燗ビールを楽しんでみる

日本酒の燗酒の世界に惚れたので、いろいろなビールを燗ビール(ホットビール)にして味わってみます。  ※注意:試してみる場合は自己責任でお願いします。

【アレコレ】記事:研究事例 その1)温度による味の変化

 

お燗研究所:研究事例 その1)温度による味の変化
菊正宗ー日本酒研究のコンテンツの一つ

大手日本酒蔵の菊正宗による日本酒の燗酒についてやさしくまとめられているページです。

別POSTでも温度による味の変化に関する記事の紹介をしましたが、今回は特に燗にした状態について味覚変化についてグラフがあったのと、いわゆる”燗上がり”とはどのようなものかについての記述があったため紹介いたします。


温度の味覚変化のグラフについては上記リンク先を確認してもらうとして、燗酒の際よく出てくる”燗上がり”ってどういう状態になっているかについて一部引用しました。

>「燗上がり」とはどういうことかと申しますと、一般的に、乳酸やコハク酸、アミノ酸など日本酒の旨味の成分は温めることによって、
>旨味が増すように感じられることが知られています。

自分としては口当たりの柔らかさや香りの膨らみだと思っていたのですが、
旨味成分が増すことで美味しく感じるようです。
これをビールに当てはめるとしたら、ホワイトビール等のベルギービール乳酸発酵させることで酸味のつよいビールがありますが、経験上温めると酸味が不快に感じます。
上記観点でのビールの醸造学観点がひつようかも知れないですね。

 

【アレコレ】記事:温度と味覚の関係 ~このビールは何度で楽しむのがお薦め?~

温度と味覚の関係 ~このビールは何度で楽しむのがお薦め?~: 地ビール会社で働く広報の日記 
http://sweetsbeer.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-dbc3.html


今回は当ブログでもちょこちょこ燗ビールしており、国内ブルワリーのひとつであるサンクトガーレンのBlogにて温度と味覚の関係についての記事を取り上げます。

今回取り上げた理由として、”炭酸”という項目がある点です。
5味(甘味,塩味,酸味,苦み,うまみ)と温度の関係については、検索をかければ結構でてくるありふれた話題なのですが、炭酸という項目はビールならではの観点で流石というべきでしょうか。

該当箇所を引用すると、

>冷たいほうが強く感じます(炭酸は冷たい液体に溶け込みやすいため)。
>そのため“キリッと爽快感”をウリにしたビールやシャンパンは冷たいうちに、
>逆に柔らかさを感じて欲しい濃色ビールは少し温めで飲んで頂くのが良いと言えます。

例えると、蓋を開けたコーラが最初はキリッとしていたのに、徐々に炭酸がぬけて口当たりが柔らかくなっていく(または腑抜けてしまう)ような感じでしょうか。
ビールを温めると炭酸の辛みが抜け物足りなく感じ、シナモン等でひと味加えたく要因の一つではないでしょうか。

最後に、まとめで各ビールと推奨ビール温度についてそれぞれまとめられているのですが、この情報ほしかった人は結構いるのではないでしょうか!
”冷蔵庫から出して○分後程度”
温度計でわざわざ測るわけにもいきませんしね。
(ワインボトルにはめ込むような温度計がビールサイズになれば可能なのでしょうけど)

【アレコレ】おうちでホットスタウトの作り方(キリン一番搾りスタウト)

おうちでホットスタウトの作り方
http://www.kirin.co.jp/brands/ichibanstout/
 (”美味しい愉しみ方”をクリックする)

 

キリンスタウトのリニューアルに合わせて、ホットビールのページも今までのカクテルを意識したページから、おうちでホットをテーマに、自宅で飲むことを考えたページに変えてきました。
今までちょっと特別な感じから簡単に自宅でのんで欲しいとの考えでしょうか。


ホットスタウトの作り方を気になる点でまとめると下記のような作り方です。

  1. 電子レンジで使用可能な耐熱グラス(またはカップに)150ml注ぐ
  2. 砂糖小さじ1杯をゆっくり入れる。
  3. 電子レンジで55℃になるまで温める※目安は500wで70秒
  4. 好みでかき混ぜながら砂糖を入れる

