)

 

今回は幻影オルフェの紹介となります。

といっても、オルフェにバルディッシュと霧剣を刺しただけの平成以前の構築ではなく、幻影騎士団とオルフェゴールのハイブリッド構築です。

※本記の前半はコンセプト・展開の紹介、後半は構築の解説となっております。

レシピのみ気になる方は、記事の半分くらいまで飛ばしてください。

 

幻影騎士団とオルフェゴールについて

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今回はレシピ紹介の前に、各カテゴリの特徴とデッキコンセプトについて説明します。

(ご存知の方も多いと思うので手短に…)

 

オルフェゴールとは

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闇属性・機械族で構成された、リンク召喚主体のテーマです。

メインデッキのモンスターは、墓地の自身を除外することでモンスターを展開する効果を持ち、リンクモンスターは除外されている機械族をデッキに戻しながら、除去・サーチによってアドバンテージを取ることができます。

 

幻影騎士団とは

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闇属性・戦士族で構成された、エクシーズ召喚主体のテーマです。

メインデッキのモンスターと罠は、それぞれ手札・フィールドで使用できる効果と、墓地で発動できる効果の2つを持っており、サーチや特殊召喚で展開しながら、ランク3・4のエクシーズ召喚を繰り返すのが特徴です。

 

デッキコンセプト

先行時の展開

ハイブリッド構築と言ってはいますが、デュエル中の第一目標はオルフェゴールを動かすことです。

終末やリサイクラーといったオルフェ側の初動札に加え、ティアースケイルでの幻影展開でオルフェギミックにアクセスしバルディッシュをリンク召喚。

リソースを残しながらマスカレーナ+霧剣や罠リダン+クリマクスなどを構えて相手の後攻展開を迎え撃ちます。

 

展開例

  • 1枚初動

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リサイクラーor終末(増援)
  1. リサイクラーを召喚し、ディヴェルを落としてトロイメアをリクルート
  2. リサイクラー+トロイメアでガラテアをリンク召喚
  3. トロイメアの効果で星杖を墓地へ、星杖の効果でディヴェルを帰還
  4. 星杖対象にガラテア効果、デッキからバベルをセット後そのまま発動
  5. ガラテア+ディヴェルでバルディッシュをリンク召喚
  6. バルディッシュ効果でローブを落としブリガンダインをセット、ローブの墓地効果でブーツをサーチ
  7. 手札のブーツを特殊召喚し、ブーツ+ブリガンダインでマスカレーナをリンク召喚
  8. ブーツの墓地効果で霧剣をサーチしそのままセット
  9. 相手ターンのドローフェイズにディヴェルの効果でギルスをリクルート
  10. ギルス効果でスケルツォンを落とし、スケルツォン効果でガラテア蘇生

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これにより盤面の妨害はマスカレーナ+霧剣となり、返しでバルディッシュが残れば起動効果によるサーチ、ガラテアが残ればサーチ+ディンギルスのエクシーズ召喚によって展開していくことができます。

 

  • 2枚初動

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グレファー+オルフェ

(ギルス初動の場合は完全な1枚初動になりますが、墓地にオルフェが残りません)

  1. グレファーを召喚し、手札コストを含めて墓地にディヴェル+トロイメアを揃える
  2. (ギルス初動の場合)星遺物トークンを特殊召喚
  3. ディヴェルの効果でスケルツォンをリクルート、トロイメアの効果で星杖を墓地へ(ギルス初動の場合は省略)
  4. グレファー+スケルツォンでガラテアをリンク召喚
  5. 星杖効果でディヴェルを帰還し(ギルス初動の場合は省略)、ガラテア+ディヴェル(星遺物トークン)でバルディッシュをリンク召喚
  6. バルディッシュ効果ブーツ落としブリガンダインをセット
  7. スケルツォンの効果でガラテアを蘇生、星杖対象ガラテア効果でバベルをセット後そのまま発動
  8. ガラテアを素材にディンギルスをエクシーズ召喚、そのままスケルツォンを素材に
  9. (ギルス初動の場合)バルディッシュ効果で相手の星遺物トークンを破壊
  10. ローブ効果ブーツサーチ、そのまま特殊召喚
  11. ブーツ+ブリガンダインでマスカレーナをリンク召喚
  12. ブーツ効果で霧剣をサーチしセット

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1枚初動時の霧剣+マスカレーナに加え、マスカレーナの効果にディンギルスを巻き込むことで、ディンギルスの蘇生時にバルディッシュの効果も含めて2枚分の除去を当てることができます。

仮にヴェーラー等の誘発を踏む場合でも、グレファーが止まれば前述の1枚初動ルートに、バルディッシュが止まれば手順7のガラテアのセットをクリマクスにすることで、最低限1妨害を構えることができます。

(手順3と手順5は、ディヴェルと星杖の効果でメインのオルフェを計2回特殊召喚できればいいので、手札に合わせて臨機応変に対応しましょう)

 

(派生パターン)罠リダン+クリマクスルート

※手順6までは共通

7.星杖対象ガラテア効果でクリマクスをセット

8. バルディッシュ効果ローブ落としブリガンダインセット

9. ローブ効果でステンドグリーブをサーチ

10.ブリガンダインの特殊召喚をトリガーにグリーブを特殊召喚し、レベルを4に

11.ブリガンダイン+グリーブでリダンをエクシーズ召喚

12.(ギルス初動の場合)バルディッシュ効果で星遺物トークンを破壊

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除去できる枚数自体は前述のマスカレーナ+ディンギルスルートに劣っていますが、こちらは対象を取らないデッキバウンス+発動無効と、質の高い2妨害を構えることができます。

昨今の環境ではエルドリッチや電脳堺など、霧剣が有効打とならないデッキも多いため、最近はこちらの盤面を狙うことも多いです。

また、リダンの生存力の高さやクリマクスのリソース回収能力に加え、デッキ内に霧剣を残すことができるので、返しでバルディッシュやティアースケイルから次の展開に繋げることができるのも好評価。

 

 

ティアースケイル+任意のコスト1枚

※先行の増Gや羽根帚など、展開に関係ないカードをコストにするパターンです。

ディヴェル等オルフェパーツを捨てる場合は前述の1枚初動ルートへ、ローブor霧剣を捨てる場合は後述のリヴァイエールルートへの派生となります。

 

  1. ティアースケイルを召喚し、効果でデッキからローブを墓地へ
  2. ローブ効果ブーツをサーチ、そのまま特殊召喚
  3. スケイル+ローブでユニオンキャリアーをリンク召喚
  4. 墓地のローブ効果でブリガンダインをサーチ、ローブが除外されたことでスケイルを蘇生
  5. ブリガンダインをセットしそのまま発動
  6. 場の幻影を対象にキャリアー効果、デッキからディヴェルを装備
  7. スケイル+ブリガンダインで聖騎士の追想ゾルデをリンク召喚
  8. ゾルデの効果で任意の戦士族をサーチ
  9. 墓地のディヴェル効果でトロイメアをリクルート
  10. ゾルデ+トロイメアでガラテアをリンク召喚
  11. トロイメア効果で星杖を墓地へ、星杖効果でトロイメアを帰還
  12. 星杖対象ガラテア効果でバベルをセットし、そのまま発動
  13. ガラテア素材にディンギルスをエクシーズ召喚し、効果でディヴェルを素材に
  14. ディンギルス+トロイメアでマスカレーナをリンク召喚