自分の中でポイントに思った2点あり、一つは砂糖を入れる点、もう一つが150ml指定することで電子レンジでの温める目安を指定している点。
 まず1点目の砂糖を加えることで温めた後にボディに幅を持たせるのと、ホップの苦みを抑え,焦げたモルトを主張することができるので、とても飲みやすくなると思います。
 もう一点の量の指定については、温度の指定については難しく結構高めの55℃でもホットミルクの機能を作っても越えてしまいます。そのため感覚を伝える方法として基本的ですが大事な点かと思います。まぁ同時に販売されている(インターネット上のみ販売)グラスのセットとの絡みもあるんでしょうけど。150mlはちょっと多めで2杯分を想定でしょうかね。

 

ちょっと気になる点が、この作り方の下の方にグラフで年代ごとのおうちでホットスタウトセット購入意欲とあるのですが、そのセット内容をみて結構がっかり。

おうちでホットスタウトセット

http://store.shopping.yahoo.co.jp/kirin-webchilledshop/stoutset.html

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※画像は販売ページから転載

期間限定、数量限定、販売方法限定のなんともプレミアムな一品。

  専用耐熱グラス×1個
  一番搾り スタウト 350ml缶×3本,
  一番搾り 350ml缶×2本
  一番搾りビールゼリーチョコレート×6個,

なんと中身におまけ付きで一番搾りが!
一番搾りを温めろと言うことでしょうかこのセットは……。
商品説明でのホットスタウトの作り方も違うし、なんていうか勿体ない一言。


このホットスタウトについて、飲食店でも積極的に進めているようでホットスタウトありますというポップを見るようになりました。
専用グラスといいリニューアルに合わせて、身近にしていこうとするいい感触があります。
セットは駄目ですね。これは要らないか比較して楽しめる何かが欲しい。

【燗ビール】(20)サンクトガーレン インペリアルチョコレートスタウト2013

 毎年楽しみにしている、サンクトガーレン インペリアルチョコレートスタウト2013 が今年も発売されたとのことで温めてみました。

 

  • 12℃ 焦げの香りがカカオを彷彿とさせる。飲むと口いっぱいに焦げた臭とホップの苦みが支配的。飲んだ後に感じるのがちょっといいチョコレート感。
  • 27℃ 焦げ臭は変わらず強いのだが、その中でカラメルのような甘い香りがではじめた。口に含むと焦げ臭とアルコール感のダブルパンチ。飲んだ後ホップの苦みがざらついてものすごい荒っぽさを感じる。 
  • 41℃ カカオっぽい香りが立つようになっている。口に含むと焦げ臭とアルコール感は相変わらず強いものの27℃に比べて丸みがある分受け入れやすい感じがする。けど後口のホップの苦みはちょっと気になる。
  • 55℃ 焦げ臭が収まりナッツのような香りがするようになった。口に含むと弱くなったけど焦げ身とアルコール感なのにボディがペラいという中抜け状態、でもホップの苦みは十分あるという。
  • 67℃ 香りはやっぱり焦げてる。口に含むとホップの苦みが前面主張。ちょっと飲み続けるには辛い味です。 
  • まとめ 正直な所これはスタウトじゃなくてブラックIPAとかじゃないのかと思いました。それほど焦げとホップの苦みが印象的です。モルトの甘みをそれほど感じなかったので温めると厳しい感想になってしまったと思います。今年はビターチョコではなくミルクチョコあたりが合いそうな気がします。料理にしてもフルーツソースとかが美味しそうかな。もう一度飲みたい温度は10℃付近。下手に温めない方がおいしいですね

※参考
インペリアルチョコレートスタウト2012
http://kan-beer.hateblo.jp/entry/2012/02/09/204818

【アレコレ】記事:ホットアルコール 広がる新しいスタイル

ホットアルコール 広がる新しいスタイル 

(産経ニュース 2月3日記事)

 >冷やすのが定石のビールや白ワインまで「燗派(かんは)」が増え、新しいスタイルが広がりつつある。

この記事の中で注目したいのが、日本初のホットビール専用 コーヒーポーターを出しているブルーパブ パンゲアが取り上げられています。

ついでに温度帯についての記載があったので引用。
>コップに注いで、湯せんか電子レンジで温める。ぬるめの40~50度が適温。見た目は黒ビールそのものだが、飲むとコーヒーの芳醇(ほうじゅん)な風味が口に広がる。
燗酒飲みの感覚として、50℃と結構上げるんだなっていうのが印象的。香り立たせるという意味でもこの温度まで上げてやる必要があるのだろうか。