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一応2妨害ですが、先程までの盤面と比べて明らかに強度が足りず、マスカレーナかバベルを狙われるだけで妨害が潰されてしまいます。

墓地にオルフェリソースを残すことはできますが、相手の制圧返しの突破を考慮すると、やはりトップに祈ることになるでしょう。

狙って作る盤面ではありませんが、ティアースケイル単騎からの動きという意味では覚えておくと便利です。

 

(派生パターン)ティアースケイル+ローブor霧剣

  1. ティアースケイル召喚、コスト含めローブ+霧剣を墓地へ
  2. ローブ効果ブーツサーチ、そのまま特殊召喚
  3. スケイル+ブーツでユニオンキャリアーをリンク召喚
  4. 墓地の霧剣効果でブーツ蘇生、霧剣の除外をトリガーにスケイル蘇生
  5. スケイル対象にキャリアー効果トロイメア装備
  6. スケイル+ブーツでリヴァイエールをエクシーズ召喚
  7. トロイメア効果ディヴェル墓地、ディヴェル効果スケルツォリクルート
  8. リヴァイエール効果ディヴェル帰還、リヴァイエール+ディヴェルでガラテアをリンク召喚
  9. トロイメア対象ガラテア効果バベルセット、そのまま発動
  10. ガラテア+スケルツォンでバルディッシュをリンク召喚
  11. スケルツォン効果でガラテア蘇生、そのままディンギルスをエクシーズ召喚し、スケルツォンを素材に
  12. 墓地のブーツ効果霧剣をサーチ

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ここからバルディッシュの効果でブリガンダインをセットし、ブリガンダイン+ディンギルスでマスカレーナを立てる、もしくは3枚目の霧剣をセットしてディンギルス+霧剣×2の盤面を作ることができます。

モンスター主体の相手なら霧剣×2の選択肢も有効ですが、霧剣3積みはメインへの負担もそれなりに大きいため、基本的にはマスカレーナ優先となります。

また、利点としてはスケイル単騎初動に比べて使ったパーツがほとんど墓地に残るため、ライフと墓地を守ることができれば、返しの動きが確定している点が挙げられます。

 

他にもプライムやローブ+ブーツなどの細かいパターンの分岐はありますが、基本的に上記3ルートのいずれかを踏襲するため、これらの展開は抑えておきましょう。

 

後攻時の展開

先行時の展開に加え、グレファー+オルフェルートの派生として、アークリベリオンを絡めたワンショットキルが選択肢に加わります。

例:グレファー+オルフェ+任意の手札コスト1枚

  1. グレファー召喚、コスト含めディヴェルと星杖を墓地へ
  2. ディヴェル効果トロイメアリクルート、星杖効果でディヴェル帰還
  3. グレファー+トロイメアでガラテアをリンク召喚
  4. 星杖対象ガラテア効果、任意のオルフェ魔法罠セット
  5. ガラテア+ディヴェルでバルディッシュをリンク召喚
  6. バルディッシュ効果ティアースケイル落とし霧剣セット
  7. バルディッシュ対象トロイメア効果スケルツォンを墓地へ(300のパンプ)
  8. スケルツォン効果ガラテア蘇生、そのままディンギルスをエクシーズ召喚
  9. バルディッシュ効果で霧剣を破壊、ディンギルス効果で相手のカードを墓地へ
  10. 霧剣墓地効果スケイル蘇生、スケイル起動効果ローブを墓地へ
  11. ローブ効果ブーツサーチ、そのまま特殊召喚
  12. スケイル+ブーツでブレイクソードをエクシーズ召喚、そのまま効果で自身と相手のカードを破壊
  13. ブレイクソード墓地効果でスケイルとブーツを蘇生
  14. スケイル+ブーツでレイダーズ・ナイトをエクシーズ召喚、そのまま効果でアークリベリオンをエクシーズ召喚

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相手のカード2枚を除去しながら

2100(+300)+2600+3000=8000

でギリギリライフを取り切ることができます。

ここで注意すべきなのは、アークリベリオンの攻撃力集約は元々の数値を参照するため、効果を使用しても自分の場だけでは7700にしかならないという点です。

そのため、効果を視野に入れるなら、相手の場に攻撃力300以上+攻撃表示の計2体のモンスターが必要になります。

こうしてみると、一見めんどくさく感じられるキル条件ですが、このハードルを大幅に下げられるカードが存在します。

それが「禁じられた一滴」です。

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相手の攻撃力を半分にすることにより、前述のキルラインが攻撃力600以上の相手攻撃表示モンスター1体まで下がります。

手札コストによる初動の確保や相手の置物系の無力化など、メタカードとしての相性も非常に良く、先行でも腐らない点も評価できます。

エルドリッチやシャドールなど、一部の列強に刺さり切らないことを差し引いても、環境次第ではメインフル投入も視野に入る性能です。

 

若干、話が逸れましたが、デッキコンセプトの解説は以上になります。

 

混合構築のメリット・デメリット

この混合構築ですが、当然それぞれの純構築に対してのメリットとデメリットがあります。

メリット

幻影とオルフェの初動札を両方とも利用できるため、確定の初動札だけでも10枚、グレファーやマスマティシャン、ジェットなどの準初動も含めれば15枚以上の初動札を積むことができます。

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  • 展開の柔軟性

前述のとおり、展開自体に伸びがあるため、先行のギミックをそのまま後攻の返しに使用できます。

加えて、うららや泡影などの単発の妨害を踏んでも、グレファーやスケイルのコスト、おろ埋やプライムの追加リソースで復帰することが可能です。

 

デメリット
  • メタへの回答

混合構築にする事で、双方の弱点も共有してしまっています。

本来、幻影騎士団に刺さらないはずの泡影やヴェーラーなどの初動メタがオルフェ側に刺さり、逆にオルフェに刺さらない手違いやドロバなどのサーチメタは幻影側に刺さる…

そして増Gやうららなどの汎用メタはもれなく直撃します。

特に増Gは、このデッキのメリットである物量制圧のアドバンテージを消滅させてくるため、非常に危険と言えるでしょう。

純構築では、指名者や閃刀ギミックなどで回答するのが一般的ですが、そこで新たな問題が発生します。

  • デッキ内のスペース

これはおそらく最大の問題点です。

純構築の場合、デッキ・EXデッキにある程度のスペースを確保できるため、前述の回答を積むことができます。

しかし、この構築では2デッキ分のパーツを詰め込んでいるため、指名者を積む枠にすら困っている状況です。

かといってメインを増やしてしまうと、初動面でのメリットが薄れてしまい、加えてエルドリッチや十二獣などの誘発や抹殺に強い相手に対して、逆に負担になってしまいます。

 

 

ここまでの解説を踏まえた上で、レシピを見ていきましょう。

※流石に解説が長引きすぎているので、テキストは省略します。

 

 

デッキレシピ

メインデッキ

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宵星の騎士ギルス×1
オルフェゴール・ディヴェル×1

語るに及ばず、デッキの中核のため確定です。

 

オルフェゴール・スケルツォン×2

こちらも必須パーツ。

ピン刺しでも機能しますが、2積みにすることで、

  • 1枚素引き時のケアが不要になる
  • 先行盤面が崩された際、トップ終末からディンギルスを釣り上げて捲りに行ける

などの利点から、リソース面での負担を減らすことができます。

 

オルフェゴール・トロイメア×2

出張パーツという視点で見た場合は必須ではありませんが、展開例を見ての通り、終末単騎からの初動を目指すなら必須となります。

枚数については、スケルツォンと同様の理由に加えて、素引き時にグレファーやスケイルのコストにする動きが非常に強く、逆に被った際の負担は大きすぎるため2積みにしています。

 

星遺物-『星杖』×1

こちらも1枚初動における必須パーツ。

その他の強みとしては、先行盤面が崩された際、トップ終末からガラテアやディンギルスを釣り上げて捲りに行ける点が挙げられます。

使用後はオルフェリンクで優先的にデッキに戻していくことで、除外されたリソースを利用し続けることができます。

言い換えれば、デッキに居る時間が比較的長く、トロイメア同様素引きのリスクも高いため、現在は1枚としています。

 

幻影騎士団ティアースケイル×3

前半で述べたとおり、1枚からオルフェ側にアクセスできる優秀な初動のため3積み。

欠点を強いて上げるなら、自身の効果で同名カードを墓地に送れない点でしょうか。

 

幻影騎士団ダスティローブ×2

植物リンクのダーリング・コブラよろしく、絶対に引きたく無いカードです。

スケイルやバルディッシュなど、このカードがデッキに居ることが前提のカードが複数あるため、ローブを引き切ってしまうと、幻影ギミックがほぼ機能停止します。

ステンドグリーブやフラジャイルアーマーなど、手札のローブを間接的に処理するカードもありますが、それならいっそローブを複数積むのがシンプルかつ効果的です。

 

幻影騎士団サイレントブーツ×1

こちらは逆に握ることが目的のカード。

サーチ手段の多さからアクセスしやすく、素引きしても問題ないため、気軽に使っていくことができます。

ただ、やはり初手に被ると負担になる点に加え、2ターン目以降はリソースの供給が追いついてくるため、今回は1枚でも十分と判断しました。

幻影罠の枚数を増やす場合は、複数積みも有効です。

 

幻影騎士団ステンドグリーブ×1

バルディッシュ単体でランク4を組む際の必須カードであり、幻影で4を並べるにはこのカードかブレイクソードを通す必要があります。

墓地効果も優秀で、素引きローブの処理だけでなく、余ったスケイルを特殊召喚して追加展開を狙うこともできます。

ただ、このカード単体では初動に全く貢献せず、一度使用できれば十分なので、1枚採用としています。

 

スクラップ・リサイクラー×3
ダーク・グレファー×2
終末の騎士×1

初動札シリーズ。

それぞれの長所・短所は以下のとおりです。

  • リサイクラー:幻影やスケルツォンと共にランク3を組めるが、地属性のためバルディッシュの素材にできない。
  • グレファー:誘発を貫通しやすいが、手札コストが必要。
  • 終末:ノーコストで幻影とオルフェにアクセスできるが、制限カードのため素引きが難しい。

また、グレファーに限った話ですが、墓地にディヴェルとローブを揃えることで、ディヴェルがうららを踏んだ際に罠リダンを立てることができます。

指名者がない場合の選択肢として覚えておくと良いでしょう。

 

増殖するG×3

強いカード。

最近は採用しない構築も散見されますが、

  • 今期は電脳堺やプランキッズなどの展開系が一定数存在する。
  • このデッキは初動が比較的脆いため、先行・後攻問わず牽制として活用できる。

といった理由により3積みにしています。

仮想敵をエルドリッチや罠トーカーに絞るなら、減らす選択肢も有り得ると思います。

 

灰流うらら×3

こちらも強いカード。

ガンマを採用できないこのデッキでは、相手の増Gへの回答は実質このカードと指名者のみであり、採用しない理由がありません。

 

オルフェゴール・バベル×1

言わずと知れたオルフェの制圧パーツ。

このカードの有無によって、後攻の相手への圧力が変わってくるため、(特にマスカレーナ展開では)積極的に置いていきたいカードです。

 

オルフェゴール・プライム×1

この構築ではカノーネを採用していないため、素引きしたディヴェルの処理のために必須となります。

プライムの絡む展開では、手札が1枚増える代わりに妨害が1枚減るので、誘発や墓穴などでカバーしていきたいです。

 

増援×1

貴重な初動のサーチ手段。

終末グレファーだけでなく、幻影騎士団も全てサーチできるため、適宜使い分けていきましょう。

 

ハーピィの羽根帚×1

主な役割は後手で相手の指名者や泡影を剥がすことですが、現環境で増えている王宮の鉄壁やスキルドレインなどの厄介な置物の処理も狙っています。

先行で腐った場合はスケイルやユニコーンのコストに充てることになります。

 

おろかな埋葬×1

後出しで使える貴重な初動札。

こちらも本来の強みに加え、

ディヴェル→ギルス→星杖

とアクセスすることで、1枚でランク4を組むことができ、ゲーム後半でも活用していくことができます。

 

ツインツイスター×1

先手・後手を選ばず使える除去札。

現在は罠の需要を見ながら、禁じられた一滴と使い分けています。

 

墓穴の指名者×2

みんな知ってる誘発メタ。

現環境では腐ることは稀であり、省スペースで仕事ができるため、出来るだけ積んでおきたいカードです。

 

闇の誘惑×2

おなじみ手札交換。

このデッキでは、初動札を引きすぎた場合に誘発を引きにいく、または墓地パーツしかない時に初動札を引きにいくなど、手札の均一化のため採用しています。

ドロー後の除外も、オルフェゴールを飛ばしておくことで、星杖から展開を伸ばすことができます。

 

幻影霧剣×2

妨害と蘇生を集約させた強いカード。

3積みも十分有り得る性能ですが、初動の負担になりやすい点に加え、現環境ではエルドリッチや電脳堺など、霧剣が通らないデッキも増えているため2枚にしています。

 

幻影騎士団シェード・ブリガンダイン×1

解説したとおり、展開の要です。

無限泡影を採用する場合、墓地に罠が落ちていることがあるので注意しましょう。

また、通常モンスター扱いのため、ガラテアのリンク素材にはできません。

 