 

ちなみにこのコーヒーポータは店内提供だけでなく、瓶でも販売されているので洗足へ行った際に入手して飲んでみたいと思っています。

 

【燗ビール】(19)カンティヨングース

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目白にある某酒屋でグースランビックのなかで最も強いキャラクターのものとのことで紹介してもらいました。
しょんべん小僧がラブリーなのか憎ったらしさをだす一品。 

  • 12℃:酸っぱい香りが目にくる。乳酸っぽい香りと土臭い香りがする。
    グレープフルーツのような酸味が口いっぱいに広がる。それと同時に口の中にざらりと何かが残る感じがする。ホップ モルティさは感じない。後味の違和感が調和にかんしてはすこし減点。飲んでいるとき、うっかり噎せて鼻に入ってしまったのだが、その時に思ったのは胃液とおんなじような香りだということ。
  • 25℃:鼻がなれてしまったのか、香りがだいぶマイルドになって目に来ることが無くなった。
    さきほどと同様にグレープフルーツのような酸味はそのままに、それとあわせてホップの苦みが顔を出してきた。それと後口の舌のざらつきのような違和感を感じなくなった
  • 41℃:まだ酸っぱいようなツンツンした感じは残るもののやわらかいハーブティのような香りがでてきた。
    生の果実を食べているような、すっぱさと苦みの余韻。そして柔らかさが出てきて口当たりもすごく良くなってきた。
  • 53℃:新しい臭いがでてきた。草原のような香りというかすこし青臭さを感じる。
    落ち着きの無い強い酸味が突き抜ける。 ひたすら酸っぱい。いままで酸っぱさとは異なりお酢のような酸っぱさだ。正直飲むのがつらい
  •  70℃:どこか蜂蜜を彷彿させる香りと酸味の香りが非常に合っている。
    あまりのすっぱさに口がしょぼしょぼする。それと果実感が復活しており、おそらくグレープフルーツジュースを温めたらこんな味になるんじゃないかな。
    しかしまぁ本当に飲みにくい一品だった。

まとめ

野生酵母を使ったランビックのなかでもとっておきを飲んでみました。全体を通しての酸っぱさが印象的ですね。50℃付近からなんだか酢酸っぽいすっぱさと変化したのが意外です。
もう一度飲みたい温度は40度付近。香りもつーんとこないし、味の調和が一番取れている。そして口に入れた後の柔らかさが魅力的 

【燗ビール】(18)サンクトガーレン インペリアルチョコレートスタウト2012

サンクトガーレン インペリアルチョコレートスタウト2012 を温めてみました。
チョコレート言いながらフルボディのワインのように楽しめるこのビールは本当に料理と合わせると楽しめそうです。 

  • 14℃ ほんのりとしたチョコレート風味と焦げたような苦み ワインのようにどっしりしてる 
  • 24℃ まるで生チョコのように蕩けるような口溶け感がでてきた。油断しているとガツンとアルコール感にやられる。恐ろしい 
  • 41℃ カカオっぽい風味が洋酒を口の中ふくんだように口いっぱいに広がる。これにピールが入ったチョコレートを併せると最高だろうな。
  • 55℃ ホップの苦みが先手に来る。そのインパクトにびっくりした一口目。二口目は柔らかな風味がやってくる。3口目になると鼻に抜ける香りや余韻のデレデレ感。これがツンデレというやつなのだろうか。 一口目以降もしっかり味わせてくれる深い味。
  • 71℃ アロマは焦げた香りとホップの香りが混ざり合った強い香り。飲んでみるとどっしりとしたホップが主張がすごい。ちょっと飲み続けるには辛い味です。 
  • まとめ オレンジチョコレートスタウトがスイーツ向けなら、 インペリアルチョコレートスタウトは料理向きだと思います。特に油物や濃い味の煮魚なんかが美味しいかなと考えます。そのなかで一番合いそうなのは”みりん” 。嘗めながら頂くなんて面白そうです。もう一度飲みたい温度は40℃付近。このウイスキーにも似た風味はいろいろ料理と合わせたくなります。