オルフェゴール・クリマクス×1

このデッキにおいては、サーチできる発動無効という貴重な妨害であり、素引きしてもバベルと並べることができるため、盤面の補強に貢献します。

 

 

 

エクストラ・サイドデッキ

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※EXデッキについての役割については、前半の展開例で解説したとおりなので、補足事項のみ記載します。

  • 空海竜リヴァイエール
  • 幻影騎士団ブレイクソード
  • クロノダイバー・リダン
  • レイダーズ・ナイト
  • アークリベリオン・エクシーズ・ドラゴン
  • 宵星の機神ディンギル
  • オルフェゴール・ガラテア
  • ユニオン・キャリアー
  • トロイメア・フェニックス
  • 聖騎士の追想ゾル
  • I:Pマスカレーナ
  • オルフェゴール・ロンギルス
  • 幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ
  • トロイメア・ユニコーン
  • アクセスコード・トーカー

 

トロイメア・フェニックス

手札のオルフェを切りながらの露払いを目的に採用しています…が、最近は2枚目のディンギルスでもいいような気もしています。

 

聖騎士の追想ゾル

スケイル1枚初動でトロイメアを装備した幻影を剥がすためだけに使用します。

スケイル+ブリガンダインで作れるリンク2ならなんでも構いませんが、上記2体の組み合わせで唯一手札が増えるため、採用しています。

 

アクセスコード・トーカー

現代遊戯王の最終兵器。

基本的にはマスカレーナで出したユニコーンを素材にリンク召喚します。

また、局所的な使い方として、召喚無効を踏んだガラテアを除外することで、ロンギルスでEXに戻し再召喚を狙うことができます。

 

サイドデッキ

こちらも採用理由だけ並べていきます。

 

抹殺の指名者×3
原始生命態ニビル×1
無限泡影×1

先行が取れる2本目以降に使用します。

メイン採用しなかった理由としては、

  • 3〜5枠を取るだけのスペースが無い。
  • エルドリッチやドラゴンメイドなど、対面によって腐るケースが存在する。

などが挙げられます。

 

アーティファクト・ロンギヌス×3

現環境の多数のデッキを見ることができ、先行でも抹殺の宣言用に1枚投入することも考えられます。

 

ダイナレスラー・パンクラトプス×2

最強←

冗談抜きでできる仕事が多すぎるため、入れない選択肢がありません。

 

禁じられた一滴×3

モンスター主体のデッキに対して、後手からワンキルを狙うために投入します。

広い無力化範囲を誇りますが、コストも決して軽くないため、タイミングを見極めて使用していきたいです。

 

コズミック・サイクロン

暫定的な魔法罠の除去札。

召喚魔術や影依の偽典など、除外したいカードが数枚あるため採用していますが、ツインツイスターでもいい気もしています。

 

 

その他の採用候補

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枠の都合で見送ったカードが多すぎて解説し切れませんが、その中でも優先度の高かった3枚を紹介します。

オルフェゴール・カノーネ

素引きしたオルフェを展開に利用できますが、言い換えれば本来引きたくないオルフェを素引きする必要があるため、本末転倒になってしまいます。

加えて、EXデッキを1枠消費する(リンクリボー)ため、今回は見送り、素引きオルフェの処理はプライムに一本化するプランで固めました。

 

マスマティシャン

初動札を追加したかった際に検討していました。

しかしこのカードには、

トロイメアを落とせない→単体でガラテアを立てられない→プライムをサーチできず素引きしたディヴェルを処理できない

という致命的な欠陥があり、そのケアのためにはカノーネを刺す必要があります。

また、両方とも引いてしまった時のために、やはりリンクリボーが必須であり、メイン・EXデッキの負担が増えるため、今回は見送りました。

 

幻影霧剣(3枚目)

少しややこしいですが、霧剣、というより幻影罠の枚数についての話です。

理論上、初動でデッキ内に必要な罠の枚数は、バルディッシュのセットとブーツのサーチで計2枚です。

これが1枚でも減ってしまうと、盤面の制圧に支障が出てしまいます。

言い換えれば、現在の霧剣2枚採用は、1枚の素引きを想定した構築と言えます。

しかし1枚を素引きしてしまうと、今度は2ターン目にバルディッシュの効果が使えず、リソース回収の機会を放棄することになります。

つまり、2ターン目の物量を優先して3枚積みにするか、初動の安定を優先して枚数を減らすか、の二択を迫られる形となるのです。

今回は初動を優先して2積みにしていますが、霧剣が有効な対面が増えてくれば3積みも有り得ると思います。

 

後書き

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

このデッキを組もうと思ったのは、幻影騎士団を組もうとした際、未界域の出張パーツが高くて(約5000円)手が出せず、1枚でバルディッシュを立てられるオルフェゴールを混ぜ始めたのがきっかけです←

今期の約3ヶ月間使い込んでいましたが、混合構築に終着点のようなものが見えてきたため、制限改訂前に区切りとして紹介することにしました。

全体の勝率としては約6割ほどですが、エルドリッチ・ドラグマ・サンドラなどの列強に限れば、約4割ほどと負け越しています。

課題としては、十二獣やプランキッズのような初動枚数を確保できないこと、あらゆるメタがそれなりに刺さることが挙げられます。

それでも、中〜低速デッキが主流の現環境に置いて、数少ない高速制圧デッキであることは間違いないため、ご興味のある方は試して頂ければと思います。

 

次回の更新は未定です。

ネタがない以上に時間がない…

 

万が一、ご意見、ご感想のある方は、お手数ですがTwitterまでお願いいたします。

http://twitter.com/Lanti708

 

 

 

 

【遊戯王】新規入り堕天使について【デッキ紹介】

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お久しぶりです。(3日ぶり)

 

前回の予告通り、今回は【堕天使】の紹介となります。

直近のパック(ROTD)で新規が複数追加されました。

2回分の制限改定やマスタールール変更の影響も大きく、以前紹介した構築から大幅に変化しています。

今回は、それらの状況の変化についても解説していきます。

 

※本記事は、以前紹介した内容を前提として作成している部分があります。

このままお読みいただいても結構ですが、堕天使について完全に初見の方はwikiや公式HPを、「概要は理解しているが具体的な構築は知らない」という方は以前の記事↓をご覧いただくと分かりやすいかもしれません。

【遊戯王】堕天使について【デッキ紹介】 - kuramaru128’s diary

 

メインデッキ

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モンスター

堕天使ルシフェル

効果モンスター
星11/闇属性/天使族/攻3000/守3000
このカードは特殊召喚できない。
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの効果モンスターの数まで、手札・デッキから「堕天使」モンスターを特殊召喚する。
(2):自分フィールドに他の「堕天使」モンスターが存在する限り、
相手はこのカードを効果の対象にできない。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
フィールドの「堕天使」モンスターの数だけ、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。
自分はこの効果で墓地へ送った「堕天使」カードの数×500LP回復する。

 

LVP2の失楽の堕天使、ROTDの黎明+下級と、二度にわたってテコ入れをもらった堕天使の頭目

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そのキル性能・制圧性能の高さと、ハイリスクな事故率については以前紹介した通りですが、黎明の堕天使ルシフェル(後述)の登場により、「融合素材による全体除去」という新たな役割が与えられました。

除去・妨害性能は一段階上昇しており、このカード自体の価値も上がったと言えるでしょう。

もちろん、このカードを採用しないという選択肢もあり得ます←

とはいえ、以前のようにこのカードの有無によって構築全体が極端に左右されることは無くなったのは間違いありません。

 

堕天使イシュタム

効果モンスター
星10/闇属性/天使族/攻2500/守2900
自分は「堕天使イシュタム」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
その(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札からこのカードと「堕天使」カード1枚を捨てて発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
(2):1000LPを払い、自分の墓地の「堕天使」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
その魔法・罠カードの効果を適用する。
その後、墓地のそのカードをデッキに戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。

 

こちらはほぼ変化無し。

どこにいても強く、相変わらず優秀なカードです。

(強いて言えば、悦楽の堕天使(後述)の登場により、若干アクセスしやすくなった程度でしょうか…)

 

堕天使スペルビア

効果モンスター
星8/闇属性/天使族/攻2900/守2400
(1):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した時、
「堕天使スペルビア」以外の
自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動できる。
その天使族モンスターを特殊召喚する。

 

堕天使古参勢の一人。

堕天使ネルガル(後述)という新しい相方を手に入れたことで、ランク8エクシーズが格段に組みやすくなり、以前のように無理をしてまで複数積む必要はなくなりました。

また、黎明の堕天使ルシフェルとのシナジーも非常に強く、自身の蘇生効果で融合素材を確保でき、融合後は黎明の効果で蘇生していくことで、さらに盤面を広げることができます。

 

堕天使ネルガル

効果モンスター
星8/闇属性/天使族/攻2700/守2500
自分は「堕天使ネルガル」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、
その(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の天使族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(2):1000LPを払い、自分の墓地の「堕天使」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
その魔法・罠カードの効果を適用する。
その後、墓地のそのカードをデッキに戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。

 

ROTDの新規その1。

固有効果持ちで星8というステータスだけで採用する理由としては十分ですが、このカード自身は展開に関する効果を持っていません。

自身の召喚回数制限と合わせて事故のリスクが少なからずあるため、今回は1枚としていますが、ドローソースフル投入型なら3枚積みもあり得ると思います。

貫通付与効果も、悦楽の堕天使(後述)でユコバックを送りつけることがあるため、活用する機会は少なくないでしょう。

 

堕天使マスティマ


効果モンスター 星7/闇属性/天使族/攻2600/守2600 自分は「堕天使マスティマ」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、 その(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):手札からこのカード以外の「堕天使」カード2枚を捨てて発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。 (2):1000LPを払い、自分の墓地の「堕天使」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。 その魔法・罠カードの効果を適用する。 その後、墓地のそのカードをデッキに戻す。 この効果は相手ターンでも発動できる。

 

1枚を場に出すだけで手札が3枚減るという実質セルフハンデス

性能的には明らかに採用圏外ですが、今回の構築では、

1.悦楽の堕天使からの展開に、異なるレベルの共通効果持ちが複数必要になる

2.星6〜9の堕天使で、唯一展開に関係する効果を持つ

等の理由で1枚だけ採用しています。

他の候補であるアムドゥシアスやテスカトリポカにも、それぞれ長所・短所があるため、プレイヤーのスタイルに合わせて選ぶのがいいと思います。

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悦楽の堕天使

効果モンスター
星4/闇属性/天使族/攻1600/守 0
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
手札・デッキから「悦楽の堕天使」以外の、
レベルが異なる「堕天使」モンスター2体を選び、
その内の1体を相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、
もう1体を自分の手札に加える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は天使族以外のモンスターの効果を発動できない。

 

ROTDの新規その2。

個人的には、堕天使の現カードプールでトップクラスにヤバい1枚だと思っています。(語彙力消失)

サーチと送りつけを同時に行うというかなりトリッキーなテキストですが、まず注目すべきは「コストが不要」という点です。

堕天使における有力なサーチャーは、

アムドゥシアス+ユコバック

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トリックスター・ヒヨス(宣告者の神巫)→失楽

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と、手札1枚消費が常だったため、手札を減らさずにパーツを探せるというだけでも革新的です。

ただ、このカードの最も重要な評価点としては、精神操作をメイン投入できる点だと思っています。

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送りつけた堕天使の効果は無効にならないため、精神操作等で奪い返すことで、さらなる展開に繋げることができます。

これは、今まで単なる除去札でしかなかった精神操作が展開札の役割も兼ねることに他ならず、結果的にカードパワーが跳ね上がることになります。

もちろん、これらは複数枚のコンボが前提となりますが、ユコバック等適当な下級を投げつけることで、前述の通りサーチカードとしても運用できます。

追放や失楽でのサーチ等、このカードへのアクセスも充実しており、総じてテーマ内では比較的パワーの高い部類に入るため、今回の構築では軸として考えています。

(大前提として、送りつけによるディスアドやその後の効果制約等、他カテゴリのサーチャーに劣っているのは確かではありますが…)

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堕天使ユコバック

効果モンスター

星3/闇属性/天使族/攻 700/守1000

「堕天使ユコバック」の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。 デッキから「堕天使」カード1枚を墓地へ送る。

 

デッキの魔法・罠にアクセスできる貴重な存在。

堕天使ネームや闇属性等、各種サポートに対応しているのも大きく、加えて悦楽の送りつけや黎明ルシフェル融合召喚など、アシスタントとして比較的優秀な仕事ができます。

今回は余りやすい召喚権の消化も含めて3枚投入していますが、デッキから呼び出してくるのは難しくないため、必ずしも複数採用する必要はないでしょう。

 

増殖するG

いつものパワーカード…なのですが、最近は採用しない構築もちらほら…

特に堕天使は手札消費がシビアなデッキのため、先行では使い道のないこのカードをサイドに入れる、という理屈は分からなくもありませんが…

 

灰流うらら

後攻での妨害はもちろん、先行で増Gを弾くなど、なにかと仕事の多い1枚…

の、はずですが、最近は採用しない構築も(ry

 

 

魔法

堕天使の追放

通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「堕天使の追放」以外の「堕天使」カード1枚を手札に加える。

 

一家に一台サーチカード。

できれば6枚くらい積みたい←

堕天使におけるこのカードの重要度は以前解説した通りです。

一応、手札に精神操作系のカードがある場合、必要なパーツをサーチする前に悦楽を挟むことで、墓地のこのカードをすぐに再利用できます。

 

堕天使の戒壇

通常魔法
「堕天使の戒壇」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の「堕天使」モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。

 

こちらも冗談抜きで6枚くらい積みたい←

以前の記事でも解説した通り、基本的にこのカードで堕天使を蘇生し、使用後のこのカードを墓地から再利用することでしかアドが取れないため、いかに速くこのカードにアクセスするかが勝敗に大きく関わってきます。

 

精神操作

通常魔法(準制限カード
(1):相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースできない。

 

今回のキーカード。

除去札としての性能もさることながら、悦楽の効果で送りつけた堕天使を回収することで、実質蘇生カードに近い運用ができます。

先程の戒壇で解説したとおり、このデッキにおける蘇生の重要性は非常に高く、コントロール奪取で手数が増えることの恩恵は見た目以上です。

できれば5枚くらい積みたい(欲張り)

 

洗脳-ブレインコントロール

通常魔法
(1):800LPを払い、相手フィールドの通常召喚可能な
表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。

 

5枚積もうとした結果←

基本的に、送りつける堕天使は全て対象範囲内なので、展開札としての運用には問題ありません。

一方、エラッタにより対象範囲が狭まったため、除去札としての信頼性は落ちますが、奪ったモンスターをアドバンス召喚のリリースにできるという精神操作にはないメリットもあったりします。

欠点としては、

1.対象の狭さ故に用途が展開寄りになってしまう

2.上記の理由から、悦楽との併用が前提となりやすい

3.ライフコスト800が意外と重い

などが挙げられるため、採用するにしても複数積む必要はありません。

(今回は他にまともなパーツが見つからなかったため、暫定的に3積みしています)

 

墓穴の指名者

言わずと知れた誘発メタ。

増Gやうららを弾けるだけでも価値は高く、加えて堕天使では対処しづらい墓地効果主体の相手にも睨みを利かせることができます。

ただ、最近では採用しない構築も(ry

(堕天使に誘発を踏み抜く余裕はないと思うのですが…)

 

死者蘇生

4枚目の戒壇

以前解説した通り、スペルビアが攻撃表示で出てくるのが強いですね。

 

ハーピィの羽根帚

貴重な魔法・罠除去。

先行初手では全く役に立たないのが少し気になります。

 

叛逆の堕天使

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「堕天使」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
自分の手札・フィールドから、
闇属性の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
その後、このカードを発動するために墓地へ送ったモンスターの攻撃力分だけ自分のLPを回復できる。

 

ROTDの新規その3。

専用の融合カード…といえば聞こえは良いですが、なぜか発動自体にコストを要求してきます。

このコストが致命的で、仮に素材3体の融合召喚を行おうとした場合、

このカード+コストの堕天使+3体の融合素材

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と、合計5枚のカードを失うことになります。

黎明の全体破壊や蘇生によるリカバリーを加味してもリスクが高すぎるため、基本的にはこのカードを墓地に落としてから、各堕天使の共通効果で使用していくのが前提となります。

 

魅惑の堕天使

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「堕天使」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、エンドフェイズまでコントロールを得る。

 

対象を取らない心変わりというパッと見インチキカード。

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妨害用のカードとしての用途は以前の記事で解説した通りですが、悦楽の堕天使の登場により、イシュタムや失楽のコストで墓地に送ることで、即席の展開札としての運用も可能となりました。

展開札としての即効性では精神操作に一歩遅れるため、今回は1枚としていますが、前述の広い用途に加えて、堕天使の各種サポートに対応するため、複数積む選択肢も有ると思います。

 

背徳の堕天使

通常罠
「背徳の堕天使」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「堕天使」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのカード1枚を選んで破壊する。

 

こちらは対象を取らないサンダー・ブレイク。

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このカードの評価については以前の記事から変わっていませんが、メインデッキで魔法・罠に触れる貴重な手段なので2枚投入しています。

(特に昨今の環境は強い罠が多いので…)

 

 

その他の採用候補

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(新規以外のテキストは割愛しています)

 

享楽の堕天使

効果モンスター
星4/闇属性/天使族/攻 0/守1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
天使族モンスター1体を表側表示でアドバンス召喚する。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、
フィールドの天使族モンスターの数×500ダウンする。

 

ROTDの新規その4。

フリーチェーンでのアドバンス召喚というトリッキーな効果を持ち、手数の増強やサクリファイスエスケープ、相手ターンにルシフェルの召喚から展開、などの動きが狙えます…

が、活用するための条件が意外と多く、

このカード(自身の展開手段も含む)+アドバンス召喚のリリース+アドバンス召喚する堕天使

と、合計3枚のパーツが必要になります。

メインデッキにこれだけのギミックを詰め込むスペースが確保できなかったため、今回は見送りとなりました。

(相手の展開中にルシフェル→ユコバック→叛逆から全体破壊を叩きつけるのは楽しそうですね)

 

堕天使アムドゥシアス
堕天使テスカトリポカ

マスティマ以外の候補。

前者はユコバックと併用して追放のサーチ、後者は優秀なステータスと奇襲性の高い耐性付与と、それぞれ固有の強みがあるため、構築スタイルや環境に合わせて変えていくと面白いと思います。

 

大天使クリスティア

その圧倒的な制圧力に加え、新規の追加により堕天使自体が初動に入りやすくなったことで、このカードの取り回しもさらに向上しています。

しかし、(前回は詳しく解説しませんでしたが)このカードの欠点の一つである「自身のサーチ手段の少なさ」は何一つ改善しておらず、ドローソースで無理やり引きにいくのもリスクが高いため、今回はボツにしています。

(実は享楽と併用すると面白いのでは…?)

 

トリックスター・ヒヨス
トリックスター・ライトステージ

1枚から失楽にアクセスできる優秀な初動札。

メインのスペースを使わずに初動を確保できるため採用していましたが、

1.より優秀な悦楽の堕天使の登場

2.各種堕天使サポートに非対応

3.強みの1つであるライトステージの制限指定

などが影響した結果2軍落ち…

一応、その後の特殊召喚や効果発動に制約がかからなかったり、2体分のリンク素材になれたりと、このカードならではの強みも残っています。

 

神属の堕天使

堕天使のメインギミック内では貴重な回復手段であり、おまけに効果無効も付くため、そこそこ優秀なカードです。

しかし、回復手段として見ると適用までの手間が多く、妨害手段として見ると場にモンスターが残ってしまうため、枠の少なさもあり今回は不採用に。

現在、背徳を暫定で2枚にしているので、1枚入れ替えて見るのも面白いかもしれません。

 

死魂融合

実質カード消費1枚で黎明ルシフェル融合召喚できます。

墓地にルシフェルがいれば全体破壊も狙うことができるため、消費分のアドバンテージは十分得られるカードです。

今回見送ったのは、

1.自身のアクセス手段が皆無

2.メインの罠を増やすリスク

3.(このカードを含め)使用したリソースを再利用できない

などが理由ですが、奥の手として1枚仕込んでおくのも良いと思います。

 

ちなみに、(超個人的な理由ですが)罠を4枚にしているのは「初手に罠を5枚引く」という即死ケースを避けるためです。

他デッキのような汎用罠ならある程度の戦線維持は可能かもしれませんが、堕天使の罠は単体では役に立ちません。

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そのため、初手5枚のうち4枠で罠を引いても、残り1枚に希望を託せるよう、現在の枚数にしています。

(エクゾディア理論を参考にするなら、もう1枚くらい足しても大丈夫かもしれません)

 

 

続いてエクストラ・サイドの紹介ですが、その前に…

 

ドローソース少なくない?

一応、こちらも個人的な理由はあります。

その前に、念のため各種ドローソースについておさらいしておきましょう。

堕天使に採用される一般的なドローソースは以下の通りです。

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(成金ゴブリンやチキンレースなどの1枚ドローは除外してます)

それぞれに異なるメリット・デメリットがあるので、まとめて見ていきましょう。

メリット

1.必要なパーツや少量の汎用札でも引きにいける(全て)

2.コストを展開に利用できる(イシュタム、トレード、抹殺)

3.手札に余ったパーツを処分できる(イシュタム、トレード、誘惑、抹殺)

デメリット

1.コストにできるカードがないと、ドロソ自体が腐ってしまう(イシュタム、トレード、誘惑)

2.コストを再利用できない(誘惑、強貪)

3.うらら(イシュタム、トレード、強貪)

4.ドロソ自体は相手の展開への回答にならない(全て)

5.枠の消費(全て)

 

上記以外にもさまざまな意見があると思いますが、一般的にはこれらのメリット・デメリットを比較しながら取捨選択していくことになります。

その中で見落としがちなのが、4つ目・5つ目のデメリットです。

前述の通り、ドロソ自体は盤面への回答にはなりません。

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相手の先行展開→詰みの流れを回避する試みとして手札誘発が挙げられますが、デッキのスペースを誘発に割いてしまうと、今度はドロソ側が噛み合わなくなるリスクが高くなります。

(これはサーチできるドロソの評価が高いことにも関係しています)

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仮に誘発や返し札を全て抜き、残りの枠をドロソで埋めた場合、後攻時の勝ち筋は「相手の事故待ち」一択となってしまいます。

先行時の事故率等も含めると、死因を増やすだけの結果となりかねないため、ドロソを積むこと自体のリスクも考慮した結果、このような枚数になりました。

 

 

エクストラデッキ・サイドデッキについて

 

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※昨今の情勢もあり、データが非常に少ないため、(特にサイドが)暫定的な構築になっています。

 

黎明の堕天使ルシフェル

融合・効果モンスター
星12/闇属性/天使族/攻4000/守4000
天使族・闇属性モンスター×3
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):「堕天使ルシフェル」を素材としてこのカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分フィールドの天使族モンスターは相手の効果の対象にならない。
(3):自分・相手のメインフェイズに1000LPを払って発動できる。
自分の手札・墓地から天使族モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。

 

ROTDの新規その5。

対象に取られない攻守4000というステータスに加え、融合召喚時の全体破壊や毎ターン使える蘇生効果と、まさに切り札と呼ぶにふさわしいデザインとなっています。

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先行初手で召喚し、そのままエンジンとするもよし、後攻でルシフェルアドバンス召喚から盤面を吹き飛ばす(wiki参照)のもよし、召喚さえ通ってしまえば、どのタイミングでも活躍できるカードです。

また、自身は何度でも蘇生・帰還が可能であり、蘇生効果は対象を取らないため、

チェーン1:自身の蘇生効果

  ↓

チェーン2:堕天使罠(コスト黎明)

と組むことで、コストにした自身を直接蘇生することができます。

 

もちろん、使用しないという選択肢も十分あり得ます←

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
トークン以外のフィールドの闇属性モンスター×2
(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を選び、
その攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップする。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの
レベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。
エンドフェイズまで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
(3):融合召喚したこのカードが破壊された場合に発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 

融合先妥協案および超融合要員。

縛りの緩さ故に非常に出しやすく、星8のためエクシーズ素材にも活用できるため、無駄がありません。

また、相手の全体除去にチェーンして、叛逆の堕天使(ないし堕天使の共通効果)で召喚することで、破壊時の効果で相手を道連れにできます。

 

交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン 

エクシーズ・効果モンスター
ランク6/闇属性/アンデット族/攻2600/守1000
レベル6モンスター×2体以上
元々の持ち主が相手となるモンスターをこのカードのX召喚の素材とする場合、
そのレベルを6として扱う。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送る。
(2):1ターンに1度、フィールドのモンスターカードが、
効果で相手の墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊され相手の墓地へ送られた場合、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスター1体を自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。

 

アムドゥシアスが入っていた頃の名残←

精神操作や魅惑の堕天使等、コントロールを奪う機会は多いため、それらを素材にすることでエンド時の返却を避けるだけでなく、さらなる除去も狙えます。

ただし、コントロール奪取は悦楽からの展開に充てることも多く、このカードを出す機会は見た目ほど多くないため、適当なリンクモンスターに差し替えてもいいでしょう。

(ちなみに、ルールの関係上、エクシーズ・リンク・トークンは素材にできません)

 

No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー
宵星の機神ディンギル
No.90 銀河眼の光子卿

ランク8シリーズ。

ネルガルとスペルビアの存在から出す機会は多く、特に、

・メインギミックで対処しづらい魔法を封じながら、低攻撃力の堕天使を攻撃から守れるタイタニック

単体で異常なスペックを持ち、黎明の弱点を補う破壊耐性を付与できるディンギル

は積極的に出していきたいです。

 

転生炎獣アルミラージ

ユコバック+蘇生カードから無理矢理動く場合に使用します…

が、そんなケースは滅多にないため、割り切って別のカードを入れるのも手です←

 

失楽の堕天使

リンク・効果モンスター
リンク2/闇属性/天使族/攻1600
【リンクマーカー:左下/右下】
天使族モンスター2体
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分がモンスター2体のリリースを必要とする天使族モンスターのアドバンス召喚をする場合、
モンスター2体をリリースせずに自分の墓地からモンスター2体を除外してアドバンス召喚できる。
(2):手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「堕天使」モンスター1体を選び、手札に加えるか墓地へ送る。
(3):自分エンドフェイズに発動する。
自分はフィールドの天使族モンスターの数×500LP回復する。

 

もはやおなじみのサポートカード。

各種サポート効果もさることながら、リンク素材としても優秀で、特にサーチや墓地送りに対応し、このカードを蘇生できるスペルビアとはかなりの高相性です。

 

I:Pマスカレーナ

いつもの汎用リンク。

相手ターンにフリーチェーンでリンク召喚を行うため、悦楽の制約の影響を受けづらく、妨害の手数を増やすことができます。

特に、後述のトロイメア・グリフォンによる簡易ロックは、うまく決まると楽しいと思います(小並感)

 

トロイメア・フェニックス
トロイメア・ユニコーン

こちらも優秀な汎用リンク。

単純な除去としての強みはもちろん、フェニックスは精神操作や魅惑で奪ったモンスターの処理、ユニコーンはマスカレーナを経由しての妨害など、固有の活用法もあります。

 

トロイメア・グリフォン

リンク・効果モンスター
リンク4/光属性/悪魔族/攻2500
【リンクマーカー:上/左/右/下】
カード名が異なるモンスター2体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、
手札を1枚捨て、自分の墓地の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。
そのカードはこのターン発動できない。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、
さらに自分はデッキから1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドの特殊召喚されたモンスターはリンク状態でなければ効果を発動できない。

 

こちらは前述の2体と異なり、マスカレーナとのシナジーが全体の採用となっています。

マスカレーナを置いた上で黎明or戒壇(堕天使共通効果)を構え、相手ターンに悦楽の堕天使を蘇生します。

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チェーン1:悦楽の堕天使

  ↓

チェーン2:I:Pマスカレーナ

とチェーンを組み、逆順処理でグリフォンをEXモンスターゾーンにリンク召喚してから、そのリンク先となる相手フィールドに堕天使を特殊召喚します。

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相手はグリフォンのマーカーを利用出来なくなるため、効果発動のためにはグリフォンかリンク先の堕天使を処理する、または自力でリンク先を確保する必要があります。

もちろん、相手がリンクモンスターを採用していたり、効果を使用せずに高打点を用意してきたりと、突破自体は比較的容易ですが、妨害の選択肢として構えておいても損はないでしょう。

(一応、申し訳程度にマスカレーナの破壊耐性が付くので、足止め程度の期待はできます)

 

ヴァレルソード・ドラゴン

ワンキルの申し子()

ルシフェルや失楽、黎明の存在から出番は多く、堕天使の攻撃力と合わせて高いキル性能を発揮できます。

展開の都合上、リソースを残しにくいため、極力そのターン中に決着をつけましょう。

 

 

その他の候補

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No.68 魔天牢サンダルフォン

もともと相性の良いカードではありませんでしたが、黎明の相手ターン蘇生との噛み合わせが絶望的に悪いため、やむなくボツに。

 

超弩級砲塔列車グスタフ・マックス

奪ったエルドリッチを預かっておくためのカード。

状況が限定的すぎるので不採用。

 

混沌の戦士カオス・ソルジャー

単体でのスペックは悪くないですが、枠の都合でボツになりました。

素材の縛りは比較的緩く、耐性付与も簡単なので、余裕があれば入れておきたいカードです。

 

アクセスコード・トーカー

優秀なフィニッシャー。

こちらも枠の確保が難しく、悦楽の制約との兼ね合いもあり、見送りとなりました。

単体でドラグーンに対抗できる戦力としては貴重なので、こちらも余裕があれば採用したいです。

 

 

サイドデッキ

 

堕天使ネルガル
トレード・イン
闇の誘惑

なんとなくデッキパーツ←

先行を取れる2戦目以降で、有効なメタが思いつかなかったので暫定で入れてみました。

来週には別のカードに変わってると思います←

 

ちなみに、闇の誘惑がメインから抜けたのは、制限改定によって枚数が減ったこと、そしてルール改定によって幻創龍ファンタズメイが使いづらくなったことが主な理由です。

 

原始生命態ニビル

安心と信頼のニビル←

大量展開に対する回答としての精度は依然高く、とくにこのデッキでは、高打点のトークンを魅惑の堕天使で奪い取り、そのままゲームエンドまで持っていくことも可能です。

以前はファンタズメイとセットで採用していましたが、ルール改定によりズメイ側のパフォーマンスが低下したため、応急措置としてこのカードを3積みしています。

 

ダイナレスラー・パンクラトプス

安心と信頼のパンクラ←

盤面に対する牽制力が非常に高く、相手の様子を見ながら後出しで魔法・罠に触ることができるのは優秀です。

 

ライトニング・ストーム

こちらも後攻用の除去札。

類似のカードに比べ、手札コストが要らず、後攻初手にすぐ使えて、複数の魔法・罠を剥がせるカードだったため採用しています。

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超融合

安心と信頼の超融合←

相手の闇属性を問答無用で除去する動きはもちろん、悦楽で押し付けた堕天使を直接融合素材にしてしまう、といった運用も可能です。

 

戦術について

基本的な運用は以前のままですが、悦楽の堕天使の登場により、初動パターンが増えています。

今まではサーチカードやイシュタムのドロー効果で手札・墓地にパーツを揃え、イシュタムで捨てたカード(自身含む)を蘇生札で展開していく…

というのが一般的な流れでしたが、悦楽の堕天使がイシュタムを、強奪系のカードが蘇生札を兼ねるため、ヒヨス→失楽で手札を減らしながらパーツを集める必要がなくなりました。

(失楽の手札コストは墓地肥やしも兼ねていたため、優劣については一概には断言できませんが)

 

展開後の流れについても以前と変わらず、罠や共通効果で妨害しながらエクシーズ・リンクモンスターを中心に盤面を制圧していきます。

 

現状の課題について

喫緊の課題としては、やはり初動の事故率が挙げられます。

前回紹介した【バハムート・シャーク】をはじめ、現環境では手札1〜2枚から展開してくるデッキがほとんどで、それらのデッキは余ったリソースを罠や誘発等の妨害に回すことができます。

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それに対し、堕天使は2〜3枚初動が基本であり、この能力差はアドバンテージ面での不利に、引いてはデュエル全体のゲームメイクに影響します。

初動の燃費を改善しないことには、この差を埋めることは難しいでしょう。

 

次点の課題としては、初手盤面の脆さです。

イシュタムの存在から、デッキ内のカードはある程度堕天使で固めるのが望ましいですが、堕天使のみで作れる上振れの盤面は、

黎明ルシフェルの対象耐性+罠によるフリーチェーン除去(+エクシーズorマスカレーナ)

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となり、現代遊戯王にしては物足りなさを感じさせます。

ここにクリスティア等の強力なメタを加えることができれば、盤面自体は非常に強固なものになりますが、ただ加えただけでは初動の安定性が犠牲になります。

この辺りのバランス調整が難題であり、プレイヤーの手腕が問われるところではないでしょうか。(私には無理です←)

 

 

 

後書き

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

結局新規の発売から5日もかかってしまった…

今回この記事を書いたのも、以前上げた堕天使の紹介記事に若干需要があるようだったので、ご覧くださっている皆様の参考になればと思い、作成しました。

 

ただ、(今更で申し訳ないですが)私自身も新環境の堕天使については分かっていない部分が多く、さらに安定性・展開力を上げる方法について検討しているところです。

 

もしご意見、ご質問、ご感想等ありましたら、お手数ですがTwitter↓までお願いします。

http://twitter.com/Lanti708

 

次回の更新は未定です。

また1年後くらいになるかも←

 

 

 

FGOアーケードはいいぞ(唐突)

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